JP2002511932A - 心臓マーカーの安定化組成物 - Google Patents

心臓マーカーの安定化組成物

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ディー パルマー,デニス
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メディカル、アナリシス、システムズ、インコーポレイテッド(エムエイエス)
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Abstract

(57)【要約】 心臓マーカーのための臨床アッセイに使用のための安定化組成物が開示される。組成物はミオグロビンを含有し、そしてトロポニンTまたはトロポニンIの形のトロポニンと、CK−MBと、ミオシンと、そしてCA−3を含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 心臓マーカーの安定化組成物本発明の分野 本発明は、一般には臨床化学に関する。特に、本発明は心臓マーカーのための 安定化された液体臨床化学対照マトリックスに関する。本発明の背景 ある成分または検体の存在もしくは量の決定は病気および物理的健全さの診断 において有用である。ヒト体液(例えば血液、血清、血漿、脊髄液または尿)に 存在する成分が挙動するのと同様に挙動する組成物が臨床検査室において用いら れる。これらの組成物は、成分を測定するため検査室によって使用される臨床機 器および操作が正確かどうかの決定を助ける。これらの組成物は、サンプル中の 成分の量もしくは存在を測定する臨床装置を較正するためにも使用される。これ らの組成物はこれ以後対照組成物または対照と呼ばれるであろう。 対照組成物の検体濃度は経時的に実質上変化してはならない(例えば安定であ ること)ことは明らかである。長期間安定性を評価するため安定性の予見的モデ ルがしばしば使用される。例えば、アルヘニウスモデルにおいては、試薬は異な る温度で貯蔵される。失敗率が規定される(例えば最初回収された値の90%) 。いつ試薬が失敗するかを評価するため、各温度における試薬濃度が経時的にく り返し測定される。各失敗について対数時間に対して温度がプロッ トされ、そして任意の温度における予見される安定性を決定する点を通って最良 の曲線が引かれる。 加えて、対照組成物に存在する検体もしくは検体アナログは患者の体液中のテ ストすべき対応する検体と同様に挙動すること、すなわち対照組成物は患者サン プルを真似しなければならないことが重要である。 しばしば凍結乾燥プロセスは検体の安定化を助ける。米国特許3,466,2 49および3,629,142は参照標準(対照組成物)として使用のための凍 結乾燥した液体製品を論じている。凍結乾燥プロセスは検体へ安定性を提供し、 そしてマトリックスまたはベース材料中に血清の使用は対照が患者サンプルを真 似することを許容する。製品を復元するためアルキレンポリオールの使用(米国 特許4,121,905および4,189,401)またはアミンクロライドの 添加を含む改良された凍結乾燥した血清ベース組成物が開示されている。しかし ながらこの復元プロセスは非再現性へ導く。このため液体製品が好ましく、そし て凍結乾燥品よりも使用が容易である。 対照組成物の検体は、正常ヒト血清または尿からの検体を用いる濃度対応答曲 線の形を真似しなければならない。このことは、対照組成物を処方するのに用い たマトリックス中に含まれる検体で発生させた標準曲線の読取り結果が実際の生 物学的環境と比較する時正確であることを確実にするために重要である。 多数の従前の対照組成物は患者サンプルを真似するためにヒトまたは動物の血 清もしくは尿を含んでいるが、しかしながらこれらの添加物は非常に少ない安定 性しか組成物へ提供せず、そしてこの対 照組成物の調製はしばしば厄介な操作を伴う。例えば米国特許3,682,83 5は液体血清対照サンプルを開示する。血清はいくつかの陽イオンレベルを減ら すため強酸性陽イオン交換樹脂で処理されなければならない。次に樹脂処理した 血清は真空下で乾燥される。次にフレオンのような脂肪溶媒がリポタンパクを抽 出するために使用される。さらにそのような対照標準は約4℃において3月まで だけ安定であることが開示されている。米国特許4,324,687はアルデヒ ドと食塩水での処理により安定化されている水性赤血球を含む血液対照を開示す る。 加えて、血清および尿のプールからの血清および尿の使用は製品へ非一貫性ま たは非再現性を加える。さらに、正常もしくは処理されたヒト血清または尿の使 用は臨床医および製造者へ健康問題を提供する。このように健康リスクを低下さ せるマトリックスも高度に望ましい。 さらに対照中に血清または尿の使用は製品の濁度を増す。このため多数の方法 がこの欠点を克服するように考えられた。例えば、米国特許4,438,202 は酸添加を使用して血清の光学的品質を改良する方法を開示し、米国特許4,6 26,511は血液、血清または血漿へリパーゼ、非イオン界面活性剤およびサ イクロデキストリンを添加することを開示し、米国特許4,716,119は濁 度によって発生する問題を克服するため血清へメタノール、酢酸ナトリウム、酢 酸トリエタノールアンモニウムおよび他の化学薬品のような化学薬品を添加する ことを開示する。 対照材料の処方においては、対照材料はある検体の濃度を決定するために検査 室において使用される多種類の方法および多種類の機 器において機能することが望ましい。