JP2002514276A - 改造セルロース繊維とこれら繊維を含有する繊維ウェブ - Google Patents

改造セルロース繊維とこれら繊維を含有する繊維ウェブ

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Abstract

(57)【要約】 対応する未改造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスよりも実質的に低い乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを有する改造セルロース繊維が開示される。乾燥ゼロ・スパン引張を低下させた繊維は、未改造繊維で調製された繊維と比較して手触りが改善された繊維構造物を提供することができる。特に、そのような改造繊維は、軟らかさの改善として感知される可撓性改善を有する繊維構造物を提供する。乾燥ゼロ・スパン引張の低下は、好ましくは、1つまたは2つ以上のセルラーゼ酵素と繊維を反応させることによって達成される。本発明はまた、密度が約0.4g/ccより大きくない繊維構造物に関し、この場合、当該繊維構造物は、対応する未改造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスより少なくとも約15%低い乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを有する改造セルロース繊維を含み、さらに当該繊維構造物は、対応する未改造繊維で調製した繊維構造物の曲げモジュール/単位乾燥引張よりも少なくとも約30%低い曲げモジュール/単位乾燥引張を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 改造セルロース繊維とこれら繊維を含有する繊維ウェブ 関連出願の相互参照 本出願は、アメリカ合衆国仮出願第60/049,457号(1997年6月12日 出願)の法的効果を主張する。 発明の分野 本発明は、使い捨て製品(例えばペーパー・タオル、化粧用ティシュ、手洗い 用ティシュなど)に有用な繊維構造物に関する。これらの繊維構造物は、湿潤/ 乾燥引張強さを損なうことなく改善された手触り/柔らかさを提供する。 発明の背景 セルロース繊維構造物(例えば紙)は当該技術分野で周知である。そのような 繊維構造物は、今日ペーパー・タオル、手洗い用ティシュ、化粧用ティシュなど に一般的に用いられている。消費者の要求を満たすために、これら繊維構造物は いくつかの競合する問題のバランスをとらねばならない。例えば、繊維構造物は 十分な引張強さをもち、通常的な使用に際してまたは比較的小さな張力がかかっ たときに裂けたり破れたりするのを防がなければならない。セルロース繊維構造 物はまた、当該構造物によって液体を迅速に吸収し、それを完全に保持すること ができるように吸収性をもたねばならない。セルロース繊維構造物は、また、感 触が心地好く使用時にざらざらしないように十分な柔らかさを有する必要がある 。このような競合する問題をもちながら、当該繊維構造物は製造および販売によ って利潤を得ることができ、しかも消費者がなお購買することができるような経 済 性をもたなければならない。 前述の特性の1つである引張強さは、繊維構造物が使用中にその物理的一体性 を保持する能力である。ページ(D.H.Page,“紙の引張強さに関する理論(A T heory for the Tensile Strength)”,TAPPI,674-82:52(4),1969)が考察した ように、引張強さは2つの主要な因子によって制御される。すなわち、繊維のゼ ロ・スパン引張強さおよび繊維対繊維結合である(これらは、例えば繊維シアー 強度、相対的結合面積、繊維の長さ、繊維の断面積、および繊維横断面の平均円 周によって影響される)。ティシュやタオル製品などの場合、繊維のゼロ・スパ ン引張強さは一般に、シートの全体的な引張強さの少なくとも10倍のオーダー である。このことは、結局、繊維対繊維(すなわち繊維間)結合に影響を与える 因子はウェブの引張強さを制御し、製品の全体的な強さに悪影響を及ぼすことな く繊維のゼロ・スパン引張強さ(すなわち繊維内引張強さ)を減少できることを 示している。 柔らかさとは、繊維構造物が特に望ましい感触を使用者の肌に付与する能力で ある。一般に、柔らかさは、繊維構造物面に対して垂直方向での変形に抵抗する 当該構造物の能力と反比例する。柔らかさは、嵩、表面構造(クレープ頻度、種 々の領域のサイズ、および平滑度)、スティック−スリップ表面摩擦係数、およ び曲げこわさまたはドレープ(また手触りとも呼ばれる)によって影響される。 これらの特性の1つまたは2つ以上が、繊維の可撓性、繊維の形態、結合密度、 非固定性繊維長によって影響を受ける。 驚くべきことではないが、繊維性基礎体の(湿潤および/または乾燥)引張強 さを強化するために多くの努力が費やされた(特許文献はこの努力を映し出して いる)。従来技術における引張強さを高める手段の例は、湿潤強力および乾燥強 力化学物質、バインダー繊維(例えば二成分繊維)、ラテックスバインダーなどの 添加である。同様に、手触りまたは柔らかさが改善された基礎体を提供するため に 多大な努力が費やされた。そのような例には、化学柔軟剤、表面改善剤、脱結合 剤などの添加が含まれる。他の例には機械処理がある(例えばクレープ加工、ク ルパック(Clupak)(登録商標)、ミクレックス(Micrex)(登録商標)など)。 繊維性基礎体の強度(典型的には湿潤および/または乾燥引張強さによって測 定される)および当該基礎体の柔らかさは少なくともある程度は依存関係にある ということは一般に受け入れられている。すなわち、基礎体の柔らかさを強化し ようとする努力は基礎体の強度の低下をもたらすであろう。実際、基礎体の柔ら かさを改善しようとする従来の多くの試みは、化学的および/または機械的処理 (例えばクレープ加工)による繊維対繊維結合の改善(減少)を目的としていた 。柔らかさの諸利点が達成されたとき、繊維間結合の低下が基礎体の引張強さの 低下をもたらし製品のリンティングを増す。したがって、基礎体の柔らかさと強 度との間の関係を断ち切る手段がなお必要とされている。特に、ウェブの強度を 犠牲にすることなく手触りが改善された繊維性製品が必要とされている。 したがって、本発明の目的は、顕著な悪影響を強度に与えることなく改善され た柔らかさをもつ、セルロースをベースにした繊維を含む繊維ウェブである。こ れは、ウェブの繊維間結合(すなわち繊維間強度)レベルを減少させることと全 く異なり、ゼロ・スパン引張強さを減少させた(すなわち繊維内強度を減少させ た)改造セルロース繊維を用いてウェブを製造することによって達成される。よ り具体的には、出願人らは、繊維の乾燥ゼロ・スパン引張強さの適度な減少によ って、可撓性の改善(単位乾燥引張強さ当たりの曲げモジュールの減少について 測定した場合)を示す繊維構造物が提供されることを見出した。乾燥ゼロ・スパ ン引張強さの減少が常に構造の可撓性改善を提供するとは限らないが、そのよう な減少は本発明のより可撓性を有する構造を得るために必要であると考えられる 。 本発明のまた別の目的は、上記の改造セルロース繊維とともに当該改造セルロ ース繊維を得る方法を提供することである。発明の要旨 本発明の特徴の1つは、乾燥ゼロ・スパン引張インデックスが、対応する非改 造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン引張(以下ではまた“DZST”と称する )インデックスより少なくとも約35%低い改造セルロース繊維に関する。 本発明の別の特徴は約0.4g/ccより小さな密度を有する繊維構造物に関 し、当該繊維構造物は、対応する非改造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン引張 インデックスより少なくとも約15%低い改造セルロース繊維を含み、さらに、 当該繊維構造物は、対応する非改造繊維で製造した繊維構造物の曲げモジュール /単位乾燥引張より少なくとも約30%低い曲げモジュール/単位乾燥引張を有 する。好ましくは、そのような繊維構造物を形成する改造繊維は、これら改造繊 維のみからなる手すき紙を製造した場合、対応する非改造繊維で製造した手すき 紙の乾燥引張(以下ではまた“DT”と称する)インデックスと少なくとも同じ 乾燥引張インデックスを有するであろう。 乾燥引張インデックス、乾燥ゼロ・スパン引張インデックスおよび曲げモジュ ール/単位乾燥引張という用語、およびこれらのパラメーターを測定する方法は 下記で詳細に述べる。簡単に記せば、繊維ウェブの乾燥引張インデックスは当該 合成物の強度と一致する。対照的に、乾燥ゼロ・スパン引張インデックスは、繊 維性基礎体について測定されるが、当該乾燥ウェブを構成する個々の繊維の固有 の強度の相対的測定値である。湿潤ゼロ・スパン引張は一般に固有の繊維強度の 測定値と見做されているが、出願人らは、乾燥ゼロ・スパン引張値は相対的繊維 およびウェブ可撓性を、したがってこれらの繊維で構成された基礎体の柔軟性を 予想するためにより役立つと考える。曲げモジュール/単位乾燥引張は、問題の 繊維構造物の単位キャリパーおよび単位引張当たりの固さの測定値である。 上記で考察したように、ウェブの柔らかさを改善しようとする従来の試みは、 繊維対繊維結合の低下のために典型的にはウェブの引張強さの低下を生じた。対 照的に、本発明の繊維構造物は、乾燥ウェブを形成する場合本質的に可撓性と柔 らかさを生じるために十分に脆弱であるが、繊維間結合レベルは維持して同等ま たはより高い全体的ウェブ引張強さを提供する繊維を含んでいる。 本発明のまた別の特徴は改造セルロース繊維を製造する方法に関する。本方法 は、1つまたは2つ以上のセルラーゼ酵素およびセルロース繊維を混合し、当該 混合物を十分な時間反応させ、対応する未改造繊維の乾燥ゼロ・スパンと較べて 少なくとも約15%まで繊維の乾燥ゼロ・スパンを減少させることを含む。好ま しい実施態様の1つでは、脱結合剤または化学柔軟剤が本改造繊維の加工に用い られる。 発明の詳細な説明 I.定義 本明細書で用いられるように、“乾燥引張インデックス”という用語は、サン プルの坪量(単位面積当たりのサンプル重量)で割った繊維構造物の引張強さを 意味する。引張強さは検査方法の項で述べるように電子式引張テスターを用いて タピー(TAPPI)標準T220om−88およびT494om−88にしたがって 測定される。 本明細書で用いられるように、“乾燥ゼロ・スパン引張インデックス”という 用語は、繊維構造物を形作る個々の乾燥繊維の引張強さをサンプルの坪量(単位 面積当たりのサンプル重量)で割ったものを意味し、検査方法の項で述べるよう に電子式/圧縮空気型組み合わせ引張テスターを用いて測定される。ゼロ・スパ ン引張インデックスの測定では検査サンプルとして繊維性基礎体が用いられるが 、得られた引張インデックスは繊維の固有強度の相対的測定値であることは容認 されている。乾燥引張強さの検査ではテスターの押さえ部の間の間隙が約10. 1 6cm(4インチ)であるのに対して、引張インデックスは、テスターの押さえ 部間の間隙を本質的にゼロにすることによって得られる。 本明細書で用いられるように、“湿潤ゼロ・スパン引張インデックス”という 用語は繊維構造物を形作る湿潤繊維の固有強度を指し、検査方法の項で述べるよ うに電子式/圧縮空気型組み合わせ引張テスターを用いて測定される。 本明細書で用いられるように、“曲げモジュール/単位乾燥引張比”という用 語は、検査方法の項で述べるように単位引張当たりの繊維構造物の固さを指す。 曲げモジュール/単位乾燥引張と同様に、乾燥および湿潤ゼロ・スパン引張イ ンデックス測定は、検査方法の項での説明にしたがって製造した低密度手すき紙 で実施する。 本明細書で用いられるように、“改造繊維”という用語は、乾燥ゼロ・スパン 引張インデックスが出発繊維と比較して表示の百分率まで(例えば少なくとも1 5%、少なくとも35%など)減少するように本発明にしたがって改造した繊維 を指す。本明細書で用いられるように、“非改造繊維”という用語は、一般に工 場で実施される1つまたは2つ以上の操作(例えばパルプ化、漂白、リファイニ ング、フロトパルピングなど)を通して加工されているが、本明細書で教示した 改造を施されなかった繊維を指す。 本明細書で用いられるように、“軟木”という用語は針葉樹由来の木材を意味 する。 II.改造繊維および繊維構造物 本発明の特徴の1つは改造セルロース繊維に関し、当該繊維は、対応する非改 造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスより少なくとも約35% 低い、好ましくは少なくとも約40%低い、さらに好ましくは少なくとも約45 %低い、さらに好ましくは少なくとも約50%低い、さらに好ましくは少なくと も 約55%低い乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを有する。典型的には、改造繊 維のDZSTインデックスは、対応する非改造繊維のDZSTより約35から6 5%低下している。本発明の別の特徴は、対応する非改造セルロース繊維の湿潤 ゼロ・スパン引張インデックスより少なくとも約70%低い、好ましくは約75 %低い湿潤ゼロ・スパン引張(以下ではまた“WZST”と称される)インデッ クスを有する改造セルロース繊維に関する。本発明のまた別の特徴は、乾燥ゼロ ・スパン引張インデックス対湿潤ゼロ・スパン引張インデックスの比が約1.5 から約3、典型的には約1.7から約3、より典型的には約2から約3である改 造セルロース繊維に関する。本発明のさらに別の特徴は、約0.4g/ccより 小さい、好ましくは約0.04g/ccから約0.4g/cc、より好ましくは 約0.05g/ccから約0.3g/ccの密度を有する繊維構造物に関し、当 該構造物は、対応する非改造繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスより少な くとも約15%低い乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを有する改造セルロース 繊維を含み、さらに当該繊維構造物は、対応する未改造繊維で製造された繊維構 造物の曲げモジュール/単位乾燥引張より少なくとも約30%低い、好ましくは 少なくとも約35%低い、より好ましくは少なくとも約40%低い曲げモジュー ル/単位乾燥引張を有する。本発明の目的のためには、密度は乾燥繊維構造物で 測定し、さらに当該構造物の厚さまたはキャリパーで割った当該構造物の風乾坪 量として算出する。風乾坪量およびキャリパーは条件付けした部屋(温度は22 .8℃±2.2℃(73°F±4°F)、相対湿度は50%±10%)で測定する 。構造物のキャリパーは、タピー検査法T411om−89にしたがうがキャリ パー・テスターの検査台が1379Pa(0.2psi)の圧を示す修正を加え て測定する。好ましくは、この繊維構造物は、対応する非改造セルロース繊維の 乾燥ゼロ・スパン引張インデックスより少なくとも約20%低い、より好ましく は少なくとも約25%低い、さらに好ましくは少なくとも約30%低い、さらに 好 ましくは少なくとも約35%低い乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを有する改 造セルロース繊維を含む。 本明細書に記載されている密度範囲は、繊維構造物の最終形態(すなわち一切 のバインダー、強力剤、添加物、柔軟剤、表面改造剤の他に機械処理(例えば湿 潤および乾燥クレープ加工など)を含む)における密度を指すことは理解されよ う。対照的に、ゼロ・スパン引張インデックス、乾燥引張インデックス、および 曲げモジユール/単位乾燥引張の測定は全て、下記の検査方法の項で述べるよう に、繊維(改造または非改造)のみを含む低密度手すき紙で実施される。 繊維構造物に関しては、改造繊維が繊維のみを含む(すなわち添加剤などを含 まない)手すき紙に形成される場合は、そのような構造物は、好ましくは対応す る非改造繊維で製造される手すき紙の乾燥引張(以下ではまた“DT”と称され る)インデックスと少なくとも同じ大きさの乾燥引張インデックスをもつ改造繊 維を含む。本明細書で用いられるように、“少なくとも同じ大きさ”という用語 は、改造繊維を含む手すき紙が、非改造繊維で製造された同様な(密度、坪量な どとの関係で)手すき紙の乾燥引張インデックスの少なくとも約90%の乾燥引 張インデックスを有することを意味する。より好ましくは、改造繊維で形成され た手すき紙が、対応する非改造繊維で製造された手すき紙より大きい乾燥引張イ ンデックスを有する場合で、例えば乾燥引張インデックスに関して少なくとも約 5%、より好ましくは少なくとも約15%大きい場合である。 出願人らは、繊維の乾燥ゼロ・スパン引張の適度な減少によって、改善された 可撓性(“曲げモジュール/単位乾燥引張の減少に関して測定したとき)および柔 らかさを示す繊維構造物が提供されることを見出した。乾燥ゼロ・スパン減少の 低下は構造の可撓性改善を常に提供するとは限らないが、そのような減少は本発 明のより可撓性を有する構造物を得るために必要であると考えられる。特に、出 願人らは、繊維の酵素処理によって可撓性の増加をもたらす繊維形態が提供され ることを見出した。理論に拘束されることは望まないが、この繊維の可撓性の増 加は乾燥ゼロ・スパン引張値の低下と関連する。さらに、改造繊維が互いに結合 する能力は顕著には低下しなかったので、これらの繊維で形成されたウェブの引 張強さは予想される程には悪影響を受けない。実際、出願人らは、ウェブ引張強 さは対応する未処理繊維で形成されたウェブと較べて実際増加することを見出し た。したがって、本発明の好ましい実施態様では、上記で考察した乾燥ゼロ・ス パン引張および曲げモジュール特性の他に、これら改造繊維で製造された繊維性 基礎体は、対応する未処理繊維で形成されたウェブの乾燥引張インデックスより もほぼ同じかまたは大きい乾燥引張インデックスを有するであろう。 A.改造用繊維 多様な天然の繊維を、それらが酵素活性に感受性を有するかぎり本発明に利用 できる。軟木(針葉樹由来)、硬木(落葉樹由来)、綿または綿リンター由来の消化 セルロース繊維を用いることができる。エスパルト草、バガス、大麻、亜麻並び に他の木質性およびセルロース性繊維供給源もまた本発明の原料として用いるこ とができる。出発繊維の最適な供給源は、想定される個々の最終用途に左右され るであろう。一般には木材パルプが用いられるであろう。本明細書で有用な木材 パルプには亜硫酸パルプおよび硫酸パルプの両パルプとともに、機械、熱機械、 および化学熱機械パルプが含まれ、これらは未使用またはリサイクル繊維源に由 来する。これらは全て抄紙分野の業者にはよく知られている。好ましい木材パル プには化学パルプが含まれるか、これらは、例えば北方、南方および熱帯軟木ク ラフト(すなわち硫酸処理);北方、南方および熱帯硬木クラフト(ユーカリ類を 含む(例えばユーカリプツス・グランディス、ユーカリプツス・サイグナ、ユー カリプツス・ウロフィリア、ユーカリプツス・グロブラス));亜硫酸パルプ(北 方、南方および熱帯硬木並びに軟木を含む)などである。完全漂白、部分漂白お よび無漂白繊維を用いることができる。漂白パルプを使用することがその優れた 白さと消費者に好感をもたすためにしばしば所望されるであろう。本発明でさら に有用なものはリサイクル紙に由来する繊維で、これらは上記の分類のいずれか または全てを含むとともに、他の非繊維性物質、例えば填料および本来の抄紙を 促進するために用いられる接着剤を含有する。 本発明の改造繊維で形成される紙製品はまた、非セルロース繊維性物質(例え ばガラス繊維および合成ポリマー繊維)を含むことができる。本明細書で有用な 合成ポリマー繊維にはポリオレフィン、特にポリエチレン、ポリプロピレンおよ び少なくとも1つのオレフィン構成成分を有するコポリマーが含まれる。他の物 質、例えばポリエステル、ナイロン、そのコポリマーおよび前述のいずれかの組 み合わせもまた繊維性ポリマー物質として適切であろう。前述の繊維の混合物を 用いてもよい。 B.酵素 本明細書の解釈に際して、周知のセルラーゼ酵素および/またはセルラーゼ酵 素調製物(これは他の酵素(例えばヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ など)を含んでいてもよい)のいずれも本発明の実施に用いられることは理解さ れよう。セルラーゼのうちで、いくつかのエンドグルカナーゼおよびエキソグル カナーゼが知られており、本発明にしたがって別々にまたは組み合わせて用いる ことができる。これらの酵素は、パルプ処理工程でよく用いられている条件(特 にpHおよび温度)で活性を有しさらに安定であるべきである。適切な酵素の代 表例は、表Aおよび表Bに挙げた微生物に由来するものである。 1:プライム符号内の細菌の分類は理論的根拠をもたない。 上記の真菌および細菌は単に例として提示されている。今日のところ、フミコ ーラ(例えばH.insolens)およびトリコデルマ(例えばT.reesei)の株である微生物 が、本明細書で有用な酵素の産生に特に適切であると考えられるが、本発明の範 囲は上記の微生物の使用に限定されない。本発明に適した他の酵素産生微生物が 既に存在するか、または突然変異と選別または遺伝子工学の方法を用いて今後開 発される可能性は極めて高い。さらに、現存する微生物の酵素産生能を遺伝子工 学によってさらに高めることも可能であろう。 本明細書で有用な好ましいセルラーゼ酵素はセルクラスト(登録商標)で、ノ ボ・ノルディスク社(Novo Nordisk A/S,Bagsvaerd,デンマーク)のバイオインダ ストリー・グループの酵素処理部門(Enzyme Process Division,Bioindustrial Group)によって販売されている。セルクラスト(登録商標)は真菌のトリコデ ルマ・レーセイ(Trichoderma reesei)から得られる。セルクラスト(登録商標 )1.5Lは、1500NCU/gの活性を有する液状セルラーゼ調製物である 。この活性はノボ・セルラーゼ単位(または“NCU”)を基に決定される。I NC Uは、40℃、pH4.8および反応時間20分の標準条件で1×10-6mol /分に相当する還元力でカルボキシメチルセルロースを還元炭水化物に分解する 酵素の量である。活性測定に関するさらに詳細な記述は、ノボ・ノルディスク分 析方法No.AF187.2(ノボ・ノルディスクから入手可能)に概略されて いる。 本明細書で有用なまた別の好ましいセルラーゼはセルザイム(登録商標)で、 ノボ・ノルディスク社(Novo Nordisk A/S,Bagsvaerd,デンマーク)のバイオイン ダストリー・グループの酵素処理部門(Enzyme Process Division,Bioindustri al Group)によって販売されている。セルザイム(登録商標)は、約700CE VU/gの酵素活性を有する顆粒状セルラーゼ調製物で、フミコーラ・インソレ ンス(Humicola insolens)から得られる。