JP2002510712A - 新規なペプチドに基づく精神分裂病の診断のためのアッセイ - Google Patents
新規なペプチドに基づく精神分裂病の診断のためのアッセイInfo
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Abstract
Description
は、本発明は精神分裂病の診断のためのアッセイを提供する。
の本発明の特許能力にこの技術がなんらかの点で関係することを示すものとして
解釈されるべきではない。
れる。
のような様々な精神症状を包含する症候群である。精神分裂病は全人口の約1%を
冒し、社会に対するその経済的及び社会的負担は莫大である。疾病の発症は若年
齢で起こり、従って、患者は典型的に生涯にわたる医学及び精神医学管理を必要
とする。それ故、精神分裂病は産業世界における最も費用がかかる疾病の一つと
みなされる1。
と関連する様々な既知の危険因子がある。ウイルス感染及びそれに続く自己免疫
反応もまた可能性がある原因因子として提示されている2-4。また、コントロー ル被験者、両極性の、鬱病の、人格障害のまたは分裂情動性(schizoeffective )患者と比較した場合に精神分裂病及び痴呆症患者では高レベルの自己抗体が検
出されたので、精神分裂病患者における血小板に対する自己抗体の関与も示され
た5-6。ウェスタンブロット分析により、自己免疫性血小板減少症及び痴呆症を 患っている患者から得られた自己抗体により認識されるものと異なる精神分裂病
患者から得られた自己抗体により認識される血小板抗原のパターンが明らかにな
った7。精神分裂病患者から得られた自己抗体が特異的に結合する抗原は、その 分子量により特性化されている。
するいくつかのタンパク質が同定された。これらのタンパク質が結合する抗体は
、典型的には、血小板結合自己抗体(PAA)である。精神分裂病患者から得られ たそのような自己抗体(以下「精神分裂病由来の抗体-SDA」)は上記の抗原に結
合することが示されたが、一方、コントロールの非精神分裂病個体から得られた
自己抗体(以下「非精神分裂病由来の抗体-NSDA」)はそうではなかった。
ルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(G3PD)、エノラーゼ、ケラチン、
肝細胞増殖因子、細胞外カルシウム反応受容体及びさらにいくつかのような既知
のタンパク質である。ウサギタンパク質エノラーゼを消化することにより、SDA に対する高い結合活性を有する免疫学的に活性のあるペプチドが明らかになった
。
ったペプチドは以下の配列: SGETEDTFIADLVVGLCTGQIKTGAPCR(配列番号1) の28アミノ酸を含んでなった。
のあるもの(すなわち、NSDAに対する非常に低い結合活性に比較した場合にSDA に対して高い結合活性を有したかまたはNSDAに全く結合しないようなもの)を同
定した。さらに、合成した活性ペプチドは、精神分裂病患者から得られた血漿サ
ンプルとコントロールの非精神分裂病個体から得られた血漿サンプルを初めて識
別できた。
り、このペプチドが2個のシステインを介して環をそして残りの遊離システイン を介して二量体を形成することが示された。この形態のペプチドはSDAに結合す るその能力において最も有効である。
ピトープは三次元の空間エピトープであるようである。
るペプチドを提供する。
きるペプチドを提供し、ここで、そのペプチドは以下のアミノ酸配列:LVVGLCTC
QIKTGPAC(配列番号2)を有するペプチドに特異的に結合できる抗体に結合する
。そのようなペプチドのいくつかの限定しない例は以下のもの: iii. IADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 3) iv. ADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 4) v. DLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 5) vi. LVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 6) vii. LVVGLCTGQIKTGPACR (配列番号 7) viii. LVVGLCTPQIKTGPACR (配列番号 8) である。
るペプチドも提供し、そのようなペプチドは i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQ (配列番号 9) ii. VVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 lO) iii. CTGQIKTGAPCR (配列番号 11) iv. LVVGLCTGQIKTGAPC (配列番号 12) v. LVVGLCTGQIKTGAP (配列番号 13) vi. LVVGLCTGQIKTGPAC (配列番号 14) よりなる群から選択されるペプチドに結合しない抗体に結合できる。
高レベルで存在する抗体に結合できるペプチドも提供する。
結合できるペプチドを提供する。
