JP2002365473A - フェルールアセンブリ - Google Patents

フェルールアセンブリ

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JP2002365473A JP2001174937A JP2001174937A JP2002365473A JP 2002365473 A JP2002365473 A JP 2002365473A JP 2001174937 A JP2001174937 A JP 2001174937A JP 2001174937 A JP2001174937 A JP 2001174937A JP 2002365473 A JP2002365473 A JP 2002365473A
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ferrule
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Hidenori Iida
秀徳 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張強度および長期信頼性を向上させる。 【解決手段】 スリーブチューブT1の先端は、フェル
ールRの端部材Cに当接する。光ファイバ素線Pの先端
は、端部材Cから2mm以上離す。裸ファイバFの外周
に保護層Lを形成する。 【効果】 小さな曲率で裸ファイバFが曲がることがな
くなり、引張強度および長期信頼性を向上させることが
出来る。接着剤Bの硬化収縮によるファイバの光学特性
の劣化を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェルールアセン
ブリに関し、さらに詳しくは、引張強度および長期信頼
性を向上させうるフェルールアセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】図11〜図14は、従来のフェルールア
センブリを製造する過程の説明図である。まず、図11
に示すように、先端部分の被覆を除去して裸ファイバF
を露出させた光ファイバ素線PにスリーブチューブT1
を被せ、次いで光ファイバ素線Pの先端近傍の被覆上に
接着剤Aを付着させる。
【0003】次に、図12に示すように、スリーブチュ
ーブT1の先端を光ファイバ素線Pの先端に合わせるよ
うにスリーブチューブT1をスライドさせ、スリーブチ
ューブT1を接着剤Aに被せる。そして、接着剤Aを硬
化させる。この時、光ファイバ素線Pの中心とスリーブ
チューブT1の中心が同心となる(図12の状態)のが
好ましいが、ほとんどの場合は偏心してしまう(図13
の状態)。
【0004】次に、図13に示すように、フェルールR
の胴部材Sに穿設された素線穴S1に接着剤Bを注入
し、次いで素線穴S1にスリーブチューブT1および光
ファイバ素線Pを挿入すると共にフェルールRの端部材
Cに穿設された裸ファイバ穴C1に裸ファイバFを挿入
する。そして、スリーブチューブT1の先端および光フ
ァイバ素線Pの被覆の先端が端部材Cに当接するまで挿
入して位置決めした後、接着剤Bを硬化させてスリーブ
チューブT1と胴部材Sとを固着する。
【0005】図14は、上記のようにして製造された従
来のフェルールアセンブリ503を示す断面図である。
スリーブチューブT1の先端および光ファイバ素線Pの
先端は、端部材Cに当接するか、離れても1mm以下で
ある。なお、スリーブチューブT1を被せるのは、フェ
ルールRの後端近傍で光ファイバ素線Pが折れ曲がるこ
とを抑制するためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のフェルールアセ
ンブリ503では、ほとんどの場合、光ファイバ素線P
の中心がスリーブチューブT1の中心から偏心している
ため、図14に示すように、裸ファイバFが曲がってい
る。そして、スリーブチューブT1の先端および光ファ
イバ素線Pの先端が端部材Cに当接するか離れても1m
m以下であるため、裸ファイバFが曲がる曲率は小さく
