JP2002372407A - 格子干渉型変位検出装置 - Google Patents
格子干渉型変位検出装置Info
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Abstract
り、もって検出の精度を高めることを目的とする。 【解決手段】光源30からの光束Iを、メインスケール
10の回折格子10´とは直交する方向に伸びる回折格
子100´を備えた直交スケール100に入射させ、Y
Z面内に分離する光束A,Bを生成する。光束A,Bを
さらにインデックススケール20において、4本の光束
A1,B1,A2,B2に分岐させ、さらにメインスケ
ール10の回折格子10´で回折させて回折光A1´,
B1´,A2´,B2´を生成させる。回折光A1´,
A2´を点CAで混合させ、回折光B1´,B2´を点
CBで混合させる。光の位相を遅らせる位相シフト板2
00により、位相差を有するA相信号、B相信号が生成
される。
Description
複数の光束に分岐してスケール上の回折格子上の複数点
に入射させ、これらの点で生じた複数の回折光を混合さ
せ、この混合された光束を検出器により検出し、混合光
束の明暗の変化によりスケールの変位を検出する格子干
渉型変位検出装置に関する。
クロンオーダーのピッチの目盛を回折格子として利用
し、スケールの相対変位を高精度に検出する格子干渉型
変位検出装置が広く知られている。すなわち、光源から
の光束を複数の光束に分離して、これら複数の光束をス
ケール上の異なる複数点に入射させる。そして、生成さ
れた複数の光束を混合させ、この混合波を検出すること
により、スケールの相対変位量を検出している。また、
この混合波を分離して複数の光束とするとともに、偏光
板等によりこの複数の光束に位相差を持たせてA相信
号、B相信号を生成し、これらをそれぞれA相検出器、
B相検出器で検出することにより、変位の方向をも検出
できるようにしているものも知られている。
型の回折格子を使った透過型(例えば特開平5−192
4号公報参照)と、反射型の回折格子を使った反射型
(例えば特開平8−5329号、特開平8−5330公
報参照)とがあるが、占有スペースが少なくて済むとい
う点では、反射型のものが有利とされている。
では、スケールで回折された光が光源の方向へ戻ってき
て光源に入射し、これにより光源の出力が不安定になる
ことを防止する必要性のため、或いは検出器の配置位置
を確保するために、様々な工夫が必要となる。例えば、
特開平8−5329号公報に開示されている反射型の格
子干渉型変位検出装置は、光源からスケールに投影され
る光束の光路と、スケールから回折されて検出器に受光
される受光光束の光路とが異なる面となるようにしてい
る。
子干渉型変位検出装置について、図21を用いて説明す
る。図21(a)は、当該装置を、メインスケール10
に変位検出用の光束を投影するための投影系の構成を示
し、図21(b)はメインスケール10で回折された変
位検出用の光束を受光する受光系の構成を示す。また、
図21(c)は、投影される光束、受光される光束の進
行の様子を示す模式図である。この格子干渉型変位検出
装置において、メインスケール10は、光源30に対し
測長方向に変位可能に設けられている。メインスケール
10上には、その変位を検出するために反射型の回折格
子が形成されている。インデックススケール20は光源
30に対し固定的に配置されるとともに、透過型の回折
格子を備えている。インデックススケール20の透過型
回折格子20´と、メインスケール10の反射型回折格
子10´とは、等しい格子ピッチとされている。
Nに対し傾けられた面N1上に配置されており、光源3
0から射出される光束Iは、この面N1に沿って投影さ
れる。また、光束Iは、面Nと面N1の交線CLに対し
ても斜めに入射されるようにされている。光束Iは、イ
ンデックススケール20上の点Dに当たると、1次回折
光Aと、透過光Bとに分離される。ここで、光束Iの入
射角度θiは、回折光Aの出射角と透過光Bの出射角と
が等しくθ1(θi=θ1)になるように選択される。
ケール10上の点S1、S2に到達し、メインスケール
10の反射回折格子により回折される。回折光Aは、回
折光A´を、透過光Bは回折光B´を発生させる。回折
光A´、B´の回折角は、いずれも等しくθ2であり、
θ2=θ1である。なお、光束B,B´の光路には1/
4波長板90が設けられ、これにより、1次回折光A
´,B´を互いに偏光方向が直交した状態とすることが
できる。回折光A´、B´は、インデックススケール2
0上の点Mに到達し、回折、透過される。そして、回折
光A´の透過光A´´と回折光B´の1次回折光B´´
とが混合され、無偏光ビームスプリッタBSで分岐され
て受光素子41,42に入射される。この混合光束は、
1次回折光同士の混合光束であるので、メインスケール
10が1ピッチ分移動すると、受光素子41、42の変
換電気信号は2周期分の変化を受ける。このため、メイ
ンスケール10の変位量を、その格子ピッチの2倍の精
度で検出することができる。なお、光量モニタ45は、
メインスケール10の回折効率変動に対する補償を行な
うために設けられている。
BB、λ/4波長板91により、偏光方向、位相の制御
がなされ、これにより、最終的にA相受光素子41、B
相受光素子42に入射される光の位相は、互いに90度ず
れているものとなる。これにより、メインスケール10
の変位量のみならず、変位方向をも検出可能とされてい
る。
−5329号公報に開示の格子干渉型変位検出装置で
は、この1/4波長板90の存在のために、投影される
点S1,S2における上記光束の偏光状態が異なり、こ
れにより検出器41,42に入射される光の光量バラン
スが悪くなり、検出精度が低下するという問題があっ
た。また、λ/4波長板は高価であり、製造コストが高
くなるという問題があった。
のであって、複数の受光素子で検出される光量のバラン
スを保ち、もって検出の精度を高めることを目的とする
ものである。また、λ/4波長板などの高価な光学部品
を不要とし、製造コストを低減することを目的とする。
変位検出装置は、光束を回折させる反射型回折格子を備
えたスケールと、このスケールに向けて光束を出射する
光源と、前記光源と前記スケールとの間に配置され前記
光源からの光束を前記スケールの測長方向に分岐させる
第一光束分岐手段と、前記光源と前記スケールとの間に
配置され前記光源からの光束を前記スケールの測長方向
と直交する方向に分岐させる第二光束分岐手段と、前期
