JPH05317188A - 自己燃焼性発熱剤による加熱方法 - Google Patents

自己燃焼性発熱剤による加熱方法

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JPH05317188A
JPH05317188A JP4121763A JP12176392A JPH05317188A JP H05317188 A JPH05317188 A JP H05317188A JP 4121763 A JP4121763 A JP 4121763A JP 12176392 A JP12176392 A JP 12176392A JP H05317188 A JPH05317188 A JP H05317188A
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heated
self
heating
exothermic agent
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JP4121763A
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Junichi Kodama
順一 児玉
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24VCOLLECTION, PRODUCTION OR USE OF HEAT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F24V30/00Apparatus or devices using heat produced by exothermal chemical reactions other than combustion

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高エネルギーを有する自己燃焼性発熱剤の加
熱温度を制御し、各種固体物質を均一に加熱する方法を
提供する。 【構成】 自己燃焼性発熱剤を熱源として熱抵抗層を介
して固体の被加熱物を加熱する方法で、熱熱抵抗層を空
気の層および/または無機粉末、耐熱性材料および耐熱
性繊維よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種のも
のを用いて形成した自己燃焼性発熱剤による加熱方法。 【効果】 本方法により固体物質を均一かつ効率よく加
熱でき、酸化カルシウム等の発熱剤に比べて50%もの
軽量化が達成でき、安全かつ簡便に加熱することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な自己燃焼性発熱
剤による加熱方法に関するものである。詳しく述べる
と、主に粉末、粒状および固形の被加熱物を均一かつ効
率よく加熱する自己燃焼性発熱剤による加熱方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電気、ガス等のエネルギーによらず、容
器等に収納された被加熱物を発熱剤によって加熱する方
法としては、生石灰の水和反応発熱や金属粉の酸化反
応、燃焼反応により発生する熱を利用したものがある。
特に生石灰の水和反応を利用したものは既に商品として
販売されており、酒のお燗機能、殺虫剤の加熱、駅弁等
の加熱、保温用途に利用されている。実開昭60−70
235号には液状分を有する飲食物収納容器と該容器本
体内に生石灰と袋に密封された水を収納した発熱剤収納
室を設け、水が収納されている袋を破ることにより、生
石灰を発熱させて被加熱物を加熱する方法が提案されて
いるが、熱抵抗層の利用については何ら開示されていな
い。
【0003】また、生石灰より発熱量が大きい自己燃焼
性発熱剤を利用した小型の加熱容器として特開昭63−
152572号には、被加熱物収納容器の内部に突出し
た発熱剤収納室に自己燃焼性発熱剤を設けた、主に液体
を加熱するための発熱機能付き容器が提案されており、
さらに自己燃焼性発熱剤の燃焼温度を抑制するために無
機不活性物を50%まで加える方法が提案されている。
特開平1−288218号には、自己燃焼性発熱剤によ
り、固形の被加熱物を加熱する場合に、被加熱物収納容
器の底部にセラミック粉、空気層等の断熱層を設け、そ
