JP2002371704A - 建築用装飾材とその建造物への取り付け方法 - Google Patents

建築用装飾材とその建造物への取り付け方法

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JP2002371704A
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Jun Uda
純 宇田
Katsumi Miyanaga
克己 宮永
Yasunobu Tokihisa
康信 時久
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TOKIHISA SHOJI KK
Sekisui Kasei Co Ltd
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TOKIHISA SHOJI KK
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂発泡体である基材11にネット状物13
が貼り付けられ、その上から表面材15がコーティング
されている建築用装飾材10において、釘のような固定
具20を打ち込んで建造物に取り付けたときに、固定具
20の打ち込み深さを一定として、安定した取り付け態
様を確保する。 【解決手段】 樹脂発泡体である基材11内に、長孔1
6を形成し、そこに、基材を構成する樹脂発泡体よりも
剛性の高い材料(補強材17)を挿入する。打ち込み時
に、固定具20の頭21は補強材17の位置で確実に停
止するので、それ以上の深さには打ち込まれない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用装飾材とそ
の建造物への取り付け方法に関し、特に、軽量かつ任意
の外観意匠を持つものとして容易に作り出すことのでき
る建築用装飾材、およびその建造物への取り付け方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】各種建造物の屋内外に、構造材としてで
はなくもっぱら装飾の目的で、支柱の上部や梁などに、
適宜の装飾材が設けられることがある。従来、石膏で成
形したものやベニヤ板を所望の形状に折曲して切断した
ものなどを建造物側へ取り付けるようにしていたが、近
年になり、軽量で加工性や施工性にも優れた建築用装飾
材として、所定形状に成形した樹脂発泡体を基材とし、
その上からモルタル組成物のような表面材を表面補強層
あるいは装飾層としてコーティングした建築用装飾材が
用いられるようになってきている。コーティング層の表
面にひび割れや亀裂が生じるのを抑制するために、基材
の表面にグラスファィバーメッシュのようなネット状物
を貼り付けた後、表面材をコーティングすることも行わ
れる(特開昭54−106592号公報、特開平10−
231614号公報、特開2000−328769号公
報など参照)。
【0003】上記のような建築用装飾材は、基材が樹脂
発泡体であることから軽量で作業性がよく、また、表面
成形性もよいことから任意の外観意匠のものを容易に作
ることができる。ネット状物を中間層として介在させる
場合には、表面にひび割れや亀裂が生じるのを効果的に
抑制することができる。このような建築用装飾材は、接
着剤を用いて建造物側に貼り付け固定するか、表面層の
上から釘やビスを打ち付けて建造物側に固定するのが普
通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】建築用装飾材を建造物
に取り付けるに際して、接着剤を用いる方法は、接着剤
が硬化するまでに取り付け位置がずれないように、別途
何らなの手段により押さえておく必要がある。また、取
り付けようとする建築用装飾材が大型のものである場合
や重心位置が貼り付け面から前方に離れた位置あるよう
な造形物の場合に、十分な接着強度が得られないおそれ
がある。建造物側の表面材との関係から接着剤のみで十
分な取り付け強度を確保するのが容易でない場合も起こ
り得る。
【0005】そのようなことから、釘やビスを用いて建
築用装飾材を建造物に打ち付けて固定する方法が考えら
れるが、基材が樹脂発泡体であることに起因して、いく
つかの不都合を生じている。例えば、建築用装飾材を建
造物側に固定する際に、作業者は手作業であるいは適宜
の工具を用いて釘やビスのような固定具を打ち込むこと
となるが、固定具が通過していく基材は樹脂発泡体であ
り剛性に乏しいことから、固定具の頭部がどの程度まで
基材内に入り込まれたかを、打ち込み作業の過程で、作
業者の手に伝わる感覚で認識することができず、十分な
注意を払っていないと、固定具の打ち込み過ぎが生じ
る。その場合、建築用装飾材の重心位置から下向きに生
じるモーメントに対する抗力が低下してしまい、不安定
な取り付け状態となる。また、注意を払いながら打ち込
