JP2002362169A - パワーユニット支持装置 - Google Patents

パワーユニット支持装置

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JP2002362169A
JP2002362169A JP2000297361A JP2000297361A JP2002362169A JP 2002362169 A JP2002362169 A JP 2002362169A JP 2000297361 A JP2000297361 A JP 2000297361A JP 2000297361 A JP2000297361 A JP 2000297361A JP 2002362169 A JP2002362169 A JP 2002362169A
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喜樹 角田
Tetsuya Koike
哲也 小池
Yukimitsu Minamihata
幸光 南端
Kazutoshi Satori
和俊 佐鳥
Atsushi Saito
淳 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パワーユニットの前後を液封マウントで支持
してアイドル時と発進時における動特性を向上させると
ととも全体を安価に構成する。 【構成】 パワーユニットの前側を支持する第1液封マ
ウントを開閉式のアイドルオリフィス通路、発進時共振
手段、内圧吸収用剛性可変膜及びその膜剛性可変手段を
設けた複式コントロールマウントとし、図6の上段に示
すように、周波数f11でアイドルオリフィス通路によ
る液柱共振を発生させ、f12で開じ、f22で膜剛性
可変手段により剛性可変膜の膜剛性を変化させ、f31
で発進時共振手段により液柱共振を発生させる。一方、
第2液封マウントを可変制御手段の無いパッシブマウン
トとし、図6の中段に示すようにアイドルオリフィス通
路と発進時共振手段を有するもの又は下段に示すアイド
ルオリフィス通路のみを有するものに対して、第1液封
マウントのアイドルオリフィス通路をアイドル域で同期
又は時間差をもって開閉し、低動バネ又は振動位相制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパワーユニットの
前後に液封マウントを設けたパワーユニット支持装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】パワーユニットの前後等を複数の液封マ
ウントで支持することは公知である。また、液封マウン
トの構造として、仕切壁で区画された主液室と副液室、
これら両液室をエンジンのアイドル時に連通して液柱共
振を発生するアイドルオリフィス通路、弾性変形により
主液室の内圧を吸収する弾性可動膜であってその膜剛性
を可変とする剛性可変膜、並びにアイドル時にアイドル
オリフィス通路を開くアイドルオリフィス開閉手段及び
剛性可変膜を自由状態又は変形規制状態にして膜剛性を
変化させる膜剛性可変手段とを備えたものも公知である
(一例として、特開平10−38017号がある)。
【0003】なお、本願において、開閉式のアイドルオ
リフィス通路とアイドルオリフィス開閉手段を有する液
封マウントをコントロールマウントといい、そのうちさ
らに剛性可変膜とその膜剛性可変手段をも有するものを
特に複式コントロールマウントということにする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のように剛
性可変膜とその膜剛性可変手段を備えると、アイドル時
に剛性可変膜を弾性変形不能に固定することによりアイ
ドルオリフィス通路へ送り込む液体流量を大量にして良
好な液柱共振を発生させ、その後通常走行時におけるよ
うなより高周波側の振動に対しては剛性可変膜を弾性変
形自由にして主液室の内圧を吸収して低動バネ化するこ
とができる。
【0005】しかしながら、本願発明者らは鋭意研究の
結果、エンジン振動による車両の振動及び騒音低減に対
する液封マウントの弾性制御は、単にアイドル時と一般
走行時の切換えでは足りず、アイドル状態から発進時に
移行して急激にエンジンの回転数が増大したとき、液封
マウントの剛性が高くなってパワーユニットから車体へ
の振動伝達が大きくなるため、かかる発進時における液
封マウントの振動低減能力の増大もしくは低動バネ化を