なっている。しかし、小さな曲率で裸ファイバFが曲が
っていると、引張強度が低くなると共に長期信頼性も低
くなる(破断までの寿命が短い)。そこで、本発明の目
的は、引張強度および長期信頼性を向上させうるフェル
ールアセンブリを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、先端部分の被覆を除去して裸ファイバを露出させた
光ファイバ素線と、前記光ファイバ素線の被覆の外側に
被せて前記被覆に接着剤で固着したスリーブチューブ
と、前記スリーブチューブを外側に固着した光ファイバ
素線が挿入された素線穴が穿設された胴部および前記裸
ファイバが挿入された裸ファイバ穴が穿設された端部を
有するフェルールとを具備してなるフェルールアセンブ
リにおいて、前記スリーブチューブの先端は前記端部に
当接するか前記端部から離れても1mm以下であり、前
記光ファイバ素線の被覆の先端は前記端部から2mm以
上離れており、前記裸ファイバの外周に保護層が形成さ
れていることを特徴とするフェルールアセンブリを提供
する。上記第1の観点によるフェルールアセンブリで
は、スリーブチューブの先端はフェルールの端部に当接
するか離れても1mm以下なので、これにより位置決め
が出来る。一方、光ファイバ素線の先端はフェルールの
端部から2mm以上離れているため、光ファイバ素線の
中心がスリーブチューブの中心から偏心している場合、
光ファイバ素線の先端からフェルールの端部までの間で
裸ファイバが曲がるが、その曲率は大きくなる。よっ
て、小さな曲率で裸ファイバが曲がることがなくなり、
引張強度および長期信頼性を向上させることが出来る。
【0008】なお、光ファイバ素線の被覆の先端がフェ
ルールの端部から2mm以上離れているため、その間の
裸ファイバが露出していると、接着剤(B)が硬化する
時の硬化収縮によってファイバの光学特性が劣化するこ
とがある。これに対して、裸ファイバの外周に保護層が
形成されているため、接着剤(B)の硬化収縮によるフ
ァイバの光学特性の劣化を防止できる。この接着剤
(B)の硬化収縮を緩和するため、接着剤(B)にSi
等のフィラーを混入することも好ましい。
【0009】第2の観点では、本発明は、先端部分の被
覆を除去して裸ファイバを露出させた光ファイバ素線
と、前記光ファイバ素線の被覆の外側に被せて前記被覆
に接着剤で固着したスリーブチューブと、前記スリーブ
チューブを外側に固着した光ファイバ素線が挿入された
素線穴が穿設された胴部および前記裸ファイバが挿入さ
れた裸ファイバ穴が穿設された端部を有するフェルール
とを具備してなるフェルールアセンブリにおいて、前記
スリーブチューブの先端と前記端部の間にスペーサが介
設されると共に、前記光ファイバ素線の被覆の先端は前
記端部から2mm以上離れており、前記裸ファイバの外
周に保護層が形成されていることを特徴とするフェルー
ルアセンブリを提供する。上記第2の観点によるフェル
ールアセンブリでは、スリーブチューブの先端をスペー
サを介してフェルールの端部に当接することにより位置
決めが出来る。一方、スペーサが光ファイバ素線の先端
とフェルールの端部とを2mm以上離すため、光ファイ
バ素線の中心がスリーブチューブの中心から偏心してい
る場合、光ファイバ素線の先端からフェルールの端部ま
での間で裸ファイバが曲がるが、その曲率は大きくな
る。よって、小さな曲率で裸ファイバが曲がることがな
くなり、引張強度および長期信頼性を向上させることが
出来る。
【0010】なお、光ファイバ素線の被覆の先端がフェ
ルールの端部から2mm以上離れているため、その間の
裸ファイバが露出していると、接着剤(B)が硬化する
時の硬化収縮によってファイバの光学特性が劣化するこ
とがある。これに対して、裸ファイバの外周に保護層が
形成されているため、接着剤(B)の硬化収縮によるフ
ァイバの光学特性の劣化を防止できる。この接着剤
(B)の硬化収縮を緩和するため、接着剤(B)にSi
等のフィラーを混入することも好ましい。
【0011】第3の観点では、本発明は、上記構成のフ
ェルールアセンブリにおいて、前記光ファイバ素線が複
数本であり、前記スリーブチューブが1つであって前記