光源から前記第一光束分岐手段及び前記第二光束分岐手
段を介して前記反射型回折格子に投影され前記反射型回
折格子で回折される複数の光束のうちの少なくとも一つ
の位相を調整する位相調整手段と、前記反射型回折格子
で回折される光束を異なる複数の点において混合させて
複数の混合光束を生成する光混合手段と、該複数の混合
光束を電気信号に変換する検出器とを備えたことを要旨
とする。
影される光束が、第一光束分岐手段及び第二光束分岐手
段により分岐され、スケールの測長方向、及びその直交
方向に分岐され複数の光束とされる。この分岐光束群
は、反射型回折格子を備えたスケール上に投影され、こ
の反射型回折格子にて回折される。反射型回折格子で回
折された複数の光束のうちの少なくとも1つは、位相調
整手段による位相調整を受ける。その後、複数の分岐光
束は、光混合手段により、複数の異なる点において混合
させて複数の混合光束とされる。この混合光束は検出器
により電気信号に変換される。
各分岐光束は、いずれも偏光方向が等しく、スケールで
の回折効率は等しい。このため、スケールで回折される
各分岐光束は、略等しい光量を有するから、その複数の
混合光束も、略等しい光量を有する。このため、検出器
に受光される混合光束の光量バランスが良くなり、測定
精度が向上する。
段は、前記スケールの前記反射型回折格子の方向と直交
する方向に伸びる回折格子を形成した直交スケールとす
ることができる。
p2は、前記光源からの光束の波長λよりも大きくする
とともに、前記直交スケールに入射する光束の進行方向
は前記測長方向に対して垂直とすることができる。この
発明によれば、光源の光軸合せが容易になり、製造コス
トを低減することができる。或いは、前記直交スケール
の回折格子の格子ピッチp2は、前記光源からの光束の
波長λよりも小さくされているとともに、前記直交スケ
ールに入射する光束の進行方向は前記測長方向に対して
斜め方向とすることも可能である。この場合にも、光源
の位置合せは、鉛直線から1軸方向に傾ける位置合せだ
けを行なえば足り、位置合せが従来に比し容易になる。
ールの前記回折格子の2倍の大きさの格子ピッチであっ
てかつ前記スケールの前記反射型回折格子の方向と同一
方向に伸びる回折格子を形成したインデックススケール
とすることができる。さらに、前記光源が前記インデッ
クススケールに光束が前記測長方向に対して垂直に入射
されるように配置することにより、このインデックスス
ケールに入射する光束が±m次(mは正の整数)の回折
光に分岐されるようにすることができる。
ールの前記反射型回折格子の方向と同一方向に伸びる回
折格子であって、格子ピッチは前記スケールの前記回折
格子の格子ピッチと等しくされた回折格子を備えたイン
デックススケールを備えて構成することができる。この
とき、前記インデックススケールに光束が前記測長方向
に対して斜めに入射されるように前記光源を配置するこ
とにより、このインデックススケールに入射する光束が
透過光と回折光とに分岐されるようにすることが好適で
ある。
再度前記測長方向と直交する方向に分岐させる第三の光
束分岐手段と、該第三分岐手段により分岐された一部の
光束の位相を半波長分遅らせる第二位相調整手段とを更
に備え、前記検出器は、該第二位相調整手段を通過した
光束を受光する第一の検出器と、それ以外の光束を受光
する第二の検出器とを備えて構成することができる。こ
れにより、前記混合光束の種類を増やすことができ、こ
れにより一層高い精度でスケールの変位量を検出するこ
とができる。
分岐手段は、前記測長方向と平行する方向及び前記測長
方向と直交する方向との両方に二次元的に回折格子を形
成した二次元格子とすることができる。この場合、前記
測長方向と平行する方向に伸びる前記二次元格子の回折
格子の格子ピッチは前記スケールの前記反射型回折格子
の格子ピッチの2倍とし、前記測長方向と直交する方向
に伸びる前記二次元格子の回折格子の格子ピッチは前記
スケールの前記反射型回折格子の格子ピッチと等しくす
ることができる。
直交する方向に光束を分離するよう配置されたビームス
プリッタとすることができる。
て、添付の図面に基づいて説明する。なお、従来技術と
同一の部材については、同一の番号を付して説明する。
また、装置上の各点の位置をXYZ直交座標系で表現す
るが、以下の実施の形態では、スケールの測長方向をX
軸、各スケールの回折格子面と鉛直な線をZ軸ととす
る。
干渉型変位検出装置の構成を示しており、図1(a)は
その正面図、(b)はその側面図、図2、3はその斜視
図であり、図2は、光源30から発してメインスケール
10に達するまで様子を示し、図3は、光束がメインス
ケール10で回折されてから受光素子41、42に受光
されるまでの様子を示している。
施の形態に係る格子干渉型変位検出装置は、メインスケ
ール10、インデックススケール21、直交スケール1
00、光源30、A相受光素子41、B相受光素子4
2、及び位相シフト板200とから大略構成されてい
る。
長方向(図1(a)に両矢印で示す。以下同じ)に変位
可能に設けられかつその変位方向に沿って反射型回折格
子10´を備えている。インデックススケール20は、
光源30に対し固定的に、かつメインスケール10に対
し平行に配置されるとともに、透過型回折格子20´を
備えており、光源30からの光束Iを測長方向に分岐す
る第一の光束分岐手段、及びメインスケール10からの
光束を混合する光束混合手段として機能する。インデッ
クススケール20の透過型回折格子20´は、メインス
ケール10の反射型回折格子10´と同一方向を向くよ
うに形成されている。また、インデックススケール20
の透過型回折格子20´の格子ピッチp3は、メインス
ケール10の反射型回折格子10´の格子ピッチp1の
2倍の大きさとされている。
定的に、かつインデックススケール20に対し平行に配
置される。そして、この直交スケール100には、メイ
ンスケール10、インデックススケール20の透過型回
折格子20´とは直交した方向に伸びる回折格子100
´が形成されており、光源30からあの光束Iを測長方
向と直交する方向に分岐する第二光束分岐手段として機
能する。また、直交スケール100の格子ピッチp2
は、後述する光源30の発光波長λよりも大きい値とさ
れている。
光を発する光源であり、図1に示すように、直交スケー
ル100の回折格子面に対し垂直に光束を投影するよう
に配置されている。A相受光素子41、B相受光素子4
