JP2002371074A - オキシラン化合物の製造方法 - Google Patents

オキシラン化合物の製造方法

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JP2002371074A
JP2002371074A JP2001217683A JP2001217683A JP2002371074A JP 2002371074 A JP2002371074 A JP 2002371074A JP 2001217683 A JP2001217683 A JP 2001217683A JP 2001217683 A JP2001217683 A JP 2001217683A JP 2002371074 A JP2002371074 A JP 2002371074A
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catalyst
metal
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composite oxide
oxirane compound
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Yukio Koyasu
幸夫 小安
Yumiko Yoshikawa
由美子 吉川
Nobu Watanabe
展 渡辺
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基礎的原料からより安価で、合理的なプロセ
スにより、オキシランを製造する方法を提供する。 【解決手段】 周期表の第3〜16族から選ばれる少な
くとも1種の金属を含む酸化物及び/又はオキシハライ
ドを触媒として用い、ビニル基を有する有機化合物を、
分子状酸素と反応させることを特徴とするオキシランの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオキシラン、すなわ
ちエポキシ化合物の製造方法に関する。詳しくは、触媒
的、酸化的にエポキシ化反応を行い、オキシランを製造
する方法に関する。より具体的にはビニル基を有する有
機化合物を金属酸化物含有触媒または金属オキシハライ
ド触媒の存在下、酸素と反応させて、オキシラン化合物
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来オレフィン(アルケン、ビニル化合
物)よりオキシランを製造する方法は、多数知られてお
り工業的に実施されている。例えば、オレフィンに有機
過酸化物、特にヒドロパーオキシドを反応させて対応す
るオキシランを製造する方法が知られている。本方法の
例として、プロピレンにエチルベンゼンヒドロパーオキ
シドを作用させてプロピレンオキシドを合成し、副成す
るフェネチルアルコールの脱水によりスチレンを製造す
る方法が挙げられる。別のオキシラン合成方法として
は、オレフィンに有機過酸、特に過酢酸を反応させて対
応するオキシランを製造する方法が知られている。ま
た、分子状酸素存在下、アルデヒド類を共酸化剤として
等モル用い、反応条件下系内に過酸を生成させながらオ
キシランを製造する方法も提案されている。さらにチタ
ンを含む金属酸化物触媒の存在下、過酸化水素を酸化剤
としてオキシランを製造する方法も知られている。
【0003】これらの方法は製造するオキシラン1モル
に対して等モルの過酸化物を必要とし、経済的に不利で
あることから、より一層経済的に効率的なオキシランの
製造方法が望まれていた。また、過酸化物は化学的に不
安定であり、爆発を起こさないために慎重な取り扱いが
必要とされているため、より安全なオキシランの合成方
法の出現が待望されている。
【0004】近年、過酸化物を必要としない2種類のエ
ポキシ化反応が提案されている。その1は分子状酸素と
分子状水素とを用いてオレフィンをエポキシ化するもの
で、例えば、特開平10−237055では高分散した
金触媒によりプロピレンからプロピレンオキシドを製造
できることを請求している。その2は分子状酸素のみを
用いる方法で、特殊な配位子を有するルテニウム化合物
を用いる方法である。J. T. Grovesらは、J. Am. Chem.
Soc., 107(1985)5790において、ポルフィリンを配位子
とするルテニウム化合物がオレフィンを選択的にエポキ
シ化する事を報告している。
【0005】M. T. Reetzらは、Tetrahedron. Let., 36
(1995) 9461-9464 で、コバルトのアセチルアセトナー
トを触媒として分子状酸素でノルボルネンが対応するオ
キシランに変換されることを報告している。しかし、当
該系はその他のオレフィンには有効ではなかった。村田
らは、特許第2995299号(1999年)でジルコ
ニアにチタンを組み合わせた触媒でプロピレンからプロ
ピレンオキサイドの合成法を報告しているが選択率は高
々10%程度である。
【0006】W. F. Maier らは、Chem. Eng. Technol.,
22(1999)691-700 で、様々なアモルファスマイクロポ
ーラス金属酸化物(数mol%金属含有メタロシリケー
ト)を用いてプロピレンのエポキシ化を報告している。
6モル%Nb含有メタロシリケート触媒でプロピレン転
化率5%でプロピレンオキサイドの選択率は90%であ
った。反応温度150℃、反応圧力は40気圧必要であ
り、触媒活性も低く、工業的には不適である。
【0007】水野らはごく最近特殊なヘテロポリ酸、す
なわちガンマ形の2置換M2W10Si形ヘテロポリ酸を
触媒として用いると分子状酸素でオレフィンをエポキシ
化できることを報告している(触媒学会2000年秋予
稿集1A08、ガンマFe2形、日本化学会2001年春予稿
集4J2 28、ガンマRu2、ガンマMn2、ガンマFe2)。反応
温度83℃でシクロオクテンを分子状酸素で酸化して対
応するオキシランを92%の選択率で得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような公知の技術では、過酸化物を必要としない方法
は反応形式は進歩的であるものの、水素を等モル消費す
る方法では本質的に生成物の価格は高くなり、合理的な
プロセスとはなり得ない。また2置換ヘテロポリ酸を触
媒とする方法では、触媒が液相に溶解していることか
ら、反応後の分離操作が必要であり、プロセス的に複雑
となること、さらに、ポルフィリン環やヘテロポリ酸の
対カチオンが有機物(しばしば4級アンモニウムイオ
ン)であるために中期間の使用中にポルフィリン環や対
カチオン自体が酸化されて、触媒の活性が低下する等、
改良すべき点があり、未だ工業化の域に達していない。
【0009】一方、過酸化物を使用する方法では、併産
する化合物の市況に価格が左右されやすく、生産調整が
困難である、原料が高価なため製品価格が高くなる、等
の工業的に不利な条件が存在する。本発明者は、基礎的
原料からより安価で、合理的なプロセスにより、オキシ
ランを製造する方法について鋭意研究の結果、新規なエ
ポキシ化反応を見出し、本発明に到達したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ビニル
基を有する有機化合物を触媒の存在下、分子状酸素と反
応させてオキシラン化合物を製造する方法において、触
媒として周期表の第3〜16族から選ばれる少なくとも
1種の金属を含む金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
ハライド触媒を使用することを特徴とするオキシラン化
合物の製造方法、に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.適用される反応 本発明の反応は、上記一般式(1)で示されるもので、
反応原料として、ビニル基を有する炭化水素誘導体(上
記一般式(1)左辺のビニル化合物を指す)が使用され
る。一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4は、水
素または炭化水素または各種官能基を有する炭化水素鎖
を表し、R1とR4は互いに結合して同一分子内に存在
しても良い。
【0012】R1〜4の長さ、および含有する各種官能
基に特に制限はない。またR1とR4とが互いに結合し
ている場合には、シクロオレフィンを意味するので、結
果的に対応するシクロオレフィンのオキシランを生成す
ることとなる。上述した使用原料と生成物との関係を例
示すると次の通りである。 (1)シクロオクテン→シクロオクテンオキシド (2)シクロヘキセン→シクロヘキセンオキシド (3)プロピレン→プロピレンオキシド (4)1−ブテン→1,2−ブテンオキシド (5)スチレン→スチレンオキシド 一般的には鎖状化合物を反応原料として用いるのが好ま
しい。鎖状化合物は直鎖状又は分岐鎖状のいずれであっ
てもよい。なかでも好ましいのはオレフィン特にα−オ
レフィンである。 2.使用される金属酸化物触媒または金属オキシハライ
ド触媒 本発明は、金属酸化物触媒または金属オキシハライド触
媒を用いる。金属酸化物触媒は単独金属酸化物または複
合金属酸化物である。金属酸化物とは金属の酸化物であ
り、金属−酸素結合が3次元的にほぼ無限に連鎖した分
子量無限大の高分子である。
【0013】単独酸化物とはMOnという化合物(Mは金
属元素、Oは酸素、nは酸素の数を表し、nは金属元素
の酸化数により決まる数である)のMが単一の元素から
なり、他の元素を含まない化合物である。しかし工業的
に考えた場合には触媒合成工程上、多少の不純物が混入
する事はさけられない。そういう観点から考えると、酸
素を除く元素の全モル数の内、1%以内の不純物含有量
までは単独酸化物と見なすこととする。
【0014】複合金属酸化物とは、M1M2・・・MyOnとい
う化合物(Miは金属元素、Oは酸素、nは酸素の数を
表し、nは金属元素の酸化数により決まる数である)の
ように一つの巨大分子中に複数の金属元素を含有する化
合物である。金属オキシハライドとは、M1M2・・・MyOn
Xmという化合物(Miは金属元素、Oは酸素、nは酸素
の数、Xはハロゲン元素、mはハロゲン元素の数を表
し、nとmとはは金属元素の酸化数により決まる数であ
る。ここではi=1も含める)のように一つの巨大分子中
に金属元素以外に陰イオン成分として酸素とハロゲンと
を同時に含有する化合物である。
【0015】これら金属酸化物、金属オキシハライドは
一般に通常の水、有機溶剤に溶解しないと言う特徴を有
する。従って、触媒として使用した場合に、気相反応で
は言うまでもなく、液相反応においても、原料と生成物
との混合系からの触媒の回収がきわめて容易である。触
媒が液相に溶解した均一系プロセスでは触媒の分離回収
のために多大な工夫とエネルギーを必要とし、プロセス
を複雑にし、製品のコストを押し上げる原因となる。し
かるに金属酸化物、金属オキシハライドを触媒として用
いる場合には、反応は気相反応または液相けん濁反応ま
たは液相固定床、トリクルベッド等を用いることにより
生成物からの触媒の分離はきわめて容易であり、プロセ
スとしてきわめて合理的である。
【0016】また、これらの触媒は有機配位子、有機対
カチオン等を含有しないため、酸素による触媒構成有機
化合物の酸化が原因となる触媒の性能低下、すなわちラ
イフ性能の低下が生じにくいという大きな特長がある。
結晶性金属酸化物とは、上述した金属酸化物または複合
金属酸化物が規則正しい構造を有している化合物であ
り、典型的には粉末X線回折現象において特徴的なピー
クを有する化合物群である。
【0017】一般に触媒を使用する場合には、触媒と呼
ばれている物質を構成するすべての部分が反応を触媒す
るわけではない。工業的に使用に耐える強度を保有させ
るためとか、物理的な性質の制御、すなわち比表面積の
制御、細孔構造の制御、粉体としての流動性の制御のた
めとか、様々な目的で添加剤を加えることが実施されて
いる。本願においても、実質上本反応に関与する化合物
自身を「活性成分としての金属酸化物または金属オキシ
ハライド」と定義する。すなわち、実質上反応を促進す
る化合物で、その他の添加物と混合されていても良い
が、これがないと反応が進行しないものを「活性成分」
と呼ぶ。これらの活性成分はよく知られているようにい
わゆる担体に担持しても良い。担体とは実質的に反応を
触媒しない物質であり、本願の場合には金属酸化物が適
用される。具体的な担体としては、シリカ、アルミナ、
酸化アルカリ土類金属、等が知られており、本願におい
ても活性成分をこれらの担体に担持して使用することは
可能である。好ましい担持量は1重量%から90重量%であ
り、より好ましくは2重量%から50重量%であり、もっと
も好ましくは5重量%から40重量%である。
【0018】活性成分としての触媒を構成する金属の一
部または全部は、周期表第3〜14族の金属から選ばれ
る。金属の存在形態としては、単独金属酸化物触媒また
は複合金属酸化物触媒または単独金属オキシハライドま
たは複合金属オキシハライドである。これらの活性成分
としての触媒を構成する金属は好ましくは、バナジウ
ム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、ルテニウム、
コバルト、ニッケル、銅、スズ、鉛、セリウム、チタ
ン、テルル、アンチモンから選ばれる。さらに好ましく
はマンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ニッケル、
銅、モリブデンから選ばれる。
【0019】上述したこれらの金属元素は実質上本反応
の活性点として寄与する元素と考えられる。従ってこれ
らの元素は触媒中に全金属元素の内、20モル%以上を
含有することが望ましい。例えばLaRuO3において酸素以
外の金属元素はLaが1.0、Ruが1.0であるから、Ruの含有
量は50%である。Laは実質上反応に直接は関与しないと
考えられ、複合酸化物の構造を維持し、Ruの平均価数を
維持する構造安定作用、または助触媒作用を担っている
と考えられる。従って最適含有量は一概には言えない
が、概略多ければ多いほど良いと考えられ、好ましくは
25モル%以上、更に好ましくは40モル%以上であ
り、上述した金属元素の合量が触媒中の全金属元素の
内、100モル%であることがもっとも好ましい。ただ
し上述したような価数の制御が設計されている場合には
この限りではない。
【0020】活性成分がRuO2で担体がシリカ(SiO2)の
場合に、担持率がRu/(Ru+Si)が6mol%であるような触媒
も本願の請求範囲に含まれる。この元素構成比率はRu含
有メタロシリケートと似ているが化合物としては本質的
に異なっていることに注意すべきである。すなわち、本
願はRuO2酸化物が物理的(界面では化学的に)に担体で
あるシリカと一緒に触媒を構成しているものである。し
