JP2002504601A - ポリウレタンに共有結合した硫酸化ヒアルロン酸及びその硫酸化誘導体、並びにそれらの調製方法 - Google Patents

ポリウレタンに共有結合した硫酸化ヒアルロン酸及びその硫酸化誘導体、並びにそれらの調製方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は生体物質の調製並びに健康ケア及び外科の分野のバイオメディカル物体の被覆に適した、硫酸化ヒアルロン酸又はその硫酸化誘導体に共有結合されたポリウレタンにより構成される高度の血液適合性を有する新規化合物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は硫酸化ヒアルロン酸又はその硫酸化誘導体に共有結合されたポリウレ
タン、それらの調製方法及び前記ポリウレタンを含む血液適合性物質に関する。
【0002】 (背景技術) かなりの努力が過去二三十年にわたって外科用の血液適合性物質を得るために
ポリマーの耐えず新しいクラスの合成及び表面修飾においてなされてきた。 ポリウレタンはそれらの良好な機械的性質及び血液適合性のために生体医療適
用に広く使用されている。 後者の性質を増進するために、凝集プロセスを抑制することができる分子がポ
リウレタンの表面に結合された。 これらの物質は血小板付着及び凝集を阻止し、又は凝集因子を阻止し得るもの
の中から通常選ばれる。 ヘパリンが使用される修飾剤の一種であり、それはイオン結合(米国特許第4,
944,767号)及び共有結合(W. Marconiら, Makromol. Chem. 194, 1347-1356, 19
93)によりポリマー表面に結合し得る。 ポリマー表面が反応性基、例えば、カルボキシ基、ヒドロキシ基及びアミノ基
を導入することにより一旦化学的に修飾されると、これらの結合が得られる。 しかしながら、ヘパリンの使用についての主要な欠点の一つは酵素ヘパリナー
ゼのためのその高い分解速度であり、これが心血管手術の如き外科の分野におけ
るその可能な適用を制限し、トロンボゲン形成性の不在が長期にわたって保証さ
れる必要がある場合には、これは装置の移植を必要とするかもしれない。
【0003】 血液凝固阻止性を有するその他の修飾剤はO-硫酸化ヒアルロン酸及びそのO-硫
酸化誘導体であり、本件出願人による国際特許出願WO 95/25751に記載された方 法に従って調製される。 また、必要により塩形成されてもよい、N-硫酸化ヒアルロン酸及びそのN-硫酸
化誘導体がかなり重要であり、そのグルコサミンが本件出願人による国際特許出
願WO 98/45335に記載されたように6位で部分N-硫酸化され、又は部分N-硫酸化 され、かつ部分的又は完全にO-硫酸化される。 これらの硫酸化誘導体は血液凝固阻止性、非トロンボゲン形成性、抗ウイルス
性及び抗炎症性を有し、それらは血小板付着、凝集及び活性化を抑制することが
実証された。 更に、硫酸化誘導体は酵素ヒアルロニダーゼに抵抗するのに特に有利と判明し
、それ故、それらはヘパリンよりもかなり長く血液凝固阻止活性を確保している
(G. Abatangeloら, Biomaterials 18, 1997, 1411-1415)。 しかしながら、全ての上記誘導体そのものが生体物質の形態で加工し得ないと
は限らない。何とならば、硫酸化の%が高い程、それらの親水性が大きいからで
ある。 それ故、硫酸化ヒアルロン酸及びその誘導体の有利な性質をまた有し、生体物
質の調製及びバイオメディカル物体の被覆にそのまま使用し得る、新規な生体適
合性かつ血液適合性の化合物の要望が深く感じられる。
【0004】 (発明の開示) 本発明は硫酸化ヒアルロン酸及びその誘導体に共有結合されたポリウレタンに
より構成される、高度の生体適合性かつ血液適合性を有するポリマーに関する。 前記ポリマーはポリウレタンの機械的特性(耐磨耗性及び耐引裂性、耐曲げ性
、弾性等)及び安定性を維持し、また血液凝固阻止活性、血小板の付着、活性化
及び凝集を抑制する有効性、並びに硫酸化ヒアルロン酸及びその硫酸化誘導体の
ヒアルロニダーゼに対する耐性を示す。 更に、硫酸化ヒアルロン酸又はその硫酸化誘導体に共有結合されたポリウレタ
ンにより構成される、本発明の誘導体はバイオメディカル物体のポリマー表面に
容易に可動化でき、殆どの場合に有機溶媒中の溶解性を利用するというかなりの
利点を示す。 実際に、ポリマー物質からつくられた物体の表面はポリマーの外層の可溶化を
誘発する誘導体の有機溶液で処理し得るが、溶媒のその後の蒸発のために、誘導