hemical Nomenclature Commissionにより推奨される1文字アミノ酸(a.a.)記号
に従う。
DAと比較した場合にSDAが実質的により高い程度で結合できるペプチドの抗原性 エピトープの構造が三次元のエピトープであることが明らかになった。最小エネ
ルギー計算に基づくコンピュータープログラムを用いることにより、本発明のペ
プチドの抗原性エピトープは、疎水性コア及び約2個の正の電荷を有する伸長部 を含んでなる環式構造であると予測される。正に荷電した伸長部は、多数の可能
な空間配置のいずれかに位置することができる。
る。例えば、試験したペプチドをポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、それ
をPVDS膜上にブロットし、次にそれをSDAと反応させ、NSDAとのそれらの反応に 比較することにより抗体に対するその結合活性に関して分析することができる。
対する抗体のような当該技術分野において既知のいずれかの検出系を用いること
によりPAAに対する本発明のペプチドの結合の程度を決定することができる。マ ーカーは放射性基、蛍光基、検出可能な生成物を生じる反応を触媒できる酵素、
アビジンにより検出できるビオチン基等であることができる。
支持体上に結合させ、試験サンプルと反応させ、検出可能なマーカーに結合した
抗-ヒトFc抗体を用いてサンプル中のPAAの結合レベルを決定する。
Fc及びFast-DABTM(SIGMA)または4−クロロ−ナフトール(SIGMA)を発色試薬と
して用いることにより試験ペプチドに結合した自己抗体のレベルを決定する。
る当該技術分野において既知の統計学的方法のいずれか(例えばスチューデント
のt-検定)により決定した場合にSDAに対する結合のレベルがNSDAに対するその
結合より統計学的に有意に高くなければならない。
識されるように、例えば、SDAに対するペプチドの結合能力を実質的に変えずに 1個またはそれ以上のアミノ酸の付加、置換または欠失により本発明のペプチド
のアミノ酸配列を改変することができる。従って、例えば、本発明のペプチドの
アミノ酸配列の1番目の位置にあるロイシンをペプチドの結合活性を変えずにア
ミノ酸の同じファミリーに属するアミノ酸グリシンまたはバリンで置換すること
ができる。当業者が、例えば、Molecular Biology of the Cell 編集者Alberts
B. et al., Garland Publishing, Inc., New York and London, 第2版,1989,
54-55頁に見いだすことができるようなファミリーへのアミノ酸の既知のグルー プ分けに従ってペプチドのアミノ酸の各々をどのアミノ酸で置換できるかを決定
するのは難しくない。
おいて記述したもののような当該技術分野で既知の方法のいずれかにより決定し
た場合にNSDAに比較してSDAに対してより高いレベルの結合を有するペプチドの ような、SDAに対する実質的に同じレベルの結合活性を有するようなものである 。
apain)を用いる)酵素的消化または化学的(CNBr)消化により得ることができ る。そのような場合、得られたペプチドをRP-HPLCのような当該技術分野におい て既知の方法により分離し、次に個々のペプチドを(例えば、Eurosequence b.v
.(Nijenborgh 4;9749 Gronigen;The Netherlands)による)シークエンシングに 用いることができ、そして上記のようにSDAに対するそれらの結合能力に関して 分析することができる。
でのような当該技術分野において既知の方法により合成することもできる(以下
の実施例における詳細な説明を参照)。新たに合成したペプチドの結合活性を上
記のアッセイのいずれかを用いて決定する。
神分裂病個体から得られたサンプルを識別することができ、それ故、個体の精神
分裂病の診断において有用である。従って、本発明はその別の態様として、個体
の精神分裂病の診断における使用のためのペプチドを提供し、該ペプチドは精神
分裂病患者の体液中に高レベルで存在する抗体に結合できる。
PAA含有画分である。しかしながら、本発明により、サンプルからPAAをまず単離
する必要なしに試験個体から採取した血漿サンプルにおいて精神分裂病の存在の
可能性を決定することが初めて可能になった。従って、本発明では、試験する個
体のサンプルは、当該技術分野において既知の方法のいずれかにより(例えば、
多血小板血漿(PRP)を得ること及びそれからPAAを単離することにより)そこか
ら得られた血漿サンプルまたはPAA含有画分のいずれかであってもよい。
比較した場合に精神分裂病患者から得られたサンプルにおいて血小板由来の自己
抗体に異なるように結合できるので、それらのペプチドを個体の精神分裂病の診
断のためのアッセイにおいて用いることができる。従って、本発明はさらなる態
様により、以下の工程: (a)血液サンプル、その血小板含有画分または血小板から離した血小板結合抗
体(PAA)を含有する画分であるサンプルを個体から得ること; (b)精神分裂病患者の体液中に高レベルで存在する抗体に結合できるペプチド
