JP2002512539A - 使い捨て式温熱首包装体 - Google Patents

使い捨て式温熱首包装体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも一つの半剛性材料の連続層の一体構造と複数の熱セル(26)とからなる1つ以上の温熱パック(50)を有し、該半剛性材料はある温度範囲において異なった剛性特性を有し、熱エネルギーが上背部、首及び肩に投与される、使い捨て式温熱首包装体(10)に関する。より詳しくは、本発明は、便利で快適な持続する熱投与を行う、使用者の上背部、首、及び肩に対して優れた順応性を有する使い捨て式温熱首包装体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 使い捨て式温熱首包装体 技術分野 本発明は、複数の個別熱セルを備える1つ以上の温熱パックを有し、使用者の 上背部、首、及び/又は肩の特定の領域に熱エネルギーが加えられる使い捨て式 温熱首包装体に関する。より詳しくは、本発明は、簡便で快適な持続する熱投与 を行う、使用者の上背部、首、及び/又は肩に対して優れた順応性を有する使い 捨て式温熱首包装体に関する。 発明の背景 急性の、繰り返し性の、及び/又は慢性的な痛みを治療する通常の方法は、痛 みのある領域に熱を加えることである。このような熱治療は痛み、筋肉と関節の 硬直、神経痛、リューマチ及び類似症状を含む状態を治療する手段として使用さ れる。典型的には、熱治療を用いた痛みを緩和する方法は、相対的に高い、即ち 40℃よりも高い熱を短時間、即ち約20分間から約1時間、局所的に加えるこ とであった。 上背部、首及び肩の痛みは一般に、ストレス、滑液嚢炎及び上背部及び首の筋 肉問題に関連している。温熱パッド、温水ボトル、温熱パック、温熱タオル、渦 流浴及びハイドロコレーターが、これらの問題に起因する痛みを和らげるために 一般に使用されてきた。これらの器具は、水及び/又はマイクロ波感応ゲルを内 蔵する再使用可能の熱パックを使用しているものが多い。一般に、これらの器具 は殆どが使用するのに不便である。更に、これらの熱ユニット乃至器具は、長く 継続する熱を供給できず、更に長い時間経過の間に一貫した温度を維持しないも のが多い。熱源が除去された後に、この熱投与による有益な治療効果は減少する 。 しかしながら、本発明者は、約20秒から約24時間、好ましくは約20分か ら約20時間、より好ましくは約4時間から約16時間、最も好ましくは約8時 間から約12時間の間、持続される皮膚温度を約32℃から約50℃、好ましく は約32℃から約45℃、より好ましくは約32℃から約42℃、最も好ましく は約32℃から約39℃、更に最も好ましくは約32℃から約37℃に維持する 、この場合、長期間高温を用いることによって生ずることのある肌焼けのような いかなる不具合結果を生ぜずに所望の治療効果が達成されるように、そのような 治療を要する人により最高皮膚温度及び皮膚温度を最高皮膚温度に維持する時間 の長さが適切に選択されるが、ことが、骨格、筋肉及び/又は前述の上背部、首 、及び/又は肩の痛みを含む急性の、繰り返し性の、及び/又は慢性の上背部、 首、及び/又は肩の痛みからそのような痛みを持つ人をかなり解放することを見 いだした。 更に、本発明者は、約1時間以上、好ましくは約4時間以上、より好ましくは 約8時間以上、更に好ましくは約16時間以上、最も好ましくは約24時間の期 間、持続皮膚温度を約32℃から約43℃、好ましくは約32℃から約42℃、 より好ましくは約32℃から約41℃、最も好ましくは約32℃から約39℃、 更に最も好ましくは約32℃から約37℃に好適に維持することが、骨格、筋肉 及び/又は前述の上背部、首、及び/又は肩の痛みを含む急性の、繰り返し性の 、及び/又は慢性の上背部、首、及び/又は肩の痛みからこのような痛みを有す る人間をかなり解放し、又使用者の上背部、首、及び/又は肩から熱源を取り除 いた後でもその痛みの解放をかなり引き延ばすことを見出した。 米国特許第4,366,804号、第4,649,895号、第5,046, 479号及びRe32,026に開示されているような、鉄の酸化作用に基づく 使い捨て式加熱パックは既知である。しかし、このような器具の多くは、嵩張り 、一貫した制御温度を維持できず、使用中に所定の位置に保持することが難しく 、及び/又は効果を妨げる不満足な物理的寸法を有するから、全体としては不満 足なものであることが判明した。特に、このような器具は、快適に種々の体の輪 郭に順応することができる包装体の中に簡単に組み込むことができず、従って、 それらは短時間の一貫しない、不便な及び/又は快適でない熱投与を身体に与え る。 本発明者は、一体化された構造を有する1つ以上の温熱パックを備えた使い捨 て式温熱首包装体を開発したが、この場合各温熱パックは、温熱パックの特定の 領域では半剛性であり、更に使用中に加熱されてこのような領域の間で柔らかく なる好ましくは半剛性材料の、最も好ましくはポリプロピレン及びエチレン酢酸 ビニル共重合体(EVA)の一体押出し成形材料を備える、少なくとも1つの連 続的な層を有する。1つ又は複数の温熱パックは又、複数の個別熱セルを備え、 この個別熱セルは典型的には発熱性組成物を有し、好ましくは特定の鉄の酸化物 を備え、又、温熱パックの一体構造の中で又それに間隔を置いて固定される所定 の物理的寸法と充填特性とを有する。活性の熱セル、即ち約35℃以上の温度を 有する熱セルは、半剛性材料からなり、熱セルを直接囲む1つ又は複数の連続層 の狭い部分を柔らかくする。柔らかくなった部分を囲む1つ又は複数の連続層の 残り部分はすべて、より高い剛性に留まることが好ましい。狭い、柔らかくなっ た部分は、熱セル間の、又残りのすべてのより低温で剛性のより高い部分の間の ヒンジとして働き、熱セル又はより剛い部分よりも優先的に曲がるのが好ましい 。これによって、温熱パックは熱セルの構造的な支持を維持し、処理中又は使用 中の1つ又は複数の連続層の構造の許容できない伸長を防止し、又熱セルの内容 物に対する容易なアクセスを防止するのに十分な剛性を有することになり、他方 で加熱時に良好な全体的ドレープ特性をなお維持する。複数の温熱パックは、本 発明の首包装体に組み込まれるときに、使用者の上背部、首、及び/又は肩との 優れた順応性を有することによって効果的かつ有効な熱被いを提供する。又これ らの包装体は整合特性と位置保持特性とを有している。 更に本発明者は、本発明の首包装体の中に熱セルを組み込むときに、1つ又は 複数の温熱パック内で、そうでなければ温熱パック或いはその選択領域を通して 阻止されずに熱セルの間を通過してしまうであろう全ての可能な軸をブロックす るように互いに関して充分に近接して、温熱パックの一体構造の中に或いはそれ に固定された位置に熱セルを選択的に配置して、望ましくない阻止されない折り 目ラインを最少化又は除去し、及び/又は熱セルマトリックスが温熱パックに与 える構造的な支持を増すことが望ましいことを発見した。即ち、そうでなければ 熱セルの間を阻止されずに通過してしまうであろう全ての可能な軸をブロックす るのに充分に密接した位置に熱セルを互いに関して配置することによって、温熱 パックは、互いに関していくつかの異なった方向に配向された、互いに連結した 短い多数の折り目ラインに沿って折られることになる。互いに連結した多数の折 り畳みラインに沿って折られることによって、良好な全体ドレープ特性が得られ る。 従って、本発明の目的は、1つ以上の温熱パックであって、各温熱パックが、 温度範囲にわたって異なった剛性特性を有する好ましくは半剛性材料の少なくと も1つの連続層を有する一体構造と、制御かつ維持された温度を供給すると共に 相対的に迅速に動作温度範囲に到達する複数の個別熱セルとを有する、前記1つ 以上の温熱パックを備える使い捨て式首包装体を提供することである。熱セルは 温熱パックの一体構造の中に或いはそれに間隔を置いて固定される。 又本発明の目的は、良好な全体ドレープ性を有するが、一方処理又は使用中に 熱セルの構造的な支持を維持し、1つ又は複数の連続層の許容できない伸長を防 止し、及び/又は熱セル内容物の簡単な剥き出しを防止するのに十分な剛性を維 持している温熱首膝包装体を提供することである。 本発明の更なる目的は、上着の下に着装可能で最小限しか外から見えず、整合 及び位置維持特性を有し、最も治療効果がある部分に熱エネルギーを導く熱エレ メントパターンを有する使い捨て式温熱首包装体を提供することである。 