JP3715774B2 - 炭酸エステル製造用触媒及びその製法、並びに該触媒を用いた炭酸エステルの製法 - Google Patents

炭酸エステル製造用触媒及びその製法、並びに該触媒を用いた炭酸エステルの製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸エステル製造用の触媒とその製法、並びに、該触媒を用いてエポキシ化合物と二酸化炭素から炭酸エステルを効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より炭酸エステルの製法は種々知られており、又その際に使用される触媒についても様々のものが提案され且つ実用化されている。その代表的なものは、ルイス酸と含窒素有機塩基および水からなる触媒(特開昭51−13720号)、第4級ホスホニウム化合物(特開平4−230679号)、第4級アンモニウムハロゲン化物(特公平1−49269号)、グリニヤール試薬(特公昭55−5510号)、第4級ホスホニウム塩とアルコール(特開昭59−13776号)などが例示される。
【0003】
ところが上記公知の触媒は、高価な遷移金属を含む塩や、不安定で安全性に欠ける化合物であったり、触媒活性が容易に失われ易い、反応終了後の触媒の分離が容易でない、といった多くの欠点を有している。更に、古くから用いられている触媒として、アルカリ金属ハロゲン化物などの金属ハロゲン化物触媒も知られているが(特公昭38−23175号など)、この触媒は二酸化炭素の転換率が低く、しかも反応終了後の触媒の分離が容易でないといった問題を含んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の様な従来技術の問題点に着目してなされたものであって、その目的は、安価に提供し得ると共に安定で安全性も高く、且つその調製および反応後の触媒の分離が容易であると共に、炭酸エステル製造時において高い転換率と選択率を得ることのできる触媒とその製法を開発すると共に、該触媒を用いてエポキシ化合物と二酸化炭素から炭酸エステルを効率よく製造することのできる技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明にかかる炭酸エステル製造用触媒は、下記一般式[1]で示される塩基性層状化合物を焼成したものであるところに特徴を有している。
[M2+ (1-x)・M3+ x・(OH)2]x+[(x/n)・An-]x-・mH2O ……[1]
(式中、M2+は1種以上の2価の金属、M3+は1種以上の3価の金属、An-は1種以上のn価のアニオン、xは0.05〜0.5を表す)
【0006】
上記本発明の触媒は、X線回折パターンにおいて、2θ[deg.]が40〜45の位置と60〜65の位置に夫々1つのピークを有しており、また上記塩基性層状化合物として特に好ましいのは、M2+がMg、M3+がAl、An-がCO3 2- ,Cl- およびSO4 2- から選ばれる少なくとも1種である複合化合物である。
【0007】
また本発明にかかる製法は、上記一般式で示される塩基性層状化合物を、酸化性雰囲気下に400〜700℃で焼成するところに特徴を有しており、こうした製造条件を採用することによって、炭酸エステル製造用として優れた活性の触媒を得ることができる。更に、エポキシ化合物と二酸化炭素を用いて炭酸エステルを製造する際に、上記触媒を使用し、1〜200気圧の二酸化炭素分圧下に20〜200℃で反応させると、炭酸エステルを優れた転換率と選択性の下で効率よく製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明者等は上記の様な従来技術に指摘される問題点に着目し、経済的に安価に提供し得ると共に、その調製および反応後の触媒の分離が容易であり、しかも炭酸エステル製造時における転換率や選択率が高く、更には触媒活性が失われた後も容易に活性を回復することのできる固体触媒の開発を期して鋭意研究を進めてきた。
【0009】
その結果、上記一般式[1]で示される塩基性層状化合物を、酸化性雰囲気下に好ましくは400〜700℃の温度域で焼成することによって得られる複合酸化物は、後記実施例でも明らかにする如く炭酸エステル製造用の触媒として卓越した転換率と選択性を示すこと、しかもこの触媒は、上記一般式[1]からも明らかである様に、安価な2価金属と3価金属を含む塩基性層状化合物を原料とし、これを焼成することによって極めて安価に製造し得ること、更にこの触媒は、使用回数を重ね或は使用時間が経過するにつれて活性が低下するが、活性が失われた後は上記条件で焼成を行なうことにより容易に活性を回復するので繰り返し使用が可能であること、を確認し、上記本発明に想到したものである。