2は、光源30が配置されるYZ面と平行な面N内の位
置であって、光源30から発して直交スケール100、
インデックススケール20、メインスケール10で回折
され、インデックススケール20で混合される光束を受
光できる位置に配置され、これによりメインスケール1
0の変位方向、変位量を検出するようになっている。
メインスケール10に4本の光束が投影され、この光束
が更にメインスケール10の回折格子10´で回折され
て4本の回折光となるものであるが、そのうちの1本の
回折光の光路中に、その光の位相を90度遅らせる位相
調整手段としての位相シフト板200が設けられてい
る。
出装置の作用を、図1乃至図3を使用して説明する。光
源30を発して直交スケール100に垂直に入射した光
束Iは、図1(b)に示すように、メインスケール10
の測長方向と直交する方向(図ではYZ面内)に角度θ
=±sin-1(λ/P2)方向に分岐された±1次回折
光A、Bとなる。他の回折次数の回折光も出ているが、
本実施の形態では、±1次回折光のみを検出光束として
利用するので、これら他の回折次数のの回折光はここで
は無視する。しかし、光源の配置、装置の規模等によっ
ては別の回折次数の光束を利用しても差し支えないのは
いうまでもない。
で、図1(a)に示すように、正面から見るとあたかも
分岐がされずに1本の光束であるかのように重なって見
える。回折光A,Bは、インデックススケール20上の
点DA,DBにそれぞれ入射する。インデックススケー
ル20に対し入射角θで入射する回折光Aは、図1
(a)に示すように、インデックススケール20の透過
型回折格子20´の作用により、メインスケール10の
測長方向に回折されて±1次回折光A1,A2となる。
メインスケール10の測長方向と直交する方向に対して
は、回折光Aは透過光と見ることができるから、この回
折光A1,A2は、図1(b)に示すように、装置の側
面方向から見るとあたかも1本の光束であるかのように
重なって見える。
入射角(−θ)で入射する回折光Bは、図1(a)に示
すように、インデックススケール20の透過型回折格子
20´の作用により、メインスケール10の測長方向に
回折されて±1次回折光B1,B2となる。メインスケ
ール10の測長方向と直交する方向に対しては、回折光
Bは透過光と見ることができるから、この回折光B1,
B2は、図1(b)に示すように、装置の側面方向から
見るとあたかも1本の光束であるかのように重なって見
える。
は、回折光A1,A2,B1,B2の合計4本の光束
が、YZ面、ZX面内の両方に対し傾きを持ってそれぞ
れ異なる点SA1,SA2,SB1,SB2に入射さ
れ、それぞれ回折光A1´,A2´,B1´,B2´を
発生させる。ここで、回折光A1,A2,B1,B2
は、いずれも1次回折光A又はBの1次回折光であり、
偏光方向が互いに等しく、また、メインスケール10へ
入射する際の入射角も略等しい。このため回折効率も等
しいので、回折光A1´,A2´,B1´,B2´は略
同一の光パワーを有することになる。なお、図2に示す
ように、鏡面反射光(0次回折光:図2中のAo等)も
生じるが、これらは受光素子41,42のある方向とは
異なる方向に向かうため、無視することができる。他の
回折次数の回折光も同様であるのでここでは無視する。
後述する第二〜第八のの実施の形態でも同様である。
はメインスケール10の反射型回折格子10´と同一方
向に伸びる透過型回折格子20´を有し、その格子ピッ
チp3は、メインスケール10の反射型回折格子10´
の格子ピッチp1の2倍の大きさとされている。このた
め、回折光A1´,A2´,B1´,B2´は、図1
(a)に示すように、正面から見るとあたかもDA,D
Bの方向に戻っていくように見える。しかし、これを側
面から見ると、図1(b)に示すように、鏡面反射する
かのような方向へ向かい、点DA,DBとは別の点にC
A,CBに入射することが分かる。
Aの分岐点DAとはY座標のみ異なる点CAに入射さ
れ、互いに混合されて混合光束MAを形成することにな
る。一方、回折光B1,B2は、共に光束Bの分岐点D
BとはY座標のみ異なる点CBに入射され、互いに混合
され混合光束MBを形成することになる。点CA,CB
は、点DA,DBを挟んで反対側に存在する。上述のよ
うに、回折光A1´,A2´,B1´,B2´は略同一
の光パワーを有するので、その混合光束MA,MBも略
同一の光パワーを有する。なお、回折光B2´は、位相
シフト板200を通過することにより、その位相が90
度遅らせられる。
素子41、B相受光素子42に入射される。A相受光素
子41、B相受光素子42は、それぞれ混合光束MA、
混合光束MBを電気信号に変換する。A相受光素子41
の電気信号の振幅の変化は、B相受光素子42のそれに
対して90度ずれており、この変化のしかたを検出する
ことにより、メインスケール10の変位の方向が検出で
きる。また、メインスケール10が1ピッチ分変位する
と、混合光束MA,MBにより2度の明暗信号が得ら
れ、これにより、メインスケール10の格子ピッチp1
の2倍の精度で変位量が検出できる。
ケール100と重なる場合には、直交スケール100部
分で混合光束MA,MBが回折することになる。本実施
の形態では、ここでの回折は不要であるので、該光路部
分に孔部HA,HBを形成し、回折しないようにしてお
く。あるいは直交スケール100の大きさを、混合光束
MA,MBの光路と重ならないような大きさに設定す
る。これにより、光量の無用な損失が回避できる。
10で回折された回折光A1´,A2´,B1´,B2
´のうちの1つの光路に位相を90度遅らせる位相シフ
ト板を設けたが、本発明はこれに限らず、例えば、複数
の回折光の光路に、複数枚の位相シフト板を設けてもよ
く、最終的にA、B相受光素子41,42に到達する光
束の位相差が90度になっていればよい。
折光A1,A2,B1,B2の光路に位相シフト板を設
けてもよい。回折光A1,A2,B1,B2のいずれか
に位相を45度遅らせる位相シフト板を設けるととも
に、回折光A1´,A2´,B1´,B2´のいずれか
に位相を45度遅らせる別の位相シフト板を設け、合計
で90度の位相遅れが生じるようにしてもよい。また、
位相シフト板でなくても、例えばいずれかの回折光の光
路と交差するインデックススケール20上の透明基盤
を、90度の位相遅れが生じるように厚くするなど、種
々の位相調整手段が採用できる。
0とインデックススケール20とを別個に設けている
が、一枚の基板の表裏に直交スケール100とインデッ