本発明のなお更に別の目的は、持続される皮膚温度を約32℃から約50℃に 約20秒から約24時間の間維持し、又好ましくは皮膚温度を約32℃から約4 3℃に1時間以上の間維持し、このような痛みの緩和の引き延ばしを提供するこ とによって、このような痛みに苦しんでいる人間の骨格、筋肉及び/又は前述の 上背部、首、及び/又は肩の痛みを含む急性の、繰り返し性の、及び/又は慢性 の上背部、首、及び/又は肩の痛みを治療する方法を提供することである。 上記の目的と追加の目的は、以下の詳細な説明から容易に明白になるであろう 。 発明の概要 本発明の使い捨て式温熱首包装体は、第1腕部分、第2腕部分、中間の中央本 体部分、身体対向表面、及び反対側の外表面を有する実質的にU字形可撓材料部 材をを少なくとも一つ有し、首包装体が使用者に着装されたときに、中央本体部 分が使用者の上背部と首下部に中心が合わされるようになっている。第1及び第 2の腕部分は、使用者の胸に向かって使用者の肩の上に置かれる。 本発明の使い捨て式温熱首包装体は1つ以上の温熱パックを更に備える。温熱 パックは、約25℃の温度において好ましくは半剛性であって、約0.7g/m m2以上の引張強度を有する材料から成る少なくとも1つの連続層を有する一体 構造を備え、又この連続層は少なくとも2次元のドレープを有し、又材料は約3 5℃以上の温度で剛性が実質的に小さくなり、約25℃における材料の引張強度 よりもかなり小さい引張強度を有する。 本発明の1つ又は複数の連続層は、好ましくは同時押し出し成形の材料、より 好ましくはポリプロピレンを有する同時押し出し成形の材料、最も好ましくは第 1面がポリプロピレンを有し、又第2面が低溶融温度の共重合体、好ましくはE VAの接着層を有する同時押し出し成形の材料を有し、好ましくは約50μm以 下の組み合わせ坪量厚さを有する。 温熱パックは、好ましくは鉄粉と、炭素粉と、水と、塩との混合物を有する複 数の個別熱セルを更に備え、それらは酸素に曝露されると制御かつ維持された温 度を齎し、又作動温度範囲に迅速に到達する。熱セルは温熱パックの一体構造の 中に或いはそれに間隔を置いて固定される。好ましくは、熱セルは温熱パックの 一体構造の中に或いはそれに固定された位置に、そうでなければその熱セルの間 を阻止されずに通るであろう可能性のある軸の幾つか或いは全部を該熱セルによ ってブロックして、多数の互いに連結した短い折り目ラインに沿って温熱パック が折られるように互いに関して充分に近接して配置される。 好ましくは、本発明の使い捨て式温熱首包装体は、第1及び第2の腕部分の先 端の片方又は双方に取り付けられた1以上の取り付け及び/又は位置決め手段を 更に有し、これは着装者による使用の間温熱首包装体の位置を維持するように機 能する。 更に本発明は、このような痛みを有する人間の上背部、首、及び/又は肩に本 発明の使い捨て式温熱首包装体をあてがうことによって、持続される皮膚温度を 約32℃から約50℃に約20秒から約24時間の期間維持し、好ましくは皮膚 温度を約32℃から約43℃に1時間以上の期間維持し、このような痛みからの 解放を引き延ばす、痛みを有する人間の骨格、筋肉及び/又は前述の上背部、首 、及び/又は肩の痛みを含む急性の、繰り返し性の、及び/又は慢性の上背部、 首、及び/又は肩の痛みを治療する方法を更に含んでいる。 異なるように特記しない限り、本明細書中で使用される百分率及び割合は、全 組成量の重量によるものであり、そして全ての計測は25℃で行われたものであ る。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を特に指摘し且つ明確に権利請求している請求の範囲で終 わっているが、本発明は、同じ参照番号は同一の部分を示している添付図を参照 して、好適な実施例の以下の説明からより良く理解されると考えられ、添付図に おいて、 図1は、本発明の使い捨て式温熱首包装体の上面図であり、温熱パック及び/ 又は熱セルの好適なパターンを示し、そして 図2は、包装体の積層構造を示す図1の立断面図である。 発明の詳細な説明 本発明の使い捨て式温熱首包装体は、固有の熱物理学的特性を示す材料の少な くとも1つの連続層を有する1つ以上の温熱パックと、使い捨て可能な温熱パッ クの構造体の中に、又はそれに固定され、発熱性組成物を好ましくは内包する、 間隔を置いている複数の個別熱セルとを有する。少なくとも1つの連続層の材料 は、室温即ち約25℃以下で好ましくは半剛性であるが、約35℃以上に加熱さ れたとき柔らかくなって実質的に剛性は低下する。従って、温熱パックの一体構 造の中に、或いはその構造に固定された熱セルが活性である場合、即ち約35℃ 以上の熱セル温度にある場合、各熱セルを直接囲む1つ又は複数の材料の連続層 の狭い部分は好ましくは柔らかくなり、又熱セルの間の、又1つ又は複数の連続 層のより剛性の高い残りの部分の間のヒンジとして働き、熱セル又はより低温で より剛性の高い何れの部分よりも優先的に曲がる。この結果、温熱パックは、処 理又は使用中において熱セルの構造的支持を維持し且つ1以上の連続層からなる 構造の許容できない伸長を防止するのに十分な剛性を有する一方、加熱時に良好 な全体的ドレープ特性がなお維持される。本発明の使い捨て式温熱首包装体は、 簡便で快適な持続する熱投与と、使用者の上背部、首、及び/又は肩に対する優 れた順応性とを提供し、一方熱セル内容物の容易な剥き出しを防止するのに十分 な剛性を維持する。 本明細書で使用される「使い捨て」という用語は、本発明の温熱首包装体が再 封止可能で、実質的に空気が浸透しない容器内に格納され、又痛みを緩和するの に必要とされる度に使用者の身体に再使用可能であるが、熱源、即ち熱セル又は 温熱パックが完全に使用され尽くした後に処分される、即ち適当なゴミ容器内に 入れられるように意図されていることを意味する。 ここで使用される「熱セル」という用語は、2つの層の中に封入された発熱性 組成物、好ましくは特別の鉄酸化作用化学品を有し、少なくとも1つの層は酸素 が浸透可能であり、改良された温度制御によって長時間持続の熱発生を行うこと が可能であり、固有の物理的寸法と充填特性とを有する一体構造物を意味する。 これらの熱セルは、個別の加熱ユニットとして、又は使い捨て式身体包装体、パ ッド及び同種物の中にも容易に組み込むことができる複数の個別熱セルを有する 温熱パック内で使用することができる。温熱パックと、温熱パックを組み込んだ 身体包装体は、多様な身体輪郭に適合し、かくして簡便で快適な持続する熱投与 が提供される。 ここで使用される「複数の熱セル」という用語は、1つ以上の、好ましくは2 つ以上の、より好ましくは3つ以上の、最も好ましくは4つ以上の熱セルを意味 する。 ここで使用される「圧縮前塊状組成物」という用語は、鉄粉と、炭素粉末と、 金属塩と、保水剤と、集塊補助剤と、乾燥結合剤とからなる直接圧縮前の乾燥粉 末材料の混合物を意味する。 ここで使用される「直接圧縮」という用語は、微粒子を互いに粘着する代表的 な湿式結合剤/溶液を使用しないで乾燥粉末混合物が混ぜ合わされ、圧縮され、 そしてペレット、タブレット又はスラグに成形されることを意味する。代わりに 、乾燥粉末混合物が混ぜ合わされ、ロール圧縮又はスラグされ、引き続いて粉砕 とふるい分けが行われ、直接圧縮される細粒が造られる。直接圧縮は又、乾燥圧 縮として知られる。 ここで使用される「加熱要素」という用語は、水又はブライン(塩溶液)のよ うな水溶液が加えられた後に鉄の発熱酸化反応によって熱を発生することが可能 な細粒、ペレット、スラグ及び/又はタブレットのような圧縮品に成形される、 発熱性で、直接圧縮された、圧縮前乾燥塊状組成物を意味する。前記圧縮前塊状 の組成物の集塊細粒は、加熱要素として本明細書に含まれている。 ここで使用される「充填容積」という用語は、充填された熱セル内の微粒子組 成物、又は圧縮され、水で膨張された加熱要素の容積を意味する。ここで使用さ れる「ボイド容積」という用語は、完成された熱セル内で、微粒子組成物又は圧 縮され、水で膨張された加熱要素によって充填されないまま残されているセルの 容積であって、完成された熱セル内において穴又は空所を有するタブレット内の 未充填空間を含まず、熱セル内の差圧なしに且つ基材の追加伸長又は変形なしに 測定された容積を意味する。ここで使用される「セル容積」は、熱セルの充填容 積+ボイド容積を意味する。 