JP2003124626A - 多層プリント配線板の製造方法および多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法および多層プリント配線板

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JP2003124626A
JP2003124626A JP2001316452A JP2001316452A JP2003124626A JP 2003124626 A JP2003124626 A JP 2003124626A JP 2001316452 A JP2001316452 A JP 2001316452A JP 2001316452 A JP2001316452 A JP 2001316452A JP 2003124626 A JP2003124626 A JP 2003124626A
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wiring board
printed wiring
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JP2001316452A
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English (en)
Inventor
Kenji Kawamoto
憲治 河本
Mitsuteru Endo
充輝 遠藤
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁信頼性に優れ、高耐熱性で、靱性が強く、
銅線密着性が良好で、かつファインパターンの形成に適
した微細粗化表面を形成可能な絶縁層を有する信頼性の
高い多層プリント配線板及びそれを容易にかつ安価に製
造し得る多層プリント配線板の製造方法を提供する。 【解決手段】(a)導体回路が形成されたコア基材上
に、少なくとも熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を含む樹脂
混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層を設ける工程、
(b)絶縁性樹脂層の表面を、少なくとも一種類以上の
有機溶剤を含む処理液によって処理する工程、(c)絶
縁性樹脂層の表面にめっき、エッチングにより次層の導
体回路を設ける工程、により多層プリント配線板を製造
する。なお、有機溶剤が、熱硬化性樹脂の単独硬化物に
対して不溶性であり、かつ熱可塑性樹脂単体に可溶性を
示す溶剤であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体パッケージ
等に使用される多層プリント配線板及びその製造方法に
係り、特に、多層プリント配線の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩に伴い、大型コン
ピューターなどの電子機器に対する高密度化あるいは演
算機能の高速化が進められている。その結果、プリント
配線板においても高密度化を目的として配線回路が多層
に形成された多層プリント配線板が脚光を浴びてきた。
【0003】従来、多層プリント配線板としては、例え
ば内層回路を接続し導通せしめた多層プリント配線板が
代表的なものであった。しかしながら、このような多層
プリント配線板は、複数の内層回路をスルーホールを介
して接続導通させたものであるため、配線回路が複雑に
なりすぎて高密度化あるいは高速化を実現することが困
難であった。
【0004】このような問題点を克服することのできる
多層プリント配線板として、最近、導体パターンと絶縁
性樹脂とを交互にビルトアップした多層プリント配線板
が開発されている。この多層プリント配線板は、超高密
度化と高速化に適合したものであるが、欠点は絶縁性樹
脂上に無電解めっき膜を信頼性よく形成させることが困
難なことにあった。このために、かかる多層プリント配
線板においては、導体パターンを、蒸着やスパッタリン
グなどのCVD法もしくは前記CVD法と無電解めっき
との併用法で形成していたが、このようなCVD法によ
る導体パターン形成方法は生産性が劣り、コストが高い
点にあった。
【0005】最近、このような絶縁性樹脂上に無電解め
っき膜を信頼性よく形成する方法として、絶縁性樹脂層
中に酸や酸化剤(クロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸
塩等)などに可溶な成分を混合し溶解除去することによ
って、無電解めっき膜に接する面を粗す方法が提案され
ている。
【0006】例えば、特開昭64−47095号公報に
記載されているように耐熱性の絶縁性樹脂層をマトリッ
クスとして、樹脂相中に酸化剤に可溶のエポキシ樹脂、
ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリエステル樹脂な
どの樹脂と、酸化剤に不溶の樹脂や無機フィラーの混合
により、絶縁性樹脂層の表面を酸化剤で粗して無電解め
っき膜形成のアンカー効果を高めたものが提案されてい
る。
【0007】また、これらの効果をさらに高めた特開平
7−34505号公報にあるように酸化剤に対して可溶
な樹脂粒子の大きさを異なるもので疑似粒子を形成させ
て耐熱性マトリックス樹脂層に混ぜたものなどが提案さ
れている。しかしながら、これらの方法では耐熱性の絶
縁性樹脂層に対して酸化剤などで溶解させる樹脂粒子の
耐熱性が劣っており、酸化剤によって表面の溶解性樹脂
は除去されるものの耐熱性絶縁性樹脂層がマトリックス