クススケール20を形成しても良い。本実施の形態で
は、光源30をメインスケール10の面に対し垂直に配
置すれば足りるので、光源30の位置合せが極めて容易
である。
いて説明する。 図4(a)は、本発明の第二の実施の
形態に係る格子干渉型変位検出装置の構成を示す正面図
であり、図4(b)はその側面図である。また、図5、
6は装置の斜視図である。図5は、光源30から出た光
束Iがメインスケール10に到達するまでの光束の投影
のされ方を斜め方向から観察したものであり、図6は、
メインスケール10の反射型回折格子10´で回折され
てから受光素子41−44に受光されるまでの光束の透
過及び回折のされ方を斜め方向から観察したものであ
る。
本実施の形態に係る格子干渉型変位検出装置は、下から
メインスケール10、直交スケール100、インデック
ススケール20の順で配置される各スケール、光源3
0、A相受光素子41、B相受光素子42、/A相受光
素子43、/B相受光素子44、及び3枚の位相シフト
板201、202、203とから大略構成されている。
第一の実施の形態とは、(1)直交スケール100がメ
インスケール10とインデックススケール20との間に
挿入されている点、(2)A相信号を反転した信号を受
光するための/A相受光素子43、B相信号を反転した
信号を受光するための/B相受光素子44とを設け、4
相信号を得ている点、及び(3)位相シフト板が3枚設
けられている点が異なり、その他の点は第一の実施の形
態と同一である。
源30を発して、まずインデックススケール20に垂直
に入射した光束Iは、図4(a)に示すように、メイン
スケール10の測長方向と平行な方向(図ではZX面
内)に角度θ=±sin-1(λ/P3)方向に分岐する
±1次回折光A、Bとなる。他の回折次数の光は無視す
る。回折光A,Bは、ZX平面内で回折するので、図4
(b)に示すように、側面から見るとあたかも分岐がさ
れずに1本の光束であるかのように重なって見える。直
交スケール100上の点D1に入射角θで入射する回折
光Aは、図4(b)に示すように、メインスケール10
の測長方向と直交する方向に回折されて±1次回折光A
1,B1となる。メインスケール10の測長方向と平行
する方向に対しては、回折光Aは単なる透過光と見るこ
とができるから、この回折光A1,B1は、図4(a)
に示すように、装置の正面方向から見るとあたかも1本
の光束であるかのように重なって見える。
入射角(−θ)で入射する回折光Bは、図1(a)に示
すように、メインスケール10の測長方向と直交する方
向に回折されて±1次回折光A2,B2となる。メイン
スケール10の測長方向と平行する方向に対しては、回
折光Bは透過光と見ることができるから、この回折光A
2,B2は、図4(a)に示すように、装置の正面方向
から見るとあたかも1本の光束であるかのように重なっ
て見える
は、回折光A1,A2,B1,B2の合計4本の光束
が、YZ面、ZX面内の両方に関し座標軸に対し傾きを
持ってそれぞれメインスケール10上の異なる点SA
1,SA2,SB1、SB2に入射され、それぞれ回折
光A1´,A2´,B1´,B2´を発生させる。回折
光A1´,A2´,B1´,B2´は、第一の実施の形
態の場合と同様、略同一の光パワーを有することにな
る。なお、光束B2´の光路には、位相を90度遅らせ
る位相シフト板202が配置されている。
はメインスケール10の反射型回折格子10´と同一方
向に伸びる透過型回折格子20´を有し、その格子ピッ
チp3は、メインスケール10の反射型回折格子10´
の格子ピッチp1の2倍の大きさとされている。このた
め、回折光A1´,A2´,B1´,B2´は、図4
(a)に示すように、正面から見ると、入射した光がき
た方向をあたかも同じ方向に戻っていくような方向に進
行する。しかし、これを側面から見ると、図4(b)に
示すように、鏡面反射するかのような方向へ向かう。
ル100上の点PA1に進み、この点PA1にてY軸方
向に分岐した2本の光束A1´´,/A1´´とされ
る。点PA1は、分岐点D1とY座標のみ異なる点であ
る。同様に回折光A2´ も、直交スケール100上の
点PA2に進み、この点PA2でY軸方向に分岐した2
本の光束A2´´,/A2´´になる。点PA2は、分
岐点D2とY座標のみが異なり、点PA1との比較で
は、X座標のみが異なる。なお、光束/A2´´の光路
には、光の位相を180度遅らせるための位相シフト板
201が配置されている。
00上の点PB1に進み、この点PB1でY軸方向に分
岐した2本の光束B1´´,/B1´´になる。点PB
1は、分岐点D1とY座標のみ異なり、点D1に関して
点PA1と点対称な位置にある。同様に、回折光B2´
も、直交スケール100上の点PB2に進み、この点
PB2でY軸方向に分岐した2本の光束B2´´,/B
2´´になる。この点PB2は、分岐点D2とY座標の
み異なり、前記の点PA2と点D2に関し点対象な位置
にある。なお、光束/B2´´の光路には、光の位相を
180度遅らせるための位相シフト板203が配置され
ている。
ックススケール20上の点CAで混合され、混合光束 分岐光束MAとなり、受光素子41に入射される。点C
Aは、分岐点DとはY座標がYcaだけ異なる点である。
一方、分岐光束/A1´´,/A2´´は、インデック
ススケール20上の点CA´で混合されて混合光束/M
Aとなり、受光素子43に入射される。点CA´は、分
岐点DとはY座標がYcb(Ycb<Yca)だけ異なる点であ
る。
ンデックススケール20上の点CBで混合され、混合光
束MBとなり、受光素子42に入射される。点CBは、
分岐点DとはY座標が−Ycaだけ異なる点である。一
方、回折光/B1´´、/B2´´は、共に分岐点Dと
はY座標のみ異なる点CB´に入射され、互いに混合さ
れ混合光束/MBを形成する。点CBは、分岐点Dとは
Y座標が−Ycbだけ異なる点である。光束/MBは、/
B相受光素子44に入射される。
MB、/MA,/MBが入射され、これらの光束の光エ
ネルギーは電気信号に変換される。位相シフト板201
−203の作用により、受光素子41の電気信号の振幅
の変化は、受光素子42の電気信号の振幅の変化に対し
90度位相がずれており、また、受光素子43、44の
電気信号の振幅の変化は、それぞれ受光素子41、42
のそれに対し180度位相がずれている。このため、こ
れら4相信号により、第一実施の形態に比し倍の精度で
スケールの変位を検出することができる。