み作業を行っても、打ち込まれる複数本の固定具をすべ
て同じ打ち込み深さとすることはきわめて困難であり、
画一的に打ち込みを行うことは容易でない。
【0006】さらに、取り付けられた建築用装飾材の荷
重は固定に用いた釘やビスに集中することとなるが、釘
やビスは幅の狭いものであり、かつ、釘やビスが通って
いる基材は剛性に乏しい樹脂発泡体であるとから、特に
重心位置が貼り付け面から前方に離れた位置あるような
造形物の場合に、建築用装飾材に生じる下向きのモーメ
ントに起因して、釘やビスが接している樹脂発泡体の上
方部分に圧壊が生じ、建築用装飾材全体が下方に傾いた
状態となることも起こり得る。
【0007】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、所定形状に成形された樹脂発泡体を基材
とし、その上に表面材がコーティングされている建築用
装飾材において、釘やビスのような固定具を用いた建造
物側へ打ち付け作業を作業者を問わず画一的に行うこと
ができるようにした建築用装飾材、および、その建造物
への取り付け方法を提供することを目的とする。本発明
により、建築用装飾材の安定した取り付け態様を容易か
つ確実に確保することができ、同時に、取り付け作業の
大幅な省力化も可能となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による建築用装飾
材は、基本的に、所定形状に成形された樹脂発泡体製の
基材の表面に表面材がコーティングされている建築用装
飾材において、基材内の一部に、基材を構成する樹脂発
泡体よりも剛性の高い材料が配置されていることを特徴
とする。また、本発明による建築用装飾材の建造物への
取り付け方法は、上記建築用装飾材を、必要に応じて接
着剤または接着モルタルを用いて建造物側に仮接着した
状態で、表面側から前記剛性の高い材料を通過するよう
にして固定具を打ち込んで建造物側に固定することを特
徴とする。
【0009】本発明によれば、建築用装飾材を建造物に
固定するために用いる釘やビスのような固定具は、建築
用装飾材の表面側から、基材を構成する樹脂発泡体の中
に配置された剛性の高い材料を通過するようにして建築
用装飾材内に挿入される。固定具の先端は、剛性の高い
材料を通過してさらに前進し、建造物に打ち込まれる。
所定距離の打ち込みが進行すると、固定具の頭部が剛性
の高い材料の表面に衝接する。それにより、打ち込み抵
抗は急激に増加し、その増加が衝撃として作業者の手に
伝わる。従って、その時点で打ち込み作業を中止するこ
とにより、作業者を問わず、予め定めた一定の深さの打
ち込み状態を常に得ることができる。固定具を打ち込ん
だ後、建築用装飾材には、固定具が通過したことによっ
て表面から剛性の高い材料までの穴が残ることとなる。
そのような穴の存在が、水の浸入などの不都合を招くこ
とが予想される場合には、パテ材などで孔を埋め込む処
理をさらに行う。
【0010】本発明において、前記剛性の高い材料とし
て長尺部材を用い、それを当該建築用装飾材を建造物に
取り付けたときに水平方向となるようにして基材内に配
置することは好ましい。剛性の高い材料は、当該建築用
装飾材の横幅の全長に亘り配置されていてもよく、横幅
方向に部分的に配置されていてもよい。いずれの場合
も、建築用装飾材の荷重を剛性の高い材料の幅の広い上
縁で受けるようになるので、荷重の分散を図ることがで
き、直上に位置する樹脂発泡体が圧壊する現象は回避さ
れ、安定した取り付け状態が長期間にわたり維持でき
る。
【0011】本発明において、前記剛性の高い材料に特
に制限はないが、無垢の木材、合板や木質繊維板のよう
な木質材、非発泡あるいは低発泡の樹脂材、金属材、特
に、アルミ合金のような軽量金属材、などのいずれか、
またはそれらの複合材であることが好ましい。低発泡の
樹脂材は発泡倍率5倍以下のものが好ましい。また、本
発明の建築用装飾材は、樹脂発泡体製の基材の表面にネ
ット状物が貼り付けられ、その上から表面材がコーティ
ングされているものであってもよい。
【0012】本発明において、基材である樹脂発泡体
は、スチレン系樹脂や、ポリプロピレン、ポリエチレン
などのオレフィン系樹脂を発泡させたものであることが
好ましい。しかし、それに限らない。また、これら樹脂
発泡体はビーズ型内発泡品でもよく、硬質ウレタンの型
内発泡品を使用することもできる。樹脂と発泡剤との混
合物を押出機で押出発泡させる方法で得られる押出発泡
品でもよい。これら発泡品には適宜造形を施すこともで
きる。造形する方法として、例えば熱線ヒータを使用し
て切断する方法を用いることができる。これら発泡体の
発泡倍率は5〜100倍、好ましくは20〜60倍のも
のが好適である。
【0013】コーティングする表面材は、従来のこの種
建築用装飾材で表面層を形成するものとして使用されて
きたものを任意に用いることができる。例えば、適宜の
骨材や合成樹脂系エマルジョンを含んだモルタル組成物