体がその表面に付着し、その物体がつくられるポリマー物質と合体する。 以上に鑑みて、更に本発明は硫酸化ヒアルロン酸又は硫酸化ヒアルロン酸誘導
体に共有結合されたポリウレタンを含む血液適合性物質に関する。 更に、本発明は硫酸化ヒアルロン酸又は硫酸化ヒアルロン酸誘導体に共有結合
されたポリウレタンを含む血液適合性物質で被覆された工業用又は医療用の物品
又は装置に関する。
【0005】 (発明を実施するための最良の形態) 硫酸化ヒアルロン酸及び硫酸化ヒアルロン酸誘導体は A1)O-硫酸化ヒアルロン酸、及び A2)O-硫酸化ヒアルロン酸誘導体 (両方の型は本明細書に参考として含まれるWO 95/25751に開示されている)、 B1)N-硫酸化ヒアルロン酸、及び B2)N-硫酸化ヒアルロン酸誘導体 (両方の型は本明細書に参考として含まれるWO 98/45335に開示されている)を 意味する。 ヒアルロン酸のO-硫酸化誘導体又はクラスA1及びA2のヒアルロン酸誘導体にお
いて、O-硫酸化基の数は一般に0.5〜3.5を含む。 N-硫酸化ヒアルロン酸B1又はN-硫酸化ヒアルロン酸誘導体B2において、反復単
位のグルコサミン部分は a)部分N-硫酸化されていてもよく、 b)部分N-硫酸化かつ部分O-硫酸化されていてもよく、又は c)部分N-硫酸化かつ完全O-硫酸化されていてもよく、 a)はグルコサミンの既に脱アシル化されたアミノ基の制御された硫酸化反応によ
り得られた生成物を意味し、 b)及びc)はグルコサミンの既に記載された脱アシル化アミノ基の他に、同残基の
一級ヒドロキシ官能基が夫々部分的又は完全に関与している硫酸化反応により得
られた生成物を意味する。
【0006】 クラスA2及びB2の硫酸化された化合物を調製するのに使用されるヒアルロン酸
誘導体は ・少なくとも一つの遊離カルボン酸官能基及び脂肪族系列、芳香族系列、アリー
ル脂肪族系列、脂環式系列及び複素環系列のアルコールでエステル化されている
残りのカルボン酸官能基を含むヒアルロン酸の部分エステル、 ・米国特許第5,676,964号明細書(本明細書に参考として含まれる)に開示され ているような、少なくとも一つの遊離カルボン酸官能基及び同ヒアルロン酸鎖又
は異なる鎖のアルコール官能基でエステル化されている残りのカルボン酸官能基
を含む部分架橋エステル、 ・少なくとも一つの遊離カルボン酸官能基と脂肪族系列、芳香族系列、アリール
脂肪族系列、複素環系列のポリアルコールと反応させられた残りのカルボン酸官
能基を含む、米国特許第4,957,744号明細書(参考として本明細書に含まれる) に開示された部分架橋エステル(架橋はその後にスペーサー鎖により発生される
)の中から選ばれる。
【0007】 あらゆる生体適合性ポリウレタンが硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリ
ウレタンを調製するのに使用されてもよい。商品名ペレタン(登録商標)として
市場に提供されるポリウレタンが好ましい。180000 Daの平均分子量を有するポ リウレタンが特に好ましく、このポリマーは反復単位4,4'-メチレンビス(フェ ニルイソシアネート)を含む。 本発明の血液適合性物質は硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウレタン
の他に必要により天然ポリマー、合成ポリマーもしくは半合成ポリマー及び/又
は医薬上活性な物質を更に含んでもよい。 使用し得る医薬上活性な物質は、例えば、抗生物質、抗感染薬、抗菌剤、抗ウ
イルス薬、細胞増殖抑制薬、抗腫瘍薬、抗炎症剤及び創傷治癒薬、麻酔剤、コリ
ン作用又はアドレナリン作用のアゴニスト及びアンタゴニスト、抗血栓薬、血液
凝固阻止薬、止血薬、血栓溶解薬、血栓崩壊薬、タンパク質及びそれらのフラグ
メント、ペプチド、ポリヌクレオチド、成長因子、酵素及びワクチンである。
【0008】 天然ポリマーの中で、例えば、ゲル形態のコラーゲン、コラーゲン共沈物及び
グリコサミノグリカン、セルロース、多糖、例えば、キチン、キトサン、ペクチ
ン又はペクチン酸、アガー、アガロース、キサンタン、ゲラン、アルギン酸又は
アルギン酸塩、ポリマンナン又はポリグリカン、澱粉及び天然ガムを使用するこ
とが可能である。 半合成ポリマーは、例えば、アルデヒド又はその前駆体、ジカルボン酸又はそ
れらのハライド、ジアミン、セルロースの誘導体、ヒアルロン酸、キチン又はキ
トサン、ゲラン、キサンタン、ペクチン又はペクチン酸、ポリグリカン、ポリマ
