JP2002506998A - 固定調整ねじ付き光学機器マウント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 光学機器マウントは、固定ファスナー（５６）、第１プレート（１２）及び第２プレート（１４）を持つ。第１プレート（１２）は、レンズ或いは鏡のような光学装置（１６）を把持する。光学機器マウント（１０）は、孔（４６）に押し込まれるピン（４４）と係合する先端（４２）を持つ第１打込ねじ（３２）を含み、このねじは、固定ねじ（６６）により適所に保たれたコレット（３６）のねじ孔を貫通し、また、光学機器マウント（１０）は、対向する孔（６８）の中に延びる先端（６７）を持つ第２打込ねじ（６２）を含み、このねじは、別のコレット（６４）のねじ孔を貫通している。マウントは、また、ピン（３０）に取付けられたばね（２８）を持つ。コレット（３６）は、コレットフランジをコレット基部から離すスリット（５０）を持つ。固定ファスナー（５６）は、コレットフランジをコレット基部から離すように押圧し、コレット（３６）に第１ファスナー（３２）を固定するように作用する。拡大図（５）は、スリット（５０）を備えた固定ファスナー（５６）を示す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の分野） 本発明は、マウント組立体の打込ねじを固定する固定メカニズムに関する。

【０００２】 （背景情報） レンズや鏡のような光学装置は、通常、マウントにより機械的な組立体に連結
される。図１には、ばね３及び打込ねじ４により第２プレート２に連結される第
１プレート１を含むマウントが示されている。第１プレート１は、レンズや鏡の
ような光学装置５を把持することができる。マウントに組み立てた後でも、光学
装置５を動かすことができるのは望ましいことである。打込ねじ４の一方への回
転により、第１プレート１と光学装置５は、第２プレート２から離れたり、第２
プレートの周りを回転したりすることができる。打込ねじ４を逆回転することで
、ばね３は第２プレートの方へ第１プレート１を引き戻すことができる。

【０００３】 １つ或いは複数の打込ねじ４を固定し、光学装置５の位置を固定する固定メカ
ニズムを組み込むことは、望ましいことである。固定メカニズムの噛合いにより
、光学装置の動きは最小になるはずである。こうしたメカニズムにより、マウン
トの安定性は高くなるだろう。

【０００４】 図２ａには、第２プレート２のねじ山７と打込ねじ４のねじ山６の噛合いを示
している。ばね３により、打込ねじ４のねじ山６をプレートのねじ山７の第１の
面８とかみ合わせる力を作用させることができる。

【０００５】 図２ｂで示されているように、固定メカニズムは、ねじ山６をプレートのねじ
山７の第２の面９との噛合うように動かすことができる。第１の面８から第２の
面９へのねじ山６の移動で、対応する第１プレート１及び光学装置５の移動が起
こるだろう。実際のねじ山６の移動は比較的小さいものだが、光学装置５が少し
でも動くと、システム全体の誤差及び欠陥を生み出しかねない。そのため、打込
ねじのねじ山の移動が起こらない打込ねじ用の固定メカニズムを装備することが
望まれる。

【０００６】 （発明の要旨） 本発明の一つの実施態様は、固定ファスナーを持つ光学機器マウントである。
この光学機器マウントには、第１プレート及び第２プレートが含まれる。コレッ
トは、第２プレートに取付けられる。第１打込ねじは、コレットを貫通し、第１
プレートと係合することができる。コレットは、コレット基部からコレットフラ
ンジを分離するスリットを備えることができる。固定ファスナーの作用で、コレ
ット基部からコレットフランジを離すように押し、コレットに第１打込ねじを固
定することができる。

【０００７】 （発明の詳細な説明） 本発明の一つの実施形態は、固定ファスナーを持つ光学機器マウントである。
この光学機器マウントには、第１プレート及び第２プレートが含まれる。第１プ
レートは、レンズや鏡のような光学装置を把持することができる。ねじ山を備え
たコレットが第２プレートに取付けられている。第１打込ねじは、コレットのね
じ孔を貫通し、第１プレートと係合することができる。打込ねじの一方への回転
により第１プレートを第２プレートから離すことができる。マウントは、さらに
、ばねを備え、打込ねじが反対方向に回転されたとき、第１プレートを第２プレ
ートの方へ引き戻すことができる。コレットはスリットを持ち、コレットフラン
ジをコレット基部から分離することができる。この固定ファスナーの作用で、コ
レットフランジをコレット基部から離すように押し、第１打込ねじをコレットに
固定することができる。固定ファスナーの作用により、ファスナーのねじ山とコ
レットのねじ山間に対応する移動は生じない。移動が、ばねと同じ方向にあるた
めである。