この活性は、PCT国際特許公開No .WO91/17243号公報(Rasmussenら、1991年11月14日公開、この文献は 参照により本明細書に含まれる)およびノボ・ノルディスク分析方法No.AF 187.2(ノボ・ノルディスクから入手可能)に概略された特定の条件下でセ ルラーゼ濃度単位(CEVU)を基に決定される。 本明細書で有用なまた別の好ましいセルラーゼ調製物はペルゴラーゼ(登録商 標)で、チバ(Ciba,ノースカロライナ州、グリーンスボロ)から販売されてい る。用いられるペルゴラーゼ(登録商標)A40は液状セルラーゼで、ローリー 法で測定したとき約140g/Lの活性蛋白濃度を有し、トリコデルマ・レーセ イから得られる。ペルゴラーゼ(登録商標)A40はエンドセルラーゼ、エキソ セルラーゼ、キシラナーゼおよびマンナナーゼの混合物である。 さらにまた経済的理由から選択される好ましいセルラーゼは、ノボ・ノルディ スク社(Novo Nordisk A/S)からケアザイムの商標名で販売されている製品であ る。ケアザイム(登録商標)5.0Lは約5000CEVU/gの酵素活性を有 する液状セルラーゼ調製物である。この活性は、PCT国際特許公開No.WO 91/17243号公報(Rasmussenら、1991年11月14日公開)およびノボ・ノル ディスク分析方法No.AF187.2に概略された特定の条件下でセルラーゼ 濃度単位(CEVU)を基に決定される。ケアザイム(登録商標)は、主にファ ミリー45エンドグルカナーゼ、EGV(分子量約43000kD)またはその 類似体で構成され、WO91/17243号公報に記載されたようにフミコーラ ・インソレンス(Humicola insolens)から得られる。ケアザイム(登録商標)で 見いだされるファミリー45エンドグルカナーゼはまた、PCT国際特許公開N o.WO94/07998号公報(M.Schuleinら、1994年4月14日公開、この文 献は参照により本明細書に含まれる)に記載され、本発明の繊維の改造に有用で あると考えられる。本明細書で用いられるように、“ファミリー45”酵素はヘ ンリサットら(Henrissatら、Biochem.J.,781-788:293(1993)、この文献は参照 により本明細書に含まれる)が記載した酵素である。 ケアザイム(登録商標)で見いだされるエンドグルカナーゼは結晶質セルロー スは顕著には分解しないが、非晶質セルロースを主にセロビオース、セロトリオ ースおよびセロテトラオースに分解することが一般に容認されている。他方、セ ルクラスト(登録商標)、セルザイム(登録商標)およびペルゴラーゼ(登録商標 )はエンドグルカナーゼ、エキソグルカナーゼおよび/またはヘミセルラーゼの 混合物である。下記実施例で示すように、乾燥ゼロ・スパン引張の相当な低下が 全ての酵素調製物で認められるが、これは、広範囲のエキソ/エンドセルロース 分解活性を本発明の乾燥ゼロ・スパン引張の低下に用いることができることを示 唆している。 繊維への酵素添加は単離した酵素調製物によって惹起させてもよいことは当業 者には理解されよう。また別には、セルラーゼまたはセルロース分解酵素を含有 するかまたは産生する微生物を改造用繊維に直接混合してもよい。C.改造繊維および対応する繊維構造物の調製 i.改造繊維 一般に、本発明の改造繊維を得る繊維の酵素処理は、セルラーゼ含有酵素調製 物を水性繊維スラリーに加え、繊維形態を酵素作用によって改造させるために十 分な時間当該混合物を攪拌することによって達成される。繊維および酵素調製物 を混合した後、好ましくは(必ずしも必要ではないが)脱結合物質または化学柔 軟剤(本明細書で包括的に“脱結合剤”と称する)と混合する。これは、酵素作 用によって得られる繊維の形態改造を維持すると考えられている。所望の最終用 途(例えばペーパー・タオル、化粧用および手洗い用テッシュなど)に適した特 性を有する繊維構造物を得るためには、改造処理中に繊維の長さか顕著な程度ま で減少しないことが好ましい。 繊維の処理条件は、例えば処理される繊維の性質、用いられる酵素などにした がって変動することは当業者には理解されよう。したがって、以下の記述は用い られる個々の物質にしたがって改変させることができる。 一般に、所望の繊維を含む分解されるパルプは、酵素と混合する前に水で希釈 して繊維スラリーにする。このスラリーは好ましくは少なくとも約0.5%、よ り好ましくは少なくとも約1%、さらに好ましくは少なくとも約2%のパルプ濃 度を有する。本明細書で用いられるように、“パルプ濃度”とは、スラリーの全 質量で割った乾燥繊維質量である。好ましくは、スラリーのパルプ濃度は、酵素 とスラリーの混合を促進させるために約40%より高くはないであろう。もちろ ん、より高い濃度のパルプも本発明の実施に用いてもよい。一般に、酵素溶液は また繊維に混合する前に別個に調製される。酵素溶液の濃度は広範囲に変動し、 用いられる酵素の相対活性、処理される繊維、所望される乾燥ゼロ・スパン引張 の低下、反応の時間と温度および他の関連条件によって決定されるであろう。 必要ならば用いる酵素について適切なレベルに繊維性スラリー/酵素混合物の pHを調節する。pHの調節が必要な場合には、調節は酵素と繊維性スラリーの 混合前、混合中または混合後に実施できる。得られた混合物のpHは、種々の緩 衝液または種々の酸もしくは塩基を用いて制御できる。ケアザイム(登録商標) および/またはセルザイム(登録商標)を用いる特に好ましい実施態様では、約 5から約9のpHが好ましい。他の酵素、例えばセルクラスト(登録商標)およ びペルゴラーゼ(登録商標)の場合は、約4から約6のpHがより好ましいこと が判明した。繊維性スラリー、酵素および任意のpH調節剤を混合した後、好ま しくは攪拌しながら本発明にしたがって繊維の固有強度を低下させるために十分 な時間混合物を反応させる。混合物の温度は、好ましくは約26.7℃から71℃ (約80°Fから160°F)、より好ましくは約37.8℃から60℃(約100 °Fから140°F)、さらに好ましくは約49.℃から60℃(約120°Fか ら140°F)で制御される。典型的には、混合物は少なくとも約0.25時間 、より典型的には少なくとも約0.5時間、さらに典型的には少なくとも約1時 間反応させる。典型的には、混合物は約4時間より短い時間、より典型的には約 3時間より短い時間反応させる。 繰り返せば、処理される繊維、用いられる酵素、反応温度、反応時間、所望さ れる乾燥ゼロ・スパン引張の減少、用いられる攪拌のタイプなどにしたがって異 なる反応条件、濃度などが、所望の繊維形態を達成するために要求される。これ らの変数の決定の仕方は当業者の技術水準の範囲内である。 出願人らは、有益な繊維内脆弱化は酵素の作用後に湿潤繊維で測定される(す なわち湿潤ゼロ・スパン引っ張り強度の減少)が、一方、ある量の繊維強度の減 少が繊維の乾燥で失われる(すなわち乾燥ゼロ・スパン引張強度)ということを 見いだした(下記表1から9を参照)。しかしながら、脱結合剤を湿潤な酵素改造 繊維に加えることによって、乾燥ゼロ・スパン引張の更なる減少が酵素単独処理 繊維と比べて達成できる。出願人らはまた、ある種の脱結合剤は繊維のDZST の顕著な低下をもたらさないが、それらは繊維構造物の乾燥引張強度に悪影響を 与えることなく当該構造物の透過性を改善することを見いだした。したがって、 特に好ましい実施態様では、パルプ・スラリーと酵素溶液との必須の反応の後で 脱結合剤を混合物に添加し、さらに典型的には少なくとも約30秒、好ましくは 少なくとも約5分、より好ましくは少なくとも約30分から60分、定常的に攪 拌しながら反応させる。脱結合剤が用いられる酵素の活性に干渉しないかぎり、 脱結合剤は酵素と混合する前または混合中に繊維に加えることができることは理 解されよう。 当該技術分野で既知の何れの脱結合剤(または柔軟剤)も好ましい実施態様で 用いることができる。有用な脱結合剤の例は、第三アミンおよびその誘導体;酸 化アミンオキシド;第四アミン;シリコーン性化合物;飽和および不飽和脂肪酸 および脂肪酸塩;アルケニルコハク酸無水物;アルケニルコハク酸および対応す るアルケニルコハク酸塩;ソルビタンモノ−、ジ−、およびトリ−エステル(ス テアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸およびベヘン酸ソルビタ ンエステルを含むがこれらに限定されない);微粒子化脱結合剤(例えば粘土お よびケイ酸塩填料)である。有用な脱結合剤は例えば以下の文献に記載されてい る(これらの文献は参照により本明細書に含まれる):米国特許第3395708 号明細書(Herveyら、1968年8月6日発行);米国特許第3554862号明細書 (Herveyら、1971年1月12日発行);米国特許第3554863号明細書(Hervey ら、1971年1月12日発行);米国特許第3775220号明細書(Freimarkら、19 73年8月28日発行);米国特許第3844880号明細書(Meiselら、1974年10月 29日発行);米国特許第3916058号明細書(Vossosら、1975年10月28日発行 );米国特許第4028172号明細書(Mazzarellaら、1977年1月7日発行); 米国特許第4069159号明細書(Hayek,1971年1月17日発行);米国特許第 4144122号明細書 (Emanuelssonら、1979年3月13日発行);米国特許第4158594号明細書(Be ckerら、1979年1月19日発行);米国特許第4255294号明細書(Rudyら、198 1年3月10日発行);米国特許第4314001号明細書(1982年2月2日発行); 米国特許第4377543号明細書(Strohbeenら、1983年3月22日発行);米国 特許第4432833号明細書(Breeseら、1984年2月21日発行);米国特許第4 776965号明細書(Nuessleinら、1988年10月11日発行);米国特許第479 5530号明細書(Soerensら、1989年1月3日発行);米国特許第493700 8号明細書(Yamamuraら、1990年1月26日発行);米国特許第4950545号明 細書(Walterら、1990年8月21日発行);米国特許第5026489号明細書(Sno wら、1991年1月25日発行);米国特許第5051196号明細書(Blumenkopfら 、1991年9月24日発行);米国特許第5529665号明細書(Kaunら、1996年1 月25日発行);米国特許第5552020号明細書(Smithら、1996年9月3日発 行);米国特許第5558873号明細書(Funkら、1996年9月24日発行);米国 特許第5580566号明細書(Syversonら、1996年12月3日発行);PCT公開 第WO97/01470号公報(Kryzysik,1997年2月6日公開);同第WO97 /04171号公報(W.Schroederら、1997年2月6日公開);同第WO96/0 4424号公報(Vinson,1996年2月15日公開)。本明細書で使用する好ましい脱 結合剤は陽イオン性物質、例えば第四アンモニウム化合物、イミダゾリニウム化 合物および、脂肪族の飽和もしくは不飽和炭素鎖をもつ他の化合物である。この 炭素鎖は未置換でもよく、またこれら鎖の1つもしくは2つ以上が例えばヒドロ キシル基で置換されていてもよい。本明細書で有用な第四アンモニウム脱結合剤 の非限定例には、ヘキサメトニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミ ド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、および二水素添加牛脂ジメチル アンモニウムメチルスルフェートが含まれる。繊維構造物の可撓性を改善する本 明細書で用い る他の好ましい脱結合剤は、アルケニルコハク酸およびそれらの対応するアルケ ニルコハク酸塩である。アルケニルコハク酸化合物の非限定例は、n−オクタデ セニルコハク酸およびn−ドデシニルコハク酸並びにそれらの対応するコハク酸 塩である。アルケニルコハク酸塩の多価金属塩または陽イオン性脱結合剤とのイ オン対形成は、繊維構造物の曲げモジュール/単位乾燥引張をさらに減少させる ために特に有用である。理論に拘束されることは望まないが、脱結合剤は繊維に 対する酵素の攻撃によって生じる“ダメージ”から繊維を保護すると考えられる 。すなわち、酵素が繊維の形態を変化させた後、脱結合剤は少なくともある程度 繊維の“修復”を防止する(この修復は脱結合剤がなければ乾燥時に生じるであ ろう)。したがって、これによって、繊維対繊維結合を維持または改善しながら 得られた繊維ウェブの可撓性が高められる。これについては、同じ機能を果たす 他の物質を用いて乾燥ゼロ・スパン引張低下および可撓性を強化することができ る。好ましくは脱結合剤は、乾燥繊維を基準にして少なくとも約0.1%、好ま しくは少なくとも約0.2%、より好ましくは少なくとも約0.3%のレベルで 添加されるであろう。典型的には、脱結合剤は、乾燥繊維を基準にして活性物質 として約0.1から約6%、より典型的には約0.2から約3%のレベルで添加 されるであろう。脱結合剤の量として提示されている百分率は、繊維によって保 持される量ではなく繊維に添加される量として提示される。 出願人らは、本発明の繊維処理時の攪拌の程度もまた乾燥ゼロ・スパン引張の 減少の程度に影響を与える重要な変数であることを見出した。本発明によれば攪 拌は必ずしも必要とされないが、他の条件が同じ場合は一般に攪拌は乾燥ゼロ・ スパン引張の減少を高める。実際に、実施例1(および特にサンプル1Oと1P )で示すように、10から13.3%の濃度のスラリーの処理を実験室用強力ミ キサーで実施し他の条件が同じ場合、低速シャフト・ミキサーを用いたときサン プル1E)よりも低い乾燥ゼロ・スパン引張をもつ繊維が提供される。実施例1 で 用いた実験室用強力ミキサーは、工場で使用される中等度ポンプおよび高剪断力 ミキサーで認められる混合力を発揮すると一般に認識されている。当業者には、 攪拌の程度に影響を与えるパラメーターには混合物の濃度、混合速度、反応容器 のサイズおよび幾何学的構造、並びに混合装置が含まれる(ただしこれらに限定 されない)ことは理解されよう。 ii.繊維構造物 酵素および好ましい脱結合剤で処理した後、ウェブ製造業者に知られているい ずれかの方法を用いて改造繊維を繊維構造物に成形する。これらの繊維構造物は 、目的の最終用途に適した坪量、キャリパー(厚さ)、吸収性および強度を有する いずれの通常形状のシートまたはウェブにも構成できる。一般に、本発明の繊維 構造物は結合繊維製品と定義されるが、このような製品では、酵素改造繊維は、 “通風静置”もしくはある種の“湿式静置”工程の場合のように任意に、または ある種の“湿式静置”もしくは“カーディング”工程の場合のように一定の方向 性をもって分布されている。これらの繊維は場合によってポリマー性バインダー 樹脂によって互いに結合される。 通常は、本発明の繊維構造物は湿式工程によって製造される。そのような工程 では、ウェブの製造は、部分的にまたは完全に本発明の酵素改造繊維を含む水性 抄紙完成紙料を形成し、この完成紙料を多孔性表面(例えば長網ワイヤー)上に 沈積させ、さらに続いてこの完成紙料から例えば重力、真空支援乾燥によって、 および/または圧搾もしくは非圧搾的な蒸発脱水によって水を除去し、それによ って所望の繊維濃度の繊維構造物を形成することによって実施される。多くの事 例で、抄紙装置は、抄紙完成紙料スラリー中の繊維を脱水進行時に再構成できる ようにセットアップされ、その結果、特に所望の強度、触感、嵩、外観、吸収性 などをもつウェブが形成される。 好ましい繊維構造物を製造するために用いられる抄紙完成紙料は、本質的に本 発明の改造繊維の水性スラリーを含み、さらに場合によっては多様な化学物質( 例えば湿潤強力樹脂、界面活性剤、pH調節剤、柔軟添加剤、脱結合剤など)を 含むことができる。 個々に有用なまたは所望の繊維形態を有するウェブを製造する抄紙装置を利用 する多数の抄紙工程が開発されている。そのような繊維形態は、嵩、吸収性およ び強度の強化のようなペーパー・ウェブの特性を付与するために役立つであろう 。そのような工程の1つは、抄紙工程で刻印ファブリックを利用する。この刻印 ファブリックは、得られたペーパー・ウェブに高密度のナックル・パターンおよ び低密度ゾーンを付与するために機能する。このタイプの工程およびこの工程を 実施する抄紙装置は、極めて詳細に米国特許第3301746号明細書(Sanford ら、1967年1月31日発行、この文献は参照により本明細書に含まれる)に記載さ れている。 特別な抄紙装置で実施される別の抄紙工程は、表面のネットワーク領域全体に 分散された複数の“ドーム”によって形成される明瞭な連続ネットワーク領域を 有するペーパーを提供するものである。そのようなドームは、抄紙工程中に形成 される初期ウェブを多孔性デフレクション・メンバーに押しつけることによって 形成される。このデフレクション・メンバーは、その表面に複数の個々に離れた デフレクション溝によって形成された型模様ネットワーク面を有する。このタイ プの工程およびそのような工程を実施する抄紙装置は極めて詳細に以下の文献に 記載されている(これらの文献は参照により本明細書に含まれる):米国特許第4 529480号明細書(Trokhanら、1985年7月16日発行):米国特許第4637 859号明細書(Trokhanら、1987年1月20日発行):米国特許第5073235 号明細書(Trokhanら、1991年11月17日発行)。重層複合ペーパー基礎体を製造す るために適した別のタイプの抄紙工程および当該工程を実施するための 装置は、米国特許第3994771号明細書(Morganら、1976年11月30日発行、 この文献は参照により本明細書に含まれる)に記載されている。 本発明の繊維を利用できるさらに別の抄紙工程は、個々の低坪量領域を取り巻 く連続した高坪量ネットワーク領域を有するペーパー・ウェブを提供するもので ある。このウェブは、固有の流動抵抗比で配置された種々の流動抵抗を有するゾ ーンをもつフォーミング・ベルトを用いて形成される。一般に、ある領域の坪量 は、フォーミング・ベルトの対応するゾーンの流動抵抗と反比例する。このタイ プの工程およびそのような工程を実施する抄紙装置は極めて詳細に以下の文献に 記載されている(これらの文献は参照により本明細書に含まれる):米国特許第5 245025号明細書(Trokhanら、1993年9月14日発行):米国特許第5503 715号明細書(Trokhanら、1996年4月2日発行):米国特許第5534326 号明細書(Trokhanら、1996年7月9日発行)。 本発明の繊維を利用できるまた別の抄紙工程は、滑らかで柔らかいビロード状 の表面を有する重層ペーパー・ウェブを形成するものである。このウェブは比較 的短い繊維を用いて形成され、当該ウェブの上面は、触感を改善する自由な繊維 端を提供するために繊維間結合が破壊されている。このタイプの工程は、詳細に 米国特許第4300981号明細書(Carstensら、1981年11月17日発行、この文 献は参照により本明細書に含まれる)に記載されている。 別の抄紙工程は、ファブリック面の上部に突出した押印ナックルを有する通風 乾燥ファブリックを利用する。これらの押印部は通風乾燥シート内に突出部を形 成し、シートの幅方向に伸びを提供する。このタイプの工程は、欧州特許公告第 677612A2号明細書(G.Wendtら、1995年10月18日公告、この文献は参照 により本明細書に含まれる)に記載されている。 好ましい繊維構造物は、共に積層される2つまたは3つ以上の層の1つを形成 する。積層および、積層製品内に複数の突出部を形成するためにエンボス加工を 併用して実施される積層については、極めて詳細に米国特許第3414459号 明細書(Wells,1968年12月3日発行、この文献は参照により本明細書に含まれる )に記載されている。これらのペーパー基礎体は、好ましくは約10g/m2から 約65g/m2の坪量および約0.6g/ccまたはそれ未満の密度を有する。 より好ましくは、坪量は約40g/m2またはそれ未満で、密度は約0.3g/ ccまたはそれ未満であろう。最も好ましくは、密度は約0.04g/ccから 0.2g/ccであろう。別に特定しないかぎり、ペーパー・ウェブ基礎体に関 しては全ての量および重量は乾燥したものを基準にしている。 本発明の改造繊維に加えて、当該技術分野で既知または今後知られる他の成分 または物質を、繊維構造物を製造するために使用する抄紙完成紙料に添加しても よい。望ましい添加物のタイプは、目的とされるテッシュ・シートの具体的な最 終用途に左右されるであろう。例えば、トイレット・ペーパー、ペーパー・タオ ル、化粧用テッシュ、ベビー・ワイプおよび他の類似製品のような製品では、高 い湿潤強度は望ましい属性である。したがって、抄紙完成紙料に当技術分野で“ 湿潤強力”樹脂として知られている化学物質を添加することがしばしば望ましい 。 抄紙分野で用いられる湿潤強力樹脂のタイプに関する総括的な論文は、TAP PIモノグラフ・シリーズ29号、「紙および板紙の湿潤強度」(Technical Ass ociation of the Pulp and Industry刊、ニューヨーク、1965)で見出される。最 も有用な湿潤強力樹脂は一般に性状として陽イオン性であった。永久湿潤強度を 得るためには、ポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂が、特に有用であることが 判明した陽イオン性湿潤強力樹脂である。そのような樹脂の適切なタイプは以下 の文献に記載されている(これらの文献は共に参照により本明細書に含まれる): 米国特許第3700623号明細書(Keim,1972年10月24日発行):米国特許第3 772076号明細書(Keim,1973年11月13日発行)。有用なポリアミド−エピク ロロヒドリン樹脂の市販供給源の1つはハーキュリーズ社 (Hercules,Inc.,デラウェア州、ウィルミントン)で、カイメン(Kymene)(登 録商標)557Hとしてそのような樹脂を市販している。 ポリアクリルアミド樹脂もまた湿潤強力樹脂として有用であることが分かった 。これらの樹脂は、以下の文献に記載されている(これらの文献は共に参照によ り本明細書に含まれる):米国特許第3556932号明細書(Coscia、1971年1 月19日発行):および同第3556933号明細書(Wilhams、1971年1月19日発 行)。ポリアクリルアミド樹脂の市販供給源の1つはアメリカン・サイアナミド 社(American Cyanamid Co.,コネチカット州、スタンフォード)で、パレツ(Par ez)(登録商標)631NCとしてそのような樹脂を市販している。 湿潤強力樹脂として有用であることが判明したさらにまた別の水溶性陽イオン 樹脂は、尿素ホルムアルデヒドおよびメラミンホルムアルデヒド樹脂である。こ れらの多官能基性樹脂のより一般的な官能基は、窒素含有基(例えばアミノ基お よび窒素結合メチロール基)である。