ンナン、アガー、アガロース、天然ガム及びグリコサミノグリカンの如き薬剤で
架橋されたコラーゲンからなる群から選ばれる。 最後に、合成ポリマーの中で、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸又はこれ
らのコポリマーもしくはそれらの誘導体、ポリジオキサン、ポリホスファゼン、
ポリスルホン樹脂及びPTFEを使用することができる。
【0009】 本発明の血液適合性物質はスポンジ、フィルム、膜、スレッド、タンポン、不
織布、微小球体、ナノスフェアー、ガーゼ、ゲル及びガイドチャンネルの形態で
あることが好ましい。 本発明の血液適合性物質は心血管分野又は血液もしくは高度に血管化された生
体組織との接触を伴うあらゆる適用に使用し得る。 上記血液適合性物質は種々の外科分野、内科手術、骨関節手術、神経手術、吻
合手術、粘弾性手術、眼科手術、腫瘍手術、美容手術、形成手術、耳鼻咽頭手術
、腹側骨盤手術、泌尿器手術(urogynaecological surgery)及び心血管手術、手 術後の癒着の防止並びに過形成性瘢痕の防止に有利に使用し得る。 本発明の血液適合性物質は、外科分野の他に、血液透析、心臓学、皮膚科学、
眼科、耳鼻咽頭科、歯科、婦人科、泌尿器科並びに体外血液循環及び酸素化に使
用し得る。
【0010】 種々の形態の上記血液適合性物質はまた、例えば、間葉細胞又は成熟細胞につ
いての細胞培養支持に有利に使用されて結合組織、腺組織及び神経組織を得るこ
とができる。 また、血液適合性物質は医療分野及び工業の両方に使用される物品又は装置の
調製方法及び被覆方法に使用でき、これらはこの被覆のために表面で生物学的特
性を示す。
【0011】 被覆し得る物体は、例えば、カテーテル、ガイドチャンネル、プローブ、噴門
弁、軟組織人工器官、動物源の人工器官、例えば、ブタからの噴門弁、人工腱、
骨置換及び心血管置換、コンタクトレンズ、血液酸素発生装置、人工腎臓、心臓
、膵臓及び肝臓、血液バッグ、シリンジ、外科用装置、濾過系、実験室装置、培
養用容器及び細胞及び組織の再生用容器、ペプチド、タンパク質及び抗体用の支
持体である。 硫酸化ヒアルロン酸に共有結合する特に好ましいポリウレタンは下記の式(I)
【0012】
【化3】 及び式(II)
【0013】
【化4】
【0014】 (式中、PUはポリウレタン鎖の残基であり、Hsulphは上記クラスA1及びB1の場合
のように硫酸化ヒアルロン酸、又は上記クラスA2及びB2の場合のように少なくと
も一つの遊離カルボン酸官能基を含む硫酸化ヒアルロン酸誘導体の残基である)
を特徴とするものである。
【0015】 特に、式(I)の硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウレタンの調製方法 は下記の工程: i)ポリウレタン(IV)を下記の反応スキーム:
【0016】
【化5】
【0017】 に従ってN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下でブロモ酢酸(VII
)と反応させて式(III)の付加物を得る工程、 ii)工程i)から得られる付加物(III)を下記のスキーム:
【0018】
【化6】
【0019】 に従ってHOOC-Hsulph(Hsulphは上記意味を有する)と反応させ、それにより式(
I)の化合物を得る工程 を含む方法で得られる。 工程i)における反応は典型的には不活性雰囲気中で有機溶媒、好ましくはジメ
チルホルムアミド(DMF)中で行なわれる。 工程ii)を行う前に、工程i)から得られる反応混合物は濾過されて同時に生成 するジシクロヘキシル尿素の沈殿から所望の生成物(III)を含む溶液を分離する ことが好ましい。 工程ii)は重炭酸ナトリウムの存在下で行われることが好ましい。 工程ii)における反応は典型的には25℃から45℃までの範囲の温度、好ましく は25℃で24時間にわたって行なわれる。
【0020】 式(II)のポリウレタン誘導体は下記の工程: i')硫酸化ヒアルロン酸又は硫酸化ヒアルロン酸誘導体(グルクロン残基のカル ボキシ基の一部又は全部がそれらの酸形態HOOC-Hsulphである)をヘキサメチレ ンジイソシアネート(HMDI)(V)と反応させて式(VI)の付加物を得る工程、
【0021】
【化7】
【0022】 ii')工程i')から得られる付加物(VI)を下記のスキーム:
【0023】
【化8】