【０００８】 参照番号に従ってさらに詳しく図を見ていくと、図３及び図４は、本発明の機
械式マウント１０の実施形態を示している。マウント１０は、第１プレート１２
及び第２プレート１４を含むことができる。第１プレート１２には、レンズのよ
うな光学機器１６の外縁を受入れる凹部１５が備えられる。このプレート１２の
ねじ穴２０にねじで取付けられるファスナー１８により、光学機器１６は所定の
位置に把持される。レンズが図示されているが、マウント１０は、鏡或いはその
他の光学装置のような異なった部品要素でも把持できることを理解されたい。更
に、マウントプレート１２及び１４が図示説明されているが、本発明は、ある物
体を別の物体と連結するファスナーを固定するために使用されるものである。

【０００９】 第２プレート１４は、止めねじのようなファスナー２６により、マウント１０
を基台２４に取付けることができる一対の孔２１及び２２が含んでいる。基台２
４は光学ベンチの上面であってもよい。マウント１０には、一対のばね２８が含
まれ、第１プレート１２を第２プレートの方へ付勢している。ばね２８の両端部
は、第１プレート１２と第２プレート１４に押し込まれたピン３０に取付けられ
ている。

【００１０】 マウント１０には、第１打込ねじ３２が含まれている。それを回転させること
によって第２プレート１４に対して第１プレート１２を移動させるようにことが
できる。打込ねじ３２は、コレット３６のねじ孔３４を貫通して延びている。コ
レット３６は、第２プレート１４の孔３８を通って延びている。ファスナーコレ
ット３６は、コレット３６を第２プレート１４に締め付け固定することができる
ねじ４０によって、適所に保持され、回転が阻止されている。

【００１１】 図４に示されているように、打込ねじ３２は先端４２を有し、その先端４２は
第１プレート１２の孔４６に押し込まれる一対のピン４４と係合することができ
る。先端４２は、打込ねじ３２が第１の方向に回転されるとき、第２プレート１
４から第１プレート１２を離す。ばね２８が、打ち込み第２ねじ３２が反対方向
に回転されるとき、第１プレート１２を第２プレート１４に向かって引き戻す。
この第１プレート１２の動きにより、光学機器１６のそれに応じた回動が引き起
こされる。

【００１２】 図５に示されているように、コレット３６は、カラー４８を持ち、このカラー
４８には孔３４にまで延びるスリット５０が設けられている。スリット５０は、
カラー基部５４からカラーフランジ５２を分離している。ひとつの実施形態では
、このスリット５０は、コレット３６の少なくとも１８０°の範囲に設けること
ができる。固定ファスナー５６は、本質的にスリット５０と垂直な方向に、カラ
ー４８にねじ込むことができる。固定ファスナー５６は、対応するカラー４８の
ねじ穴５８にねじ込まれた止めねじでも良い。ファスナー５６の先端５９は、カ
ラー基部５４と係合する。

【００１３】 固定ファスナー５６の一方への回転により、カラーフランジ５２をカラー基部
５４から離れる方向に偏向させることができる。このフランジの偏向により、フ
ァスナー５６とコレット３６間の回転を阻止する固定力を作リ出すことができる
。固定力は、ばね力と同方向にあるので、ファスナー３２が本来の位置に固定さ
れている時、第１ねじファスナー３２のねじ山６０とコレット３６のねじ山６１
の間に相対的な動きは何も起こらない。このように、本発明は、メカニズムが係
合している時、ねじ山６０と６１の間に相対的な動きを生じない固定メカニズム
を提供する。ねじ山の動きがないため、マウント１０の安定性が増す。

【００１４】 図３及び図４を参照すると、マウント１０は、第２プレート１４を貫通し、第
１プレート１２と係合することができる第２打込ねじ６２を含んでいる。第２打
込ねじ６２は、別のコレット６４のねじ孔（図示せず）にねじ込まれている。こ
のファスナーコレット６４は、第２プレート１４にコレット６４を固定する止め
ねじ６６で適所に保持されている。打込ねじ６２の先端６７は、第１プレート１
２の対向する孔６８の中まで延びている。