ポリエチレンイミン型樹脂もまた本発明で 有用であろう。さらにまた、一時湿潤強力樹脂も本発明で用いることができるが 、これらは例えば、カルダス(Caldas)10(ジャパン・カーリット(Japan Carlit )製)、コボンド(CoBond)1000(ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル 社(National Starch and Chemical Co.)製)およびパレツ(Parez)750(ア メリカン・サイアナミド社(Amencan Cyanamide Co.)製)である。上記で考察 したような例えば湿潤強力樹脂および一時湿潤強力樹脂のような化学化合物のパ ルプ完成紙料への添加は任意で、本発明の実施に必然的ではないということは理 解されよう。 湿潤強力樹脂の他に、当該技術分野で既知のある種の乾燥強力樹脂およびリン ト・コントロール添加物を抄紙繊維に混合することもまた望ましい。この点に関 しては、澱粉バインダーが特に適切であることが判明した。繊維構造物のリンテ ィング減少の他に、低レベルの澱粉バインダーはまた、高レベルの澱粉添加によ ってもたらされる硬さを生じることなく、乾燥引張強さを適度に改善する。典型 的には、澱粉バインダーは、ペーパー基礎体の重量で約0.01から約2%、好 ましくは約0.1から約1%のレベルで保持されるような量で混合される。 一般に、これら繊維構造物に適した澱粉バインダーの特徴は、水溶性および親 水性である。適切な澱粉バインダーの範囲を限定しようとするものではないが、 代表的な澱粉物質には、トウモロコシ澱粉およびジャガイモ澱粉が含まれ、アミ オカ澱粉として工業的に知られているロウ状トウモロコシ澱粉が特に好ましい。 アミオカ澱粉は、完全にアミロペクチンであるという点で一般のトウモロコシ澱 粉と異なる(一般のトウモロコシ澱粉はアミロペクチンとアミロースの両方を含 む)。アミオカ澱粉の種々の固有の特性は文献にさらに詳しく記載されている(「 アミオカ−ロウ状トウモロコシ由来澱粉(Amioca-The Starch From Waxy Corn)」 、H.H.Schopmeyer著、Food Industries刊、pp106-108(Vol.pp.1476-1478)、1945 年12月)。 澱粉バインダーは顆粒形でも分散形でもよいが、顆粒形が特に好ましい。澱粉 バインダーは、顆粒の膨潤を誘発するために好ましくは十分に蒸煮される。より 好ましくは澱粉顆粒は蒸煮によって澱粉顆粒が分散する直前点まで膨潤させる。 そのような高度に膨潤した澱粉顆粒は“完全蒸煮”と呼ばれる。一般に分散のた めの条件は、澱粉顆粒のサイズ、顆粒の結晶性の程度、および含有アミロースの 量によって左右されるであろう。完全蒸煮アミオカ澱粉は、例えば約4%の澱粉 顆粒濃度の水性スラリーを約88℃(約190°F)で約30から約40分加熱 して調製できる。使用できるその他の典型的な澱粉バインダーには改変陽イオン 澱粉が含まれる。これは、例えば窒素含有基(例えばアミノ基および窒素結合メ チロール基)をもつように改変したもので、湿潤およびまたは乾燥強度を高める ためにパルプ完成紙料添加物として以前に使用されたものであるが、ナショナル ・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical Co.、ニュ ージャージ州、ブリッジウォーター)から入手できる。 他のバインダー(例えばラテックス、ポリビニルアルコール、熱可塑性バイン ダー繊維など)もまた本発明の繊維構造物の製造に用いることができる。III.紙製品 本発明の繊維構造物は、使用後に廃棄されることになっている、特に紙製品ま たは紙製品の成分に適している。したがって、本発明は、使い捨て吸収性紙製品 (例えば家事用、身体用、または他の清拭用途で使用されるもの)(ただしこれら に限定されない)を含む多様な紙製品に応用できる。したがって、代表的な紙製 品には、手洗い用テッシュおよび化粧用テッシュを含むテッシュ・ペーパー、ペ ーパー・タオル、および、例えば衛生ナプキン、パンティライナーおよびタンポ ンを含む女性用衛生製品、おむつ、成人用失禁用製品などの吸収製品用コアー材 料が含まれる。IV.検査方法----サンプル調製 以下では改造(すなわち本発明による処理)および未改造(すなわち未処理ま たはコントロール)繊維で繊維構造物を製造する方法を述べる。続いてこれらの 構造物を、この後の項で述べる物理検査に付す(すなわち、ゼロ・スパン引張、 乾燥引張および曲げモジュール/単位乾燥引張)。 低密度手すき紙 低密度手すき紙は、テッシュ製造工程をより正確に反映すると考えられる以下 の改変を加えながら、本質的にはTAPPI標準T205にしたがって調製され る。 (1)pHを調整しない水道水を用いる; (2)初期ウェブは、アップルトン・ワイヤー社(Appleton Wire Co.,ウィシ コンシン州、アップルトン)供給モノフィラメント・ポリエステル・ワイヤー上 の約30.48cm×約30.48cm(12インチ×12インチ)の手すき紙 製造装置で製造され、当該装置は以下の仕様を有する; サイズ:約34.3cm×約34.3cm(13.5インチ×13.5インチ) 縦方向縦線数:84±1.5繊維/約2.54cm(1インチ) 幅方向縦線数:76±3.0繊維/約2.54cm(1インチ) ワープ・サイズ/タイプ:0.17ミリメートル/9FU シャツト・サイズ/タイプ:0.17ミリメートル/WP−110 キャリパー:約0.041cm±約0.0013cm(0.016±0.000 5インチ) 透気度:約20.39±0.22m3/分(720±25立方フィート/分) (3)初期ウェブは真空によってモノフィラメント・ポリエステル・ワイヤー からアップルトン・ワイヤー社(Appleton Wire Co.,ウィシコンシン州、アップ ルトン)供給モノフィラメント・ポリエステル抄紙ファブリックに移され、圧縮 の代わりに真空吸引によって脱水される; ファブリックの仕様: サイズ:約40.6cm×約35.6cm(16インチ×14インチ) 縦方向縦線数:36±1繊維/約2.54cm(1インチ) 幅方向縦線数:30±3繊維/約2.54cm(1インチ) ワープ・サイズ/タイプ:0.40ミリメートル/WP−87−12A−W シャット・サイズ/タイプ:0.40ミリメートル/WP−801−12A−W キャリパー:約0.069cm±0.0025cm(0.0270±0.001 インチ) 透気度:約14.67±0.22m3/分(397±25立方フィート/分) (シート側はモノプレン) 移動と脱水の詳細:初期ウェブおよび抄紙ワイヤーを、当該初期ウェブが当該フ ァブリックに接するようにファブリックの上部に静置する。この3つの層(ファ ブリック側を下にして、ワイヤー、ウェブ、ファブリック)を90°フレアーで 約33.02cm×約0.16cm(13インチ×1/16インチ)幅の真空ス ロット・ボックスに縦方向に通過させる。水銀真空のピーク・ゲージの読みは約 10.16cm(約4.0インチ)に設定される。三層の真空スロットの通過速 度は約40.64士約12.7cm(16±5インチ)/秒で均一であるべきで ある。 続いて、真空を高めてピーク・ゲージの読みを約22.86cm(約9インチ )にし、三層を約40.64士約12.7cm(16±5インチ)/秒の同じ速 度で同じ真空スロットを縦方向にさらに2回通過させる。ピーク・ゲージの読み は三層がスロットを通過するときに測定される真空の強さであることに留意され たい。ウェブを注意深くワイヤーから取り外し、繊維がワイヤーに付着していな いことを確認する。 (4)続いてシートを乾燥フェルトを用いて乾燥させるが、このときファブリ ックをドラム表面に向けてウェブとファブリックとをフェルトとドラムの間に通 し、さらに2回目はウェブをドラム面に向けて通過させる。 ドライヤーの仕様:ステンレス・スチール製光沢仕上げシリンダー、内部蒸気加 熱、水平設置。 外径:約734.06cm(長さ)×約33.02cm(直径)(17インチ× 13インチ) 温度:110±3.3℃(230±5°F) 回転速度:0.90±0.05回転/分 ドライヤー・フェルト:エンドレス式、約203.2cm(円周)×約40.6 4cm(幅)(80インチ×16インチ)、11614番手、スタイルX225、 完全ウール、ノーブル・アンド・ウッド・ラブ・マシーン社(Noble and Wood La b Machine Co.,ニューヨーク州、Hoosick Falls) フェルト張力:フェルトとドライヤー・ドラム間で生じるずれが全くなく可能な かぎり弱い張力および均一な軌道運動。 (5)得られた手すき紙は、別に記載がなければ、約30.48cm×約30 .48cm(12インチ×12インチ)で目標坪量は約7.48±0.45kg /278.7m2(16.5±1ポンド/3000f2)、目標密度は0.15±0 .06g/ccである。 続いて、約30.48cm×約30.48cm(12インチ×12インチ)の 乾燥手すき紙繊維を検査前に最低2時間条件付け室で条件付けする。この部屋の 温度は22.8℃±2.2℃(73°F±4°F)で相対湿度は50%±10% である。V.検査方法----物理検査 この項で述べる検査方法は、上記で述べた特定の工程にしたがい手すき紙を製 造することを必要とすることは理解されよう。ある製品が化学添加剤を含む形状 である場合、または当該繊維構造物が製品製造に際して機械的操作に付された場 合、その製品が本発明の範囲内であるか否かの決定は、本記述にしたがって手す き紙を製造し、(製品自体の物理的特性を測定するのではなく)これら手すき紙の 物理的特性を測定することによって行われることは理解されよう。すなわち、製 品を構築するために用いられた繊維を使用して記載にしたがって手すき紙を製造 し、上記で考察した事柄を除き、添加物または機械的操作は一切適用されるべき ではない。しかしながら、上記で考察したように、密度の測定は、機械的に処理 された製品、所望の化学添加物などを含む製品で実施される。A.乾燥引張強度インデックス この検査は、約2.5cm×約15.2cm(1インチ×6インチ)のペーパ ー片で条件付け室(温度は約28℃±2.2℃(73°F±4°F)、相対湿度は 50%±10%)でTAPPI標準T220om−88およびT494om−8 8にしたがって実施される。電子引張テスター(インテレクト(Intellect)II −STD、スィング・アルバート社(Thwing Albert Corp.)、ペンシルバニア州 、フィラデルフィア)を用い、クロスヘッド速度を約10cm/分(4インチ/ 分)、開始ゲージ長さを約10cm(4インチ)で操作する。最少n=8の検査 を各ペーパー・サンプルについて実施する。得られたg/inで記録された引張 強さの値をサンプルの平均坪量で割り、対応する引張インデックス値(N*m/ g)を得るために変換する。 B.乾燥ゼロ・スパン引張インデックス この検査は、約2.5cm×約10.2cm(1インチ×4インチ)のペーパ ー片(上記の手すき紙とともに他のペーパー・シートを含む)で条件付け室(温 度は約28℃±2.2℃(73°F±4°F)、相対湿度は50%±10%)で実 施される。電子/圧縮空気コンビネーション・テスター(トラブルシューター(T roubleshooter)、プルマック・インスツルメンツ・インターナショナル(Pulmac Instruments International)、バーモント州、モントペリエ)を用い、6.89 5×105Pa(100psi)の空気供給圧で操作する。テスターの押さえ部 は幅が15mmで、5.5×105Pa(80psi)の固定圧をかける。開始 押さえ部分離が0のとき15mm幅の細片を引き裂くために必要な圧を単位ps iで記録する(圧の読みが6.21×104Pa(9psi)以下の場合、2層の 手すき紙を結合させ、装置の性能内の測定値が得られるようにして検査する)。 この引き裂き圧から装置の0合わせの圧を差し引いてサンプルの平均坪量で割り 、N*m/gの単位で表される乾燥ゼロ・スパン引張インデックス値を得るため に変換する。最少n=8の検査を各ペーパー・サンプルについて実施する。C.湿潤ゼロ・スパン引張インデックス この検査は、以下の改変を加えながら乾燥ゼロ・スパン引張強さの工程と同じ ように実施される。約2.5cm×約10.2cm(1インチ×4インチ)の乾 燥ペーパー片を、3つのV字型切れ込みを含む計器を有する2つの湿潤サンプル 挿入装置に挿入する。約28℃±約2.2℃(73°F±4°F)の蒸留水を満 たした噴射壜で中央のV字型切れ込みのとなりに少量の水を噴射して水を中央の V字型切れ込みに染み込ませることによって、ペーパー片の中央のV字型切れ込 みを湿らせる(大量の噴霧圧を避け、また壜の先端をサンプルに接触させない)。 続いて、サンプルおよび挿入装置をユニットのヘッドにセットし、押さえ部の留 め金に沿ってV字型切れ込みを一列に並べて、上記のように検査を実施する。引 き裂き圧から装置の0合わせの圧を差し引き、サンプルの平均坪量で割って、N *m/gの単位で表された湿潤ゼロ・スパン引張インデックス値を得るために変 換する。最少n=8の検査を各ペーパー・サンプルについて実施する。 D.曲げこわさ(カンチレバー・ベンディング法) この検査は、下記の記載にしたがって約2.5cm×約15.2cm(1イン チ×6インチ)のペーパー片で条件付け室(温度は約28℃±2.2℃(73° F±4°F)、相対湿度は50%±10%、検査前少なくとも2時間)で実施さ れる。カンチレバー・ベンディング・テスター(例えばASTMスタンダードD 1388(モデル5010、インスツルメント・マーケッティング・サービシズ (Instrument Marketing Services)、ニュージャージ州、フェアーフィールド) に記載されたようなもの)を用い、41.5±0.5°のランプ・アングルおよ び約1.3±0.5cm/秒(0.5±0.2インチ/秒)のサンプル移動速度 で操作できる。最少n=16の検査をn=8のサンプル片から得た各ペーパー・ サンプルについて実施する。 i.サンプル調製 1枚の手すき紙から注意深く約2.54cm(1インチ)幅で長さが約15. 24±0.25cm(6.0±0.1インチ)(“縦方向”)の4枚のサンプル片 を切り出す。同じサンプル・セットの第二の手すき紙から注意深く約2.54c m(1インチ)幅で長さが約15.24±0.25cm(6.0±0.1インチ)(“幅 方向”)の4枚のサンプル片を切り出す。これらの細片はまた、皺または可撓性 に影響を与える過剰な機械的操作をもたない。全ての細片についてサンプルの同 じ面が上向きであるように極めて薄く一方の端に方向を記す。後で、検査のため にこの細片を裏返す。したがって、サンプルの一方の面を明瞭に特定することが 重要である。しかしながらサンプルのどちらの面を上面と指定しても違いはない 。 ii.操作 テスターは、振動、過剰な熱および空気の流れを比較的受けない実験台または テーブルに静置すべきである。水平測定気泡の表示にしたがって台を水平に調節 し、曲げ角度が41.5±0.5°にあることを確認する。 曲げテスター台の上部からサンプル・スライド・バーを取り出す。検査サンプ ル片の1つを可動スライドと当該細片が平行に並ぶように注意して水平台に静置 する。サンプルをテスターの垂直端と正確に平行に並べる。この位置に角度ラン プが取り付けられるか、または0表示線がテスターに刻まれる。注意深くサンプ ル・スライドをテスター内のサンプル片の上部に戻す。サンプル・スライドは、 細片が最初の位置から移動したり、皺がよったりしないように注意深く静置しな ければならない。 サンプルおよびサンプル・スライドを約1.3±0.5cm/秒(0.5±0 .2インチ/秒)の速度で、上記ランプが取り付けられているテスターの末端に 向かって移動させる。この操作は手動または自動テスターで実施できる。サンプ ルと可動スライドとの間でずれが生じていないことを確認する。サンプル・スラ イド・バーとサンプル片がテスターの端を越えて張り出したとき、サンプル片は 曲 がり始めるか、または下方に垂れ下がる。サンプル片の先端がランプ端と同じ高 さになったとき直ちにサンプル・スライド・バーの移動を停止させる。突き出し た長さを0.5ミリメートルの近似値まで棒秤で読み取り記録する。サンプル・ スライド・バーの移動距離を突出し長さとしてセンチメートルで記録する。 この検査手順を、各標本につき合計2つの読みを得るために各サンプル片の表 と裏で実施する。したがって、これによって各ペーパー・サンプルについて8つ の機械方向および8つの幅方向の読みを含む合計16の読みが提供される。 iii.計算 平均突出し長さを当該ペーパー・サンプルで得た16の結果を平均することに よって決定する。 平均突出し長さ=16の結果の合計/16 曲げ長さは平均突出し長さを2で割ることによって算出する。 曲げ長さ=全突出し長さ/2曲げこわさ 曲げこわさ(G)を算出する: G=0.1629×W×C3 式中、Wはポンド/3000平方フィートによるサンプル坪量で、Cはcmによ る曲げ長さである。結果はミリグラム・フォース*・cmで表され、定数0.1 629は坪量を英国単位からメートル単位に変換するために用いられる。曲げモジュール 一般に、曲げこわさはサンプルの厚さ(キャリパー)に大きく左右される。キ ャリパーが等しくないサンプルを比較するために、曲げモジュールが比較手段と して用いられる。 Q=G/I 式中、Gはサンプルの曲げこわさ(上記)で、Iは慣性モーメントである。 プレート理論のための標準的技術を用いて上記の等式を操作してより有用な関 係が得られる: 式中、Qはkg−フォース/cm2による曲げモジュールで、Gは曲げこわさ( 上記のmg−フォース*cmで表されたもの)で、tはミル(1/1000イン チ)によるサンプルの厚さ(キャリパー)で、732は変換定数である。曲げモジュール/乾燥引張比 シートの硬さは、繊維構造物の乾燥引張強さと依存関係にある。対応するシー ト強度の減少を伴わずにより硬さの低いサンプルを製造することが望ましいので 、単位乾燥引張当たりの曲げモジュール比を報告する。これによって、引張強さ とキャリパーが同じでないサンプルをより小さな比で認識されるより大きな柔軟 性ポテンシャルになぞらえることが可能になる。この関係を下記に示す: 式中、Mは曲げモジュール/乾燥引張比で単位は1/cm2で、Qはkg−フォ ース/cm2による曲げモジュールで、乾燥引張の単位はグラム−フォースであ る。VI.例 A.出発繊維 北方軟木クラフト(NSK)パルプ:標準参照材料8495北方軟木漂白クラ フト・パルプ(アメリカ合衆国商務省、National Institute of Standards and T echnology,Gaithersburg,MD 20899)、ドライラップ形。 ユーカリ樹(Euc)パルプ:標準参照材料8496ユーカリ樹硬木漂白クラ フト・パルプ(アメリカ合衆国商務省、National Institute of Standards and T echnology,Gaithersburg,MD 20899)、ドライラップ形。 北方硬木亜硫酸(NHS)パルプ:非乾燥、漂白、混合硬木亜硫酸パルプ(プ ロクター・アンド・ギャンブル・ペーパー・プロダクツ社(The Procter and Gam ble Paper Products Co.)、Mehoopany,PA)。EOPにより全く塩素を含まず漂白 (93.7、−0.5、6.4ハンタ−L,a、b、カラー)。 南方軟木クラフト(SSK)パルプ:バックアイ・セルロース社(Buckeye Cel lulose Corp.,Memphis,TN)、スラッシュおよびロブローリー・パインで構成され た完全漂白タイプFF(フォーリー・フラッフ)、ドライラップ形 B.パルプ分解 パルプ濃度を決定した後、上記のパルプを約30gの多数の絶乾繊維バッチに 分け、室温の蒸留水で2000mlに希釈する。続いて、TAPPI標準パルプ 離解機(モデルD−111、テスティング・マシーンズ・インコーポレーテッド (Testing Machines Incorporated,ニューヨーク州、アイスランディア)で、 繊維と水を50000回転離解させる。離解後、パルプ・スラリーを定量的にブ フナー漏斗に移し濾紙を用いて脱水する。得られたパルプ・ケーキを濾紙から剥 がし、パルプ・ケーキの上で濾紙をすすぎ、外部の繊維を保持する。続いて、下 記に概略する更なる検査まで最長1週間パルプ・ケーキを冷蔵する。 C.酵素調製 冷蔵保存の濃縮液状酵素を水と1,2プロパンジオールの80/20混合物で 1または2%(容積/容積)の濃度に希釈し使用まで冷蔵する。ケアザイム(登 録商標)5.0Lまたはセルクラスト(登録商標)1.5Lまたはセルザイム( 登録商標)0.7T(すべてノボ・ノルディスク(Novo Nordisk、Bagsvaerdデン マーク)から入手可能)、またはペルゴラーゼA40(チバ(Ciba,Greensboro, N.C.)から入手可能)。 実施例1: NSK繊維のケアザイム(登録商標)による処理 セクションBの北方軟木クラフト(NSK)パルプ・ケーキを、上記の概略し た方法を用いて処理し、18の低密度手すき紙サンプル(6シート/サンプル) を作製する。コントロールNSKパルプは未改造のまま水道水で2000mLに 希釈し、手すき紙製造の前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル1Aは酵素無しで処理したNSKパルプである: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず1%の臭化ヘキサメトニウム溶液30mLと混合する(乾燥繊維重量を基 準にして1重量%の活性化学物質)。混合は、ライトニン(Lightnin')(登録商 標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)により約15 秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パルプ・ケーキは電子 レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて脱結合剤/水の混合物に 加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーお よびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。 1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約5 00mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られたパルプ・ケーキを 続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙製造前にTAPPI標準離解機 で3000回転離解させる。 サンプルIBは酵素無しで処理したNSKパルプである: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず3%の臭化テトラエチルアンモニウム溶液90mLと混合する(乾燥繊維 重量を基準にして1重量%の活性化学物質)。