このようにその対照組成物を使用できる機 器または操作の数を増すことは対照の価値および汎用性を増すが、しかしそれは 設計を一層複雑にする。加えて、対照は液状においてさえも異なる検体を安定化 しそして受入れる共通のベースマトリックスを持つことが望ましい。 診断アッセイにおいては、テスト表面(例えば試験管、紙、スライド等の固相 支持体)への検体の非特異的結合は、較正を正確に保ち、そして矛盾する結果の リスクをなくするために最小でなければならない。このようにマトリックス中の 検体の非特異性結合は最小化されなければならず、そしてサンプルの非特異性結 合と同じでなければならない。貯蔵の間、検体は貯蔵容器へ認知し得る程結合し ないことも重要である。 心臓機能を指示する検体を含有する対照は重要である。これら検体はしばしば 心臓マーカーと呼ばれる。既知の心臓マーカーのいくつかはCK−MB,トロポ ニン、ミオグロビン、ミオシンおよびD−ダイマーを含む。 心臓マーカーのための安定化溶液が開示されている。米国特許5,583,2 00およびBodor et al.,Development of Mon oclonal Antibodies for an Assay of C ardiac Tropin−I and Preliminary Resu lts in Suspected Cases of Myocardial Infarction,Clinical Chemistry Vol.3 8,No.11,pp.2203−2214(1992)は、トロポニンCおよ びカルシウムイオンを使用する安定化ト ロポニンTおよび/またはトロポニンIを開示する。米国特許5,583,20 0は血清を加えてもよいことを開示する。 トロポニンは複合体として存在する。トロポニン複合体は三つのサブユニット 、すなわちトロポミオシン結合サブユニットであるトロポニンTと、カルシウム 結合サブユニットであるトロポニンCと、そしてアクチノミオシンマグネシウム ATPアーゼを阻害するトロポニンIよりなる。トロポニンIは三つのイソフォ ームで存在し、アミノ酸構造は既知である。一つのイソフォームは心臓特異性( cTnI)であり、そして他のイソフォームと比較してそのN末端に31の追加 のアミノ酸を持っている。 ヒト心臓トロポニンIは、ヒト心臓から得なければならないので得るのが困難 である。加えて天然ヒト心臓トロポニンIは精製の間高度にタンパク分解を受け 易い。しかしながらヒト心臓トロポニンIは組換え技術によって発現された。 本出願人所有の米国特許出願08/564,526は、トロポニンCの複合化 ありまたはなしで全長組換え心臓トロポニンIより安定でかつ免疫学的に活性な 組換え心臓トロポニンIフラグメントを含有する対照を開示する。 米国特許5,217,890は、スルフヒドリル修飾BSA,酢酸マグネシウ ム、バッファー、EDTA,抗カビ剤、抗生物質およびメチルパラベンを使用し て心臓マーカーCK−MBを安定化する方法を開示する。ここにその内容を参照 として取入れる、やはり本出願人所有の米国特許出願08/400,158は、 バッファー、還元剤、安定化タンパク、キレート剤および塩を含んでいる心臓マ ーカー、特にトロポニンおよび/またはトロポニンフラグメントを 安定化するためのマトリックスを開示する。 対照に使用のため、実際の検体よりも検体アナログが一層望ましい場合がある 。もし検体に代えて検体アナログが使用されるならば、アナログの結合は検体の 結合を真似しなければならない。タンパクのためのアナログを選定する時には、 アナログの免疫結合がタンパクのそれを真似しなければならないので特別の注意 が使用されなければならない。このため結合部位のためのタンパクのコンフォメ ーション依存性はアナログにおいても保存されなければらない。加えて、アナロ グの安定性は検体と同等または大きくなければならない。再びタンパク検体の安 定性はそのコンフォメーションに関連し得る。最後に、もしアナログで検体を置 換するならば、アナログは検体より一層容易に入手可能であるかまたは一層安定 であることが望ましい。 心臓マーカーのためのアナログは開示されている。例えば、ここにその内容を 参照として取入れる米国特許出願08/564,526は、臭化シアンもしくは エンドプロテイナーゼAsp−N(Endo Asp)により組換えトロポニン Iの分裂から発生する、ヒト組換え心臓トロポニンIから発生した安定な心臓ト ロポニンIフラグメントを開示する。米国特許出願08/400,158はトロ ポニンIの組換えおよび合成ペプチドを開示する。 心臓マーカーを安定化する液体対照が望ましく、そして多種類の心臓マーカー を安定化する液体対照がもっと望ましい。本発明の概要 本発明は、無酸素を実質上獲得しそして維持する手段の水溶液と、抗酸化剤と 、安定化タンパクを含んでいる、ミオグロビンを安定 化するため臨床アッセイに使用するための組成物を開示する。 本発明はまた、トロポニンIおよび/またはTの水溶液と、トロポニンCと、 カルシウムイオンを含んでいる組成物であって、該組成物は熱処理操作によって 安定化されている、トロポニンIもしくはTを安定化するため臨床アッセイに使 用する組成物を開示する。 加えて本発明は、検体または検体アナログ、特に心臓マーカーとして知られた 検体のクラスを含有および安定化するための、対照マトリックスとして有用な限 定されたベース材料を含み、このベース材料は安定化タンパクの水溶液と、低い プロテアーゼ活性を維持するための手段と、無酸素を実質的に獲得しそして維持 するための手段と、抗酸化剤と、pHを5〜8に維持するバッファーと、抗微生 物剤と、そしてカルシウムイオンを含む他の安定剤を含んでいる。 