ここで使用される「連続層」は、その長さと幅にわたって他の構成要素、穴、 穿孔及び類似物によって遮断されないか、又は部分的に、しかし完全にではなく 、遮断される構成要素の層を意味する。 ここで使用される「剛性の」という用語は、材料が撓むが、かなり堅く又降伏 しない材料の特性であって、又重力又は他の小さな力に応答して折り目ラインを 形成しない材料の特性を意味する。 ここで使用される「半剛性材料」という用語は、ある度合いで又はある部分で 剛性である、即ち約25℃の温度で少なくとも2次元のドレープを有し、又支持 されていない形態で熱セルの構造的支持を維持し、及び/又は処理又は使用中に 材料の構造の許容できない伸長を防止する強さを示す一方、加熱時の良好な全体 ドレープ特性をなお維持し、及び/又は熱セル内容物の容易な剥き出しを防止す るのに十分な剛性を維持する材料を意味する。 ここで使用される「2次元ドレープ」という用語は、連続層を横切り、温熱パ ックを横切り、或いは層、又は温熱パックの選択領域を横切って一つの軸、即ち 、1つの折り目ライン形成、方向に、重力又は他の小さな力に応答する他の軸を 犠牲にして排他的に生ずるドレープを意味する。 ここで使用される「3次元ドレープ」という用語は、重力又は他の小さな力に 応答して、2つ以上の軸、即ち2つ以上の折り目ライン形状に沿って、連続層を 横切って、温熱パックを横切って、或いは層又は温熱パックの選択領域を横切っ て同時に生じるドレープを意味する。 ここで使用される「折り目ライン」という用語は、そのラインに沿って重力又 は他の小さな力に応答して、材料が一時的又は永久的な皺、すじ又は峰を形成す るラインを意味する。 本発明の使い捨て式温熱首包装体は、1つ以上の温熱パックを有することが理 解される。しかしながら、明確にするために、ここでは単一の温熱パックを内蔵 する使い捨て式温熱首包装体が説明される。 次に図面、特に図1及び図2を参照するに、総括的に10で示され、位置維持 用手段を備えた使い捨て式温熱首包装体を提供する本発明の好適な実施例が示さ れている。温熱首包装体10は少なくとも1個の可撓性部材12を有し、これは 第1腕部分14,第2腕部分16及びそれらの間の中央本体部分18を有してい る。包装体10は、身体に面する表面20と反対側の外表面22を有する。首包 装体10が着装されると、第1腕部分14及び第2腕部分16は着装者の肩を越 えて上胸に向かって延びる。中央本体部分18は使用者の上背部及び使用者の首 の裏側部分に位置する。 包装体10の可撓性部材12は、身体対面部材62と外表面部材64を有する 。身体対面部材62と外表面部材64は、これに限定されないが、織布、ニット 、フィルム、発泡体及び不織布を含む任意数の適当な材料から成り、不織布はス プールボンド法不織布、カード不織布、溶融膨潤不織布、ハイドロエンタングル 不織布、空気貫通接着不織布、空気撚り不織布及び水撚り不織布を含んでいる。 これらの材料は、これに限定されないが木綿、ウール、リンネルを含む天然繊維 、又はポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、低圧法(メタ ロセン触媒)によるポリチレン、及び類似物のような人工ポリマー材料から作ら れる。 身体対面部材62に特に適当であると認められた物質は、約65g/m2(5 4グラム/平方ヤード(gsy))の基本重量を持つポリプロピレンの熱接着カ ード不織布である。この材料はマサチユセッツ州、ウォルポールのベラテックか ら等級#9354990として入手可能である。 外表面部材64に特に適当であると認められた物質は、約32g/m2(27 gsy)の基本重量を持つポリプロピレンの熱接着カード不織布である。この材 料はマサチュセッツ州、ウォルポールのベラテックからグレード#932778 6として入手可能である。 使用中、温熱首包装体10は、着装者の肩の上を被っている。好ましくは、取 り付け及び/又は位置決め手段、好ましくは粘着パッチ24,は、着装者の上胸 部に向かって位置し、及び温熱首包装体10の位置を維持するように機能する。 好ましくは、1以上の粘着パッチ24が、第1腕部分14及び第2腕部分16の 先端の片方又は双方に取り付けられる。 粘着パッチ24は好ましくは第1腕部分14及び第2腕部分16の外表面22 に、そのそれぞれの先端に近接して取り付けられているが、肩の前部に位置する ように設計されている温熱パック50の熱セル26の位置、及び着装者の肩の後 部に位置するように設計されている本体部分18の温熱パック50の熱セル26 の位置を越えている。 好ましくは、粘着パッチ24は、円形、矩形或いは他の形状の圧力感応粘着材 である。 粘着パッチ24は、好ましくは取り外し自在の剥離紙25によって使用前に保 護されている。使用するとき、取り外し自在の剥離紙25が除去されて粘着パッ チ24を剥き出しにする。粘着パッチ24はそれから着装者の衣服の内面に貼付 され、第1腕部分14の粘着パッチ24は第2腕部分16の身体対向表面20に 貼付され或いは第2腕部分16の粘着パッチ24は第1腕部分14の身体対向表 面20に貼付される。 代替的に、粘着パッチ24は身体対向面20に固定して取り付けられ、使用者 の肌に貼付される。 粘着パッチ24は、衣服及び/又は肌に貼付できる任意の数の適当な粘着材料 で良い。成功裏に使用された特に適当な材料は、ニュージャージー州、ブリッジ ウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカル会社から入手できる位置 決め粘着34−5598である。剥離紙25は、粘着パッチ24用に使用される 粘着剤から剥がされるように設計され、或いは取り扱われる適当なポリマーフィ ルム又は紙である。アクロシル(Akrosil)から入手できるBL 25 MGA SILOX C3R/0がこの目的に適当であることが判明している。 代替的に、粘着パッチ24は、包装体10の組立の前に基盤に予備貼付される 。基盤はその後、適当な手段によって外表面部材64に添付される。 本発明に使用されうる他の型の取り付け及び/又は位置決め手段はこれに限定 されないが、フック及びループ締結具である。 包装体が構成される材料は、それらが製品に組み立てられたら、身体の曲面全 体に亘り且つ順応して容易に被い、又製品の面に沿い或いは面内において圧縮力 の伝達を最小にするように選択されなければならない。本発明において、層は感 圧ホットメルト膠層60と結合される。膠層60は、螺旋式膠塗布装置により約 0.31乃至1.55mg/cm2(0.002乃至0.010グラム/平方インチ )のレベルで塗布される。膠層60に特に適する粘着剤は、ニュージャージー州 、ブリッジウォーターのナショナル・スターチ・アンド・ケミカル会社から入手 できる感圧ホットメルト粘着剤70−4589である。代替的に、結合即ち組立 手段は、これに限定されないが、熱点接合、熱膨潤ホットメルト膠、ビード付き ホットメルト膠、超音波接合及び/又は圧力接合を含んでいる。 温熱首包装体10は更に、1以上の温熱パック50を有している。各温熱パッ ク50は、好ましくは温熱パック50の積層構造の中に埋め込まれた、複数の個 別熱セル26を有している。代替的に、各温熱パック50は単一の連続基層70 を有し、この中に個別の或いはグループ化された熱セル26が固定して取り付け られ且つ基層70を挟んで離れている。 熱セル26は互いに離れていて、各熱セル26は、残りの熱セル26から独立 して作用する。熱セル26は、発熱性組成物、マイクロ波感応組成物、結晶熱組 成物及び類似物のような熱を発生する適当な組成物からなるが、好ましい熱セル はぎっしりと詰められた、特別の発熱性組成物74を内包しており、これはセル 内の利用可能なセル容積を一杯にして過剰な空隙空間を削減し、これによりその 特別物質がセル内で移動する能力を最小にする。代替的に、発熱性組成物74は 、各セル内に入れる前に圧縮されて硬いタブレットにされる。その熱発生物質は ぎっしりと詰められ、或いはタブレットに圧縮されているので、熱セル26は簡 単には撓まない。このため、セルの間隔保持と熱セル26の間の基層70とカバ ー層72のために選択された材料は、各温熱パック50をして使用者の上背部、 首及び肩に容易に順応せしめる。 熱セル26は、温熱パック内に、それらが中央本体部分18及び、好ましくは 、第1腕14及び第2腕16、内に位置するように配置される。包装体10が使 用者に接して適切に位置決めされていれば、第1腕14及び第2腕16から離れ て位置している熱セル26は使用者の肩の後部又は上部に位置するように設計さ れており、使用者の上背部、首下部及び肩の筋肉の輪郭及び位置に近づくように なっている。