JP2002371190A - 多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物、これを用いた多層プリント配線板、及びこれを用いた製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物、これを用いた多層プリント配線板、及びこれを用いた製造方法

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JP2002371190A
JP2002371190A JP2001179083A JP2001179083A JP2002371190A JP 2002371190 A JP2002371190 A JP 2002371190A JP 2001179083 A JP2001179083 A JP 2001179083A JP 2001179083 A JP2001179083 A JP 2001179083A JP 2002371190 A JP2002371190 A JP 2002371190A
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Masaaki Chino
正晃 地野
Kenji Kawamoto
憲治 河本
Toshie Murai
都志衣 村井
Toshiaki Hayashi
利明 林
Noriaki Saito
憲明 斉藤
Satoshi Okamoto
敏 岡本
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Toppan Inc
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐熱性で、靱性が強く、熱変形が小さく、
かつ銅配線への密着性が良好で、ファインパターン化が
可能な絶縁層を得る。 【解決手段】 熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂との混合物
を硬化すると相分離構造を有する樹脂複合体を形成し得
る第1の硬化性樹脂、熱可塑性樹脂との混合物を硬化す
ると相溶構造を有する樹脂複合体を形成し得る第2の熱
硬化性樹脂、及びフィラーを含有し、その硬化物が微細
相分離構造を有し、かつフィラーが熱硬化性樹脂リッチ
相もしくは熱可塑性樹脂リッチ相のどちらか一方に偏在
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体パッケージ
等に使用される多層プリント配線板及びその製造方法に
係り、特に、多層プリント配線板の層間絶縁膜に使用さ
れる絶縁性樹脂組成物及びこれを用いた絶縁膜の製造に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス分野における進
歩に伴い電子機器の小型化及び高速化が進められてお
り、このため、ICやLSIを直接実装するパッケージにお
いてもファインパターンによる高密度化及び高い信頼性
が求められている。
【0003】従来、LSIなどを実装したパッケージにお
いて、LSIと実装基板(インターポーザ)との熱膨張率
の差によって接合境界にクラックなどが発生し、電気的
信頼性が不十分になるという問題があった。
【0004】そこで、インターポーザにシリカフィラー
を添加することによりインターポーザの熱膨張率を減少
させ、実装物と被実装物との,熱膨張率の差を減少させ
ることが試行されてきた。
【0005】また、過酷な耐久性試験によりインターポ
ーザ自身にもクラックが発生することが問題となり、実
装基板に用いる絶縁材料の靱性を改善することが望まれ
ている。
【0006】近年、熱硬化性樹脂としてこのような絶縁
材料に使用されるエポキシ樹脂の改良としてポリエーテ
ルスルホンのような熱可塑性樹脂を,エポキシ樹脂に混
合することで、樹脂に靱性を付与する技術が開発されて
いる(Keizo Yamanaka and Takashi Inoue, Polymer, v
ol.30, P662(1989)参照)。2種類の樹脂を混合してなる
このポリエーテルスルホン変性エポキシ樹脂は、エポキ
シ樹脂単独のものに比べて樹脂の靱性が向上する。この
理由は、あたかもお互いに連結しあって規則正しく分散
した状態の構造であり、主成分がエポキシ樹脂からなる
エポキシリッチ相と主成分がポリエーテルスルホンから
なるポリエーテルスルホンリッチ相との相分離構造を形
成するからである。
【0007】エポキシ樹脂に代表されるような熱硬化性
樹脂を絶縁層に用いた樹脂基板は、軽量かつ安価である
ことから高密度プリント配線板だけでなく、半導体ベア
チップ実装用基板としても使われるようになってきてい
る。しかしながら、要求される導体パターンの微細化は
ますます進む傾向にある。この時、密着強度の確保が問
題となるが、これを解決するため表面アンカーの凹凸を
大きくすると、細線の配線パターンの均一性、信頼性が
損なわれ、細線化と密着強度を両立できないことが問題
となっていた。
【0008】脆い熱硬化性エポキシ樹脂に強靱性を効果
的に付与するためには、熱硬化後に熱硬化性樹脂と熱可
塑性樹脂とが相分離構造を形成する必要がある。熱可塑
性樹脂と熱硬化性樹脂とが均一に混ざり合い、見かけ
上、相溶に近い構造を有した場合は、銅めっき時の表面
粗化工程において、粗化表面が微細に粗化されることか
らファインライン化に有利である反面、ある程度の強靭
化には効果があるものの、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂
とのポリマーアロイがもつ本来の強靱性が十分に生かさ
れない。また、比較的銅メッキの密着強度が弱い熱可塑
性樹脂成分が微細に分散されることになり、絶縁層と銅
パターンとの密着強度が低下する。一方、相分離構造が
荒い場合は、銅メッキ強度は向上するものの、表層の粗
化面が荒くなりすぎて、配線パターンのファインパター
ン化の妨げになる。すなわち、強靱性とめっき強度、密
着強度、配線パターンのファインパターン化をすべて満
足する絶縁層を形成することができないことが問題とな
っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、高耐熱性で、靱性が強く、熱膨張が小さく、銅配線
への密着性が良好であって、ファインパターンの形成に
適した微細粗化表面を有する絶縁層が得られる多層プリ
ント配線板用絶縁性樹脂組成物を提供することにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、高耐熱性
で、靱性が強く、熱膨張が小さく、かつ銅配線への密着
性が良好であって、ファインパターンの形成に適した微
細粗化表面を有する絶縁層が得られる絶縁層を有する信
頼性の高い多層プリント配線板を提供することにある。
【0011】さらに、本発明の第3の目的は、高耐熱性
で、靱性が強く、熱膨張が小さく、かつ銅配線への密着
性が良好であって、ファインパターンの形成に適した微
細粗化表面を有する絶縁層が得られる絶縁層を有する信
頼性の高い多層プリント配線板を、容易にかつ安価に製
造し得る多層プリント配線板の製造方法を提供すること
にある。
【0012】さらにまた、本発明の第4の目的は、高耐
熱性で、靱性が強く、熱膨張が小さく、銅配線への密着
性が良好であって、ファインパターンの形成に適した微
細粗化表面を有する絶縁層を形成し得る多層プリント配
線板用絶縁性樹脂層転写シートを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の多層プリント配
線板用絶縁性樹脂組成物は、下記成分(A)熱可塑性樹
脂、(B)熱可塑性樹脂との混合物を硬化すると、相分
離構造を有する樹脂複合体を形成し得る第1の熱硬化性
樹脂、(C)熱可塑性樹脂との混合物を硬化すると、相
溶構造を有する樹脂複合体を形成し得る第2の熱硬化性
樹脂、及び(D)フィラーを含有する樹脂組成物であっ
て、その硬化物が微細相分離構造を有し、かつ前記フィ
ラーが熱硬化性樹脂リッチ相もしくは熱可塑性樹脂リッ
チ相のどちらか一方に偏在することを特徴とする。
【0014】本発明の多層プリント配線板は、第1の配
線パターンを有する基材、該基材上に形成された絶縁
層、及び前記第1の配線パターンと電気的に接続するよ
うに該絶縁層上に形成された第2の配線パターンを具備
する多層プリント配線板において、前記絶縁層は、下記
成分(A)熱可塑性樹脂と、(B)熱可塑性樹脂との混
合物を硬化すると、相分離構造を有する樹脂複合体を形
成し得る第1の熱硬化性樹脂と、(C)熱可塑性樹脂と
の混合物を硬化すると、相溶構造を有する樹脂複合体を
形成し得る第2の熱硬化性樹脂と、(D)フィラーとを
含有する樹脂組成物であって、その硬化物が微細相分離
構造を有し、かつ前記フィラーが熱硬化性樹脂リッチ相
もしくは熱可塑性樹脂リッチ相のどちらか一方に偏在す
ることを特徴とする。
【0015】本発明の多層プリント配線板の製造方法
は、第1の配線パターンを有する基材上に、下記成分
(A)熱可塑性樹脂と、(B)熱可塑性樹脂との混合物
を硬化すると、相分離構造を有する樹脂複合体を形成し
得る第1の熱硬化性樹脂と、(C)熱可塑性樹脂との混
合物を硬化すると、相溶構造を有する樹脂複合体を形成