混合は、ライトニン(Lightnin')( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)により 約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて脱結合剤/水の混 合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オー バーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応さ せる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し 、約500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られたパルプ・ケ ーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙製造前にTAPPI標準 離解機で3000回転離解させる。 サンプルICは酵素無しで処理したNSKパルプである: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず30mLの1%のラウリルトリメチルアンモニウムクロリド(シェレクス ・ケミカル社(Sherex Chemical Co.)、コネチカット州、グリニッチ)と混合す る(乾燥繊維重量を基準にして1重量%の活性化学物質)。混合は、ライトニン(L ightnin')(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェ スター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造 パルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて脱 結合剤/水の混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連 続ターン・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、 約1時間反応させる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーをブフナー漏斗 に定量的に移し、約500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得ら れたパルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙製造前に TAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプルIDは酵素無しで処理したNSKパルプである: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず10mLの3%のN−デシル−N,N−ジメチルアミンオキシド(バーロ クス(Barlox)(登録商標)10S、ロンザ社(Lonza,Inc.)、ニュージャージ州、フ ェアーローン)と混合する(乾燥繊維重量を基準にして1重量%のN−デシル− N,N−ジメチルアミンオキシド)。混合は、ライトニン(Lightnin')(登録商 標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)により約15 秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パルプ・ケーキは電子 レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて脱結合剤/水の混合物に 加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーお よびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。 1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約5 00mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られたパルプ・ケーキを 続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙製造前にTAPPI標準離解機 で3000回転離解させる。 サンプル1Eは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザ イム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と混合する。混合は、ラ イトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェス ター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パ ルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素 /水の混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ター ン・ オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反 応させる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に 移し、濾紙を用いて脱水する。続いて、改造パルプ・ケーキを100ppmのN aOCl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標)(Clorex,ク ロロクス社(Clorox Co.,カリフォルニア州、オークランド)から入手できる) 溶液約1000mLに加えて混合し、室温で5分反応させてセルロースとの更な る酵素反応を一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブ フナー漏斗に移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。 得られた改造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙 を製造する前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプルIFは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず60mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザ イム(登録商標)5.0Lの2%(容積/重量)添加)と混合する。混合は、ラ イトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェス ター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パ ルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素 /水の混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ター ン・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時 間反応させる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏 斗に移し、濾紙を用いて脱水する。続いて、改造パルプ・ケーキを100ppm のNaOCl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標)(クロ ロクス社、カリフォルニア州、オークランド)から入手できる)溶液約1000 mLに加えて混合し、室温で5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一 切停止 させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約 1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAP PI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプルIGは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と混合する。混合は 、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチ ェスター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改 造パルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて 酵素/水の混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続 ターン・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約 1時間反応させる。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニ ウム(アルドリッチ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタロ グ番号21,967−3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ ・スラリーに加え、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を得て、さ らに1時間約49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わった とき、濾過、反応停止または離解を施すことなく直接改造繊維スラリーで低密度 手すき紙を製造する。 サンプル1Hは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず60mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの2%(容積/重量)添加)と混合する。混合は 、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチ ェスター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改 造パルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて 酵素/水の混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続 ターン・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約 1時間反応させる。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニ ウム(アルドリッチ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタロ グ番号21,967−3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ ・スラリーに加え、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、 さらにもう1時間約49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終 わったとき、濾過、反応停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで 低密度手すき紙を製造する。 サンプル1Iは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザ イム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と混合する。混合は、ラ イトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェス ター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パ ルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素 /水の混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ター ン・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時 間反応させる。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化テトラエチルアン モニウム(アルドリッチ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カ タロ グ番号14,002−3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ ・スラリーに加え、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、 さらにもう1時間約49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終 わったときパルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を用いて脱水 する。続いて、改造パルプ・ケーキを100ppmのNaOCl(2000mL の蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加えて混合し 、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止させる。 反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約1500 mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いてビフナー漏斗で脱水する。得られた改造パ ルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前に TAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル1Jは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザ イム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と混合する。混合は、ラ イトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェス ター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パ ルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素 /水の混合物に加える。パルプ/酵素スラリーの混合速度は連続ターン・オーバ ーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させ る。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中のラウリルトリメチルアンモニウム クロリド(シェレクス・ケミカル社、ウィトコ社(Sherex Chemical Co,Witco Co rp.,コネチカット州、グリニッチ)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素 /パルプ・スラリーに加え、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を 達成 し、さらにもう1時間約49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間 が終わったときパルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を用いて 脱水する。続いて、改造パルプ・ケーキを100ppmのNaOCl(2000 mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加えて混 合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止させ る。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約15 00mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いてビフナー漏斗で脱水する。得られた改 造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する 前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル1Kは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザ イム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と混合する。混合は、ラ イトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェス タ0)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する。未改造パ ルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素 /水の混合物に加える。パルプ/酵素スラリーの混合速度は連続ターン・オーバ ーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させ る。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中のトリエタノールアミン(ダウ・ケ ミカル社(Dow Chemical Co.,ミシガン州、ミッドランド)溶液(1%、重量/ 容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1%累算レベル(活性物質 重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49℃(120°F)で混 合を続ける。二度目の1時間が終わったときパルプ・スラリーを定量的にブフナ ー漏斗に移し、濾紙を用いて脱水する。続いて、改造パルプ・ケーキを100p pmの NaOCl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1 000mLに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵 素反応を一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナ ー漏斗に移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いてビフナー漏斗で 脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し 、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル1Lは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: パルプ・ケーキは約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温 した蒸留水を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対 してケアザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と混合する。 混合は、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州 、ロチェスター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する 。未改造パルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、 続いて酵素/水の混合物に加える。パルプ/酵素スラリーの混合速度は連続ター ン・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時 間反応させる。酵素反応時間が終了したとき、続いて0.01NのNaOHを添 加して酵素/パルプ・スラリーのpHを7.5に調節する。蒸留水中のN−デシ ル−N,N−ジメチルアミンオキシド(バーロックス(登録商標)10S、ロン ザ社(Lonza,Inc.)、ニュージャージ州、フェアーローン)溶液(3%、重量/容 積)の10mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1%累算レベル(活性物質重 量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49℃(120°F)で混合 を続ける。二度目の1時間が終わったときHClで改造繊維スラリーのpHを3 .8にする。改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約500m Lの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを続 い て水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解 機で3000回転離解させる。 サンプル1Mは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: パルプ・ケーキは約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温 した蒸留水を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対 してケアザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と混合する。 