たがって、RuO2領域とシリカ領域とは顕微鏡観察を初め
とする分析技術により容易に区別することが可能であ
る。しかるにメタロシリケートはそれ自身がRuを含有し
た化合物であり、Ruは化合物内に均質に分布し、化合物
はしばしば結晶性である。
【0021】本願の趣旨は活性成分として金属酸化物ま
たは金属オキシハライドを用いることにある。これら結
晶性金属酸化物触媒または金属オキシハライド触媒の例
としては以下のものがあげれらる。すなわち、ルテニウ
ム含有結晶性金属複合酸化物として、ペロブスカイト族
のLaRuO3(ユニットセル体積(CV)=248.8Å^3)、BaFe2
Ru4O11(CV=402.1Å^3)、(La0.4Sr0.6)2(Cu0.8Ru0.2)
O4(CV=192.3Å^3)、LaSrRu0.33Zn0.67O4(CV=195.9
Å^3)が挙げられ、さらにホランダイト族のBaRu6O12
(CV=906.7Å^3)、BaRu4Cr2O12(CV=277.3Å^3)、K
2Ru8O16(CV=304.8Å^3)等、パイロクロア族として
は、Bi2(Ru2O7)(CV=1090.6Å^3)、BiCaRu1.94O6.86
(CV=1068.9Å^3)、Y2(Ru2O7)(CV=1040.8Å^3)等
が挙げられる。また、ルテニウム含有結晶性複合金属オ
キシハライドとして、Ba5Ru2O9Cl(CV = 1098.22 Å^
3)、Ba5Ru1.6W0.4Cl2O9(CV = 727.9 Å^3)、Ba7Ru4O15B
r2(CV = 1538.4 Å^3)等が挙げられる。
【0022】これら複合酸化物、または複合金属オキシ
ハライドの構成元素の内、一部を部分置換固溶させるこ
とは活性成分金属の価数を制御する方法として有効であ
る。一例を挙げると、LaRuO3のLaを一部Srで置換固溶す
る事により、具体的には、La(1-α)SrαRuO3を合成すれ
ば、Ruの平均価数を3+から(3+α)+へ増加させること
が出来る。またBaの一部をKに部分置換固溶する事も同
様の効果を与える。上述した結晶性化合物においてラン
タノイド、アルカリ土類を含有する化合物はすべてこの
方法が適用可能である。
【0023】さらに結晶性ルテニウム単独酸化物として
は、RuO2(CV=62.9Å^3)が挙げられる。また、鉄
含有結晶性金属複合酸化物として、ペロブスカイト族の
LaFeO3(CV=243.09Å^3),Ca(Fe0.5Sb0.5)O3(CV=23
4.65Å^3)等が挙げられ、スピネル族のCoFe2O4(CV=5
88.5Å^3)、MgFe2O4(CV=584.28Å^3)、ZnFe2O4(CV
=596.10Å^3)、FeAl2O4(CV=542.02Å^3)が挙げら
れ、岩塩族のLiFeO2(CV=71.01Å^3)、LiFe0.5Ti0.5O
2(CV=70.80Å^3)、ガーネット族のCa3Fe2Si3O12(CV
=1748.82 Å^3)等が挙げられる。また、鉄含有結晶性
複合金属オキシハライドとして、Sr2FeO3F(CV= 191.39
Å^3)、Pb4Fe3O8Br(CV= 238.56 Å^3)、 Sr3Fe2O5Br2(C
V= 399.74 Å^3) Sr2FeO3F(CV= 191.40 Å^3)等が挙げ
られる。鉄含有複合酸化物、または複合金属オキシハラ
イドにおいても構成元素の内、一部を部分置換固溶させ
ることは活性成分金属の価数を制御する方法として有効
である。さらに結晶性鉄単独酸化物としては、コランダ
ム族のα-Fe2O3(CV=301.35Å^3)、スピネル族のFe3O
4(CV=591.44Å^3)、岩塩族のFeO(CV=78.40 - 80.01
Å^3)が挙げられる。
【0024】また、マンガン含有結晶性金属複合酸化物
として、ペロブスカイト族のLaMnO3(CV=243.70Å^
3)、CaMnO3 (CV=847.70Å^3)、La0.8Sr0.2MnO3(CV
= 236.49Å^3)、が挙げられ、スピネル族のLi1.33Mn
1.67O4 (CV= 539.35Å^3)、 CoMn2O4 (CV= 531.44
Å^3)、 CuMn2O4 (CV= 578.01Å^3)、Mn2TiO4 (CV
=652.84Å^3), MnAl2O4 (CV= 559.68Å^3)等が挙
げられる。また、マンガン含有結晶性複合金属オキシハ
ライドとして、Mn2Sb2O7-xFx(CV = 1042.59 Å^3)等が
挙げられる。マンガン含有複合酸化物、または複合金属
オキシハライドにおいても構成元素の内、一部を部分置
換固溶させることは活性成分金属の価数を制御する方法
として有効である。さらに、結晶性マンガン単独酸化物
としては、岩塩族のMnO (CV= 236.49Å^3)、ルチル
族のα-MnO2 (CV= 67.55Å^3)、 Y2O3族のβ-Mn2O3
(CV= 833.50Å^3)、スピネル族のMn3O4(CV= 623.2
9Å^3)が挙げられ、マンガンの単独オキシハライドと
して、Mn8O10Cl3(CV = 1124.06Å^3)が挙げられる。
【0025】また、バナジウム含有結晶性金属複合酸化
物として、ペロブスカイト族のCeVO3 (CV=355.62Å^3),
CaVO3 (CV=240.74Å^3), ルチル族の SbVO4 (CV=64.19
Å^3),スピネル族のZnV2O4 (CV=591.65Å^3), Co2V2O4
(CV=588.9Å^3), LiCoVO4 (CV=574.89Å^3), LiNiVO4(C
V=555.38Å^3)などが挙げられる。さらに、バナジウム
−リン含有複合酸化物として、α-VOPO4 (CV=1250.11
Å^3), β-VOPO4 (CV=332.41Å^3),VOPO4 (CV=160.37
Å^3), (VO)2P2O7 (CV=1250.11-1335.78Å^3),VPO4 (C
V=256.96Å^3), VO(PO3)2 (CV=510.53Å^3), V(PO3)3
(CV=1893.48Å^3)などが、バナジウム-モリブデン含
有複合酸化物としては、VMoO4 (CV=186.21Å^3), Mo6V
9O40 (CV=1345.76Å^3), V0.95Mo0.97O5 (CV=91.16
Å^3), MoV2O8 (CV=290.04Å^3), (V0.07Mo0.93)5O14
(CV= 2081.26Å^3)、あるいはBiV0.25Mo0.50Fe0.25O
4, BiFe0.5Mo0.6V0.1O4等のBi-V-Mo酸化物が挙げられ
る。バナジウム含有複合金属オキシハライドとして、Pb
Cu3(VO4)2Cl2 (CV=932.39 Å^3)が挙げられる。
【0026】バナジウム含有複合酸化物、または複合金
属オキシハライドにおいても構成元素の内、一部を部分
置換固溶させることは活性成分金属の価数を制御する方
法として有効である。さらに、結晶性バナジウム単独酸
化物としては、V2O3 (CV=290.67Å^3), V14O6 (CV
=216.26 Å^3), VO2 (CV= 548.0Å^3), V5O9 (CV=5
64.91Å^3), V6O13 (CV= 873.6Å^3), V2O5 (CV= 17
9.21Å^3), V3O5 (CV= 326.93Å^3), V6O11 (CV=340.
9Å^3)などが挙げられる。これらバナジウム含有複合酸
化物等において、バナジウムの価数は、平均+3〜+5
価をとりうるが、平均+4〜+5価が好ましい。
【0027】また、クロム含有結晶性金属複合酸化物と
して、ペロブスカイト族のLaCrO3 (CV=233.98Å^3), Ce
CrO3 (CV= 58.86Å^3), スピネル族のCoCr2O4 (CV=578.
63Å^3), MgCr2O4 (CV=578.86Å^3) , LiCrTiO4 (CV= 5
74.58Å^3) , LiCrGeO4(CV=551.73Å^3)などが挙げられ
る。さらに、クロム−リン含有複合酸化物として、CrPO
4(CV=840.289Å^3)などが、クロム-モリブデン、タング
ステン含有複合酸化物としては、Cr2(MoO4)3 (CV= 211
1.56Å^3), CrWO4 (CV=250.44Å^3)が挙げられる。クロ
ム含有複合金属オキシハライドとして、Sr2(Cr4O)Cl (C
V=546.18 Å^3)が挙げられる。クロム含有複合酸化物、
または複合金属オキシハライドにおいても構成元素の
内、一部を部分置換固溶させることは活性成分金属の価
数を制御する方法として有効である。さらに、結晶性ク
ロム単独酸化物としては、CrO (CV=56.9Å^3),Cr2O3
(CV=288.75 Å^3), CrO3 (CV= 235.35Å^3), Cr5O1
2 (CV= 808.75Å^3), Cr8O21 (CV= 404.68Å^3), Cr
3O8 (CV= 1441.78Å^3), Cr2O5 (CV=960.25Å^3), C
r3O4 (CV=285.10Å^3)などが挙げられる。これらクロ
ム含有複合酸化物等において、クロムの価数は、平均+
2〜+6価をとりうるが、平均+2〜+5価が好まし
く、平均+3〜+5価が更に好ましく、+3〜+4価が
最も好ましい。
【0028】モリブデン含有結晶性金属複合酸化物とし
て、周期表(IUPAC 1990年)において、1〜15族元素
との複合酸化物、例えば、Bi2MoO6 (CV= 2158.66Å^3),
Bi2Mo2O9 (CV= 1536.46Å^3), Bi2Mo3O12 (CV= 962.5
3 Å^3), Sb2Mo1031 (CV=1161.85Å^3), Sb4Mo10O31
(CV= 2912.20Å^3), Mo5TeO16 (CV= 1182.20Å^
3), Fe2(MoO4)3 (CV= 1109.58Å^3), La2(MoO6) (CV
= 1076.56Å^3), SnMo5O8 (CV= 655.20Å^3), ZrMo2O8
(CV= 1027.20Å^3), Cr0.17Mo0.83O2 (CV= 64.64Å^3),
Mo8.8W1.2O29 (CV= 2183.66Å^3), Mo0.2W0.8O3 (C
V= 214.27Å^3), Nb0.09Mo0.91O2.80 (CV= 2102.61Å^
3), TiMoO5 (CV= 186.21Å^3), Mo2Ta2O11 (CV= 690.61
Å^3), Ta12MoO33 (CV= 1264.29Å^3), (Mo0.93Ta0.07)
5O14 (CV= 4187.62Å^3)などが挙げられる。更には、特
開平9−157241号公報に記載のMo-V-Sb系複合酸
化物、特開平10−330343号公報に記載の特定の
ユニットセルパラメータを有するMo-V-Sb系複合酸化物
(CV=2268 Å^3)、特開平2−257、特開平5−14
8212、特開平7−232071号公報に記載のMo-V
-Te系複合酸化物、特開平6−116225、特開平7
−215925号公報に記載のCr-Mo-Bi系複合酸化物、
あるいは上田ら ( Appl. Catal., A, 200(1-2), 135-14
3)によって報告されている、水熱合成により得られたMo
-V-M酸化物(M=Al,Ga,Bi,Sb,Te)が挙げられる。モリ
ブデン含有複合金属オキシハライドとして、FeMoO4Cl
(CV=232.55 Å^3), Te4(MoOCl4)2 (CV= 856.2 Å^3)が
挙げられる。
【0029】モリブデン含有複合酸化物、または複合金
属オキシハライドにおいても構成元素の内、一部を部分
置換固溶させることは活性成分金属の価数を制御する方
法として有効である。さらに、結晶性モリブデン単独酸
化物としては、MoO3 (CV= 426.94Å^3), MoO2 (CV= 13
3.18Å^3), Mo4O11 (CV= 904.24Å^3), Mo5O14 (CV=10
99.60Å^3), Mo8O23 (CV= 1745.21 Å^3), Mo9O26
(CV= 3950.29Å^3),Mo9O25 (CV= 995.47Å^3), Mo13
O33 (CV= 628.46Å^3), Mo17O47 (CV= 1676.03Å^
3), Mon O3n-2 (n=18-22)などが挙げられる。これらモ
リブデン含有複合酸化物等において、モリブデンの価数
は、通常平均+3〜+6価をとりうるが、平均+4〜+
6価が好ましく、更に好ましくは平均+5〜+6価であ
る。
【0030】また、コバルト含有結晶性金属複合酸化物
として、周期表(IUPAC 1990年)において、1〜15族
元素との複合酸化物,、例えば、Co6Te5O6(CV= 1463.28
Å^3), ペロブスカイト族のLaCoO3(CV=55.74, 336.1
3Å^3)、SrCoO3 (CV=56.62Å^3)等が挙げられ、スピ
ネル族のCoAl2O4(CV= 532.75Å^3)、LiCoVO4 (CV=
574.89Å^3)、 LiCoTiO4 (CV= 595.08Å^3)、Mn2T
iO4 (CV= 652.84Å^3), MnAl2O4 (CV= 559.68Å^
3)等、ルチル族のCoSb2O6等が挙げられる。また、コバ
ルト-リン複合酸化物として、α-Co2P2O7 (CV= 482.1
Å^3)が挙げられる。コバルト含有複合金属オキシハラ
イドとして、Sr8Co6O15Cl4 (CV=484.74 Å^3)が挙げら
れる。
【0031】コバルト含有複合酸化物、または複合金属
オキシハライドにおいても構成元素の内、一部を部分置
換固溶させることは活性成分金属の価数を制御する方法
として有効である。さらに結晶性コバルト単独酸化物と
しては、岩塩型のCoO (CV= 77.42Å^3), スピネル構造
のCo3O4 (CV= 528.49Å^3), 6方晶系のCo2O3 (CV=10
7.21Å^3)などが挙げられる。
【0032】また、ニッケル含有結晶性金属複合酸化物
として、周期表(IUPAC 1990年)において、1〜15族
元素との複合酸化物,、例えば、NiMoO4, NiWO4 (CV= 63
1.37, 587.31Å^3), ペロブスカイト族のLaNiO3(CV=
339.07Å^3) 等が挙げられ、スピネル族のNiAl2O4(CV
= 521.66Å^3)、NiCo2O4(CV= 827.4Å^3)、 NiGa2
O4 (CV= 563.76Å^3)、LiNi0.5Mn1.O4 (CV= 545.34
Å^3), LiNiFe2O4, ルチル族のNISb2O6 (CV= 198.70 Å
^3), 層状岩塩構造を有するLiNiO2, Li(Ni0.5Mn0.5)O2,
Li(Ni0.5Ti0.5)O2等、 コバルト-リン複合酸化物とし
て、Ni2P2O7 (CV= 229.25 Å^3), Ni3(PO4)3 (CV= 366.