し得る第2の熱硬化性樹脂と、(D)フィラーとを含有
する絶縁性樹脂組成物を塗布し、得られた絶縁性樹脂塗
布層を相分離を生じる加熱条件下で熱硬化させ、微細相
分離構造を有する絶縁層を形成する工程、及び絶縁層に
第1の配線パターンと電気的に接続するように第2の配
線パターンを形成する工程を具備する。
【0016】本発明の多層プリント配線板用絶縁性樹脂
層転写シートは、シート状支持体と、シート状支持体上
に設けられた下記成分(A)熱可塑性樹脂、(B)該熱
可塑性樹脂との混合物を硬化すると、相分離構造を有す
る樹脂複合体を形成し得る第1の熱硬化性樹脂、(C)
該熱可塑性樹脂との混合物を硬化すると、相溶構造を有
する樹脂複合体を形成し得る第2の熱硬化性樹脂、及び
(D)フィラーを含有する樹脂組成物を用いて形成され
たドライフィルムとを具備し、樹脂組成物は、その硬化
物が微細相分離構造を有し、かつフィラーが熱硬化性樹
脂リッチ相もしくは熱可塑性樹脂リッチ相のどちらか一
方に偏在することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の多層プリント配線板用絶
縁性樹脂組成物は、下記成分(A)熱可塑性樹脂、
(B)(A)の熱可塑性樹脂との混合物を硬化すると、
相分離構造を有する樹脂複合体を形成し得る第1の熱硬
化性樹脂、(C)(A)の熱可塑性樹脂との混合物を硬
化すると、相溶構造の樹脂複合体を形成し得る第2の熱
硬化性樹脂、及び(D)フィラーを含有し、その硬化物
が微細相分離構造を有し、かつフィラーが微細相分離構
造中の熱硬化性樹脂リッチ相もしくは熱可塑性樹脂リッ
チ相のどちらか一方に偏在することを特徴とする。
【0018】また、本発明の多層プリント配線板は、上
述の絶縁性樹脂組成物を用いて形成されたものであっ
て、第1の配線パターンを有する基材、基材上に上記樹
脂組成物を用いて形成され、微細相分離構造を有し、か
つフィラーがこの微細相分離構造中の熱硬化性樹脂リッ
チ相もしくは熱可塑性樹脂リッチ相のどちらか一方に偏
在する絶縁層、及び第1の配線と電気的に接続するよう
に絶縁層上に形成された第2の配線パターンを具備す
る。
【0019】本発明の多層プリント配線板の製造方法
は、上述の絶縁性樹脂組成物を使用して絶縁層が形成さ
れるもので、第1の配線パターンを有する基材上に、上
記絶縁性樹脂組成物を塗布し、得られた絶縁性樹脂塗布
層を相分離を生じる加熱条件下で熱硬化させ、微細相分
離構造を有する絶縁層を形成する工程、絶縁層上に第1
の配線パターンと電気的に接続する第2の配線パターン
を形成する工程を具備する。
【0020】また、本発明の多層プリント配線板用絶縁
性樹脂転写シートは、シート状支持体の上に上記樹脂組
成物を塗布、乾燥して得られたドライフィルムを有す
る。
【0021】本発明によれば、少なくとも熱可塑性樹
脂、第1及び第2の熱硬化性樹脂、フィラーとからなる
多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物を硬化させるこ
とにより得られた絶縁層は、硬化後には熱硬化性樹脂と
熱可塑性樹脂とが相分離を起こし、微細相分離構造が形
成されており、かつフィラーが熱硬化性樹脂リッチ相も
しくは熱可塑性樹脂リッチ相に選択的に存在することに
より、絶縁層の強靱性、絶縁層と銅配線との密着強度、
配線パターンのファインパターン化を同時に満たすこと
ができる。
【0022】本発明で用いられる成分(A)の熱可塑性
樹脂としては、耐熱性の点から、例えばポリエーテルス
ルホン、ポリスルホン、及びポリフェニレンサルファイ
ド等のエンジニアリングプラスチックが好ましい。さら
には、力学的特性、絶縁性、及び溶媒への溶解性などの
種々の点で優れたポリエーテルスルホンがより好まし
い。
【0023】本発明に用いられるポリスルホンとして
は、公知のものを種々用いることができる。ポリスルホ
ンの合成例としては、ビスフェノールAと4,4’−ジ
クロロジフェニルスルホンとを脱塩縮合する例を挙げる
ことができるが、これに限定されない。また、これらの
ポリスルホンは、ユーデル(Amoco社製)ウルトラ
ソン(BASF社製)として入手可能である。
【0024】本発明に用いられるポリフェニレンサルフ
ァイドとしては、公知のものを種々用いることができ
る。本発明のポリフェニレンサルファイドの合成例とし
ては硫化ナトリウムと4,4’−ジクロロジフェニルス
ルホンとを重縮合する例を挙げることができるが、これ
に限定されない。また、これらのポリフェニレンサルフ
ァイドはトープレン(東燃化学社製)や出光PPS(出
光石油化学社製)として入手可能である。
【0025】本発明に用いられるポリエーテルスルホン
としては公知のものを種々使用することができる。この
ようなポリエーテルスルホンの末端基の例としては、塩
素原子、アルコキシ基、フェノール性水酸基が挙げられ
る。特に、本発明においては、末端をフェノール性水酸
基にすることでエポキシ樹脂との親和性が向上し、ポリ
エーテルスルホンリッチ相とエポキシ樹脂リッチ相との
界面での相互作用を大きくすることができるため機械的
特性が向上してより望ましい。
【0026】ポリエーテルスルホン樹脂の分子量は10
00ないし100000が好ましい。ポリエーテルスル
ホン樹脂の分子量が1000以下のものはポリエーテル
スルホンとしての十分な強靱性を有しておらず、脆い傾
向があり、さらには、エポキシ樹脂と相分離構造を形成
し難く、絶縁性樹脂層に強靱性を付与しにくい傾向があ
る。また、100000を超えるものは溶剤に溶けにく
いため扱いづらく、また、エポキシ樹脂と混合したとき
にピッチの比較的大きな共連続相を有する相分離構造を
形成しやすい傾向があり、配線パターンのファインパタ
ーン化に不利となりやすい。
【0027】また、ポリエーテルスルホンは、プレッシ
ャークッカーバイアテスト(PCBT)などの絶縁信頼
性の加速試験において十分な特性を得るためには、その
アルカリ金属イオン濃度が500ppm以下であることが
好ましく、より好ましくは200ppm以下、さらに好ま
しくは100ppm以下であるものを選択することができ
る。
【0028】本発明において用いられる成分(B)の第
1の熱硬化性樹脂としては、使用される熱可塑性樹脂と
組み合わせて硬化したときに相分離構造を有するものが
適宜選択される。例えば、エポキシ樹脂、シアネート樹
脂類、ビスマレイミド類、ビスマレイミド類とジアミン
との付加重合物、フェノール樹脂、レゾール樹脂、イソ
シアネート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリル
シアヌレート、及びビニル基含有ポリオレフィン化合物
等が挙げられるが、これらに限定されない。これら熱硬
化性樹脂の中でも耐熱性、絶縁性等の性能のバランスか
らエポキシ樹脂がさらに好ましい。
【0029】本発明で使用されるエポキシ樹脂とは公知
のものを用いることができる。このようなエポキシ樹脂
としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ト
リスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラ
フェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン
フェノール型エポキシ樹脂等の芳香族環を含むエポキシ
化合物の水素添加化合物、脂環式エポキシ樹脂やシクロ
ヘキセンオキシドの各種誘導体、テトラブロモビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂等の含ハロゲンエポキシ樹脂な
どがあげられ、これらを単独もしくは混合して用いるこ
とができる。
【0030】なかでも、下記化学式1に示す構造のエポ
キシ樹脂は、耐熱性、銅めっき時の表面粗化等に特に優
れることから成分として添加することがより好ましい。
【0031】
【化2】
【0032】本発明で用いられる成分(C)の第2の熱
硬化性樹脂としては、使用される熱可塑性樹脂と組み合
わせて硬化したときに相溶構造を示すものが適宜選択さ
れる。例えばエポキシ樹脂、シアネート樹脂類、ビスマ
レイミド類、ビスマレイミド類とジアミンとの付加重合
物、フェノール樹脂、レゾール樹脂、イソシアネート、
トリアリルイソシアヌレート、及びビニル基含有ポリオ
レフィン化合物等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂
の中でも耐熱性及び絶縁性等の性能のバランスからエポ
キシ樹脂がさらに好ましい。
【0033】第2の熱硬化性樹脂として使用されるエポ
キシ樹脂は、ある硬化条件において熱可塑性樹脂との熱
硬化物が相溶構造を形成可能なものであれば、公知のも
のを用いることができる。このようなエポキシ樹脂とし
ては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェル社製、商品名:エピコート828EL)、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(日本化薬社製、商品名:EOCN-103S)、及びグリ
シジルアミン型エポキシ樹脂(旭チバ社製、商品名:ア
ラルダイトMY721)などがあげられ、これらを単独もし