の下部に自己燃焼性発熱剤を設置し加熱面の温度を調整
する方法が提案されている。特開平2−49612号に
は、自己燃焼性発熱剤収納容器を被加熱物を収納する金
属容器底部に設けた加熱装置付き容器が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、生石灰の水和
反応熱は1g当りの発熱量が271calと小さく、さ
らに該水和反応後は、水酸化カルシウムが生成して体積
が増加するために生石灰収納容器体積が生石灰の体積よ
り大きい必要があり、被加熱物を十分に加熱するために
は容器全体が大きくなり、より小型の加熱容器を構成す
る発熱剤としては適切ではない。さらに生石灰やその他
の酸素や水と反応して発熱反応する発熱剤を熱源に使用
する加熱容器の製造後は、使用時前の反応による使用時
の発熱量低下による機能低下を防ぐために十分な外気と
の遮断を行う必要があり、製造後の管理および包装が繁
雑になる問題がある。
【0005】一方、自己燃焼性発熱剤を利用した加熱容
器の場合は、自己燃焼性発熱剤が短時間で大きい発熱量
を発生する特徴を有し、最高加熱温度が1000℃以上
にまで達する。このため1000℃以下の比較的加熱温
度の低い範囲で加熱する必要がある。例えばタールやア
スファルトのように炭化温度や樹脂材料の溶融、燃焼温
度などの加熱温度に上限がある被加熱物は、自己燃焼性
発熱剤で直接加熱することは適用できないという問題点
があるために、このような被加熱物を加熱する場合に
は、加熱温度の低い生石灰や金属粉の酸化反応発熱が利
用されており、自己燃焼性発熱剤により加熱できる被加
熱物としては酒などの液体の昇温に限定されている。
【0006】さらに、従来の自己燃焼性発熱剤を利用し
た加熱容器を用いて固体状被加熱物質を加熱した場合に
は、自己燃焼性発熱剤が収納されている部分は高温度に
なるが、発熱剤の下層に設けた断熱層の部分は温度が上
がらず、さらに凸状の自己燃焼性発熱剤収納容器側壁と
該容器の間に形成されるくぼみに固体状被加熱物が入り
込み、大幅に加熱温度が低くなり、被加熱物を均一に加
熱できないという問題点もあった。
【0007】また、自己燃焼性発熱剤に不活性物質を混
入し、燃焼温度を調節する方法は該自己燃焼性発熱剤の
着火温度以下にはできず、さらに不活性物質の配合量に
も限界があるために温度制御範囲が比較的小さくなると
ともに、自己燃焼性発熱剤の燃焼伝播が不安定となり、
発熱剤が有効に燃焼反応しない問題点がある。さらに発
熱剤に用いる原料の種類、配合比率、原料粒度により燃
焼速度や反応時に発熱する発熱量を調整することができ
るが、酸化鉄粉とシリコン粉末、あるいは鉄シリコン合
金粉末の混合物の発熱反応の最高温度は1200〜16
00℃にまで達し、混合された発熱剤が400cal/
g以上の発熱量を有する各混合素材の配合率を変えた
り、各混合素材の粒度を変えることで発熱量や加熱温度
を調整して、反応を安定にかつ継続的に加熱温度を10
00℃以下、発熱量380cal/g以下とすることは
できなく、加熱温度の調整方法としては十分なものでな
く、実行できないものであった。
【0008】また、容器の底面に断熱層を設けた場合に
は、ある程度の加熱温度の調整は可能であるが、底面の
一方向のみからの加熱しか行われないために加熱面から
離れた部分の被加熱物は温度が上がらず不均一な加熱し
かできない問題がある。
【0009】そこで上記問題に鑑み、本発明は、比較的
小型で、主に固体物質の被加熱物の加熱温度、加熱速
度、加熱時間の制御を行い、均一かつ効率よく加熱し、
製造した後の品質の劣化が小さく、管理が容易な加熱方
法を検討した結果、高エネルギーの自己燃焼性発熱剤を
使用して加熱温度の適正範囲を有する被加熱物を有効に
加熱する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体の被加熱
物を自己燃焼性発熱剤で加熱する方法において、自己燃
焼性発熱剤により発生した熱を熱抵抗層を介して該被加
熱物に伝え加熱することを特徴とする自己燃焼性発熱剤
による加熱方法であり、さらに該熱抵抗層として、空気
の層および/または無機粉末、耐熱性材料および耐熱性
繊維よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種のもの
を用いて形成することを特徴とした自己燃焼性発熱剤に
よる加熱方法に係るものである。