【0024】 に従ってポリウレタン(IV)と反応させて所望の生成物(II)を得る工程 を含む方法により得られる。 工程i')及びii')における両方の反応は典型的には不活性雰囲気中で溶媒とし てDMFを使用することにより行なわれる。 工程ii')の温度は48時間から72時間までの時間にわたって45℃から55℃までの
範囲に保たれ、その間に混合物が反応させられる。 下記の実施例は本発明の非限定の説明を与えるために示される。
【0025】 (実施例) 実施例1 式(I)のO-硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウレタン(PUBRAC-1) ペレタン(登録商標)のDMF中の10%(w/v)溶液30mlに攪拌しながらDCC1.5gを 補給する。 DCCが一旦溶解すると、最小量のDMFに溶解したブロモ酢酸1.8gを滴下して添加
する。 約30分後に、溶液を濾過してそれを白色のジシクロヘキシル尿素沈殿から分離
する。 O-硫酸化ヒアルロン酸ナトリウム塩(分子量200 kDaかつ硫酸化の程度3.5)1g
を水60mlに溶解し、この溶液がテトラブチルアンモニウム塩の形態のスルホン樹
脂75mlで充填されたイオン交換カラムの長さに沿ってパーコレートした。 この樹脂を水酸化テトラブチルアンモニウム40%w/v溶液によるプロトン化ス ルホン酸樹脂の活性化により調製した。 そのカラムから得られるO-硫酸化ヒアルロン酸テトラブチルアンモニウム塩を
含む溶液を集め、次いで凍結乾燥した。
【0026】 こうして得られたO-硫酸化ヒアルロン酸テトラブチルアンモニウム塩200mg及 び重炭酸ナトリウム2gをDMF中の上記ポリウレタン溶液に添加する。 その混合物を24時間反応させ、その間、25℃の温度で攪拌する。 沈殿が生成した場合、その反応混合物を再度濾過し、次いでペトリ皿中でキャ
ストする。 3.5の硫酸化の程度を有する硫酸化ヒアルロン酸、及び上記のようにして得ら れた乾燥形態及び湿潤形態のそのポリウレタン誘導体の赤外スペクトルを図1に
報告する。 ポリウレタン誘導体はその乾燥状態で硫酸化ヒアルロン酸で修飾されていない
ポリウレタンの典型的なスペクトルを示し、一方、その湿潤状態で、3600-2800c
m-1及び1654cm-1のピークが硫酸化ヒアルロン酸の官能基に関して見られる。
【0027】 実施例2 式(I)のN-硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウレタン(PUBRAC-2) ペレタン(登録商標)のDMF中の10%(w/v)溶液30mlに攪拌しながらDCC1.5gを 補給する。 DCCが一旦溶解すると、最小量のDMFに溶解したブロモ酢酸1.8gを滴下して添加
する。 30〜40分後に、溶液を濾過してそれを白色のジシクロヘキシル尿素沈殿から分
離する。 この溶液に重炭酸ナトリウム2g及び相当するO-硫酸化化合物について実施例1
に記載されたようにN-硫酸化ヒアルロン酸ナトリウム塩(分子量200 KDaかつ30 %の硫酸化)から出発して得られたN-硫酸化ヒアルロン酸テトラブチルアンモニ
ウム塩200mgを補給する。 次いでその反応混合物を25℃の温度で24時間にわたって反応させる。 それを再度濾過し、次いでペトリ皿中でキャストする。
【0028】 実施例3 式(I)のO-硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウレタン(PUBRAC-3) DCC2gを不活性雰囲気中でペレタン(登録商標)のDMF中の10%(w/v)溶液25ml に攪拌しながら添加する。 DCCが一旦溶解すると、最小量のDMFに溶解したブロモ酢酸1.8gを滴下して添加
する。 約30分後に、溶液を濾過してそれを白色のジシクロヘキシル尿素沈殿から分離
する。 こうして得られた溶液に実施例1に上記されたように相当するナトリウム塩(
分子量200 KDaかつ硫酸化の程度3.5)から出発して調製されたO-硫酸化ヒアルロ
ン酸テトラブチルアンモニウム塩250mg、及び重炭酸ナトリウム2gを添加し、次 いでその混合物を25℃の温度で攪拌しながら24時間にわたって反応させる。 沈殿が生成した場合、その反応混合物を再度濾過し、次いでペトリ皿中でキャ
ストする。
【0029】 実施例4 実施例3に従って得られた式(I)の硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウ レタンの精製(PUBRAC Ris THF) 実施例3に記載された調製操作をもう一度行うが、反応生成物をペトリ皿中の
キャストの前にTHFに溶解する。
