JP2002505327A - シンバスタチン及び/またはその誘導体の製造方法 - Google Patents

シンバスタチン及び/またはその誘導体の製造方法

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シントン・ベスローテン・フェンノートシャップ
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Abstract

(57)【要約】 式(VI)の化合物の製造方法であって、一般式(I)の化合物と開環試薬を反応させて、一般式(II)を有する化合物を提供し、反応性を実質的に低下させ、一般式(III)または(VII)を有する化合物を提供するために、予め決められた保護試薬によりこのように生成した化合物のヒドロキシル基を保護し(保護試薬は、少なくとも一つのヒドロキシル基の水素原子を炭素末端の基で置換する(それにより、好ましくは、化合物IIIの場合、R3とR4の少なくとも一つは水素でない)ことにより化合物(II)の反応性を低下させる)、化合物(III)及び/または(VII)と好ましくは式R7Xのアルキル化試薬を反応させて、それぞれ式(IV)または(VIII)(式中、R7は好ましくはメチルまたはエチル基を表し、Xは脱離基、好ましくはハロゲン化物、最も好ましくは塩素、臭素またはヨウ素等を表す)を有する化合物を得、化合物(IV)及び(VIII)の保護基R3、R4及びR5、R6をそれぞれ加水分解して、式(V)の化合物を得、化合物(V)を再ラクトン化して、化合物(VI)を得るステップを含んでなる製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、シンバスタチン(simvastatin)及び/またはその誘導体の製造方法 並びに上記化合物の中間体の製造方法に関し、これら種々の中間体自体に関する
【0002】 あるヘキサヒドロナフタレン誘導体は、人体でのコレステロール生成の生合成
経路における速度制御性酵素の、酵素HMG−CoAレダクターゼの有効なイン
ヒビターとして知られている。これらの化合物の公知の例は、メバスタチン(mev
astatin)(米国特許第3,983,140号)、ロバスタチン(lovastatin)(米
国特許第4,231,938号)、プラバスタチン(pravastatin)(米国特許第 4,346,227号)またはシンバスタチン(米国特許4,444,784号
)である。これらの化合物のすべては、重要な医薬品であり、高コレステロール
血症の治療において広く使用される。
【0003】 メバスタチン、ロバスタチン及びプラバスタチンは天然の発酵生成物であり、
ヘキサヒドロナフタレン環系の8位に2−メチルブチレート側鎖を有する。同じ
位置に2,2−ジメチルブチレート側鎖を有する生成物(例えば、シンバスタチ
ン(式A))は更に活性であることが判明した。しかしながら、シンバスタチン
は天然起源でない。
【化17】
【0004】 ロバスタチン(式B)またはその類似体の8−アシル側鎖に追加のα−メチル
基を導入する一つの経路は、米国特許第4,444,784号に開示されている
。この方法は、2−メチルブチレート側鎖全体の脱エステル化(deester
ification)、t−ブチルジメチルシリル保護基によるピラノン環の4
−ヒドロキシ基の保護、2,2−ジメチル酪酸による保護されたラクトンの再エ
ステル化(reesterification)、及びピラノン環のヒドロキシ
基の脱保護といういくつかの化学的なステップによる上記側鎖の間接的なメチル
化を含む。この方法は、多数の化学反応を含み、全収率が低い。
【0005】 ロバスタチン(式B)またはその類似体の8−アシル側鎖の直接メチル基に基
づく、もう一つの経路は米国特許第4,582,915号に開示されている。ロ
バスタチンの2−メチルブチレート側鎖の直接メチル化は、アルカリ金属塩に変
換後、強塩基(金属アルキルアミド)の存在下ハロゲン化メチルを使用して行わ
れる。このような方法は、変換率が低く、結果として、かなりの濃度の非変換の
出発物質及び比較的高い濃度の副生成物による製品の汚染をもたらすことを含む
難点を示す。
【0006】 最終製品の低収率及び低品質の問題は、米国特許第4,820,850号に開
示されている方法において述べられた。この方法は、 a)ロバスタチンをブチルアミンにより処理し、続いてこのラクトンの開環を
行い、続いてt−ブチルジメチルシリルクロライドによるヒドロキシル基の保護
を行い、 b)得られた中間体を金属アルキルアミドにより処理し、続いてハロゲン化ア
ルキルと接触させて、2−メチルブチレート側鎖の2−位にアルキル基を付加し
、 c)酸、好ましくはフッ化水素酸によりシリル保護基を除去し、 d)希薄な塩基により処理して、ジアルキルアミドを加水分解し、 e)得られたカルボキシレート塩を炭化水素溶媒中で加熱して、ラクトンを生
成させること を含んでなる。
【0007】 もう一つの直接メチル化方法は、米国特許第5,393,893号に開示され
ている。ここでは、ロバスタチン−C3−C7−アルキルアミド、シクロアルキル
アミドまたはアラルキルアミドを製造し、そのヒドロキシル基をフェニルホウ素
酸(phenylboronic acid)により保護し、得られた中間体を
塩基の存在下ハロゲン化アルキルにより更に反応させて、ブチレート側鎖にアル
キル部位を導入する。シンバスタチンに至る引き続くステップは、先行特許にお
けると同じように、保護基の除去、アルキルアミドの加水分解及び再ラクトン化
(relactonization)を行って、シンバスタチンを生成すること
を含む。
【0008】 明白なように、直接メチル化のステップを含む上記の合成経路は、すなわち反
応中間体のOH保護基の性質により各々異る。これらの分子中にC−O−Siあ
るいはC−O−B−結合が存在することにより、これらの保護された中間体を特
徴付けることができる。
【0009】 しかしながら、これらの既知の経路においては、この中間体は環境による加水
分解に対して極めて不安定であり、メチル化時の強アルカリ性条件に対して不安
定である。結果として、望ましくない量の副生成物が合成時に生成する。望まし
い医薬品品質を有する生成物を得るためには、これらの副生成物は付加的な精製
方法により除去されなければならず、これは、全収率を低下させ、コストを増加
させる。更には、使用される保護試薬は、経済的には望ましくない。
【0010】 本発明の目的は、シンバスタチン及び/またはその類似体を合成する代替的な
、改善された、経済的な方法を提供することである。
【0011】 本発明は、第1の面として、シンバスタチン及び/またはその類似体の合成に
おいてエーテルをベースにしたヒドロキシル保護基を使用することに関する。本