図り、パワーユニットから車体への振動伝達を阻止もし
くは低減することが極めて重要であることを見出した。
【0006】また、このような複式コントロールマウン
トは高価になるため、パワーユニットの前後等を支持す
る一対の液封マウントを全て複式コントロールマウント
にすることはコスト的に不利であり、できれば一方をよ
り安価な可変制御部のない液封マウント(以下、このよ
うな液封マウントをパッシブマウントという)にしてコ
ストダウンを図り、性能とコストの良好なバランスをと
ったパワーユニット支持装置が望まれる。そこで本願発
明はこのような要請の実現を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願のパワーユニット支持装置に係る第1の発明は、振
動発生側又は振動受け側のいずれか一方側へ取付けられ
る第1取付部材と、他方側へ取付けられる第2取付部材
と、これらの間に介在される弾性本体部材とを備え、弾
性本体部材を壁の一部とする主液室と、この主液室と仕
切り部材で仕切られ、可撓膜部材で覆われる副液室と、
これら両液室を連通するオリフィス通路とを備えた液封
マウントを複数用いてパワーユニットを車体へ支持する
とともに、クランク軸を挟んで互いに反対側となる位置
へ配置された第1液封マウントと第2液封マウントを備
えるパワーユニット支持装置において、前記第1液封マ
ウントを、主液室と副液室を常時連通している減衰オリ
フィス通路、エンジンのアイドル時に連通して前記減衰
オリフィス通路よりも高周波側で液柱共振を発生するア
イドルオリフィス通路、発進時に前記アイドル時の液柱
共振よりも高周波側で液柱共振を発生する発進時共振手
段及び弾性変形により主液室の内圧を吸収する弾性可動
膜であってその膜剛性を可変とする剛性可変膜、並びに
アイドル時にアイドルオリフィス通路を開くアイドルオ
リフィス開閉手段及び剛性可変膜を自由状態又は変形規
制状態にして膜剛性を変化させる膜剛性可変手段とを備
えた複式コントロールマウントとし、前記第2液封マウ
ントを、前記アイドルオリフィス通路及び前記アイドル
オリフィス開閉手段並びに膜剛性可変手段からなる可変
制御部を持たず、かつ主液室と副液室を常時連通してい
る第1オリフィス通路を有する液封マウントにするとと
もに、前記第1オリフィス通路を、前記減衰オリフィス
通路又は前記アイドルオリフィス通路のいずれかに設定
し、この液柱共振と位相差をもって又は略同位相で前記
第1液封マウントのアイドルオリフィス開閉手段を開閉
制御することを特徴とする。
【0008】第2の発明は上記第1の発明において、前
記第2液封マウントは、前記第1オリフィス通路よりも
高周波側で液柱共振する第2オリフィス通路を備え、こ
れら第1及び第2オリフィス通路を、前記減衰オリフィ
ス通路、アイドルオリフィス通路及び発進時共振手段の
いずれか2つに設定したことを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】第1の発明によれば、クランク軸を挟ん
で互いにパワーユニットの反対側に位置させた第1液封
マウント及び第2液封マウントのうちいずれか一方を発
進時共振手段を有する複式コントロールマウントとした
ので、アイドル時にアイドルオリフィス通路を開いて液
柱共振により低動バネとする。
【0010】また、発進時には発進時共振手段と膜剛性
可変手段が設けられているので、アイドル時から発進時
へ移行してエンジンの回転数が急激に上昇しても、アイ
ドル時の液柱共振よりも高周波側で発進時共振手段によ
る液柱共振を発生して発進時におけるより高周波側の振
動を有効に吸収できる。さらに膜剛性可変手段を制御し
て膜剛性を下げると弾性変形により主液室の内圧上昇を
吸収して低動バネ化する。
【0011】そのうえ第2液封マウントをパッシブマウ
ントとし、その第1オリフィス通路をアイドルオリフィ
ス通路に設定し、第1液封マウントのアイドルオリフィ
ス開閉手段を開閉し、液柱共振を略同位相になるように
制御すれば、アイドル域において低動バネとなり、位相
差を生じるように制御すれば、第1液封マウントと第2
液封マウントにおける反力ベクトルの位相差を変化さ
せ、合成ベクトルを減少する振動位相制御により全体入
力を低減する(以下、これを簡単にして全体入力低減と
いう)。
【0012】また、第1オリフィス通路を減衰オリフィ
ス通路に設定すれば、第1液封マウントのアイドルオリ
フィス開閉手段を開閉することによりアイドル域で振動