混合は、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州 、ロチェスター)により約15秒間約49℃(120°F)の水浴中で実施する 。未改造パルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、 続いて酵素/水の混合物に加える。パルプ/酵素スラリーの混合速度は連続ター ン・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時 間反応させる。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中のラウリルトリメチルア ンモニウムクロリド(シェレクス・ケミカル社、ウィトコ社(Sherex Chemical C o,Witco Corp.,コネチカット州、グリニッチ)溶液(1%、重量/容積)の3 0mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥 繊維重量)を達成し、55分間約49℃(120°F)で混合を続ける。ラウリ ルトリメチルアンモニウムクロリドと改造パルプ・スラリーとを混合した後、カ ルボキシメチルセルロース(アクアロン社(Aqualon Co.)、デラウェア州、ウィ ルミントン)の2%溶液(1%(活性物質重量/乾燥繊維重量))15mLを加え 、5分間混合を続ける。濾過、反応停止または離解させることなく、改造繊維ス ラリーで直接低密度手すき紙を製造する。 サンプル1Nは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 上記セクションBで製造した3つの未改造パルプ・ケーキを約5%の濃度で、 クォンタム・マークIII(Quantum Mark III)高速実験室用ミキサーで処理す る。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水を先ず45mLの2%ケアザイ ム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザイム(登録商標)5.0Lの1 %(容積/重量)添加)と約10秒混合し、さらに約49℃(120°F)を維 持するようにプログラムした混合容器に移す。未改造パルプ・ケーキは電子レン ジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物に加える。 容器の上部に蓋をしっかりと固定し、続いてミキサー・シャフトを嵌合させ、約 1200RPM(高速混合)の速度で10秒混合してから停止させる。1時間の 内の残りの時間、10分毎に1200RPMで10秒混合する。酵素反応時間が 終了したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、可能なかぎり 多くの物質を保持するために目の粗い綿布(チーズ・クロース)を用いて脱水す る。得られたパルプ・ケーキをチーズ・クロースから剥がし、続いて100pp mのNaOCl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液 約3000mLに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更な る酵素反応を一切停止させる。反応停止後、パルプ・スラリーを定量的にブフナ ー漏斗に移し、可能なかぎり多くの物質を保持するためにチーズ・クロースを用 いて脱水する。このパルプ・ケーキを続いて約1500mLの蒸留水ですすぎ、 さらに脱水する。得られた改造パルプ・ケーキをチーズ・クロースから剥がし、 30絶乾グラムに相当するサンプルを続いて水道水で2000mLに希釈し、手 すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル1Oは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 上記セクションBで製造した6つの未改造パルプ・ケーキを約10%の濃度で 、クォンタム・マークIII高速実験室用ミキサーで処理する。49℃(120 °F)に予め加温した蒸留水を先ず90mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液 (絶 乾パルプに対してケアザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加) と約10秒混合し、さらに約49℃(120°F)を維持するようにプログラム した混合容器に移す。未改造パルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(120° F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物に加える。容器の上部に蓋をしっか りと固定し、続いてミキサー・シャフトを嵌合させ、約1200RPM(高速混 合)の速度で10秒混合してから停止させる。1時間の内の残りの時間、10分 毎に1200RPMで10秒、合計70秒混合する。酵素反応時間が終了したと き、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、可能なかぎり多くの物質 を保持するためにチーズ・クロースを用いて脱水する。得られたパルプ・ケーキ をチーズ・クロースから剥がし、続いて100ppmのNaOCl(2000m Lの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約6000mLに加えて混合 し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止させる 。反応停止後、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、可能なかぎり 多くの物質を保持するためにチーズ・クロースを用いて脱水する。このパルプ・ ケーキを続いて約3000mLの蒸留水ですすぎ、さらに脱水する。得られた改 造パルプ・ケーキをチーズ・クロースから剥がし、30絶乾グラムに相当するサ ンプルを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAP PI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル1Pは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 上記セクションBで製造した8つの未改造パルプ・ケーキを約13.3%の濃 度で、クォンタム・マークIII高速実験室用ミキサーで処理する。49℃(1 20°F)に予め加温した蒸留水を先ず135mLの2%ケアザイム(登録商標 )溶液(絶乾パルプに対してケアザイム(登録商標)5.0Lの1.12%(容 積/重量)添加)と約10秒混合し、さらに約49℃(120°F)を維持する よ うにプログラムした混合容器に移す。未改造パルプ・ケーキは電子レンジで約4 9℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物に加える。容器の上 部に蓋をしっかりと固定し、続いてミキサー・シャフトを嵌合させ、約1200 RPM(高速混合)の速度で10秒混合してから停止させる。1時間の内の残り の時間、10分毎に1200RPMで10秒間混合する。酵素反応時間が終了し たとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、可能なかぎり多くの 物質を保持するためにチーズ・クロースを用いて脱水する。得られたパルプ・ケ ーキをチーズ・クロースから剥がし、続いて100ppmのNaOCl(200 0mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約6000mLに加えて 混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止さ せる。反応停止後、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、可能なか ぎり多くの物質を保持するためにチーズ・クロースを用いて脱水する。このパル プ・ケーキを続いて約5000mLの蒸留水ですすぎ、さらに脱水する。得られ た改造パルプ・ケーキをチーズ・クロースから剥がし、30絶乾グラムに相当す るサンプルを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にT APPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル1Qは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 上記セクションBで製造した6つの未改造パルプ・ケーキを約10%の濃度で 、クォンタム・マークIII高速実験室用ミキサーで処理する。49℃(120 °F)に予め加温した蒸留水を先ず90mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液 (絶乾パルプに対してケアザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添 加)と約10秒混合し、さらに約49℃(120°F)を維持するようにプログ ラムした混合容器に移す。未改造パルプ・ケーキは電子レンジで約49℃(12 0°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物に加える。容器の上部に蓋をし っか りと固定し、続いてミキサー・シャフトを嵌合させ、約1200RPM(高速混 合)の速度で10秒混合する。この最初の高速混合工程の後、1時間の内の残り の時間、2分毎に10秒間120RPMの低速混合を実施するが、25分、40 分および50分の時点を除き、この時点では1200RPMの高速混合を20秒 間実施する。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の二水素添加牛脂ジメチル アンモニウムメチルスルフェート(シェレックス・ケミカル社、ウィトコ社、コ ネチカット州、グリニッチ)の4%(重量/容積)乳液(乾燥繊維に対して累積 方式で0.9%)40mL、および蒸留水中のラウリルトリメチルアンモニウム クロリド(シェレックス・ケミカル社、ウィトコ社、コネチカット州、グリニッ チ)の4%(重量/容積)溶液(乾燥繊維に対して累積方式で1.1%)50m Lの混合物を酵素/パルプ・スラリーに加え、2%の総累積レベル(活性物質重 量/乾燥繊維重量)にする。再び、容器の上部に蓋をしっかりと固定し、続いて ミキサー・シャフトを嵌合させ、約1200RPM(高速混合)の速度で10秒 混合してから停止させる。次の30分間、3分毎に約1200RPMの速度で1 0秒間混合を実施する。処理時間が終了したとき、パルプ・スラリーを定量的に ブフナー漏斗に移し、可能なかぎり多くの物質を保持するためにチーズ・クロー スを用いて脱水する。続いてパルプ・ケーキを約3000mLの蒸留水ですすぎ 、さらに脱水する。得られたパルプ・ケーキをチーズ・クロースから剥がし、3 0絶乾グラムに相当するサンプルを続いて水道水で2000mLに希釈し、手す き紙を製造する前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 表1は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、DT/DZST比の結果を示す。 ケアザイム(登録商標)による繊維の酵素改造は、未改造コントロール繊維から 製造した手すき紙サンプルと比較して、NSK繊維の乾燥ゼロ・スパン引張イン デックス(DZST)の実質的減少をもたらし、一方、当該シートの全体的乾燥 引張インデックス(DT)は維持または改善されることが表から分かる。この酵 素改造繊維に化学脱結合剤を添加することによってDZSTはさらに減少する。 さらにまた、高速混合を酵素処理と組み合わせることによって、酵素処理工程お よび脱結合剤処理工程の両者ともに、シートの引張に悪影響を及ぼすことなくD ZSTがより大きく減少する。 *:Cz=ケアザイム(登録商標)5.0L HMB=臭化ヘキサメトニウム TEAB=臭化テトラエチルアンモニウム LTAC=ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド TEA=トリエタノールアミン B10S=バーロクス(登録商標)10S CMC=カルボキシメチルセルロース HIM=高速混合 k=濃度 DTDMANS=二水素添加牛脂ジメチルアンモニウムメチルスルフェート** :本発明の例ではない。 実施例2: セルクラスト(登録商標)によるNSK繊維処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBの北方軟木クラフト(NSK )パルプ・ケーキを処理し、4つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき 6シート)を製造する。コントロールNSKパルプは表1と同じである。 サンプル2Aは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先 ず30mLの1%セルクラスト(Celluclast)(登録商標)溶液(絶乾パルプに対 してセルクラスト(登録商標)1.5Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒 間、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロ チェスター)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩 衝液混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン ・オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間 反応させる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗 に移し、濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのN aOCl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約10 00mLに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素 反応を一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー 漏斗に移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られ た改造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造 する前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル2Bは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず6 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パル プ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。1時間が 経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を用いて 脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(2000m Lの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加えて混合 し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止させる 。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約150 0mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ケーキ を続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標 準離解機で3000回転離解させる。 サンプル2Cは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず3 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。酵素 反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ・ケ ミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967−3 )溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1% 累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49 ℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応 停止ま たは離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造する。 サンプル2Dは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず6 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。酵素 反応時間か終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ・ケ ミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967−3 )溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1% 累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49 ℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応 停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造す る。 表2は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、並びにDT/DZST比の結果を 示す。セルクラスト(登録商標)による繊維の酵素改造は、未改造コントロール 繊維から製造した手すき紙サンプルと比較して、NSK繊維の乾燥ゼロ・スパン 引張インデックス(DZST)の実質的減少をもたらし、一方、当該シートの全 体的な乾燥引張インデックス(DT)は維持または改善されることが表から分か る。この酵素改造繊維に化学脱結合剤を添加することによってDZSTはさらに 減少する。 *:CC=セルクラスト(登録商標)1.5L HMB=臭化ヘキサメトニウム** :本発明の例ではない。 実施例3: セルザイム(登録商標)またはペルゴラーゼ(登録商標)によるNSK繊維処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBの北方軟木クラフト(NSK )パルプ・ケーキを処理し、2つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき 6シート)を製造する。コントロールNSKパルプは表1と同じである。 サンプル3Aは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず1.89gのセルザイム(Celluzyme)(登録商標)0.7T(絶乾パルプ に対してセルザイム(登録商標)0.7Tの6.3%(重量/重量)添加)と約 15秒間、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク 州、 ロチェスター)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パル プ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/ 水混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・ オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反 応させる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に 移し、濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNa OCl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約100 0mLに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反 応を一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏 斗に移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた 改造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造す る前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル3Bは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず3 0mLの1%ペルゴラーゼ(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してペルゴラーゼ (登録商標)A40の1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン(登 録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)により 約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レン ジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加える 。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよびパ ルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。