この限定されたベース材料は、トロポニンもしくはトロポニンアナログ、CK −MB、ミオグロビン、ミオシン、および/またはCAIIIを含む多種類の検体 を含有する対照を調製するために使用し得る。 生成する溶液は液体もしくは凍結して貯蔵することができ、またはもし適切な フィルターが含まれるならば凍結乾燥することができる。図面の簡単な説明 図1A,1Bおよび1Cは、実施例4に記載したベース材料にトロポニンIお よびCK−MBも含んでいる対照中の4℃におけるミオグロビンの進行中の安定 性研究からのデータを示す。データは、デイド、インターナショナル社から入手 し得るStratusTMII蛍光分析器を使用して得られた。 図2は、精製したトロポニン複合体の熱安定性(37℃においてインキュベー ト)を示し、そして約30モル比のトロポニンCと複合化したトロポニンIの安 定性を示す。データはデイド、インターナショナル社から入手し得るStrat usTMII蛍光分析器を使用して得られた。 図3Aおよび3Bは、OxyraseTM材料ありまたはなしのミオグロビンの 安定性を示す。データはデイド、インターナショナル社から入手し得るStra tusTMII蛍光分析器を使用して得られた。図3AはOxyraseなしのミオ グロビン安定性(4℃における予見安定性=100日)を示す。図3BはOxy raseありの安定性(4℃における予見安定性>100日)を示す。 図4は、凍結一解凍サイクルの後CK−BMの回収率に対するOxyraseTM 材料の影響を示す。 図5Aは心臓マーカー(トロポニン)の低レベルの安定性を示す。図5Bは心 臓マーカー(CK−BM)の低レベルの安定性を示す。図5Cは心臓マーカー( ミオグロビン)の低濃度の安定性を示す。 図6Aは心臓マーカー(トロポニン)の中レベルの安定性を示す。図6Bは心 臓マーカー(CK−BM)の中レベルの安定性を示す。図6Cは心臓マーカー( ミオグロビン)の中レベルの安定性を示す。 図7Aは心臓マーカー(トロポニン)の高レベルの安定性を示す。図7Bは心 臓マーカー(CK−BM)の高レベルの安定性を示す。図7Cは心臓マーカー( ミオグロビン)の高レベルの安定性を示す。 図5Aないし7Cのデータはデイド、インターナショナル社から入手し得るS tratusTMII蛍光分析器を使用して得られた。 図8は組換えトロポニンIフラグメント(r−153 TnIフラグメント/ TnC複合体)の安定性を示す。データはデイド、インターナショナル社から入 手し得るStratusTMII蛍光分析器を使用して得られた。本発明の詳細な説明 本発明は、ミオグロビンのアッセイにおいて対照として使用されるミオグロビ ンの安定化組成物を含んでいる。ミオグロビンは実質上無酸素環境において安定 化されることが発見された。このため無酸素を実質的に獲得しそして維持するた めの手段と、抗酸化剤がミオグロビンを含む心臓マーカー対照を安定化するため の水性緩衝液中に用いられる。大まかに8ppm酸素ガスが飽和である。酸素は 1ppm未満そして好ましくは約0.1ppm未満でなければならない。無酸素 はマトリックスを脱気することにより、生触媒酸素還元剤を添加することにより 、および/または他の酸素スキャベンジャーを添加することによって実質的に得 られ、維持される。脱気により、そして溶液へ生触媒酸素還元剤を含めることに よって無酸素を実質的に獲得し、維持するための手段が優先的に達成される。 これらの酸素還元剤は溶存酸素を除去する。生触媒酸素還元剤は微生物細胞膜 抽出物から調製される。粗抽出物は乳酸オキシダーゼ複合体を含んでいる。グル コースオキシダーゼおよびカタラーゼも無酸素溶液をつくることが発見された。 Jacobson et al.,Partial Purification of an Oxygen Scanvenging Cell Membr ane Fraction for Use in Anaerobic Bi ochemical Reactions,Biotechnology an d Applied Biochemistry,9,368−379(198 7) E.coliからつくられたそのような生触媒酸素還元剤の一つは、Oxyr ase,Inc.から入手し得るEC OxyraseTM酸素還元剤である。こ の細胞抽出物は0.2ミクロン以下の懸濁液を得るように濾過される。市販材料 は30単位/mLより大きい活性を持っている。米国特許4,476,224; 4,996,072;5,240,853を見よ。 優先的にOxyraseTM材料は余分の細胞夾雑物を除去するように処理され なければならない。最も好ましくは、OxyraseTM材料は優先的分画方法を 使用してゼラチン処理される。この方法において、ゼラチン0.05〜0.15 %とOxyraseTM5〜10単位/mLを含んでいる水溶液が調製される。0 .25%以上のゼラチン濃度においては、OxyraseTM材料はその活性を失 う。OxyraseTM材料/ゼラチン溶液は次第に小さいポア寸法のフィルター を通して、例えば8ミクロン、次に1ミクロン、次に0.45ミクロン、そして 最後に0.22ミクロン以下のフィルターを通して濾過される。フィルターは、 OxyraseTM材料および/またはゼラチンを結合しないように、低いタンパ ク結合性を有することが好ましい。 加えて、OxyraseTM材料のための基質がOxyraseTM材料のための 水素ドナーとして作用するように加えられる。典型的な基質は乳酸、コハク酸、 ギ酸およびアルファグリセリルフォスフ ェートおよびそれらの塩である。