【0010】
本発明に係る触媒の原料となる上記一般式[1]で示される塩基性層状化合物において、M2+で示される2価金属の具体例としては、Mg2+,Zn2+,Ni2+,Cu2+,Sn2+,Cd2+,Pd2+などが例示されるが、それらの中でも特に好ましいのはMg2+である。またM3+で示される3価金属の具体例としては、Al3+,Fe3+,Cr3+,Rh3+,Ru3+などが例示されるが、中でも特に好ましいのはAl3+である。更にAn-で示されるアニオンの具体例としてはCl- ,NO3 -,CO3 2- ,サリチル酸残基[HOC64 COO- ],修酸残基[(COO)2 2- ],クエン酸残基など、一価もしくは多価の有機カルボン酸残基などが例示されるが、中でも特に好ましいのはCO3 2- ,Cl- およびSO4 2- である。
【0011】
n-が1価または2価のアニオンである場合を、更に他の一般式で示すと下記の通りとなり、
[M2+ (1-x)・M3+ x・(OH)2]x+[(x/(1-y)・(A- (1-y)・A2- y)]x-・mH2O
(式中、M2+,M3+,xは前記式[1]と同じ意味、A- は1価のアニオン,A2-は2価のアニオン、yは1以下の正数を表わすし、更に外A- ,A2-の一部は3価以上のアニオンで置換されていることもある)
またxは0.05以上、より好ましくは0.1以上で、且つ0.5以下、より好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.33以下であり、xの値が0.05未満でも又0.5を超えても、本発明で意図するレベルの触媒活性が得られなくなる。
【0012】
上記好ましい態様を総合して、一般式[1]で示される好ましい塩基性層状化合物としては、ハイドロタルサイトとその類似化合物である。
【0013】
上記塩基性層状化合物の中でも特に好ましいハイドロタルサイトは、Mg0.825 AL0.175(OH)1.934・(CO3)0.103・Cl0.021・mH2Oで表わすことができ、そのX線回折パターンには、図1(1)に●で示す如く、層状構造に由来するピークが2θ[deg.]で11,22,34,37付近に夫々1個および60付近に2個表われるが、これを酸化性雰囲気下に焼成すると、図1(2)に示す如く層状構造に由来する上記ピーク●が焼失し、複合酸化物に由来するピーク▲が2θ[deg.]で40〜45と60〜65に夫々1個づつ表われる。そしてこの様なX線回折パターンを示す複合酸化物は、前述の如く炭酸エステル製造用の触媒として極めて優れた性能を示すことが確認された。
【0014】
尚、上記ハイドロタルサイトは、基本的にはM2+(OH)2 ブルーカイトの8面体が稜を共有して広がった面の積層構造を有しており、M3+の置換により生じた価数のアンバランスは、層間にAn-を取り込んで補償している安定な化合物である。
【0015】
そして、上記の如き特定の塩基性層状化合物を焼成することによって得られる複合酸化物が、炭酸エステルの製造、とりわけエポキシ化合物と二酸化炭素から炭酸エステルを製造する際の触媒として優れた性能を示す理由はまだ未解明であるが、該複合酸化物の表面には、ルイス酸点と強いルイス塩基点が発現し、それら酸点と塩基点の存在によって二酸化炭素とエポキシ化合物の接触反応を促進し、炭酸エステル製造時における転換率や選択性を著しく高めているものと考えられる。
【0016】
上記塩基性層状化合物を焼成し、前記X線回折パターンを有する触媒活性の高い複合酸化物を効率よく得るには、焼成雰囲気を酸化性雰囲気とすると共に、焼成温度を400℃以上、より好ましくは500℃以上で、且つ700℃以下、より好ましくは600℃以下にすることが望ましい。しかして焼成温度が400℃未満の低温である場合は、焼結不足でハイドロタルサイトが未焼結状態で残存し、一方700℃を超えて過度に高温となると、焼結物がスピネル構造に変質し、いずれの場合も炭酸エステル製造用としての触媒活性を失う。
【0017】
かくして得られる本発明の触媒は固形触媒であり、反応液からの触媒の分離が極めて簡単である。しかもこの触媒は、使用頻度の増大や使用時間の経過に伴って徐々に触媒活性が低下するが、活性を失った後は前述した温度域で焼成を行うことによって触媒活性を回復するので、何回も繰り返し使用することができる。
【0018】
本発明に係る上記触媒は、エポキシ化合物と二酸化炭素との反応によって炭酸エステルを製造する際の触媒として極めて高い転換率と選択性を示すが、中でも該触媒の特徴が最も有効に発揮されるエポキシ化合物は、下記一般式[2]で示される化合物であり、
【0019】
【化1】
