JP4108979B2 - 生合成炭水化物欠損トランスフェリン対照標準 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の背景
【0002】
1.発明の分野
本発明は、アルコール飲料の慢性的な過剰摂取について血清及び他の生体流体に対して実施する診断テストの、補足的な成分としての使用する対照標準溶液に関連する。
【0003】
2.関連技術の説明
アルコール中毒及びアルコールの過剰摂取の為の検出に向けた診断法は、これらの状態を患う人々の治療の処方において有用であり付帯する健康状態の合併症及び、多くの場合もたらされる社会的結末を減らすことにおける実体的道具である。当該診断方法は、慢性的もしくは過剰なアルコール摂取の為の生化学的マーカーとして働く被験者の生体流体における、1又は複数の種のレベルの決定から成り立っている。これらのマーカーは、γ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)及び、炭水化物欠損トランスフェリン(CDT)である。最近のこれらのアッセイは特に鋭敏であり、他のものよりも症状に対してより一層の特異性を持ち合わせることを研究が示す。
【0004】
当該用語「炭水化物欠損トランスフェリン」又は「CDT」は、トランスフェリンの転化によって形成される、トランスフェリンの特定のイソ型に該当し、慢性的なアルコール過剰摂取者の生体流体において異常に高い濃度にて存在する。トランスフェリンそれ自体(すなわち、通常もしくは完全なトランスフェリン)は血液中の鉄輸送タンパク質であり、2つのN結合多糖類(もしくは炭水化物)鎖を伴う糖タンパク質であり、これらの鎖各々は2もしくは3の枝を包含する。各々の枝はシアル(N-アセチルノイラミン)酸残基で終わる。トランスフェリンは様々なイソ型で存在し、多糖類の鎖の数及び各鎖の枝の数において異なっている。5つのそのようなイソ型がそれらのpIの差異に基づく電気化学的な分離手段によって同定されている。pIがより高くなる程、分子上での多糖類の鎖はより少なくなる(及びシアル酸残基もより少なくなる)。主要なイソ型は5.4のpIを持ち、一方で慢性的なアルコール過剰摂取者であり5.7以上のpIを持つ被験者においては、増加する。従って、当該用語「炭水化物欠損トランスフェリン」もしくは「CDT」はpIが5.7以上のトランスフェリンのイソ型をいう(当該用語「脱シアル化トランスフェリン」及び「dTf」も又、同様のイソ型を示す為に用いる。)。通常の被験者におけるCDT画分は、全トランスフェリンの0.8%より少なく、アルコール過剰摂取者における量の10倍程度に上昇できる。
【0005】
CDTに対する診断試験は、一般的にイオン交換クロマトグラフィーにより完全なトランスフェリンからCDTを分離することで始まる。溶出液におけるCDTの定量は次いで、ラジオイムノアッセイもしくは濁度計測により達成される。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、等電点電気泳動等もしくは免疫ブロット法の使用等他の方法がイオン交換クロマトグラフィーの代わりにある。評価成分の状態を確かめる為、方法の正確さや精度を検討する為もしくは、試験の結果をCDTレベルを意味する数字の桁に転換する為(すなわち試験を較正する為)の各々の場合において、対照標準は必要とされる。有効である為に、当該対照標準は典型的な臨床的研究室で遭遇する分析的な分散量に対して、実際の患者のサンプルと同等に鋭敏でなければならない。当該対照標準は又、使用の用意が整う迄長期間に渡り保存できるように安定でなければならない。
【0006】
当該用語「対照標準」は、既知且つ予め選択した濃度でCDTを含む任意の溶液成分を示す為に、本明細書において使用する。既知の濃度の溶液は様々な目的に有用である。特殊なテストキットもしくは装置又はテストキットの構成物、輸送、保存、もしくは操作の間劣化せず意図した方法において機能を決定する目的の為に、コントロールとしての利用法があり、較正の為又は試験読み値をCDT%についての数値へと変換する為の試験応答の直線性の確認の為の標準としての利用法も他にある。対照標準がコントロールとして働くか標準として働くかは、異なったCDTレベルで2以上のそのような対照標準を持つことはしばしば有用である。コントロールとして使用したとき、健康的な治験者の範囲においてCDTレベルを持ちうる対照標準もあり、アルコール過剰摂取者を示す範囲におけるのもある。較正剤として利用した時は、複数の対照標準は、範囲及び特にアルコール過剰摂取を患う者から正常な患者を識別する閾値を定めることにおいて有用である。