複数本の光ファイバ素線全体の外側に被せてあることを
特徴とするフェルールアセンブリを提供する。上記第3
の観点によるフェルールアセンブリでは、複数本の光フ
ァイバ素線に1つのフェルールを取り付ける場合に、個
々の光ファイバ素線毎にスリーブチューブを被せるので
はなく、1つのスリーブチューブで済ませるから、製造
容易となる。
【0012】第4の観点では、本発明は、上記構成のフ
ェルールアセンブリにおいて、前記保護層が厚さ1μm
から10μmの金属層または厚さ2μmから20μmの
樹脂層であることを特徴とするフェルールアセンブリを
提供する。金属層の材料としては、ニッケル、銅、金、
銀、パラジウム、白金、コバルト、コバルト−ニッケル
合金、錫、半田などを用いることが出来る。また、金属
層を設ける方法としては、めっき、スパッタリング、C
VD、蒸着などを用いることが出来る。樹脂層の材料と
しては、モジュラスの低い樹脂、例えばOF−182や
UV(紫外線硬化樹脂)などを用いることが出来る。
【0013】第5の観点では、本発明は、上記構成のフ
ェルールアセンブリにおいて、前記保護層が、前記光フ
ァイバ素線の被覆の先端から前記端部までの間に形成さ
れていることを特徴とするフェルールアセンブリを提供
する。保護層は、接着剤(B)の硬化収縮によるファイ
バの光学特性の劣化を防止するものであるから、接着剤
(B)が付着する部分を保護できればよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図に示す本発明の実施の形
態を詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定さ
れるものではない。
【0015】−第1の実施形態− 図1〜図4は、本発明の第1の実施形態にかかるフェル
ールアセンブリを製造する過程の説明図である。まず、
図1に示すように、光ファイバ素線Pの先端部分の被覆
を除去して裸ファイバFを露出させ、その裸ファイバF
の外周に保護層Lを形成する。この保護層Lは、ニッケ
ル、銅、金、銀、パラジウム、白金、コバルト、コバル
ト−ニッケル合金、錫、半田などの金属を、めっき、ス
パッタリング、CVD、蒸着などの方法により、光ファ
イバ素線Pの被覆の先端から長さ2mm〜3mmの間
に、厚さ1μmから10μmで付着させたものである。
次に、光ファイバ素線PにスリーブチューブT1を被
せ、次いで光ファイバ素線Pの先端近傍の被覆上に接着
剤Aを付着させる。なお、スリーブチューブT1は、例
えばナイロンチューブである。また、接着剤Aは、例え
ば熱硬化性樹脂である。
【0016】次に、図2に示すように、スリーブチュー
ブT1の先端を光ファイバ素線Pの先端から2mm〜3
mmだけ突き出すようにスリーブチューブT1をスライ
ドさせ、スリーブチューブT1を接着剤Aに被せる。そ
して、接着剤Aを硬化させる。この時、光ファイバ素線
Pの中心とスリーブチューブT1の中心が同心となる
(図2の状態)のが好ましいが、ほとんどの場合は偏心
してしまう(図3の状態)。
【0017】次に、図3に示すように、フェルールRの
胴部材Sに穿設された断面円形の素線穴S1に接着剤B
を注入し、次いで素線穴S1にスリーブチューブT1お
よび光ファイバ素線Pを挿入すると共にフェルールRの
端部材Cに穿設された断面円形の裸ファイバ穴C1に裸
ファイバFを挿入する。そして、スリーブチューブT1
の先端が端部材Cに当接するまで挿入して位置決めした
後、接着剤Bを硬化させてスリーブチューブT1と胴部
材Sとを固着する。なお、フェルールRの胴部材Sは金
属(ステンレス)製であり、端部材Cはセラミック(ジ
ルコニア)製であり、両者は円筒状である。また、両者
は接着により一体化されている。接着剤Bは、例えば熱
硬化性樹脂である。また、接着剤Bは、接着剤Aに較べ
て粘性を低くしてある。これは、スリーブチューブT1
とフェルールRの隙間に浸透し易くするためである。
【0018】図4は、上記のようにして製造されたフェ
ルールアセンブリ101を示す断面図である。スリーブ
チューブT1の先端は、端部材Cに当接するか、離れて