Figure 0003715774
【0020】
(式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 は、夫々同一もしくは異なって水素、アルキル基、アリール基、アルル基またはそれらの置換体を表す)
【0021】
具体例としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1−ブテンオキサイト、1−オクテンオキサイド、スチレンオキサイド、3−メトキシプロピレンオキサイド、3−フェノキシプロピレンオキサイドなどが挙げられる。これらの中でも特に好ましいのは、分子末端にエポキシ基を有するエポキシ化合物(前記一般式3においてR1 とR2 がいずれも水素である化合物)である。
【0022】
上記エポキシ化合物を使用し、前述した触媒を用いて炭酸エステルを製造する際の好ましい条件を簡単に説明すると次の通りである。
【0023】
まず二酸化炭素は、エポキシ化合物に対して過剰量使用し、前記触媒を存在せしめた反応系にエポキシ化合物を供給し、これに二酸化炭素を導入することによって反応系内の圧力を調整しつつ、エポキシ化合物と二酸化炭素の反応を行なう。この反応を行なう際の好ましい圧力や温度は、原料化合物の種類によっても変わってくるので一律に決めることはできないが、好ましい圧力は1〜200気圧、より好ましくは1〜30気圧、好ましい温度は20〜200℃、より好ましくは50〜120℃の範囲である。
【0024】
反応溶媒は必ずしも必須とされないが、使用する場合は、炭酸エステル生成反応に不活性の溶媒、例えばジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒を使用することが望ましい。
【0025】
かくして、エポキシ化合物と二酸化炭素を原料として炭酸エステルを製造する際に上記複合酸化物触媒を使用すると、下記実施例でも明らかにする如く、優れた転換率と選択性の下で炭酸エステルを極めて効率よく製造することが可能となる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0027】
実施例1
(触媒Aの製造)
Mg(NO32 ・6H2 O(1モル)とAl(NO33 ・9H2 O(0.2モル)を秤量してからマイヤーに入れ、脱イオン水約100mlを加えて溶解し、溶液aとする。一方、Na2CO3 (0.943モル)とNaOH(3.5モル)を秤量し、脱イオン水約100mlに溶解して溶液bとする。
【0028】
上記溶液bを攪拌しながら、これに室温下に溶液aをゆっくりと滴下する。滴か終了後、混合液を約65℃で18時間攪拌し、生成するスラリー状の結晶をヌッチエと用いて吸引濾過し、110℃で1晩乾燥して白色粉末状の結晶を得た。
【0029】
この結晶を元素分析および粉末X線回折により分析したところ、下記の化学成分を有すると共に、図1(1)に示すX線回折パターンを有するハイドロタルサイトであることが確認された。
(化学成分:重量%)
MgO:44.09,Al23 :11.81,乾燥ロス:4.20
CO2 :6.03,Cl:1.00,Mg/Al:4.72
[Mg0.825Al0.175(OH)1.948(CO)0.103(Cl)0.021・mH2O]
【0030】
上記で得たハイドロタルサイトを電気炉に入れ、酸化性雰囲気下に400℃で1時間焼成して複合酸化物触媒Aを得た。該複合酸化物触媒AのX線回折パターンは図(2)に示す通りであった。
【0031】
(炭酸エステルの製造)
オートクレーブに、プロピレンオキシド0.23g(4mmol)と溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド)3ml、および上記で得た複合酸化物触媒A0.5gを装入し、内圧が5気圧となる様にCO2 を吹き込んだ後、100℃で24時間保持して炭酸エステル化反応を行なった。反応終了後、固体触媒を除去し、液相をガスクロマトグラフィ−で分析することにより、転換率と選択率を求めたところ、表1に示す結果が得られた。
【0032】
上記において、エポキシ化合物の種類と反応時間を種々変えた以外は上記と全く同様にして炭酸エステル下反応を行なったところ、表1に併記する結果が得られた。また、上記プロピレンオキシドを用いた炭酸エステル製造反応に用いた触媒(前記反応終了後に反応液から分離した触媒)をアセトンで十分に洗浄した後、再度400℃で1時間焼成した再生触媒A’、および前記焼成前のハイドロタルサイト(非焼成物C)、並びにMgOとAl23 を単に混合した単純混合物Dを夫々使用し、上記と同じ条件で炭酸エステル製造反応を行ない、表1に併記する結果を得た。
【0033】
【表1】
