JP4213326B2 - アルキレンオキサイド付加反応用触媒 - Google Patents

アルキレンオキサイド付加反応用触媒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアルキレンオキサイド付加反応用触媒及びその製造方法、並びにかかる触媒を使用するアルキレンオキサイド付加体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルコールやフェノール等の活性水素を有する有機化合物にアルキレンオキサイドを付加させる反応に用いられる複合金属触媒の例として、MgとAlとを含むハイドロタルサイト類化合物からなる触媒が知られている(特表平5−503946号公報)。ここでは化合物の合成速度を速める並びに化合物の結晶性を高めるという観点から、50℃以上で反応させて触媒が調製されている。
【0003】
しかしながら、この触媒は触媒活性の点及び副生成物の生成の点で満足すべきものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、カルボニル価(COV)が5μmol/g以下であるアルキレンオキサイド付加体を得ることができる、触媒活性が良好なアルキレンオキサイド付加反応用触媒及びその製造方法、並びにかかる触媒を使用するアルキレンオキサイド付加体の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、M2+で表されるイオンとQ3+で表されるイオンとを含有する溶液とアルカリ剤とを、45℃以下(ただし、40℃を除く)にて混合後、熟成して得られる触媒前駆体を焼成してなる、一般式(I):
1-y ・Qy ・Oy+2/2 ・mH2 O (I)
(式中、MはMg、Zn、Ca、Ba、Fe、Co、Mn、Ni、Sr、Pd、Cd、Sn、Pt、Pb及びBeから選ばれる少なくとも1種類の2価金属を示し、QはAl、Sb、Fe、Co及びCrから選ばれる少なくとも1種類の3価金属を示す。mは0以上の数を示す。yは0<y<1の数を示す。)
で表されるアルキレンオキサイド付加反応用触媒及びその製造方法、並びにこれを使用したアルキレンオキサイド(以下、AOという)付加体の製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
<触媒の調製>
本発明の一般式(I)で表わされる触媒(以下、触媒(I)という)にかかる触媒前駆体は、M2+で表されるイオンとQ3+で表されるイオン(MとQは、前記同様の意味を表わす)とを含有する溶液(以下、金属イオン含有液という)とアルカリ剤とを45℃以下にて混合することにより沈殿物(複合水酸化物)として得られる。かかる触媒前駆体は、好ましくは、一般式(II):
[M2+ 1-x 3+ x (OH)2 x+(An-x/n ・pH2 O (II)
(式中、MとQは前記と同様であり、An-はアルカリ剤由来のn価の陰イオン基を示す。Aが複数の場合には、nはAの価数の合計値を示す。また、nは1〜3の整数を示す。pは0以上の数を示し、xは0.1≦x≦0.5の数を示す。)で表される。
【0007】
ここでM2+で表されるイオンとして、Mg2+及び/又はZn2+が好ましく、Q3+で表されるイオンとして、Al3+が好ましい。即ち、触媒前駆体は、Mg/Al、Zn/Al又はMg/Zn/Alからなる複合水酸化物であるのが好ましい。尚(I)及び(II)の構造はX線粉末回折測定により求める。
【0008】
金属イオン含有液の調製には、前記各金属の硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、塩化物塩等いずれを用いてもよいが、触媒活性の観点から硝酸塩が好ましい。金属塩を溶解する溶媒としては、通常使用されるイオン交換水等の水の他、メタノール、エタノール、エチレングリコール等の有機溶剤を使用してもよく、また、これらの混合物であってもよい。アルカリ剤は、金属イオン含有液との混合によって沈殿を生ずるものなら何でもよいが、例えばOH- イオンを有する化合物とAn-イオンを有する化合物の混合物もしくはいずれか一方が挙げられる。混合物として用いる場合には、両化合物の混合物として若しくは各々同時供給して、触媒前駆体の調製に用いられる。An-イオンとしては、S、Se、Te、P、Si、Ge、Sn、B、V、Cr、Mo、W、Mn、Ru、Rh、Os及びUから選ばれる少なくとも1種の酸素酸又は金属ハロゲン酸の陰イオン、S2-、CO3 2-又はCs3 2-等が例示される。触媒活性の観点から、好ましいアルカリ剤としては、水酸化ナトリウムと、炭酸ナトリウム又は硫酸ナトリウム、特に炭酸ナトリウムとの混合物が挙げられる。アルカリ剤の供給形態は、固形若しくは水溶液のいずれの形態でもよいが、反応の均一性の観点から水溶液が好ましい。尚、本発明にいう触媒活性とは、AO付加反応の反応活性及び選択性に対する作用能をいう。
【0009】