04 Å^3)が挙げられる。
【0033】ニッケル含有複合酸化物、または複合金属
オキシハライドにおいても構成元素の内、一部を部分置
換固溶させることは活性成分金属の価数を制御する方法
として有効である。さらに結晶性ニッケル単独酸化物と
しては、岩塩型のNiO (CV= 72.83Å^3)が挙げられる。
また、銅含有結晶性金属複合酸化物として、周期表(IU
PAC 1990年)において、1〜15族元素との複合酸化
物,、例えば、CuMoO4, CuWO4, ペロブスカイト族のLaC
uO3(CV= 346.38Å^3) 等、スピネル族のCuAl2O4(CV
= 527.32Å^3)等、 コバルト-リン複合酸化物とし
て、Cu2P2O7 (CV= 482.86Å^3)が挙げられる。また、
ペロブスカイト類縁構造を有する複合酸化物として YBa
Cu3O7-x, あるいは(La1-xBax)2CuO4-y等が挙げられる。
銅含有複合金属オキシハライドとして、CaCuCl2O2 (CV=
223.82 Å^3), Sr2CuCl2O2 (CV= 246.77 Å^3)が挙げら
れる。
【0034】銅含有複合酸化物、または複合金属オキシ
ハライドにおいても構成元素の内、一部を部分置換固溶
させることは活性成分金属の価数を制御する方法として
有効である。さらに結晶性銅単独酸化物としては、CuO
(CV= 81.3Å^3), Cu2O (CV=77.69 Å^3), Cu4O3 (CV= 3
38.39 Å^3)が挙げられる。また、セリウム含有結晶性
金属複合酸化物として、ペロブスカイト族のCeAlO3(CV
=53.87Å^3), CeCrO3(CV=58.86Å^3), CeFeO3(CV
=214.31Å^3), CeGaO3, CeScO3, CeVO3(CV=239.25
Å^3) 等、パイロクロア族のZr2Ce2O7(CV=1225.04Å
^3), シーライト族のCeGeO4(CV=284.9Å^3)等が挙
げられる。セリウム-リン複合酸化物として、CeP2O7(C
V=631.63Å^3)、Ce(PO4)(CV=296.95Å^3)等が挙げ
られる。セリウム含有オキシハライドとして、CeOF(CV
=185.49Å^3), Ce3O4F3(CV=183.25Å^3), CaCeOF3
(CV=88.29Å^3), SrCeOF3(CV=91.86Å^3)などが
挙げられる。セリウム含有複合酸化物、または複合金属
オキシハライドにおいても構成元素の内、一部を部分置
換固溶させることは活性成分金属の価数を制御する方法
として有効である。さらに結晶性セリウム単独酸化物と
しては、CeO2(CV=158.55Å^3), Ce2O3(CV= 79.44
Å^3), Ce7O12(CV= 900.56Å^3)が挙げられる。こ
れらセリウム含有複合酸化物等において、セリウムの価
数は、平均+3〜+4価をとりうるが、+4価が好まし
い。
【0035】また、スズ含有結晶性金属複合酸化物とし
て、ペロブスカイト族のCdSnO3(CV=239.69Å^3), Sr
SnO3(CV=262.64Å^3), Sr2SnO4(CV= 204.21Å^3)
等、スピネル族のSnAl2O4(CV=535.4Å^3), Mn2SnO4
(CV= 666.99Å^3), Zn2SnO4(CV=647.21Å^3)等、
パイロクロア族のSn2Ti2O7(CV= 1069.3Å^3), Eu2Sn
2O7(CV=1149.0Å^3), La2Sn2O7(CV= 1225.21Å^
3)等が挙げられる。スズ-リン複合酸化物として、SnP2
O7(CV= 561.32Å^3)、Sn2P2O7, Sn3(PO4)2等が挙げ
られる。スズ含有オキシハライドとして、(Sn2O2F4)Sn2
(CV= 377.31Å^3), Sn4O2F4(CV=377.31Å^3), Sn
2TiNbO6F(CV= 1129.74Å^3)が挙げられる。スズ含有
複合酸化物、または複合金属オキシハライドにおいても
構成元素の内、一部を部分置換固溶させることは活性成
分金属の価数を制御する方法として有効である。
【0036】さらに結晶性スズ単独酸化物としては、Sn
O(CV= 318.03Å^3), SnO2(CV=428.97Å^3)が挙げ
られる。これらスズ含有複合酸化物等において、スズの
価数は、平均+2〜+4価をとりうるが、平均+3〜+
4価が好ましい。また、テルル含有結晶性金属複合酸化
物として、ペロブスカイト族のBa(Ca0.5Te0.5)O3,Sr(Mg
0.5Te0.5)O3等、テルライトと称される複合酸化物、例
えば、CoTeO3(CV=234.53Å^3), α-PbTeO3(CV=1060.97
Å^3), MnTeO3(CV=260.32Å^3),NiTeO3(CV=232.83Å^
3), CuTeO3(CV=282.17Å^3)等が挙げられる。あるい
はCr2TeO6(CV=908.87Å^3)NiTe2O5(CV=908.87Å^3),F
e2TeO6(CV=192.36Å^3), Fe2Te3O9等、Li2Zr(TeO6)(CV
=321.01Å^3), Sr2NiTeO6(CV=246.60Å^3), Mn2NiTeO
6(CV=709.03Å^3), TeVO4(CV=321.85Å^3), Te2V2O9
(CV=1373.58Å^3), TeMoO7(CV=508.24Å^3), TeMo5O1
6(CV=587.72Å^3), α-TeMo4O13(CV=587.86Å^3), テ
ルル含有オキシハライドとして、Te6O11C12(CV=612.53
Å^3), Te6(WOCl4)2(CV=4116.05Å^3)等が挙げられ
る。テルル含有複合酸化物、または複合金属オキシハラ
イドにおいても構成元素の内、一部を部分置換固溶させ
ることは活性成分金属の価数を制御する方法として有効
である。さらに結晶性テルル単独酸化物としては、TeO2
(CV=175.98Å^3), TeO3(CV=271.05Å^3), Te2O5(CV=1
93.86Å^3), Te4O9(CV=1089.71Å^3)が挙げられる。
これらテルル含有複合酸化物等において、テルルの原子
価は平均+4〜+6価を取りうるが、+4〜+5価が好
ましく、+4価が更に好ましい。また、鉛含有結晶性金
属複合酸化物として、ペロブスカイト族のCe1.88Pb2.12
O6.53(CV= 159.03Å^3), PbZrO3(CV= 570.85Å^
3), PbTiO3(CV=63.07Å^3), Pb(Ca0.5W0.5)O3, Pb
(In0.5Nb0.5)O3 等、シーライト族のPbMoO4(CV=364.
44Å^3), PbWO4(CV= 357.47Å^3), PbReO4 等が挙
げられる。鉛-リン複合酸化物として、Pb2P2O7(CV=60
9.65Å^3), Pb4P2O9, Pb(PO4)2等が挙げられる。鉛含
有オキシハライドとして、Pb2OCl2, PbBiO2Cl, PbBiO2B
r, PbBiO2F等が挙げられる。鉛含有複合酸化物、または
複合金属オキシハライドにおいても構成元素の内、一部
を部分置換固溶させることは活性成分金属の価数を制御
する方法として有効である。鉛単独酸化物としては、Pb
O(CV= 159.04Å^3), PbO2(CV= 83.31Å^3), Pb2O
3(CV= 326.31Å^3), Pb3O4(CV= 508.01Å^3)等
が挙げられる。
【0037】また、チタン含有結晶性金属複合酸化物と
して、ペロブスカイト族のCaTiO3(CV=224.63Å^3),
BaTiO3(CV=64.16Å^3), LaTiO3(CV=249.7Å^3),
Bi4Ti3O12(CV=985.93Å^3)等が、スピネル族のMgTi2
O4(CV=608.5Å^3), MnTi2O4(CV=636.1Å^3), Co2
TiO4(CV=606.6Å^3), Mg2TiO4(CV=602.3Å^3),Zn
2TiO4(CV=602.3Å^3), LiAlTiO4(CV=571.8Å^3),
LiGaTiO4(CV=569.7Å^3), ガーネット族のCa3TiMgG
e3O12(CV=1883.65Å^3), Ca3TiNiGe3O12(CV=1879.