位相制御が可能になる。しかも、減衰オリフィス通路を
有するので乗り心地を良好にできる。
【0013】その結果、アイドル時と発進時においてク
ランク軸の回転に伴って変化する前後の振動を効果的に
吸収できる。したがって、発進時におけるパワーユニッ
トから車体への振動伝達を阻止もしくは低減することが
できるとともに、第1液封マウントと第2液封マウント
を関連づけて制御することにより、パワーユニット支持
装置全体として相乗効果のある全体入力低減や低動バネ
の動特性を得ることができ、全体の動特性を任意に変化
させることができる。
【0014】しかも、第2液封マウントを可変制御部の
ないパッシブマウントにしても、複式コントロールマウ
ントに類似した動特性を得ることが可能になり、かつ第
2液封マウント側の液柱共振発生手段が第1オリフィス
通路1つだけであっても、減衰オリフィス通路とアイド
ルオリフィス通路又はアイドルオリフィス通路と発進時
共振手段の双方を備えた液封マウントに近似した性能を
得ることができる。
【0015】しかも、高価な複式コントロールマウント
を、パワーユニットの前後等を支持する一対の液封マウ
ントのうち一方側だけに用い、他方を最も安価なパッシ
ブマウントにできるので、防振性能並びにコスト面で有
利になり、性能とコストのバランスがとれたパワーユニ
ット支持装置を得ることができる。
【0016】第2の発明によれば、第2液封マウントで
あるパッシブマウントに、第1オリフィス通路と第2オ
リフィス通路を設けたので、これら2つのオリフィス通
路に対して、減衰オリフィス通路、アイドルオリフィス
通路及び発進時共振手段のいずれか2つに設定できる。
したがって、減衰オリフィス通路、アイドルオリフィス
通路及び発進時共振手段の3つを有する複式コントロー
ルマウントを一対で用いた場合とより近似した性能を得
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて実施例を説
明する。図1はパワーユニットの支持構造を概略的に示
すものであり、パワーユニット1はそのエンジン1aに
おけるクランク軸1bの軸方向を車体の左右方向へ向け
た横置きエンジン形式であり、クランク軸1bを挟んだ
前後位置を第1液封マウント2及び第2液封マウント3
で支持され、かつ左右を他のマウント4,5で支持され
ている。これらのマウントは車体6側へ取付けられてい
る。本実施例においては第1液封マウント2をパワーユ
ニットの前側に設け、第2液封マウント3を後側へ設け
るものとして説明する。
【0018】第1液封マウント2は後述する複式コント
ロールマウントであり、各制御部が電磁ソレノイド等の
適宜切換部材7a,7bにより大気開放又はエンジンの
吸気負圧等の負圧源への接続のいずれかに切換制御され
る。なお、切換部材7a,7bは便宜的に示したもので
あり、後述する同時切換関係にあるもの相互は共通化さ
れるため、実際はこれよりも使用数が削減可能である。
第2液封マウント3は後述するパッシブマウントであ
る。なお、第1液封マウント2をパッシブマウントと
し、第2液封マウント3を複式コントロールマウントに
することは任意にできる。
【0019】図2は本実施例における複式コントロール
マウントの一例を示し、この複式コントロールマウント
10はパワーユニット側へ取付けられる第1取付部材1
1と、車体側に取付けられる第2取付部材12の間をゴ
ム等の弾性本体部13で連結し、この弾性本体部13を
壁の一部とする主液室14を設けてある。主液室14は
仕切り部材15に設けた減衰オリフィス16により副液
室17と常時連通する。副液室17は仕切り部材15と
ダイヤフラム18の間に形成される。主液室14及び副
液室17内には公知の非圧縮性液体が封入される。減衰
オリフィス16は、一般走行時のような比較的低周波数
域における振動により液柱共振を発生して振動を減衰さ
せる。
【0020】仕切り部材15にはアイドルオリフィス通
路20が設けられ、その副液室17側の開口部をアイド
ル側開閉部材である開閉バルブ21によりダイヤフラム
18の一部をアイドルオリフィス通路20の出口へ接離
させることにより開閉される。開閉バルブ21は内側に
密閉空間である制御室22を形成し、底部に形成された
通路23を介して切換部材7a(8a)と接続し、負圧
と大気へ接続切換して開閉バルブ21を図の上下方向へ
移動させることによりアイドルオリフィス通路20の出
口を開閉する。開閉バルブ21を開くとアイドルオリフ