(ポリマーセメントモルタル、左官用既調合モルタル、
軽量サンドモルタルなど)や石膏系組成物、骨材を混入
した樹脂系組成物のようなものが好ましい。骨材として
は、珪砂、水滓スラグ、パーライト、ひる石、シラスバ
ルーン、珪藻土が挙げられ、粒径は0.1〜5mm、好
ましくは0.1〜2mmである。他には、発泡ポリスチ
レン粉砕粒、発泡ポリプロピレン粉砕粒、炭酸カルシウ
ム発泡体粉砕粒、塩化ビニル発泡体粉砕粒、エチレン酢
酸ビニル発泡体粉砕粒、などを単独でまたは混合して使
用することができ、その粒径は0.1〜5mm、好まし
くは1.0〜4mm程度である。合成樹脂系エマルジョ
ンの主たる役割は樹脂発泡体との接着力向上にあり、な
おさらに、表面仕上げ材(ペンキやクロス張りなど)と
のなじみの改良および耐水性の向上も期待される。合成
樹脂系エマルジョンには、エチレン−酢酸ビニル、アク
リル、酢酸ビニルなどのエマルジョンを例示することが
できる。部材の耐水性の向上という面からアクリル系エ
マルジョンが最も好ましい。また、クラック防止材とし
て耐アルカリ性グラスファイバーのスサや炭素繊維など
を使用するのも有効である。表面材には適宜の染料や顔
料が含まれていてもよい。
【0014】さらに、耐候性のある樹脂系塗材、例え
ば、アクリル系樹脂塗材、アクリルウレタン系樹脂塗
材、ウレタン系樹脂塗材などを用いることもできる。な
かでも、速硬化性・無溶剤のウレタン樹脂(エフレタ
ン:商標名)が最も好ましい。塗り厚は1回0.5mm
であり、0.5mm〜10mmの範囲で主にスプレー状
に吹き付ける。外観仕上げの点およびコスト面から3〜
4回吹き付けで約1.5mm〜2.0mmがより好まし
い。
【0015】用いる場合でのネット状物は、従来のこの
種建築用装飾材で中間層として使用されてきた耐アルカ
リ性のものを任意に用いることができる。例えば、無機
繊維としては、ガラス繊維、セラミック繊維や炭素繊維
が挙げられる。セラミック繊維としては、アルミナ繊
維、シリカ繊維、ポリチラノカルボシラン繊維、カルボ
シラン繊維などが挙げられる。中でも、ガラス繊維が入
手価格の点、取り扱い易さの点などから、好適に使用で
きる。これらの無機繊維を織るまたは編むことによりネ
ット状物を得ることができる。
【0016】本発明において、用いる接着剤としては各
種の接着剤を使用することができる。具体的には、接着
剤として、ユリア系樹脂接着剤、メラミン系樹脂接着
剤、フェノール系樹脂接着剤、エポキシ系樹脂接着剤、
変性シリコーン樹脂系接着剤、変性シリコーン・エポキ
シ樹脂系接着剤、アクリル系樹脂接着剤、ポリエステル
系樹脂接着剤、酢酸ビニル系樹脂接着剤、シアノアクリ
レート系樹脂接着剤、エラストマー系樹脂接着剤などが
ある。これら接着剤において、高弾力性を有し、振動、
衝撃、部材の線膨張、熱膨張、収縮に対して優れた接着
性が確保できる、変性シリコーン・エポキシ樹脂系接着
剤、変性シリコーン樹脂系接着剤がより好ましい。さら
には、そのなかでも、施工環境性の改善、施工効率のア
ップを図る面から、一液型、無溶剤型が好ましい。用い
る接着モルタルとしては、ポリマーセメントモルタル
(樹脂モルタル)、タイル圧着用モルタル、下地調整用
モルタルなどが挙げられる。
【0017】本発明でいう建造物とは、家屋、建物など
の建築物、橋梁などの構造物などを含む広い範囲のもの
を意味している。本発明の建築用装飾材は、これら建造
物の内外の装飾用に使用するものである。例えば、建築
物の外側の装飾用に、建築物の内側の装飾用に、橋の装
飾用など々色々の使い方がある。該建築用装飾材を装着
することにより、装着した建造物の美感を高めることが
できる。
【0018】装着した建築用装飾材には必要に応じて仕
上げ材が塗布される。仕上げ材としては、例えば、気硬
性セメント、水硬性セメントなどのセメント類に、着色
骨材、天然骨材などの骨材を添加したものが使用可能で
あり、御影石、大理石などの天然石調の外観を有する構
造物とすることができる。これらの仕上げ材はスプレー
塗装することも可能であり、スプレー塗装に起因する凹
凸は、塗膜硬化後にディスクサンダーなどを用いて研磨
することで一層高級な御影石や大理石調の外観を得るこ
とができる。また、樹脂系塗材のコーティング仕上げも
可能である。樹脂系塗材のコーティング仕上げ材として
は、フッ素樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、アクリルウレ
タン樹脂塗料、ウレタン塗料などが挙げられ、要求品質
に応じて使い分けることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照した実
施の形態に基づき説明する。図1は、本発明による建築
用装飾材の一態様を示す斜視図であり、図2、図3は、
図1に示す建築用装飾材10を建造物に取り付ける場合
の途中図を示している。図4は、建造物へ取り付けた状
態での断面図である。図5は、他の形態の建築用装飾材