となる樹脂内部の溶解性樹脂はそのまま樹脂内に残存し
たまま無電解めっき膜が形成されることになる。よっ
て、形成された絶縁性樹脂層の耐熱性は溶解性樹脂の耐
熱性に依存し、結果として耐熱性の低い絶縁性樹脂層を
形成してしまうことが問題となっていた。
【0008】さらにはエレクトロニクス分野における進
歩に伴い電子機器の小型化及び高速化が進められてお
り、このためICやLSIを直接実装する半導体パッケージ
においても、上述した多層プリント配線板がリードフレ
ームに代わってサブストレートとして用いられるように
なってきており、ファインパターンによる高密度化及び
高い信頼性が求められている。
【0009】従来、LSIなどを実装したパッケージにお
いて、LSIと実装基板(インターポーザ)との熱膨張率
の差によって接合境界にクラックなどが発生し、電気的
信頼性が不十分になるという問題があった。
【0010】そこで、インターポーザにシリカフィラー
を添加することによりインターポーザの熱膨張率を減少
させ、実装物と被実装物との線膨張率の差を減少させる
ことが試行されてきた。また、過酷な耐久性試験により
インターポーザ自身にもクラックが発生することが問題
となり、実装基板に用いる絶縁材料の靱性を改善するこ
とが望まれている。
【0011】近年、熱硬化性樹脂としてこのような絶縁
材料に使用されるエポキシ樹脂の改良としてポリイミ
ド、ポリエーテルスルホンのような熱可塑性樹脂をエポ
キシ樹脂に混合することで、樹脂に靱性を付与する技術
が開発されている(Keizo Yamanaka and Takashi Inou
e, Polymer, vol.30, P662(1989)参照)。2種類の樹
脂を混合してなるこのポリイミドやポリエーテルスルホ
ン変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂単独のものに比べ
て樹脂の靱性が向上する。この理由は、あたかもお互い
に連結しあって規則正しく分散した状態の構造であり、
主成分がエポキシ樹脂からなるエポキシリッチ相と主成
分が熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂リッチ相との相
分離構造を形成するからである。
【0012】最近、相分離、相溶に関わらずこのような
熱可塑性樹脂をエポキシ樹脂に混合した材料が種々提案
されているが、この絶縁性樹脂上に無電解めっき膜を信
頼性よく形成することは、上述したようなエポキシ樹脂
単体にメッキ膜を形成させるより、さらに困難であるこ
とから充分な性能をだせていない。すなわち、エポキシ
樹脂にはメッキ工程の各種薬液処理後、無電解メッキが
強固に密着するものの、熱可塑性樹脂単体の表面へのメ
ッキ密着強度は非常に低いという特性を示すことによる
ものである。熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂と熱可塑性樹
脂とが相溶した材料では、熱可塑性樹脂の添加量に反比
例して密着強度は低下することが知られており、相分離
した材料を用いた場合、同様に密着強度が低下するた
め、少なくとも表層を研磨することによって、表層の熱
可塑性樹脂の割合を減らすことによりメッキ密着強度を
向上させているのが現状であり、プロセス上も研磨工程
が増え不利である。このように熱可塑性樹脂の添加によ
り靱性などの物性改良が達成できるものの、そのままで
は密着強度、配線パターンの信頼性とが両立しないこと
が問題となっていた。
【0013】本発明は、熱硬化性樹脂の靱性を熱可塑性
樹脂の添加により改良された樹脂絶縁層を用いた多層プ
リント配線板であり、上記のごとき従来の多層プリント
配線板の有する問題点を解消し、耐熱性樹脂からなる樹
脂絶縁層の表面に金属との密着性の高い、無電解めっき
膜のアンカーを形成することによって、密着強度の優れ
た無電解めっき膜及び電解めっき膜からなる導体パター
ンを形成し、脆い熱硬化性エポキシ樹脂等に強靱性を効
果的に付与するした信頼性に優れた高密度多層プリント
配線板を容易にかつ安価に提供することにある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
絶縁信頼性に優れ、高耐熱性で、靱性が強く、銅線密着
性が良好で、かつファインパターンの形成に適した微細
粗化表面を形成可能な絶縁層を有する信頼性の高い多層
プリント配線板、及び、それを容易にかつ安価に製造し
得る多層プリント配線板の製造方法を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、多層プリント配線板の各層間の導体回路を絶縁性樹
脂層で絶縁する多層プリント配線板の製造方法におい
て、(a)導体回路が形成されたコア基材上に、少なく
とも(A)熱硬化性樹脂と(B)熱可塑性樹脂を含む樹
脂混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層を設ける工
程、(b)絶縁性樹脂層の表面を、少なくとも一種類以
上の有機溶剤を含む処理液によって処理する工程、
(c)絶縁性樹脂層の表面にめっき、エッチングにより
次層の導体回路を設ける工程、を含むことを特徴とする
多層プリント配線板の製造方法である。請求項2に記載
の発明は、前記有機溶剤が、(A)熱硬化性樹脂の単独
硬化物に対して不溶性であり、かつ(B)熱可塑性樹脂
単体に可溶性を示す溶剤であることを特徴とする請求項
1に記載の多層プリント配線板の製造方法である。請求
項3に記載の発明は、前記(A)熱硬化性樹脂と (B)熱
可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁樹
脂材料が、微細相分離構造を示す材料を用いたことを特
徴とする請求項1〜2の何れかに記載の多層プリント配
線板の製造方法である。請求項4に記載の発明は、微細
相分離構造は海島構造、連続球状構造、複合分散相構造
及び共連続相構造のうちいずれかであることを特徴とす
る請求項1〜3の何れかに記載の多層プリント配線板の
製造方法である。請求項5に記載の発明は、前記(A)
熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂からなることを特徴とする
請求項1〜4の何れかに記載の多層プリント配線板の製
造方法である。請求項6に記載の発明は、前記(B)熱
可塑性樹脂が少なくともポリエーテルスルホン、ポリス
ルホン、ポリイミド、フェノキシ樹脂の中から選ばれる
一つ以上を含んでなることを特徴とする請求項1〜5の
何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、前記(a)工程のあとに、酸
化剤による薬液処理を工程を行なうことを特徴とする請
求項1〜6の何れかに記載の多層プリント配線板の製造
方法である。請求項8に記載の発明は、絶縁樹脂材料の
表面の凹凸の深さが7μm以下であることを特徴とする
請求項1〜7の何れかに記載の多層プリント配線板の製
造方法である。請求項9に記載の発明は、多層プリント
配線板の各層間の導体回路を絶縁性樹脂層で絶縁する多
層プリント配線板において、絶縁性樹脂層が少なくとも
(A)熱硬化性樹脂と(B)熱可塑性樹脂を含む樹脂混
合物を熱硬化させてなり、かつ、少なくとも一種類以上
の有機溶剤を含む処理液によって処理されている表面を
有することを特徴とする多層プリント配線板である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の多層プリント配線板及び
その製造方法によれば、メッキ強度を低下させていた樹
脂混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層中の熱可塑性
樹脂部分を有機溶剤を含む処理液で溶解除去し、絶縁性
樹脂層の表面にメッキ強度に優れた熱硬化性樹脂リッチ
な面を露出させることができるので、熱可塑性樹脂によ
る熱硬化性樹脂の靱性を改良するとともに、表面に熱可
塑性樹脂が存在しないことによりメッキ密着強度が向上
し、導体回路の導体回路の密着性が向上する。
【0017】さらには熱硬化性樹脂と微細に相分離した
熱可塑性樹脂を表層から溶かし出すことにより、表層に
物理的な微細な構造形成と親水性を付与させることがで
き、金属とのメッキ界面の化学的密着性のみならず、機
械的な強度の向上も得ることができる。
【0018】本発明において用いられる樹脂混合物中の
(A)熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、
シアネート樹脂類、ビスマレイミド類、ビスマレイミド
類とジアミンとの付加重合物、フェノール樹脂、レゾー
ル樹脂、イソシアネート、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルシアヌレート及びビニル基含有ポリオレ
フィン化合物等が挙げられるが、これらに限定されな
い。これら熱硬化性樹脂の中でも耐熱性、絶縁性等の性
能のバランスからエポキシ樹脂がさらに好ましい。
【0019】本発明で使用されるエポキシ樹脂とは公知
のものを用いることができる。例えば、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック
型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エ
ポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジ
シクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂等の芳香
族環を含むエポキシ類化合物の水素添加化合物、脂環式
エポキシ樹脂やシクロヘキセンオキシドの各種誘導体、
テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂等の含ハ
ロゲンエポキシ樹脂などがあげられ、これらを単独もし
くは混合して用いることができる。
【0020】さらに、本発明の熱硬化性樹脂としてエポ
キシ樹脂を用いる場合には、公知のエポキシ樹脂硬化剤
を用いることができる。このようなエポキシ樹脂硬化剤
として、例えば、フェノールノボラック等の多価フェノ
ール類、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルフォン等のアミン系硬化
剤、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸等の酸無水物硬化剤またはこ
れらの混合物等が挙げられる。中でも、低吸水性の点か
らフェノールノボラック等の多価フェノール類の使用が
特に好ましい。また、フェノール原料にメラミン、ベン
ゾクグアナミンなどのトリアジン骨格を有する化合物を
加えて得られたいわゆるアミノトリアジンノボラック樹
脂(ATN)を用いることもできる。ATNとの硬化物
は難燃性が高いことが知られ、難燃性付与効果も期待で
きる。
【0021】エポキシ樹脂硬化剤の配合割合は、エポキ
シ樹脂との組み合わせで任意の割合で使用することがで
きるが、通常は、ガラス転移温度が高くなるようにその
配合比が決定される。例えば、エポキシ樹脂硬化剤とし
てフェノールノボラックを用いる場合は、エポキシ当量
と水酸基当量が1:1になるように配合するのが好まし