【0011】本発明で用いる自己燃焼性発熱剤(以下、
単に発熱剤ともいう)としては、空気中の酸素を必要と
せず、密閉された状態であっても、適当な着火装置を用
いれば燃焼して発熱反応を起こす性質を有するものであ
れば特に限定されないが、好ましくは400cal/g
以上の発熱量を有するものがよい。例えば、酸化物と金
属粉末あるいは異種金属粉の混合物からなり、混合原料
の一部分を反応が開始する温度まで加熱することにより
金属粉末の酸化還元あるいは合金合成時の反応発熱を利
用するもので、この反応熱が隣接する原料粉末の未反応
部分の温度を高め、連鎖的に発熱反応が発生する。例え
ば、酸化物の粉末と金属あるいは金属の合金粉末の混合
物を主成分とするものや、酸化物を含まないで自己燃焼
反応により発熱する、例えば、チタニウムとアルミニウ
ム、ニッケルとアルミニウム、チタニウムとホウ素、チ
タニウムと炭素等の粉末の混合物のいずれも使用でき
る。特に酸化物の粉末と金属等の粉末の反応は、テルミ
ット反応として工業的には溶接などに利用されてきた酸
化鉄粉とアルミニウム粉の反応、あるいは酸化鉄粉とシ
リコン合金粉末の混合物の反応が例示できる。これらの
原料の種類、配合比率、原料粒度により燃焼速度や反応
時に発熱する発熱量を調整することができる。さらに本
発明の発熱剤原材料が比較的容易に入手でき、低コスト
の材料、例えば酸化鉄粉と金属シリコンあるいはシリコ
ンと鉄の合金粉末などが好ましい。発熱剤の使用重量
は、被加熱物の加熱温度および加熱時間等の目標の加熱
特性を達成するために、熱抵抗層との組合わせにより最
適な加熱が達成できるように適宜決定することができ
る。
【0012】本発明における固体の被加熱物としては、
粉および粒状の固体の形状を示すものであれば何ら限定
されない。例えば各種の薬剤をバインダー等により粒状
に成形した物、あるいは活性炭、タルク等に薬剤を吸着
させた粉末や樹脂材などが例示できる。
【0013】本発明における熱抵抗層としては、空気の
層のような気体、あるいは発熱剤の燃焼時に加熱溶融せ
ず、反応や構造変化を伴わない無機粉末、耐熱性材料お
よび耐熱性繊維よりなる群から選ばれてなる少なくとも
1種のものを用いて形成する固体物質が使用できる。こ
のことは無機粉末、耐熱性材料および耐熱性繊維素材を
単独で熱抵抗層として使用するのみでなく、空気層とこ
れら固体物質の組合わせにより広範囲な温度制御ができ
ることを示す。そしてこの熱抵抗層は、空気層および耐
熱性を有する粉末素材、固体材料の加工品などにより、
発熱剤で直接加熱されても反応や構造変化を伴わない特
徴を有する。さらに空気層を単独あるいは組合わせて熱
抵抗層として形成した場合、つまり被加熱物を収容する
容器と発熱剤あるいは固体材質熱抵抗層のあいだに空気
層を形成した場合は、該空気層の厚み、すなわち該容器
と該発熱剤あるいは固体材質熱抵抗層の距離を調整する
ことにより輻射や対流による伝熱を主体としても、移動
熱量の速度と被加熱物の加熱温度は低下し、薄くした場
合には被加熱物の加熱温度は上昇する。さらに、無機粉
末材、耐熱性材料および耐熱性繊維素材としては、酸化
ケイ素、酸化アルミニウムおよび酸化マグネシウム等が
例示できる。
【0014】本発明における発熱剤による熱抵抗層の加
熱方法としては、粉末状の発熱剤を容器に収納して熱抵
抗層の加熱面形状にあわせて成形しても、あるいは被加
熱物を収納した容器にさらに外容器に収納し、その外容
器の内部に発熱剤を収納した容器を宙吊りにして被加熱
物の容器と発熱剤を収納した容器の間に空気層を設け、
被加熱物を収納した容器の外表面全てを空気層で覆って
加熱することにより全面を均一に加熱することも可能で
ある。さらに被加熱物の一部を直接固体材質熱抵抗層と
接触させて加熱することもでき、被加熱物の最適な加熱
状態が得られるようにすることができる。被加熱物ある
いは発熱剤を容器に収納して使用する場合の容器材質と
しては、一般には金属の加工品、セラミックなどの成形
品が使用でき、被加熱物が被加熱物を収納した容器の熱
伝達を主体に加熱される場合には、被加熱物を収納した
容器の材質に熱伝導特性の優れたアルミニウム、あるい
は銅製のものを使用することにより、被加熱物全体が均
一に加熱できるようになる。また、被加熱物の全表面を
加熱する場合には、特別に熱伝導性に優れた容器を用い
る必要はなく、この場合には、容易に被加熱物を均一に
加熱することができる。