発明の実施の形態は、式(II)
【化18】 (式中、R1は水素またはメチルを表し、R2は1から8個の炭素原子を有する直
鎖あるいは分岐鎖のアルキル基、3から7個の炭素原子を有するシクロアルキル
基、またはアルキル鎖中に1から6個の炭素原子を有するアラルキル基を表す)
の化合物と保護試薬を反応させて、式(III)または(VII)
【化19】 (式中、R1及びR2は式(II)において上記に定義されており、R3及びR4は各
々独立にアルキル基、エーテル基、チオエーテル基、アリール基、アラルキル基
、アルケニル基、環状エーテル基、または環状チオエーテル基を表し、R5及び R6は各々独立に、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ 基、またはエーテル基を表す) の化合物を生成させることを含んでなる方法である。
【0012】 式(III)及び(VII)の化合物は直接アルキル化にかけて、それぞれ式(IV)
及び(VIII)
【化20】 の化合物を製造することができる。
【0013】 R7はメチルまたはエチルであり、R3−R6は上記に定義されている。式(III
)、(IV)、(VIII)の化合物は、本発明の第2の実施の形態である。
【0014】 引き続き、式(IV)または(VIII)の化合物を脱保護し、アルキルアミドを加
水分解し、ラクトン環を組み直して、式(VI)
【化21】 の化合物を生成することにより、シンバスタチン及び/またはその類似体を製造
することができる。
【0015】 炭素末端(すなわち、エーテルベースの)の保護基を使用することにより、本
発明は、式(VI)の化合物を高純度で製造する経済的な、便利で効率的な方法を
提供することができる。
【0016】 次の反応スキームは、本発明の種々の面及び実施の形態を要約する。
【化22】
【0017】 式(I)の化合物は、公知の天然起源の化合物である。R1は水素またはメチ ルである。式(II)の化合物は、式R2NH2のアミンとの開環反応を行うことに
より生成する。R2は、1から8個の炭素原子の直鎖あるいは分岐した鎖のアル キル基、3から7個の炭素原子のシクロアルキル基、またはアルキル鎖中に1か
ら6個の炭素原子を有するアラルキル基を表す。通常、アラルキル基は、必須で
はないが、アルキル部位中に1から4個の炭素原子を含み、芳香族部位はフェニ
ルまたはナフチルである。好適なR2基の例には、メチル、エチル、プロピル( i−及びn−形)、ブチル(t−、i−及びn−形)、シクロヘキシル、シクロ
ペンチル、ベンジル、フェネチル、及び3−フェニルプロピルが含まれる。
【0018】 低沸点のアミン(メチルアミンまたはエチルアミン等)を使用して、式(II)
のアルキルアミドを生成させる場合には、テトラヒドロフランまたはトルエン等
の不活性溶媒中で反応を行うことが好ましい。高沸点のアミン(例えば、ブチル
アミン)を使用する場合には、アミンそれ自身を溶媒として使用することができ
る。溶媒の蒸発後、及び/または未反応のアミンの除去後、化合物(II)が得ら
れる。3個の炭素原子しか有しないアルキルアミンの使用が米国特許第4,82
0,850号及び米国特許第5,393,893号に記述されたが、本発明は、
特に、上述のようにアミド化反応においてC1及びC2アミン(メチルアミン、エ
チルアミン)の使用を考えている。この実施の形態は、いかなる未使用アミン反
応物も容易に蒸発除去することができる点で、アミン反応物に対して式(II)の
製品化合物の容易な精製を可能にする。これは、特に、次の反応ステップの前に
、式(II)の化合物を単離しない場合、過剰のアミン不純物を除去するための、
便利で効率的な方法を提供する。
【0019】 式(II)のアミドのヒドロキシル基を炭素末端の保護基により保護して、式(
III)及び(VII)に示されるように、エーテルを生成する。
【0020】 R3及びR4は、独立にアルキル基、エーテル基、チオエーテル基、アリール基
、アラルキル基、アルケニル基、環状エーテル基、または環状チオエーテル基を
表す。アルキル基は、概ね1から8個の炭素原子を含み、直鎖あるいは分岐した
鎖あるいは環状(3から8個の炭素原子)とすることができる。「エーテル基」
は、その中に少なくとも一つのC−O−C結合を有する非環式の鎖を意味する。
【0021】 通常、エーテル基は、その中に2から18個の炭素原子及び1つあるいは2つ
の酸素結合を含む。「チオエーテル基」は、C−O−C結合が対応するC−S−
C結合により置き換えられていることを除いて、エーテル基と同じ意味を有する
。「アリール基」は、フェニル等の炭化水素芳香族基を意味する。「アラルキル
基」は、通常1から4個の炭素結合を有するアルキル結合を有するアリール基を
意味する。「アルケニル基」は、2から8個の炭素原子を有する不飽和の非環式
鎖を意味する。「環状エーテル基」は、少なくとも一つの環酸素を含む5から7
員環、好ましくは5または6員環を意味する。環は飽和、不飽和あるいは芳香環
であり得る。好ましくは、環状エーテルは、部分的及び完全水和形を含めて、ピ
ラニル、フラニル、及びジオキサニルである。環は、それぞれ1から4個の炭素
を有するアルキル、アルコキシ、またはエーテルにより置換されることもある。
例には、テトラヒドロピラニル、アルコキシテトラヒドロピラニル、テトラヒド
ロチオピラニル、ジオキサニル、及びテトラヒドロフラニルが含まれる。同じよ
うに、「環状チオエーテル基」は、環酸素を環イオウで置換した環状エーテル基
を意味する。R3及びR4基の具体的な例は、メチル、メトキシメチル、メチルチ
オメチル、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシ
メチル、1−エトキシエチル、t−ブチル、アリル、ベンジル、テトラヒドロピ
ラン−2−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒド
ロピラン−2−イル、1,4ジオキサン−2−イルまたはテトラヒドロフラン−
2−イルである。
【0022】 R3及びR4基は、式(II)のアミドと炭素末端の保護基の適当な供与体を、一
般に公知の方法により反応させることにより形成され得る。例えば、塩基の存在
下適当なアルキルあるいはベンジルハロゲナイドあるいはサルフェートとの置換
反応による方法、あるいは好適な溶媒、例えばジクロロメタン中での、酸(例え
ば、p−トルエンスルホン酸)触媒下の適当な不飽和化合物(例えば、3,4−
ジヒドロ2H−ピラン)との付加反応による方法である。普通、一つのタイプの
供与体化合物のみが使用され、かくして、R3及びR4は、普通お互いに同じであ
る。