L−異性体が好ましく、そして最も好ましいの はコハク酸塩および乳酸塩である。基質濃度は5mMないし100mMであろう が、より高い量はしばしば酸素涸渇の速度をスピードアップする。 有用な抗酸化剤はアスコルベート、フェノール、グルタチオン、ビタミンE、 BET、グルコース、BHAおよびそれらの組合せを含む。抗酸化剤は溶解酸素 の蓄積を防止するため過剰に添加される。最も好ましい抗酸化剤はグルタチオン と、グルコースと、アルコルビン酸と、フェノールの組合せである。 水溶液はバッファーを含むことができ、そしてバッファーは一般に5ないし8 のpH範囲で機能するGood’s緩衝液のどれかまたはTRISでよい。これ らバッファーのうち、好ましいバッファーは6〜8のpH範囲で機能する。バッ ファーの濃度は10mMないし200mMの間である。バッファー濃度を20〜 100mMに低く保つことが好ましい。最も好ましいバッファーはTRISであ る。 加えて、アルブミンおよび/またはゼラチンのようなタンパクが5〜15%, 好ましくは9〜10%の間の量で含められ、そして好ましくは実質上プロテアー ゼ不含のアルブミンである。使用するどのタンパクも実質上プロテアーゼ不含で あることか好ましい。もし望むならば血清を含めることができるが、しかし最も 好ましい具体例では、血清に関連する問題のため血清は省略される。 成育を防止するため抗微生物剤および抗カビ剤を添加することができ、そして ゲンタマイシン、クロルトリマゾール、アジ化ナトリウム、マイコスタチン、チ メラソール、Kathonおよび/また はプロクリン300のような、先行技術に見られる濃度における先行技術に普通 に見られるものを含む。 溶液は脱気され、そしてミオグロビン添加前に不活性雰囲気下で貯蔵されなけ ればならない。一般にミオグロビンは5ng/mLないし1000ng/mLの 量で添加される。 ミオグロビンの異なる濃度範囲を有する対照を調製するのが好ましい。一般に 低、中および高の範囲のような三つの濃度範囲が対照のために十分であり、そし て標準液のためには2ないし5濃度が十分である。バイアルへ充填する前に、各 溶液を無菌濾過するのが好ましい。小さいバイアル(例えば2〜30mL)へ各 較正液または標準液の異なる濃度レベルを充填するのが便利である。 得られる溶液(または溶液群)は4℃において貯蔵され、そして予見的モデル を用いて1年以上安定である。予見的モデルに使用されたデータは表1に示され ている。結果はDade International Inc.から販売され ているStratusTM蛍光分析免疫アッセイシステムを使用して得られた。ミ オグロビンの回収値の0日値の90%を用いた失敗までの日数が決定された。こ のように本発明は、低濃度にあっても4℃におけるミオグロビンの長期間の貯蔵 を許容する。図1を見よ。 本発明はまた、トロポニンの臨床アッセイにおいて有用なトロポニンのための ストック溶液および対照組成物を含んでいる。トロポニンは心臓トロポニンI( cTnI)またはトロポニンT(TnT)でよい。cTnIの心臓特異性のため 、cTnIを使用するのが好ましい。cTnIは天然または組換えでよい。天然 cTnIは得るのが困難であり、そしてそのままの形で精製するのが困難である 。加えて、ヒト心臓cTnIとウシcTnIの間には構造において少しの違いし かない。このためウシcTnIをしばしばヒト系材料のために代替することがで きる。 さらに、全長トロポニンIに代えてcTnIのフラグメントを使用することが 好ましく、組換えフラグメントを使用することがもっ と好ましい。フラグメントは以下の配列を含む心臓トロポニンIタンパクフラグ メントを含む。 フラグメントは、 のような組換え配列、または配列No.1を含んでいる長い合成ペプチド、または同 様なヒトもしくはウシフラグメントでもよい。フラグメントはトロポニンIの約 アミノ酸20ないしアミノ酸120を含むことが好ましい。米国特許出願08/ 564,526は組換えト ロポニンIの臭化シアンによる分裂により発生した153アミノ酸フラグメント を開示している。この153アミノ酸は以下のとおりである。 配列No.5はrTnI単独またはそれをTnCと複合した時よりも一層安定であ り、かつ免疫学的に一層活性であることが発見された。 追加のフラグメントは、ここに参照として取入れられ、やはり本出願人によっ て所有される1997年5月29日に出願された米国特許出願に開示されている 。この出願は一般的配列X−A−B−Yの心臓トロポニンIフラグメントの使用 を開示し、ここでXは全長心臓トロポニンIのアミノ酸1−27のどれかよりな り、Aは全長心臓トロポニンIのアミノ酸残基28−69よりなり、Bは全長心 臓トロポニンのアミノ酸残基70−90よりなり、そしてYは全長心臓トロポニ ンIのアミノ酸残基91−170の任意の配列になったアミノ配列よりなる。全 長心臓トロポニンIは以下の配列を有することが知られている。 (配列No.6)(Armour,K.L.et al.,(1993)Clon ing and Expression in Escheria Coli of the CDNA Encoding Human Cardiac T roponin I,Gene,131(2):287−292) 心臓トロポニンIまたはトロポニンTは、トロポニンIまたはトロポニンTを 安定化するためトロポニンCと複合化させなければならない。