も1mm以下である。光ファイバ素線Pの先端は、端部
材Cから2mm〜3mm離れている。なお、スリーブチ
ューブT1を被せるのは、フェルールRの後端での光フ
ァイバ素線Pの折れ曲がりを抑制するためである。
【0019】上記フェルールアセンブリ101では、ス
リーブチューブT1の先端はフェルールRの端部材Cに
当接するか離れても1mm以下なので、これにより位置
決めが出来る。一方、光ファイバ素線Pの先端は端部材
Cから2mm以上離れているため、光ファイバ素線Pの
中心がスリーブチューブT1の中心から偏心している場
合、光ファイバ素線Pの先端から端部材Cまでの間で裸
ファイバFが曲がるが、その曲率は大きくなる。よっ
て、小さな曲率で裸ファイバFが曲がることがなくな
り、引張強度および長期信頼性を向上させることが出来
る。
【0020】また、接着剤Bが硬化する時の硬化収縮に
よってファイバの光学特性が劣化することがあるが、裸
ファイバFの外周に保護層Lが形成されているため、接
着剤Bの硬化収縮によるファイバの光学特性の劣化を防
止できる。なお、接着剤Bの硬化収縮を緩和するため、
接着剤BにSi等のフィラーを混入してもよい。
【0021】−第2の実施形態− 図5〜図8は、本発明の第2の実施形態にかかるフェル
ールアセンブリを製造する過程の説明図である。まず、
図5に示すように、光ファイバ素線Pの先端部分の被覆
を除去して裸ファイバFを露出させ、その裸ファイバF
の外周に保護層Lを形成する。この保護層Lは、ニッケ
ル、銅、金、銀、パラジウム、白金、コバルト、コバル
ト−ニッケル合金、錫、半田などの金属を、めっき、ス
パッタリング、CVD、蒸着などの方法により、光ファ
イバ素線Pの被覆の先端から長さ2mm〜3mmの間
に、厚さ1μmから10μmで付着させたものである。
次に、光ファイバ素線PにスリーブチューブT1を被
せ、次いで光ファイバ素線Pの先端近傍の被覆上に接着
剤Aを付着させる。なお、スリーブチューブT1は、例
えばナイロンチューブである。また、接着剤Aは、例え
ば熱硬化性樹脂である。
【0022】次に、図6に示すように、スリーブチュー
ブT1の先端を光ファイバ素線Pの被覆の先端に合わせ
るようにスリーブチューブT1をスライドさせ、スリー
ブチューブT1を接着剤Aに被せる。そして、接着剤A
を硬化させる。この時、光ファイバ素線Pの中心とスリ
ーブチューブT1の中心が同心となる(図6の状態)の
が好ましいが、ほとんどの場合は偏心してしまう(図7
の状態)。
【0023】次に、図7に示すように、フェルールRの
胴部材Sに穿設された断面円形の素線穴S1にスペーサ
チューブT2を挿入する。なお、スペーサチューブT2
は、例えばナイロンチューブであり、長さは2mm〜3
mmである。次いで、素線穴S1に接着剤Bを注入し、
次いで素線穴S1にスリーブチューブT1および光ファ
イバ素線Pを挿入すると共にフェルールRの端部材Cに
穿設された断面円形の裸ファイバ穴C1に裸ファイバF
を挿入する。そして、スリーブチューブT1の先端がス
ペーサチューブT2を介して端部材Cに当接するまで挿
入して位置決めした後、接着剤Bを硬化させてスリーブ
チューブT1と胴部材Sとを固着する。なお、フェルー
ルRの胴部材Sは金属(ステンレス)製であり、端部材
Cはセラミック(ジルコニア)製であり、両者は円筒状
である。また、両者は接着により一体化されている。接
着剤Bは、例えば熱硬化性樹脂である。また、接着剤B
は、接着剤Aに較べて粘性を低くしてある。これは、ス
リーブチューブT1やスペーサチューブT2とフェルー
ルRの隙間に浸透し易くするためである。
【0024】図8は、上記のようにして製造されたフェ
ルールアセンブリ103を示す断面図である。スリーブ
チューブT1の先端は、スペーサチューブT2を介して
端部材Cに当接している。光ファイバ素線Pの先端は、
端部材Cから2mm〜3mm離れている。なお、スリー
ブチューブT1を被せるのは、フェルールRの後端での
光ファイバ素線Pの折れ曲がりを抑制するためである。
【0025】上記フェルールアセンブリ103では、ス
リーブチューブT1の先端をスペーサチューブT2を介