金属イオン含有液中のM2+で表されるイオンとQ3+で表されるイオンの量比はモル比で、好ましくは1:1〜9:1であり、より好ましくは1:1〜5:1である。アルカリ剤中のOH- イオンを有する化合物とAn-イオンを有する化合物の量比は所望の触媒前駆体、ひいては所望の触媒が得られれば、特に限定されるものではない。また、触媒前駆体調製時における、金属イオン含有液中のM2+で表されるイオンとQ3+で表されるイオンの合計量とアルカリ剤に含まれるOH- イオンとAn-イオンの合計量との比についても、同様に特に限定されるものではない。
【0010】
触媒前駆体の調製は、所定の反応槽に金属イオン含有液とアルカリ剤とを供給し、攪拌混合して両者の沈殿反応により行なう。触媒活性の観点から、金属イオン含有液とアルカリ剤とを同時に添加し、アルカリ剤の添加速度を調節して、混合液のpHを一定に保ちながら行なうことが好ましい。一定に保つpH値は、金属成分により異なり、Mg及び/又はZnとAlとの場合pH=9〜11の範囲で設定することが好ましい。かかる沈殿反応は、触媒活性の観点から、45℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは−20〜20℃、最も好ましくは−15〜10℃であり、1〜5時間程度行なう。次いで所望により1〜20時間程度、金属イオン含有液とアルカリ剤の供給を停止して沈殿反応と同様の条件で熟成を行なう。
【0011】
従来、45℃以下にて触媒前駆体を調製することは可能であったが、前駆体の合成速度を早める並びに前駆体の結晶性を高めるという観点から、かかる温度域での触媒前駆体の調製は行われていなかった。一方、本発明においては、触媒の活性が調製温度によって著しく変化するということを新たに見出し、かかる知見に基づき、45℃以下という低温での反応により触媒前駆体を調製することにより、本発明の所望の効果を有する触媒を調製することが可能となった。
【0012】
金属イオン含有液とアルカリ剤の混合によって得られる触媒前駆体は、濾過、遠心分離等の方法によって溶媒から分離し、得られた触媒前駆体を水、好ましくはイオン交換水を用いて洗浄する。洗浄後、80〜120℃で乾燥させ、不活性ガス気流中、空気中又は真空下で、好ましくは400〜1000℃、より好ましくは500〜800℃で焼成して酸化物とすることにより、目的の触媒を得る。焼成後の触媒は、水又は二酸化炭素の吸着を防ぐ為、不活性ガス又は真空中で冷却し、冷却後、反応に用いる活性水素を有する有機化合物(以下、活性水素化合物という)又はAO付加体に浸漬することが好ましい。
【0013】
触媒(I)はまた、成形体にして用いることもできる。成形は、例えば触媒(I)もしくは触媒前駆体に対して、成形用バインダーとして、水のみ、又は水とアルミナゾル、シリカゾル、アンチモンゾル、チタンゾル、ジルコニアゾルの群から選ばれる1種以上の無機バインダー若しくはエタノール、メタノール、エチレングリコール、グリセリン、脂肪族アルコール等の有機バインダーとの水溶液を、触媒(I)若しくは触媒前駆体と成形用バインダーとの混合物中、好ましくは50重量%以下、より好ましくは0.5〜40重量%、特に好ましくは0.5〜30重量%添加して行なわれる。成形用バインダーとの混練は、例えば公知のニーダー等を使用して行い、成形は、例えば公知の押出成形、打錠成形等により行なうことができる。成形後、前述の条件にて乾燥、焼成する。
【0014】
<AO付加反応>
本発明にいうAO付加反応とは、活性水素化合物にAOを付加させる反応をいう。本発明の触媒は触媒活性が高く、かかるAO付加反応において、反応活性及び選択性を向上させ得るものである。反応活性を十分高く維持することができることから、反応時における触媒使用量を少なくすることができ、触媒分離工程への負荷を低減できる。さらに、AO付加反応の選択性が高いことから、AO付加体のCOV値を好ましくは5μmol/g以下、より好ましくは3.5μmol/g以下とすることができ、AO付加体を原料にして誘導体を製造する際に、好ましくない副反応の発生を抑制することができる。尚、COV値は後述の実施例に記載の方法により測定する。
【0015】
AO付加反応に用いる活性水素化合物としては、アルコール類、フェノール類、ポリオール類、カルボン酸類、チオール類、アミン類、アミド類の1種以上が挙げられる。これらの中ではアルコール類が好ましく、かかるアルコール類としては、炭素数2〜30の直鎖又は分岐鎖の一級又は二級アルコールが好ましく、炭素数6〜24の一級アルコールがより好ましい。具体的には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等を挙げることができる。
【0016】
またAOは、活性水素化合物と反応して付加体を生成し得るものならばどのようなものでもよいが、炭素数2〜8の、隣接する炭素がエポキシ化されたものが好ましく、エチレンオキサイド(以下、EOという)、プロピレンオキサイド、又はこれらの混合物が特に好ましい。
【0017】
AO付加反応の反応器は、攪拌槽型回分式、攪拌槽型流通式、固定床流通式等いずれの形式も用い得るが、触媒分離回収の煩雑さなどを考慮すれば固定床流通式が望ましい。
【0018】