第1腕14及び第2腕16の近くに位置する熱セル26は、使用者 の肩の前部又は上部に位置するように設計されており、中央本体部分18に位置 する熱セル26の重量にバランスするようにしている。 基層70とカバー層72は、任意の数の適当な材料から形成される連続層であ るのが好ましい。好ましくは、基層70及び/又はカバー層72は、約25℃の 温度で半剛性であり、且つ約35℃以上で柔らかくなる、即ち実質的に剛性で小 さくなる材料からできている。即ち、その材料は好ましくは、その材料の弾性変 形範囲内において、約25℃において、0.7g/mm2以上、より好ましくは0. 85g/mm2以上、最も好ましくは約1g/mm2以上の引張強度を有し、そして約3 5℃以上において実質的により小さい引張強度を有する。ここで使用する「実質 的により小さい」とは、適当な統計的信頼率(即ち95%)及び検定力(即ち≧ 90%)において、約35℃以上における材料の引張強度が、25℃における引 張強度よりも統計的に有意により小さいことを意味している。 従って、温熱パック50の一体構造の中に、或いはこれに固定されている熱セ ル26が、活性である、即ち、約30℃から約60℃、好ましくは約35℃から 約50℃、より好ましくは約35℃から約45℃、そして最も好ましくは約35 ℃から約40℃の熱セル温度にあるとき、各熱セルを直に取り囲む材料の連続層 の狭い部分が柔らかくなって、熱セルと連続層の残りのより低温で、剛性がより 大きい部分との間のヒンジとして機能して、熱セル又は剛性の大きい部分の一方 以上を優先的に曲げる。この結果、温熱パック50は熱せられたときになお良好 な全体的ドレープ特性を維持しつつも、処理中又は使用中の熱セルの構造的支持 を維持し、且つ連続層構造の受容できない伸長を防止するに十分な剛性を有する こととなる。本発明の温熱パック50が首包装体10に組み込まれると、首包装 体10は広い範囲の身体輪郭に容易に適合し、一貫した、便利で快適な熱投与及 び身体形状との優れた順応性をもたらし、一方使用中に包装体10が折り重なっ たり或いはひだを作ったりするのを防止し、且つ熱セルの内容物が簡単に剥き出 しになるのを防止するに十分な剛性を維持する。 典型的に、引張強度は、マサチューセッツ州、カントンのインストロン・エン ジニアリング社のコンピュータ装備のユニバーサルコンスタントレート伸長張力 試験機のような電子張力試験装置における簡単な張力試験を用いて測定される。 任意の標準張力試験を使用することができ、例えば材料サンプルは、約2.54 cm(約1インチ)の幅と約7.5cmから約10cm(約3から4インチ)の 幅を有する細片にカットされる。細片の端部は、ロードセルに荷重をかけること なくすべてのゆるみを除去するのに十分な引張り力を有する装置のジョーの中に 置かれる。次に、サンプルの温度は所望の試験温度に安定化される。装置のロー ドセルは22.7kg(50ポンド)の荷重に設定され、伸長は5mmに、又ク ロスヘッド速度は約50cm/分に設定される。装置は始動され、又引張強度デ ータはコンピュータによって集められる。その後、サンプルは装置から取り外さ れる。 引張強度は、次の等式を用いて材料の弾性変形の間の張力荷重対伸びの傾斜と して計算することが可能である: m=(L/E) ここで、m=弾性変形の間の傾斜(g/mm2) L=伸張時の荷重(g/mm) E=伸び(mm) 基層70及び/又はカバー層72は、25℃で少なくとも1個の二次元方向の ドレープを有し、即ち単一軸に沿って材料内に単一の折り目又は皺が発生し、そ して35℃以上において好ましくは三次元のドレープを有し、即ち多数の軸に沿 って2以上の折り目又は皺が発生する。ドレープは、材料の正方形の、例えば約 30cm×約30cm(約12インチ×約12インチ)の、サンプルを尖った端 部を有する円筒軸に先端に心合わせして置き、材料を重力によってドレープさせ て折り目ラインの数を数えることによって測定される。一次元ドレープを示す、 即ち如何なる方向にも折り目乃至皺を有しない材料は剛性であると判定され、一 方少なくとも二次元方向ドレープを示す、即ち少なくとも一つの軸に沿って形成 された少なくとも一つの折り目乃至皺を有する材料は半剛性と判定される。 適切に厚さが調整されるならば、異なった材料が、基層70及び/又はカバー 層72用の特定要件を満たすことが可能となる。このような材料は、それらに限 定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリ 塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、鹸化したエチ レン酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、再生ゴム、 合成ゴム、及びそれらの混合物を含む。これらの材料は単独で使用するか、好ま しくは押し出し成形するか、より好ましくは同時押し出し成形するか、最も好ま しくは、それらに限定されないが、エチレン酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエ チレン、及びそれらの混合物を含む低温溶融温度重合体を用いて同時押出し成形 される。 基層70及び/又はカバー層72は、ポリプロピレン、より好ましくはポリプ ロピレンを含む同時押し出し成形材料、最も好ましくは第1面が材料全体の厚さ の約10%から約90%、好ましくは約40%から約60%のポリプロピレンを 有し、又第2面が低溶融温度の共重合体、好ましくはEVAの接着層を有する同 時押し出し成形材料からなる。基層70及び/又はカバー層72は好ましくは約 50μm以下、より好ましくは約40μm以下、最も好ましくは30μm以下の 坪量厚さを有する。 基層70及び/又はカバー層72は、ポリプロピレンの第1面とEVAの第2 面とを有すると共に約20μmから約30μm、好ましくは約25μm(1mi l)の厚さを有する同時押出し成形材料からなることが好ましく、この場合、ポ リプロピレンは基層70又はカバー層72の全体厚さの約50%からなり、EV A接着層はその全体厚さの約50%からなる。特に適切な材料は、オハイオ州、 シンシナティのクロペイ・プラスチック・プロダクツから、P18−3161と して入手可能である。カバー層72に好適なP18−3161には高温ニードル による後処理の穿孔が行われ、酸素が浸透するようにされる。 今説明した型式の同時押出し成形の材料を基層70とカバー材料72とのため に使用するとき、EVAの面は、基層70へのカバー層72の熱接着を容易にす るために互いに向かって配向されることが好ましい。 良好な全体ドレープ特性及び/又は使用者の上背部、首、及び/又は肩との高 い順応性、及び/又は温熱パック50に対する構造的支持の強化は、望ましくな く且つ遮断されない折り目ラインを最少化又は除去すべく、そうでなければ温熱 パック50、或いはその選択領域、を貫通して熱セル26の間を阻止されずに通 ってしまうであろう、1つ又は複数の材料連続層70及び/又は72を横切る可 能性のある軸の幾つか又は全てを遮断するように互いに関して充分に近接して、 温熱パック50の一体構造の中に或いはそれに固定された位置に熱セル26を選 択的に配置することによって達成される。即ち、熱セル26の間を阻止されずに 通る軸の数が選択的に制御されるように充分に密接した位置に熱セル26を互い に関して配置し、この結果温熱パック50の連続基層70及びカバー層72、又 はその選択領域は、互いに関していくつかの異なった方向に配向された、互いに 連結した多数の短い折り目ラインに沿って折られることが好ましい。互いに連結 した多数の折り目ラインに沿って折られる結果、温熱パック50は良好な全体ド レープ特性を有し、使用者の上背部、首、及び/又は肩に容易に順応し、及び/ 又は熱セルマトリックスの増大された構造的支持を有する。 熱セル26は容易に撓まないので、熱セル26の間の間隔は好適な利点を提供 し、又熱セル26を温熱パック50の一体構造の中に配置するか或いはそれに固 定するときにこの間隔を決定することが可能であり、この場合中心が四辺形のパ ターンを形成する4つの隣接する熱セルの少なくとも1つは、さもなければ四辺 形パターンの残りの3つの熱セルの1つ以上の組の縁部に対して接線方向に少な くとも1つの折り目ラインを形成する可能性のある1つ以上の軸をブロックする 。