と該サンプルを接触させること; (c)該サンプルに対する該ペプチドの結合のレベルを決定し、非精神分裂病個
体からのサンプルに対する該ペプチドの結合レベルより高いレベルは、該個体が
精神分裂病にかかっている可能性が高いことを示すこと を含んでなる、個体の精神分裂病の診断のためのアッセイを提供する。
配列を有するペプチドに特異的に結合できる抗体に結合するペプチドである。別
の態様により、上記の工程(b)のペプチドが、 i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 1) ii. LVVGLCTCQIKTGPAC (配列番号 2) iii. IADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 3) iv. ADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 4) v. DLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 5) vi. LVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 6) vii. LVVGLCTGQIKTGPACR (配列番号 7) viii. LVVGLCTPQIKTGPACR (配列番号 8) よりなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる。
上に固定した1個またはそれ以上の本発明のペプチドを含んでなる支持体及び抗
-ヒト免疫グロブリン抗体またはそのフラグメントを含んでなる。抗-HIG抗体を 検出可能なマーカーに結合することができ、あるいはまた、キットは該一次抗体
に対して導かれる第二の型の抗体を含んでなってもよく、その場合、その二次抗
体を検出可能なマーカーに結合する。キットはまたアッセイを行うために必要な
様々な試薬及び使用説明書も含んでなる。
て具体的に示す。
l)を抜き取った。室温での遠心分離(100g、20分間)により多血小板血漿(PRP) を得た。抗凝血剤として10ml mM EDTAを補足したリン酸緩衝食塩水(PBS)でそ れらを3回洗浄することにより血漿を含まない血小板を得た(4000g;15分;4℃) 。抗-血小板抗体の単離のために、血小板を0.1Mグリシン/10mM EDTA、pH 2.8と 室温で10分間インキュベートし、次に遠心分離した(4000g;15分;4℃)。抗-血 小板抗体を含有する上清をNa2PO4飽和溶液で中和し、使用するまで-20で保存し た。 2.分取等電点電気泳動 血液型Oの血小板濃縮物を地元の血液銀行から購入し、上清が血漿を含まなく
なるまでPBS/10mM EDTAで3〜5回洗浄した(4000g;15分;4℃)。それらの血小板 (約20濃縮物)をまず水中0.5% Triton X-100/0.5% NP40 20mlを用いて穏やかな
振盪下で室温で15分間可溶化した。懸濁液を遠心分離し(10000g、15分、4℃ )、上清を除き、ペレットを水中0.1% Triton X-100でもう2回抽出した。3つの 上清を合わせ、AmpholyteTM 3/10(BioRad)を1%の最終濃度まで加えた。この溶
液をROTOFOR TM室(容量60ml)中に添加し、次に、製造業者(BioRad)の説明マ
ニュアルに従って分取等電点電気泳動を行った。典型的には、電気泳動を4.5時 間(10℃;10ワット定電力)後に終了した。20画分を取り、画分のpHを決定した
(pH勾配1.5-12)。それらの画分をさらに使用するまで-20℃で保存した。 3.免疫反応性画分の同定 ポリアクリルアミド(10%)ゲル電気泳動し、タンパク質をPVDF膜上にブロッ トし、そして膜を50mlのインキュベーションバッファー中1mlの自己抗体で調べ ることにより画分を免疫反応性に関して分析した。結合したヒト抗-血小板抗体 を検出するためにSIGMAからの西洋ワサビペルオキシダーゼに結合した抗-ヒトFc
(ヤギ)(1:500希釈)及びFast-DAB TM(SIGMA)または4−クロロ−ナフ
トール(SIGMA)を発色試薬として用いた。免疫反応性が6.0〜10.0の範囲のpHを
有する画分で見られた。 4.分取ポリアクリルアミド(8%)ゲル電気泳動 免疫反応性画分(pH6-10)を合わせ、BioRadからのPrepCellにおいて製造業者
の説明マニュアルに従って分取SDSポリアクリルアミドゲル(8%及び8cmの高さ)
により還元条件下で分子量により分離した。1.5mlの画分(n=400)を集め:10番
目毎の画分をSDSゲル電気泳動、続いて銀染色により分析して、400画分の分子量
分布を決定した。 5.免疫反応性画分の同定 BioRadからのDotBlot装置(96ウェル)を用いて5番目毎の画分(0.1ml)を
PVDF膜上にドットブロットした。次に、免疫反応性画分を上記のように検出した
(1.3)。 6.免疫反応性タンパク質の同定 先に記述したように、様々な免疫反応性タンパク質を同定した。タンパク質の
量に対して高い比率の反応性を有するタンパク質に対してシークエンシングを優