【0007】
対照標準を調製する方法が先行技術にある。これらは、CDTのレベルが標的の範囲にある単位体を同定する為に、血液ドナーからの血しょうもしくは血清をスクリーニングすること又は、正常な濃度の単位体からCDTを同定すること及び分離すること並びにヒトの血清のような基本基質にスパイクする為に分離したCDTを使用すること等である。どの方法も時間を消費し、高価である。前者は多数の試験をすることが要求され、業として使用する為に十分な量の対照標準は生産されないであろう。後者は研究又は資本的に厳しい、透析、沈降、電気泳動及びクロマトグラフィー等の化学的分離技術を必要とする。結果的に、純粋なCDTは現在高い価格でのみ業者から入手できる。本発明は、容易な製法とロット間での高い再現性を伴い、上記の任意の目的の使用に対しても低い価格で、CDT対照標準溶液の供給のニーズを満足させることを指針とする。
【0008】
発明の概要
上に列挙した特徴を持つCTDアッセイのコントロール、又は標準として使用される対照標準が開示されている。好ましいそのような対照標準のセット例は、流体において、少なくとも完全なトランスフェリンの実体的部分をCDTに転化する為にノイラミニダーゼ(neuraminidase)により、生体流体の単位体においてトランスフェリンを分解することにより調製できうる。転化に引き続き、酵素を取り除き、もし必要もしくは所望であればCDT濃度は濃度の希釈によって調節して、生じたCDT溶液は対照標準を形成する為に基本基質へスパイクする為(即ち、濃縮CDTを添加する為)に使用した。完全なトランスフェリンの転化は、当該CDTレベルの指標を干渉しうるもしくは不明確にしうる他の生体流体の成分に影響を与えることなく驚くほど効率的な手法で進行する。本法にて調製された対照標準は、驚くほど再現性があり安定で、同じ溶液中に他の加水分解産物があるにも関わらず未分解のイソ型に逆戻りすることなくこのようにして達成したCDTレベルを保持する。本発明のこれら及び他の特徴、目的並びに利点は更に以下の詳細にて説明する。
【0009】
発明の詳細な説明及び明細な実施態様
本発明の為に適切な出発物質は、実体的な部分が完全なトランスフェリンであるトランスフェリン、又は健常な個体において優勢であるイソ型トランスフェリンであって、即ち5.7未満、そして最も一般的には5.4以下のpI値であるイソ型、を含むヒト生体流体である。健康な個体から採取した流体は特に重宝であり概ね適切である。これらの流体は全血、血しょう、血清及び脳脊髄液等である。これらの流体の画分において、他のタンパク質に対するトランスフェリンの割合が、同じように使用しうる全流体のそれらより高いこのような流体の画分も同様に用いて良く、そして実際上好まれる。血しょう及び血清、並び特にこれらの画分が好まれる。
【0010】
生体流体の画分を使用する時、当該画分は当業者にて既知の慣用の技術により得られうり、及びに適切な画分は生化学産業における業たる供給者から入手できる。好適な分画化の方法はコーンエタノール分画化技術(Cohn ethanol fractionation technique)及びその変法である。Cohn,E.J.ら“Preparation and Properties of Serum and Plasma Proteins. IV.A System for the Separation into Fractions of the Protein and Lipoprotein Components of Bioloical Tissues and fluids,”J.Am.Chem.Soc.68:450-475(1946),及びCohn,E.J.に対する1945年12月4日交付米国特許 第2,390,074号に本法の記載が見られる。これらの文書の内容はここで明細書に組み入れる。ローマ数字により当業者において周知である様々なコーン画分は、部分的に沈殿したタンパク質のペーストであり、pHを次第に低下させること及び画分に加えるエタノールの量を次第に増加することで連続画分が得られる。本発明において出発物質として使用する為の好適なトランスフェリンを含む画分は、約5.8のpH及び約0.163のモル分率でのエタノールの存在等の状態の下で分離した画分IVとして知られる画分である。
【0011】