【0023】 式(VII)においては、R5及びR6は各々独立に、水素、アルキル基、アリー ル基、アラルキル基、アルコキシ基、またはエーテル基を表す。これらの基は、
3及びR4に対して定義されたのと同じ意味を有し、この場合、「アルコキシ基
」は環炭素に酸素原子により結合された「アルキル基」である。R5及びR6の例
には、水素、低級アルキル(メチル、エチル、プロピル、ブチル、など)、フェ
ニル、ベンジル、メトキシ、エトキシまたはメトキシメチルが含まれる。
【0024】 式(VII)の「環状エーテル」は、式(II)のアミドと適当な供与体または炭 素末端の保護基を一般に公知の方法により反応させることにより製造され得る。
通常、R5及びR6基の少なくとも一つは水素である場合には、反応は、適当なア
ルデヒド(例えば、ベンズアルアルデヒド)の活性化C=O基を有する供与体を
使用する。双方がアルキル、例えばメチルである場合などのように、R5もR6
いずれもが水素でない場合には、この化合物は活性化ケトンとの反応により形成
され得る。例えば、強酸(好ましくは、p−トルエンスルホン酸)及び脱水試薬
(好ましくは、シリカゲル、モレキュラーシーブ、硫酸ナトリウム、または硫酸
銅(II))の存在下好ましくは室温で、アセトンまたはそのアルファ置換誘導体 を使用することができる。
【0025】 あるいは、2,2−ジメトキシプロパンは、強酸(好ましくは、p−トルエン
スルホン酸)の存在下、好ましくは室温で使用することができる供与体化合物の
もう一つの例である。
【0026】 かくして、式(VII)の「環状エーテル」は、また、環状アセタールまたはケ タールであると考え得る。
【0027】 保護基の供与体との反応は、一般にほぼ100%の変換率(例えば、アセトニ
ドの場合99.7%)と温和な反応条件下で進行する。
【0028】 式(III)及び(VII)の次の化合物は、本発明の有用な化合物の例である。 ロバスタチンエチルアミドビス−テトラヒドロピラン−2−イルエーテル(化
合物(III)、式中、R1=メチル、R2=エチル、R3=R4=テトラヒドロピラ ン−2−イル)、 ロバスタチンn−ブチルアミドビス−テトラヒドロピラン−2−イルエーテル
(化合物(III)、式中、R1=メチル、R2=n−ブチル、R3=R4=テトラヒ ドロピラン−2−イル)、 ロバスタチンエチルアミドアセトニド(化合物(VII)、式中、R1=メチル、
2=エチル、R5=R6=メチル)、 ロバスタチンブチルアミドアセトニド(化合物(VII)、式中、R1=メチル、
2=n−ブチル、R5=R6=メチル)。
【0029】 引き続き、式(IV)または(VIII)の化合物は、化合物(III)または(VII)
からアルキル化により製造される。保護されたアミド(III)または(VII)のア
ルキル化は、塩基の存在下アルキル化試薬を添加するなどの公知の方法により行
うことができる。例えば、最初にアルカリ金属アミド(n−ブチルリチウムと低
級2級アミン、例えばピロリジンまたはピペリジンを組み合わせることによって
、エーテル性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で公知の方法により製造される
)により低温で(−30℃から−40℃)アミドを処理し、次にアルキル化試薬
、通常、一般式R7−X(式中、R7は好ましくはメチルまたはエチルを表し、X
は塩素、臭素またはヨウ素(例えば、ヨウ化メチル)等の脱離基を表す)のハロ
ゲン化アルキルを、好ましくは同じ温度で添加することができる。アルキル化反
応は好ましくは不活性な雰囲気中、例えば窒素下で行われる。次に、反応混合物
を冷水で処理し、(VIII)の所望の化合物(IV)を単離することができる。所望
の生成物がオイルである場合には、有機溶媒、好ましくは酢酸エチルへの抽出に
より単離し、それに続いて上記溶媒を蒸発することができる。それが固体である
場合には、抽出及び蒸発のステップの後、すなわち、生成物が可溶でない適当な
溶媒と共に、例えばヘキサン中で蒸発後の残渣をすり潰して、固体状態で単離す
ることができる。
【0030】 式(IV)及び(VIII)の次の化合物は、本発明の化合物の例である。 シンバスタチンエチルアミドビス−テトラヒドロピラン−2−イルエーテル(
化合物(IV)、式中、R1=メチル、R2=エチル、R3=R4=テトラヒドロピラ
ン−2−イル、R7=メチル)、 シンバスタチンn−ブチルアミドビス−テトラヒドロピラン−2−イルエーテ
ル(化合物(IV)、式中、R1=メチル、R2=n−ブチル、R3=R4=テトラヒ
ドロピラン−2−イル、R7=メチル)、 シンバスタチンエチルアミドアセトニド(化合物(VIII)、式中、R1=メチ ル、R2=エチル、R5=R6=R7=メチル)、 シンバスタチンブチルアミドアセトニド(化合物(VIII)、式中、R1=メチ ル、R2=n−ブチル、R5=R6=R7=メチル)。
【0031】 次のステップによって、化合物(IV)または(VIII)のヒドロキシル基の脱保
護が行われ、式(V)の化合物を生成する。この目的のために、化合物(IV)ま
たは(VIII)のエーテル結合は、加水分解、好ましくは強有機酸、例えばメタン
スルホン酸の水溶液と水溶性アルコール、例えばメタノールとの混合物を用いて
、好ましくは酸性加水分解にかけられる。脱保護されたアルキル化アミド(V)
は、化合物(IV)及び化合物(VIII)の双方から生じる。
【0032】 同じように、強酸性樹脂を同じ目的に使用することもでき、特定の開裂方法を
適用することができる。
【0033】 最終のステップにおいては、化合物(V)のアミド基の加水分解は、単離の必
要がなく、好ましくはアルコールを連続的に除去しながら、反応混合物を過剰の
無機強塩基(例えば、水酸化ナトリウム)と共に加熱することにより行われ得る
。反応混合物は、水溶性溶媒、例えば酢酸エチルにより抽出され、有機層は蒸発
され、最終のラクトン化は慣用の方法により、すなわち、水を連続的に除去しな
がら、蒸溜残渣をトルエンと共に沸騰させることにより行われて、化合物(VI)
を生じる。
【0034】 すべてのステップにおいて、いかなる中間体の溶液も活性炭、シリカゲル、ケ
イソウ土または他の好適な材料の処理により精製される。もう一つの好適な精製
方法は、適当な溶媒からの結晶化である。それにも拘らず、これらの精製は、キ
ャラクタリゼーションの目的のためだけに適用されるべきである。転換率が高く
、副生成物の量が少ないことにより、本発明のすべての反応ステップは、実際の
生産において、実質的に精製の必要なしで進行する。すべての反応ステップは、
好ましくは窒素雰囲気下で行われる。この方法は、反応中間体としてロバスタチ
ンまたはメバスタチンのOH保護された誘導体を含み、上記誘導体は良好な安定
性を有し、容易に合成でき、所望の化合物の良好な収率での製造を可能とし、良