54Å^3), Ca3TiCoGe3O12(CV=1886.40Å^3), パイロ
クロア族の Yb2Ti2O7(CV=1094.0Å^3), イルメナイ
ト族のFeTiO3が挙げられる。チタン-リン複合酸化物と
して、TiP2O7, TiPO4, Ti4P6O23 等が挙げられる。 チ
タン含有オキシハライドとして、PbBi2TiNbO8F, Gd2Ti
NbO6F等が挙げられる。これらチタン含有複合酸化物等
において、チタンの価数は、平均+2〜+4価をとりう
るが、平均+3〜+4価が好ましく、+4価が更に好ま
しい。
【0038】チタン含有複合酸化物、または複合金属オ
キシハライドにおいても構成元素の内、一部を部分置換
固溶させることは活性成分金属の価数を制御する方法と
して有効である。チタン単独酸化物としては、TiO(CV
= 25.76Å^3), Ti2O3(CV=313.05Å^3), TiO2(ルチ
ル型(CV= 61.51Å^3)), TiO2(アナターゼ型(CV
= 135.93Å^3))等が挙げられる。これらチタン含有
複合酸化物等において、チタンの価数は、平均+2〜+
4価をとりうるが、平均+3〜+4価が好ましく、+4
価が更に好ましい。
【0039】これらの金属酸化物触媒または金属オキシ
ハライド触媒は公知の文献の方法により合成可能である
が、必ずしも文献通りに合成する必要はない。また使用
される金属原料の形態に特に制限はないが、酸化物、お
よび硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物等の無機
塩、および酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、等の有機
酸塩、並びにシュウ酸塩、アセチルアセトン錯体等の形
態で用いられる。中でも硝酸塩は水に対する溶解度が大
きいので好ましい。これらの金属酸化物触媒または金属
オキシハライド触媒は通常各金属含有原料を何らかの形
で混合し、加熱処理を経て合成される。たとえば、水溶
性原料の場合には、水溶液または水溶性スラリーとして
混合した後に加熱により水分を除去し、さらに高温で残
存した塩、たとえば硝酸塩、アンモニウム塩、等を分解
除去し、触媒前駆体を得る。触媒前駆体を得る方法とし
て、スプレードライ法、凍結乾燥法、共沈法、ゾルゲル
法、、水熱合成法、有機酸等との錯塩を形成させる方法
なども採用できる。このようにして得られた触媒前駆体
を更に高温で焼成して目的の化合物を得る。水溶性原料
でない場合、例えば固体同士を混合したものを焼成する
場合でも粉砕混合後仮焼し触媒前駆体を得る。得られた
触媒前駆体は、最後にもっとも高温で焼成して目的の化
合物を得る。
【0040】本願における触媒の合成に関しては、触媒
前駆体を焼成して触媒を得る際に焼成温度が300℃以
上1200℃以下であることが好ましい。さらに好まし
くは焼成温度は600℃以上1000℃以下である。活
性成分である金属酸化物または金属オキシハライド触媒
中のバナジウム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、
ルテニウム、コバルト、ニッケル、銅、スズ、セリウ
ム、テルル、アンチモンの配位数に関しては6配位であ
り八面体構造であることが好ましい。この理由は必ずし
も明らかではないが、エポキシ化の反応機構において、
酸素の吸着解離、オレフィンの活性化、等の各素反応の
内のいずれかの段階で活性金属中心の空配位子場が複数
必要になり、そのため4配位よりも6配位の方が好まし
いとも考えられる。
【0041】金属酸化物触媒または金属オキシハライド
触媒が結晶性化合物である場合の特徴としては、粉末X
線回折により得られるピーク高さの大きい方から3番目
までのピークのいずれもが、面間隔で8.8Å(CuK
αで2θ=10°に相当)より小さい値を示す化合物が
良好な触媒性能を示す。さらに金属酸化物触媒または金
属オキシハライド触媒の結晶構造のユニットセルの体積
が2,300Å^3以下である場合に良好な触媒性能を示す。
これらの原因は必ずしも明らかではないが、原子配列の
構造繰り返し単位がある程度コンパクトになっており、
規則性がより高い場合に対応し、そのような構造がより
精密な表面反応場を与えるためとも考えられる。 3.反応条件 本発明の反応を実施するに当たり、通常次のような反応
条件が選択される。
【0042】反応は通常、気液接触反応で実施される。
しかし、原料オレフィンの蒸気圧が大きければ気相接触
酸化反応にて実施することも可能である。反応は、固定
床又は縣濁床により撹拌下実施される。 (1)原料モル比 酸素のモル数は反応に関与するビニル基のモル数に対し
て2分の1が理論量であるが、通常は反応速度を向上さ
せるために酸素を過剰に用いる。
【0043】反応に関与するビニル基のモル数に対し
て、酸素は0.5モルから5モル、好ましくは0.6モ
ルから2.5モル程度使用される。上記範囲より酸素が
少ないと反応速度が低下し、一方多すぎる場合には反応
速度の向上に対して余分なエネルギーとコストが必要に
なり工業的に好ましくない。なお、原料有機化合物、酸
素、以外に反応に関与しない不活性ガスを系内に共存さ
せることができる。たとえば爆発範囲を回避するため、
または原料有機物の蒸散を抑制しつつ、有機物への酸素
の溶解を促進するために、任意の量の窒素、ヘリウム、
ネオン、クリプトン、アルゴン、二酸化炭素、等を共存
させ、また加圧にすることができる。 (2)触媒量 触媒は通常粉体の形態で用いる。その量は特に制限はな
いが、少なすぎると反応速度が遅くなり不利である。ま
た多すぎるとスラリーの機械的抵抗が大きくなるために
攪拌が困難になる。従って、全反応系に対する重量%と
して触媒は2%から30%が好ましく、より好ましくは
5%から20%程度である。 (3)反応温度 反応温度は40℃から200℃の間で選ばれる。好まし
くは60℃から150℃である。上述した範囲よりも低
すぎると反応速度が著しく遅くなり工業的に好ましくな
い。また高すぎると副反応を誘発するので好ましくな
い。 (4)反応圧力 全圧としては常圧より高ければ高いほど反応速度が上昇
して有利であるが、工業的には100KG以下で運転す
るのが経済的に有利であり、より好ましくは10KG以
下である。従って好ましい反応圧力は0KG以上10K
G以下である。 (5)プロトン酸 反応系内にプロトン酸が存在しても良い。その量はオレ
フィンのモル数に対して、0%から1%程度が好ましい。よ
り好ましくは、0.01%から0.5%程度である。
【0044】プロトン酸としては、酢酸、モノクロロ酢
酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、モノフルオロ酢
酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、パラトルエン
スルホン酸、等の有機酸、塩酸、硫酸、燐酸、フルオロ
硫酸等の無機酸が使用できる。 (6)反応溶媒 本反応は生成物がさらに反応して重合物を生成する可能
性があり、これを抑制するには希釈剤としての溶媒使用
が好適である。溶媒としての好適な条件は一概には言え
ないが、原料や目的生成物と異なる沸点を有することは
分離精製プロセスにおいて重要である。反応機構に依存
して極性溶媒、無極性溶媒、塩基性溶媒、等が使用され
る。一般的には反応性に乏しい飽和炭化水素が好まし
い。 (7)生成物の分離方法 生成物であるオキシランは通常の蒸留操作にて良好に分
離、精製される。反応後内容物はガスを除去してから触
媒をろ過、沈降、磁力捕集、サイクロン捕集、等の分離
方法を用いて分離する。精製工程に移送される前に必要
ならば過酸化物除去工程を入れても良い。その後に精製
工程へ移送されて通常の方法に従って、蒸留されて製品
であるオキシランを得る。 (8)その他の操作 本発明の反応により副反応由来の若干の水が生成する
が、これは本反応生成物であるオキシランを変性するの
で、生成水を除去する方が好ましい。水を除去するため
に、有機系、無機系の吸着脱水剤が使用可能である。例
えば吸水性アクリル酸ポリマー、無水硫酸マグネシウ
ム、無水硫酸カルシウム、無水炭酸カルシウム、ゼオラ
イト、等が使用可能である。 4.応用 本反応を用いて製造したオキシランは様々な機能化学品
の合成中間体であり、図−1に示すような様々な誘導体
を合成可能である。さらに具体的用途としては、炭素数
4以上のαオレフィンをエポキシ化した末端オキシラン
は開環重合してオリゴマーにしたものは疎水性ウレタン
材料として有用である。また、下記に一例を示すよう
な、縮合環に結合した2本以上の末端オレフィン鎖を有
する分子をエポキシ化して得られるオキシラン類は半導
体封止剤として使用されるエポキシ樹脂の原料として重
要である。
【0045】
【化2】
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例、および比較例を挙げ
てさらに詳細に説明するが、本発明はその趣旨を越えな
い限り、これらの実施例に限定されるものではない。 一般的反応条件、及び分析方法 外部の雰囲気を遮断するためのコックの付いた内容積約
80mlのパイレックス(登録商標)製反応容器内に攪
拌用のスピナーを用意する。この中に0.3gの粉末状
の触媒とビニル基を含有する基質2mlを仕込み、容器
内を所望の反応雰囲気ガスで置換した後、所定の温度で
反応を行った。この時、反応雰囲気ガス中の酸素濃度が
基質に対して過剰量となるように、必要に応じ同雰囲気
ガスのガスバッグを取り付けるなどし、反応圧力を常に
1気圧に維持した。また、反応温度によって必要に応じ
反応器に冷却管を取り付けた。
【0047】反応溶液を所定の時間激しく攪拌した後、
反応温度を室温に冷まし、反応溶液の一部をシリンジで
抜き取り、ガスクロマトグラフィーにより生成物の分析
を行い、生成物の同定はGC−MSにより行った。
【0048】<酸化反応例> 実施例1−1 実施例2−1で調製したRuO2 を触媒とし、80℃に
て100%酸素雰囲気下シクロオクテンの酸化を行っ
た。9時間反応後シクロオオクテン転化率15.7%、
1,2−エポキシシクロオオクテンへの選択率は80%
であった。更に53時間反応後では転化率88.9%、
選択率85.5%を示した。
【0049】実施例1−2 実施例2−2で調製したRuO2 を触媒とした以外は実
施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸化を
行った。9時間反応後シクロオオクテン転化率0.1
%、エポキサイド選択率は58.7%であった。反応温
度90℃で9時間反応させた後では転化率5.6%、選
択率70.6%であった。
【0050】実施例1−3 実施例2−3で調製したLa3.5Ru4O13 を触媒とし
た以外は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテ
ンの酸化を行った。9時間反応後シクロオオクテン転化
率6.2%、エポキサイド選択率は67.5%であっ
た。更に反応時間53時間反応させた後では転化率8
7.9、選択率81.4%であった。
【0051】実施例1−4 実施例1−3で用いたLa3.5Ru4O13 を触媒とし、
80℃にて空気雰囲気下シクロオクテンの酸化を行っ
た。9時間反応後シクロオオクテン転化率6.1%、エ
ポキサイド選択率は68.6%であった。更に反応時間
42時間反応させた後では転化率70.3、選択率8
1.5%であった。
【0052】実施例1−5 実施例2−4で調製したSr3LiRuO6 を触媒と
し、80℃にて100%酸素雰囲気下、シクロオクテン
の酸化を行った。9時間反応後シクロオオクテン転化率
5.6%、エポキサイド選択率は73.5%であった。
更に反応時間35時間反応させた後では転化率55.8
%、選択率83.3%であった。
【0053】実施例1−6 実施例2−4で調製したSr3LiRuO6 を触媒と
し、80℃にて100%酸素雰囲気下、添加物としてト
リフルオロ酢酸5μl(70μモル)を加えシクロオク
テンの酸化を行った。9時間反応後シクロオオクテン転
化率8.5%、エポキサイド選択率は69.1%であっ
た。更に反応時間35時間反応させた後では転化率4
8.9%、選択率81.0%であった。
【0054】実施例1−7〜1−15 実施例2で調製したRu含有酸化物を触媒とした以外は
実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シクロオク
テンの酸化を行った。結果を表−1に示す。
【0055】
【表1】 表−1 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例 触媒 調製法 時間 転化率(%)選択率(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 1-7 BaRuO3 2-5 52.5 77.8 80.6 1-8 BaFe2Ru4O11 2-6 43 38.9 79.9 1-9 Sr4Ru2O9 2-7 27 38.8 79.5 1-10 Ru(PO3)3 2-8 17 31.5 79.4 1-11 Ba5Ru2O9(O2) 2-9 34 29.1 76.5 1-12 Li2(Fe0.5Ru0.5)O3 2-10 36.5 31.9 76.3 1-13 Nd2Ru2O7 2-11 18 23.3 75.1 1-14 Ca2LaRuO6 2-12 18 12.7 74.5 1-15 Li2RuO3 2-13 36.5 28.4 73.9 ――――――――――――――――――――――――――――――――
【0056】比較例1 エヌ・イー・ケムキャット社製 Ru(acac)3 を
触媒とした以外は実施例1−1と同様の反応条件でシク
ロオクテンの酸化を行った。シクロオクテンに対するR
uのモル比は0.05である。9時間反応後シクロオオ
クテン転化率0.9%、エポキサイド選択率は61.4
%と触媒的反応レベルではなかった。
【0057】実施例1−16 市販のFeO(高純度化学) を触媒とした以外は実施
例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸化を行
った。18時間反応後シクロオオクテン転化率24.6
%、エポキサイド選択率は83.5%であった。
【0058】実施例1−17 市販のα−Fe2O3(和光純薬) を触媒とした以外は
実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸化
を行った。18時間反応後シクロオオクテン転化率1
3.9%、エポキサイド選択率は86.9%であった。
【0059】実施例1−18 市販のFeO(OH)(キシダ化学) を触媒とした以
外は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの
酸化を行った。18時間反応後シクロオオクテン転化率
14.0%、エポキサイド選択率は80.8%であっ
た。
【0060】実施例1−19 実施例2−14で調製したFeAl2O4 を触媒とした
以外は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテン
の酸化を行った。18.5時間反応後シクロオオクテン
転化率10.7%、エポキサイド選択率は84.3%で
あった。
【0061】比較例2 市販のFe(acac)3 (キシダ化学)を触媒とした
以外は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテン
の酸化を行った。シクロオクテンに対するFeのモル比
は0.05である。9時間反応後シクロオオクテン転化
率1.5%、エポキサイド選択率は62.8%であっ
た。更に反応温度を100℃に上げ9時間反応させた後
では、シクロオオクテン転化率2.2%、エポキサイド
選択率は63.7%と、触媒的反応レベルに至らなかっ
た。
【0062】実施例1−20 市販のMn(II)O(高純度化学) を触媒とした以外
は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸
化を行った。18時間反応後シクロオオクテン転化率2
8.6%、エポキサイド選択率は85.2%であった。
【0063】実施例1−21 実施例2−15で調製したLiMn2O4 を触媒とした
以外は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテン
の酸化を行った。26.5時間反応後シクロオオクテン
転化率37.3%、エポキサイド選択率は86.6%で
あった。
【0064】実施例1−22 実施例2−16で調製したMn3O4 を触媒とした以外
は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸
化を行った。27時間反応後シクロオオクテン転化率4
1.6%、エポキサイド選択率は85.2%であった。
【0065】比較例3 実施例1−22で用いた触媒の前駆体である50℃乾燥
後の粉末を触媒とし、80℃にて100%酸素雰囲気下
シクロオクテンの酸化を行った。9時間反応させた後シ
クロオオクテンのエポキシ化は認められなかった。反応
温度100℃で9時間反応させた後では、シクロオオク
テン転化率0.2%、エポキサイド選択率は59%と、
反応活性は非常に低かった。
【0066】実施例1−23 実施例2−17で調製したLaMnOn を触媒とした以
外は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの
酸化を行った。9時間反応後シクロオオクテン転化率1
3.4%、エポキサイド選択率は73.0%であった。
【0067】実施例1−24 実施例2−18で調製したCo3O4 を触媒とした以外
は実施例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸
化を行った。9時間反応後シクロオオクテン転化率1
8.1%、エポキサイド選択率は75.4%であった。
【0068】実施例1−25〜1−29 市販の各種酸化物を触媒とた以外は実施例1−1と同様
の反応条件で所定の時間シクロオクテンの酸化を行っ
た。結果を表−2に示す。
【0069】
【表2】 表−2 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例 触媒 試薬会社 時間 転化率(%) 選択率(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 1−25 V2O5 純正化学 9 15.0 43.3 1−26 NiO 和光純薬 9 6.2 69.0 1−27 MoO3 三津和 9 2.6 70.6 1−28 CuO キシダ化学 9 2.6 66.8 1−29 Cr2O3 ナカライ 9 9.6 76.0 ――――――――――――――――――――――――――――――――
【0070】実施例1−30 市販のCeO2(日産希元素)を触媒とする以外は実施
例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸化を行
った。9時間反応後、シクロオクテン転化率6.5%、
エポキサイド選択率73.3%であった。
【0071】実施例1−31 市販のSnO(高純度化学)を触媒とする以外は実施例
1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸化を行っ
た。9時間反応後、シクロオクテン転化率3.5%、エ
ポキサイド選択率67.5%であった。
【0072】実施例1−32 市販のTeO2(高純度化学)を触媒とする以外は実施
例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸化を行
った。9時間反応後、シクロオクテン転化率5.3%、
エポキサイド選択率71.6%であった。
【0073】比較例4 実施例2−39で調製した触媒を用い、100℃にて1
00%酸素雰囲気下シクロオクテンの酸化を行った。9
時間反応させた後シクロオオクテンの転化率0.2%、
エポキサイド選択率は72.8%と、反応活性は非常に
低かった。
【0074】実施例1−33 実施例1−3で用いたLa3.5Ru4O13 を触媒とし、
90℃で100%酸素雰囲気下、2−オクテンの酸化を
行った。41時間反応後、2−オクテン転化率75.5
%、2,3−エポキシオクタン選択率は59.7%であ
った。
【0075】比較例5 触媒を用いずに、90℃で100%酸素雰囲気下、2−
オクテンの酸化を行った。45時間反応後、2−オクテ
ン転化率67%、2,3−エポキシオクタン選択率は3
6.5%であった。
【0076】実施例1−34 実施例1−7で用いたBaRuO3 を触媒とし、115
℃で100%酸素雰囲気下、1−オクテンの酸化を行っ
た。40時間反応後、1−オクテン転化率6.4%、
1,2エポキシオクタン選択率39.4%、2,3−エ
ポキシオクタン選択率17.2%であった。
【0077】実施例1−35 実施例1−1で用いたRuO2 を触媒とし、120℃で
100%酸素雰囲気下、1−ドデセンの酸化を行った。
9時間反応後、1−ドデセン転化率26.9%、1,2
エポキシドデカン選択率38.7%であった。
【0078】実施例1−36 実施例2−20で調製したRuP3On(350℃焼
成)を触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件
で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結
果が得られる。
【0079】実施例1−37 実施例2−21で調製したRuP3On(650℃焼
成)を触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件
で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結
果が得られる。
【0080】実施例1−38 実施例2−22で調製したZn(Cr0.5Fe1.