一度得た流体は、更にトランスフェリンの分解へ適切にする為に更に加工して良い。コーン画分を使用する時、例えば、当該流体を分画において使用した前記エタノールを取り除く為に透析をして良い。慣用の透析方法が使用できうる。当該流体中のトランスフェリンを濃縮する為の多くの場合において又有益であり、透析及び他の慣用の方法によって又容易に達成できうる。それらにおけるトランスフェリンの濃度がおよそ300mg/dL以上が好適な溶液であり、それらにおけるトランスフェリン濃度がおよそ1,000mg/dL以上がそれらにおいて最も好適である。
【0012】
任意の生物学的な供給源からのノイラミニダーゼが使用できうる。クロストリジウム(Clostridium)属、特にウェルチ菌(Clostridium perfringens)が、そのような供給源の例である。アルトロバクターウレアファシエンス(Arthrobacter ureafaciens)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、連鎖球菌(Streptococcus sp)及び大腸菌(E.coli)が他の供給源である。典型的な酵素の分解に最適である状態の下で分解は行われ、最適な酵素活性をもたらすそれらが好適である。酵素は周知である為、酵素を利用する当業者は、各酵素が最適活性を示す状態が知られもしくは容易に決定できるだろう。概して、生理学的な温度の付近の温度及び約4.5から約5.5の範囲におけるpHは現在最高の結果を生み出すと考えられている。概して、(重量で)過半数以上がCDTであるトランスフェリンのイソ型を達成する為に、分解の状態及び分解を可能にする時間が選ばれた。好適には、分解後の溶液中の当該CDTの量は、溶液中の全トランスフェリンの約75重量%以上であり、最も好適には約85重量%以上である。
【0013】
一度分解の段階が完了したCDT溶液から酵素の除去を助長する簡便な方法は、不溶性を保つ不活性物質である固相支持体上に固定化された酵素を用いることであり、かように加工溶液から簡単に分離できる。酵素の固定化は共有結合によって容易に達成する。試験管のような反応容器の壁もしくはマルチウェルプレートのウェルが固相支持体の一つの例である。そのような支持体上に固定化した酵素からのCDT溶液の分離は、単に試験管もしくはウェルから溶液を単に引き抜くことにより達成する。透過性の膜やパッドが他の例である。分解は、膜やパッドを通る流体の循環により達成され、分離は、循環する流体から単に膜もしくはパッドを取り除くことにより達成する。好適である一つの第三の例は、ビーズ又は粒子、特にこれらは微小な大きさであるビーズもしくは粒子である。ビーズの材料の例は、エチレン無水マレイン酸、ポリアクリルアミド、ポリスチレン及び誘導体、ナイロン、シリコーンゴム、ラテックス、セルロース、スターチ、アガロース、デキストラン、及び前記の各々の誘導体並びにシリカガラスビーズ、金属、及び金属酸化物である。微小なビーズに固定化した酵素は、生化学研究室の為の物質の業たる供給者から入手できる。分解する流体において当該ビーズのスラリーを形成すること並びに、温度及びpHの適切な条件下で適切な時間に渡り当該スラリーをインキュベートすることによって分解を達成する。次いで、遠心、ろ過、デカンテーション、もしくは任意の他の慣用の懸濁物もしくは懸濁液から固体を分離する手段によって分離を達成する。他方、この型のプロセスはバッチプロセスであり、連続プロセスも又用いて良い。例えば、分解する流体は、酵素を塗布したビーズの充填基床を含むカラムの中を連続式に、当該カラムから溶解形態にて出現する流体により通過させて良い。
【0014】
一度CDT溶液を回収し、アリコートを、選択したCDTレベルの対照標準として働く為に多数の基本基質に加えた。基本基質はCDTアッセイに利用される生体流体と同じようにして分析の手順もしくは器具において使用できうる任意の流体であって良い。同じ型の流体等の例、すなはち血液、血清、血清及び脳脊髄液は、本発明において当該方法の最初の段階における分解の為のトランスフェリンの供給源として用いる。これらの溶液の人工もしくは模擬版が又使用できうる。CDT溶液と基本基質の割合は、所望の標的濃度を持つ対照標準の達成の為に選ばれる。好適には、2以上の対照標準のセットを、一般的にアルコール過剰摂取を示す当該CDTレベルの範囲もしくは限界であるCDTのレベルの目盛り付けと共に、本法において調製した。
【0015】
一度対照標準を適正な濃度で調製したら、慣用の抗菌剤、安定化剤、もしくは両方を対照標準の保存寿命及び信頼性を改善する為に添加する。適切な抗菌剤の例は、アジ化ナトリウム及びシプロフロキサシンのような抗生物質である。当該安定化剤は、前記CDTもしくは標準に存在する他の全てのイソ型トランスフェリンの酸化又はより小さな分解産物への分解の防止の為に働く。穏やかな還元剤を安定化剤として使用して良く、もしくは当該組成剤は酸化に対するそれらの感受性を減少させる為に、アルゴンのような不活性ガスの環境にて保存しても良い。