好な純度を有し、ヒドロキシル基の保護用の高価で、不安定な反応試薬が実質的
に不要となる。
【0035】 本発明の化合物は、実施例で例示されるように赤外スペクトル、NMRスペク
トル及び質量スペクトルによりキャラクタリゼーションが行われる。下記を見ら
れたい。
【0036】 いくつかの場合においては、キラリティの2つの新しい中心(例えば、テトラ
ヒドロピラン環の2'炭素)が導入されて、本発明のある化合物はエナンシオマ ーの混合物として存在する。当業者ならば、必要な場合には、これを光学的に純
粋な異性体に分割する方法を容易に見出すことを除外することはできない。
【0037】 本発明の化合物は、水和した形を含めて、未溶媒和並びに溶媒和された形で存
在することができる。一般に、溶媒和された形は、本発明の目的には非溶媒和の
形と同等である。特に相対して定義された場合を除き、アルキルという語は、同
一の数の炭素原子を持つ直鎖、分岐した鎖及び/または環状の鎖を含む。
【0038】 次の例は本発明を例示する。
【0039】 [実施例] 実施例1a ロバスタチンエチルアミド:N−エチル−7−[1(S)、2(S)、6(R
)、7、8(S)、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[2
(S)−メチルブタノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−
ジヒドロキシヘプタンアミド、式(II)の化合物(R1はメチルであり、R2はエ
チルである)の製造。
【0040】 ロバスタチン(5.0g、0.012モル)及びテトラヒドロフラン中の2N
エチルアミン溶液(37ml、0.074モル)の混合物を70℃で10時間穏
やかに還流するように加熱した。溶液を室温に冷却し、酢酸エチル(100ml
)を添加した。混合物を2N塩酸で洗浄した(3×50ml)。合わせた水層を
酢酸エチル(100ml)で洗浄し、合わせた有機層を水で洗浄した(2×10
0ml)。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧で蒸発させて、オ
レンジオイルを得た。
【0041】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.22(NH)、5.98(C4,−H)
、5.78(C3,−H)、5.51(C5,−H)、5.41(C8,−H)、 4.81(OH)、4.21(C3,−H)、3.79(C5,−H及びOH)及
び3.29(C1,−H)。 質量スペクトル:m/e449(M+)、主要フラグメントm/e431、3 47、224、198、172及び159。 赤外スペクトル(NaCl):主要ピーク波数(cm-1)3200−3500
(OH及びNH)、2900−3015(C−H)、1753(エステルC=O
)、1664(アミドC=O)、1559(アミドC=O)、1208(エステ
ルC−O−C)。
【0042】 実施例1b ロバスタチンエチルアミドビステトラヒドロピラン−2−イルエーテル:N−
エチル−7−[1(S)、2(S)、6(R)、7、8(S)、8a(R)−ヘ
キサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[2(S)−メチルブタノイル]オキシ
]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−ビス[(テトラヒドロピラニル)オ
キシ]ヘプタンアミド、式(III)の化合物(R1はメチルであり、R2はエチル であり、R3及びR4はテトラヒドロピラン−2−イルである)の製造。
【0043】 ジクロロメタン(10ml)中の実施例1aのロバスタチンエチルアミド(1
.1g、2.5ミリモル)の溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(1.1
ml、12.1ミリモル)と24mgのパラ−トルエンスルホン酸一水和物(2
4mg、0.13ミリモル)を添加した。溶液を20−15℃で1.5時間撹拌
した。次に、シクロヘキサン(20ml)と5%m/V重炭酸ナトリウム水溶液
(20ml)を添加した。混合物を激しく撹拌し、層を分離させた。有機層を5
%m/V重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)と蒸溜水(20ml)により続け
て洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧で乾燥する迄蒸
発させて、オレンジ色のオイルを得た。
【0044】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.92、6.77、6.39、6.22 (NH)、5.98(C4,−H)、5.79(C3,−H)、5.51(C5, −H),5.35(C8,−H)。 質量スペクトル:m/e617(M+)、主要フラグメントm/e516、4 49、347、198、172、159及び85。 赤外スペクトル(NaCl):主要ピーク波数(cm-1)3324(NH)、
2880−3025(C−H)、1730(エステルC=O)、1660(アミ
ドC=O)、1540(アミドC=O)、1190(エステルCOC)。
【0045】 実施例1c シンバスタチンエチルアミドビステトラヒドロピラン−2−イルエーテル:N
−エチル−7−[1(S)、2(S)、6(R)、7、8(S)、8a(R)−
ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[2,2−ジメチルブタノイル]オキ
シ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−ビス[(テトラヒドロピラニル)
オキシ]ヘプタンアミド、式(IV)の化合物(R1はメチルであり、R2はエチル
であり、R3はテトラヒドロピラン−2−イルであり、R7はメチルである)の製
造。
【0046】 無水テトラヒドロフラン(12ml)中のピロリジン(3.5ml、0.04
2モル)の撹拌溶液にヘキサン中のn−ブチルリチウム(26ml、0.041
モル)を−20℃で窒素の不活性雰囲気下で添加した。混合物を−20℃で30
分間撹拌し、次に、−30℃に予冷したテトラヒドロフラン(48ml)中の実
施例1bのロバスタチンエチルアミドビステトラヒドロピラニルエーテル(11
.0g、0.018モル)の攪拌溶液に、温度を−30℃と−35℃の間に保つ
ような速度で滴下した(注を見られたい)。添加の完了後、混合物を−35℃で
2時間撹拌した。次に、ヨウ化メチル(1.7ml、0.027モル)を一度に