い。また、硬化剤にATNを用いたときはフェノール成
分とアミノトリアジン成分の比によって調整が必要なた
めこの限りではない。
【0022】本発明で用いられる樹脂混合物中の(B)
熱可塑性樹脂としては、耐熱性の点から、例えばポリエ
ーテルスルホン、ポリスルホン、及びポリフェニレンサ
ルファイド等のエンジニアリングプラスチックが好まし
い。さらには、力学特性、絶縁性、溶媒への溶解性など
の種々の点で優れたポリエーテルスルホンがより好まし
い。
【0023】本発明に用いられるポリエーテルスルホン
としては公知のものを種々使用することができる。この
ようなポリエーテルスルホンの末端基の例としては、塩
素原子、アルコキシ基、フェノール性水酸基が挙げられ
る。特に、本発明においては、末端をフェノール性水酸
基に変性することでエポキシ樹脂との親和性が向上し、
ポリエーテルスルホンリッチ相とエポキシ樹脂リッチ相
との間での相互作用を大きくすることができるため機械
的特性が向上し、より望ましい。
【0024】また、ポリエーテルスルホン樹脂の重量平
均分子量は103〜105のものが好ましい。ポリエーテ
ルスルホン樹脂の分子量が103以下のものはポリエー
テルスルホンとしての十分な強靱性を有しておらず、脆
いことだけでなく、エポキシ樹脂と相分離構造を形成し
難く、絶縁性樹脂層に強靱性を付与し難い傾向がある。
また、105以上のものは溶剤に溶け難いため扱い難
く、またエポキシ樹脂と混合したときに比較的大きな共
連続相を有する相分離構造を形成しやすい傾向があり、
配線パターンのファインパターン化に不利であることが
あげられる。
【0025】本発明に使用される樹脂混合物のエポキシ
樹脂とポリエーテルスルホンの配合比は、ポリエーテル
スルホンの含量で全樹脂固形分の10重量%から40重
量%であることが望ましい。ポリエーテルスルホンの含
量が全樹脂固形分の10重量%以下ではポリエーテルス
ルホンの靱性効果があまり得られない傾向があり、また
40重量%以上では十分な銅めっき強度が得られない傾
向がある。
【0026】本発明の(A)熱可塑性樹脂と(B)熱硬
化性樹脂は混合し、熱硬化させて絶縁樹脂層を形成した
ときに、相溶、非相溶な膜面を形成することを問わない
が、好ましくは(A)、(B)が微細相分離構造を取る
ことが特に望ましい。これにより絶縁層の強靱性、絶縁
層とのめっき強度、配線パターンのファインパターン化
を同時に満たすことができる。
【0027】本発明における微細相分離構造とは、海島
構造、連続球状構造、複合分散相構造、共連続相構造の
ピッチ(構造周期)が約0.1以上、5μm以下の微細
構造を示す。
【0028】共連続相構造のピッチ(構造周期)が約
0.1μm未満であると表面粗化後の無電解めっきにお
いて絶縁樹脂と銅との十分な密着強度が得られない傾向
があり、5μmを越えると表面粗化後の樹脂面が粗くな
り、配線パターンのファインパターン化に適さない傾向
がある。
【0029】さらに、微細相分離構造が、複合分散相構
造および共連続相構造(連続相構造ともいう)について
は、「ポリマーアロイ」第325頁(1993)東京化
学同人に、連続球状構造については、Keizo Ya
manaka and Takashi Inoue,
POLYMER,Vol.30,662(1989)に
詳しく述べられている。
【0030】図1ないし図4に、これら文献に記載され
た海島構造、連続球状構造、複合分散相構造および共連
続相構造を表すモデル図を示す。
【0031】このような微細相分離構造は、絶縁性樹脂
組成物の硬化速度や反応温度等の硬化条件、あるいは樹
脂混合物の相溶性を制御することにより得られる。
【0032】本発明には必要に応じて樹脂混合物にフィ
ラーを添加したものを用いることができ、公知のものを
使用できる。例えば有機系フィラーとしては、エポキシ
樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、尿素樹脂粉末、グアナミ
ン樹脂粉末、ポリエステル樹脂粉末等を、無機系フィラ
ーとしては、シリカやタルク、アルミナ、クレー、炭酸
カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウムなどを挙げるこ
とができる。多層プリント配線板用絶縁性樹脂組成物で
は、通常、絶縁層上に形成される無電解めっき層との密
着性を向上させる目的や熱膨張率を下げる目的などのた
め無機、または有機のフィラーを添加することができ
る。特に、シリカフィラーは誘電率が低いこと、線膨張
率が低いこと、表面粗化処理により絶縁性樹脂中から脱
離してアンカーを形成し易いことなどからより好ましく
用いられる。
【0033】また、フィラーは3μm以下の平均粒径を
有することが好ましく、3μmを越えると、相分離構造
が粗くなりすぎて配線パターンのファインパターン化に
適さない傾向がある。
【0034】本発明で述べる有機溶剤を含む処理液とは
(A)の熱硬化性樹脂に不溶で、かつ(B)熱硬化性樹
脂を溶解させる有機溶剤を含むものなら、いずれでも使
用でき、その有機溶剤単独、他の成分との混合液、水溶
液、水分散液など形態は特に問わない。例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレ
ン、n-ヘキサン、メタノール、エタノール、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、シクロヘキサノン、N,N-ジ
メチルアセトアミド、メチルイソブチルケトン(MIB
K)、4-ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド(DM