を建造物に取り付ける場合の途中図を示す。
【0020】建築用装飾材10は、発泡ポリスチレンの
ような樹脂発泡体を表面側が所望の形状をなすように造
形した基材11と、該基材11の表面を覆うガラス繊維
のような耐アルカリ性素材からなるネット状物13と、
ネット状物13の上にコーティングされたモルタル組成
物のような表面材15とからなる。なお、ネット状物1
3は、基材11と表面材15との接着性を向上させる目
的で配置されるものであり、省くこともできる。また、
図示の例では、基材11の表面側への貼り付け作業を安
定させるためであり、ネット状物13が基材11の裏面
12にまで配置されているが、裏面12は建造物30
(図4)への取り付け面となる部分であり、通常は表面
材15はコーティングされないので、ネット状物13を
基材11の裏面12にまで配置することは必ずしも必要
でない。なお、ネット状物13の基材11への貼り付け
は、ネット状物13の少なくとも片面に粘着剤をスプレ
ー塗布または刷毛などで塗布しておくことで容易に行う
ことができる。
【0021】また、図示の例において、基材11は、裏
面および上面が平坦面であり、前面および下面は丸みを
持つ面が2段に連続している形状をなしている。このよ
うな形状のものは、ブロック状の樹脂発泡体から、ニク
ロム線のような熱線ヒータを用いることにより容易に造
形することができる。もちろん、他の成形手段によって
もよい。また、基材11の側面に表面材15がコーティ
ングされていないが、建築用装飾材10の使用態様に応
じて、コーティングされる場合とされない場合がある。
【0022】そして、建築用装飾材10の内部には、そ
の長手方向の全長に亘って、長孔16が形成されてお
り、該長孔16内には、基材11を構成する樹脂発泡体
よりも剛性の高い材料、例えば、木材、木質材、樹脂
材、金属材などの単体、あるいはそれらの複合材などで
作られた補強材17が挿入されている。なお、樹脂発泡
体製である基材11に図示のような長孔16を形成する
ことは、ニクロム線のような熱線ヒータを用いるなど、
任意の手段で行うことができる。また、図示の例では、
長孔16の断面形状は矩形状であるが、縦長の長円のよ
うな形状であってもよい。
【0023】上記の建築用装飾材10を装飾を施そうと
する建造物30(図4)に取り付けるには、建築用装飾
材10の裏面12を建造物30の壁面31に当接する。
そのときに、必要であれば、接着剤または接着モルタル
を用いて仮接着してもよい。その状態で、図2に示すよ
うに、釘やビスのような固定具20を、建築用装飾材1
0の表面側から、長孔16内に挿入した補強材17を通
過するようにして建築用装飾材10内に打ち込む。途中
まで打ち込むと、固定具20の先端は、剛性の高い材料
で作られた補強材17に衝接してそこを通過し、さらに
前進して、建造物30内に打ち込まれる(図3)。
【0024】さらに打ち込みを継続すると、固定具20
の頭部21が補強材17の表面に衝接する。そのとき、
打ち込み抵抗は急激に増加し、その増加が衝撃として作
業者の手に伝わってくる。上記の建築用装飾材10で
は、その時点で打ち込み作業を中止することにより、複
数本の固定具20の打ち込みを行う場合であっても、常
に、基材11に挿入された補強材17の位置までの深さ
で、一様に行うことができる。図4に示すように、固定
具20を打ち込んだ後、建築用装飾材10には、固定具
20が通過したことによって表面から補強材17までの
穴25が残ることとなるが、必要な場合には、パテ材2
6などで穴25を埋め込む処理を行う。また、建造物3
0の壁面に必要なモルタル塗り40などが行われる。
【0025】上記の建築用装飾材10において、補強材
17は、建築用装飾材10を建造物30に取り付けたと
きに水平方向となる方向に、かつ長手方向の全長に亘っ
て挿入してある。そのために、建築用装飾材10の荷重
は、補強材17の幅の広い上縁によって分散して担持さ
れることとなり、建築用装飾材10の重心が建造物30
への取り付け面よりも大きく前方にあるような形状のも
のであっても、樹脂発泡体である基材11に圧壊現象を
生じることなく、安定した取り付け状態を長期間にわた
り維持することが可能となる。
【0026】図5は本発明による建築用装飾材の他の形
態を示す。この建築用装飾材10aは、補強材17が、
その長手方向の全長にではなく、部分的に、図示の例で
は長手方向の両端部近傍にのみ挿入されている点での
み、上記した建築用装飾材10と構成が異なっている。
建造物への取り付け態様は上記のものと同様である。こ
の形態のものは、軽量化、低コスト化のメリットがあ
る。
【0027】なお、図示の例では、建築用装飾材10を
直線状のものとして示したが、全体が弧状をなすもので
あってもよい。図示しないが、その場合には、同じよう
にして端面同士を衝接しながら連続施工していくことに
より、アーチ状をなす装飾造形物を形成することができ
る。また、直性状のものと弧状をなすものとを組み合わ