【0016】
以下の実施例は説明の目的の為に提示するものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0017】
実施例
1.トランスフェリン溶液の調製
20%(重量/体積)のコーン画分IVヒトペースト溶液(200g,Baxter Hyland Corporation,Deerfield,Illinois,USA)をpH8.0のトリス緩衝液(1,000mL)50mMで調製した。不溶性物質を遠心で沈殿させ、トランスフェリン溶液の上澄を0.45ミクロンのフィルターを通してろ過した。次いでアルコールを取り除く為に、2倍量のトリス緩衝液(50mM、pH8.0)に対して当該トランスフェリン溶液を透析した。その後、当該透析済のトランスフェリン溶液を、慣用のアッセイ(Beckman Array,Beckman Coulter,Inc.,Fullerton,California,USA)によりそのトランスフェリン成分を評価し、トランスフェリン濃度1,000mg/dL超を達成する為の、更なる透析により、そのもとの濃度の約3倍に濃縮した。次いで当該溶液のpHを5NのHClにより5.0に調整した。
【0018】
2.トランスフェリンのCDTへの転換
その表面にウェルチ菌からのノイラミニダーゼを結合し有するアガロースビーズ(Sigma Chemical Company,St.Louis,Missouri,USAから得た)を、ガラスフリット漏斗(glass fritted funnel)を使いて2倍量の食塩水で2度洗浄した。当該酵素を塗布したビーズを、mgトランスフェリン当りノイラミニダーゼ6.0mIUの割合でトランスフェリン溶液に添加し、環境チャンバーにおいて37℃でおよそ4時間に渡るスラリーの混合を可能にした。反応は当該ビーズを取り除く為のろ過で終結し、pHを8.0に上昇させる為に十分な10NのNaOHを生じた溶液を加えた。CDT%免疫比濁法により、生じた溶液中のCDTの濃度を決定した。アッセイキットはBio-Rad Laboratories,Inc.,Hercules,California,USAから業として入手できる。
【0019】
3.基本基質の調製
当業者に周知であり使用する慣用の方法により、健常なヒト血しょうの単位体を溜めて脱繊維素処理した。生じた基本基質の全タンパク質濃度を、必要につれ当該基本基質の濃縮又は生理学的食塩水によるその希釈によって6.0g/dLに調整した。次いで慣用の技法により、基本基質における内因性のCDT及びトランスフェリンのレベルを決定した。
【0020】
4.対照標準の調整
CDTの目盛りを付けたレベルである対照標準を達成する為に、上記節2において調製したCDT溶液の適切な量を節3にて調製した基本基質に加えた。3%CDT対照標準1Lを調製する為に、かくして当該基本基質単独で(1リットル)使用した。6%CDT対照標準1Lを調製する為に、CDT溶液15mLを基本基質985mlに加え、9%CDT対照標準1Lを調製する為に、CDT溶液30mlを基本基質970mlに添加した。標的濃度に達成する為に必要な任意の調節は、更なるCDT溶液をもしくは更なる基本基質を添加することによりなされた。一度、当該溶液を組み合わせ、抗菌及び安定化剤を添加し、並びに当該生じた溶液を室温にて30分に渡り混合、フィルター滅菌をし、滅菌栓を使い無菌ガラスビンに無菌的に置いた。次いで、当該溶液を2-8℃で保存した。
【0021】
5.試験分散量に対する生産物の感度
(全トランスフェリン濃度に対して名目上3%,6%及び9%に標準化した)3つのCDT溶液を前節に指示したように調製し、CDT%免疫比濁法を使いそのCDT重量%及び全トランスフェリンmg/dLを各々分析した。試験に対する各溶液の感度及び解析分散量を検出する為、各試験試験について、10の反復を行った。平均、標準偏差(SD)及び各レベル対する分散の%率(%CV)に関する結果を下記の表に列挙する。
【表1】
Figure 0004108979
【0022】
正常及び異常なサンプル双方に渡り業として有効な試験において概して遭遇するCVの値は、おおよそ4%である。標的レベルでのCDTの溶液を示す上記に記載のデータは類似の感度のものである。
【0023】
6.本製品の閉鎖ビンの安定性