1時間 が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を用い て脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(2000 m Lの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加えて混合 し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止させる 。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約150 0mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ケーキ を続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標 準離解機で3000回転離解させる。 表3は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、並びにDT/DZST比の結果を 示す。セルザイム(登録商標)およびペルゴラーゼ(登録商標)による繊維の酵 素改造は、未改造コントロール繊維から製造した手すき紙サンプルと比較して、 NSK繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックス(DZST)の実質的減少をも たらし、一方、当該シートの全体的な乾燥引張インデックス(DT)は維持また は改善されることが表から分かる。 *:本発明の例ではない。 実施例4: ケアザイム(登録商標)によるユーカリ樹繊維の処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBのユーカリ樹(Euc)パル プ・ケーキを処理し、5つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき6シー ト)を製造する。コントロールユーカリ樹パルプは未改造のままで2000mL の水道水で希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で3000回 転離解させる。 サンプル4Aは、以下の工程によって改造したユーカリ樹パルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず30mLの1%ケアザイム(Carezyme)(登録商標)溶液(絶乾パルプに対 してケアザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間 、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチ ェスター)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の 混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オ ーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応 させる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移 し、濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaO Cl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000 mLに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応 を一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗 に移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改 造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する 前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル4Bは、以下の工程によって改造したユーカリ樹パルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず60mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザ イム(登録商標)5.0Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニ ン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター) により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電 子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物に加 える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよ びパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。1 時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を 用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(20 00mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加え て混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止 させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約 1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAP PI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル4Cは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素 反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ・ケ ミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967−3 )溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1% 累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49 ℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応 停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造す る。 サンプル4Dは、以下の工程によって改造したユーカリ樹パルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず60mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967 −3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、 1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約 49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、 反応停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製 造する。 サンプル4Eは、以下の工程によって改造したユーカリ樹パルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化テトラエチルアンモニウム(アル ドリッチ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号14 ,002−3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリー に加え、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう 1時間約49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき 、濾過、反応停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手す き紙を製造する。 表4は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、並びにDT/DZST比の結果を 示す。ケアザイム(登録商標)による繊維の酵素改造は、未改造コントロール繊 維から製造した手すき紙サンプルと比較して、硬木ユーカリ樹繊維の乾燥ゼロ・ スパン引張インデックス(DZST)の実質的減少をもたらし、一方、当該シー トの全体的な乾燥引張インデックス(DT)は維持または改善されることが表か ら分かる。この酵素改造繊維に化学脱結合剤を添加することによってDZSTは さらに減少する。 *:Cz=ケアザイム(登録商標)5.0L HMB=臭化ヘキサメトニウム TEAB=臭化テトラエチルアンモニウム** :本発明の例ではない。 実施例5: セルクラスト(登録商標)によるユーカリ樹繊維の処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBのユーカリ樹(Euc)パル プ・ケーキを処理し、4つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき6シー ト)を製造する。コントロールユーカリ樹パルプは表4と同じものである サンプル5Aは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先 ず30mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラ スト(登録商標)1.5Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニ ン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター) により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電 子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に 加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーお よびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。 1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙 を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(2 000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加 えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停 止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、 約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTA PPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル5Bは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず6 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。1時 間が 経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を用いて 脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(2000m Lの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加えて混合 し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止させる 。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約150 0mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ケーキ を続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標 準離解機で3000回転離解させる。 サンプル5Cは、以下の工程によって改造したパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず3 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。酵素 反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ・ケ ミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967−3 )溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1% 累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49 ℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応 停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造す る。 サンプル5Dは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず6 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。酵素 反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ・ケ ミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967−3 )溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1% 累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49 ℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応停 止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造する 。 表5は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、並びにDT/DZST比の結果を 示す。セルクラスト(登録商標)による硬木ユーカリ樹繊維の酵素改造は、未改 造コントロール繊維から製造した手すき紙サンプルと比較して、NSK繊維の乾 燥ゼロ・スパン引張インデックス(DZST)の実質的減少をもたらし、一方、 当該シートの全体的な乾燥引張インデックス(DT)は維持または改善されるこ とが表から分かる。この酵素改造繊維に化学脱結合剤を添加することによってD ZSTはさらに減少する。 *:CC=セルクラスト(登録商標)1.5L HMB=臭化ヘキサメトニウム** :本発明の例ではない。 実施例6: セルザイム(登録商標)によるユーカリ樹繊維の処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBのユーカリ樹(Euc)パル プ・ケーキを処理し、1つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき6シー ト)を製造する。コントロールユーカリ樹パルプは表1と同じである。 サンプル6Aは、以下の工程によって改造したユーカリ樹パルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず1.89gのセルザイム(Celluzyme)(登録商標)0.7T(絶乾パルプ に対してセルザイム(登録商標)0.7Tの6.3%(重量/重量)添加)と約 15秒間、ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク 州、ロチェスター)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造 パル プ・ケーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/ 水混合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・ オーバーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反 応させる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に 移し、濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNa OCl(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約100 0mLに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反 応を一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏 斗に移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた 改造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造す る前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 *:本発明の例ではない。 実施例7: ケアザイム(登録商標)による亜硫酸処理北方硬木(NHS)の処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBの北方硬木亜硫酸(NHS) パルプ・ケーキを処理し、3つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき6 シート)を製造する。コントロールNHSパルプは未改造のままで2000mL の水道水で希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で3000回 転離解させる。 サンプル7Aは、以下の工程によって改造したNHSパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケアザ イム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニ ン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター) により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電 子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物に加 える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよ びパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。1 時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を 用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(20 00mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加え て混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止 させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約 1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAP PI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル7Bは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる 。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッ チ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,96 7−3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え 、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間 約49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過 、反応停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を 製造する。 表7は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、並びにDT/DZST比の結果を 示す。ケアザイム(登録商標)による繊維の酵素改造は、未改造コントロール繊 維から製造した手すき紙サンプルと比較して、NHS繊維の乾燥ゼロ・スパン引 張インデックス(DZST)の実質的減少をもたらし、一方、当該シートの全体 的乾燥引張インデックス(DT)は維持または改善されることが表から分かる。 この酵素改造繊維に化学脱結合剤を添加することによってDZSTはさらに減少 する。 *:Cz=ケアザイム(登録商標)5.0L HMB=臭化ヘキサメトニウム** :本発明の例ではない。 