せることもでき、さらに意匠性に富んだ装飾造形物が形
成される。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、所定形状に成形された
樹脂発泡体に好ましくはネット状物を介して表面材がコ
ーティングされている建築用装飾材において、それを釘
やビスのような固定具を用いて建造物側へ安定的に打ち
付け固定する場合に、その打ち付け作業を作業者を問わ
ず画一的に行うことが可能となり、建築用装飾材の安定
した取り付け態様を容易かつ確実に確保することができ
る。また、取り付け作業の大幅な省力化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による建築用装飾材の一態様を示す斜視
図。
【図2】図1に示す建築用装飾材を建造物に取り付ける
場合の第1の途中図。
【図3】図1に示す建築用装飾材を建造物に取り付ける
場合の第2の途中図。
【図4】建造物へ取り付けた状態での断面図。
【図5】他の形態の建築用装飾材を建造物に取り付ける
場合の途中図。
【符号の説明】
10…建築用装飾材、11…樹脂発泡体である基材、1
2…建造物への取り付け面、13…ネット状物、15…
表面材、16…長孔、17…補強材(基材を構成する樹
脂発泡体よりも剛性の高い材料)、20…固定具、21
…固定具の頭、30…建造物
フロントページの続き (72)発明者 時久 康信 神奈川県横浜市港北区篠原町2572−1− 401

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状に成形された樹脂発泡体製の基
    材の表面に表面材がコーティングされている建築用装飾
    材において、基材内の一部に、基材を構成する樹脂発泡
    体よりも剛性の高い材料が配置されていることを特徴と
    する建築用装飾材。
  2. 【請求項2】 前記剛性の高い材料は長尺部材であり、
    当該建築用装飾材を建造物に取り付けたときに水平方向
    となるようにして基材内に配置されていることを特徴と
    する請求項1記載の建築用装飾材。
  3. 【請求項3】 前記剛性の高い材料は、当該建築用装飾
    材の横幅の全長に亘り配置されていることを特徴とする
    請求項1または2記載の建築用装飾材。
  4. 【請求項4】 前記剛性の高い材料は、当該建築用装飾
    材の横幅方向に部分的に配置されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の建築用装飾材。
  5. 【請求項5】 前記剛性の高い材料は、木材、木質材、
    樹脂材、金属材のいずれか、またはそれらの複合材であ
    ることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の建
    築用装飾材。
  6. 【請求項6】 樹脂発泡体製の基材の表面にネット状物
    が貼り付けられ、その上から表面材がコーティングされ
    ていることを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載
    の建築用装飾材。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6いずれか記載の建築用
    装飾材を、必要に応じて接着剤または接着モルタルを用
    いて建造物側に仮接着し、表面側から前記剛性の高い材
    料を通過するようにして固定具を打ち込んで建造物側に
    固定することを特徴とする建築用装飾材の建造物への取
    り付け方法。
  8. 【請求項8】 固定具が通過することにより形成された
    表面から剛性の高い材料までの穴を適宜の材料により埋
    め込む処理をさらに行うことを特徴とする請求項7記載
    の建築用装飾材の建造物への取り付け方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009138409A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Sekisui Plastics Co Ltd 建造物への建築用装飾材の取り付け構造
JP2009180066A (ja) * 2008-02-01 2009-08-13 Sekisui Plastics Co Ltd 建築用装飾材

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JP2009138409A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Sekisui Plastics Co Ltd 建造物への建築用装飾材の取り付け構造
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