添加した。初期の15℃の発熱後、溶液を−30℃に再冷却し、更に30分間維
持した。次に、混合物を水(80ml)の添加により急冷し、混合物を撹拌しな
がら〜5℃に温めた。層を分離し、水層を酢酸エチルにより抽出した(2×50
ml)。
【0047】 合わせた有機層を1N塩酸(100ml)で抽出した。得られた有機層を減圧
で濃縮して、オレンジ色のオイルを得た。
【0048】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.92、6.78、6.42、6.25 (NH)、5.98(C4,−H)、5.78(C3,−H)、5.49(C5, −H)、5.33(C8,−H)。 赤外スペクトル(NaCl):主要ピーク波数(cm-1)3338(NH)、
2865−3000(C−H)、1716(エステルC=O)、1649(アミ
ドC=O)、1540(アミドC=O)、1162(エステルC−OC)。 注:結果に対していかなる影響もなく、添加の順序を反転することもできる。
【0049】 実施例1d シンバスタチン、式(VI)の化合物(R1はメチルであり、R7はメチルである
)の製造。
【0050】 ステップi シンバスタチンエチルアミド:N−エチル−7−[1(S)、2(S)、6(
R)、7、8(S)、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル8[[2,
2−ジメチルブタノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−ジ
ヒドロキシヘプタンアミド、式(V)の化合物(R1はメチルであり、R2はエチ
ルであり、R7はメチルである)の製造。
【0051】 実施例1cの粗シンバスタチンエチルアミドビステトラヒドロピラン−2−イ
ルエーテル(11.2g)にメタノール(50ml)を添加した。次に、水(4
ml)とメタンスルホン酸(125μl)を添加し、得られた溶液を30℃で6
時間撹拌した。
【0052】 キャラクタリゼーションの目的で、一部を蒸発し、酢酸エチルに溶解し、重炭
酸ナトリウム水溶液、水で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧で
乾燥する迄蒸発させて、オレンジ色のオイルを得た。
【0053】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.29(NH)、5.98(C4,−H)
、5.78(C3,−H)、5.49(C5,−H)、5.40(C8,−H)、 4.86(OH)、4.21(C3,−H)、3.86(OH)、3.79(C5 ,−H)、及び3.29(C1,−H)。 赤外スペクトル(NaCl):主要ピーク波数(cm-1)3297−3608
(OH及びNH)、2878−3040(C−H)、1716(エステルC=O
)、1635(アミドC=O)。
【0054】 ステップii シンバスタチンの製造 前のステップからの透明なメタノール溶液に、2NNaOH水溶液(60ml
)を添加し、溶液を還流で5時間加熱し、蒸溜物(70ml)を常圧で捕集した
。混合物を室温迄冷却させ、水(15ml)で希釈し、10℃迄冷却し、5NH
Cl(35ml)によりpHを3に調節した。
【0055】 酢酸エチル(100ml)を添加し、撹拌後、層を沈降させ、分離した。水層
を酢酸エチルで抽出(2×50ml)し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で
乾燥し、濾過し、減圧で蒸発させた。
【0056】 次に、トルエンを添加し(60ml)、溶液を6時間還流して、連続的に水を
分離した。
【0057】 トルエンを蒸発させ、シクロヘキサンから結晶化し、メタノール/水から再結
晶化することにより、分析的に純粋なシンバスタチンが生成した。
【0058】 融点:131−133℃ [α]D(5mg/mlアセトニトリル):+286° NMR(CDCl3、デルタ値):5.99(C5,−H)、5.79(C6,− H)、5.51(C4,−H)、5.37(C1,−H)、4.63(C2,−H )及び4.36(C4,−H)。 質量スペクトル:m/e418(M+)、主要フラグメントm/e302、2 84、199、173及び159。 赤外スペクトル(KBr):主要ピーク波数(cm-1)3545(OH)、2
850−3050(C−H)、1715(エステルC=O)、1700(アミド
C=O)、1275(ラクトンC−O−C)及び1170(エステルC−O−C
)。
【0059】 実施例2から5 実施例1aから1d(i)に実質的に記述されたような手順に従って、次の(
II)から(V)の化合物を製造した。
【0060】
【表1】
【0061】 実施例2 実施例2 N−ブチル−7−[1(S)、2(S)、6(R)、7、8(S)
、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[2(S)−メチルブ
タノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−ジヒドロキシヘプ
タンアミド、式(II)の化合物。
【0062】 融点:76℃ NMR(CDCl3、デルタ値):6.10(NH)、5.98(C4,−H)
、5.79(C3,−H)、5.2(C5,−H)、5.42(C8,−H)、4 .76(OH)、4.20(C3,−H)、3.80(C5,−H)、3.62(
OH)、及び3.25(C1,−H)。 質量スペクトル:m/e477(M+)、主要フラグメントm/e459、4 41、375、360、339、342、251、199、173及び159。
赤外スペクトル(KBr):主要ピーク波数(cm-1)3200−3520(O
H及びNH)、2885−3030(C−H)、1730(エステルC=O)、
1635(アミドC=O)、1605(アミドC=O)及び1185(エステル
C−O−C)。
【0063】 実施例3 実施例3 N−ブチル−7−[1(S)、2(S)、6(R)、7、8(S)
、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[2(S)−メチルブ
タノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−ビス[(テトラヒ
ドロピラニル)オキシ]ヘプタンアミド、式(III)の化合物。
【0064】 融点:131−133℃ [α]D(5mg/mlアセトニトリル):+286° NMR(CDCl3、デルタ値):5.99(C5,−H)、5.79(C6,− H)、5.51(C4,−H)、5.37(C1,−H)、4.63(C2,−H )及び4.36(C4,−H)。 質量スペクトル:m/e418(M+)、主要フラグメントm/e302、2 84、199、173及び159。 赤外スペクトル(KBr):主要ピーク波数(cm-1)3545(OH)、2