実施例8: セルクラスト(登録商標)による亜硫酸処理北方硬木の処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBの北方硬木亜硫酸(NHS) パルプ・ケーキを処理し、4つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき6 シート)を製造する。コントロールNHSパルプは表7と同じものである サンプル8Aは、以下の工程によって改造したNHSパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先 ず30mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラ スト(登録商標)1.5Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニ ン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター) により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電 子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に 加 える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよ びパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。1 時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を 用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(20 00mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加え て混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止 させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約 1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAP PI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル8Bは、以下の工程によって改造したNHSパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず6 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。1時 間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を用 いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl(200 0mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mLに加えて 混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一切停止さ せる。 反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、約1500 mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを 続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準 離解機で3000回転離解させる。 サンプル8Cは、以下の工程によって改造したNHSパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず3 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。酵素 反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ・ケ ミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967−3 )溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1% 累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49 ℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応 停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造す る。 サンプル8Dは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず6 0mLの1%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラスト (登録商標)1.5Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライトニン( 登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスター)によ り約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキは電子レ ンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合物に加え る。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよび パルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる。酵素 反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッチ・ケ ミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,967−3 )溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え、1% 累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間約49 ℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応 停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造す る。 表8は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、並びにDT/DZST比の結果を 示す。セルクラスト(登録商標)による繊維の酵素改造は、未改造コントロール 繊維から製造した手すき紙サンプルと比較して、NHS繊維の乾燥ゼロ・スパン 引張インデックス(DZST)の実質的減少をもたらし、一方、当該シートの全 体的な乾燥引張インデックス(DT)は維持または改善されることが表から分か る。この酵素改造繊維に化学脱結合剤を添加することによってDZSTはさらに 減少する。 *:CC=セルクラスト(登録商標)1.5L HMB=臭化ヘキサメトニウム** :本発明の例ではない。 実施例9: ケアザイム(登録商標)による南方軟木クラフト繊維の処理 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBの南方軟木クラフト(SSK )パルプ・ケーキを処理し、3つの低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき 6シート)を製造する。コントロールSSKパルプは未改造のままで2000m Lの水道水で希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で3000 回転離解させる。 サンプル9Aは、以下の工程によって改造したSSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず30mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザィム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる 。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッ チ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,96 7−3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え 、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間 約49℃(120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過 、反応停止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を 製造する。 サンプル9Bは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず60mLの1%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの2%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させる 。酵素反応時間が終了したとき、蒸留水中の臭化ヘキサメトニウム(アルドリッ チ・ケミカル社、ウィスコンシン州、ミルウォーキー、カタログ番号21,96 7−3)溶液(1%、重量/容積)の30mLを酵素/パルプ・スラリーに加え 、1%累算レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量)を達成し、さらにもう1時間 約49℃ (120°F)で混合を続ける。二度目の1時間が終わったとき、濾過、反応停 止または離解させることなく直接改造繊維スラリーで低密度手すき紙を製造する 。 表9は、製造した低密度手すき紙サンプルの密度、乾燥引張インデックス、乾 燥および湿潤ゼロ・スパン引張インデックス、並びにDT/DZST比の結果を 示す。ケアザイム(登録商標)による繊維の酵素改造とそれに続く脱結合剤処理 は、未改造コントロール繊維から製造した手すき紙サンプルと比較して、SSK 繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックス(DZST)の実質的減少をもたらし 、一方、当該シートの全休的乾燥引張インデックス(DT)は維持または改善さ れることが表から分かる。 *:Cz=ケアザイム(登録商標)5.0L HMB=臭化ヘキサメトニウム** :本発明の例ではない。 実施例10: NSK繊維の処理および可撓性が改善された繊維構造物 上記で概略した工程を用いて前述のセクションBの北方軟木クラフト(NSK )パルプ・ケーキを処理し、15の低密度手すき紙サンプル(1サンプルにつき 6シート)を製造する。コントロールNSKパルプは未改造のままで2000m L の水道水で希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で3000回 転離解させる。 サンプル10Aは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず7.5mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケア ザイム(登録商標)5.0Lの0.5%(容積/重量)添加)と約15秒間、ラ イトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェス ター)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケー キは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合 物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバ ーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させ る。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、 濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl (2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標)(クロロクス社(The Clorox Co.、カリフォルニア州、オークランド)より入手可能))溶液約100 0mLに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反 応を一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏 斗に移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた 改造パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造す る前にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Bは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸留水 を先ず22.5mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1.5%(容積/重量)添加)と約15秒間、 ライトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェ スター)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケ ーキは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混 合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オー バーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応さ せる。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し 、濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOC l(2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000m Lに加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を 一切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に 移し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造 パルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前 にTAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Cは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先 ず7.5mLの2%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルク ラスト(登録商標)1.5Lの0.5%(容積/重量)添加)と約15秒間、ラ イトニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェス ター)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケー キは電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混 合物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オー バーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応さ せ る。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、 濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl (2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mL に加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一 切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移 し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パ ルプ・ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前に TAPPI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Dは、以下の工程によつて改造したNSKパルプで製造される: 繊維は、酢酸ナトリウムおよび酢酸の50mM緩衝溶液(pH4.7)中で約 3%の濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した緩衝溶液を先ず2 2.5mLの2%セルクラスト(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してセルクラ スト(登録商標)1.5Lの1.5%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/緩衝液混合 物に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバ ーおよびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め、約1時間反応させ る。1時間が経過したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、 濾紙を用いて脱水する。改造パルプ・ケーキを続いて100ppmのNaOCl (2000mLの蒸留水に4mLのクロロクス(登録商標))溶液約1000mL に加えて混合し、室温で最低5分反応させてセルロースとの更なる酵素反応を一 切停止させる。反応停止後、改造パルプ・スラリーを定量的にブフナー漏斗に移 し、約1500mLの蒸留水ですすぎ、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パ ルプ・ ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAP PI標準離解機で3000回転離解させる。 n−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩の調製: 無水n−ドデセニルコハク酸(濃度98%、ミリケン・ケミカル社(Milhken Chemical Co.)、サウスカロライナ州、インマン)を500gの蒸留水と70℃ で約16時間混合する。16時間の反応時間の後で、1%硫酸ナトリウム307 0gを加え、さらにもう1時間混合して熱をとる。続いて、定常的に攪拌しなが らこの乳濁液に50%の水酸化ナトリウム1000gをゆっくりと加え、濃度4 9%のn−ドデセニルコハク酸一ナトリウム塩を生成する。この物質から代表的 サンプルを得て、水で6%濃度に希釈し、水酸化ナトリウム溶液でpHを9に調 節してn−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩を生成する。 n−オクタデセニルコハク酸二ナトリウム塩の調製 500gの無水n−オクタデセニルコハク酸(濃度100%、ミリケン・ケミ カル社、サウスカロライナ州、インマン)を70℃で溶融し、続いて50gの蒸 留水と約16時間混合する16時間の反応時間の後で、この乳濁液の熱を除去し 、2000gの蒸留水とともに50%水酸化ナトリウム218gを混合してn− オクタデセニルコハク酸二ナトリウム塩を生成する。この乳濁液をさらに20時 間室温で混合し、続いて100gの硫酸ナトリウム結晶および400gの蒸留水 と混合する。この混合物から代表的なサンプルを採取し、蒸留水で6%濃度に希 釈する。 サンプル10Eは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容 積)のn−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩溶液(調製は上記のとおり)25 mLを酵素/パルプ・スラリーに加えて5%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊 維重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30 分混合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸 塩スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した1 .75gの塩化カルシウム(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバー グ)を酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約 49℃(120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリーを 定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙を用いて脱水する。得られた改造パルプ・ケ ーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPP I標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Fは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容 積)のn−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩溶液(調製は上記のとおり)5m Lを酵素/パルプ・スラリーに加えて1%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊維 重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30分 混合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩 スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した0. 