くは混合して用いることができる。
【0034】本発明に使用される絶縁性樹脂組成物に使
用されるこれらのこれらのエポキシ樹脂とポリエーテル
スルホンの配合比は、ポリエーテルスルホンの含量で全
樹脂固形分の10重量%から40重量%であることが望
ましい。ポリエーテルスルホンの含量が全樹脂固形分の
10重量%以下ではポリエーテルスルホンの靱性効果が
あまり得られない傾向があり、また40重量%以上では
十分な銅密着強度が得られない傾向がある。
【0035】本発明において、第1の熱硬化性樹脂とし
てのエポキシ樹脂と、第2の熱硬化性樹脂としてのエポ
キシ樹脂との重量比は、95:5ないし50:50であ
ることが好ましい。第1の熱硬化性樹脂に対する第2の
熱硬化性樹脂の割合が95:5よりも低いと、硬化物の
相分離構造が微細化され難い傾向がある。また、この割
合が50:50よりも高いと、硬化物が相溶構造に近い
構造となり、熱可塑性樹脂のもつ強靱性が十分に発現し
ない傾向がある。
【0036】本発明における第1の熱硬化性樹脂と、第
2の熱硬化性樹脂との組み合わせは、使用する熱可塑性
樹脂、硬化条件、硬化剤、及び硬化触媒により種々の組
み合わせが考えられる。すなわち、硬化物の共連続相構
造のピッチサイズが約0.1〜3μm以下となるような
組み合わせを自由に選定することができる。
【0037】一般的に、樹脂硬化物の相構造は相分離速
度と架橋反応速度の競争反応で決定される。エポキシ樹
脂を例にとれば、触媒種及び骨格構造等をコントロール
して、特性のそれぞれ異なるエポキシ樹脂を混合し、同
時に硬化させることで、ピッチサイズが約0.1〜3μ
m以下という微細な相分離構造を形成することが可能と
なる。
【0038】さらに、本発明の熱硬化性樹脂としてエポ
キシ樹脂を用いる場合には、公知のエポキシ樹脂硬化剤
を用いることができる。このようなエポキシ樹脂硬化剤
として、例えば、フェノールノボラック等の多価フェノ
ール類、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルフォン等のアミン系硬化
剤、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸等の酸無水物硬化剤またはこ
れらの混合物等が挙げられる。中でも、低吸水性の点か
らフェノールノボラック等の多価フェノール類の使用が
特に好ましい。また、フェノール原料にメラミン、ベン
ゾグアナミンなどのトリアジン構造を有する化合物を加
えて得られたいわゆるアミノトリアジンノボラック樹脂
(ATN)を用いることもできる。ATNとの硬化物は
難燃性が高いことが知られ、難燃性付与効果も期待でき
る。
【0039】エポキシ樹脂硬化剤の配合割合は、エポキ
シ樹脂との組み合わせで任意の割合で使用することがで
きる。通常、ガラス転移温度が高くなるようにその配合
比が決定される。例えばエポキシ樹脂硬化剤としてフェ
ノールノボラックを用いる場合は、エポキシ当量とフェ
ノール性水酸基当量が1:1になるように配合すること
が好ましい。また、硬化剤にATNを用いたときはフェ
ノール成分とアミノトリアジン成分の比によって調整が
必要なためこの限りではない。
【0040】なお、本発明に用いられる絶縁性樹脂組成
物には硬化反応を促進させる目的で公知の硬化触媒を加
えることができる。例えば熱硬化性樹脂としてエポキシ
樹脂を用いた場合、使用し得る硬化触媒としてはトリフ
ェニルホスフィン、トリ−4−メチルフェニルホスフィ
ン、トリ−4−メトキシフェニルホスフィン、トリブチ
ルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリ−2−シ
アノエチルホスフィン等の有機ホスフィン化合物および
これらのテトラフェニルボレート塩;トリブチルアミ
ン、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7、トリアミルアミン等の三級アミン;塩化
ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリ
メチルアンモニウム、トリエチルアンモニウムテトラフ
ェニルボレート等の四級アンモニウム塩;2−エチルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等の
イミダゾール類等が挙げられる。また、これらの中で
も。有機ホスフィン化合物やイミダゾール類の使用がさ
らに好ましい。さらにまた好ましくは、ホスフィン化合
物があげられ、これを用いることにより、絶縁信頼性を
より向上させることができる。
【0041】これら硬化触媒の配合割合は、所望のゲル
タイムが得られるように任意の割合で加えることができ
る。通常、組成物のゲルタイムが80℃〜250℃の各
所定温度で1分〜15分となるように配合するのが好ま
しい。
【0042】本発明に用いられる成分(D)のフィラー
としては、公知のものを使用できる。例えば有機系フィ
ラーとしては、エポキシ樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、
尿素樹脂粉末、グアナミン樹脂粉末、及びポリエステル
樹脂粉末等を、無機系フィラーとしては、シリカ、アル
ミナ、及び酸化チタン等を挙げることができる。
【0043】また、フィラーは0.1ないし3μmの平
均粒径を有することが好ましく、0.1μm未満である
とフィラー同士が凝集しやすくなったり、ワニスの粘度
が上昇し、取り扱い難くなるため作業性が悪くなり、さ
らに、表面粗化工程における粗化効果への寄与が小さす
ぎる傾向があり、3μmを越えると、相分離構造が粗く
なり、銅めっき時の表面粗化工程において粗化面が荒く
なりすぎて配線パターンのファインパターン化に適さな
い傾向がある。
【0044】多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物で
は、通常、絶縁層上に形成される無電解めっき層との密
着性を向上させる目的や熱膨張率を下げる目的などのた
め無機または有機のフィラーを添加することができる。
特に、シリカフィラーは、誘電率が低いこと、線膨張率
が低いこと、アルカリ雰囲気下あるいは酸化剤処理等の
表面粗化処理により絶縁性樹脂中から脱離してアンカー
を形成しやすいことなどからより好ましく用いられる。
【0045】本発明で用いられるシリカフィラーとして
は、湿式法、あるいは乾式法などで合成された各種合成
シリカや珪石を破砕した破砕シリカ、一度溶融させた溶
融シリカなど種々なものを用いることができる。また、
本発明に使用し得るシリカフィラーは、化学粗化後の表
面形状の微細化のために微細相分離構造中に分散する必
要があるので、平均一次粒径が0.1ないし3μmであ
ることが望ましい。
【0046】本発明において、フィラーの配合比は、フ
ィラーの含量が全樹脂固形分の5重量%ないし40重量
%であることが好ましい。フィラーの配合比が40重量
%より高いと絶縁性樹脂が脆くなり、熱可塑性樹脂特に
ポリエーテルスルホンの強靱性が付与されないこと、ま
た5重量%より配合比が低いと、化学粗化がされにくく
なり、十分なめっき強度が得られない傾向がある。
【0047】本発明の絶縁性樹脂組成物の塗布液に用い
る溶剤は、塗布層を乾燥ベークした際に塗布層中に残留
しないものを好ましく使用することができる。また、ポ
リエーテルスルホンは分子量が高いので、溶剤中でゲル
化しやすい。このため、ポリエーテルスルホンと相溶性
のある溶剤を選択することが好ましい。例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレ
ン、n−ヘキサン、メタノール、エタノール、メチルセ
ルソルブ、エチルセルソルブ、シクロヘキサノン、N,N-
ジメチルアセトアミド、メチルイソブチルケトン(MIB
K)、4−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド(DM
F)、n−メチル−2−ピロリドン(NMP)またはこれらの
混合物などが用いられる。
【0048】さらに、本発明の絶縁性樹脂組成物中に
は、必要に応じて、熱重合禁止剤、可塑剤、レベリング
剤、消泡剤、紫外線吸収剤、難燃化剤等の添加剤及び着
色用顔料等を添加することが可能である。
【0049】本発明における微細相分離構造とは、海島
構造、連続球状構造、複合分散相構造、共連続相構造の
ピッチ(構造周期)が好ましくは約3μm以下の微細構
造を示す。
【0050】また、微細相分離構造が、海島構造、連続
球状構造または複合分散相構造のいずれかであるとき、
構造中の球状ドメイン内にフィラーが偏在することが好
ましい。さらに好ましくは、球状ドメインの平均の大き
さが0.1〜3μmであることが好ましい。
【0051】球状ドメインの平均径が0.1μm未満で
あると、表面粗化後の無電解めっきにおいて絶縁樹脂と
銅の十分な密着強度が得られず、硬化物の強靱化の効果
が低下する傾向があり、3μmを越えると、銅めっきの
表面粗化工程において粗化面が粗くなりすぎて、配線パ
ターンのファインパターン化には不利になる傾向があ
る。
【0052】さらに、微細相分離構造が、複合分散相構
造もしくは連続球状相構造であり、フィラーが熱硬化性
樹脂リッチ相中に偏在することが好ましい。