先した。サンプルの調製を典型的に以下のように行った:陽性画分のまわりの画
分(+/-10)を1.5で上に記述したように再分析した。陽性画分を合わせ、凍結乾
燥し、分析(0.75mm)SDSポリアクリルアミド(10%)ゲルで再び分け、クーマシー
ブルーで染色した。バンドを切り出し、Eurosequence b.v.に送った(酵素消化 、ペプチドのRP-HPLC分離及びそれに続くアミノ酸シークエンシング)。 7.免疫反応性エピトープの同定 同定したタンパク質のうち、2つは市販されていることが分かった: a)グリセルアルデヒド−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD) b)エノラーゼ。
ずれかで消化し、得られたペプチドをRP-HPLCにより分離した。1.5で記述したよ
うな免疫反応性の分析のために全ての画分のアリコート(20%)は、Eurosequenc
e b.v.により主たる発明者に送られた。エノラーゼの酵素消化のみが活性のある
フラグメントをもたらし、それは続いてEurosequence b.v.によりシークエンス された。 8.ペプチド合成 様々なペプチドがEurosequence b.v.により10マイクロモルの規模でAbimed 52
2で合成された。ペプチドを慣例的に1mlの水/DMF/DMSO(1:1:1;v/v/v)に溶解した
。ペプチドをPVDF膜上に線状ブロットし、上記のように免疫反応性に関して試験
した。 9.エピトープ走査 本発明のペプチドの水溶液モデルをMacIntoshコンピューターシステムで計算 した。エノラーゼのx線三次元構造を公開ペプチドデータベースから作製し、水
溶液モデルにより計算されたペプチドのエピトープと一致するエピトープを見い
だすためにエノラーゼの表面を走査した。 実施例1:免疫反応性タンパク質の同定 上の1.3に記述したアッセイにより測定した場合に高いレベルで精神分裂病患 者において高レベルで存在する自己抗体に結合できるようなものとして以下のタ
ンパク質を同定した: タンパク質: グリセルアルデヒド−6−リン酸デヒドロゲナーゼ エノラーゼ ケラチン 肝細胞増殖因子 細胞外カルシウム反応受容体。
トロールの非精神分裂病患者から得られた血漿サンプルに対するそれらの結合能
力に関して試験した。それらの結果は、精神分裂病患者から得られた血漿サンプ
ルと非精神分裂病個体から得られたものを識別するために上記のタンパク質を使
用できないことを示し、すなわち、それらの結合結果は判定に役立たなかった。
)SDA及び(コントロールの非精神分裂病個体から調製した)NSDAと反応させる ことによりそれらの結合活性を試験した。以下の表1に示されるように、この場
合、酵素の各々と陽性に反応したサンプルの数により表されるSDAに対するタン パク質の結合はNSDAに対するそれらの結合より実質的に高かった。
裂病の診断において有用な可能性があるが、個体から得て試験するサンプルが調
製した血小板由来の自己抗体を含んでなることを必要とすることを示した。それ
らの酵素は血漿サンプルにおいて直接精神分裂病を検出するためには適していな
い。 実施例2:SDAに特異的に結合できる消化したタンパク質におけるエピトープの 同定 エピトープを同定するためにヒトG-3-P-デヒドロゲナーゼ及びウサギエノラー
ゼの化学的(CNBr)及び酵素的消化(クロストリパイン)を用いた。エノラーゼ
の酵素消化のみが、免疫学的に活性のある、すなわち、NSDAに対する結合能力よ
り高い程度でSDAに結合できる1個のペプチド(アミノ酸372-399;以下の表2にお
いて配列番号1を有するペプチド)を明らかにした。
ペプチドを上の1.8において記述した方法により合成した。次に、合成したペプ チドを上記のようにNSDAに比較した場合のSDAに対するそれらの結合活性に関し て評価した。
それらの結合と比較した場合にSDAに対する実質的により高い結合活性を示し( 表中、有りとして示す)、一方、残りのものは精神分裂病及び非精神分裂病個体
からのサンプルに対するそれらの結合においていかなる有意な違いも示さなかっ
た(表中、無しとして示す)。
ベルで存在する抗体に最も結合することができた。 実施例3:ペプチド配列番号2の特性化 (3個のシステインを含んでなる)ペプチド配列番号2の合成直後のレーザー 脱離質量分光分析法により、システインを介した環形成のない単量体の存在が示
される。しかしながら、ペプチド(約4mg)を1mlの水/DMF/DMSO(1:1:1;v:v:v)に
溶解し、溶液を室温で一晩放置した後、ペプチドは2個のシステインを介して環 をそして残りの遊離システインを介して二量体を形成する。いかなるより高分子
の多量体も検出できなかった。それら2つの形態のペプチドのSDAに対する結合 活性を試験した場合、二量体形態のペプチドが非二量体形態よりSDAに結合する ことにおいてさらに活性があることが明らかになった。
るペプチドの化学分析は免疫学的活性を完全に消失させ、一方、酸化、例えば空
気または酸素は免疫学的活性を元に戻した。 実施例4:精神分裂病及び非精神分裂病個体からのサンプルに対するペプチド配 列番号2の結合活性 単離したPAAに対するペプチド14(配列番号2)の結合活性を上記の方法を用 いて試験した。図1Aに示されるように、上記のペプチドは異なる精神分裂病患者