【0015】また、発熱剤の加熱面以外の一部あるいは
全部を耐熱材料で断熱することにより、発熱剤が発生し
た熱が被加熱物あるいは熱抵抗層に伝わらず外部へ逃げ
る熱ロスを最小にすることができ、この結果、被加熱物
へ伝えられる熱効率を向上することができる。温度調整
の手段として発熱剤重量を変えた場合にも加熱温度の制
御を行うことができるが、この場合には高温での持続時
間の調整が可能となり、発熱剤重量を増し、投入熱量を
増すと高温持続時間が長くなり、逆に発熱材料が少ない
場合には熱抵抗層を調整して加熱温度を一定に調整して
も短時間で温度が低下する。
【0016】被加熱物の一部を加熱し該被加熱物全体加
熱する場合には、加熱部分は高温度に達するが、加熱部
分から離れた部分は被加熱部分の熱伝導のみで伝えられ
るために加熱温度が低く、被加熱部分の温度差が大きく
なり、均一に加熱できなくなることがあるが、この場合
には被加熱物の加熱面積を大きくし、好ましくは全面か
ら加熱することにより均一に加熱できる。さらに発熱剤
外表面の加熱面以外を耐熱材料などで断熱することによ
り、被加熱物への伝熱効率を高くすることも可能であ
る。さらに熱抵抗層に接して設置される発熱剤の発熱量
や、設置重量を変えることによって被加熱物に部位別の
加熱状態の調整が可能になる。
【0017】
【作用】本発明では高エネルギーを有する自己燃焼性発
熱剤を加熱熱源として加熱温度を制御するために被加熱
物の加熱面と自己燃焼性発熱剤の間に熱抵抗層を設け、
自己燃焼性発熱剤が燃焼し、短時間で発生する熱の移動
を被加熱物との間の熱抵抗層が一時的に熱を吸収、蓄積
した後に被加熱物に伝えるようにすることにより被加熱
物の加熱温度を調整するものである。
【0018】耐熱性素材で熱抵抗層を形成した場合に
は、熱抵抗層の素材重量、熱伝導度、比熱など熱的特性
を変えることにより、より加熱温度の制御が可能とな
り、重量の増加、比熱の増加により熱抵抗層が一時的に
吸収する熱量が増し、被加熱物の加熱温度が低下する。
熱伝導度の低下は、被加熱物の加熱温度が低下すると共
に加熱速度を遅らせる作用を有する。さらに固体物質の
熱抵抗層と空気層を組合わせることにより、より大きな
範囲での加熱温度、加熱速度、加熱時間の制御が達成で
きる。さらに、本発明では発熱剤は理想状態で燃焼反応
するために安定な燃焼状態が得られ、未反応による熱量
不足、未着火などのトラブルはほとんど発生しない。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。但し本発明は
実施例にて限定されない。
【0020】実施例1 本発明の実施態様の一例を図1に示す。粉および粒状の
被加熱物1を、厚さ0.24mmのブリキを直径50m
m、高さ50mmに成形した被加熱物収納容器2に入
れ、外容器の底面および側面の中間部まで熱抵抗層3を
設け、そして、この熱抵抗層の側面に接する部分は酸化
銅対ケイ素が2対1からなる自己燃焼性熱剤4(発熱量
650cal/g)30gを、そして熱抵抗層の底部に
接する部分は酸化鉄対ケイ素鉄合金粉末が2対1からな
る自己燃焼性発熱剤5(発熱量430cal/g)20
gを、そして酸化鉄粉対ホウ素粉末が85対15からな
る着火剤8を1gを、筒状収納容器6に配置した。さら
に、該容器6の外表面にセラミックスファイバー7で厚
さ2mmの断熱層を形成した。この装置を被加熱物収納
容器2に開口部が上面となるようにし、図示していない
着火装置にて着火剤8に着火して自己燃焼性発熱剤4お
よび5を燃焼させ、底面中央部a、底面端部bおよび側
面上部cの温度をK熱電対を用いて測定した。あわせて
図2に記載した従来より使用されている容器を用いて各
々温度調節をした場合および温度調節をしない場合につ
いても同様の箇所について温度測定し、これらの結果を
図3に示す。図3において縦軸は温度、横軸は測定箇所
を示し、白丸は本発明方法、黒丸は自己燃焼性発熱剤に
不活性物質を添加して温度調節した従来方法、そして白
三角は温度調節をしない従来方法の結果である。
【0021】この結果、本発明では被加熱物収納容器2
は最高温度が500℃でかつ全体に均一に加熱するが、
従来容器を用いた加熱方法では不均一な加熱しかできな
かった。
【0022】実施例2 実施例1記載の容器を用いて保存および使用時の重量に
関する試験を行った。発熱剤として本発明は50g、そ
して本発明と同じ総発熱量の生石灰(100g)を収納