【0053】なお、海島構造、複合分散相構造、及び共
連続相構造(連続相構造ともいう)については、「ポリ
マーアロイ」第325頁(1993)東京化学同人に、
連続球状構造については、Keizo Yamanaka and Takashi
Iniue,POLYMER,Vol.30,pp.662(1989)に詳しく述べられ
ている。
【0054】図1ないし図4に、これらの文献に記載さ
れた海島構造、連続球状構造、複合分散相構造、及び共
連続相構造を表すモデル図を示す。
【0055】このような微細相分離構造は、絶縁性樹脂
組成物の触媒種や反応温度等の硬化条件、あるいは絶縁
性樹脂組成物の各成分間の相溶性を制御することにより
得られる。相分離を発生しやすくするためには、例えば
アルキル基置換のエポキシ樹脂を用いてPESとの相溶
性を低下させたり、同一の組成系の場合には、硬化温度
を高くしたり、触媒種の選択によって硬化速度を遅くす
ることによって達成できる。
【0056】例えば、異なる2種のエポキシ樹脂とポリ
エーテルスルホンとシリカとを主成分とする絶縁性樹脂
組成物の場合、まず、ポリエーテルスルホンと混合後、
硬化したときに連続球状構造を形成するようなエポキシ
樹脂を第1のエポキシ樹脂として選択する。さらに、第
1のエポキシ樹脂とポリエーテルスルホンとの混合物に
フィラーを加えずに硬化したときに、約3ないし5μm
の球状ドメインを有する微細な連続球状構造を形成する
ような第1のエポキシ樹脂とポリエーテルスルホンとの
組成比や硬化条件を予め調べる。同様に、ポリエーテル
スルホンと混合後、硬化したときに、相溶構造を呈する
ような特性を有するエポキシ樹脂を第2のエポキシ樹脂
として選択する。予め調べた組成比の第1のエポキシ樹
脂とポリエーテルスルホンの混合物に、選択された第2
のエポキシ樹脂を適当量添加し、改めて反応温度や反応
速度を最適化して硬化を行うことにより、約0.1ない
し3μmのサイズの球状ドメインを有する微細相分離構
造の絶縁樹脂層が得られる。
【0057】また、上記絶縁性樹脂組成物の場合、シリ
カよりなる平均粒径0.1ないし3μmの微細なフィラ
ーを添加し、改めて反応温度や反応速度を最適化するこ
とにより、微細相分離構造を有し、かつフィラーがエポ
キシ樹脂リッチ中に選択的に分散した硬化物を得ること
ができる。
【0058】図5に、このようにして得られた絶縁性樹
脂膜の一例の表面構造を表す電子顕微鏡写真図を示す。
【0059】図示するように、絶縁性樹脂膜は、ポリエ
ーテルスルホンリッチ相とエポキシ樹脂リッチ相とから
なる共連続相構造を有し、エポキシ樹脂リッチ相のみに
選択的にシリカが分散されて偏在している。また、その
ピッチは非常に細かく、約1ないし2μmであることが
わかる。このようなピッチの細かい相分離構造の表面を
有することにより、配線をよりファインパターン化する
ことができる。また、密着強度もより高くなる。
【0060】上述のように、本発明に用いられる絶縁性
樹脂組成物は、これにフィラーを添加しない場合は、海
島構造または連続球状構造を形成するが、フィラーを添
加することにより微細な共連続相構造や複合分散相構造
の樹脂絶縁層が形成され得る。
【0061】次に、本発明の絶縁材料を用いた多層プリ
ント配線板の製造方法の好ましい一例として、いわゆる
ビルトアップ工法について具体的に説明する。
【0062】まず、第1の配線パターンを有する基材を
用意する。
【0063】この基材に使用する基板としては、例えば
プラスチック基板、セラミック基板、金属基板、フィル
ム基板等があげられ、具体的には、ガラスエポキシ基
板、ビスマレイミドートリアジン基板、アラミド繊維不
織布基板、液晶ポリマー基板、アルミニウム基板、鉄基
板、ポリイミド基板等を好ましく使用することができ
る。
【0064】次に、第1の配線パターンを有する基材に
上記絶縁性材料を塗布したのち、乾燥および熱硬化させ
ることにより、樹脂絶縁層を形成する。
【0065】第1の配線パターンを有する基材に前記樹
脂絶縁層を形成する方法としては、例えば上記絶縁性樹
脂組成物をローラーコート法、ディップコート法、スプ
レイコート法、スピナーコート法、カーテンコート法、
スロットコート法、スクリーン印刷法等の各種手段によ
り塗布する方法、あるいは絶縁性樹脂組成物を含む混合
液をフィルム状に加工したドライフィルムを転写して貼
付する方法を適用することができる。
【0066】ドライフィルムは、プリント配線板の製造
工程をドライプロセスにできることから好ましく用いら
れる。
【0067】ドライフィルムは、シート状支持体上に形
成され得る。例えば本発明に係る樹脂組成物を溶媒に溶
解し、樹脂組成物中のフィラーを機械的に分散して、ワ
ニスを得、得られたワニスをPET等のシート状支持体
上に塗工し、最終的に溶媒を乾燥除去することによりこ
のようなドライフィルムを有する多層プリント配線板用
絶縁性樹脂転写シートを作成することができる。
【0068】図6に、支持体上に形成された多層プリン
ト配線板用絶縁性樹脂転写シートの構成を表す概略図を
示す。図中、1は支持フィルム、2は、本発明の絶縁性
樹脂組成物を用いて形成されたドライフィルム、4は多
層プリント配線板用絶縁性樹脂転写シートを各々を示
す。
【0069】上述のドライフィルムに、保護層としてさ
らにポリエチレンフィルムを設けることにより、支持フ
ィルム/ドライフィルム/ポリエチレンフィルムから構
成される三層構造のフィルムを得ることができる。
【0070】図7に、ドライフィルムを含む三層構造の
多層プリント配線板用絶縁性樹脂転写シートの構成を表
す概略図を示す。図中、1は支持フィルム、2は、本発
明の絶縁性樹脂組成物を用いて形成されたドライフィル
ム、3はドライフィルムと剥離可能に設けられた保護フ
ィルム、5はフィルム積層体を各々示す。
【0071】使用時には、この保護フィルムを剥離して
配線パターンを有する基材上に適用し、することができ
る。
【0072】支持フィルム1とドライフィルム2との
間、あるいはドライフィルム2と保護フィルム3との間
の少なくとも一方には、必要に応じて、剥離層を形成す
ることができる。
【0073】ワニスを作成するために使用される溶媒と
しては、ポリエーテルスルホンと相溶性のあるものを選
択することが好ましい。このような溶媒として、例えば
アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、
キシレン、n−ヘキサン、メタノール、エタノール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、シクロヘキサン、
N,N−ジメチルアセトアミド、メチルイソブチルケト
ン(MIBK)、4−ブチロラクトン、4−ブチルラク
トン、ジメチルホルムアミド(DMF)、及びn−メチ
ル−2−ピロリドン(NMP)等があげられる。
【0074】また、ドライフィルムに可とう性を与える
目的で、フィルム中に3重量%ないし25重量%の溶媒
が残存する程度に、塗工されたワニスを乾燥することが
できる。ドライフィルム中の溶媒の最適な残存量は、樹
脂中の可とう性成分例えばポリエーテルスルホン等の熱
可塑性樹脂及び液状エポキシ等の含有量により種々選択
し得る。ドライフィルム中の溶媒の残存量が3重量%よ
りも低いと、クラックが発生し、支持フィルムあるいは
ポリエチレンフィルムとの密着性が低下する傾向があ
る。一方、溶媒の残存量が25重量%を超えると、フィ
ルム表面にタックが生じ、積層時に先密着を起し均一な
ラミネート面が得られない傾向がある。
【0075】また、樹脂絶縁層の好適な厚さは、通常20
〜100μm程度であるが、特に高い絶縁性が要求される場
合には、それ以上に厚くすることもできる。
【0076】このときの加熱条件は、好ましくは、60
ないし120℃で、30分ないし2時間プレキュアーを
行う工程と、150ないし220℃で、30分ないし4
時間硬化を行う工程とを含む。さらに好ましくは、80
ないし100℃で、50分ないし90分間プレキュアー
を行う工程と、180ないし190℃で、1ないし2時
間硬化を行う工程とを含む。
【0077】プレキュアーが60℃未満であると、塗布
層から溶媒を蒸発させる時間が長くなる傾向がある。ま
た、120℃を超えると、プレキュアーの段階で相分離
が起こり、硬化後の絶縁層の相分離構造が粗くなる傾向
がある。
【0078】また、プレキュアーが30分未満である
と、塗布層に残存する溶媒が多すぎる傾向があり、2時
間を越えるとわずかながらエポキシの硬化反応が起こ
り、最終硬化物の耐熱性が低下する傾向がある。
【0079】硬化温度が150℃未満であると絶縁層の
ガラス転移点(Tg)が低くなり、耐熱性の面から好まし
くない。220℃を超えると基材の劣化、及びビルドア
ップ工程における繰り返し硬化により配線パターンの密
着強度が低下する傾向がある。
【0080】また、硬化時間が30分未満であると絶縁
層が硬化不足となり、Tgの低下、残存溶媒の影響により
種々の特性が低下する可能性がある。硬化時間が4時間
を越えると、歩留まりが悪くなる傾向がある。
【0081】その後、必要に応じて、樹脂絶縁層の表面
を研磨処理することができる。
【0082】さらに、必要に応じて、樹脂絶縁層の表面
を酸あるいは酸化剤を用いて粗面化処理することができ
る。