850−3050(C−H)、1715(エステルC=O)、1700(アミド
C=O)、1275(ラクトンC−O−C)及び1170(エステルC−O−C
)。
【0065】 実施例4 実施例4 N−ブチル−7−[1(S)、2(S)、6(R)、7、8(S)
、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[2,2−ジメチルブ
タノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−ビス[(テトラヒ
ドロピラニル)オキシ]ヘプタンアミド、式(IV)の化合物。
【0066】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.95、6.81、6.42、6.26 (NH)、5.98(C4,−H)、5.78(C3,−H)、5.49(C5, −H)及び5.33(C8,−H)。 赤外スペクトル(NaCl):主要ピーク波数(cm-1)3365(NH)、
2878−3030(C−H)、1730(エステルC=O)及び1662(ア
ミドC=O)。
【0067】 実施例5 実施例5 N−ブチル−7−[1(S)、2(S)、6(R)、7、8(S)
、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[2,2−ジメチルブ
タノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)−ジヒドロキシヘプ
タンアミド、式(V)実施例1dの化合物。
【0068】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.42(NH)、5.98(C4,−H)
、5.78(C3,−H)、5.50(C5,−H)、5.42(C8,−H)、 4.81(OH)、4.19(C3,−H)、3.79(C5,−H)、3.74
(OH)及び3.25(C1,−H)。 質量スペクトル:m/e477(M+)、主要フラグメントm/e459、4 41、375、360、339、342、251、199、173及び159。
赤外スペクトル(NaCl):主要ピーク波数(cm-1)3220−3520(
OH及びNH)、2895−3030(C−H)、1720(エステルC=O)
、1645(アミドC=O)、1560(アミドC=O)及び1160(エステ
ルC−O−C)。
【0069】 実施例6 ロバスタチンエチルアミドアセトニド:N−エチル−7−[1(S)、2(S
)、6(R)、7、8(S)、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−
8−[[2(S)−メチルブタノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、
5(R)−O−イソプロピリデンヘプタンアミド、式(VII)の化合物(R1はメ
チルであり、R2はエチルであり、R5=R6はメチルである)の製造。
【0070】 2,2−ジメトキシプロパン(20ml)中の実施例1aのロバスタチンエチ
ルアミド(3.0g、6.7ミリモル)の溶液に、210mgのパラ−トルエン
スルホン酸一水和物(210mg、1.1ミリモル)を添加した。溶液を20−
25℃で30分間撹拌した。次に、酢酸エチル(10ml)と5%m/V重炭酸
ナトリウム水溶液(20ml)を添加した。混合物を激しく撹拌し、層を分離さ
せた。有機層を5%m/V重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)と塩水(20m
l)により続けて洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧
で乾燥する迄蒸発させて、黄色のオイルを得た。キャラクタリゼーションの目的
で、一部をn−ヘキサンから結晶化させ、黄白色の固体を得た。
【0071】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.26(NH)、5.99(C4,−H)
、5.78(C3,−H)、5.51(C5,−H)、5.34(C8,−H)、 1.44、1.38(O−C(CH3)−CH3)。 赤外スペクトル(KBr):主要ピーク波数(cm-1)3300(NH)、2
870−3010(C−H)、1728(エステルC=O)、1657(アミド
C=O)、1542(アミドC=O)。 融点:90−91℃
【0072】 実施例7 シンバスタチンエチルアミドアセトニド:N−エチル−7−[1(S)、2(
S)、6(R)、7、8(S)、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル
−8−[[2,2−ジメチルブタノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)
、5(R)−O−イソプロピリデンヘプタンアミド、式(VIII)の化合物(R1 はメチルであり、R2はエチルであり、R4はメチルであり、R5=R6=R7はメ チルである)の製造。
【0073】 無水テトラヒドロフラン(15ml)中のピロリジン(4.0ml、0.04 8モル)の撹拌溶液に、ヘキサン中のn−ブチルリチウム(30ml、0.04
8モル)を−20℃で窒素の不活性雰囲気下で添加した。混合物を−20℃で3
0分間撹拌し、次に、−35℃に冷却したテトラヒドロフラン(50ml)中の
実施例のロバスタチンエチルアミドアセトニド(10.0g、0.021モル)
に、温度を−30℃と−35℃の間に保つような速度で滴下した。添加の完了後
、混合物を−35℃で2時間撹拌した。次に、ヨウ化メチル(2.0ml、0.
032モル)を一度に添加した。初期の15℃の発熱後、溶液を−30℃に再冷
却し、更に30分間維持した。次に、混合物を水(80ml)の添加により急冷
し、混合物を撹拌しながら〜5℃に温めた。層を分離し、水層を酢酸エチルによ
り抽出した(2×50ml)。合わせた有機層を1N塩酸(100ml)で抽出
した。得られた有機層を減圧で濃縮して、オレンジ色のオイルを得た。
【0074】 NMR(CDCl3、デルタ値):6.28(NH)、5.98(C4,−H)
、5.77(C3,−H)、5.50(C5,−H)、5.32(C8,−H)、 1.44、1.38(O−C(CH3)−CH3)。 赤外スペクトル(NaCl):主要ピーク波数(cm-1)3310(NH)、
2894−3017(C−H)、1718(エステルC=O)、1651(アミ
ドC=O)、1547(アミドC=O).