したものを比較例として用いた。比較例は水を添加して
発熱させた場合に、生石灰の使用後の重量が約2倍にな
ると同時に、反応後の体積が増加し、容器を破壊して外
部に出てきた。
【0023】さらに本発明および比較例を40℃、湿度
75%の環境条件に30日保存しても本発明の重量変化
は0.2〜0.5gの重量増にとどまり、保存後に着火
操作を行った場合も着火することができたが、比較例の
容器の場合は完全密封により外気との遮断を行わないと
保存中に大気中の水蒸気と反応し、保存後取り出して水
を添加する発熱操作を行っても発熱しなかった。
【0024】実施例3 図4に示す被加熱物に樹脂材料16を板状物質15に溶
融して接着する場合、発熱剤収納容器9を幅50mm、
長さ150mmの角状に形成し、酸化鉄粉とホウ素粉末
を2対1の割合で混合した発熱量500cal/gから
なる自己燃焼性発熱剤10の厚さを10、20、30m
mに変えて充填し、この上部にセラミックファイバー1
1からなる断熱材を設定した後に上部を鉄板12で蓋を
して固定した。この鉄板の一部に着火孔13を設け、こ
の部分に着火剤17を自己燃焼性発熱剤に接して設置
し、図示していない火花を発生する着火装置を用いて着
火剤に着火し、自己燃焼性発熱剤を燃焼させた。被加熱
物の樹脂表面と自己燃焼性発熱剤収納面との間は本発明
の方法により空気層を10、20、30、40mm設け
て樹脂の加熱を行った。さらに本発明の方法では樹脂全
体を保熱カバー14で覆い、効率よく輻射伝熱で加熱し
た場合と、比較のために従来技術で自己燃焼性発熱剤収
納容器を直接樹脂に接着し、上面から加熱した場合の樹
脂の溶融接着状態を表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】空気層のない従来法では、どの条件でも樹
脂表面が加熱され燃焼し、黒く焦げたが、本発明の方法
では、それぞれの自己燃焼性発熱剤の層厚に対して適正
加熱できる空間距離があり、この範囲では良好な溶融状
態が得られた。特に自己燃焼性発熱剤重量を増すと高温
での加熱保持時間を長くすることができた。
【0027】
【発明の効果】本発明は、高エネルギーの自己燃焼性発
熱剤を熱源とし、主に固体物質の加熱時に目的の温度が
広範囲に設定でき、均一かつ効率よく加熱することがで
き、従来法の生石灰を熱源とした場合に比べ、約50%
の発熱剤使用重量の削減ができるとともに自己燃焼性発
熱剤を使用した方法に比べると温度制御が容易で、被加
熱物を均一に加熱できる。さらに製造後の品質の劣化が
少なく、管理が容易でワンタッチで、簡便に利用できる
ものであり、加熱を必要とするあらゆる物質の加熱に利
用でき、実用性の高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の一例の構成横断面図であ
る。
【図2】従来の加熱容器の一例の構成横断面図である。
【図3】本発明および比較例の被加熱物収納容器の温度
分布を示す図である。
【図4】本発明の実施態様の他の一例の構成図である。
【符号の説明】
1…被加熱物 2…被加熱物収納容器 3
…熱抵抗層 4…自己燃焼性発熱剤(側面) 5…自己燃焼性発
熱剤(底面) 6…自己燃焼性発熱剤収納容器 7…断熱材 8
…着火剤 9…自己燃焼性発熱剤収納容器 10…自己燃焼性発
熱剤 11…断熱材 12…固定蓋 1
3…着火孔 14…保熱カバー 15…鉄板 1
6…樹脂 17…着火剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体の被加熱物を自己燃焼性発熱剤で加
    熱する方法において、自己燃焼性発熱剤により発生した
    熱を熱抵抗層を介して該被加熱物を加熱することを特徴
    とする自己燃焼性発熱剤による加熱方法。
  2. 【請求項2】 前記熱抵抗層が空気の層および/または
    無機粉末、耐熱性材料および耐熱性繊維よりなる群から
    選ばれてなる少なくとも1種のものを用いて形成するこ
    とを特徴とした請求項1に記載の自己燃焼性発熱剤によ
    る加熱方法。
JP4121763A 1992-05-14 1992-05-14 自己燃焼性発熱剤による加熱方法 Withdrawn JPH05317188A (ja)

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