【0083】その後、樹脂絶縁層上に無電解めっき及び
電解めっきを施すことにより、配線パターンを形成する
ための金属層を形成する。この無電解めっきの方法とし
ては、例えば、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっ
き、無電解金めっき、無電解銀めっき、無電解錫めっき
のいずれか少なくとも一種であることが好適である。な
お、無電解めっきを施した上にさらに異なる種類の無電
解あるいは電解めっきを行っなうこと、あるいははんだ
をコートすることも可能である。
【0084】また、必要に応じて、本発明の絶縁材料を
半硬化の状態で予め銅箔に塗工し、銅張り積層板として
用いることもできる。
【0085】なお、各配線パターンとの電気的接続を取
るために、硬化後の樹脂絶縁層に、例えばレーザー等に
よりバイアホールを形成することができる。レーザーと
しては、CO2ガスレーザーあるいはUV/YAGレー
ザー、エキシマレーザーなどを使用することができる。
レーザーを用いるといわゆるフォトリソグラフによりバ
イアホールを形成するよりもさらにサイズの小さいバイ
アホールが得られる。例えばフォトリソグラフでは、直
径80μm程度のバイアホールとなるが、UV/YAG
レーザーを用いると最小で直径約30μmまでのバイア
ホールが得られる。
【0086】バイアホールは、好ましくは、樹脂絶縁層
上に無電解めっき金属を形成する前に形成される。これ
は、無電解めっき金属層を形成した後にバイアホールを
形成すると、バイアホールに金属層がないため電気めっ
きがつかず、その結果、バイアホールの導通が得られな
いためである。
【0087】得られた無電解めっき金属層を電極として
電気めっきを行うことにより、無電解めっき金属層上に
電気めっき金属層を形成することができる。
【0088】得られた銅めっき金属層をパターニングす
ることにより第2の配線パターンを形成することができ
る。
【0089】また、無電解めっき金属層をパターニング
した後に電気めっきを行い、配線パターンを得るいわゆ
るセミアディティブ法を使用することができる。
【0090】このように得られた第2の配線パターン上
に、上述の工程を繰り返し適用することにより、配線を
積層することができる。このようなビルトアップ工法を
用いるとより微細な多層配線板を容易に形成することが
できる。
【0091】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明の絶縁性樹脂組
成物及び多層プリント配線板ついて具体的に説明する。
【0092】ここで、各絶縁性樹脂の断面構造はSEMを
用いて観察した。また、各相の組成物はEPMAにより同定
した。
【0093】実施例1 まず、末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学
工業社製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)166.8重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製 商品名エピコート828EL)96.2
重量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)137.1重量部
を4−ブチロラクトンとn−メチル−2−ピロリドンの混
合溶媒に溶解させた。なお、以下、配合量は全て重量部
で表す。
【0094】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)125.0質量部と硬化触媒2-エチル-4-メチル
イミダゾール(東京化成工業社製 商品名2E4MZ)0.5質
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)3.8
重量部を、練り込みロールで分散させた後、撹拌及び脱
泡して、多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物を得
た。
【0095】図8に、本発明にかかる多層配線板の製造
方法の一例を説明するための図を示す。
【0096】また、図9に、本発明の多層配線板の製造
工程を説明するためのブロック図を示す。
【0097】図8(a)に示すように、まず、黒化処理
を施した銅配線パターン7を両面に有するガラスエポキ
シ基板6を用意した。図8(b)に示すように、基板6
上に、上述の多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物を
スピンコーターにて約40μmの厚さに塗布し、乾燥オー
ブンを用いて80℃で1時間、続けて180℃で2時間熱硬化
処理を行い、樹脂絶縁層8を形成した。図8(c)に示
すように、樹脂絶縁層の表面を研磨した。
【0098】次に、図8(d)に示すように、上記樹脂
絶縁層3表面にUV/YAGレーザー加工により、バイ
アホール10を開け、銅配線パターン7まで到達させ
た。その後、図8(e)に示すように、薬液を用いて化
学粗化によりスミア除去処理による不要なバリ等を除去
した後、無電解めっきを行った。
【0099】その後、図8(f)に示すように、得られ
た無電解めっき層9を電極として電気めっきを施し、厚
さ約18μmの銅めっき層11を形成し、試験サンプルを
得た。なお、図8(g)に示すように、銅めっき層をエ
ッチング液を用いてエッチングすることにより多層プリ
ント配線板を得ることができる。
【0100】得られたサンプルについて、以下の試験、
及び評価を行った。その結果を表1に示す。なお、フィ
ラーを添加しないこと以外は上述の絶縁性樹脂組成物と
同様の組成物を用いて硬化した樹脂絶縁層の相分離構造
についても表1に併記した。
【0101】密着強度試験 密着強度はJIS-C6481に基づき1cm幅のパターンの90度剥
離試験をよって調べた。
【0102】ガラス転移点測定試験 セイコー電子工業社製 DMS6100を用いて動的粘弾性測定
を行い、10Hzにおける損失正接によりガラス転移点を求
めた。
【0103】相構造観察試験 樹脂絶縁層の断面をミクロトームにて平滑化した後、ア
ルカリ/過マンガン酸塩溶液で軽くエッチングし、SEM
観察を行い、微細相分離構造のピッチサイズを測定し
た。
【0104】微細導体層形成能試験 微細導体層形成能を調べるため、樹脂絶縁層上に LINE/
SPACE = 20μm / 20μmの微細パターンをセミアディテ
ィブ法により形成し、光学顕微鏡にてパターン形状の観
察を行った。配線パターンのトップからボトム欠損のな
いものを良好、特にボトムエッジ部分の一部が欠けたも
のをエッジ部分の欠損、さらに、程度の悪いものを不良
と評価した。
【0105】実施例2 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)183.8重量部、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂(旭チバ社製商品名アラルダイトMY721)65.5重
量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)160.0重量
部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの混合
溶媒に溶解させた。
【0106】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)125.1重量部、硬化触媒として2-エチ
ル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.5
重量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)
3.8重量部を添加して練り混みロールで分散させた
後、撹拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶縁性樹
脂組成物を得た。
【0107】次に、得られた絶縁性樹脂組成物を用いて
実施例1と同様にして、プリント配線板作成、評価を行
った。得られた結果を表1に示す。
【0108】実施例3 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(日本化薬社製 商品名EPPN-502
H)84.0重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製 商品名エピコート828EL)
61.6重量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)8
7.8重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリ
ドンの混合溶媒に溶解させた。
【0109】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)83.3重量部、硬化触媒として2-エチル
-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.3重
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)2.