Figure 0003715774
【0034】
表1からも明らかである様に、本発明の複合酸化物触媒Aは、様々のエポキシ化合物と炭酸ガスを用いた炭酸エステル合成反応において、いずれも高い転換率と選択率を示しており、又使用後再焼成して得た再生触媒を用いた場合も、高い転換率と選択率が得られている。
【0035】
これらに対し、焼成前のハイドロタルサイト(非焼成物C)、あるいはMgOとAl23 の単純混合物Dは、いずれも炭酸エステル合成反応の触媒活性に欠けることが分かる。
【0036】
実施例2
上記実施例1において、Mg(NO32 ・6H2 OとAl(NO33 ・9H2 Oの使用比率と焼成温度を表2に示す如く変更した以外は、同様にして触媒を製造した。また、比較のため、MgOおよびAl23 の各単独酸化物、およびMgO/Al23 =5/1の単純混合酸化物、並びにZnO/Al23 =3/1の単純混合酸化物を、比較触媒として調製した。
【0037】
次に、オートクレーブに、スチレンオキシド:4mmolと溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド)3ml、および上記で得た各触媒:0.5gを装入し、内圧が5気圧となる様にCO2 を吹き込んだ後、100℃で24時間保持して炭酸エステル化反応を行なった。反応終了後、固体触媒を除去し、液相をガスクロマトグラフィ−で分析して転換率と選択率を求めたところ、表2に示す結果が得られた。
【0038】
【表2】
Figure 0003715774
【0039】
上記表2より次の様に考えることができる。
▲1▼,▲3▼,▲5▼の触媒は、いずれも本発明の要件を満たすものであり、転換率、選択率ともに良好な値が得られている。
【0040】
これに対し、▲2▼,▲4▼はハイドロタルサイトを原料として用いたものであるが、▲2▼は焼成温度が低過ぎるため焼成が不十分であり、▲4▼は焼成温度が高過ぎるため酸化物がスピネル構造となり、いずれも満足のいく転換率と選択率が得られていない。また▲6▼はMgO単独の酸化物を用いたもので、転換率が低く、また▲7▼は転換率は高いものの選択率が低く、大部分がジオールとなって炭酸エステル製造触媒としては実用化できない。更に▲8▼,▲9▼はMgOまたはZnOとAl23 の単純混合物であるが、本発明に比べて転換率と選択率のいずれも不十分であることが分かる。
【0041】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、特定の塩基性層状化合物を出発原料として使用し、これを焼成することによって、炭酸エステル製造用触媒として卓越した転換率と選択率を示す複合酸化物触媒を提供し得ることになった。
【0042】
しかもこの触媒は、安価で且つ安全な2価と3価の金属からなる塩基性化合物を原料として極めて廉価に提供することができると共に、安定で安全性も高く、且つその調製および反応後の触媒の分離が容易であると共に、失活後は焼成することによって容易に活性を回復するので、繰り返し使用が可能であり、工業的に極めて有用な触媒である。更に、この触媒を使用することによって、エポキシ化合物と二酸化炭素から、炭酸エステルを高い転換率と収率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合酸化物と、その原料として用いた塩基性層状化合物のX線回折パターンを対比して示す図である。

Claims (5)

  1. 下記一般式[1]で示される塩基性層状化合物を焼成したものであることを特徴とする炭酸エステル製造用触媒。
    [Mg (1-x)Al x・(OH)2]x+[(x/n)・An-]x-・mH2O ……[1]
    (式中、A n-は1種以上のn価のアニオン、xは0.05〜0.5を表す)
  2. X線回折パターンにおいて、2θ[deg.]が40〜45の位置と60〜65の位置に夫々1つのピークを有するものである請求項1に記載の触媒。
  3. n-がCO3 2-、Cl-およびSO4 2-から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の触媒。
  4. 上記請求項1〜3のいずれかで用いられる塩基性層状化合物を、酸化性雰囲気下に400〜700℃で焼成することを特徴とする炭酸エステル製造用触媒の製法。
  5. 上記請求項1〜3のいずれかに記載の触媒を使用し、エポキシ化合物と二酸化炭素を、1〜200気圧の二酸化炭素分圧下に20〜200℃で反応させることを特徴とする炭酸エステルの製法。
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