好ましくは、4つの隣接する熱セルの少なくとも1つの熱セルと、四辺形パタ ーンの残りの熱セルの1つ以上の組の熱セルの各々との間の間隔は、次式を用い て計算される: s≦(Wq/2)*0.75 ここで、s=熱セルの間の最短距離 Wq=四辺形パターン内の最小直径熱セルの最小直径の測定値 代わりに、熱セル26の間の間隔は決定することが可能であり、この場合中心 が三角形のパターンを形成する3つの隣接する熱セルの少なくとも1つは、そう でなければ3つの熱セルによって形成される三角形パターンの残りの熱セルの組 の縁部に対して接線方向に少なくとも1つの折り目ラインを形成する可能性のあ る1つ以上の軸をブロックする。最も好ましくは、3つの隣接する熱セルの少な くとも1つの熱セルと、三角形パターンの残りの熱セルの組の各熱セルとの間の 間隔は、次式を用いて計算される: s≦(Wi)*0.3 ここで、s=熱セルの間の最短距離 Wi=三角形パターン内の最小直径熱セルの最小直径の測定値 異なった材料が上述の条件を満足できることが可能である。このような材料は 上述の材料を含むが、それらに限定されない。 本発明の使い捨て式温熱パック50の最も好適な実施例は、上述の熱物理学的 特性を有する半剛性材料の少なくとも1つの連続層と、上述のような望ましくな い且つ遮断されない折り目ラインを最少化又は除去すべく、そうでなければ温熱 パック50、或いはその選択領域、を貫通して阻止されずに熱セル26の間を通 ってしまうであろう、1つ又は複数の連続層70及び/又は72の材料を横切る すべての可能な軸をブロックするように互いに関して充分に近接した位置におい て温熱パック50の一体構造の中に或いはそれに固定されている熱セル26と、 を有する。 発熱性組成物74は、熱を供給できる任意の組成物からなることが可能である 。しかし、発熱組成74は使用中に酸化反応を生ずる化学的組成物の微粒子状混 合物からなることが好ましい。代わりに、発熱性組成物74は塊状の細粒に形成 し、細粒、ペレット、タブレット及び/又はスラグ、及びそれらの混合物のよう な圧縮品に直接圧縮することも可能である。化学的組成物の混合物は典型的には 鉄粉と、炭素と、1つ又は複数の金属塩と、水分とからなる。この型式の混合物 は酸素に曝されると反応して数時間に亙り熱を発生する。 鉄粉の適切な源は、鋳鉄粉末、還元鉄粉末、電解鉄粉末、屑鉄粉末、銑鉄、錬 鉄、種々の鋼、合金鉄、及び類似物、及びこれらの鉄粉の多様な処理品を含む。 導電性の水と空気と共に熱発生を行うために使用できる限り、鉄粉の純度、種類 等に特別な制限はない。典型的に、鉄粉は、重量で微粒子状発熱性組成物の約3 0%から約80%、好ましくは約50%から約70%を形成する。 ココナッツの殻、木材、木炭、石炭、ボーンコール等から作られる活性炭が有 用であるが、動物製品、天然ガス、脂肪、油及び樹脂のような他の原料から作ら れる活性炭も、本発明の微粒子状発熱性組成物において有用である。しかしなが ら、使用する活性炭の種類には制限がなく、好適な活性炭は非常に優れた保水能 力を有し、又コストを低減するために異なった炭素を混合することが可能である 。従って、上述の炭素の混合物は本発明において同様に有用である。典型的に、 活性炭、非活性炭、及びそれらの混合物は、重量で微粒子状発熱性組成物の約3 %から約25%、好ましくは約8%から約20%、最も好ましくは約9%から約 15%を形成する。 微粒子状発熱性組成物で有用な金属塩は、硫酸鉄、硫酸カリウム、硫酸ナトリ ウム、マンガン硫酸塩、硫酸マグネシウムのような硫酸塩と;塩化第二銅、塩化 カリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マンガン、塩化マグネシウム 及び塩化第一銅のような塩化物;とを含む。又、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、亜硝 酸塩と他の塩を使用することができる。一般に、鉄の腐食反応を維持するために 単独或いは組み合わせて使用することもできる複数の適切なアルカリ、アルカリ 土類金属及び遷移金属塩が存在する。好適な金属塩は塩化ナトリウム、塩化第二 銅及びそれらの混合物である。典型的に、1つ又は複数の金属塩は、重量で微粒 子状発熱性組成物の約0.5%から約10%、好ましくは約1.0%から約5% を形成する。 微粒子状発熱性組成物に使用される水分は任意の適切な源からの水であること が可能である。その純度、種類等には特別な制限はない。典型的に、水分は、重 量で微粒子発熱性組成物の約1%から約40%、好ましくは約10%から約30 %を形成する。 追加の保水材料も適切に加えることが可能である。有用な追加の保水材料は、 バーミキュライト、多孔性のケイ酸塩、木材粉末、木粉、大量の糸くずを有する 木綿布、木綿の短繊維、紙屑、野菜類、高吸収性の水膨張可能又は水溶性の重合 体と樹脂、カルボキシメチルセルロース塩を含み、又大きな毛細管機能と親水性 とを有する他の多孔性材料も利用することができる。典型的に、追加の保水材料 は、重量で微粒子発熱性組成物の約0.1%から約30%、好ましくは約0.5 %から約20%、最も好ましくは約1%から約10%を形成する。 他の追加の要素は、ゼラチン、天然ゴム、セルロース誘導体、セルロースエー テルとそれらの誘導体、でんぷん、化工デンプン、ポリビニルアルコール、ポリ ビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、ポリオール、グリコール、コーンシ ロップ、蔗糖シロップ、ソルビトールシロップと他の多糖とそれらの誘導体、ポ リアクリルアミド、ポリビニルオクソアゾリドーネとマルチトールシロップのよ うな集塊補助剤と;マルトデクストリン、噴霧された乳糖、共同結晶の蔗糖とデ キストリン、修正ブドウ糖、ソルビトール、マンニトール、微結晶性セルロース 、ミクロファインセルロース、プリゼラチン化したでんぷん、二カルシウムリン 酸塩と炭酸カルシウムのような乾燥結合剤と;元素のクロム、マンガン又は銅、 前記の要素を備える化合物或いはそれらの混合物のような酸化反応エンハンサと ;水酸化ナトリウムを含む無機又は有機アルカリ化合物或いはアルカリ弱酸塩、 水酸化カリウム、ナトリウム水素炭酸塩、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、 炭酸カルシウム及びプロピオン酸ナトリウムのような水素ガス抑性剤と;木材ダ ストとリンタ及びセルロースとを含む天然セルロース小片、ポリエステル系繊維 と発泡ポリスチレン及びポリウレタンのような発泡合成樹脂を含む小片形態の合 成繊維、及びシリカ粉末と多孔性のシリカゲルと硫酸ナトリウムと硫酸バリウム と酸化鉄とアルミナとを含む無機化合物のような充填材と;リン酸三カルシウム とケイアルミン酸ナトリウムのような固化防止剤と;を含む。又このような成分 はコーンスターチ、ジャガイモ澱粉、カルボキシメチルセルロースとαスターチ のようなシックナと、陰イオン、陽イオン、非イオン、双性イオン及び両性の型 式内に含まれるような界面活性剤とを含む。しかし、使用するならば、好適な界 面活性剤は非イオンである。本発明の微粒子状発熱性組成物に適切に加えること が可能である他の追加の要素は、メタケイ酸塩、ジルコニウム及びセラミックス のような増量剤を含む。 重量で本発明の微粒子状発熱性組成物の全ての粒子の少なくとも50%、より 好ましくは70%、更により好ましくは80%、最も好ましくは90%は、20 0μm以下、好ましくは150μm以下の中間粒度を有する。 組成物の上述の成分は、慣用の混合技術を用いて混合される。これらの成分の 適切な混合方法は、引用により全体が本出願に組み入れられている1987年3 月17日発行のヤスキ他への米国特許第4,649,895号に詳細に開示され ている。 上述の微粒子状発熱性組成物に代わって、発熱性組成物を塊状の細粒に形成し 、又細粒、ペレット、タブレット及び/又はスラグ及びそれらの混合物のような 圧縮品に直接圧縮することが可能である。 これらの塊状の細粒及び/又は圧縮品の発熱性組成物は、鉄粉、粉末の炭素性 材料、集塊補助剤及び/又は乾燥結合剤を有する。追加して、金属塩が乾燥混合 物に又は引き続き水/ブライン溶液として添加される。