から得られた8個のPAAのうち7個に陽性に結合した。図1Bは、上記のペプチドが8
人の異なる非精神分裂病個体から得られたPAAに結合しなかったことを示す。ペ プチド配列番号9を陰性コントロールとして用いた。
は異なる精神分裂病患者からの5個のSDAのうち4個に陽性に結合した。図2Bは、 上記のペプチドが15人の異なる非精神分裂病個体のうち14人からのNSDAに結合し
なかったことを示す。ペプチド14(配列番号2)を陰性コントロールとして用い
た。 実施例5:三次元構造: 本発明のペプチドの抗原性エピトープの三次元構造を最小エネルギー計算に基
づくコンピュータープログラムを用いて予測した。
び約2個の正の電荷を含んでなる伸長部を含んでなる環式構造である。正に荷電 した伸長部は、多数の可能な空間配置のいずれかに位置することができる。 実施例6:ペプチドの計算したエピトープと一致するエピトープを見いだすため のエノラーゼの表面の走査 本発明のペプチドの水溶液モデル三次元構造を計算した。次に、公開ペプチド
データベースから作製したエノラーゼのx線三次元構造を走査し、本発明のペプ
チドの計算したエピトープの1個またはそれ以上と一致するエピトープをエノラ ーゼの表面上に見いだすことができるかどうかを調べるために本発明のペプチド
のアミノ酸の位置をエノラーゼ表面のアミノ酸の位置と比較した。
れるように、本発明のペプチドからシミュレートしたエピトープと一致する正に
荷電したアミノ酸(アルギニン及びヒスチジン)により囲まれた疎水性アミノ酸
(ロイシン、アラニン及びプロリン)のクラスターを含んでなるエピトープがエ
ノラーゼの表面上に見いだされた。従って、本発明のペプチドの抗原性エピトー
プの予測された構造をエノラーゼの細胞表面上に実際に見いだすことができた。
から調製したPAAに対する配列番号2を有するペプチド14の結合活性を示す図で ある。配列番号9を有するペプチドを陰性コントロールとして用いた。
プルに対するペプチド14(配列番号2)の結合活性を示す図である。配列番号9 を有するペプチドを陰性コントロールとして用いた。
本発明のペプチドの抗原性エピトープの図式的に予測された三次元構造を示す図
である。
Claims (14)
- 【請求項1】 精神分裂病患者の体液中に高レベルで存在する抗体に結合す
るペプチド。 - 【請求項2】 配列番号2のアミノ酸配列を有するペプチドに特異的に結合
できる抗体に結合する請求項1のペプチド。 - 【請求項3】 i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 1) ii. LVVGLCTCQIKTGPAC (配列番号 2) iii. IADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 3) iv. ADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 4) v. DLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 5) vi. LVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 6) vii. LVVGLCTGQIKTGPACR (配列番号 7) viii. LVVGLCTPQIKTGPACR (配列番号 8) よりなる群から選択されるペプチドに結合できる抗体に結合する請求項1または
2のペプチド。 - 【請求項4】 i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQ (配列番号 9) ii. VVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 10) iii. CTGQIKTGAPCR (配列番号 11) iv. LVVGLCTGQIKTGAPC (配列番号 12) v. LVVGLCTGQIKTGAP (配列番号 13) vi. LVVGLCTGQIKTGPAC (配列番号 14) よりなる群から選択されるペプチドに結合しない抗体に結合できる請求項1〜3の
いずれかのペプチド。 - 【請求項5】 i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 l) ii. LVVGLCTCQIKTGPAC (配列番号 2) iii. IADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 3) iv. ADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 4) v. DLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 5) vi. LVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 6) vii. LVVGLCTGQIKTGPACR (配列番号 7) viii. LVVGLCTPQIKTGPACR (配列番号 8) よりなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる請求項1〜4のいずれかのペ