回分式反応器での使用においては、本発明の触媒使用量は、通常、活性水素化合物100重量部に対して0.05〜20重量部が好ましく、0.1〜8重量部がより好ましい。反応温度は、低すぎると反応速度が遅く、高すぎると生成物が分解してしまうので、好ましくは80〜230℃、より好ましくは120〜180℃、特に好ましくは120〜160℃である。反応圧力は、反応温度にもよるが、好ましくは2MPa絶対圧以下、より好ましくは0.1〜1MPa絶対圧である。
【0019】
AO付加反応において触媒を粉末状で使用する場合は、例えば反応器中に活性水素化合物と触媒とを前記比率にて仕込み、窒素雰囲気中で、所定の温度・圧力条件下で活性水素化合物1モルに対してAOを好ましくは0.1〜100モル導入して反応させた後、冷却し、触媒を濾別することによりAO付加体を得ることができる。また、触媒を成形体として使用する場合は、例えばステンレス製の針金等によって作られたバスケットを有する攪拌翼に成形触媒を入れ、これと活性水素化合物を反応器に仕込み、窒素雰囲気中で、所定の温度・圧力条件下でAOを導入して反応させた後、冷却し、生成したAO付加体のみを抜き出すことにより行なうことができる。
【0020】
AO付加体の製造を固定床流通式で行なう場合には、例えば固定床流通式の反応器に触媒を充填し、AOと活性水素化合物とを活性水素化合物1モルに対してAOを好ましくは0.1〜10モルの割合として通液する。通液速度は液空間速度で0.1〜100h-1が好ましく、0.2〜70h-1がより好ましく、1〜50h-1が特に好ましい。反応管圧力は特に限定されるものではなく、通常実施される公知の程度で良い。具体的には3MPa絶対圧以下が好ましく、0.2〜2MPa絶対圧がより好ましく、0.2〜1MPa絶対圧が特に好ましい。反応温度は、50〜300℃が好ましく、80〜250℃がより好ましく、100〜230℃が特に好ましい。AOとして低級AO、特にEOを用いる場合には、その爆発の危険性を避ける為に、窒素雰囲気下に行なうのが好ましい。
【0021】
この固定床流通式で行なった場合、得られるAO付加体中には、触媒の成分金属は含まれず、反応後、AO付加体と触媒の濾過・遠心分離等による分離処理が不必要である。
【0022】
【実施例】
実施例1
〔触媒調製〕
Zn(NO3 ) 2 ・6H2 Oを0.5mol/L及びAl(NO3 3 ・9H2 Oを0.2mol/Lの割合で水に溶解した混合溶液を、0.24mol/LNa2 CO3 水溶液及び4N NaOH水溶液と共に、それぞれ25mL/min、18mL/min及び10〜15mL/minの液量で10L容積の反応槽に同時供給した。反応槽には予め水1Lを入れておいて、定速攪拌器で300rpmで攪拌した。反応槽を外部から冷媒により冷却し、反応液を5℃に保ち、pH9.7〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加量を調節した状態で、2時間沈殿反応を行ったあと、各水溶液の供給を停止し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。その後懸濁液を濾過し、得られた白色固体をイオン交換水を用いて十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温風乾燥器中で12時間乾燥させ、下記式:
[Zn5/7 Al2/7 (OH)2 ](CO3 1/7 ・2.7H2
で表される白色固体状の触媒前駆体を得た。次いで、乾燥後の触媒前駆体をN2 気流中で550℃、2時間焼成し触媒を得た。
【0023】
〔AO付加体の製造〕
3.5Lオートクレーブにラウリルアルコール500gと、上記触媒をアルコール100重量部に対して4重量部仕込み、系中を窒素で置換した後、300rpmで低速攪拌しながら165℃まで昇温した。同温度でEO 213gを圧力0.36MPaに保ちながら導入し、反応を行った。反応活性は6.5mol−EO/(mol−アルコール・h)であった。110℃に冷却し、触媒を濾別した。また、下記の測定法により測定したAO付加体のCOV値は2μmol/gであった。
【0024】
<COV測定法>
AO付加体を2,4−ジニトロフェニルヒドラジンで発色させ、435nmで吸光度を測定し、検量線より試料1g中のカルボニル化合物のμmol数を求め、それをCOV値とした。
【0025】
実施例2〜4
触媒前駆体調製時の温度を15、30、45℃にする以外は、実施例1と同様にして触媒を調製し、同様にAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0026】
実施例5