201−203の3枚を用いたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば、複数の回折光の光路に、複数枚の位相シフ
ト板を設けてもよく、最終的にA、B相受光素子41,
42の電気信号の位相差が90度になり、/A相受光素
子43、/B相受光素子44の電気信号の位相差が90
度となり、/A相受光素子43、44の電気信号が、そ
れぞれA相受光素子41、B相受光素子42の電気信号
に対し反転していればよい。また、第一実施形態と同
様、位相シフト板以外の種々の位相調節手段で代用する
こともできる。
る。図7(a)は本実施の形態の変位検出装置の正面図
であり、図7(b)はその側面図である。本実施の形態
は、第一の実施の形態のインデックススケール20と直
交スケール100に代えて、直交スケール100の機能
とインデックススケール20の機能を兼ねた2次元スケ
ール110を設けたものである。
2次元スケール110に当たる1本の光束が、一度に4
本の光束A1,A2,B1,B2に分岐される点を除
き、第一の実施の形態と同様である。2次元スケール1
10の測長方向と平行する方向の格子ピッチP3は、第
一実施形態のインデックススケール20と同様、メイン
スケールの格子ピッチp1の2倍とされているので、光
束A1,A2,B1,B2の振る舞いは、第一の実施の
形態と略同一である。なお、2次元スケール110の、
測長方向と直交する方向のピッチp2は、光源30から
の光束が回折して±1次回折光を生ずる程度の大きさで
あれば十分である。
図7(b)に示すように、反射型回折格子10´で回折
した光束A1´、A2´、B1´、B2´の光路部分で
は、Y軸方向に伸びる1次元格子とされている。このた
め、光束A1´、A2´、B1´、B2´は、第一の実
施の形態と同様に、2次元スケール110で混合されて
受光素子41,42に受光される。本実施の形態では、
直交スケール100とインデックススケール20とを2
次元スケール110に統合することにより、部品点数が
少なくなり、製造コストの低減が図れるというメリット
がある。
づいて説明する。図8(a)は第四の実施の形態の正面
図、同(b)はその側面図、図9はその斜視図である。
上記第一乃至第三の実施の形態と本実施の形態との相違
点の1つは、前者では直交スケール100の格子ピッチ
p2が光源30の発光波長λよりも長くされているが
(λ<p2)、後者では、p2がλよりも長くλの2倍
よりも短くされていることである(λ<p2<2×p
2)。もう1つの相違点は、前者の光源30からの光束
Iはインデックススケール20又は直交スケール100
に対し垂直に投影されるのに対し、後者の光源30から
の光束は、直交スケール100に対しYZ面内に傾きを
もって投影されていることである。
源30からの光束Iは直交スケール100の分岐点Dに
到達し、この点Dにおいて、YZ面内に分岐される1次
回折光Aと透過光Bとに分離される。1次回折光Aは、
インデックススケール20上の分岐点DAに到達する。
そして、点DAにおいて、±1次回折光A1,A2に分
けられる。回折光A1,A2は、図8(a)に示すよう
に、正面からみるとZ軸に関し対称に分岐されるが、側
面から見ると、単に光束Aがインデックススケール20
を透過したかのように見える。
ル20上の分岐点DBに到達する。そして、点DBにお
いて、±1次回折光B1,B2に分けられる。回折光B
1,B2は、図8(a)に示すように、正面からみると
Z軸に関し対称に分岐されるが、側面から見ると、単に
光束Bがインデックススケール20を透過したかのよう
に見える。回折光A1,A2,B1,B2は、それぞ
れ、メインスケール10上の点SA1,SA2,SB
1,SB2に到達する。
されて回折光A1´となって、インデックスケール20
上の点CAの方向へ戻る。点CAは点DAとはY座標の
み異なる点である。また、回折光A2は、点SA2にお
いて更に回折されて回折光A2´となって、回折光A1
´と同じくインデックスケール20上の点CAの方向へ
戻る。回折光A1´、A2´は点CAで混合されて混合
光束MAとなり、直交スケール100に設けられた孔部
HAを通ってA相受光素子41に入射する。
されて回折光B1´となって、インデックスケール20
上の点CBの方向へ戻る。点CBは点DBとはY座標の
み異なる点であり、点CAとは点DA,DBを挟んで反
対側にある。また、回折光B2は、点SB2において更
に回折されて回折光B2´となって、回折光B1´と同
じくインデックスケール20上の点CBの方向へ戻る。
光束B2´の光路には、光の位相を90度遅らせるため
の位相シフト板201が設けられている。回折光B1
´、B2´は点CBで混合されて混合光束MBとなり、
直交スケール100に設けられた孔部HBを通ってB相
受光素子42に入射する。
合光束MA、MBが入射され,A相得受光素子41、B
相受光素子42は、それぞれの受光光束にに対応した電
気信号を発生させる。位相シフト板201により、この
電気信号の振幅の変化は位相が90度ずらされており、
この電気信号により、メインスケール10の格子ピッチ
の2倍の精度でメインスケール10の変位量が求めら
れ、また変位方向も検出することができる。また、メイ
ンスケール10に当たる4つの光束A1,B1,A2,
B2の偏光方向は揃えられており、これにより、混合光
束MA,MBは光量が略等しくなり、これにより従来技
術のものに比べ測定精度を向上させることができる。
を用いて説明する。図10(a)は第四の実施の形態の
正面図、図10(b)はその側面図、図11はその斜視
図である。上記第1〜4の実施の形態では、光源30と
受光素子41−44は、いずれも同一平面内(例えば図
2に示す平面N)に並ぶように設けられ、また、光源か
らの光線I、受光素子41−44に向かう光線が同一平
面上に沿って進行するように構成されていた。これに対
し、本実施の形態では、光源30からの直交スケール1
00に向かう光線と、直交スケール30から受光素子4
1,42に向かう光線とは同一平面上にはなく、光源3
0からの光束Iは、XZ面内で角度θだけ傾けられて直
交スケール100に入射している。
実施の形態と同様に、上から直交スケール100、イン
デックススケール20、メインスケール10の順で配置
されている。また、インデックススケール20の格子ピ
ッチp3は、メインスケール10の格子ピッチp1と等
しくされており、直交スケール100の格子ピッチp2
は光源30の発光波長λよりも大きくされている。