【００１５】 第２打込ねじ６２の一方への回転により、第１プレート１２を第２プレート１
４から離すことができる。打込ねじ６２の第２の反対方向の回転により、ばね２
８は第１プレート１２を第２プレート１４の方へ引き戻すことができる。第１プ
レート１２の動きにより、光学機器１６の対応する回動が生じる。 マウント１０には、さらに、止めねじ７２により第２プレート１４に固定され
るピボットピン７０が備えられる。ピン７０は、プレート１２の対向する孔７６
内で第１プレート１２と係合する先端７４を備えている。第１及び／或いは第２
打込ねじ３２、６２の回転により、第１プレート１２及びレンズ１６がピン７０
の回りで回動することができる。

【００１６】 図７及び図８は、第２プレート１０４に形成される一対のスリット１０２を有
するマウント１００の別の実施形態を示している。各スリット１０２は、プレー
トフランジ１０６をプレート基板１０８から離すことができる。一対の固定ファ
スナー１１０が、プレート基板１０８の対応するねじ孔１１２にねじ込まれてい
る。

【００１７】 一対の第１打込ねじ１１４が、第２プレート１０４の対応するねじ孔１１６に
ねじ込まれている。各ファスナー１１４の先端１１８は、第１プレート１２０と
係合する。打込ねじ１１４の回転により、第１プレート１２０を第２プレート１
０４の方へ、或いは、離すように動かすことができる。マウント１００には、第
１プレート１２０を第２プレート１０４の方へ付勢するばね（図示せず）を備え
ることができる。

【００１８】 プレートフランジ１０６には、ツール（図示なし）を挿入して、固定ファスナ
ー１１４を回転させることができる一対のクリアランスホール１２２を備えてい
る。固定ファスナー１１０の内径は、孔１２２の直径より大きくしてあるので、
ファスナー１１０の回転により、プレートフランジ１０６をプレート基板１０８
から離すことができる。プレートフランジ１０６を押すことで、打込ねじ１１４
と第２プレート１０４間の相対的な動きを阻止する固定力を発生させることがで
きる。固定力は、打込ねじ１１４とプレート１０４のねじ山間の相対的な動きを
防止する方向とすることができる。 ある例示的な実施形態が添付図に図示説明されているが、そうした実施形態は
単なる説明で、広義な本発明を制限するものではないということ、すなわち様々
なその他の変形形態を当業者は考え得るものであって、本発明は、例示説明され
る特定の構造及び配置に限定されないことを理解されたい。

【００１９】 光学部品要素を回動させることができるマウントが図示説明されているが、固
定メカニズムは、他の装置にも使用されることを理解されたい。例えば、マウン
トは、第１プレートにより把持される光学機器或いは他の装置を平行移動させる
ことができる。

【００２０】 更に、図３から図６に示されているコレット３６の外径は標準サイズにできる
ため、コレット／ファスナーのサブアセンブリーを、様々な異なった装置に設置
することができる。例えば、コレットをマシンツールに挿置することができ、そ
の場合、打込ねじ３２は、そのツール内に別の部品要素を固定するために使用さ
れる。固定ファスナー５６は、その際、打込ねじ３２を固定するために使用でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来技術の機械式マウントの斜視図である。