Mg(NO3 ) 2 ・6H2 O 192.3g、Al(NO3 3 ・9H2 O 120.8gをイオン交換水1315gに溶解した混合溶液を、0.24mol/L Na2 CO3 水溶液及び4N NaOH水溶液と共に、それぞれ12.5mL/min、9mL/min及び5〜7.5mL/minの液量で10L容積の反応槽に同時供給した。反応槽には予め水を500g入れておき、定速攪拌器で250rpmで攪拌した。反応液は液温度が15℃になるように温度制御し、さらにpH9.7〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加量を調節し、2時間沈殿反応を行った後、各水溶液の供給を停止し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。この懸濁液を濾過し、得られた白色固体をイオン交換水を用いて十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温風乾燥器中で12時間乾燥させ、白色固体状の触媒前駆体を得た。次いで、乾燥後の触媒前駆体をN2 気流中で550℃、2時間焼成し触媒を得た。得られた触媒を用い、仕込み触媒量を0.2重量部にする以外は実施例1と同様の操作を行いAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0027】
実施例6
Zn(NO3 ) 2 ・6H2 O 55.8g、Al(NO3 2 ・9H2 O 112.5g及びMg(NO3 2 ・6H2 O 144.2gをイオン交換水1299gに溶解した混合溶液を、0.24mol/L Na2 CO3 水溶液及び4N NaOH水溶液と共に、それぞれ12.5mL/min、9mL/min及び5〜7.5mL/minの液量で5L容積の反応槽に供給した。反応槽には予め水を500g入れておき、定速攪拌器で250rpmで攪拌した。反応液は液温度が15±2℃になるように温度制御し、さらにpHが9.7〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加量を調節し、2時間沈殿反応を行った後、各水溶液の供給を停止し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。この懸濁液を濾過し、得られた白色固体をイオン交換水を用いて十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温風乾燥器中で12時間乾燥させ、白色固体状の触媒前駆体を得た。次いで、乾燥後の触媒前駆体をN2 気流中で550℃、2時間焼成し触媒を得た。得られた触媒を用い、仕込み触媒量を0.2重量部にする以外は実施例1と同様の操作を行いAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0028】
比較例1及び2
触媒前駆体調製時の温度を60、80℃にする以外は、実施例1と同様にして触媒を調製し、同様にAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0029】
比較例3
触媒前駆体調製時の温度を60℃にする以外は、実施例5と同様にして触媒を調製し、同様にAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0030】
比較例4
触媒前駆体調製時の温度を80℃にする以外は、実施例5と同様にして触媒を調製し、同様にAO付加体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0004213326
【0032】
【表2】
Figure 0004213326
【0033】
表2から明らかなように、触媒前駆体を45℃以下で調製して得た触媒は触媒活性が良好であり、かかる触媒によれば、COV値が5μmol/g以下のAO付加体を効率よく製造することができる。また触媒前駆体の調製温度を下げるほど、反応活性が向上することが判る。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、触媒活性が良好なAO付加反応用触媒が得られ、かかる触媒を用いることによりCOV値が5μmol/g以下のAO付加体を効率よく製造することができる。

Claims (4)

  1. 2+で表されるイオンとQ3+で表されるイオンとを含有する溶液とアルカリ剤とを、30℃以下にて混合後、熟成して得られる触媒前駆体を焼成してなる、一般式(I):
    1-y ・Qy ・Oy+2/2 ・mH2 O (I)
    (式中、MはMg及び/又はZnを示し、QはAlを示す。mは0以上の数を示す。yは0<y<1の数を示す。)
    で表されるアルキレンオキサイド付加反応用触媒。
  2. 触媒前駆体が、一般式(II):
    [M2+ 1-x3+ x (OH)2x+(An-x/n ・pH2O (II)
    (式中、MとQは前記と同様であり、An-はアルカリ剤由来のn価の陰イオン基を示す。Aが複数の場合には、nはAの価数の合計値を示す。また、nは1〜3の整数を示す。pは0以上の数を示し、xは0.1≦x≦0.5の数を示す。)
    で表される請求項1記載の触媒。
  3. 2+で表されるイオンとQ3+で表されるイオンとを含有する溶液とアルカリ剤とを、30℃以下にて混合後、熟成して得られる請求項において規定される一般式(II)で表わされる触媒前駆体を得、ついで焼成する、アルキレンオキサイド付加反応用触媒の製造方法。
  4. 請求項1又は2記載の触媒の存在下、活性水素を有する有機化合物にアルキレンオキサイドを付加させる、アルキレンオキサイド付加体の製造方法。
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