源30から光束Iは、直交スケール100にXZ面内で
角度θの入射角で投影される。直交スケール100はX
軸方向に伸びる透過型回折格子20´を有しているの
で、図10(b)に示すように、光源30からの光束I
は、メインスケール10の測長方向と直交する方向(図
ではYZ面内)に出射角θ=±sin-1(λ/p2)で
分岐された±1次回折光A、Bとなる。回折光A,B
は、図10(a)に示すように、正面から見ると単に光
束Iが直交スケール100を透過するかのように進行す
る。こうして、回折光A,Bは、Y座標のみ異なる分岐
点DA,DBにそれぞれ入射する。分岐点DA,DBで
は、インデックススケール20の透過型回折格子20´
により、回折光A,Bが、X軸方向に分岐する2つの光
束とされる。即ち、回折光Aは、分岐点DAにおいて、
ZX面内で左右に分岐する透過光A1と1次回折光A2
とに分離され、回折光Bは、分岐点DBにおいて、ZX
面内で左右に分岐する透過光B1と1次回折光B2とに
分岐される。
は、それぞれメインスケール10上の点SA1,SA
2,SB1,SB2に入射し、それぞれ、回折光A1
´,A2´,B1´,B2´を発生させる。上述したよ
うに、p1=p2であるので、回折光A1´,A2´,
B1´,B2´は、図10(a)に示すように、正面か
ら見るとあたかも点DA、DBの方向へ戻るかのように
進行し、図10(b)に示す点CA,CBに入射する。
回折光B2´の光路には、光の位相を90度遅らせるた
めの位相シフト板200が設けられている。点CA,C
Bは、点DA,DBとはY座標のみ異なる点であり、点
DA,DBを挟んで反対側に位置する。
れ、混合光束MAとなる。混合光束MAは、回折光A2
´の透過光と、回折光A1´の1次回折光とが混合され
たものである。回折光光B1´、B2´は、点CBで混
合され、混合光束MBとなる。混合光束MBは、回折光
B2´の透過光と、回折光B1´の1次回折光とが混合
されたものである。混合光束MA、MBは、直交スケー
ル100に設けられた孔部(図示せず)を通過させるな
どして直交スケール100での回折を回避しつつ、それ
ぞれA相受光素子41、B相受光素子42に入射する。
子41、B相受光素子42に入射すると、受光素子4
1,42において光エネルギーが電気信号に変換され
る。この電気信号の振幅の変化は、位相シフト板200
の作用により互いに90度位相が異ならされており、こ
れにより、メインスケール10の変位量のみならず変位
方向も検出可能とされている。本実施の形態では、メイ
ンスケール10の反射型回折格子10´に当たる4本の
光束A1,A2,B1,B2の偏光方向は等しくされて
いるので、回折効率の相違による混合光束MA、MBの
光量のばらつきを防止することができる。
基づいて説明する。本実施の形態は、図12(a)は、
本発明の第六の実施の形態に係る格子干渉型変位検出装
置の構成を示す正面図であり、図12(b)はその側面
図である。また、図13、14は装置の斜視図である。
図12は、光源30から出た光束Iがメインスケール1
0に到達するまでの光束の投影のされ方を斜め方向から
観察したものであり、図14は、メインスケール10の
反射型回折格子10´で回折されてから受光素子41−
44に受光されるまでの光束の透過及び回折のされ方を
斜め方向から観察したものである。
態に係る格子干渉型変位検出装置は、第二の実施の形態
と同様、下からメインスケール11、直交スケール10
0、インデックススケール20の順で配置された各スケ
ールと、光源30、A相受光素子41、B相受光素子4
2、/A相受光素子43、/B相受光素子44、及び3
枚の位相シフト板201、202、203とから大略構
成されている。第二の実施の形態との相違点は、第二の
実施の形態では、光源30と受光素子41−44が1つ
の平面N内に配置されており、投影される光束Iと受光
される光束MA,MB,/MA、/MBとがこの平面N
と平行にされているが、本実施の形態では、光源30と
受光素子41−44は別々の面内N1,N2(図13参
照)に存在し、投影される光束Iは面N1に沿って投影
され、受光光束(MA,MB,/MA、/MB)は、面
N2に沿って進行する。また、インデックススケール2
0の格子ピッチp3は、メインスケール10の反射型回
折格子10´の格子ピッチp1と等しくされている。
る。ただし、本実施の形態では、±1次回折光でなく、
透過光(0次回折光)と1次回折光が利用される点は第
二の実施の形態と異なる。
14に沿って説明する。光源30を発して、まずインデ
ックススケール20に入射角度θで入射した光束Iは、
図12(a)に示すように、メインスケール測長方向と
平行な方向(図ではZX面内)に分岐する1次回折光
A、透過光Bとなる。他の回折次数の光も発生している
が、他の実施の形態と同様ここでは無視する。回折光
A,透過光Bは、図12(b)に示すように、側面から
見るとあたかも分岐がされずに1本の光束であるかのよ
うに重なって見える。直交スケール100上の点D1に
入射する透過光Bは、メインスケール10の測長方向と
直交する方向に回折されて±1次回折光A1,B1とな
る。メインスケール10の測長方向と平行する方向に対
しては、透過光Bは単なる透過光と見ることができるか
ら、この回折光A1,B1は、図12(a)に示すよう
に、装置の正面方向から見るとあたかも1本の光束であ
るかのように重なって見える。
入射する1次回折光Aは、図12(b)に示すように、
メインスケール10の測長方向と直交する方向に回折さ
れて±1次回折光A2,B2となる。メインスケール1
0の測長方向と平行する方向に対しては、1次回折光A
は透過光と見ることができるから、この回折光A2,B
2は、図12(a)に示すように、装置の正面方向から
見るとあたかも1本の光束であるかのように重なって見
える。
は、第二の実施の形態と同様、メインスケール10の反
射型回折格子10´で回折され直交スケール100に戻
り、直交スケール100でさらに分岐され、次にインデ
ックススケール20で混合されるのであるが、その振る
舞いは第二の実施の形態における光束A1,A2,B
1,B2のそれと略同一である。
0上で回折して発生した回折光A1´ は、直交スケー
ル100上の点PA1に進み、この点PA1にてY軸方
向に分岐した2本の光束A1´´,/A1´´とされ
る。点PA1は、分岐点D1とY座標のみ異なる点であ
る。同様に、回折光A2がメインスケール10上で回折
して発生した回折光A2´も、直交スケール100上の
点PA2に進み、この点PA2でY軸方向に分岐した2