Bodor et al.,(1992)Development of Monoclonal Antibodles for an Assay of Cardiac Troponin−I and Preliminary Results i n Suspected Cases of Myocardiac Infa rction,Clinical Chemistry,38(11);220 3−2214 at 2204および米国特許5,583,200に開示されて いるトロポニンIまたはTを安定化する方法とは対照的に、本発明においては、 トロポニンストック溶液はトロポニンIまたはTをトロポニンCと、カルシウム イオンを少なくとも1〜2mM含んでいる水溶液においてトロポニンC対トロポ ニンIまたはTの10:1より大きいモル比において組合せることにより調製さ れるが、他のようにカルシウムイオンの 濃度は臨界的ではない。しばしばTnCと共に存在するカルシウムの量が十分で ある。加えて、トロポニンIまたはT/トロポリンC混合物は37〜55℃の間 の温度において7ないし20日加熱されることが好ましい。この態様での加熱も トロポニンIまたはTに対するトロポニンCのモル比1:1ないし10:1にお いて調製されたトロポニンIまたはCとトロポニンCを安定化するであろう。ト ロポニンIまたはTに対するトロポニンCの比が10:1以上であり、30:1 以上であることが最も好ましい。表2Aおよび2Bは、Stratus トロポ ニンアッセイにおいて測定した最終スパイク濃度60ng/mL(表2A)また は15ng/mL(図2B)における天然フラグメント化トロポニンI(Sci Pac Inc.から市販されている)と、トロポニンCの増加する量の組合せ の影響を示している。結果は、サンプルを45℃において7日インキュベーショ ン後StratusTMII蛍光分析器(Dade International Inc.から販売)を使用して得られた。 30:1より大きい比も使用し得るが、しかし安定性および/または反応性に おいてこれに見合う増加は見られない。最も好ましい組成物においては、トロポ ニンIまたはTはトロポニンCとと約30:1の比において組合され、そして得 られる溶液は約37〜55℃において7〜20日加熱される。加熱、特に長期間 の加熱はしばしばタンパクを不安定化し、破壊し、または変性するものと考えら れる。このためこの組成物は、回収率の初期の低下後、45℃において安定であ ることは驚くべきである。安定化タンパクまたはキレート剤のような他の安定剤 や、上で論じた一般的保存剤も水溶液に含めることができる。 一般にこのストック溶液は、天然フラグメントであれ組換えフラグメントであ れ、フラグメント化トロポニンIの約0.5〜50μg/mLと、そしてトロポ ニンIの量の約30倍に等しい量のトロポニンCを使用して調製される。最終対 照組成物中のトロポニンIの典型的な量は0.2ng/mLないし200ng/ mL,トロポニンTについては約0.1ng/mLないし10ng/mLでよい 。対照組成物はストック溶液を希釈することによって調製される。 ストックおよび対照を調製するために使用される水溶液はバッファーを含むこ とができ、そしてバッファーは一般に5ないし8のpH範囲で機能するGood ’s緩衝液でよい。これらバッファーのうち、好ましい機能であるバッファーは 6ないし8のpH範囲にある。バッファーの濃度は10mMないし200mMの 間である。バッファー濃度は20〜100mMの範囲に低く保つのが好ましい。 最も好ましいバッファーはTRISである。 成育を防止するため抗微生剤および抗カビ剤を添加することがで き、そして先行技術において見られる濃度において先行技術において普通に見ら れる、ゲンタマイシン、クロルトリマゾール、アジ化ナトリウム、マイコスタチ ン、チメロサール、Kathonおよび/またはプロクリン300のようなもの を含むことができる。 加えて、アルブミンのような安定化タンパクを含めることができる。安定化タ ンパクの濃度は0から15%,好ましくは7から12%でよい。好ましくはアル ブミンは実質上プロテアーゼ不含である。 溶液は低いプロテアーゼ活性を有することが好ましく、このためアプロチニン およびプロテアーゼ阻害剤(Sigma)が有効である。それらは製造者の推奨 する濃度で添加し、使用することができる。他のプロテアーゼ阻害剤の例は、ベ ンジジン、〔(2S,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−5−メチルヘキサ ノイル〕−Val−Val−Asp(アマスタチンSigma)、〔2S,3R )−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−(4−ニトロフェニル)−ブタノイル〕 −L−ロイシン、アンチペイン、〔(2S,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキ シ−5−メチルヘキサノイル〕−Val−Val−Aps(エピアマスタチンS igma)、〔(12R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル ブタノイル〕−L−ロイシン(エピベスタチンSigma),フォロキシミチン 、アセチル−Leu−Leu−Arg−al(ロイペプチンSigma)、4− アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ −6−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、N−(α−ラムノピラノシルオキシ −ヒドロキシフォスフィニル)−Leu−Trp、およびフェニルメタンスルホ ニルフロライ ド(PMSM)を含む。