5)Onを触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応
条件で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好
な結果が得られる。
【0081】実施例1−39 実施例2−23で調製したCoFe2Onを触媒とする
以外は実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シク
ロオクテンの酸化を行った。良好な結果が得られる。
【0082】実施例1−40 実施例2−24で調製したMg(Cr0.5Fe1.
5)Onを触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応
条件で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好
な結果が得られる。
【0083】実施例1−41 実施例2−25で調製したLa0.8Sr0.2MnO
nを触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件で
所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結果
が得られる。
【0084】実施例1−42 実施例2−26で調製したLaFeOnを触媒とする以
外は実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シクロ
オクテンの酸化を行った。良好な結果が得られる。
【0085】実施例1−43 実施例2−27で調製したLa0.8Sr0.2FeO
nを触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件で
所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結果
が得られる。
【0086】実施例1−44 実施例2−28で調製したSrFeOnを触媒とする以
外は実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シクロ
オクテンの酸化を行った。良好な結果が得られる。
【0087】実施例1−45 実施例2−29で調製した6.8重量%RuO2/Si
O2を触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件
で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結
果が得られる。
【0088】実施例1−46 実施例2−30で調製したBa0.8K0.2RuOn
を触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件で所
定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結果が
得られる。
【0089】実施例1−47 実施例2−31で調製したCrRuSbOnを触媒とす
る以外は実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シ
クロオクテンの酸化を行った。良好な結果が得られる。
【0090】実施例1−48 実施例2−32で調製したLa1.11RuOn(共沈
法)を触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件
で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結
果が得られる。
【0091】実施例1−49 実施例2−33で調製したBi1.53RuOn(共沈
法)を触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条件
で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な結
果が得られる。
【0092】実施例1−50 実施例2−34で調製したBiRuOnを触媒とする以
外は実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シクロ
オクテンの酸化を行った。良好な結果が得られる。
【0093】実施例1−51 実施例2−35で調製したPbRuOnを触媒とする以
外は実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シクロ
オクテンの酸化を行った。良好な結果が得られる。
【0094】実施例1−52 実施例2−36で調製したLaSrRu0.3Zn0.
7Onを触媒とする以外は実施例1−1と同様の反応条
件で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良好な
結果が得られる。
【0095】実施例1−53 実施例2−37で調製したBa3SrRu0.6Ta
1.4Onを触媒とする以外は実施例1−1と同様の反
応条件で所定の時間シクロオクテンの酸化を行った。良
好な結果が得られる。
【0096】実施例1−54 実施例2−38で調製したFe2TeOnを触媒とする
以外は実施例1−1と同様の反応条件で所定の時間シク
ロオクテンの酸化を行った。良好な結果が得られる。
【0097】実施例1−55 市販のSb24(高純度化学)を触媒とする以外は実施
例1−1と同様の反応条件でシクロオクテンの酸化を行
った。9時間反応後、シクロオクテン転化率は4.8
%、エポキサイド転化率は72.7%であった。
【0098】実施例1−56〜62 実施例1−3で用いたLa3.5Ru4O13を触媒とし、1
00%酸素雰囲気下、表−3に示す温度、触媒量及び反
応時間で1−オクテンの酸化を行った。結果を表−3に
示す。
【0099】
【表3】 表−3 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例 温度 触媒量 時間 転化率 1,2−エポキシ 2,3−エポキシ (℃) (g) (%) 選択率(%) 選択率(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――― 1-56 90 0.3 30 16.6 57.7 3.6 1-57 100 0.3 21 30.0 66.1 1.4 1-58 100 0.1 26 31.5 60.1 1.9 1-59 100 0.05 15 18.6 63.0 2.4 1-60 110 0.3 8 19.3 58.0 6.6 1-61 110 0.1 10 25.4 58.2 1.5 1-62 110 0.05 10 14.6 63.4 0.8 ――――――――――――――――――――――――――――――――
【0100】比較例6〜8 触媒を用いずに表−4に示す温度及び反応時間で1−オ
クテンの酸化を行った。結果を表−4に示す。
【0101】
【表4】 表−4 ――――――――――――――――――――――――――――― 比較例 温度 時間 転化率 1,2−エポキシ 2,3−エポキシ (℃) (%) 選択率(%) 選択率(%) ――――――――――――――――――――――――――――― 6 90 26 12.2 41.7 5.6 7 100 9 25.9 42.8 1.2 8 110 8 18.1 49.4 2.5 ―――――――――――――――――――――――――――――
【0102】比較例9 触媒を用いずに、120℃で100%酸素雰囲気下、1
−ドデセンの酸化を行った。25時間反応後、1−ドデ
セン転化率28.2%、1,2−エポキシドデカン選択
率32.5%であった。 <触媒調製例>後述する触媒調製例のリストを下記に示
す。リスト中の括弧内の数値は、ユニットセル体積(Å
^3)を表す。
【0103】
【表5】 表−5 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例2−1 RuO2(900℃焼成)の調製(62.9Å^3) 実施例2−2 RuO2(600℃焼成)の調製(62.9Å^3) 実施例2−3 La3.5Ru4O13の調製(259.4Å^3) 実施例2−4 Sr3LiRuOnの調製(894.7Å^3) 実施例2−5 BaRuO3の調製(618.5Å^3) 実施例2−6 BaFe2Ru4O11の調製(464.3Å^3) 実施例2−7 Sr4Ru2O9の調製(753.4Å^3) 実施例2−8 RuP3On(750℃焼成)の調製 実施例2−9 Ba5Ru2O9(O2)の調製(638.1Å^3) 実施例2−10 Li2(Fe0.5Ru0.5)O3の調製 (573.0Å^3) 実施例2−11 Nd2Ru2O7の調製(1106.8Å^3) 実施例2−12 Ca2LaRuOnの調製(262Å^3) 実施例2−13 Li2RuO3の調製 実施例2−14 FeAl2Onの調製 (542.02Å^3) 実施例2−15 LiMn2O4の調製 実施例2−16 Mn3O4の調製 実施例2−17 LaMnOnの調製 (243.7Å^3) 実施例2−18 Co3O4の調製 実施例2−19 Ba0.7K0.6RuOnの調製(618..5Å^3) 実施例2−20 RuP3On(350℃焼成)の調製 実施例2−21 RuP3On(650℃焼成)の調製 実施例2−22 Zn(Cr0.5Fe1.5)Onの調製 (591.86Å^3) 実施例2−23 CoFe2Onの調製 (587.85Å^3) 実施例2−24 Mg(Cr0.5Fe1.5)Onの調製 (584.49Å^3) 実施例2−25 La0.8Sr0.2MnOnの調製 (236.49Å^3) 実施例2−26 LaFeOnの調製 (243.09Å^3) 実施例2−27 La0.8Sr0.2FeOnの調製 (243.09Å^3) 実施例2−28 SrFeOnの調製 (57.53Å^3、302.24Å^3) 実施例2−29 6.8重量%RuO2/SiO2の調製 (62.9Å^3) 実施例2−30 Ba0.8K0.2RuOnの調製 (618.5Å^3) 実施例2−31 CrRuSbOnの調製 (63.8Å^3) 実施例2−32 La1.11RuOn(共沈法)の調製 実施例2−33 Bi1.53RuOn(共沈法)の調製 実施例2−34 BiRuOnの調製 (1090.6Å^3) 実施例2−35 PbRuOnの調製 (1077.5Å^3) 実施例2−36 LaSrRu0.3Zn0.7Onの調製 (195.9Å^3) 実施例2−37 Ba3SrRu0.6Ta1.4Onの調製 (472.6Å^3) 実施例2−38 Fe2TeOnの調製 (192.25Å^3) 実施例2−39 TS−1の調製 ――――――――――――――――――――――――――――――――
【0104】以下の触媒調製例において、粉末X線回折
(XRD)は下記の条件で測定した。 フィリップス社製 PW3710型 Cu-Kα線(1.5405Å 40kV−30mA)、発
散スリット:1゜、受光スリット:0.2mm、ステッ
プ:0.05゜、スキャン方法:1秒/ステップ、連続
スキャン、スキャン範囲(2θ):3.0〜70゜ 結晶構造の同定はInternational Center for Diffracti
on Data (ICDD)発行のデータベース Powder Diffracti
on File (PDF)との回折パターンの照合によった。同定
された結晶構造は、化学式と同データベースにおける構
造の識別番号であるPDF番号で示した。
【0105】実施例2−1 RuO2(900℃焼成)
の調製 硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ルテニウム
3.89重量%、硝酸 約35重量%) 29.3gを
セラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間か
けて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミ
ックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間 加
熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。
得られた黒色の前駆体 約1.2gを内径約18mmの
石英管に充填し、空気100ml/minを流通させな
がら、室温から600℃まで1時間で昇温し、600℃
で5時間焼成し、その後、室温まで放冷した。600℃
から200℃までの冷却に要した時間は約2時間であっ
た。得られた酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕し
た。この酸化物触媒をアルミナるつぼに入れ、マッフル
炉を用いて、大気中、室温から900℃まで約70分で
昇温し、900℃で5時間保持したのち、室温まで放冷
した。900℃から200℃までの冷却に要した時間は
約4時間であった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を
用いて人力で粉砕した。得られた複合酸化物触媒を粉末
X線回折(XRD)により分析したところ、ユニットセ
ル体積が62.9Å^3であるRuO2(PDF番号:71-2273)で
あった。
【0106】実施例2−2 RuO2(600℃焼成)
の調製 硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ルテニウム
3.89重量%、硝酸 約35重量%) 29.3gを
セラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間か
けて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミ
ックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間 加
熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。
得られた黒色の前駆体 約1.2gを内径約18mmの
石英管に充填し、空気100ml/minを流通させな
がら、室温から600℃まで1時間で昇温し、600℃
で5時間焼成し、その後、室温まで放冷した。600℃
から200℃までの冷却に要した時間は約2時間であっ
た。得られた酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕し
た。この酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)により分
析したところ、ユニットセル体積(CV)が62.9Å
^3であるRuO2 (PDF番号:71-2273)であった。
【0107】実施例2−3 La3.5Ru4O13の
調製 実験式La3.5Ru4O13で表される複合酸化物触
媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴
金属製、ルテニウム 3.89重量%、硝酸 約35重
量%) 29.3g に硝酸ランタン(La(NO3)
3・6H2O)2.16gを加え、セラミックス製蒸発
皿上で撹拌しながら加熱溶解した。蒸発皿上で約10分
間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセ
ラミックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間
加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕し
た。得られた前駆体をアルミナるつぼに入れ、マッフル
炉を用いて、大気中、室温から1000℃まで約75分
で昇温し、1000℃で5時間保持したのち、室温まで
放冷した。1000℃から200℃までの冷却に要した
時間は約4時間であった。得られた複合酸化物をめのう
乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた複合酸化物触媒
を粉末X線回折(XRD)により分析したところ、ユニ
ットセル体積が259.4Å^3であるLa3.5Ru4O1
3 (PDF番号:71-1929)が検出された。
【0108】実施例2−4 Sr3LiRuOnの調製 実験式Sr3LiRuOnで表される複合酸化物触媒を
以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属
製、ルテニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量
%) 30.6gに硝酸ストロンチウム(Sr(NO
3)2) 7.15g、水酸化リチウム(LiOH・H
2O) 0.47gを加え、セラミックス製蒸発皿上で
撹拌しながら加熱溶解して得た均一溶液を撹拌しなが
ら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた
乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約400
℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて
人力で粉砕で前駆体を得た。得られた前駆体をアルミナ
るつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から
1000℃まで約75分で昇温し、1000℃で5時間
保持したのち、室温まで放冷した。1000℃から20
0℃までの冷却に要した時間は約4時間であった。得ら
れた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。
得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)によ
り分析したところ、ユニットセル体積が894.7Å^3であ
るSr3LiRuO6 (PDF番号: 87-0009)が検出され
た。
【0109】実施例2−5 BaRuO3の調製 実験式BaRuO3で表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ル
テニウム 3.89重量%、硝酸 約35重量%) 1
3.6gに、硝酸バリウム(Ba(NO3)2) 1.
37gをセラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら加熱溶
解して得た均一溶液を撹拌しながら、約10分間かけて
加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミック
ス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間 加熱処
理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕で前駆体を
得た。得られた前駆体をアルミナるつぼに入れ、マッフ
ル炉を用いて、大気中、室温から900℃まで約70分
で昇温し、900℃で5時間保持したのち、室温まで放
冷した。900℃から200℃までの冷却に要した時間
は約4時間であった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢
を用いて人力で粉砕した。得られた複合酸化物触媒を粉
末X線回折(XRD)により分析したところ、ユニット
セル体積が618..5Å^3であるBaRuO3 (PDF番号:88-03
55)と同じ回折パターンが検出された。
【0110】実施例2−6 BaFe2Ru4O11の
調製 実験式BaFe2Ru4O11で表される複合酸化物触
媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴
金属製、ルテニウム 3.89重量%、硝酸 約35重
量%) 18.8gに、硝酸バリウム(Ba(NO3)
2) 0.437g、硝酸鉄・9水和物(Fe(NO
3)3・9H2O) 1.46gをセラミックス製蒸発
皿上で撹拌しながら加熱溶解して得た均一溶液を撹拌し
ながら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固し、得ら
れた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約4
00℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用
いて人力で粉砕で前駆体を得た。得られた前駆体をアル
ミナるつぼに入れ、蓋をしてマッフル炉を用いて、大気
中、室温から1150℃まで約80分で昇温し、115
0℃で5時間保持したのち、室温まで放冷した。115
0℃から200℃までの冷却に要した時間は約8時間で
あった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力
で粉砕した。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折
(XRD)により分析したところ、ユニットセル体積が
464.3Å^3であるBaFe2Ru4O11 (PDF番号:84-
1244)と同じ回折パターンが検出された。
【0111】実施例2−7 Sr4Ru2O9の調製 実験式SrRu2O9で表される複合酸化物触媒を以下
の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、
ルテニウム 3.89重量%、硝酸 約35重量%)
13.5gに、硝酸ストロンチウム(Sr(NO3)
2) 1.70gをセラミックス製蒸発皿上で撹拌しな
がら加熱溶解して得た均一溶液を撹拌しながら、約10
分間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体を
セラミックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分
間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕
で前駆体を得た。得られた前駆体をアルミナるつぼに入
れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から900℃ま
で約70分で昇温し、900℃で5時間保持したのち、
室温まで放冷した。900℃から200℃までの冷却に
要した時間は約4時間であった。得られた複合酸化物を
めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた複合酸化
物触媒を粉末X線回折(XRD)により分析したとこ
ろ、ユニットセル体積が753.4Å^3であるSr4Ru2
O9 (PDF番号:83-0223)と同じ回折パターンが検出され
た。
【0112】実施例2−8 RuP3On(750℃焼
成)の調製 実験式RuP3Onで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ル
テニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量%) 3
0.6gに、85重量%リン酸(H3PO4) 3.9
gを加え、200℃で加熱により濃縮乾固し、得られた
固体 約1.5gを内径が約18mmの石英管に充填
し、酸素濃度が500ppm以下である窒素100ml
/minを流通させながら、室温から350℃まで1時
間で昇温し、350℃で12時間処理し、その後、室温
まで放冷した。得られた茶褐色の固体を、めのう乳鉢を
用いて人力で粉砕したのち、再び石英管に充填し室温か
ら750℃まで1時間で昇温した後、750℃で12時
間処理し、その後、室温まで放冷した。得られた複合酸
化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた複
合酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)により分析した
ところ、結晶性の物質は検出されなかった。
【0113】実施例2−9 Ba5Ru2O9(O2)
の調製 実験式Ba5Ru2O9(O2)で表される複合酸化物
触媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中
貴金属製、ルテニウム 3.89重量%、硝酸 約35
重量%) 7.32gに、硝酸バリウム(Ba(NO
3)2) 1.84gをセラミックス製蒸発皿上で撹拌
しながら加熱溶解して得た均一溶液を撹拌しながら、約
10分間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固
体をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約
5分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で
粉砕で前駆体を得た。得られた前駆体をアルミナるつぼ
に入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から700
℃まで約60分で昇温し、700℃で6時間保持したの
ち、室温まで放冷した。得られた複合酸化物をめのう乳
鉢を用いて人力で粉砕した。この粉体を再びマッフル炉
を用いて、大気中、室温から850℃まで約70分で昇
温し、850℃で5時間保持したのち、室温まで放冷し
た。850℃から200℃までの冷却に要した時間は約
4時間であった。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回
折(XRD)により分析したところ、ユニットセル体積
が638.1Å^3であるBa5Ru2O9(O2) (PDF番
号:88-0115)と同じ回折パターンが検出された。
【0114】実施例2−10 Li2(Fe0.5Ru
0.5)O3の調製 実験式Li2(Fe0.5Ru0.5)O3で表される
複合酸化物触媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水
溶液(田中貴金属製、ルテニウム 3.89重量%、硝
酸 約35重量%) 13.89gに、硝酸リチウム
(LiNO3) 1.54g、硝酸鉄・9水和物(Fe
(NO3)3・9H2O) 2.21gを水50mlに
加熱溶解して得た均一溶液を、セラミックス製蒸発皿上
で撹拌しながら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固
し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気
中、約400℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう
乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前駆体を、アル
ミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温
から900℃まで約70分で昇温し、900℃で5時間
保持したのち、室温まで放冷した。900℃から200
℃までの冷却に要した時間は約4時間であった。得られ
た複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得
られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)により
分析したところ、ユニットセル体積(CV)が573.0Å^
3であるLi2(Fe0.5Ru0.5)O3 (PDF番
号: 81-2134)と一致する回折パターンが得られた。
【0115】実施例2−11 Nd2Ru2O7の調製 実験式Nd2Ru2O7で表される複合酸化物触媒を以
下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属
製、ルテニウム 3.89重量%、硝酸 約35重量
%) 8.63gに、硝酸ネオジウム・6水和物(Nd
(NO3)3・6H2O) 1.455gを水50ml
に加熱溶解して得た均一溶液を、セラミックス製蒸発皿
上で撹拌しながら、約10分間かけて加熱により濃縮乾
固し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大
気中、約400℃で約5分間 加熱処理したのち、めの
う乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前駆体を、ア
ルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室
温から900℃まで約70分で昇温し、900℃で5時
間保持したのち、室温まで放冷した。900℃から20
0℃までの冷却に要した時間は約4時間であった。得ら
れた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。
得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)によ
り分析したところ、ユニットセル体積(CV)が1106.8
Å^3であるNd2Ru2O7 (PDF番号: 28-0673,82-20
21,86-1214)と一致する回折パターンが得られた。
【0116】実施例2−12 Ca2LaRuOnの調
実験式Ca2LaRuOnで表される複合酸化物触媒を
以下の方法で得た。実施例W8−1で使用した硝酸ルテ
ニウム水溶液 29.3gに、硝酸カルシウム(Ca
(NO3)2・4H2O) 5.32g、硝酸ランタン
(La(NO3)3・6H2O) 4.88gをセラミ
ックス製蒸発皿上で撹拌しながら加熱溶解して得た均一
溶液を撹拌しながら、約10分間かけて加熱により濃縮
乾固し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で
大気中、約400℃で約5分間加熱処理したのち、めの
う乳鉢を用いて人力で粉砕で前駆体を得た。実施例W8
−1と同様に前駆体を得た。得られた前駆体をアルミナ
るつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から
900℃まで約70分で昇温し、900℃で5時間保持
したのち、室温まで放冷した。900℃から200℃ま
での冷却に要した時間は約4時間であった。得られた複
合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕し、更に10
00℃で5時間、大気中で焼成した。得られた複合酸化
物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕し、複合酸化物触媒
を得た。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XR
D)により分析したところ、ユニットセル体積が262Å^
3であるCa2LaRuO6(PDF番号: 83-1870)が検出
された。
【0117】実施例2−13 Li2RuO3の調製 実験式Li2RuO3で表される複合酸化物触媒を以下
の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、
ルテニウム 3.89重量%、硝酸 約35重量%)
23.93gに、硝酸リチウム(LiNO3) 1.3
2gを水50mlに溶解して得た均一溶液を、セラミッ
クス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間かけて加熱
により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミックス製
蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間 加熱処理し
たのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた
前駆体を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用い
て、大気中、室温から900℃まで約70分で昇温し、
900℃で5時間保持したのち、室温まで放冷した。9
00℃から200℃までの冷却に要した時間は約4時間
であった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人
力で粉砕した。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折
(XRD)により分析したところ、Li2RuO3 (PD
F番号: 85-2000)と一致する回折パターンが得られた。
【0118】実施例2−14 FeAl2Onの調製 実験式FeAl2Onで表される複合酸化物触媒を以下
の方法で得た。シュウ酸鉄アンモニウム・3水和物(Fe
(NH4)3(C2O4)3・3H2O) 21gを水50mlに加熱溶
解し、アルミナゾル(日産化学製 アルミナゾル20
0、Al2O3 10重量%)50gに撹拌しながら加
え、均質なゲル状とした。得られたゲル状物をセラミッ
クス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間かけて加熱
により濃縮乾固し、乾燥後速やかに放冷した。得られた
乾燥固体をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られ
た前駆体 約1.2gを内径約22mmの石英管に充填
し、酸素濃度が500ppm以下である窒素100ml
/minを流通させながら、室温から350℃まで30
分で昇温し、窒素の流量を10ml/minとして、2
50℃から943℃まで約1時間30分で昇温し、94
3℃で2時間処理した。その後、窒素10ml/min
を流通させながら室温まで約3時間で放冷した。得られ
た緑灰色の複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕
した。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XR
D)により分析したところ、回折パターンがユニットセ
ル体積が542.02Å^3であるFeAl2O4 (PDF番号: 3
4-0192)と一致した。
【0119】実施例2−15 LiMn2O4の調製 実験式LiMn2O4で表される複合酸化物触媒を以下
の方法で得た。水酸化リチウム一水和物(LiOH・H
2O)、三酸化二マンガン(Mn2O3)、ベーマイト
(AlOOH)をLiとMnとAlのモル比が1.0
3:1.85:0.12となるような量で秤量し、良く
混合し、880℃で24時間加熱した。得られた固体を
粉末X線回折(XRD)により分析したところスピネル
結晶構造が確認された。
【0120】実施例2−16 Mn3O4の調製 硝酸マンガン(II)6水和物25.8g(0.09 mo
l)、硝酸Cr(III)9水和物16.6g(0.042 mol)、硝酸M
g(II)6水和物 1.78g(0.007mol)を水350gに溶
解させ、60℃で空気を吹き込み攪拌を行いながら、水酸
化リチウム一水和物11.85gを含有する水溶液を滴下さ
せ、さらに3hr撹拌した。 この液体を遠心濾過、洗
浄し、得られたケーキを空気下60℃で3時間乾燥した
後(前駆体)、空気下600℃で24時間焼成を行っ
た。得られた固体を粉末X線回折(XRD)により分析
したところ、Mn34が確認された。
【0121】実施例2−17 LaMnOnの調製 実験式LaMnOnで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸マンガン・6水和物(Mn(NO3)
2・6H2O) 5.74g、硝酸ランタン(La(N
O3)3・6H2O) 8.66gを水50mlに加熱
溶解して得た均一溶液を、セラミックス製蒸発皿上で撹
拌しながら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固し、
得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気中、
約400℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢
を用いて人力で粉砕した。得られた前駆体を、アルミナ
るつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から
900℃まで約70分で昇温し、900℃で5時間保持
したのち、室温まで放冷した。900℃から200℃ま
での冷却に要した時間は約4時間であった。得られた複
合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕し、複合酸化
物触媒を得た。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折
(XRD)により分析したところ、ユニットセル体積が
243.7Å^3であるLaMnO3 (PDF番号: 33-0713)が検
出された。実施例2−18 Co3O4の調製 市販のCo3O4を酸素流通下500℃で24時間再焼
成して得た。
【0122】実施例2−19 Ba0.7K0.6Ru
Onの調製 実験式Ba0.7K0.6RuOnで表される複合酸化
物触媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田
中貴金属製、ルテニウム 3.89重量%、硝酸 約3
5重量%) 29.3gに、硝酸バリウム(Ba(NO
3)2) 2.06g、硝酸カリウム(KNO3)
0.684gをセラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら
加熱溶解して得た均一溶液を撹拌しながら、約10分間
かけて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラ
ミックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間
加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕で前
駆体を得た。得られた前駆体をアルミナるつぼに入れ、
マッフル炉を用いて、大気中、室温から900℃まで約
70分で昇温し、900℃で5時間保持したのち、室温
まで放冷した。900℃から200℃までの冷却に要し
た時間は約4時間であった。得られた複合酸化物をめの
う乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた複合酸化物触
媒を粉末X線回折(XRD)により分析したところ、ユ
ニットセル体積が618..5Å^3であるBaRuO3 (PDF番
号:88-0355)と同じ回折パターンが検出された。
【0123】実施例2−20 RuP3On(350℃
焼成)の調製 実験式RuP3Onで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ル
テニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量%) 3
0.6gに、85重量%リン酸(H3PO4) 3.9
gを加え、約200℃で濃縮乾固し、得られた固体 約
1.5gを内径が約18mmの石英管に充填し、酸素濃
度が500ppm以下である窒素100ml/minを
流通させながら、室温から350℃まで1時間で昇温
し、350℃で12時間処理し、その後、室温まで放冷
した。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で
粉砕した。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(X
RD)により分析したところ、結晶性の物質は検出され
なかった。
【0124】実施例2−21 RuP3On(650℃
焼成)の調製 実験式RuP3Onで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ル
テニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量%) 3
0.6gに、85重量%リン酸(H3PO4) 3.9
gを加え、200℃で加熱により濃縮乾固し、得られた
固体 約1.5gを内径が約18mmの石英管に充填
し、酸素濃度が500ppm以下である窒素100ml
/minを流通させながら、室温から350℃まで1時
間で昇温し、350℃で12時間処理し、その後、室温
まで放冷した。得られた茶褐色の固体を、めのう乳鉢を
用いて人力で粉砕したのち、再び石英管に充填し、窒素
100ml/minを流通させながら室温から650℃
まで5分間で昇温した後、一旦400℃まで放冷し、そ
の後、650℃で12時間処理した後、室温まで放冷し
た。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉
砕した。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XR
D)により分析したところ、結晶性の物質は検出されな
かった。
【0125】実施例2−22 Zn(Cr0.5Fe
1.5)Onの調製 実験式Zn(Cr0.5Fe1.5)Onで表される複
合酸化物触媒を以下の方法で得た。硝酸亜鉛6水和物
(Zn(NO3)2・6H2O) 2.67g、硝酸ク
ロム・9水和物(Cr(NO3)3・9H2O) 1.