本の光束A2´´,/A2´´になる。点PA2は、分
岐点D2とY座標のみが異なり、点PA1との比較で
は、X座標のみが異なる。なお、光束/A2´´の光路
には、光の位相を90度遅らせるための位相シフト板2
01が配置されている。
ックススケール20上の点CAで混合され、混合光束M
Aとなり、受光素子41に入射される。一方、分岐光束
/A1´´,/A2´´は、インデックススケール20
上の点CA´で混合されて混合光束/MAとなり、受光
素子43に入射される。
で回折して発生した回折光B1´も、直交スケール10
0上の点PB1に進み、この点PB1でY軸方向に分岐
した2本の光束B1´´,/B1´´になる。点PB1
は、分岐点D1とY座標のみ異なる点である。同様に、
回折光B2がメインスケール10上で回折して発生した
回折光B2´も、直交スケール100上の点PB2に進
み、この点PB2でY軸方向に分岐した2本の光束B2
´´,/B2´´になる。この点PB2は、分岐点D2
とY座標のみ異なり、前記の点PA2と点D2に関し点
対象な位置にある。なお、光束/A2´´の光路には、
光の位相を90度遅らせるための位相シフト板203が
配置されている。
ックススケール20上の点CBで混合され、混合光束M
Bとなり、受光素子42に入射される。一方、分岐光束
/B1´´,/B2´´は、インデックススケール20
上の点CB´で混合されて混合光束/MBとなり、受光
素子44に入射される。点CBは、点DとはY座標のみ
異なり、点Dに関して点CAと点対称な位置にある。点
CB´は点DとY座標のみ異なり、点Dに関して点CA
´と点対称な位置にある。
20の透過型回折格子20´の格子ピッチとメインスケ
ール10の反射型回折格子10´の格子ピッチとが等し
くされているため、混合光束MA、MB、/MA、/M
Bは、混合される光束の一方の透過光と、混合される光
束の他方の1次回折光を混合したものとなる。なお、点
CA,CA´,CB,CB´では、面N1の方向に進行
する光(混合光束MA、MB,/MA,/MBと同様
に、混合される光束の一方の透過光と、他方の1次回折
光を混合したもの)も発生している。このため、受光素
子41−44を、面N2側でなく、面N1側に設けても
良い。また、面N2側だけでなく、面N1側にも受光素
子41−44と同様の受光素子を併設すれば、信号強度
を2倍にすることができる。又は、受光素子41、42
を面N2側に配置し、受光素子43,44は面N1側に
配置するなど、受光素子を交互に配置するようにしても
よい。
説明する。図15(a)は本実施の形態の変位検出装置
の正面図であり、図15(b)は側面図である。本実施
の形態は、第三の実施の形態と同様に、第一の実施の形
態のインデックススケール20と直交スケール100に
代えて、直交スケール100の機能とインデックススケ
ール20の機能を兼ねた2次元スケール110を設けた
ものである。
2次元スケール110に当たる1本の光束Iが、一度に
4本の光束A1,A2,B1,B2に分岐される点を除
き、第五の実施の形態と同様である。2次元スケール1
10の測長方向と平行する方向の格子ピッチP3は、第
五実施形態のインデックススケール20と同様、メイン
スケールの格子ピッチp1と等しくされているので、光
束A1,A2,B1,B2の振る舞いは、第五の実施の
形態と略同一である。なお、本実施の形態の2次元スケ
ール110は、第3の実施の形態と同様、反射型回折格
子10´で回折した光束A1´、A2´、B1´、B2
´の光路部分では、Y軸方向に伸びる1次元格子とされ
ている。このため、光束A1´、A2´、B1´、B2
´は、第一の実施の形態と同様に、2次元スケール11
0で混合されて受光素子41,42に受光される。本実
施の形態では、直交スケール100とインデックススケ
ール20とを2次元スケール110に統合することによ
り、部品点数が少なくなり、製造コストの低減が図れる
というメリットがある。
と直交する方向に分岐する第二光束分岐手段として直交
スケール100を採用しているが、この第二光束分岐手
段として、以下に示すようなビームスプリッタ等の光分
岐手段を採用することも可能である。図16は、図10
に示す第5の実施の形態の直交スケール100を、ビー
ムスプリッタ300で置き換えたものであり、図16
(a)は装置の正面図であり、図16(b)ははその側
面図である。
インスケール10との間にビームスプリッタ310を配
置した例であり、図17(a)は装置の正面図であり、
図17(b)はその側面図である。図18は、図12に
示す第六の実施の形態において、直交スケール100を
ビームスプリッタ310,311,312で置き換えた
ものを示していて、図18(a)は装置の正面図であ
り、図18(b)はその側面図である。すなわち、ビー
ムスプリッタ310が、入射される光束を前記測長方向
と直交する方向に分岐する第二光束分岐手段として機能
し、ビームスプリッタ311、312が、メインスケー
ル10の反射型回折格子10´で回折された光束を再度
測長方向に分岐させる第三の光束分岐手段として機能す
る。
直交スケール100を、ビームスプリッタ320で置き
換えたものであり、図19(a)は装置の正面図であ
り、図19(b)はその側面図である。図20は、図8
に示した第四の実施の形態の直交スケール100を、ビ
ームスプリッタ330で置き換えたものであり、図20
(a)は装置の正面図であり、図20(b)はその側面
図である。
発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実
施の形態においては、直交スケール100又はビームス
プリッタのいずれかを使用していたが、両方を混在的に
使用することも可能である。例えば、図18に示すビー
ムスプリッタ311、312を直交スケールに置き換
え、ビームスプリッタ310と共に使用してもよい。
渉型変位検出装置は、回折格子に当たる複数の光束の偏
光方向を一致させることにより、受光素子に受光される
検出光の光量バランスが均一化されるので、検出の精度
を高めることができる。また、λ/4波長板等の高価な
光学部品が不要となり、製造コストが低減できる。
の実施の形態の正面図及び側面図である。
の実施の形態の斜視図であり、光束が光源30から発し
てメインスケール10に達するまで様子を示す。
の実施の形態の斜視図であり、光束がメインスケール1
0で回折されてから受光素子41、42に受光されるま
での様子を示す。
の実施の形態の正面図及び側面図である。