43gの塩化亜鉛(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバーグ)を酵 素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約49℃( 120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリーを定量的 にブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを続いて 水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機 で3000回転離解させる。 サンプル10Gは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電 子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物に加 える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバーおよ びパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。酵素 反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パルプ ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容積) のn−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩溶液(調製は上記のとおり)25mL を酵素/パルプ・スラリーに加えて5%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊維重 量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30分混 合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩ス ラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した2.1 5gの塩化亜鉛(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバーグ)を酵素 /パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約49℃(1 20°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリーを定量的に ブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを続いて水 道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で 3000回転離解させる。 サンプル10Hは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およ びパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。酵素 反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パルプ ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容積) のn−オクタデセニルコハタ酸二ナトリウム塩(調製は上記のとおり)容液5m Lを酵素/パルプ・スラリーに加えて1%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊維 重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30分 混合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−オクタデセニルコハク 酸塩スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した 0.27gの塩化カルシウム(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバ ーグ)を酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分 約49℃(120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリ ーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケー キを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI 標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Iは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・ スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容積)の n−オクタデセニルコハク酸二ナトリウム塩(調製は上記のとおり)容液25m Lを酵素/パルプ・スラリーに加えて5%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊維 重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30分 混合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−オクタデセニルコハク 酸塩スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した 1.36gの塩化カルシウム(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバ ーグ)を酵素/パルプ/n−オクタデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに 5分約49℃(120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・ス ラリーを定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ ケーキを続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAP PI標準離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Jは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容 積)のn−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩(調製は上記のとおり)容液5m Lを酵 素/パルプ・スラリーに加えて1%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊維重量) を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30分混合し た後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリ ーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した0.35g の塩化カルシウム(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバーグ)を酵 素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約49℃( 120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリーを定量的 にブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを続いて 水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機 で3000回転離解させる。 サンプル10Kは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容 積)のn−オクタデセニルコハク酸二ナトリウム塩(調製は上記のとおり)容液 5mLを酵素/パルプ・スラリーに加えて1%累積レベル(活性物質重量/乾燥 繊維重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。3 0分混 合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−オクタデセニルコハク酸 塩スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した0 .33gの塩化亜鉛(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバーグ)を 酵素/パルプ/n−オクタデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約4 9℃(120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリーを 定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを 続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準 離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Lは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容 積)のn−オクタデセニルコハク酸二ナトリウム塩(調製は上記のとおり)容液 25mLを酵素/パルプ・スラリーに加えて5%累積レベル(活性物質重量/乾 燥繊維重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。 30分混合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−オクタデセニル コハク酸塩スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶 解した 1.66gの塩化亜鉛(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバーグ) を酵素/パルプ/n−オクタデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約 49℃(120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリー を定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケーキ を続いて水道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標 準離解機で3000回転離解させる。 サンプル10Mは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容 積)のn−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩(調製は上記のとおり)容液25 mLを酵素/パルプ・スラリーに加えて5%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊 維重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30 分混合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸 塩スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した2 .15gの塩化亜鉛(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバーグ)を 酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約49℃ (120° F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリーを定量的にブフナ ー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを続いて水道水で 2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で300 0回転離解させる。 サンプル10Nは、以下の工程によって改造したNSKパルプで製造される: 繊維は約3%の出発濃度で処理する。49℃(120°F)に予め加温した蒸 留水を先ず15mLの2%ケアザイム(登録商標)溶液(絶乾パルプに対してケ アザイム(登録商標)5.0Lの1%(容積/重量)添加)と約15秒間、ライ トニン(登録商標)実験室用ミキサー(Lightnin',ニューヨーク州、ロチェスタ ー)により約49℃(120°F)の水浴中で混合する。未改造パルプ・ケーキ は電子レンジで約49℃(120°F)に予め加温し、続いて酵素/水の混合物 に加える。ライトニン(登録商標)ミキサーの混合速度は連続ターン・オーバー およびパルプ・スラリーの連続攪拌を達成するために高め約1時間反応させる。 酵素反応時間が終了したとき、0.1規定の水酸化ナトリウムを用いて酵素/パ ルプ・スラリーのpHを約10に調節する。pHを調節した後、6%(重量/容 積)のn−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩(調製は上記のとおり)容液25 mLを酵素/パルプ・スラリーに加えて5%累積レベル(活性物質重量/乾燥繊 維重量)を達成し、さらに30分約49℃(120°F)で混合を続ける。30 分混合した後で、1規定の硫酸を用いて酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸 塩スラリーのpHを7に調節する。pH調節後、20mLの蒸留水に溶解した1 .75gの塩化カルシウム(J.T.Baker,ニュージャージ州、フィリップスバー グ)を酵素/パルプ/n−ドデセニルコハク酸塩スラリーに加え、さらに5分約 49℃(120°F)で混合する。この処理が終了したとき、パルプ・スラリーを 定量的にブフナー漏斗に移し、濾紙で脱水する。得られた改造パルプ・ケーキを 続いて水 道水で2000mLに希釈し、手すき紙を製造する前にTAPPI標準離解機で 3000回転離解させる。 表10は、製造した低密度手すき紙サンプルの曲げモジュール/乾燥引張比、 乾燥引張および引張インデックス、キャリパー並びに坪量の結果を示す。脱結合 剤および塩の添加を伴うケアザイム(登録商標)による繊維の酵素改造は、未改 造コントロール繊維から製造した手すき紙サンプルと比較して、NSK繊維の乾 燥ゼロ・スパン引張インデックス(DZST)の実質的減少をもたらし、一方、 当該シートの全体的乾燥引張インデックス(DT)は維持または改善されること が表から分かる。さらに、改造繊維で製造されたシートは、コントロール・サン プルと比べて実質的な曲げモジュール/乾燥引張比の低下を示した。ケアザイム と脱結合剤で改造した繊維で製造した手すき紙、および酵素のみで改造した繊維 で製造した手すき紙の曲げモジュール/乾燥引張比平均は、それぞれ564cm2 および673cm2で、これは30.5%および17.1%の平均減少に相当す る。これらの減少は、ケアザイムと脱結合剤を組み合わせることが好ましいこと を示すとともに、同じキャリパーと乾燥引張強さで可撓性と軟らかさが改善され ることを示している。 *:Cz=ケアザイム(登録商標)5.0L CC=セルクラスト(登録商標)1.5L DDS=n−ドデセニルコハク酸二ナトリウム塩 ODS=n−オクタデセニルコハク酸二ナトリウム塩 ZnCl2=塩化亜鉛 CaCl2=塩化カルシウム** :本発明の例ではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 トロクハン・ポール・デニス アメリカ合衆国 オハイオ州,ハミルト ン,ワーベル・ロード,1356

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 改造セルロース繊維であって、乾燥ゼロ・スパン引張インデックスが対 応する未改造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスより少なくと も35%低い改造セルロース繊維。 2. 乾燥ゼロ・スパン引張インデックス対湿潤ゼロ・スパン引張インデック スの比が1.5から3を示す改造セルロース繊維。 3. 乾燥ゼロ・スパン引張インデックスが対応する未改造セルロース繊維の 乾燥ゼロ・スパン引張インデックスより少なくとも40%、好ましくは少なくと も45%低い請求の範囲第1項または2項の改造セルロース繊維。 4. 前記繊維が、改造された北方、南方および熱帯軟木クラフトパルプから なる群、好ましくは改造北方軟木クラフト繊維、改造南方軟木クラフト繊維およ びその混合物;改造北方パルプ、南方および熱帯硬木クラフトパルプ;改造北方 、南方および熱帯硬木亜硫酸パルプ;並びに改造北方、南方および熱帯軟木亜硫 酸パルプ;並びにその混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求の範 囲第1項の改造セルロース繊維。 5. 前記改造繊維が、1つまたは2つ以上のセルラーゼ酵素およびセルロー ス繊維を混合し、前記繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを少なくとも3 5%減少させるために十分な時間当該混合物を反応させることによって調製され ることを特徴とする請求の範囲第1項から第4項のいずれか1項に記載の改造セ ルロース繊維。 6. 0.4g/ccより大きくない密度を有する繊維構造物であって、前記 繊維構造物が、対応する未改造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデッ クスより少なくとも15%低い乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを有すること を特徴とし、さらに前記繊維構造物が、対応する未改造繊維で調製された繊維構 造物の曲げモジュール/単位乾燥引張より少なくとも30%低い曲げモジュール /単位乾燥引張を有することを特徴とする繊維構造物。 7. 前記繊維構造物が、対応する未改造セルロース繊維の乾燥ゼロ・スパン 引張インデックスより少なくとも20%低い、好ましくは少なくとも25%低い 乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを有する改造セルロース繊維を含むことを特 徴とし、さらに前記繊維構造物が、対応する未改造繊維で調製された繊維構造物 の曲げモジュール/単位乾燥引張より少なくとも35%、好ましくは少なくとも 40%低い曲げモジュール/単位乾燥引張を有することを特徴とする請求の範囲 第6項に記載の繊維構造物。 8. 前記改造繊維が、改造された北方、南方および熱帯軟木クラフトパルプ ;改造された北方、南方および熱帯硬木クラフトパルプ;改造された北方、南方 および熱帯硬木亜硫酸パルプ;改造された北方、南方および熱帯軟木亜硫酸パル プ;並びにその混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求の範囲第6 項または7項に記載の繊維構造物。 9. 前記改造セルロース繊維からなる手すき紙が、対応する未改造セルロー ス繊維からなる対応する手すき紙の乾燥引張インデックスの少なくとも90%で ある乾燥引張インデックス、好ましくは、対応する未改造セルロース繊維からな る対応する手すき紙の乾燥引張インデックスより少なくとも5%高い乾燥引張イ ンデックスを有することを特徴とする請求の範囲第1項から8項のいずれか1項 に記載の繊維構造物。 10. 1つまたは2つ以上のセルラーゼ酵素およびセルロース繊維を混合し 、さらに前記繊維の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスを、対応する未改造繊維 の乾燥ゼロ・スパン引張インデックスと比較して少なくとも35%減少させるた めに十分な時間、前記混合物を反応させることを含む改造セルロース繊維の調製 方法。 11. 結合剤をまた繊維と反応させること特徴とする請求の範囲第10項に 記載の方法。 12. ファミリー45類のセルラーゼに属する1つまたは2つ以上の酵素が セルロース繊維と混合され、好ましくは前記1つまたは2つ以上の酵素が、エン ドグルカナーゼEGV、セルクラスト、セルザイム、ペルゴザイムおよびその混 合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求の範囲第10項または11項 に記載の方法。 13. 前記繊維を1つまたは2つ以上の酵素と反応させた後、1つまたは2 つ以上の脱結合剤がセルロース繊維と混合されることを特徴とする請求の範囲第 11項に記載の方法。 14. 前記1つまたは2つ以上の脱結合剤が、前記改造繊維の乾燥重量を基 準にして少なくとも1%のレベルで前記繊維と結合されることを特徴とする請求 の範囲第11項または13項に記載の方法。 15. 前記1つまたは2つ以上の脱結合剤が、飽和および不飽和脂肪酸並び に脂肪酸塩;無水アルケニルコハク酸;アルケニルコハク酸;アルケニルコハク 酸塩;ソルビタンモノ−、ジ−およびトリ−エステル;第三アミンおよびその誘 導体;アミンオキシド;第四アミン;シリコーン系化合物;微粒子化粘土;微粒 子化ケイ酸塩;並びにその混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求 の範囲第11項、13項または14項に記載の方法。
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