典型的に、鉄粉は、重量 で微粒子状発熱性組成物の約30%から約80%、好ましくは約40%から約7 0%、最も好ましくは約40%から約65%を形成し;活性炭、非活性炭及びそ れらの混合物は、重量で微粒子状発熱性組成物の約3%から約20%、好ましく は約5%から約15%、最も好ましくは約6%から約12%を形成し;1つ又は 複数の金属塩は、重量で微粒子発熱性組成物の約0.5%から約10%、好まし くは約1%から約8%、最も好ましくは約2%から約6%を備え;集塊補助剤は 、重量で約0%から約9%、好ましくは約0.5%から約8%、より好ましくは 約0.6%から約6%、最も好ましくは約0.7%から約3%を備え;乾燥結合 剤は、重量で本発明の塊状の圧縮前組成の約0%から約35%、好ましくは約4 %から約30%、より好ましくは約7%から約20%、最も好ましくは約9%か ら約15%を形成する。 塊状の細粒を有する熱セルは、典型的に従来の混合技術を用いて造られ、又細 粒に集塊される。 圧縮品を有する熱セルは、硬い細粒、ペレット、タブレット及び/又はスラグ のような製品に、乾燥成分を直接圧縮することによって好ましくは造られる。タ ブレット及び/又はスラグの適切な製造方法が、レミングトン薬品化学、第18 版(1990年)、アルフォンソR.Gennaro ed.の「Oral S olid Dosage Forms」の第89章、1634−1656ページ 、に詳細に述べられ、その全体が引用により本出願に組み入れられている。慣用 の任意のタブレット機械と該機械によって得られる最大圧力までの圧縮圧力とが 使用できる。 タブレット/スラグは、熱セルの形状に合わせて任意の幾何学的形状、例えば 円板、三角形、正方形、立方体、長方形、円筒、楕円及び類似形状を有すること ができ、これらの全ては中心を通る穴又は他の凹みを含んでも良く、全く含まな くても良い。タブレット/スラグの好適な形状は、タブレットの頂部及び/又は 底部に対して凹形(ウイスパ)の構造を有する円板の幾何学的形状を備える。し かし、より好適なタブレット/スラグの形状は、タブレットの頂部と底部の中心 に対して垂直でその中心を通る穴を有する円板の幾何学的形状を有する。 圧縮円板の寸法は、タブレット機械で使用可能及び/又は使用されるポンチ及 びダイの寸法並びに熱セルポケットの寸法によってのみ制限される。しかし、円 板は典型的に約0.2cmから約10cm、好ましくは約0.5cmから約8c m、より好ましくは約1cmから約5cm、最も好ましくは約1.5cmから約 3cmの直径と、約0.08cmから約1cm、好ましくは約0.15cmから 約0.86cm、より好ましくは約0.2cmから約0.6cm、最も好ましく は約0.2cmから約0.5cmの高さとを有する。代わりに、円板形状以外の 幾何学的形状を有する圧縮円板は、その幅が最も広い点において、約0.15c mから約20cm、好ましくは約0.3cmから約10cm、より好ましくは約 0.5cmから約5cm、最も好ましくは約1cmから約3cmの直径と、及び その最高点において、約0.08cmから約1cm、好ましくは約0.15cm から約0.8cm、より好ましくは約0.2cmから約0.6cm、最も好まし くは約0.2cmから約0.5cmの高さと、及びその最長点において、約1. 5cmから約20cm、好ましくは約1cmから約15cm、より好ましくは約 1cmから約10cm、最も好ましくは約3cmから約5cmの長さと、を有す ることが可能である。穴又は凹みは、所定量の水/及び/又は水坦体材料をほぼ 保持するのに十分な大きさでなければならない。典型的に、穴は約0.1cmか ら約1cm、好ましくは約0.2cmから約0.8cm、より好ましくは約0. 2cmから約0.5cmの直径を有する。 本発明の圧縮品は、製造、包装、輸送及び調合における取扱いの衝撃に耐える ように、可能な最も硬い機械強度に圧縮される。圧縮品は、約1g/cm3より も大きな密度、好ましくは約1g/cm3から3g/cm3、より好ましくは約1 .5g/cm3から3g/cm3、最も好ましくは約2g/cm3から3g/cm3 に典型的に圧縮される。 上述の成分を備える熱セル26は、固定量の微粒子発熱性組成物或いは1つ又 は複数の圧縮品を、第1の連続層に造られた1つ又は複数のポケット、即ち連続 基層70に加えることによって、典型的に形成される。第2の連続層、即ち連続 カバー層72は第1の連続層の上方に置かれ、微粒子状発熱性組成物或いは一つ 又は複数の圧縮品を2つの連続層の間に挟み込み、この連続層はそれから好まし くは低温加熱を用いて互いに接着され、一体のラミネート構造を形成する。好ま しくは、各熱セルは同様の量の熱発生材料を有し、又同様の酸素浸透手段を有す る。しかし、結果として発生されるセル温度が、意図する使用のために容認され た治療と安全範囲内にある限り、熱発生材料の量、熱セルの形状及び酸素浸透性 は熱セル毎に異なることが可能である。 温熱パック50の熱セル26は任意の幾何学的形状、例えば円板、三角形、ピ ラミッド、円錐、球、正方形、立方体、長方形、長方形の平行六面体、円筒、楕 円及び類似形状を有することができる。熱セル26の好適な形状は、約0.2c mから約10cm、好ましくは約0.5cmから約8cm、より好ましくは約1 cmから約5cm、最も好ましくは約1.5cmから約3cmのセル直径を有す る円板の幾何学的形状を含んでいる。熱セル26は、約0.2cm超から約1c m、好ましくは約0.2cm超から約0.9cm、より好ましくは約0.2cm 超から約0.8cm、最も好ましくは約0.3cm超から約0.9cmの高さを 有する。代わりに、円板形状以外の幾何学的形状、好ましくは楕円形状(即ち卵 形)を有する熱セルは、その幅が最も広い点において、約0.15cmから約2 0cm、好ましくは約0.3cmから約10cm、より好ましくは約0.5cm から約5cm、最も好ましくは約1cmから約3cmの幅と、その最高点におい て、約0.2cmから約5cm、好ましくは約0.2cmから約1cm、より好 ましくは約0.2cmから約0.8cm、最も好ましくは約0.3cmから約0 .7の高さと、及びその最長点において、約0.5cmから約20cm、好まし くは約1cmから約15cm、より好ましくは約1cmから約10cm、最も好 ましくは約3cmから約5cmの長さとを有する。 熱セル26のセル容積に対する充填容積の比率は、約0.7から約1.0、好 ましくは約0.75から約1.0、より好ましくは約0.8から約1.0、更に より好ましくは約0.85から約1.0、最も好ましくは約0.9から約1.0 である。 酸素浸透は、基層70及び/又はカバー層72のために特に所望の浸透特性を 有する材料を選択することによって齎されることができる。所望の浸透特性は微 小孔構造のフィルムによって、或いはフィルムの中に形成された細孔又は穴を有 する前記フィルムによって提供されることが可能である。これらの穴/細孔の形 成は、押し出し鋳造/真空形成を介して又は高温ニードル穿孔によることが可能 である。開口の大きさは好ましくは、0.127mmの直径であり、そして好まし くは熱セル26当たり25乃至40個の開口がある。開口を形成する別の好まし い方法は、低温のニードルを用いてセルカバー層72に穿孔することである。代 替的に、開口は真空形成又は高圧水ジェット形成法によって形成される。又本発 明の酸素浸透性は、例えば、先細り点と、約0.2mmから約2mm、好ましく は約0.4mmから約0.9mmの直径とを有するピンの配列を使用して、基層 70とカバー層72の少なくとも一方に通気穴を開けることによっても得ること ができる。平方センチメートル当たり約10本から30本のピンによって基層7 0及び/又はカバー層72に穴が開くように、ピン配列がパターン化される。代 わりに、基層70とカバー層72が互いに接着された後、発熱性組成物74をそ れらの間のポケット76の中に取り囲み、例えば、先細り点と、約0.2mmか ら約2mm、好ましくは約0.4mmから約0.9mmの直径とを有する少なく とも1つのピン、好ましくは約20本から約60本のピンの配列を使用して、熱 セル26の一方の面に通気穴を開けることが可能である。ピンは基層70及び/ 又はカバー材料72の一方の側面を通して発熱性組成物74の中に、約2%から 約100%、好ましくは約20%から約100%、より好ましくは約50%から 約100%の深さまでプレスされる。この穴構造によって、約0.01ccの酸 素/分/5cm2から約15.0ccの酸素/分/5cm2(21℃、1ATM )、好ましくは約0.9ccの酸素/分/5cm2から約3ccの酸素/分/5 cm2(21℃、1ATM)の微粒子状発熱性組成物74の酸化作用の間に、熱 セル26内への酸素拡散が行われる。 