実質上プロテアーゼ不含溶液を提供する手段は、実質上 プロテアーゼを含まないアルブミンのような実質上プロテアーゼを含まないタン パクを使用することである。 もし望むならば血清を含めることができるが、しかし最も好ましい具体例では 血清は省かれる。 ここでさらに論じるように、製造の単純化のため、CK−MBおよびミオグロ ビンのような他の心臓マーカーを含んでいる心臓対照用ベース材料を含むベース 材料をトロポニンストック溶液の調製のために使用することができる。このスト ック溶液は次に安定化されたトロポニン対照組成物を提供するように希釈し得る 。 この方法によって調製された対照はこの分野で既知の増量剤を加えることによ り凍結乾燥することができるが、しかし対照は液体でもよい。加えて、液体対照 は貯蔵寿命をさらに増すため凍結することができる。 本発明はまた、検体もしくは検体アナログ、特に心臓マーカーを含有し安定化 するための対照マトリックスとして有用な限定されたベース材料を含んでいる。 このベース材料は一般的安定化タンパクまたは特異的安定化タンパクであること ができる安定化タンパクと、低いプロテアーゼ活性を維持するための手段と、無 酸素を維持するための手段と、抗酸化剤と、pHを5−8に維持するバッファー と、抗微生物剤と、そして安定剤を含んでいる。 一般的安定化タンパクはアルブミン、グロブリン、オバルブミン、カゼインま たはゼラチンの1種または組合せであることができる。タンパクの起源は関係な いが、組換えもしくはウシタンパクが好ましい。好ましくは安定化タンパクは実 質上プロテアーゼ不含であ る。 安定化タンパクの濃度はどの場合でも1%ないし12%以上,好ましくは8〜 10%である。もし12%以上の濃度が使用されるならば、得られる溶液の濾過 性を改善するため塩類を加えることができる。 低いプロテアーゼ活性を維持する手段は、高度に精製した検体または組換え検 体または他の添加成分のような実質上プロテアーゼ不含検体または他の添加成分 を使用するか、または物理的もしくは化学的手段を使用することによって得られ る。物理的手段の例はpH処理または熱処理を含む。化学的手段の例はベンジジ ンアナログまたは上で論じた阻害剤のようなプロテアーゼ阻害剤または特異性阻 害剤を添加することを含む。プロテアーゼ活性はPeptagTMアッセイのよう ないくつかのアッセイによって測定することができる。これらのアッセイはプロ テアーゼに対しピコモル感度を有する。対照組成物はプロテアーゼ活性のピコモ ル以下を有するのが望ましい。実質上プロテアーゼ不含成分の使用が好ましいこ とがわかった。本発明の最も好ましい具体例にはアルブミンが含められるので、 実質上プロテアーゼ不含のアルブミンを使用するのが最も好ましい。 もしミオグロビンを含めるならば、無酸素を実質上獲得し、維持するための手 段と抗酸化剤が必要である。好ましくは無酸素を実質上獲得し、維持するための 手段および抗酸化剤は、上で論じたミオグロビン安定化のためのマトリックスと 同じである。すなわち、無酸素はマトリックスを脱気し、OxyraseTM材料 を添加し、および/または他の酸素スキヤベンジャーを添加することによって維 持される。優先的に無酸素を維持するための手段は、脱気により、および溶液へ OxyraseTM材料を含めることによって得られる。最も好ましくは、Oxy raseTM材料は余分の細胞夾雑物を除去するように処理される。最も好ましく は、OxyraseTM材料は優先的分画方法を用いてゼラチンで処理される。こ の方法においてはゼラチン0.05%ないし0.15%および5〜10単位/m Lを含んでいる水溶液が調製される。ゼラチン濃度0.25%以上ではOxyr ase材料はその活性を失う。Oxyrase/ゼラチン溶液は次第に小さくな るポア寸法フィルター、例えば8ミクロン、次に1ミクロン、次に0.45ミク ロンそして最後に0.22ミクロンのフィルターを通して濾過される。フィルタ ーは、Oxyrase材料および/またはゼラチンが結合しないように低いタン パク結合性を有することが好ましい。図3はOxyrase材料ありなしのベー ス材料中のミオグロビンの安定性を証明している。 加えて、Oxyrase材料のための水素ドナーとして作用するOxyras eのための基質が添加される。典型的な基質は乳酸、コハク酸、ギ酸、アルファ グリセリルフォスフェートおよびそれらの塩である。L−異性体が好ましく、最 も好ましいのはコハク酸塩および乳酸塩である。基質濃度は5mMないし100 mMでよいが、より高い量は酸素涸渇の速度をしばしばスピードアップするだけ である。 有用な抗酸化剤はアスコルベート、フェノール、グルタチオン、ビタミンE、 BHT、グルコース、BHAおよびそれらの組合せを含む。抗酸化剤の濃度は過 剰の抗酸化剤を提供するのに十分でなければならない。最も好ましい抗酸化剤は グルタチオン、グルコース 、アスコルビン酸およびフェノールの組合せである。 水溶液はバッファーを含むことができ、そしてバッファーは5ないし8のpH 範囲で機能するGood’sバッファーのどれかかまたはTRISである。これ らバッファーのうち、好ましいバッファーはpH範囲6〜8において機能する。 バッファーの濃度は10mMないし200mMの間である。バッファー濃度を2 0〜50mMに低く保つことが好ましい。最も好ましいバッファーはTRISで ある。 抗微生物および抗カビ剤の成育を防止するために添加することができ、そして ゲンタマイシン、クロルトリマゾール、アジ化ナトリウム、マイコスタチン、チ メロサール、Kathonおよび/またはプロクリン300のような、先行技術 に見られる濃度において先行技術において普通に見られるものを含む。 