ィス通路20内で液体流動が生じて液柱共振する。この
液柱共振は、減衰オリフィス16が対象とするよりも高
周波側に発生するアイドル時におけるものであって、こ
れによりアイドル時の入力振動を吸収する。
【0021】さらに仕切り部材15には主液室14へ開
放されたオリフィスホール24が形成され、その底部に
ゴム等の適宜弾性部材からなり、主液室14の内圧変動
をその弾性変形で吸収する発進オリフィス用可動膜25
が設けられている。この発進オリフィス用可動膜25は
膜剛性を変化するものではなく、本願発明の発進オリフ
ィス通路であるオリフィスホール24と共もに発進時共
振手段を構成する。
【0022】発進時共振手段は、アイドル時から発進時
へ移行してエンジンの回転数が急激に上昇したとき、主
液室14内の液体流動によってオリフィスホール24内
の液体が液柱共振を発生して、アイドル時の液柱共振よ
りも高周波側で低動バネとなり、発進時におけるより高
周波側の振動を吸収する。なお、この液柱共振における
共振周波数は発進オリフィス用可動膜25の膜特性及び
オリフィスホール24の開口面積並びに高さで決まる容
積によって自由に設定できる。
【0023】さらに、主液室14に臨む弾性本体部13
の一部が主液室14の内圧変動に応じて弾性変形自在の
剛性可変膜26をなし、この剛性可変膜26は、外方に
設けられた制御室27を切換部材7b(8b)へ接続す
ることにより、大気開放状態で自由に弾性変形でき、負
圧状態では、制御室27内のストッパ28へ密着固定さ
れることにより膜剛性を高くして弾性変形不能もしくは
弾性変形しにくくなっている。すなわち、剛性可変膜2
6は膜剛性可変の部材であり、制御室27及びストッパ
28が膜剛性可変手段となる。
【0024】アイドル時以外で剛性可変膜26の膜剛性
を下げて自由に弾性変形させれば、主液室14の内圧上
昇を吸収することにより低動バネ化でき、逆にアイドル
時において制御室27内を負圧にしてストッパ28へ密
着固定することにより膜剛性を高くすれば、主液室14
からアイドルオリフィス通路20内へ送り込む液体量を
増大させて液柱共振のエネルギーを大きくすることがで
きる。
【0025】主液室14内には、第1の取付部材11と
一体化された傘部材19が設けられ、オリフィスホール
24内における液柱共振よりも高周波側の600Hz程度
で液柱共振を発生する。なお、4気筒4サイクルエンジ
ンの場合におけるアイドル時及び発進時における周波数
は、二次振動を基準にしている。したがって、高次振動
を考慮した場合には、エンジンの回転数で定義すること
が妥当であり、この場合には、アイドル時を500〜1
000rpm、発進時を1000〜2000rpmとす
ることもできる。
【0026】図3は複式コントロールマウントの別例で
あり、共通部は共通符号を付すにとどめ、相違点のみ説
明する。この複式コントロールマウント30は、仕切り
部材15に形成されたオリフィスホール24が主液室1
4と入り口32を介して連通し、出口25で副液室17
と連通するとともに、この入り口32は側部可動膜33
の弾性変形を利用して進退する開閉部材31で開閉され
る。この開閉部材31は本願発明の発進側開閉部材に相
当する。
【0027】側部可動膜33は図2における剛性可変膜
26と同様であり、膜剛性を変化させて主液室14内の
内圧を吸収する機能を有するとともに、開閉部材31を
動作させるためのものでもあり、側部可動膜33を負圧
で吸引するか大気開放させれば開閉部材31を開閉移動
できる。この負圧又は大気開放への切り換えは、図2に
おける制御室27等と同様構造の作動部34を介して行
われ、作動部34を図1の切換部材7bと接続して負圧
と大気へ接続切換することにより側部可動膜33の作動
を制御する。
【0028】但し、開閉部材31を直接ソレノイド等で
移動させることもできる。開閉部材31を直接ソレノイ
ド等で動作させる場合は、作動部34ソレノイドやモー
タ等の部材となり、切換部材7bは大気と負圧の間を切
換るバルブではなくリレーなどの制御用部材になる。な
お、制御室22側は図2と同様に切換部材7aと接続さ
れて開閉バルブ21を作動制御するようになっている。
【0029】このようにすると、開閉部材31の移動に
より入り口32を開いたときのみオリフィスホール24
が主液室14と副液室17を連通し、内部でアイドルオ
リフィス通路20よりも高周波側の液柱共振を生じて低
動バネになる。また、入り口32を閉じれば、オリフィ