F)、n-メチル-2-ピロリドン(NMP)などを成分として
含む処理液が用いられる。
【0035】また本発明ではメッキ密着強度を向上させ
るために、絶縁樹脂表面を有機溶剤を含む処理液で処理
後、酸化剤による薬液処理を併用する。本発明で述べる
酸化剤による薬液処理とは、樹脂表面を酸化剤により化
学処理できるものであれば特に限定するものではない。
代表的なものとして例えば、プリント基板のデスミア工
程で用いられる過マンガン酸、クロム酸などの処理液が
あげられる。
【0036】樹脂表面を酸化剤により処理する理由とし
ては、一つには化学反応により表面に親水性を付与する
目的がある。また、同時に樹脂中に含まれるフィラーが
脱離することによるアンカー効果も期待でき、すぐれた
金属との密着性が得られる。
【0037】次に、本発明の絶縁材料を用いた多層プリ
ント配線板の製造方法の好ましい一例として、いわゆる
ビルドアップ工法について具体的に説明する。
【0038】まず、コア基材として第1の配線パターン
を有する基材を用意する。使用する基板としては、例え
ばプラスチック基板、セラミック基板、金属基板、フィ
ルム基板などを使用することができ、具体的にはガラス
エポキシ基板、ビスマレイミド-トリアジン基板、アラ
ミド繊維不織布基板、液晶ポリマー基板、低温焼成セラ
ミック基板、窒化アルミニウム基板、アルミニウム基
板、鉄基板、ポリイミド基板などを使用することができ
る。
【0039】次に、第1の配線パターンを有するコア基
材に絶縁樹脂材料を形成する。本発明の絶縁樹脂材料を
設ける方法としては有機溶剤を含む絶縁性材料溶液を塗
布したのち、乾燥および熱硬化させる方法、ドライフィ
ルム型絶縁材料をラミネートにより貼り付けた後、熱硬
化させる方法などいずれの方法を用いても良い。
【0040】第1の配線パターンを有する基材に前記絶
縁性樹脂層を形成する方法としては、例えば上記絶縁性
樹脂組成物をローラーコート法、ディップコート法、ス
プレイコート法、スピナーコート法、カーテンコート
法、スロットコート法、スクリーン印刷法などの各種手
段により塗布する方法、あるいは絶縁性樹脂組成物を含
む混合液をフィルム状に加工した、樹脂フィルムを貼付
する方法を適用することができる。また、本発明におけ
る前記絶縁性樹脂層の好適な厚さは通常 20〜100
μm程度であるが、特に高い絶縁性が要求される場合に
はそれ以上に厚くすることもできる。
【0041】このときの加熱条件は、必要に応じてプレ
キュアーを行う工程と、ポストキュアーを行い、絶縁樹
脂を硬化を行う工程とを含む。
【0042】次に第1の各配線パターンと上層の配線パ
ターンの電気的接続を取るために、硬化後の絶縁性樹脂
層に、例えばレーザー等によりバイアホールを形成す
る。レーザーとしては、炭酸ガス(CO2)レーザー、UV/
YAGレーザー、エキシマレーザーなどを使用することが
できる。レーザーを用いるといわゆるフォトリソグラフ
によりバイアホールを形成するよりもさらにサイズの小
さいバイアホールが得られる。例えばフォトリソグラフ
では、直径約80μm程度のバイアホールとなるが、UV/
YAGレーザーを用いると最小で直径約30μmまでのバイ
アホールが得られる。
【0043】バイアホールは、好ましくは、絶縁性樹脂
層上に無電解めっき金属層を形成する前に形成される。
これは、無電解めっき金属層を形成した後にバイアホー
ルを形成するとバイアホールに金属層がないため電気め
っきがつかず、その結果、バイアホールの導通が得られ
ないためである。得られた無電解めっき金属層を電極と
して電気めっきを行うことにより、無電解めっき金属層
上に電気めっき金属層を形成することができる。
【0044】次に絶縁性樹脂層の表面を有機溶剤を含む
処理液に浸積処理する。この処理液は熱硬化性樹脂には
不溶であり、熱可塑性樹脂のみを溶解することの出来る
成分を含むため、表層をメッキ強度の優れる熱硬化性樹
脂リッチな面にすることが出来る。処理面を充分に洗浄
後、酸化剤として通常のデスミア工程で用いるアルカリ
性過マンガン酸水溶液で処理を行う。
【0045】その後、絶縁性樹脂層上に無電解めっき及
び電解めっきを施すことにより、配線パターンを形成す
るための金属層を形成する。この無電解めっきの方法と
しては、例えば無電解銅めっき、無電解ニッケルめっ
き、無電解金めっき、無電解銀めっき、無電解錫めっき
のいずれか少なくとも一種であることが好適である。な
お、無電解めっきを施した上にさらに異なる種類の無電
解あるいは電解めっきを行ったり、はんだをコートする
こともできる。
【0046】得られた銅めっき金属層をパターニングす
ることにより第2の配線パターンを形成することができ
る。また、無電解めっき金属層をパターニングした後に
電気めっきを行い配線パターンを得ることもできる(セ
ミアディティブ法)。
【0047】このように得られた第2の配線パターン上
に、上述の工程を繰り返し適用することにより配線を積
層することができる。このようなビルドアップ工法を用
いることにより微細な多層プリント配線板を容易に形成
することができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の方法により多層プリント配線
板を製造する実施例及び比較例について説明する。
【0049】[実施例1]エポキシ樹脂成分としてクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学社
製 エピクロンN673)90重量部、ビスフェノール
−A型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製 エピコ