プチド。 - 【請求項6】 i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 1) ii. LVVGLCTCQIKTGPAC (配列番号 2) iii. IADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 3) iv. ADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 4) v. DLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 5) vi. LVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 6) vii. LVVGLCTGQIKTGPACR (配列番号 7) viii. LVVGLCTPQIKTGPACR (配列番号 8) よりなる群から選択される請求項1〜4のいずれかのペプチド。
- 【請求項7】 精神分裂病患者の体液中に高レベルで存在する抗体に結合す
るペプチドであって、少なくとも1個の抗原性エピトープを含んでなり、該エピ
トープが疎水性コア及び正に荷電した伸長部からなる環式三次元構造を有するペ
プチド。 - 【請求項8】 個体における精神分裂病の診断のためのアッセイであって、
以下の工程: (a)血液サンプル、その血小板含有画分または血小板から離した血小板結合抗
体(PAA)を含有する画分であるサンプルを該個体から得ること; (b)精神分裂病患者の体液中に高レベルで存在する抗体に結合できるペプチド
と該サンプルを接触させること; (c)該サンプルに対する該ペプチドの結合レベルを決定し、非精神分裂病個体
からのサンプルに対する該ペプチドの結合レベルより高いレベルは、該個体が精
神分裂病にかかっている可能性が高いことを示すこと を含んでなるアッセイ。 - 【請求項9】 工程(b)のペプチドが配列番号2のアミノ酸配列を有する
ペプチドである請求項8のアッセイ。 - 【請求項10】 工程(b)のペプチドが i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 1) ii. LVVGLCTCQIKTGPAC (配列番号 2) iii. IADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 3) iv. ADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 4) v. DLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 5) vi. LVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 6) vii. LVVGLCTGQIKTGPACR (配列番号 7) viii. LVVGLCTPQIKTGPACR (配列番号 8) よりなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる請求項8のアッセイ。
- 【請求項11】 工程(b)のペプチドが i. SGETEDTFIADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 1) ii. LVVGLCTCQIKTGPAC (配列番号 2) iii. IADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 3) iv. ADLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 4) v. DLVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 5) vi. LVVGLCTGQIKTGAPCR (配列番号 6) vii. LVVGLCTGQIKTGPACR (配列番号 7) viii. LVVGLCTPQIKTGPACR (配列番号 8) よりなる群から選択されるペプチドである請求項8のアッセイ。
- 【請求項12】 工程(b)のペプチドが請求項7のペプチドである請求項
8のアッセイ。 - 【請求項13】 個体から得られた該サンプルが全血サンプルである請求項
8〜12のいずれかのアッセイ。 - 【請求項14】 i.上に固定した請求項1〜7のいずれかの1個またはそれ
以上のペプチドを含んでなる支持体; ii.検出可能なマーカーに結合した抗-ヒト免疫グロブリン抗体またはそのフラ グメント; iii.アッセイを行うために必要な試薬及び; Iv.使用説明書 を含んでなる精神分裂病の診断における使用のためのキット。
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