5重量部を添加して練り混みロールで分散させた後、撹
拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成
物を得た。
【0110】次に、得られた絶縁性樹脂組成物を用いて
実施例1と同様にして、プリント配線板を作製し、評価
を行った。得られた結果を表1に示す。
【0111】実施例4 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(日本化薬社製 商品名EPPN-502
H)79.5重量部、グリシジルアミン型エポキシ樹脂
(旭チバ社製 商品名アラルダイトMY721)54.1重
量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)99.7重量部
を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの混合溶
媒に溶解させた。
【0112】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)83.4重量部、硬化触媒として2-エチル
-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.3重
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)2.
5重量部を添加し、練り混みロールで分散させた後、撹
拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成
物を得た。
【0113】次に、得られた絶縁性樹脂組成物を用いて
実施例1と同様にして、プリント配線板を作製した。こ
のプリント配線板について、同様に評価を行った。得ら
れた結果を表1に示す。
【0114】実施例5 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製
商品名EOCN-103S)81.6重量部、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 商品名エピコ
ート828EL)70.9重量部、フェノール樹脂(日本化
薬社製)80.8重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル
-2-ピロリドンの混合溶媒に溶解させた。
【0115】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名Adma Fine SO-C2)83.3重量部、硬化触媒と
して2-エチル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社
製)0.3重量部、シランカップリング剤(信越化学工
業社製)2.5重量部を添加し、練り混みロールで分散
させた後、撹拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶
縁性樹脂組成物を得た。
【0116】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にして、プリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
【0117】実施例6 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製
商品名EOCN-103S)59.4重量部、グリシジルアミン
型エポキシ樹脂(旭チバ社製 商品名アラルダイトMY72
1)31.9重量部、フェノール樹脂(日本化薬社 製)
58.8重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロ
リドンの混合溶媒に溶解させた。
【0118】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名Adma Fine SO-C2)62.5重量部、硬化触媒と
して2-エチル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社
製)0.3重量部、シランカップリング剤(信越化学工
業社製)1.9重量部を添加して練り混みロールで分散
させた後、撹拌及び脱泡し、多層プリント配線板用絶縁
性樹脂組成物を得た。
【0119】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
【0120】実施例7 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100重量部、多官
能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH574)1
52.9重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製 商品名エピコート828EL)3.
2重量部、フェノール樹脂(日本化薬社 製)77.2
重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの
混合溶媒に溶解させた。
【0121】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)83.3重量部、硬化触媒として2-エチル
-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.3重
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)2.
5重量部を添加して練り混みロールで分散させた後、撹
拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成
物を得た。
【0122】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表2に示す。
【0123】実施例8 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)78.8重量部、グリシジルアミン型エポキシ樹脂
(旭チバ社製 商品名アラルダイトMY721)2.4重量
部、フェノール樹脂(日本化薬社製)41.1重量部を
4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの混合溶媒
に溶解させた。
【0124】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名Adma Fine SO-C2)55.6重量部、硬化触媒と
して2-エチル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社
製)0.2重量部、シランカップリング剤(信越化学工
業社製)1.7重量部を添加して練り混みロールで分散
させた後、撹拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶
縁性樹脂組成物を得た。
【0125】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表2に示す。
【0126】実施例9 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)131.7重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社 製 商品名エピコート828)3
3.1重量部、トリアジン変性フェノールノボラック樹
脂(大日本インキ化学工業社製 商品名KA−7502
L)68.6重量部を、4-ブチロラクトンとn-メチル-2
-ピロリドンの混合溶媒に溶解させた。
【0127】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名Adma Fine SO-C2)83.4重量部、硬化触媒と
して2-エチル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社
製)0.3重量部、シランカップリング剤(信越化学工
業社製)2.5重量部を添加して練り混みロールで分散
させた後、撹拌及び脱泡し、多層プリント配線板用絶縁
性樹脂組成物を得た。
【0128】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
【0129】比較例1 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)267.9重量部、フェノール樹脂(日本化薬社
製)132.1重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2
-ピロリドンの混合溶媒に溶解させた。
【0130】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)125.0重量部、硬化触媒として2-エチ
ル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.5
重量部、シンカップリング剤(信越化学工業社製)3.
8重量部を添加して練り混みロールで分散させた後、撹
拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成
物を得た。
【0131】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表2に示す。
【0132】比較例2 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)60.7重量部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(油化シェルエポキシ社 製 エピコート5050)1
12.9重量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)5
9.9重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリ
ドンの混合溶媒に溶解させた。
【0133】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)83.4重量部、硬化触媒として2-エチル
-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.3重
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)2.
5重量部を添加して練り混みロールで分散させた後、撹
拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成
物を得た。
【0134】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表2に示す。
【0135】比較例3 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)79.0重量部、ビスフェノールAノボラックエポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 商品名エピコート
157S70)76.4重量部、フェノール樹脂(日本化薬社
製)77.9重量部を、4-ブチロラクトンとn-メチル-
2-ピロリドンの混合溶媒に溶解させた。
【0136】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名Adma Fine SO-C2)83.3重量部、硬化触媒と
して2-エチル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社
製)0.3重量部、シランカップリング剤(信越化学工
業社製)2.5重量部を添加して練り混みロールで分散
させた後、撹拌及び脱泡して、多層プリント配線板用絶
縁性樹脂組成物を得た。
【0137】次に、上記絶縁性樹脂組成物を用いて実施
例1と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を表2に示す。
【0138】
【表1】
【0139】
【表2】
【0140】上記表1及び表2に示すように、本発明の
絶縁性樹脂組成物を用いると、特に、相分離構造のピッ
チサイズがより細かく、かつ密着強度が高い多層プリン
ト配線板が得られることがわかった。
【0141】しかしなから、比較例1のように熱硬化性
樹脂が1種類の場合は、ピッチサイズが比較的大きく、
かつ密着強度が劣ることがわかった。
【0142】比較例2及び3のように、第2の熱硬化性
樹脂の代わりに、他の第1の熱硬化性樹脂である臭素化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、あるいはビスフェノ
ールAノボラック型エポキシ樹脂を用いた場合には、相
分離構造の平均ピッチサイズが3μm以上となることが
わかった。
【0143】なお、実施例7及び8のように、第1の熱
硬化性樹脂のエポキシ官能基と第2の熱硬化性樹脂のエ
ポキシ官能基との重量比が95:5ないし50:50の
範囲外であると、ピッチサイズが多少大きくなり、密着
強度が若干低下することがわかった。
【0144】実施例10 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部
(以下、配合量は全て重量部で表す)、多官能エポキシ
樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH574)132.1重
量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエ
ポキシ社製 商品名エピコート828)23.36重量
部、フェノール樹脂(日本化薬社製)77.8重量部を
4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの混合溶媒
に溶解させた。
【0145】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)83.3重量部、硬化触媒として2-エチル
-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.3重
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)2.