ート828EL)10重量部、エポキシ樹脂硬化剤とし
てフェノール樹脂(日本化薬社製)50重量部、熱可塑
性樹脂としてフェノキシ樹脂(東都化成社製 フェノー
トYP−50)64.3重量部をMEKとシクロヘキサノ
ンの混合溶媒に溶解させた。この溶液にシリカフィラー
(アドマテックス社製 アドマファインSO−C1)5
3.6重量部、硬化触媒(東京化成工業社製 2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール)0.214重量部を加
え、練り込みロールで分散させた後に攪拌及び脱泡し、
プリント配線板用絶縁樹脂組成物のワニス(樹脂混合
物)を作製した。このワニスを、黒化処理を施した銅配
線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、スピン
コーターで約50μmの厚さに塗布し、乾燥オーブンを
用いて80℃で1時間、続けて180℃で2時間熱硬化
させて絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にUV−
YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、シクロヘ
キサノンとMEKの混合溶液(体積比1:4)に浸漬
し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面
化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきによ
り厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングに
より導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰
り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0050】[実施例2]エポキシ樹脂成分として耐熱
性エポキシ樹脂(日本化薬社製 EPPN−502H)
90重量部、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社製 エピコート828EL)10重量
部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノールノボラック
(日本化薬社製)62.5重量部、熱可塑性樹脂として
末端水酸基変性ポリエーテルスルホン(住友化学工業社
製 スミカエクセル5003P)69.6重量部をγ−
ブチルラクトンとNMPの混合溶媒に溶解させた。この
溶液にシリカフィラー(アドマテックス社製 アドマフ
ァインSO−C1)58重量部、硬化触媒(東京化成工
業社製 2−エチル−4−メチルイミダゾール)0.2
32重量部を加え、練り込みロールで分散させた後に攪
拌及び脱泡し、プリント配線板用絶縁樹脂組成物のワニ
ス(樹脂混合物)を作製した。このワニスを、黒化処理
を施した銅配線パターンを有するガラスエポキシコア基
材に、スピンコーターで約50μmの厚さに塗布し、乾
燥オーブンを用いて80℃で1時間、続けて180℃で
2時間熱硬化させて絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹
脂層にUV−YAGレーザー加工でビアホールを開けた
後、NMPと水の混合溶液(体積比3:7)に浸漬し、
アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処
理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚
さ約18μmの導体層を形成した後、エッチングにより
導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返
すことでビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0051】[実施例3]エポキシ樹脂成分として耐熱
性エポキシ樹脂(日本化薬社製 EPPN−502H)
90重量部、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社製 エピコート828EL)10重量
部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノール系硬化剤(日
本化薬社製 カヤハードNHN)84.3重量部、熱可
塑性樹脂として末端水酸基変性ポリエーテルスルホン
(住友化学工業社製 スミカエクセル5003P)80
重量部をDMAcに溶解させた。この溶液にシリカフィ
ラー(アドマテックス社製 アドマファインSO−C
1)66.1重量部、硬化触媒(東京化成工業社製 2
−エチル−4−メチルイミダゾール)0.264重量部
を加え、練り込みロールで分散させた後に攪拌及び脱泡
し、プリント配線板用絶縁樹脂組成物のワニス(樹脂混
合物)を作製した。このワニスを、黒化処理を施した銅
配線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、スピ
ンコーターで約50μmの厚さに塗布し、乾燥オーブン
を用いて80℃で1時間、続けて180℃で2時間熱硬
化させて絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にUV
−YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、DMA
cと水の混合溶液(体積比3:7)に浸漬し、アルカリ
性過マンガン酸カリウム水溶液による粗面化処理を行っ