もし望むならば血清を含めることができるが、最も好ましい具体例では血清に 関連する問題のため血清は省かれる。 添加すべき検体はトロポニン、ミオシン、心臓アンヒドラーゼIII(CA−III )、CK−MB,および/またはミオグロビンを含む。トロポニンおよびミオグ ロビンのための最適条件および量は上で論じた。CK−MBはベース材料へ0− 200ng/mLの範囲の量の最終濃度を提供するように添加される。軽鎖ミオ シンは0−200ng/mLの範囲の最終濃度を提供するように添加され、CA −IIIは0−1000ng/mLの範囲の量の最終濃度を提供するように添加さ れる。 OxyraseTM材料の添加は、もし対照材料が凍結に貯蔵され、その後使用 のため解凍されるならば、CK−MBに対し付加的安 定性を提供することがわかった。図4を見よ。 好ましい具体例においては、ベース材料はミオグロビンと、そして少なくとも トロポニンまたはCK−MBを含んでいる。トロポニンを加えるべき時は、トロ ポニンIフラグメントが好ましく、そしてトロポニンCを特異性安定化タンパク として含めるべきである。好ましくは、トロポニンIとトロポニンCは、トロポ ニンI対トロポニンCの比が20:1以上に調製すべきであり、そしてここで論 ずるように加熱されるべきである。最も好ましくは、上で論じたように天然トロ ポニンIフラグメント(市販の)および組換えトロポニンIが好ましい。ベース 材料はミオグロビン、CK−MBおよびトロポニンを含むのが最も好ましい。 この方法によって調製した対照はこの分野で既知の増量剤を加えることにより 凍結乾燥することができるが、しかし対照は液体でもよい。加えて、液体対照は 貯蔵寿命をさらに増すため凍結することができる。 実施例1ミオグロビン対照の調製 グルタチンおよびグルコース各約200mg,アスコルビン酸50mg,フェ ノール約1.1mL,L−乳酸塩約2.7g,プロテアーゼ不含アルブミン95 g,およびゼラチン1gをpH約7.3へ調節した50mM TRIS緩衝液1 L中で混合する。好ましくは溶液は約0.3ミクロン以下のフィルターを用いて 無菌濾過される。 溶液を脱気する一方法は製造者の指示書どおりLiqui−cel膜を使用す ることである。脱気は窒素、ヘリウムまたはアルゴン ガスのような不活性環境下で行われなければならない。 溶液を脱気した後、約0.3単位/mLの活性を与えるのに十分な量のOxy raseTMが窒素またはアルゴンガスのような不活性雰囲気下に添加される。加 えるOxyraseTM材料は好ましくは余分の細胞夾雑物を除去するように精製 される。最も好ましくはOxyraseTM材料はベース材料へ添加する前に優先 的分画方法を用いてゼラチンで処理される。 この方法において、ゼラチン溶液は水100mL中ゼラチン1gを加熱により 溶解することによって調製される。冷後約30単位/mLのOxyraseTM材 料約200mLが添加される。このため得られる溶液は約6単位/mLのOxy rase活性を有する。OxyraseTM材料は濾過によって液体から分離され るが、遠心または他の分離手段も同様に機能する。次にOxyraseTM材料は 約0.3単位/mLの活性を提供するようにベース材料へ添加される。 ベース材料はミオグロビンの添加前に不活性雰囲気下で貯蔵される。一般に、 ミオグロビンは約5ng/mLないし1000ng/mLの量において最終対照 濃度を提供するように添加される。 ミオグロビンの異なる濃度範囲を有する対照を調製するのが好ましい。一般に 低、中、および高範囲のような三つの濃度範囲が十分である。 実施例2心臓マーカーのための限定されたベース材料の調製 グルタチオン200mg,グルコース200mg,アスコルビン酸50mg, フェノール1.1mLのような抗酸化剤と、乳酸塩約 2.7g,塩化カルシウム約225mgまたはカルシウムイオン1〜3mMを提 供する他のカルシウム塩と、クロルトリマゾール約20mg,ゲンタマイシン3 5mgおよびプロクリン300の約1mLのような抗微生物および抗カビ剤と、 プロテアーゼ不含アルブミン約95gと、ゼラチン約1gとを、塩化ナトリウム (約30g)を含んでいるpH約7.3の5mM TRIS緩衝溶液中でベース 材料約1Lを提供するように混合する。 ゼラチン1gを水100mLへ加え、ゼラチンを溶解するようにゆるやかに加 熱することによって溶解することによって溶液中にゼラチンを加えるのが最良で ある。次にゼラチン含有溶液はベース材料へ添加される。 得られる溶液は0.22ミクロンフィルターのようなバクテリアを除去するの に十分なフィルターを使用して濾過される。低いタンパク結合フィルターが好ま しい。 実施例3トロポニンIおよび対照の調製 トロポニンIストック溶液は、ヒト心筋から得たフラグメント化トロポニンI 約0.25mgと、トロポニンC約15mgを実施例2において調製した限定さ れたベース材料約85mLへ加えることによって調製される。溶液を混合し、約 50℃において約10日加熱する。得られるストック溶液は0.22ミクロン以 下の低タンパク結合フィルターを用いて無菌濾過される。ストック溶液は−20 ℃で凍結して2年まで貯蔵することができる。ストック溶液は2〜8℃において 1週間以上貯蔵することができる。 ストック溶液はこのストック溶液を実施例2で調製した限定され たベース材料中に希釈することにより、関心ある臨床範囲(約0ないし200n g/mL)のトロポニンIの希薄溶液を調製するために使用される。 