【0075】 実施例8 シンバスタチンエチルアミド:N−エチル−7−[1(S)、2(S)、6(
R)、7、8(S)、8a(R)−ヘキサヒドロ−2、6−ジメチル−8−[[
2,2−ジメチルブタノイル]オキシ]−1−ナフチル]−3(R)、5(R)
−ジヒドロキシヘプタンアミド、式(V)の化合物(R1はメチルであり、R2
エチルであり、R7はメチルである)の製造。
【0076】 粗シンバスタチンエチルアミドアセトニド(10.3g)にメタノール(50
ml)を添加した。次に、水(4ml)とメタンスルホン酸(125μl)を添
加し、得られた溶液を30℃で6時間撹拌した。キャラクタリゼーションの目的
で、一部を蒸発し、酢酸エチルに溶解し、重炭酸ナトリウム水溶液、水で抽出し
、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧で乾燥する迄蒸発させて、オレンジ
色のオイルを得た。
【0077】 この化合物の同定データは、実施例1d、ステップ1のそれと同じであった。
【0078】 本発明は上記の説明に限定されたものでなく、むしろ、要求されている権利は
、次のクレームにより決められる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月25日(2000.2.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (a)一般式I
【化2】 の化合物と開環試薬を反応させて、一般式II
【化3】 (R1は水素またはメチル基を表し、R2は1から8個の炭素原子を有する直鎖あ
るいは分岐した鎖のアルキル基、3から7個の炭素原子を有するシクロアルキル
基、またはアルキル鎖中に1から6個の炭素原子を有するアラルキル基を表し、
好ましくは、メチル、エチル、プロピルまたはブチルを表す)を有する化合物を
提供するステップと、 (b)保護試薬によりこのように生成した化合物IIのヒドロキシル基を保護して
、その反応性を実質的に低下させ、一般式III
【化4】 を有する化合物を提供するステップ(ここで、保護試薬は、ヒドロキシル基の少
なくとも一つの水素原子を炭素末端を有する保護基R3、R4で置換することによ
り化合物IIの反応性を低下させる)と、 (c)化合物(III)と好ましくは式R7Xのアルキル化試薬を反応させて、それ
ぞれ式(IV)
【化5】 (式中、R7は好ましくはメチルまたはエチル基を表し、Xは脱離基、好ましく はハロゲン化物、最も好ましくは塩素、臭素またはヨウ素を表す) を有する化合物を得るステップと、 (d)化合物(IV)の炭素末端の保護基R3、R4及びR5、R6を加水分解して、 式(V)
【化6】 の化合物を得るステップと、 (e)化合物(V)のアミド部位を加水分解し、再ラクトン化して、化合物(VI
)を得るステップと を含んでなる製造方法。
【化7】 (R1は水素またはメチル基を表し、R2は1から8個の炭素原子を有する直鎖あ
るいは分岐した鎖のアルキル基、3から7個の炭素原子を有するシクロアルキル
基、またはアルキル鎖中に1から6個の炭素原子を有するアラルキル基を含んで
なり、好ましくは、メチル、エチル、プロピルまたはブチルを表す)の化合物の
製造方法であって、 一般式(II)
【化8】 を有する化合物と保護試薬を反応させて、式(III)の化合物であって、ヒドロキ
シルの水素原子を炭素末端を有する保護基R3、R4により置換した化合物を生成
させるステップを含んでなる製造方法。
【化9】 (式中、R1は請求項5に定義されているとおりである)の化合物と開環試薬を 反応させることにより提供される請求項5に記載の方法。
【化10】 を有する化合物を得るステップを更に含んでなる請求項6−11のいずれかに記
載の方法。
【化11】 の化合物を得る更なるステップを含んでなる請求項13に記載の方法。
【化12】 を有する化合物を生成させる更なるステップを含んでなる請求項15に記載の方
法。
【化13】
【化14】 (式中、R1は水素またはメチルであり、R2は1から8個の炭素原子を有する直
鎖あるいは分岐した鎖のアルキル基、3から7個の炭素原子を有するシクロアル
キル基、またはアルキル鎖中に1から6個の炭素原子を有するアラルキル基を表
し、R3及びR4は各々独立にアルキル基、シリルエーテル(silyl ether)を除く エーテル基、チオエーテル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、環状
エーテル基、または環状チオエーテル基から選ばれる炭素末端の保護基を表し、
7はメチルまたはエチルを表す)の化合物。
【化15】 (式中、R1はメチルまたはエチル基であり、R2はメチルまたはエチル基である
) の化合物。
【化16】 (式中、R2はメチルまたはエチル基であり、R1は水素またはメチル基であり、
7はメチルまたはエチル基である)の化合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ファン・ヘルフォイルト,ヘルトルーダ・ アントネッタ・フィローミナ オランダ国、エヌエル‐6546 カーエム ネイメヘン、ヒレケンサッケル 1550 (72)発明者 ペーテルス,テオドルス・ヘンドリクス・ アントニウス オランダ国、エヌエル‐6814 イェーベー アルンヘム、ヘー.アー.ファン・ニス ペンストラート 22 (72)発明者 ピーチャ,フランティセク チェコ国、615 00 ブルノ、モスノヴァ 8 Fターム(参考) 4C022 GA09 4C062 BB60 4H006 AA01 AA02 AA03 AB23 AB84 AC24 AC41 AC43 AC53 AD17 BB11 BN10 BT12 BV30 DA64

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式VIの化合物の製造方法であって、 【化1】 一般式I 【化2】 の化合物と開環試薬を反応させて、一般式II 【化3】 を有する化合物を提供するステップと、 予め決められた保護試薬によりこのように生成した化合物IIのヒドロキシル基
    を保護して、その反応性を低下させ、一般式IIIまたはVII 【化4】 【化5】 を有する化合物を提供するステップ(ここで、保護試薬は、ヒドロキシル基の少
    なくとも一つの水素原子を炭素末端を有する基で置換することにより化合物IIの
    反応性を低下させる。そこで、化合物IIIの場合、好ましくはR3とR4の少なく とも一つは水素でない)と、 化合物(III)及び/または(VII)を好ましくは式R7Xをもつアルキル化試 薬に反応させて、それぞれ式(IV)または(VIII) 【化6】 【化7】 (式中、R7は好ましくはメチルまたはエチル基を表し、Xは脱離基、好ましく はハロゲン化物、最も好ましくは塩素、臭素またはヨウ素を表す) を有する化合物を得るステップと、 化合物(IV)及び(VIII)の保護基R3、R4及びR5、R6をそれぞれ加水分解 して、式(V) 【化8】 の化合物を得るステップと、 化合物(V)のアミド部位を加水分解し、再ラクトン化して、化合物(VI)を
    得るステップと を含んでなる式VIの化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 R1が水素またはメチル基を表す請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 開環試薬が一般式R2NH2(式中、R2は、1から8個の炭 素原子を有する直鎖あるいは分岐した鎖のアルキル基、3から7個の炭素原子を
    有するシクロアルキル基、またはアルキル鎖中に1から6個の炭素原子を有する
    アラルキル基を含んでなり、好ましくは、メチル、エチル、プロピルまたはブチ
    ルを表す)を有するアミンを含んでなる請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 R3及びR4が各々独立にアルキル基、エーテル基、チオエー
    テル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、環状エーテル基、または環
    状チオエーテル基を表し、R3及びR4基は好ましくは、本質的に水素、メチル、
    フェニル、ベンジル、メトキシ、エトキシ及びメトキシメチルからなる群から選
    ばれ、最も好ましくは、R3及びR4基は同じであり、各々テトラヒドロフラニル
    基及びジオキサニル基を表し、R5及びR6は各々独立に水素、アルキル基、アリ