【0030】 実施例5 実施例1-4に従って得られた式(I)の硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウ
レタン(PUBRAC)の精製 ペトリ皿中のキャストの前に、実施例1-4で得られた反応生成物を最初にアセ トンで洗浄し、次いでNaClの10%溶液による2-3回の洗浄を行う。
【0031】 実施例6 式(II)のO-硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウレタン(PUHMDI-6) O-硫酸化ヒアルロン酸を実施例1に上記したように相当するナトリウム塩(分
子量200 kDaかつ硫酸化の程度3.5)から出発して得、カラムから得られるテトラ
ブチルアンモニウム塩溶液をpH=3-4にしてそのカルボキシ基の完全プロトン化を
行い、その後に凍結乾燥する。 こうして得られたO-硫酸化ヒアルロン酸300mgを最小量(約10ml)のDMFに溶解
する。 可溶化が一旦完結されると、溶液を攪拌下で不活性雰囲気中で200μlのHMDIを
含むフラスコに入れる。 30分後に、DMF中の10%(w/v)のペレタン(登録商標)溶液10mlを添加する。
溶液を攪拌下で不活性雰囲気中で45-50℃で3日間放置する。次いでそれをペト リ皿中でキャストする。
【0032】 実施例7 式(II)のO-硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリウレタン(PUHMDI-7) O-硫酸化ヒアルロン酸を実施例1に上記したように相当するナトリウム塩(分
子量200 kDaかつ硫酸化の程度3.5)から出発して得、カラムから得られるテトラ
ブチルアンモニウム塩溶液をpH=3-4にしてそのカルボキシ基の完全プロトン化を
行い、その後に凍結乾燥する。 こうして得られたO-硫酸化ヒアルロン酸250mgを最小量(約10ml)のDMFに溶解
し、次いで溶液を攪拌下で不活性雰囲気中で200μlのHMDIを含むフラスコに注ぐ
。 30分後に、DMF中の10%(w/v)のペレタン(登録商標)溶液25mlを不活性雰囲
気中で保存している反応混合物に添加する。 溶液を攪拌下で不活性雰囲気中で55℃の温度で48時間放置する。次いでそれを
ペトリ皿中でキャストする。
【0033】 実施例8 実施例6及び7で得られた式(II)のO-硫酸化ヒアルロン酸に共有結合されたポリ
ウレタン(PUHMDI)の精製 ペトリ皿中のキャストの前に、実施例6及び7で得られた反応生成物をNaClの
10%溶液で2-3回洗浄する。
【0034】 実施例9 実施例1に従って得られた物質(PUBRAC-1)に関する血小板付着の試験 血液をその前の2週間にわたって薬物を服用しなかった健康な非喫煙ドナーか
ら採取した。その全血を室温で25分間にわたって250rpmで遠心分離することによ
り血小板に富む血漿(PRP)を得た。 PRP1mlを試験ポリマーの夫々のサンプル(0.5cm x 0.5cm)と接触させ、次いで 血小板付着を促進するためにこれらを3時間にわたって室温で放置した。次いで
サンプルをPBS(食塩加リン酸緩衝液)中で洗浄して表面に付着されなかった血 小板を除去し、次いで100mMのナトリウムカコジレート中2.5%(v/v)でグルタル アルデヒドの溶液中で30秒インキュベートした。 続いて、フィルムをナトリウムのカコジレート100mM中で30秒洗浄し、蒸留水 中ですすぎ、第一脱水溶液(蒸留水中70%v/vのエタノール)中で15分間放置し た。次いでサンプルを15分間にわたって第二脱水溶液(蒸留水中90%v/vのエタ ノール)に移し、最後に更に15分間にわたって無水エタノール中で放置した。 次いで全てのサンプルを12時間にわたって真空中で脱水し、金で金属化し、走
査電子顕微鏡(SEM)で分析した(図2、3及び4)。 図2、3及び4からわかるように、物質の表面は形態上不規則であり、種々の
サイズの多数のスリットの存在を特徴としている。これらの不規則性にもかかわ
らず、物質の90%が血小板付着の現象を示さない。 表面の残りの10%のみが血小板の存在を観察され、或る場合には小さいクラス
ターを形成し、他の場合にはたとえそれらが活性化されなかった血小板に典型的
な円板形を失っていたとしてもそれらがそれらの個々の特性を維持することが明
らかであり、それらはそれらが表面に粘着するシュードポッドを突き出していた
【0035】 実施例10 実施例3(PUBRAC-3)及び4(PUBRAC Ris THF)に従って得られた物質に関する全