より低い温度での性能をより高い温度での性能に相関するアレニウスモデルに従い、2年間に渡る2-8℃での保存に相当したであろう時間に渡る、加速棚寿命試験において、前節にて使用した3つのCDTレベルの製品の別々の閉鎖ビンを35℃、41℃及び47℃で保存した。前節におけるような同じテストキットを用いてCDT%の決定を行い、各々の産物は短期間に渡る異常に高い温度で安定性を保ち、それゆえ2年以上に渡り、2-8℃で安定性を維持するであろうと当該結果が示した。
【0024】
別の試験において、リアルタイムの安定性の情報を提供する為に、同じ3つのCDTレベルでの製品の閉鎖ビンを2-8℃で保存した。当該CDT濃度は、およそ235日の試験存続時間を通して妥当な6回の点で(上記アッセイキットを使用して)決定して、それらは図1にプロットしてある。本プロットにおいて、レベル1を菱型のデータ点で示し、レベル2を四角形のデータ点で示し、レベル3を三角形のデータ点で示した。製品が235日以上に至り安定であると、これらの結果が明確に示す。
【0025】
7.本製品の開放ビンの安定性
臨床的研究室における実際の使用状態を模擬する為に、開放ビンの安定性テストを実行した。これらの試験は、当該試験が30日続き、各日一度は当該ビンを保存(2-8℃)から外し、15分間室温と同等たらしめ、次いで開放してそれらの中身を研究室の環境に暴露し、その後閉じて2-8℃での保存に戻した他は、同じ方法で、閉鎖ビンの安定性の試験のように、同様の3つのCDTレベルでの製品に対して行った。
【0026】
当該CDT濃度を30日以上の試験期間の妥当な6つの点により(上記記載のアッセイキットを使い)決定し、図2にプロットしてある。本プロットにおいて、レベル1を菱型のデータ点で示し、レベル2を四角形のデータ点で示し、レベル3を三角形のデータ点で示した。製品が30日以上を通じて安定であると、これらの結果が明確に示す。
【0027】
前記に主要な説明の目的を提示する。当該発明の範囲内に平伏する更なる改良及び変法は当業者に対しては、容易く明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従って調製された3つのCDT対照標準溶液に対して時間の関数としてCDTの%濃度を測定したプロットであり、当該プロットは閉鎖ビンにおける溶液の安定性の表示を供す。
【図2】 本発明に従って調製された3つのCDT対照標準溶液に対して時間の関数としてCDTの%濃度を測定した別のプロットであり、本プロットは開放ビンにおける溶液の安定性の表示を供す。

Claims (10)

  1. アルコール飲料の慢性的な過剰摂取の指標である炭水化物欠損トランスフェリンの異常に高いレベルにあるヒト生体流体における、炭水化物欠損トランスフェリンレベルの決定にて対照標準として使用する為の、予め選択した濃度での炭水化物欠損トランスフェリンを含有する流体を調製する為の方法であって、
    (a)該ノイラミニダーゼ(neuraminidase)により炭水化物欠損トランスフェリン至る前記流体における大多数のトランスフェリンを分解するために、ノイラミニダーゼとトランスフェリン含有ヒト生体流体またはヒト生体流体のトランスフェリン含有画分を接触させること、
    (b)前記ノイラミニダーゼ当該流体を分離し、そして
    (c)前記分離した回収流体を、ヒト生体流体と予め選択される濃度を達成する、ある割合にて組み合わせること
    を含んで成る当該方法。
  2. 前記(a)の流体が血液、血清、血しょう、脳脊髄液及びこれらの画分からなる群から選択されるメンバーである請求項1記載の方法。
  3. 前記(a)の流体(a)がCohn(コーン)画分IVである請求項1記載の方法。
  4. 前記ノイラミニダーゼがウェルチ菌(Clostridium perfringens)に由来する請求項1記載の方法。
  5. 段階(a)が、全トランスフェリンに対して前記炭水化物欠損トランスフェリンが85重量%以上である溶液を生産するために行われる、請求項1記載の方法。
  6. 前記ノイラミニダーゼを微小粒子上に固定化する請求項1記載の方法。
  7. 段階(a)をpHが4.5から5.5で実行する請求項1記載の方法。
  8. 前記段階(a)の流体が1,000mg/dL以上の濃度でトランスフェリンを含む請求項1記載の方法。
  9. 前記段階(c)のヒト生体流体が血清である請求項1記載の方法。
  10. 前記分離した回収流体及びヒト生体流体の組み合わせの為に抗菌剤及び安定剤を添加することを更に含んで成る請求項1記載の方法。
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