発熱性組成物74の熱発生を起こす酸化反応の速度、期間及び温度は、所望の ように、空気との接触領域を変えることによって、より詳しくは酸素拡散/浸透 性を変更することによって制御することができる。 本発明の使い捨て式首包装体はオプションとして、分離した基層のような、或 いは少なくとも一つの連続層に組み込まれた構成部材を組み込んでおり、これは 皮膚を通して投与される、活性芳香化合物、不活性芳香化合物、薬学的に活性な 或いは他の治療剤、及びそれらの混合物を含んでいる。これらの活性芳香化合物 は、これに限定されないが、メントール、樟脳及びユーカリ樹を含んでいる。か かる不活性芳香化合物は、これに限定されないが、ベンズアルデヒト、シトラー ル、デカナール及びアルデヒトを含んでいる。かかる薬学的作用/治療剤は、こ れに限定されないが、抗生物質、ビタミン類、抗ウィルス剤、鎮痛剤、抗炎症剤 、痒み止め剤、下熱剤、麻酔剤、抗かび剤、殺菌剤、及びそれらの混合物を含ん でいる。使い捨て式首包装体は又、分離された或いは少なくとも一つの連続層に 組み込まれた基層、自己粘着部材及び/又は汗吸収部材を有している。 完成した使い捨て式温熱首包装体は、典型的に第2のパッケージの中に包装さ れる。引用により全体が本明細書に組み入れられている米国特許第4,649, 895号に開示されているように、所望されるまで酸化反応が起きるのを防止す るために、空気不浸透性のパッケージを使用することが可能である。代わりに、 望む前に酸化反応が起きるのを防止するために、熱セルの通気穴の上方に配置さ れる取外し可能な空気不浸透性の接着剤ストリップのような他の手段を使用する ことが可能であり、この結果ストリップが取り除かれる時、空気は熱セルの中に 入ることができ、かくして鉄粉の酸化反応を起こさせる。 更に本発明は、このような痛みに苦しんでいる人間の上背部、首、及び/又は 肩に典型的に熱を加えることによって、このような痛みに苦しんでいる人間の筋 肉、骨格、及び/又は言及した上背部、首、及び/又は肩の痛みを含む急性の、 繰り返し性の、及び/又は慢性の上背部、首、及び/又は肩の痛みを治療する方 法を含んでいる。本方法は、好ましくは上述の首包装体をこのような痛みに苦し んでいる人間の上背部、首、及び/又は肩に、約20秒から約24時間、好まし くは約20分から約20時間、より好ましくは約4時間から約16時間、最も好 ましくは約8時間から約12時間あてがうことによって、このような痛みに苦し んでいる人間の上背部、首、及び/又は肩に対して皮膚温度を約32℃から約5 0℃、好ましくは約32℃から約45℃、より好ましくは約32℃から約42℃ 、最も好ましくは約32℃から約39℃、更に最も好ましくは約32℃から約3 7℃に維持する方法を有し、この場合長期間高温を用いることによってもたらさ れる可能性のある肌焼けのような如何なる不具合もなしに所望の治療効果が達成 されるように、最高皮膚温度及び皮膚温度を最高皮膚温度に維持する時間の長さ を、このような治療を必要とする人間によって適切に選択することが可能である 。 好ましくは、本方法は、筋肉、骨格及び/又は言及した上背部、首、及び/又 は肩の痛みを含む急性の、繰り返し性の、及び/又は慢性の上背部、首、及び/ 又は肩の痛みを有する人間の上背部、首、及び/又は肩に対して持続される皮膚 温度を、約32℃から約43℃、好ましくは約32℃から約42℃、より好まし くは約32℃から約41℃、最も好ましくは約32℃から約39℃、更に最も好 ましくは約32℃から約37℃に、約1時間以上の期間、好ましくは約4時間以 上、より好ましくは約8時間以上、更に好ましくは約16時間以上、最も好まし くは約24時間維持して、このような痛みを有する人間の骨格、筋肉及び/又は 言及した上背部、首、及び/又は肩の痛みを含む急性の、繰り返す、及び/又は 慢性の上背部、首、及び/又は肩の痛みをかなり緩和し、又使用者の上背部、首 、及び/又は肩から熱源が取り除かれた後でも、少なくとも約2時間、好ましく は少なくとも約8時間、より好ましくは少なくとも約16時間、最も好ましくは 少なくとも約1日、更に最も好ましくは少なくとも約3日間このような痛みの緩 和をかなり引き延ばす方法を含んでいる。 本発明の特定の実施例について図示し、又説明してきたが、種々の変更と改変 を本発明の精神と範囲から逸脱することなしに行うことが可能であり、又本発明 の範囲内にあるこのようなすべての改変を添付の請求の範囲内に網羅することが 意図されていることが当業者には明白であろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 オーレット,ウィリアム ロバート アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ブラックホーク、サークル 11987 (72)発明者 キンブル,ドーン ミシェル アメリカ合衆国オハイオ州、シャロンヴィ ル、クロシング、ドライブ 10140

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.使い捨て式温熱首包装体であって、少なくとも一つの実質的にU字形の可撓 性部材と1以上の温熱パックとを有し、該可撓性部材は第1腕部分、第2腕部分 及びそれらの間の中央本体部分を有して、前記首包装体が使用者に着装されたと きに前記中央本体部分が前記使用者の上背部及び首下部に中心が合わされ、前記 第1腕部分及び第2腕部分が前記使用者の肩を横切って該使用者の胸に向かって 置かれており、前記温熱パックは、25℃の温度において、0.7g/mm2以上、 好ましくは0.85g/mm2以上、より好ましくは1g/mm2以上の引張強度及び少 なくとも二次元方向のドレープを有する半剛性材料の少なくとも一つの連続層を 有する一体構造を有し、該材料は35℃以上において、25℃における該材料の 引張強度より実質的に小さい引張強度を有し、該可撓性部材は前記温熱パックの 一体構造の中に或いは該一体構造に間隔を置き且つ固定されている複数の個別熱 セルを有し、前記使い捨て式温熱首包装体は更に好ましくは前記第1腕部分及び 前記第2腕部分の少なくとも一つの先端に取り付けられた、好ましくは少なくと も1以上の粘着パッチである位置決め手段を有し、更に好ましくは前記温熱パッ クの1以上の前記熱セルが前記腕のそれぞれの内部に位置している使い捨て式温 熱首包装体。 2.前記少なくとも1つ連続層が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、 ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチ レン、鹸化したエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、天 然ゴム、再生ゴム、合成ゴム、又はそれらの混合物から成る材料、好ましくはポ リエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ 塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、鹸化したエチレン酢酸ビニル共 重合体、又はエチレン酢酸ビニル共重合体から成る押し出し成形の材料、より好 ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビ ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、又はポリスチレンから成る第1の側 面と、鹸化したエチレン酢酸ビニル共重合体又はエチレン酢酸ビニル共重合体か ら成る第2の側面とを有する共有押し出し成形の材料、最も好ましくはポリプロ ピレンの第1の側面と、エチレン酢酸ビニル共重合体の第2の側面とを有する共 有押し出し成形の材料を備え、この場合前記ポリプロピレンが好ましくは前記材 料の全体厚さの10%から90%、より好ましくは40%から60%を備える、 請求項1に記載の使い捨て式温熱首包装体。 3.