の実施の形態の斜視図であり、光束が光源30から発し
てメインスケール10に達するまで様子を示す図であ
る。
の実施の形態の斜視図であり、光束がメインスケール1
0で回折されてから受光素子41−44に受光されるま
での様子を示す。
の実施の形態の正面図及び側面図である。
の実施の形態の正面図及び側面図である。
の実施の形態の斜視図であり、光束が光源30から発し
てメインスケール10に達し、メインスケール10で回
折されて受光素子41、42に受光されるまでの様子を
示す図である。
五の実施の形態の正面図及び側面図である。
五の実施の形態の斜視図であり、光束が光源30から発
してメインスケール10に達し、メインスケール10で
回折されて受光素子41、42に受光されるまでの様子
を示す図である。
六の実施の形態の正面図及び側面図である。
六の実施の形態の斜視図であり、光束が光源30から発
してメインスケール10に達するまでの様子を示す。
六の実施の形態の斜視図であり、、メインスケール10
で回折されてから受光素子41―44に受光されるまで
の様子を示す図である。
七の実施の形態の正面図及び側面図である。
一の変形例を示す正面図及び側面図である。
二の変形例を示す正面図及び側面図である。
三の変形例を示す正面図及び側面図である。
四の変形例を示す正面図及び側面図である。
五の変形例を示す正面図及び側面図である。
すものである。
・ビームスプリッタ
Claims (12)
- 【請求項1】 光束を回折させる反射型回折格子を備え
たスケールと、 このスケールに向けて光束を出射する光源と、 前記光源と前記スケールとの間に配置され前記光源から
の光束を前記スケールの測長方向に分岐させる第一光束
分岐手段と、 前記光源と前記スケールとの間に配置され前記光源から
の光束を前記スケールの測長方向と直交する方向に分岐
させる第二光束分岐手段と、 前期光源から前記第一光束分岐手段及び前記第二光束分
岐手段を介して前記反射型回折格子に投影され前記反射
型回折格子で回折される複数の光束のうちの少なくとも
一つの位相を調整する位相調整手段と、 前記反射型回折格子で回折される光束を異なる複数の点
において混合させて複数の混合光束を生成する光混合手
段と、 該複数の混合光束を電気信号に変換する検出器とを備え
た格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項2】 前記第二光束分岐手段は、前記スケール
の前記反射型回折格子の方向と直交する方向に伸びる回
折格子を形成した直交スケールである請求項1に記載の
格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項3】 前記直交スケールの回折格子の格子ピッ
チp2は、前記光源からの光束の波長λよりも大きくさ
れるとともに、前記直交スケールに入射する光束の進行
方向は前記測長方向に対して垂直とされた請求項2に記
載の格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項4】 前記直交スケールの回折格子の格子ピッ
チp2は、前記光源からの光束の波長λよりも小さくさ
れているとともに、前記直交スケールに入射する光束の
進行方向は前記測長方向に対して斜め方向とされた請求
項2に記載の格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項5】 前記第一光束分岐手段は、前記スケール
の前記反射型回折格子の2倍の大きさの格子ピッチであ
ってかつ前記スケールの前記反射型回折格子の方向と同
一方向に伸びる回折格子を形成したインデックススケー
ルとした請求項1に記載の格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項6】 前記インデックススケールに光束が前記
測長方向に対して垂直に入射されるように前記光源を配
置することにより、このインデックススケールに入射す
る光束が±m次(mは正の整数)の回折光に分岐される
ようにした請求項5に記載の格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項7】 前記第一光束分岐手段は、前記スケール
の前記反射型回折格子の方向と同一方向に伸びる回折格
子であって、格子ピッチは前記スケールの前記反射型回
折格子の格子ピッチと等しくされた回折格子を備えたイ
ンデックススケールを備えて構成された請求項1に記載
の格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項8】 前記光源が前記インデックススケールに
光束が前記測長方向に対して斜めに入射されるように配
置することにより、このインデックススケールに入射す
る光束が透過光と回折光とに分岐されるようにした請求
項7に記載の格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項9】 前記スケールの前記反射型回折格子で回
折された光束を再度前記測長方向と直交する方向に分岐
させる第三の光束分岐手段と、該第三分岐手段により分
岐された一部の光束の位相を半波長分遅らせる第二位相
調整手段とを備え、前記検出器は、該第二位相調整手段
を通過した光束を受光する第一の検出器群と、それ以外
の光束を受光する第二の検出器群とを備えて構成される
請求項1に記載の格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項10】 前記第一光束分岐手段及び第二光束分
岐手段は、前記測長方向と平行する方向及び前記測長方
向と直交する方向との両方に二次元的に回折格子を形成
した二次元格子である請求項1に記載の格子干渉型変位
検出装置。 - 【請求項11】 請求項10に記載の格子干渉型変位検
出装置において、前記測長方向と平行する方向に伸びる
前記二次元格子の回折格子の格子ピッチは前記スケール
の前記反射型回折格子の格子ピッチの2倍とし、前記測
長方向と直交する方向に伸びる前記二次元格子の回折格
子の格子ピッチは前記スケールの前記反射型回折格子の
格子ピッチと等しくした格子干渉型変位検出装置。 - 【請求項12】 前記第二光束分岐手段は、前記測長方
向と直交する方向に光束を分離するよう配置されたビー
ムスプリッタである請求項1に記載の格子干渉型変位検
出装置。
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