血凝固の試験 単一ドナーからの血液を使用して、この試験をPUBRAC-3及びPUBRAC Ris THFに
ついて行った。 血液5mlを下記の物質のサンプル(0.5cm x 0.5cm)と接触させた。 対照 ポリスチレン PU ペレタン(登録商標) PUBRAC-3 実施例3に記載のポリウレタン誘導体 PUBRAC Ris THF 実施例4に記載のポリウレタン誘導体 これらのサンプルを室温で放置し、次いで血液凝固を得るのに必要な時間を測
定する。 結果を下記の表に報告する。
【0036】
【表1】
【0037】 表1は本発明のポリウレタン誘導体がポリウレタンの血液凝固阻止活性と少な
くとも等しい血液凝固阻止活性を有し、実施例3に従って得られたポリウレタン
誘導体(これは2時間を越える凝固時間を示す)の血液凝固阻止活性よりも極め
て高い血液凝固活性を有することを示す。
【0038】 実施例11 実施例3(PUBRAC-3)及び7(PUHMDI-7)に従って得られた物質を使用することによ
り測定されたトロンビン時間 血液凝固時間を増大する本発明の誘導体の能力をコアグロメーターで行なわれ
たトロンビン時間試験により測定する。 評価はポリマーの存在下で血液サンプル中の過剰のトロンビンの添加後にフィ
ブリノーゲンをフィブリンに変換するのに要する時間についてなされる。120秒 以上の結果は最早有意ではない。 結果を下記の表に報告する。
【0039】
【表2】
【0040】 # 37℃でポリウレタン誘導体との10分の接触後の血漿について測定されたトロ
ンビン時間
【0041】 表は極性環境が硫酸化ヒアルロン酸基を表面に露出させるので血液凝固阻止活
性がガラスと接触しているフィルムの側で生じ、一方、異なる結果が空気と接触
している側で観察されることを示す。
【0042】 実施例12 実施例3(PUBRAC-3)及び4(PUBRAC Ris THF)に従って得られた物質を使用するこ
とにより測定されたレプチラーゼ時間 南アメリカのヘビボスロックス・アトロックスの毒物から抽出されたフラクシ
ョンであるレプチラーゼはフィブリノペプチドAを開裂することによりフィブリ
ノーゲンを凝固させる酵素である。 ヒト血漿0.3mlを37℃でPUBRAC-3及びPUBRAC Ris THFの円形サンプル(直径0.8
cm)の上で2分間インキュベートし、次いでレプチラーゼ・リアクチブ(ボスロ
ックス・アトロックスの毒物、ヘモジアグノスチカ・ジアグノスチカ・スタゴ、
ベーリンガー・マンハイムからのトロンビンエキスのフラクション)を添加し、
凝固時間を自動的(エルビ・ジギクロット2コアグロメーター、ロゴスS.p.A.、
ミラノ、イタリア)に測定することによりレプチラーゼ時間を測定する。表3は
レプチラーゼ時間に関する実施例3及び4に従って得られた物質の効果を示す。
【0043】
【表3】
【0044】 表3中のデータは実施例3及び4に従って得られた物質がレプチラーゼ時間に
関して適度であるが、極めて有意ではない効果を有することを示す。
【0045】 実施例13 実施例3に従って得られた物質(PUBRAC-3)を使用することにより測定されたトロ
ンビン抑制 本発明の誘導体がそれらの血液凝固阻止活性を与える方法を調べるために、精
製分子、即ち、アンチトロンビンIII(ATIII)及びヘパリンコファクター(HCII)の
存在下の血漿中のトロンビン抑制を実施例3で得られた物質(PUBRAC-3)につい
て研究した。 選ばれたドナーは8時間以上にわたって断食し、少なくとも14日にわたって薬
物を服用しなかった正常な健康な被験者であった。 血液サンプルを血液凝固阻止薬としての3.8%(w/v)のクエン酸三ナトリウム中
で9部の血液対1部のクエン酸塩の比で採取した。サンプルを15分間にわたって
3500rpmで遠心分離して血小板不足血漿(PPP)を得た。溜めたクエン酸処理血漿を
10-12人の正常な薬物を含まないボランティアから調製し、-80℃でアリコート中
で貯蔵した。ATIII(1U.I./ml)及びHCII(米国、カルビオケムにより購入され
たヘパリンコファクターII)を滅菌水で凍結乾燥粉末から再生し、直ちに使用し
た。ヒトフィブリノーゲン(分子量約341,000、米国カルビオケム)32.4mgを生 理食塩溶液(0.9%のNaCl、pH=7.4)6mlに溶解し、次いでこの溶液0.2mlをPUBRA
C-3のサンプル(φ0.7cm)のサンプルと接触させた。 次いでATIII0.2mlもしくはHCII0.2ml又はPBS0.2mlを上記サンプルに添加した 。 トロンビン(ドイツのベーリンガー・マンハイムにより購入されたヒトトロン