して端部材Cに当接することにより位置決めが出来る。
一方、スペーサチューブT2が光ファイバ素線Pの先端
と端部材Cとを2mm以上離すため、光ファイバ素線P
の中心がスリーブチューブT1の中心から偏心している
場合、光ファイバ素線Pの先端から端部材Cまでの間で
裸ファイバFが曲がるが、その曲率は大きくなる。よっ
て、小さな曲率で裸ファイバFが曲がることがなくな
り、引張強度および長期信頼性を向上させることが出来
る。
【0026】また、接着剤Bが硬化する時の硬化収縮に
よってファイバの光学特性が劣化することがあるが、裸
ファイバFの外周に保護層Lが形成されているため、接
着剤Bの硬化収縮によるファイバの光学特性の劣化を防
止できる。なお、接着剤Bの硬化収縮を緩和するため、
接着剤BにSi等のフィラーを混入してもよい。
【0027】−第3の実施形態− 図9は、第3の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
104を示す断面図である。このフェルールアセンブリ
104は、2穴フェルールR’に2本の光ファイバ素線
Pを一体化したものであるが、基本的には第1の実施形
態にかかるフェルールアセンブリ101と同様であり、
同様の製造方法により製造され、同様の効果が得られ
る。
【0028】−第4の実施形態− 図10は、第4の実施形態にかかるフェルールアセンブ
リ106を示す断面図である。このフェルールアセンブ
リ105は、2穴フェルールR’に2本の光ファイバ素
線Pを一体化したものであるが、基本的には第2の実施
形態にかかるフェルールアセンブリ103と同様であ
り、同様の製造方法により製造され、同様の効果が得ら
れる。
【0029】−他の実施形態− 2本の光ファイバ素線Pに2穴フェルールR’を取り付
ける場合に、上記第3〜第4の実施形態のように1つの
スリーブチューブT1およびスペーサチューブT2で済
ませれば製造の手間がかからないが、個々の光ファイバ
素線P毎にスリーブチューブT1およびスペーサチュー
ブT2を被せてもよい。また、2穴フェルールR’の代
わりに、2本の裸ファイバFを挿入しうる1つの穴を持
つフェルールを用いてもよい。
【0030】同様に、多数本(3本以上)の光ファイバ
素線Pに1つの多穴フェルールを取り付ける場合でも、
1つのスリーブチューブT1およびスペーサチューブT
2で済ませれば製造の手間がかからないが、個々の光フ
ァイバ素線P毎にスリーブチューブT1およびスペーサ
チューブT2を被せてもよい。また、多穴フェルールの
代わりに、多数本の裸ファイバFを挿入しうる1つの穴
を持つフェルールを用いてもよい。
【0031】また、モジュラスの低い樹脂、例えばOF
−182やUV(紫外線硬化樹脂)などを、光ファイバ
素線Pの被覆の先端から長さ2mm〜3mmの間に厚さ
2μmから20μmで塗布して、保護層Lを形成しても
よい。
【0032】
【発明の効果】本発明のフェルールアセンブリによれ
ば、小さな曲率で裸ファイバが曲がることがなくなり、
引張強度および長期信頼性を向上させることが出来る。
また、光ファイバ素線とフェルールとを固着する接着剤
の硬化収縮によるファイバの光学特性の劣化を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を製造するための接着剤塗布過程を示す説明図である。
【図2】第1の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を製造するための接着剤硬化過程を示す説明図である。
【図3】第1の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を製造するための挿入過程を示す説明図である。
【図4】第1の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を示す断面図である。
【図5】第2の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を製造するための接着剤塗布過程を示す説明図である。