た。さらに無電解めっき、電気めっきにより厚さ約18
μmの導体層を形成した後、エッチングにより導体回路
パターンを形成した。以上の工程を2回繰り返すことで
ビルドアップ2層プリント配線板を得た。
【0052】[実施例4]エポキシ樹脂成分として耐熱
性エポキシ樹脂(日本化薬社製 EPPN−502H)
90重量部、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社製 エピコート828EL)10重量
部、エポキシ樹脂硬化剤としてフェノール系硬化剤(日
本化薬社製 カヤハードNHN)84.3重量部、熱可
塑性樹脂として末端水酸基変性ポリエーテルスルホン
(住友化学工業社製 スミカエクセル5003P)80
重量部をDMAcに溶解させた。この溶液に樹脂フィラ
ー(東芝シリコーン社製 トスパール105)33.1
重量部、硬化触媒(和光純薬工業社製 トリフェニルホ
スフィン)0.528重量部を加え、練り込みロールで
分散させた後に攪拌及び脱泡し、プリント配線板用絶縁
樹脂組成物のワニス(樹脂混合物)を作製した。このワ
ニスを、黒化処理を施した銅配線パターンを有するガラ
スエポキシコア基材に、スピンコーターで約50μmの
厚さに塗布し、乾燥オーブンを用いて80℃で1時間、
続けて180℃で2時間熱硬化させて絶縁樹脂層を形成
した。この絶縁樹脂層にUV−YAGレーザー加工でビ
アホールを開けた後、DMAcと水の混合溶液(体積比
3:7)に浸漬し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水
溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、
電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成した
後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。以
上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリン
ト配線板を得た。
【0053】[実施例5]エポキシ樹脂を主成分として
なるビルドアップ用フィルム(味の素社製 ABF−4
5SH)の保護フィルムを剥がし、黒化処理を施した銅
配線パターンを有するガラスエポキシコア基材に、真空
ラミネータで圧着温度:110℃、圧着圧力:3kg/
cm2で両面同時にラミネートした。支持ベースフィル
ムを剥離した後、150℃の乾燥オーブン中で30分間
ベークして絶縁樹脂層を形成した。この絶縁樹脂層にU
V−YAGレーザー加工でビアホールを開けた後、シク
ロヘキサノンとMEKの混合溶液(体積比1:4)に浸
漬し、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液による粗
面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気めっきに
より厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッチング
により導体回路パターンを形成した。以上の工程を2回
繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板を得
た。
【0054】[比較例1]実験例2と同様にして絶縁樹
脂ワニスを作製、塗布、乾燥し、コア基材上に絶縁樹脂
層を形成した。この絶縁樹脂の表面をベルトサンダー研
磨機で研磨した後、UV−YAGレーザー加工でビアホ
ールを開け、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液に
よる粗面化処理を行った。さらに無電解めっき、電気め
っきにより厚さ約18μmの導体層を形成した後、エッ
チングにより導体回路パターンを形成した。以上の工程
を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリント配線板
を得た。
【0055】[比較例2]実験例2と同様にして絶縁樹
脂ワニスを作製、塗布、乾燥し、コア基材上に絶縁樹脂
層を形成した。この絶縁樹脂にUV−YAGレーザー加
工でビアホールを開け、アルカリ性過マンガン酸カリウ
ム水溶液による粗面化処理を行った。さらに無電解めっ
き、電気めっきにより厚さ約18μmの導体層を形成し
た後、エッチングにより導体回路パターンを形成した。
以上の工程を2回繰り返すことでビルドアップ2層プリ
ント配線板を得た。
【0056】前記各実施例及び比較例で得られた多層プ
リント配線板の絶縁樹脂層と導体パターンとの密着強度
をJIS C−6481に準じて1cm幅の導体パター
ンの90度剥離試験によって調べた。また、めっきパタ
ーンのリフロー信頼性を調べるため各種導体パターンを
設けた基板をJEDEC LEVEL1条件下で吸湿保
存の前処理を行った後、240℃の温度ではんだリフロ
ー試験を5回行い、パターンの剥離等の不具合を観察し
た。全ての試験で剥離が生じなかったものを良好とし、
それ以外は全て不良とした。その結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、靱性が強く、熱変形が
少なく、かつ密着強度にすぐれた配線パターン形成でき
る絶縁層が得られ、これにより、信頼性の高い多層プリ
ント配線板を、容易にかつ安価に製造し得る多層プリン
ト配線板が提供される。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】海島構造を表す説明図である。
【図2】連続球状構造を表す説明図である。