ビン)0.2mlを上記サンプル0.2mlに添加することによりATIII及びHCIIを使用し 、又は使用しないトロンビン時間を手動で測定した。 結果を下記の表に要約する。
【0046】
【表4】
【0047】 ATIIIを使用するかまたは使用しないで、上記実験の双方を行い、得られた結 果は両方の場合にほぼ同じであり、こうしておそらく本発明のポリウレタン誘導
体によるトロンビンの不活化がATIIIにより媒介されないことを実証した。 更に、上記結果はHCIIにより媒介されたトロンビン抑制を促進する本発明の誘
導体の能力を示す。 結論として、トロンビンはHCII及び直接の相互作用の両方により本発明のポリ
ウレタン誘導体により抑制された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3.5の硫酸化の程度を有するO-硫酸化ヒアルロン酸、及び実施例1で得られた 、乾燥形態及び湿潤形態のそのポリウレタン誘導体の赤外スペクトルを示す。
【図2】 実施例1で得られたO-硫酸化ヒアルロン酸のポリウレタン誘導体に関する血小
板付着試験のSEM(走査電子顕微鏡;倍率=1022x)像を示す。
【図3】 実施例1で得られたO-硫酸化ヒアルロン酸のポリウレタン誘導体に関する血小
板付着試験のSEM(走査電子顕微鏡;倍率=1022x)像を示す。
【図4】 実施例1で得られたO-硫酸化ヒアルロン酸のポリウレタン誘導体に関する血小
板付着試験のSEM(走査電子顕微鏡;倍率=1022x)像を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 マグナニ・アグネセ イタリア国、53010 エス.ロッコ ア ピッリ、ロカリタ アグレスト 391 (72)発明者 カッレガロ・ランフランコ イタリア国、36016 ティエネ、ヴィア モンテ グラッパ 6 Fターム(参考) 4C081 AB01 AB11 AB31 BA02 BA05 CA172 CA182 CA211 CA282 CC05 CD022 CD032 CD042 CD052 CD082 CD092 CD122 CD27 CE01 CE02 CE03 4J034 AA01 LA01 LA32 RA02

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸化ヒアルロン酸又は硫酸化ヒアルロン酸誘導体に共有結
    合したポリウレタン。
  2. 【請求項2】 出発物ポリウレタンが反復単位4,4'-メチレンビス(フェニ ルイソシアネート)を含む請求項1に記載のポリウレタン。
  3. 【請求項3】 出発物硫酸化ヒアルロン酸が A1)O-硫酸化ヒアルロン酸、及び B1)N-硫酸化ヒアルロン酸 からなる群から選ばれる請求項1〜2のいずれかに1項に記載のポリウレタン。
  4. 【請求項4】 出発物硫酸化ヒアルロン酸誘導体が A2)O-硫酸化ヒアルロン酸誘導体、及び B2)N-硫酸化ヒアルロン酸誘導体 からなる群から選ばれる請求項1〜2のいずれかに1項に記載のポリウレタン。
  5. 【請求項5】 出発物硫酸化ヒアルロン酸A2及びB2を調製するのに使用され
    るヒアルロン酸誘導体が ・少なくとも一つの遊離カルボン酸官能基及び脂肪族系列、芳香族系列、アリー
    ル脂肪族系列、脂環式系列、複素環系列のアルコールでエステル化された残りの
    カルボン酸官能基を含むヒアルロン酸の部分エステル、 ・少なくとも一つの遊離カルボン酸官能基及び同ヒアルロン酸又は異なる鎖のア
    ルコール官能基でエステル化されている残りのカルボン酸官能基を含む部分架橋
    エステル、 ・脂肪族系列、芳香族系列、アリール脂肪族系列、複素環系列のポリアルコール
    と反応させられた少なくとも一つのカルボン酸官能基を含む部分架橋エステル(
    架橋はその後にスペーサー鎖により発生される) からなる群から選ばれる請求項4に記載のポリウレタン。
  6. 【請求項6】 式(I) 【化1】 又は式(II) 【化2】 (式中、PUはポリウレタン鎖の残基であり、Hsulphは硫酸化ヒアルロン酸又は少
    なくとも一つの遊離カルボン酸官能基を含む硫酸化ヒアルロン酸誘導体の残基で
    ある) の請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリウレタン。