5重量部を添加して、練り混みロールで分散させた後、
撹拌及び脱泡して、本発明の樹脂組成物を含むワニスを
得た。
【0146】得られたワニスを厚さ35μmのPETフ
ィルム上に、乾燥後の膜厚が約50μmになるようにロ
ールコーターにて塗布し、120℃の乾燥温度で乾燥炉
内で乾燥し、図6と同様の構成を有するドライフィルム
積層体を得た。このとき、ドライフィルム中の残留溶剤
量は、約15重量%であった。
【0147】次に、図8(a)と同様の構成を有する黒
化及びハローレス処理を施した銅配線パターンを有する
ガラスエポキシ基板を用意した。
【0148】さらに、このドライフィルム積層体を、こ
のガラスエポキシ基板の両面に、加圧真空ラミネーター
を用いてラミネートした。スルーホール内に樹脂がボイ
ド無く充填される良好な条件は、温度130℃、圧力3
kgf/cm、加圧時間10秒、真空度1torr以
下であった。その後、室温付近にまで放冷し、PETフ
ィルムを剥離して、180℃で2時間、熱硬化させるこ
とにより、図8(c)と同様に、ガラスエポキシ基板の
上に樹脂絶縁層を形成した。
【0149】さらに、図8(d)と同様に、所定の部位
にUV/YAGレーザーによりビアホールを開けた。次
いで、図8(e)と同様に、アルカリ/過マンガン酸塩
溶液で、得られた樹脂絶縁層の表面を粗面化し、このビ
アホールのビア底のスミア除去を行った。
【0150】次に、上記樹脂絶縁層の表面に無電解めっ
きを行い、無電解めっき金属層を得た。さらに、得られ
た無電解めっき金属層を電極として電気めっきを施し、
厚さ約18μmの銅めっき層を形成した。この銅めっき
層をパターニングして本発明の多層プリント配線板を作
製した。得られたプリント配線板について以下の試験、
評価を行った。
【0151】なお、各絶縁性樹脂の表面、断面構造はSE
Mを用いて観察した。
【0152】フィルムの可とう性試験 ドライフィルム積層体について180度の折り曲げ試験
を行い、ドライフィルムのクラック等の有無を観察し
た。目視により外観上の変化がないものを「良好」、ク
ラックやフィルム剥離が生じたものを「不良」とした。
【0153】ビアホール、導体回路パターンの埋め込み
性評価 ドライフィルムがラミネートされた多層配線板の断面形
状をSEMにて観察した。ホール内又は回路間が樹脂で
充填されていたものを「良好」、埋め込み不良や気泡が
認められたものを「不良」とした。
【0154】相構造観察試験 実施例1と同様に行った。
【0155】密着強度試験 実施例1と同様に行った。
【0156】リフロー信頼性試験 一辺が4mm〜25mmまで7種類の面積のスクエアパ
ターンを有する評価用の多層配線板を作製した。この基
板をリフロー装置に通し、240℃で10秒間加熱処理
した後、パターンの膨れを観察した。
【0157】最長5回の加熱処理で膨れが全く発生しな
かった状態を「良好」とした。7個のパターンのうち1
ないし2個のパターンが膨れた場合を「一部不良」、ほ
とんどあるいは全てのパターンが膨れた場合を「不良」
とした。
【0158】冷熱衝撃試験 例えばクラックが発生すると内層回路が断線することに
より、導通不良を起こすように設計された評価用の多層
配線板を作製し、−65℃〜R.T.〜150℃(各サ
イクル15分)の試験条件にて、1000サイクル後の
良品率(n=5)をテスターにて調べた。
【0159】上記の試験、評価の結果を下記表3に示
す。
【0160】実施例11 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)164.2重量部、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂(旭チバ社製商品名アラルダイトMY721)28.9重
量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)106.9重量
部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの混合
溶媒に溶解させた。
【0161】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)100.0重量部、硬化触媒として2-エチ
ル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.4
重量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)
3.0重量部を添加して練り混みロールで分散させた
後、撹拌及び脱泡して、樹脂組成物ワニスを作製した。
【0162】次に、上記樹脂組成物ワニスを用いて実施
例10と同様にして、プリント配線板の作製、評価を行
った。得られた結果を下記表3に示す。
【0163】実施例12 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(日本化薬社製 商品名EPPN-502
H)166.5重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製 商品名エピコート828EL)
18.5重量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)11
5.0重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリ
ドンの混合溶媒に溶解させた。
【0164】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)171.4重量部、硬化触媒として2-エチ
ル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.4
重量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)
5.1重量部を添加して練り混みロールで分散させた
後、撹拌及び脱泡して、樹脂組成物ワニスを作製した。
【0165】次に、上記樹脂組成物ワニスを用いて実施
例10と同様にして、プリント配線板の作製、評価を行
った。得られた結果を下記表3に示す。
【0166】実施例13 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(日本化薬社製商品名EPPN-502H)
162.8重量部、グリシジルアミン型エポキシ樹脂
(旭チバ社製 商品名アラルダイトMY721)18.3重
量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)118.9重量
部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの混合
溶媒に溶解させた。
【0167】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)171.4重量部、硬化触媒として2-エチ
ル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.4
重量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)
5.1重量部を添加して練り混みロールで分散させた
後、撹拌及び脱泡し、樹脂組成物ワニスを作製した。
【0168】次に、上記樹脂組成物ワニスを用いて実施
例10と同様にして、プリント配線板の作製、評価を行
った。得られた結果を下記表3に示す。
【0169】実施例14 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製
商品名EOCN-103S)169.3重量部、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 商品名エピ
コート828EL)30.0重量部、フェノール樹脂(日本
化薬社製)100.9重量部を4-ブチロラクトンとn-メ
チル-2-ピロリドンの混合溶媒に溶解させた。
【0170】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名Adma Fine SO-C2)171.6重量部、硬化触媒
として2-エチル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業
社製)0.4重量部、シランカップリング剤(信越化学
工業社製)5.1重量部を添加して練り混みロールで分
散させた後、撹拌及び脱泡して、樹脂組成物ワニスを作
製した。
【0171】次に、上記樹脂組成物ワニスを用いて実施
例10と同様にして、プリント配線板の作製、評価を行
った。得られた結果を下記表3に示す。
【0172】実施例15 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)10.0重量部、多
官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH574)
114.3重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製 商品名エピコート828EL)
12.7重量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)6
3.1重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリ
ドンの混合溶媒に溶解させた。
【0173】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)85.7重量部、硬化触媒として2-エチル
-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.2重
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)2.
6重量部を添加して練り混みロールで分散させた後、撹
拌及び脱泡して、樹脂組成物ワニスを作製した。
【0174】次に、上記樹脂組成物ワニスを用いて実施
例10と同様にして、プリント配線板の作製、評価を行
った。得られた結果を下記表4に示す。
【0175】実施例16 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)60.2 重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製 商品名エピコート828EL)
6.7 重量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)3
3.3 重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリ
ドンの混合溶媒に溶解させた。
【0176】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)85.9重量部、硬化触媒として2-エチル
-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.2重
量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)2.
6重量部を添加して練り混みロールで分散させた後、撹
拌及び脱泡して、樹脂組成物ワニスを作製した。
【0177】次に、上記樹脂組成物ワニスを用いて実施
例10と同様にして、プリント配線板の作製、評価を行
った。得られた結果を下記表4に示す。
【0178】実施例17 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0 重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)132.1 重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェルエポキシ社製 商品名エピコート828E
L)23.36 重量部、フェノール樹脂(日本化薬社
製)77.8 重量部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-
ピロリドンの混合溶媒に溶解させた。この溶液に、シリ
カフィラー(龍森社製 商品名1-FX)83.3 重量
部、硬化触媒として2-エチル-4-メチルイミダゾール
(東京化成工業社製)0.3 重量部、シランカップリ
ング剤(信越化学工業社製)2.5重量部を添加して練
り混みロールで分散させた後、撹拌及び脱泡しw、樹脂
組成物ワニスを作製した。
【0179】得られたワニスを厚さ35μmのPETフ
ィルム上に、乾燥後の膜厚が約50μmになるようにロ
ールコーターにて塗布し、100℃の乾燥温度で乾燥炉
内で乾燥し、図6と同様の構成を有するドライフィルム
積層体を得た。このときドライフィルム中の残留溶剤量
約30重量%であった。
【0180】このドライフィルム積層体を用いて実施例
10と同様にしてプリント配線板の作製、評価を行っ
た。得られた結果を下記表4に示す。
【0181】実施例18 末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 商品名スミカエクセル5003P)100.0重量部、
多官能エポキシ樹脂(住友化学工業社製 商品名TMH57
4)164.2重量部、グリシジルアミン型エポキシ樹
脂(旭チバ社製 商品名アラルダイトMY721)28.9重
量部、フェノール樹脂(日本化薬社製)106.9重量
部を4-ブチロラクトンとn-メチル-2-ピロリドンの混合
溶媒に溶解させた。
【0182】この溶液に、シリカフィラー(龍森社製