【図3】複合分散相構造を表す説明図である。
【図4】共連続相構造を表す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 B T Fターム(参考) 4J002 CC04X CD02W CD05W CD06W CD07W CD11W CD12W CN01Y CN03Y EL136 EN036 ET006 EV216 FD010 FD146 GQ00 5E343 AA02 AA16 AA17 AA18 AA36 AA38 BB24 BB71 CC23 CC35 CC46 CC48 DD33 DD43 DD76 EE38 GG04 5E346 AA01 AA12 AA15 AA32 AA43 BB01 CC08 CC09 CC10 CC32 DD01 DD22 DD33 EE33 EE38 FF03 FF15 GG15 GG17 GG27 GG28 HH11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多層プリント配線板の各層間の導体回路を
    絶縁性樹脂層で絶縁する多層プリント配線板の製造方法
    において、(a)導体回路が形成されたコア基材上に、
    少なくとも(A)熱硬化性樹脂と(B)熱可塑性樹脂を
    含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁性樹脂層を設け
    る工程、(b)絶縁性樹脂層の表面を、少なくとも一種
    類以上の有機溶剤を含む処理液によって処理する工程、
    (c)絶縁性樹脂層の表面にめっき、エッチングにより
    次層の導体回路を設ける工程、を含むことを特徴とする
    多層プリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記有機溶剤が、(A)熱硬化性樹脂の単
    独硬化物に対して不溶性であり、かつ(B)熱可塑性樹
    脂単体に可溶性を示す溶剤であることを特徴とする請求
    項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記(A)熱硬化性樹脂と (B)熱可塑性樹
    脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなる絶縁樹脂材料
    が、微細相分離構造を示す材料を用いたことを特徴とす
    る請求項1〜2の何れかに記載の多層プリント配線板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】微細相分離構造は海島構造、連続球状構
    造、複合分散相構造及び共連続相構造のうちいずれかで
    あることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多
    層プリント配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記(A)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂か
    らなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の
    多層プリント配線板の製造方法。
  6. 【請求項6】前記(B)熱可塑性樹脂が少なくともポリ
    エーテルスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、フェノ
    キシ樹脂の中から選ばれる一つ以上を含んでなることを
    特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の多層プリント
    配線板の製造方法。
  7. 【請求項7】前記(a)工程のあとに、酸化剤による薬
    液処理を工程を行なうことを特徴とする請求項1〜6の
    何れかに記載の多層プリント配線板の製造方法。
  8. 【請求項8】絶縁樹脂材料の表面の凹凸の深さが7μm
    以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記
    載の多層プリント配線板の製造方法。
  9. 【請求項9】多層プリント配線板の各層間の導体回路を
    絶縁性樹脂層で絶縁する多層プリント配線板において、 絶縁性樹脂層が少なくとも(A)熱硬化性樹脂と(B)
    熱可塑性樹脂を含む樹脂混合物を熱硬化させてなり、か
    つ、少なくとも一種類以上の有機溶剤を含む処理液によ
    って処理されている表面を有することを特徴とする多層
    プリント配線板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011099094A (ja) * 2009-10-05 2011-05-19 Yokohama Rubber Co Ltd:The 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、これを用いるプリプレグおよびハニカムサンドイッチパネル
JP2014097526A (ja) * 2012-11-15 2014-05-29 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 接続構造及び接続構造体
CN113225939A (zh) * 2021-04-16 2021-08-06 深圳正峰印刷有限公司 柔性线路制备方法以及柔性线路

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