  7. 【請求項7】 下記の工程: i)ポリウレタン(IV)をN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下でブ
    ロモ酢酸(VII)と反応させて式(III)の付加物を得る工程、 ii)工程i)から得られる付加物(III)をHOOC-Hsulphと反応させ、それにより式(I)
    の化合物を得る工程 を含むことを特徴とする式(I)のポリウレタンの調製方法。
  8. 【請求項8】 下記の工程: i')HOOC-Hsulphをヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)(V)と反応させて式(VI
    )の付加物を得る工程、 ii')工程i')から得られる付加物(VI)をポリウレタン(IV)と反応させて所望の生 成物(II)を得る工程 を含むことを特徴とする式(II)のポリウレタンの調製方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の少なくとも一種のポリ
    ウレタンからなることを特徴とする血液適合性物質。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の少なくとも一種のポ
    リウレタンを含むことを特徴とする血液適合性物質。
  11. 【請求項11】 医薬上活性な物質を更に含む請求項9に記載の血液適合性
    物質。
  12. 【請求項12】 前記医薬上活性な物質が抗生物質、抗感染薬、抗菌剤、抗
    ウイルス薬、細胞増殖抑制薬、抗腫瘍薬、抗炎症剤、創傷治癒薬、麻酔剤、コリ
    ン作用又はアドレナリン作用のアゴニスト又はアンタゴニスト、抗血栓薬、血液
    凝固阻止薬、止血薬、血栓溶解薬、血栓崩壊薬、タンパク質又はそれらのフラグ
    メント、ペプチド、ポリヌクレオチド、成長因子、酵素及びワクチンからなる群
    から選ばれる請求項11に記載の血液適合性物質。
  13. 【請求項13】 更に少なくとも一種の天然ポリマー、合成ポリマー又は半
    合成ポリマーからなる請求項9、11及び12のいずれか1項に記載の血液適合
    性物質。
  14. 【請求項14】 前記天然ポリマーがゲル形態のコラーゲン、コラーゲン共
    沈物及びグリコサミノグリカン、セルロース、多糖、例えば、キチン、キトサン
    、ペクチン又はペクチン酸、アガー、アガロース、キサンタン、ゲラン、アルギ
    ン酸又はアルギン酸塩、ポリマンナン又はポリグリカン、澱粉及び天然ガムから
    なる群から選ばれる請求項13に記載の血液適合性物質。
  15. 【請求項15】 前記半合成ポリマーがアルデヒド又はその前駆体、ジカル
    ボン酸又はそれらのハライド、ジアミン、セルロースの誘導体、ヒアルロン酸、
    キチン又はキトサン、ゲラン、キサンタン、ペクチン又はペクチン酸、ポリグリ
    カン、ポリマンナン、アガー、アガロース、天然ガム及びグリコサミノグリカン
    の如き薬剤で架橋されたコラーゲンからなる群から選ばれる請求項13に記載の
    血液適合性物質。
  16. 【請求項16】 前記合成ポリマーがポリ乳酸、ポリグリコール酸又はこれ
    らのコポリマーもしくはそれらの誘導体、ポリジオキサン、ポリホスファゼン、
    ポリスルホン樹脂及びPTFEからなる群から選ばれる請求項13に記載の血液適合
    性物質。
  17. 【請求項17】 スポンジ、フィルム、膜、スレッド、タンポン、不織布、
    微小球体、ナノスフェアー、ガーゼ、ゲル及びガイドチャンネルの形態の請求項
    9〜16のいずれかに1項に記載の血液適合性物質。
  18. 【請求項18】 請求項9〜16のいずれか1項に記載の血液適合性物質で
    つくられ、又は被覆された工業用又は医療用の物品又は装置。
  19. 【請求項19】 前記装置がカテーテル、ガイドチャンネル、プローブ、噴
    門弁、軟組織人工器官、ブタからの噴門弁のような動物源の人工器官、人工腱、
    骨置換又は心血管人工器官、コンタクトレンズ、血液酸素発生装置、人工腎臓、
    心臓、膵臓及び肝臓、血液バッグ、シリンジ、外科用装置、濾過系、実験室装置
    、培養用容器及び細胞及び組織の再生用容器、ペプチド、タンパク質及び抗体用
    の支持体からなる群から選ばれる請求項18に記載の工業用又は医療用の物品又
    は装置。
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