【図２ａ】 マウントのねじ山の噛合いを示す図１の機械式マウントの断面図である。

【図２ｂ】 ねじ山の位置の移動を示す、図２ａと同様の断面図である。

【図３】 本発明の機械式マウントの実施形態の分解図である。

【図４】 機械式マウントの断面図である。

【図５】 マウントの打込ねじの固定メカニズムの拡大断面図である。

【図６】 マウントの一対の噛合うねじ山を示す拡大断面図である。

【図７】 マウントの別の実施形態の斜視図である。

【図８】 図７で示されているマウントの固定メカニズムを示す断面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，Ｇ Ｅ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (22)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１プレート、 第２プレート、 前記第２プレートに取付けられ、コレットフランジをコレット基部から離すス
   リットを持つコレット、 前記コレットを貫通し、前記第１プレートと係合する第１打込ねじ、及び 前記コレット基部から前記コレットフランジを離すように押す固定ファスナー
   を備える光学機器マウント。
2. 【請求項２】 前記固定ファスナーが、前記コレット基部と係合する先端を
   持つ請求項１に記載のマウント。
3. 【請求項３】 前記固定ファスナーが、前記コレットフランジの対応するね
   じ穴にねじ込まれる止めねじである請求項１に記載のマウント。
4. 【請求項４】 前記スリットが、前記コレットの少なくとも１８０°の範囲
   に設けられている請求項１に記載のマウント。
5. 【請求項５】 さらに、前記第１プレートを前記第２プレートに向かって付
   勢するばねを備える請求項１に記載のマウント。
6. 【請求項６】 前記固定ファスナーが、前記ばねによって生じるばね力と同
   じ方向である固定力を前記コレットフランジに作用させる請求項５に記載のマウ
   ント。
7. 【請求項７】 さらに、前記第２プレートから延び、前記第１プレートと係
   合する第２打込ねじを備える請求項１に記載のマウント。
8. 【請求項８】 さらに、前記第２プレートから延び、前記第１プレートと係
   合するピボットピンを備える請求項１に記載のマウント。
9. 【請求項９】 第１プレート、 ねじ孔を持ち、さらに第２プレートフランジを第２プレート基板から離すスリ
   ットを持つ第２プレート、 前記第２プレートの前記ねじ穴を貫通し、前記第１プレートと係合する第１打
   込ねじ、及び 前記第２プレート基板から前記第２プレートフランジを離すように押す固定フ
   ァスナー を備える光学機器マウント。
10. 【請求項１０】 前記固定ファスナーが、前記第２プレート基板と係合する
    先端を持つ請求項９に記載のマウント。
11. 【請求項１１】 前記固定ファスナーが、前記第２プレート基板の対応する
    ねじ穴にねじ込まれる止めねじである請求項９に記載のマウント。
12. 【請求項１２】 さらに、前記第１プレートを前記第２プレートに向かって
    付勢るばねを備える請求項９に記載のマウント。
13. 【請求項１３】 前記固定ファスナーが、前記ばねにより生じるばね力と同
    じ方向である固定力を前記第２プレートフランジに作用させる請求項１２に記載
    のマウント。
14. 【請求項１４】 前記第１打込ねじが、前記ねじ孔のねじ山の第１の面と噛
    合うねじ山を持ち、前記固定ファスナーが、前記第１打込ねじのねじ山と前記コ
    レットねじ山の前記第１の面との前記噛合いを強める力を作用させる請求項９に
    記載のマウント。
15. 【請求項１５】 第１プレート、 第２プレート、 前記第２プレートに取付けられ、第１の面を持つねじ山を備えたねじ孔を有す
    るコレット、 前記コレットの前記ねじ孔を貫通し、前記第１プレートと係合し、前記コレッ
    トのねじ山の前記第１の面と噛合うねじ山を持つ第１打込ねじ、及び 前記第１打込ねじのねじ山と前記コレットねじ山の前記第１の面との前記噛合
    いを強める固定力を作用させる固定ファスナー を備える光学機器マウント。
16. 【請求項１６】 前記コレットが、コレットフランジをコレット基部から離
    すスリットを備える請求項１４に記載のマウント。
17. 【請求項１７】 前記固定ファスナーが、前記コレット基部と係合する先端
    を持つ請求項１６に記載のマウント。
18. 【請求項１８】 前記固定ファスナーが、前記コレットフランジの対応する
    ねじ穴にねじ込まれる止めねじである請求項１６に記載のマウント。
19. 【請求項１９】 前記スリットが、前記コレットの少なくとも１８０°の範
    囲に設けられている請求項１８に記載のマウント。
20. 【請求項２０】 さらに、前記第１プレートを前記第２プレートに向かって
    付勢するばねを備える請求項１９に記載のマウント。
21. 【請求項２１】 さらに、前記第２プレートから延び、前記第１プレートと
    係合する第２打込ねじを備える請求項２０に記載のマウント。
22. 【請求項２２】 さらに、前記第２プレートから延び、前記第１プレートと
    係合するピボットピンを備える請求項２１に記載のマウント。