使い捨て式温熱首包装体であって、少なくとも一つの実質的にU字形の可撓 性部材と、少なくとも一つの温熱パックとを有し、該可撓性部材は第1腕部分、 第2腕部分及びそれらの間の中央本体部分を有して、前記首包装体が使用者に着 装されたときに前記中央本体部分が前記使用者の上背部及び首下部に中心が合わ され、前記第1腕部分及び第2腕部分が前記使用者の肩を横切って該使用者の胸 に向かって置かれており、該温熱パックは、少なくとも一つの連続材料層からな る一体構造と、前記温熱パックの一体構造の中に或いは該一体構造に間隔を置い て固定されている複数の個別熱セルとを有し、該個別熱セルは、そうでなければ 該熱セルの間を妨害されずに通るであろう、該少なくとも一つの連続層を横切り 、該温熱パック又はその選択された領域を貫通する可能性のある軸の幾つか又は 全てを遮断するように互いに関して十分に近接しており、好ましくは、中心線が 四辺形パターンを形成する4個の隣接する該熱セルの少なくとも一つの該熱セル が、該四辺形パターンの残りの該熱セルの1以上の対の縁に接する少なくとも一 つの折り目ラインをそうでなければ形成する1以上の前記軸を遮断し、更に好ま しくは、前記少なくとも一つの熱セルと前記四辺形パターンの前記残りの熱セル の1以上の対の熱セルとの間隔が、前記四辺形パターンの前記熱セルの最小直径 熱セルの最小直径の測定値を2で割り、その結果に0.75を掛けて得られる間 隔以下であり、そして更に好ましくは前記第1腕部分及び前記第2腕部分の少な くとも一つの先端に取り付けられた、好ましくは少なくとも1以上の粘着パッチ である位置決め手段を有し、更に好ましくは前記温熱パックの1以上の前記熱セ ルが前記腕のそれぞれの内部に位置している使い捨て式温熱首包装体 4.中心が三角形のパターンを形成する3つの隣接する前記熱セルの少なくとも 1つが、さもなければ前記3つの熱セルによって形成される三角形パターンの前 記熱セルの残りの組の縁部に対して接線方向に少なくとも1つの折り畳みライン を形成する可能性のある1つ以上の前記軸をブロックし、好ましくはこの場合前 記熱セルの前記少なくとも1つの熱セルと、前記三角形パターンの前記熱セルの 前記残りの組の前記各熱セルとの間の間隔が、前記三角形パターン内の前記熱セ ルの最小直径の熱セルの最小直径の測定値を2で割り、又その結果に0.3を乗 じることによって得られる間隔と等しいかそれよりも小さい、請求項3に記載の 使い捨て式温熱首包装体。 5.前記少なくとも1つの連続層が、0.7g/mm2以上の引張強度を有する 半剛性材料と、25℃の温度で少なくとも2次元ドレープとを備え、又前記材料 は35℃以上の温度で、25℃における前記材料の引張強度よりもかなり低い引 張強度を有し、好ましくは前記少なくとも一つの連続層が、ポリエチレン、ポリ プロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、 ポリウレタン、ポリスチレン、鹸化したエチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン 酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、再生ゴム、合成ゴム、又はそれらの混合物から 成る材料から成る材料を備え、より好ましくは前記少なくとも一つの連続層が、 ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポ リ塩化ビニリデン、ポリウレタン、又はポリスチレンから成る第1の側面と、鹸 化したエチレン酢酸ビニル共重合体又はエチレン酢酸ビニル共重合体から成る第 2の側面とを有する共有押し出し成形の材料、最も好ましくは前記少なくとも一 つの連続層ポリプロピレンの第1の側面と、エチレン酢酸ビニル共重合体の第2 の側面とを有する共有押し出し成形の材料を備え、この場合前記ポリプロピレン が好ましくは前記材料の全体厚さの10%から90%、より好ましくは40%か ら60%を備える、請求項3又は請求項4に記載の使い捨て式温熱首包装体。 6.前記熱セルが、円盤、三角形、ピラミッド、円錐、球、正方形、立方体、長 方形、長方形の平行六面体、円筒、又は楕円から成る形状を備え、前記円盤が1 cmから5cmの直径と、0.2cm超から1cmの高さとを備え、又前記三角 形、ピラミッド、円錐、球、正方形、立方体、長方形、長方形の平行六面体、円 筒、又は楕円が、その幅が最も広い点において、0.5cmから5cmの幅と、 その最高点において、0.2cm超から1cmの高さと、その最長点において、 1.5cmから10cmの長さとを有し、又更に前記熱セルが発熱性組成物で充 填された時に0.7から1.0の充填容積対セル容積比率を有する、前記請求項 のいずれかに記載の使い捨て式温熱首包装体。 7.前記発熱性組成物が、重量で30%から80%の鉄粉と、活性炭、不活性炭 、又はその混合物からなり重量で3%から25%の炭素性の材料と、重量で0. 5%から10%の金属塩と、重量で1%から40%の水と、重量で好ましくは0 .1%から30%の追加保水剤と、を備える前記請求項のいずれかに記載の使い 捨て式温熱首包装体。 8.前記発熱性組成物が、重量で30%から80%の鉄粉と、活性炭、不活性炭 、又はその混合物からなり重量で3%から20%の炭素性の材料と、重量で0% から9%のコーンシロップ、蔗糖シロップ、結晶ソルビトールシロップ、非結晶 ソルビトールシロップ、又はそれらの混合物から成る集塊補助剤と、重量で0% から35%の微晶質のセルロース、マルトデクストリン、噴霧された乳糖、共同 結晶の蔗糖及びデキストリン、修正ブドウ糖、マンニトール、ミクロファインセ ルロース、プリゼラチン化したでんぷん、二カルシウムリン酸塩、炭酸カルシウ ム、又はそれらの混合物から成る乾燥結合剤とを備え、好ましくは前記乾燥結合 剤が、重量で4%から30%の微晶質のセルロース、より好ましくは重量で0. 5%から10%のアクリル酸塩スターチ共重合体、イソブテン無水マレイン酸共 重合体、バーミキュライト、カルボキシメチルセルロース、又はそれらの混合物 から成る追加保水剤を備え、この場合重量で0.5%から10%のアルカリ金属 塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩、又はそれらの混合物から成る金属塩が、 乾燥混合物の部分として前記組成に加えられるか、或いは引き続きブラインとし ての水溶液に加えられ、又この場合前記発熱性組成物は、乾燥塊状細粒、直接圧 縮品、又はそれらの混合物から成る物理的形態を備え、この場合更に前記直接圧 縮品は細粒、ペレット、タブレット、スラグ、又はそれらの混合物から成り、又 この場合前記タブレット及びスラグは、円盤、三角形、正方形、立方体、長方形 、円筒、又は楕円から成る幾何学的形状を備え、前記円盤は1cmから5cmの 直径と、0.08cmから1cmの高さとを備え、又前記三角形、正方形、立方 体、長方形、円筒、又は楕円は、その幅が最も広い点において、0.5cmから 5cmの幅と、その最高点において、0.08cmから1cmの高さと、その最 長点において、1cmから10cmの長さとを有し、好ましくはこの場合前記直 接圧縮品が1g/cm3よりも大きい密度を有する、前記請求項のいずれかに記 載の使い捨て式温熱首包装体。 9.活性芳香族化合物、不活性芳香族化合物、薬剤、又はそれらの混合物から成 る追加成分を更に備える、前記請求項のいずれかに記載の使い捨て式温熱首包装 体。 10.前記請求項のいずれかに記載の使い捨て式温熱首包装体をこのような治療 を必要する人間の上背部、首、及び/又は肩にあてがい、背部に対して皮膚温度 を20秒から24時間の期間、32℃から50℃に、好ましくは32℃から39 ℃に維持することによって、急性筋肉痛、急性骨格痛、急性関連痛、既往筋肉痛 、既往骨格痛、既往関連痛、慢性筋肉痛、慢性骨格痛、又は慢性関連痛を含む上 背部、首、及び/又は肩の痛みを治療する方法において、不利な出来事もなしに 前記痛みをかなり緩和するために、前記皮膚温度及び前記皮膚温度を維持する前 記時間の期間が、このような治療を必要とする前記人間によって適切に選択され 、好ましくはこの場合前記皮膚温度が1時間以上の期間32℃から43℃の温度 に、より好ましくは4時間以上の期間32℃から41℃の温度に維持され、この 場合前記痛みの前記緩和が、このような治療を必要とする前記人間の上背部、首 、及び/又は肩から前記加熱を取り除いた後に少なくとも2時間、好ましくは少 なくとも1日間かなり引き延ばされる上背部、首、及び/又は肩の痛みを治療す る方法。
JP53010198A 1996-12-31 1997-12-17 使い捨て式温熱首包装体 Pending JP2002512539A (ja)

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