    ール基、アラルキル基、アルコキシ基、またはエーテル基を表す請求項3に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 化合物IIIに対しては、保護試薬がピランを含んでなり、好 ましくはジヒドロピランを含んでなり、化合物VIIに対する保護試薬がアセトン 、好ましくは2,2−ジメトキシプロパンを含んでなる請求項1から4のいずれ
    かに記載の方法。
  6. 【請求項6】 式(III)または式(VII) 【化9】 【化10】 の化合物の製造方法であって、 生成した化合物(II)のヒドロキシル基を保護試薬により保護することにより
    、その反応性を低下させ、化合物(III)または(VII)を提供するために、一般 式(II) 【化11】 を有する化合物)と保護試薬を反応させて、式(III)または(VII)の化合物を 生成させるステップを含んでなる製造方法。
  7. 【請求項7】 保護試薬が、少なくとも一つのヒドロキシル基の水素原子を
    炭素末端の基で置換することにより、少なくとも化合物(II)の反応性を低下さ
    せる(そこで、好ましくは、化合物(III)の場合、R3とR4の少なくとも一つ は水素でない)請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 化合物IIが一般式 【化12】 の化合物と開環試薬を反応させることにより提供される請求項6、7または8に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 R1が水素またはメチル基を表す請求項6、7または8に記 載の方法。
  10. 【請求項10】 開環試薬が一般式R2NH2(式中、R2が1から8個の炭 素原子を有する直鎖あるいは分岐した鎖のアルキル基、3から7個の炭素原子を
    有するシクロアルキル基、またはアルキル鎖中に1から6個の炭素原子を有する
    アラルキル基を含んでなる)を有するアミンを含んでなる請求項8または9に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 R3及びR4が各々独立にアルキル基、エーテル基、チオエ
    ーテル基、アリール基(aryl)、アラルキル基、アルケニル基、環状エーテル基、
    または環状チオエーテル基を表し、好ましくは、テトラヒドロピラニル、アルコ
    キシテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アルコキシテトラヒド
    ロチオピラニル、ジオキサニル、及びテトラヒドロフラニルからなる群から選ば
    れ、 R5及びR6は各々独立に、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アル
    コキシ基、またはエーテル基を表し、好ましくは、本質的に、水素、メチル、フ
    ェニル、ベンジル、メトキシ、エトキシ及びメトキシメチルからなる群から選ば
    れる請求項6−11のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 R3及びR4がアルキル基を表す請求項6−11のいずれか
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 R3及びR4がメチル、メトキシメチル、メチルチオメチル
    、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、
    1−エトキシエチル、t−ブチル、アリル(allyl)、ベンジル、テトラヒドロピ ラニル−2−イル、テトラヒドロチオピラニル−2−イル、4−メトキシテトラ
    ヒドロピラニル−2−イル、1,4−ジオキサン−2−イル及びテトラヒドロフ
    ラン−2−イルからなる群から選ばれる請求項6−12のいずれかに記載の方法
  14. 【請求項14】 R2がメチルまたはエチルである前出の方法の請求項8− 13のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 保護試薬がピラン化合物であり、R3及びR4の双方が同じ
    テトラヒドロピラニル基を表す前出の方法の請求項6−14のいずれかに記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 化合物IIIに対しては、保護試薬がピランを含んでなり、 化合物VIIに対しては、保護試薬がアセトン及び/または2,2−ジメトキシプ ロパンを含んでなる請求項6−15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項1及び6に記載されているように、化合物(III) または化合物(VII)をアルキル化して、それぞれ式(IV)または(VIII)を有 する化合物を得るステップを更に含んでなる請求項6−16のいずれかに記載の
    方法。
  18. 【請求項18】 上記アルキル化が式(III)または(VII)の上記化合物を
    式R7−X(式中、Xはハロゲン化物、好ましくは塩素、臭素またはヨウ素を表 す)の化合物に反応させることにより行われる請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 化合物(IV)及び/または(VIII)から保護基を除去して
    、式(V) 【化13】 の化合物を得るステップを更に含んでなる請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 脱保護(deprotection)が保護基を加水分解
    することにより行われる請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 化合物(V)のアミド部位を加水分解し、再ラクトン化し
    て、式(VI) 【化14】 を有する化合物を生成させるステップを更に含んでなる請求項20に記載の方法
  22. 【請求項22】 式(III)、(VI)、(VII)または(VIII) 【化15】 【化16】 (式中、R1は水素またはメチル基であり、R2は1から8個の炭素原子を有する
    直鎖あるいは分岐した鎖のアルキル基、3から7個の炭素原子を有するシクロア
    ルキル基、またはアルキル鎖中に1から6個の炭素原子を有するアラルキル基を
    表し、R3及びR4は各々独立にはアルキル基、エーテル基、チオエーテル基、ア
    ラルキル基、アルケニル基、環状エーテル基、または環状チオエーテル基を表し
    、R5及びR6は各々独立に、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ア
    ルコキシ基、またはエーテル基を表し、R7はメチルまたはエチルを表す) の化合物。
  23. 【請求項23】 R1が水素またはメチル基であり、R2はメチルまたはエチ
    ル基である式IIの化合物。
  24. 【請求項24】 R2がメチルまたはエチル基であり、R1が水素またはメチ
    ル基であり、R7がメチルまたはエチル基である式Vの化合物。
  25. 【請求項25】 上記化合物が、ロバスタチンエチルアミドビス−テトラヒ
    ドロピラン−2−イルエーテル、ロバスタチンn−ブチルアミドビス−テトラヒ
    ドロピラン−2−イルエーテル、ロバスタチンエチルアミドアセトニド、ロバス
    タチンブチルアミドアセトニド、シンバスタチンエチルアミドビス−テトラヒド
    ロピラン−2−イルエーテル、シンバスタチンn−ブチルアミドビス−テトラヒ
    ドロピラン−2−イルエーテル、シンバスタチンエチルアミドビス−アセトニド
    、及びシンバスタチンブチルアミドアセトニドからなる群から選ばれる請求項2
    2に記載の化合物。
  26. 【請求項26】 シンバスタチンまたはその誘導体の製造におけるピラン、
    好ましくはジヒドロピランの使用。
  27. 【請求項27】 シンバスタチンまたはその誘導体の製造における請求項2
    2−25に記載の化合物の使用。
  28. 【請求項28】 シンバスタチンまたはその誘導体の製造におけるアセトン
    及び/または2,2−ジメトキシプロパンの使用。
  29. 【請求項29】 請求項22−25のいずれかに記載の化合物を含んでなる
    医薬組成物。
  30. 【請求項30】 薬物の製造用に請求項22−25のいずれかに記載の化合
    物の使用。
  31. 【請求項31】 請求項1−21のいずれかに記載の方法により得られる請
    求項22−25のいずれかに記載の化合物。
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