実施例4多数心臓マーカーを含有する心臓対照の調製 実施例2において調製したベース溶液は脱気され、そして使用するまで酸素不 存在下(例えばヘリウム、窒素またはアルゴン下)に貯蔵される。加えて、実施 例1に詳しく述べたゼラチン処理したOxyraseTMが、約0.3単位/mL のOxyrase材料の最終活性を提供するように脱気プロセス後酸素不存在下 で添加される。 実施例3に記載したトロポニンIストック溶液と、ミオグロビンと、CK−M Bが関心ある臨床レベルの最終濃度を提供する量でベース溶液へ添加される。各 対照が臨床範囲の三つの異なるレベルにおいてミオグロビン、CK−MBおよび トロポニンIを有する三つの対照を調製するきが好ましく、これらレベルは低、 正常および高臨床範囲を代表する。各心臓マーカー含有溶液はバイアルへ充填前 に0.22ミクロンフィルターを用いて無菌濾過される。この方法によって調製 した対照の安定性は図5,6および7に示されている。 実施例5トロポニンI対照の調製 配列番号5として指定した組換えトロポニンIフラグメントを天然フラグメン トに代え、そしてGreaserおよびGergely(1971)によって記 載されたEDC法を用いてTnCへ共有 架橋される。TnIのモル量はTnCより一般に大きいか当量である。0.1M KCl,0.2mM CaCl2を含んでいるpH6の20mM Mesバッ ファーへ、最終濃度5.7mMに新たに調製したNHSを加え、次いで0.2m g/mLを提供するようにTnCを加えた。混合液を室温で15分間インキュベ ートした。TnCは5.7mM EDC(最終濃度)の添加と、次で室温におい て30分のインキュベーションによって活性化された。活性化ステップはβ−メ ルカプトエタノール(20mM最終濃度)の添加によって停止された。次にPT Uバッファー中のCNBr−rTnI(TnI153)が最終濃度0.175m g/mLへ加えられた。混合物は室温で2時間インキュベートされた。複合体は バッファー交換された。架橋複合体の活性はStratus TnIイムノアッ セイを用いて測定された。 このストック溶液はストック溶液を実施例1で調製された限定されたベース材 料または他のベース材料中に希釈することにより、関心ある臨床範囲(約0ない し200ng/mL)にある希薄トロポニンI溶液を調製するために使用される 。図8はこの組換えトロポニンIフラグメントの45℃における経時安定性を示 す。 実施例6多数マーカーを含んでいる心臓対照の調製 トロポニンIを提供するため実施例5に記載したストック溶液が使用されるこ とを除き、実施例4がくり返される。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ミオグロビンの緩衝水溶液と、無酸素を維持するための手段と、抗酸化 剤を含んでいる臨床アッセイに使用のための組成物。 2. トロポニンTまたはトロポニンIまたはそれらのフラグメントをさらに 含んでいる請求項1の組成物。 3. 安定化タンパクをさらに含んでいる請求項1の組成物。 4. 安定化タンパクはアルブミンである請求項3の組成物。 5. アルブミンはプロテアーゼ不含である請求項4の組成物。 6. トロポニンTまたはトロポニンIまたはそれらのフラグメントをさらに 含んでいる請求項5の組成物。 7. 無酸素を維持するための手段は脱気および酸素スキャンベンジャーより なる請求項1の組成物。 8. 酸素スキャベンジャーはOxyraseTM材料である請求項7の組成物 。 9. トロポニンIまたはトロポニンTと、トロポニンIまたはトロポニンT の量と等しいかまたは大きいモル量のトロポニンCと、カルシウムイオンを含ん でいる組成物であって、37〜55℃の間で少なくとも7日加熱されている、ト ロポリンの臨床アッセイに使用のための組成物。 10. ミオグロビンをさらに含んでいる請求項9の組成物。 11. トロポニンTまたはトロポニンIと、トロポニンIまたはトロポニン Tの量の20倍以上のモル量のトロポニンCと、カルシウムイオンを含んでいる 、トロポニンの臨床アッセイに使用のための組成物。 12. 37〜55℃の間で少なくとも7日加熱されている請求項11の組成 物。 13. ミオグロビンをさらに含んでいる請求項12の組成物。 14. ミオフクロビンの緩衝化水溶液と、CK−MBまたはトロポニンのい ずれかの少なくとも一つと、安定化タンパクと、低いプロテアーゼ活性を維持す るための手段と、無酸素を維持するための手段と、抗酸化剤と、カルシウムイオ ンを含む、心臓マーカーのアッセイに使用のための組成物。 15. CA−IIIおよびミオシンからなる群から選ばれた心臓マーカーをさ らに含んでいる請求項14の組成物。 16. トロポニンはトロポニンIである請求項14の組成物。 17. トロポニンはトロポニンIフラグメントである請求項14の組成物。 18. トロポニンIフラグメントは少なくとも配列番号Iを含んでいる請求 項17の組成物。 19. トロポニンと少なくとも等しいモル濃度においてトロポニンCをさら に含んでいる請求項14の組成物。 20. トロポニンIおよびトロポニンCは37〜55℃の間で少なくとも7 日加熱されている請求項19の組成物。 21. トロポニンCのモル濃度はトロポニンIの少なくとも10倍より大き い請求項20の組成物。 22. トロポニンIはトロポニンIフラグメントである請求項21の組成物 。 23. トロポニンIフラグメントは配列番号5である請求項22の組成物。
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