74g、硝酸鉄・9水和物(Fe(NO3)3・9H2
O) 5.43gを水50mlに加熱溶解して得た均一
溶液を、セラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら、約1
0分間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体
をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5
分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉
砕した。得られた前駆体を、アルミナるつぼに入れ、マ
ッフル炉を用いて、大気中、室温から650℃まで約4
5分で昇温し、650℃で8時間保持したのち、室温ま
で放冷した。650℃から200℃までの冷却に要した
時間は約2時間であった。得られた複合酸化物をめのう
乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた複合酸化物触媒
を粉末X線回折(XRD)により分析したところ、ユニ
ットセル体積(CV)が591.86Å^3であるZnCrFe
O4 (PDF番号: 43-0554)と一致する回折パターンが得
られた。
【0126】実施例2−23 CoFe2Onの調製 実験式CoFe2Onで表される複合酸化物触媒を以下
の方法で得た。硝酸コバルト6水和物(Co(NO3)
2・6H2O) 2.94g、硝酸鉄・9水和物(Fe
(NO3)3・9H2O) 8.15gを水50mlに
加熱溶解して得た均一溶液を、セラミックス製蒸発皿上
で撹拌しながら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固
し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気
中、約400℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう
乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前駆体を、アル
ミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温
から650℃まで約45分で昇温し、650℃で8時間
保持したのち、室温まで放冷した。650℃から200
℃までの冷却に要した時間は約2時間であった。得られ
た複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得
られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)により
分析したところ、ユニットセル体積が588.5Å^3である
CoFe2O4 (PDF番号: 03-0864)と一致する回折パ
ターンが得られた。
【0127】実施例2−24 Mg(Cr0.5Fe
1.5)Onの調製 実験式Mg(Cr0.5Fe1.5)Onで表される複
合酸化物触媒を以下の方法で得た。硝酸マグネシウム
(Mg(NO3)2) 3.00g、硝酸クロム・9水
和物(Cr(NO3)3・9H2O) 2.02g、硝
酸鉄・9水和物(Fe(NO3)3・9H2O) 6.
11gを水50mlに加熱溶解して得た均一溶液を、セ
ラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間かけ
て加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミッ
クス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間加熱処
理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得ら
れた前駆体を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用
いて、大気中、室温から650℃まで約45分で昇温
し、650℃で8時間保持したのち、室温まで放冷し
た。650℃から200℃までの冷却に要した時間は約
2時間であった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用
いて人力で粉砕した。得られた複合酸化物触媒を粉末X
線回折(XRD)により分析したところ、ユニットセル
体積が584.28Å^3であるMg(Cr0.6Fe1.4)O
4 (PDF番号: 71-1253)と一致する回折パターンが得ら
れた。
【0128】実施例2−25 La0.8Sr0.2M
nOnの調製 実験式La0.8Sr0.2MnOnで表される複合酸
化物触媒を以下の方法で得た。硝酸マンガン・6水和物
(Mn(NO3)2・6H2O) 5.74g、硝酸ラ
ンタン(La(NO3)3・6H2O) 6.93g、
硝酸ストロンチウム(Sr(NO3)2) 0.85g
を水50mlに加熱溶解して得た均一溶液を、セラミッ
クス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間かけて加熱
により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミックス製
蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間加熱処理した
のち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前
駆体を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、
大気中、室温から900℃まで約70分で昇温し、90
0℃で5時間保持したのち、室温まで放冷した。900
℃から200℃までの冷却に要した時間は約4時間であ
った。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で
粉砕し、複合酸化物触媒を得た。得られた複合酸化物触
媒を粉末X線回折(XRD)により分析したところ、ユ
ニットセル体積が236.49Å^3であるLa0.8Sr0.
2MnO3 (PDF番号: 40-1100)が検出された。
【0129】実施例2−26 LaFeOnの調製 実験式LaFeOnで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸鉄・9水和物(Fe(NO3)3・9
H2O)4.04g、硝酸ランタン(La(NO3)3
・6H2O) 4.33gを水25mlに加熱溶解して
得た均一溶液を、セラミックス製蒸発皿上で撹拌しなが
ら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた
乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約400
℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて
人力で粉砕した。得られた前駆体を、アルミナるつぼに
入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から900℃
まで約70分で昇温し、900℃で5時間保持したの
ち、室温まで放冷した。900℃から200℃までの冷
却に要した時間は約4時間であった。得られた複合酸化
物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕し、複合酸化物触媒
を得た。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XR
D)により分析したところ、ユニットセル体積が243.09
Å^3であるLaFeO3 (PDF番号: 15-0148)が検出さ
れた。
【0130】実施例2−27 La0.8Sr0.2F
eOnの調製 実験式La0.8Sr0.2FeOnで表される複合酸
化物触媒を以下の方法で得た。硝酸鉄・9水和物(Fe
(NO3)3・9H2O)4.04g、硝酸ランタン
(La(NO3)3・6H2O) 3.46g、硝酸ス
トロンチウム(Sr(NO3)2) 0.42gを水2
5mlに加熱溶解して得た均一溶液を、セラミックス製
蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間かけて加熱により
濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿
上で大気中、約400℃で約5分間 加熱処理したの
ち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前駆
体を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大
気中、室温から900℃まで約70分で昇温し、900
℃で5時間保持したのち、室温まで放冷した。900℃
から200℃までの冷却に要した時間は約4時間であっ
た。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉
砕し、複合酸化物触媒を得た。得られた複合酸化物触媒
を粉末X線回折(XRD)により分析したところ、ユニ
ットセル体積が240.68Å^3であるLa0.8Sr0.2FeO3
(PDF番号: 35-1480)と同じ位置に回折線が観測され
た。
【0131】実施例2−28 SrFeOnの調製 実験式SrFeOnで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸鉄・9水和物(Fe(NO3)3・9
H2O)8.08g、硝酸ストロンチウム(Sr(NO
3)2) 4.23gを水25mlに加熱溶解して得た
均一溶液を、セラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら、
約10分間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥
固体をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で
約5分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力
で粉砕した。得られた前駆体を、アルミナるつぼに入
れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から900℃ま
で約70分で昇温し、900℃で5時間保持したのち、
室温まで放冷した。900℃から200℃までの冷却に
要した時間は約4時間であった。得られた複合酸化物を
めのう乳鉢を用いて人力で粉砕し、得られた固体 約
1.5gを内径が約18mmの石英管に充填し、空気1
00ml/minを流通させながら、室温から600℃
まで1時間で昇温し、600℃で2時間処理し、その
後、室温まで放冷した。600℃から200℃までの冷
却に要した時間は30分であった。得られた黒色の固体
を、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕して複合酸化物触媒
を得た。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XR
D)により分析したところ、SrFeO2.83(ユニ
ットセル体積: 57.53Å^3 (PDF番号: 33-0768))とSr
3Fe2O6.64(ユニットセル体積: 302.24Å^3 (P
DF番号: 82-0427))が検出された。
【0132】実施例2−29 6.8重量%RuO2/
SiO2の調製 6.8重量%RuO2/SiO2を以下の方法で得た。
シリカ担体(富士シリシア製 キャリアクトQ−15)
2gに、硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ルテ
ニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量%)3gを
含浸し、90℃で12時間乾燥した。得られた黒色粉体
を空気中400℃で5分間処理した後、アルミナるつぼ
に入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から900
℃まで約70分で昇温し、900℃で5時間保持したの
ち、室温まで放冷した。900℃から200℃までの冷
却に要した時間は約4時間であった。得られた酸化物触
媒を粉末X線回折(XRD)により分析したところ、ユ
ニットセル体積が62.9Å^3であるRuO2 (PDF番号: 7
1-2273)が検出された。
【0133】実施例2−30 Ba0.8K0.2Ru
Onの調製 実験式Ba0.8K0.2RuOnで表される複合酸化
物触媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田
中貴金属製、ルテニウム 3.72重量%、硝酸 約3
5重量%) 13.6gに、硝酸バリウム(Ba(NO
3)2) 1.04g、硝酸カリウム(KNO3)
0.1gを加え、加熱溶解して得た均一溶液を、セラミ
ックス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間かけて加
熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミックス
製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間 加熱処理
したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られ
た前駆体を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用い
て、大気中、室温から900℃まで約70分で昇温し、
900℃で5時間保持したのち、室温まで放冷した。9
00℃から200℃までの冷却に要した時間は約4時間
であった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人
力で粉砕して複合酸化物触媒を得た。得られた複合酸化
物触媒を粉末X線回折(XRD)により分析したとこ
ろ、ユニットセル体積が618.5Å^3であるBaRuO3
(PDF番号: 88-0355)と一致する回折パターンが得られ
た。
【0134】実施例2−31 CrRuSbOnの調製 実験式CrRuSbOnで表される複合酸化物触媒を以
下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属
製、ルテニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量
%) 6.8gに硝酸クロム・9水和物(Cr(NO
3)3・9H2O) 1.0gを加え、加熱溶解して得
た均一溶液に、酸化アンチモン(Sb2O3 日本精鉱
Patox−C)粉末 0.36gを加え、撹拌して
懸濁させて得たスラリーを、セラミックス製蒸発皿上で
撹拌しながら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固
し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気
中、約400℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう
乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前駆体を、アル
ミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温
から600℃まで約45分で昇温し、600℃で5時間
保持したのち、室温まで放冷した。600℃から200
℃までの冷却に要した時間は約2時間であった。得られ
た複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕して複合
酸化物触媒を得た。得られた複合酸化物触媒を粉末X線
回折(XRD)により分析したところ、ユニットセル体
積が63.8Å^3であるCrRuSbO6 (PDF番号: 50-01
83)と一致する回折パターンが得られた。
【0135】実施例2−32 La1.11RuOn
(共沈法)の調製 実験式La1.11RuOnで表される複合酸化物触媒
を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金
属製、ルテニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量
%) 13.6gに硝酸ランタン(La(NO3)3・
6H2O) 1.44gを溶解して得た均一溶液を、空
気100ml/minを吹き込みながら、90℃に保っ
た20重量%KOH水溶液100mlに30分かけて滴
下した。滴下と同時に黒褐色の懸濁液が得られた。滴下
終了後、空気を吹き込みながら、90℃で5時間撹拌を
続け、一晩室温で放置した後、再び90℃で空気を吹き
込みながら、2時間撹拌したのち、約80℃の懸濁液を
濾過、水洗して黒褐色の固体を得た。水洗は1Lのイオ
ン交換水を数回に分けて注ぎ、吸引濾過により行った。
得られた固体を80℃で一晩乾燥して、黒褐色の固体
1.1gを得た。得られた固体を蛍光X線分析(XR
F)により分析したところ、La/Ruのモル比が1.