商品名1-FX)100.0重量部、硬化触媒として2-エチ
ル-4-メチルイミダゾール(東京化成工業社製)0.4
重量部、シランカップリング剤(信越化学工業社製)
3.0重量部を添加して練り混みロールで分散させた
後、撹拌及び脱泡して、樹脂組成物ワニスを作製した。
【0183】得られたワニスを厚さ35μmのPETフ
ィルム上に、乾燥後の膜厚が約50μmになるようにロ
ールコーターにて塗布し、150℃の乾燥温度にて乾燥
炉内で乾燥し図6と同様の構成を有するドライフィルム
積層体を得た。このとき、ドライフィルム中の残留溶剤
量は、約1重量%であった。
【0184】得られたドライフィルム積層体を用いて実
施例10と同様にして、プリント配線板の作製、評価を
行った。得られた結果を下記表4に示す。
【0185】
【表3】
【0186】
【表4】
【0187】上記表3に示すように、実施例10ないし
14の結果から、本発明によれば、取り扱い性に優れ、
かつ内装回路、パターンへの埋め込み性に優れた多層プ
リント配線板を形成し得る多層プリント配線板用ドライ
フィルム転写シートが得られることがわかった。
【0188】また、本発明のドライフィルム転写シート
については、例えば実施例10では、全樹脂固形分に対
する熱可塑性樹脂の含有量が30重量%であり、十分な
可とう性及びパターン埋め込み性が得られた。しかしな
がら、実施例15では熱可塑性樹脂の含有量が5重量%
では十分な可とう性が得られない傾向があることがわか
った。また、実施例16の結果から、熱可塑性樹脂の含
有量が50重量%では通常のラミネート温度ではいくら
加圧力をあげても十分なパターン埋め込み性が得られな
い傾向があることがわかった。
【0189】さらに、表4に示す実施例17の結果か
ら、フィルム中の残存溶媒量が30重量%となると、フ
ィルム表面のタックがラミネート適性に大きく影響して
パターン埋め込み性が低下する傾向があり、また、残存
溶媒量の多さからリフロー耐性が低下する傾向があるこ
とがわかった。一方、実施例18の結果から、残存溶媒
量が1重量%となると、フィルムの可とう性が低下し、
クラックが発生し易くなる傾向があることから、取り扱
い性の面で若干劣ることがわかった。
【0190】
【発明の効果】本発明によれば、高耐熱性で、靱性が強
く、熱変形が少なく、銅線密着性が良好であり、かつ配
線のファインパターン化に適した絶縁層が得られ、これ
により、信頼性が高く、容易にかつ安価に製造し得る多
層プリント配線板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】海島構造を表すモデル図
【図2】連続球状構造を表すモデル図
【図3】複合分散相構造を表すモデル図
【図4】共連続相構造を表すモデル図
【図5】絶縁性樹脂膜の一例の表面構造を表す写真
【図6】本発明に用いられるドライフィルム積層体の一
例の構成を表す断面図
【図7】本発明に用いられるドライフィルム積層体の他
の一例の構成を表す断面図
【図8】本発明の多層プリント配線板の製造方法の一例
を説明するための図
【図9】本発明の多層プリント配線板の製造工程の一例
を説明するためのブロック図
【符号の説明】
1…支持フィルム 2…ドライフィルム 3…保護フィルム 4,5…フィルム積層体 6…基板 7…配線パターン 8…樹脂絶縁層 9…無電解めっき層 10…バイアホール 11…めっき層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河本 憲治 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 村井 都志衣 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 林 利明 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 斉藤 憲明 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 (72)発明者 岡本 敏 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 4J002 CC163 CC183 CC193 CD02X CD03X CD05X CD06X CD12X CF003 CN01W CN03W DE136 DE146 DJ016 GQ01 5E346 AA12 AA43 CC02 CC09 CC32 DD02 DD03 DD25 DD32 EE33 EE38 FF01 FF07 FF15 GG15 GG17 GG22 HH18 HH26 HH33

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分(A)熱可塑性樹脂、(B)該
    熱可塑性樹脂との混合物を硬化すると、相分離構造を有
    する樹脂複合体を形成し得る第1の熱硬化性樹脂、
    (C)該熱可塑性樹脂との混合物を硬化すると、相溶構
    造を有する樹脂複合体を形成し得る第2の熱硬化性樹
    脂、及び(D)フィラーを含有する樹脂組成物であっ
    て、その硬化物が微細相分離構造を有し、かつ前記フィ
    ラーが熱硬化性樹脂リッチ相もしくは熱可塑性樹脂リッ
    チ相のどちらか一方に偏在することを特徴とする多層プ
    リント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記微細相分離構造は、海島構造、連続
    球状構造、複合分散相構造及び共連続相構造のうちいず
    れかであることを特徴とする請求項1に記載の多層プリ
    ント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記微細相分離構造は、海島構造、連続
    球状構造または複合分散相構造のいずれかであり、前記
    構造中の球状ドメイン内に前記フィラーが偏在すること
    を特徴とする請求項2に記載の多層プリント配線板用絶
    縁性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記微細相分離構造は、共連続相構造で
    あり、前記フィラーが熱硬化性樹脂リッチ相中に偏在す
    ることを特徴とする請求項2に記載の多層プリント配線
    板用絶縁性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記球状ドメインは、平均径が0.1〜
    3μmであることを特徴とする請求項3に記載の多層プ
    リント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記第1の熱硬化性樹脂及び第2の熱硬
    化性樹脂は、各々異なるエポキシ樹脂からなることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の多層
    プリント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記第1の熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂
    と、前記第2の熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂との重量比
    は、95:5ないし50:50であることを特徴とする
    請求項6に記載の多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 前記第1の熱硬化性樹脂は、下記構造式
    (1) 【化1】 (式中、nは平均繰り返し数を表し、1ないし10の値
    をとり、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1ないし
    10のアルキル基あるいは炭素数5ないし7のシクロア
    ルキル基、あるいは炭素数5ないし7のシクロアルキル
    基を含む炭素数6ないし20の炭化水素基のいずれかを
    示し、iはそれぞれ独立に1ないし4の整数値であり、
    iが2以上の場合、Rはそれぞれ同一であっても異なっ
    てもよく、Glyはグリシジル基を示す。)で表される
    エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項6または7
    に記載の多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 前記第2の熱硬化性樹脂は、ビスフェノ
    ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
    脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、及びグリシ
    ジルアミン型エポキシ樹脂からなる群から選択される少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項6に記載の
    多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 エポキシ硬化剤として、アミノトリア
    ジン変成フェノールノボラック樹脂をさらに含む請求項
    6または7に記載の多層プリント配線板用絶縁性樹脂組
    成物。
  11. 【請求項11】 前記熱可塑性樹脂はポリエーテルスル
    ホンであることを特徴とする請求項1ないし10のいず
    れか1項に記載の多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】 前記ポリエーテルスルホンは、重量平
    均分子量Mwが1000ないし100000であること
    を特徴とする請求項11に記載の多層プリント配線板用
    絶縁性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 前記熱可塑性樹脂は末端フェノール変
    性ポリエーテルスルホンであることを特徴とする請求項
    11または12に記載の多層プリント配線板用絶縁性樹
    脂組成物。
  14. 【請求項14】 前記熱可塑性樹脂は全樹脂固形分10
    〜40重量%であるとを特徴とする請求項1ないし13
    のいずれか1項に記載の多層プリント配線板用絶縁性樹
    脂組成物。
  15. 【請求項15】 前記フィラーは無機フィラーであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記
    載の多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 前記無機フィラーはシリカであること
    を特徴とする請求項15に記載の多層プリント配線板用
    絶縁性樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 前記フィラーは0.1ないし3μmの
    平均粒径を有することを特徴とする請求項1ないし16
    のいずれか1項に記載の多層プリント配線板用絶縁性樹
    脂組成物。
  18. 【請求項18】 前記フィラーは、その配合比が全樹脂
    組成物固形分中、5ないし40質量%であることを特徴
    とする請求項1ないし17のいずれか1項に記載の多層
    プリント配線板用絶縁性樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 シート状支持体と、該シート状支持体
    上に形成された請求項1ないし18のいずれか1項に記
    載の多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物を用いたド
    ライフィルムとを具備する多層プリント配線板用絶縁性
    樹脂層転写シート。
  20. 【請求項20】 第1の配線パターンを有する基材、 該基材上に形成された絶縁層、及び前記第1の配線パタ
    ーンと電気的に接続するように該絶縁層上に形成された
    第2の配線パターンを具備する多層プリント配線板にお
    いて、 前記絶縁層は、請求項1ないし19のいずれか1項に記
    載の樹脂組成物の硬化物から実質的になり、該硬化物は
    微細相分離構造を有し、かつ前記フィラーが熱硬化性樹
    脂リッチ相もしくは熱可塑性樹脂リッチ相のどちらか一
    方に偏在することを特徴とする多層プリント配線板。
  21. 【請求項21】 第1の配線パターンを有する基材上
    に、請求項1ないし19のいずれか1項に記載の絶縁性
    樹脂組成物を塗布し、得られた絶縁性樹脂塗布層を相分
    離を生じる加熱条件下で熱硬化させ、微細相分離構造を
    有する絶縁層を形成する工程、及び該絶縁層に該第1の
    配線パターンと電気的に接続するように第2の配線パタ
    ーンを形成する工程を具備する多層プリント配線板の製
    造方法。
  22. 【請求項22】 前記第2の配線パターンは、無電解め
    っき及び電解めっきにより形成される請求項21に記載
    の方法。
  23. 【請求項23】 前記加熱条件は、60ないし160℃
    で、30分ないし2時間プレキュアーを行う工程と、1
    60ないし220℃で、30分ないし4時間硬化を行う
    工程とを含むことを特徴とする請求項21または22の
    いずれか1項に記載の方法。
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