【図6】第2の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を製造するための接着剤硬化過程を示す説明図である。
【図7】第2の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を製造するための挿入過程を示す説明図である。
【図8】第2の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を示す断面図である。
【図9】第3の実施形態にかかるフェルールアセンブリ
を示す断面図である。
【図10】第4の実施形態にかかるフェルールアセンブ
リを示す断面図である。
【図11】従来のフェルールアセンブリを製造するため
の接着剤塗布過程を示す説明図である。
【図12】従来のフェルールアセンブリを製造するため
の接着剤硬化過程を示す説明図である。
【図13】従来のフェルールアセンブリを製造するため
の挿入過程を示す説明図である。
【図14】従来のフェルールアセンブリを示す断面図で
ある。
【符号の説明】
101〜106 フェルールアセンブリ A 接着剤 C 端部材 C1 裸ファイバ穴 F 裸ファイバ L 保護層 P 光ファイバ素線 S 胴部材 S1 素線穴 T1 スリーブチューブ T2 スペーサチューブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部分の被覆を除去して裸ファイバを
    露出させた光ファイバ素線と、前記光ファイバ素線の被
    覆の外側に被せて前記被覆に接着剤で固着したスリーブ
    チューブと、前記スリーブチューブを外側に固着した光
    ファイバ素線が挿入された素線穴が穿設された胴部およ
    び前記裸ファイバが挿入された裸ファイバ穴が穿設され
    た端部を有するフェルールとを具備してなるフェルール
    アセンブリにおいて、 前記スリーブチューブの先端は前記端部に当接するか前
    記端部から離れても1mm以下であり、前記光ファイバ
    素線の被覆の先端は前記端部から2mm以上離れてお
    り、前記裸ファイバの外周に保護層が形成されているこ
    とを特徴とするフェルールアセンブリ。
  2. 【請求項2】 先端部分の被覆を除去して裸ファイバを
    露出させた光ファイバ素線と、前記光ファイバ素線の被
    覆の外側に被せて前記被覆に接着剤で固着したスリーブ
    チューブと、前記スリーブチューブを外側に固着した光
    ファイバ素線が挿入された素線穴が穿設された胴部およ
    び前記裸ファイバが挿入された裸ファイバ穴が穿設され
    た端部を有するフェルールとを具備してなるフェルール
    アセンブリにおいて、 前記スリーブチューブの先端と前記端部の間にスペーサ
    が介設されると共に、前記光ファイバ素線の被覆の先端
    は前記端部から2mm以上離れており、前記裸ファイバ
    の外周に保護層が形成されていることを特徴とするフェ
    ルールアセンブリ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のフェル
    ールアセンブリにおいて、前記光ファイバ素線が複数本
    であり、前記スリーブチューブが1つであって前記複数
    本の光ファイバ素線全体の外側に被せてあることを特徴
    とするフェルールアセンブリ。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のフェルールアセンブリにおいて、前記保護層が厚さ1
    μmから10μmの金属層または厚さ2μmから20μ
    mの樹脂層であることを特徴とするフェルールアセンブ
    リ。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    のフェルールアセンブリにおいて、前記保護層が、前記
    光ファイバ素線の被覆の先端から前記端部までの間に形
    成されていることを特徴とするフェルールアセンブリ。
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