11であった。Kの含有量は1重量%以下であった。X
RDにより分析を行ったところ、結晶性の物質は検出さ
れなかった。
【0136】実施例2−33 Bi1.53RuOn
(共沈法)の調製 実験式Bi1.53RuOnで表される複合酸化物触媒
を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金
属製、ルテニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量
%) 13.6gに硝酸ビスマス(Bi(NO3)3)
の硝酸水溶液(Bi:1 mol/l、NO3− :
4.4 mol/l) 5mlを加えて得た均一溶液
を、空気100ml/minを吹き込みながら、90℃
に保った20重量%KOH水溶液100mlに30分か
けて滴下した。滴下と同時に黒褐色の懸濁液が得られ
た。滴下終了後、空気を吹き込みながら、90℃で5時
間撹拌を続け、一晩室温で放置した後、再び90℃で空
気を吹き込みながら、2時間撹拌したのち、約80℃の
懸濁液を濾過、水洗して黒褐色の固体を得た。水洗は1
Lのイオン交換水を数回に分けて注ぎ、吸引濾過により
行った。得られた固体を80℃で一晩乾燥して、黒色の
固体1.1gを得た。得られた固体を蛍光X線分析(X
RF)により分析したところ、Bi/Ruのモル比が
1.53であった。Kの含有量は1重量%以下であっ
た。XRDにより分析を行ったところ、結晶性の物質は
検出されなかった。
【0137】実施例2−34 BiRuOnの調製 実験式BiRuOnで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ル
テニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量%) 1
5.3gに、硝酸ビスマス・5水和物(Bi(NO3)
3・5H2O)2.73gを加え、加熱溶解して得た均
一溶液をセラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら、約1
0分間かけて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体
をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5
分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉
砕した。得られた前駆体を、アルミナるつぼに入れ、マ
ッフル炉を用いて、大気中、室温から1000℃まで約
75分で昇温し、1000℃で12時間保持したのち、
室温まで放冷した。1000℃から200℃までの冷却
に要した時間は約4時間であった。得られた複合酸化物
をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた複合酸
化物触媒を粉末X線回折(XRD)により分析したとこ
ろ、ユニットセル体積が1090.6Å^3であるBi2Ru2
O7(PDF番号: 81-2328)が検出された。
【0138】実施例2−35 PbRuOnの調製 実験式PbRuOnで表される複合酸化物触媒を以下の
方法で得た。硝酸ルテニウム水溶液(田中貴金属製、ル
テニウム 3.72重量%、硝酸 約35重量%) 1
5.3gに、硝酸鉛(Pb(NO3)2) 1.87g
を加え、加熱溶解して得た均一溶液をセラミックス製蒸
発皿上で撹拌しながら、約10分間かけて加熱により濃
縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上
で大気中、約400℃で約5分間 加熱処理したのち、
めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前駆体
を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気
中、室温から1000℃まで約75分で昇温し、100
0℃で12時間保持したのち、室温まで放冷した。10
00℃から200℃までの冷却に要した時間は約4時間
であった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人
力で粉砕した。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折
(XRD)により分析したところ、ユニットセル体積が
1077.5Å^3であるPb2Ru2O6.5 (PDF番号: 34-
0471)と一致する回折パターンが得られた。
【0139】実施例2−36 LaSrRu0.3Zn
0.7Onの調製 実験式LaSrRu0.3Zn0.7Onで表される複
合酸化物触媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水溶
液(田中貴金属製、ルテニウム 3.72重量%、硝酸
約35重量%) 5.47gに硝酸ランタン(La
(NO3)3・6H2O) 2.9g、硝酸ストロンチ
ウム(Sr(NO3)2) 1.41g、硝酸亜鉛6水
和物(Zn(NO3)2・6H2O) 1.39gを温
水25mlに溶解して得た均一溶液を加え、セラミック
ス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間かけて加熱に
より濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミックス製蒸
発皿上で大気中、約400℃で約5分間 加熱処理した
のち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得られた前
駆体を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉を用いて、
大気中、室温から1000℃まで約75分で昇温し、1
000℃で5時間保持したのち、室温まで放冷した。1
000℃から200℃までの冷却に要した時間は約4時
間であった。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて
人力で粉砕し、更に1050℃で12時間焼成した。得
られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕し
た。得られた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)
により分析したところ、ユニットセル体積が195.9Å^3
であるLaSrRu0.33Zn0.67O4 (PDF番
号: 82-1082)と一致する回折パターンが得られた。
【0140】実施例2−37 Ba3SrRu0.6T
a1.4Onの調製 実験式Ba3SrRu0.6Ta1.4Onで表される
複合酸化物触媒を以下の方法で得た。硝酸ルテニウム水
溶液(田中貴金属製、ルテニウム 3.72重量%、硝
酸 約35重量%) 5.47gに、硝酸バリウム(B
a(NO3)2) 2.61g、硝酸ストロンチウム
(Sr(NO3)2) 0.71gを温水25mlに溶
解して得た均一溶液を加え、さらに水酸化タンタル(ス
タルク社製 Ta2O584.3重量%)1.22gを
加えて得たスラリーをセラミックス製蒸発皿上で撹拌し
ながら、約10分間かけて加熱により濃縮乾固し、得ら
れた乾燥固体をセラミックス製蒸発皿上で大気中、約4
00℃で約5分間 加熱処理したのち、めのう乳鉢を用
いて人力で粉砕した。得られた前駆体を、アルミナるつ
ぼに入れ、マッフル炉を用いて、大気中、室温から10
00℃まで約75分で昇温し、1000℃で5時間保持
したのち、室温まで放冷した。1000℃から200℃
までの冷却に要した時間は約4時間であった。得られた
複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。得ら
れた複合酸化物触媒を粉末X線回折(XRD)により分
析したところ、ユニットセル体積が 472.6Å^3であるB
a3SrRu0.6Ta1.4O9 (PDF番号: 81-177
3)と一致する回折パターンが得られた。
【0141】実施例2−38 Fe2TeOnの調製 実験式Fe2TeOnで表される複合酸化物触媒を以下
の方法で得た。硝酸鉄・9水和物(Fe(NO3)3・
9H2O) 4.04g、テルル酸(H6TeO6)
1.15gを水25mlに加熱溶解して得た均一溶液を
セラミックス製蒸発皿上で撹拌しながら、約10分間か
けて加熱により濃縮乾固し、得られた乾燥固体をセラミ
ックス製蒸発皿上で大気中、約400℃で約5分間 加
熱処理したのち、めのう乳鉢を用いて人力で粉砕した。
得られた前駆体を、アルミナるつぼに入れ、マッフル炉
を用いて室温から600℃まで約45分で昇温し、60
0℃で5時間保持したのち、室温まで放冷した。600
℃から200℃までの冷却に要した時間は約2時間であ
った。得られた複合酸化物をめのう乳鉢を用いて人力で
粉砕して複合酸化物触媒を得た。得られた複合酸化物触
媒を粉末X線回折(XRD)により分析したところ、ユ
ニットセル体積が192.25Å^3であるFe2TeO6 (PD
F番号: 85-1507)と一致する回折パターンが得られた。
【0142】実施例2−39 TS−1の調製 Si/Tiモル比=33/1のチタノシリケートを以下
の方法で得た。テトラエトキシシランをフラスコ中で撹
拌しているところへテトラエトキシチタンをモル比が1
/33となる量比で滴下室温で混合する。0℃でSiに
対し0.45倍モルのテトラプロピルアンモニウムヒド
ロキシドの水溶液(Siに対し30倍モルの水)を添加
し1時間撹拌する。得られたゾルから80℃でエタノー
ルを留去し、残りのゾルをオートクレーブに移す。オー
トクレーブ中にて175℃で48時間水熱合成を行い、
得られた粉をろ過、水洗した後120℃で乾燥させる。
次いで550℃で6時間空気焼成しチタノシリケートを
得た。得られた固体を粉末X線回折(XRD)により分
析したところ、MF1型の構造が確認され、Tiが骨格
内に存在することが確かめられた。
【0143】
【発明の効果】本発明により、基礎的原料から高転化率
且つ高選択的にオキシラン化合物を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で得られるオキシラン化合物の誘導体を
示す図である。
【符号の説明】
R5〜R13は、同一か又は異なっていてもよい、水素
原子又は有機基を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/62 B01J 23/62 Z 23/63 23/64 Z 23/64 23/76 Z 23/644 23/78 Z 23/652 23/86 Z 23/745 23/89 Z 23/75 27/057 Z 23/76 27/185 Z 23/78 29/89 Z 23/86 C07D 303/04 23/89 C07B 61/00 300 27/057 B01J 23/56 301Z 27/185 23/74 301Z 29/89 311Z C07D 303/04 23/64 103Z // C07B 61/00 300 101Z (72)発明者 渡辺 展 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 4C048 AA01 AA02 BB01 BC01 CC01 UU03 XX02 XX05 4G069 AA02 BA03B BA07B BB04A BB04B BB06A BB06B BB14B BB20A BC03B BC04B BC09B BC10A BC10B BC12B BC13B BC15A BC16B BC20A BC21B BC22A BC24A BC25B BC26A BC26B BC31A BC34A BC35B BC38A BC42B BC43A BC44B BC49A BC50B BC53A BC54A BC56B BC57A BC58A BC58B BC59A BC61A BC62A BC62B BC65A BC66A BC66B BC67A BC67B BC68A BC69A BC70A BC70B BD07A BD07B CB07 CB73 EA01Y EC22 EC23 EC24 EC25 EC27 FC08 ZA37B 4H039 CA63 CC40

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル基を有する有機化合物を触媒の存
    在下、分子状酸素と反応させてオキシラン化合物を製造
    する方法において、触媒として周期表の第3〜16族か
    ら選ばれる少なくとも1種の金属を含む金属酸化物触媒
    及び/又は金属オキシハライド触媒を使用することを特
    徴とするオキシラン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 周期表の第3〜16族から選ばれる少な
    くとも1種の金属が、バナジウム、クロム、モリブデ
    ン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ニッケル、
    銅、セリウム、スズ、テルル、アンチモンから選ばれる
    少なくとも1種の金属である請求項1に記載のオキシラ
    ン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 触媒として金属酸化物触媒を使用する請
    求項1又は2に記載のオキシラン化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒として複合金属酸化物触媒を使用す
    る請求項3に記載のオキシラン化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 触媒として、周期表の第3〜16族から
    選ばれる1種の金属の単独金属酸化物を用いる請求項3
    に記載のオキシラン化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 触媒として金属オキシハライド触媒を
    使用する請求項1又は2に記載のオキシラン化合物の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 触媒として複合金属オキシハライド触媒
    を使用する請求項6に記載のオキシラン化合物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 触媒として、周期表の第3〜16族から
    選ばれる1種の金属の単独金属オキシハライド酸化物を
    使用する請求項6に記載のオキシラン化合物の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 周期表の第3〜16族から選ばれる1種
    の金属が、バナジウム、クロム、モリブデン、マンガ
    ン、鉄、ルテニウム、コバルト、ニッケル、銅、セリウ
    ム、スズ、テルル、アンチモンから選ばれる金属である
    請求項5又は8に記載のオキシラン化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
    ハライド触媒が、一般式:M(1)1.0M(2)αXβOnで
    表されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
    載のオキシラン化合物の製造方法。(式中、M(1)は周
    期表第3〜16族の金属から選ばれた元素またはそれら
    の組み合わせを意味し、M(2)はM(1)以外の金属元素ま
    たはそれらの組み合わせを意味し、Xはハロゲン元素を
    意味し、nは酸素のモル比で、M(1)、M(2)、X、のモ
    ル数とそれぞれの元素の価数により決定される数であ
    り、0≦α≦4.0、0≦β≦2.0、である)
  11. 【請求項11】 金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
    ハライド触媒中の酸素を除く構成金属元素の内、バナジ
    ウム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、ルテニウ
    ム、コバルト、ニッケル、銅、セリウム、スズ、テル
    ル、アンチモンの合量モル数が、触媒中の全金属元素に
    対して20モル%以上であることを特徴とする、請求項
    1〜10のいずれかに記載のオキシラン化合物の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
    ハライド触媒中の酸素を除く構成金属元素の内、バナジ
    ウム、クロム、モリブデン、マンガン、鉄、ルテニウ
    ム、コバルト、ニッケル、銅、セリウム、スズ、テル
    ル、アンチモンの合量モル数が、触媒中の全金属元素に
    対して100モル%以上であることを特徴とする、請求
    項11に記載のオキシラン化合物の製造方法。
  13. 【請求項13】 金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
    ハライド触媒中の活性成分であるバナジウム、クロム、
    モリブデン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ニ
    ッケル、銅、セリウム、スズ、テルル、アンチモンの配
    位数が6配位であり八面体構造であることを特徴とする
    請求項1〜12のいずれかに記載のオキシラン化合物の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
    ハライド触媒の粉末X線回折により得られるピーク高さ
    の大きい方から3番目までのピークのいずれもが、面間
    隔で8.8Å(CuKαで2θ=10°に相当)より小
    さい値を示すことを特徴とする請求項1〜13のいずれ
    かに記載のオキシラン化合物の製造方法。
  15. 【請求項15】 金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
    ハライド触媒の結晶構造のユニットセルの体積が2,300
    Å^3以下であることを特徴とする請求項1〜14のいず
    れかに記載のオキシラン化合物の製造方法。
  16. 【請求項16】 金属酸化物触媒及び/又は金属オキシ
    ハライド触媒が、予めそれらの触媒前駆体を300℃以
    上で焼成することにより得られた触媒であることを特徴
    とする、請求項1〜15のいずれかに記載のオキシラン
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 ビニル基を有する有機化合物と分子状
    酸素との反応が、下式(1)に従い反応することを特徴
    とする請求項1〜16のいずれかに記載のオキシラン化
    合物の製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、水素または炭化水素ま
    たは各種官能基を有する炭化水素鎖を表し、R1とR4
    は互いに結合して同一分子内に存在しても良い。)
  18. 【請求項18】 周期表の第3〜16族から選ばれる少
    なくとも1種の金属を含む金属酸化物触媒及び/又は金
    属オキシハライド触媒からなるオキシラン化合物製造用
    触媒。
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