ス通路としての機能はなくなるから、アイドル時に入り
口32を閉じかつアイドルオリフィス通路20を開け
ば、主液室14からアイドルオリフィス通路20へ流れ
込む流量を増大させることができる。
【0030】なお、図1における第1液封マウント2に
は、図2の複式コントロールマウント10又は図3の複
式コントロールマウント30のいずれかを選択して用い
ることができる。
【0031】図4は可変制御機構を備えない液封マウン
ト(以下、パッシブマウントという)の一例であり、こ
のパッシブマウント40は図2の複式コントロールマウ
ント10において、可変手段、すなわち剛性可変膜2
6、制御室27及びストッパ28からなる膜剛性可変手
段並びにアイドルオリフィス通路20の開閉手段を省略
し、さらに減衰オリフィス通路16を省いたものに相当
する。したがって、図2と共通機能部分については共通
符号を用いかつ重複説明を省略する。なお、この例にお
けるアイドルオリフィス通路20は前記図2の複式コン
トロールマウント10における減衰オリフィス通路16
を、アイドル域で液柱共振を発生するアイドルオリフィ
ス通路20としてチューニングしたものであり、図2の
複式コントロールマウント10におけるように開閉式の
ものではない。
【0032】パッシブマウント40の仕切り部材15に
は、オリフィスホール24が主液室14へ開放されて形
成され、副液室17側は弾性可動膜25で閉塞され、こ
れらオリフィスホール24と弾性可動膜25で液柱共振
発生手段を構成している。主液室14内の液体流動によ
って発進域でオリフィスホール24内の液体が液柱共振
を発生して振動を吸収する。なお、この液柱共振におけ
る共振周波数は弾性可動膜25の膜特性及びオリフィス
ホール24の開口面積並びに高さで決まる容積によって
自由に設定できるが、アイドルオリフィス通路20の液
柱共振周波数よりも高周波側となる。
【0033】図5はパッシブマウントの他の例であり、
このパッシブマウント50は上記パッシブマウント40
からさらに発進時共振手段であるオリフィスホール24
と発進オリフィス用可動膜25を省いたものに相当し、
仕切り部材15にアイドルオリフィス通路20が設けら
れているだけである。この例におけるアイドルオリフィ
ス通路20も図4と同様であって、前記図2の複式コン
トロールマウント10における減衰オリフィス通路16
を、アイドル域で液柱共振を発生するアイドルオリフィ
ス通路20としてチューニングしたものであり、図2の
複式コントロールマウント10におけるように開閉式の
ものではない。その他の部分はほぼ同様構造であるか
ら、図4と共通機能部分については共通符号を用いかつ
重複説明を省略する。
【0034】表1は前側の第1液封マウント2に図2の
複式コントロールマウント10を用い、後側の第2液封
マウント3に図4のパッシブマウント40又は図5のパ
ッシブマウント50を用いた制御の組合せを一覧にした
ものである。すなわち、図4のパッシブマウント40を
組合わせたケース1と2及び図5のパッシブマウント5
0を組合わせたケース3と4につき、アイドル時の動特
性、発進時の動特性並びにその後の一般走行時等におけ
る乗り心地に関する動特性をまとめたものであり、図中
○は該当欄における効果のある制御が可能なこと、×は
該当欄における効果が生じないことを表す。空欄は該当
欄における制御ができないことを表す。
【0035】すなわち、図4のパッシブマウント40を
用いると、アイドル時には低動バネ化(ケース1)及び
振動位相制御(ケース2)の双方が可能であり、発進時
には低動バネ化のみが可能である。図5のパッシブマウ
ント50を用いると、アイドル時における低動バネ化
(ケース3)及び振動位相制御(ケース4)の双方が可
能である。但し、ケース3及び4の場合は発進時におけ
る液柱共振手段を有しないので低動バネ化及び振動位相
制御のいずれも顕著な効果は生じない。また、各ケース
とも減衰オリフィス通路を有しないため、これにより乗
り心地を良好にするための振動吸収を期待できない。
【0036】図6〜図10は制御方法を説明するグラフ
である。図6はケース1における前後の第1液封マウン
ト2及び第2液封マウント3のアイドル域及び発進域に
おける制御例を示す動バネ曲線のグラフであり、横軸に
周波数(Hz)、縦軸に動バネ係数(K)と位相をと
り、上中下3段に第1液封マウント2(前と表示)と第
2液封マウント3(後と表示)を同じ周波数で表示して
ある。後側となる第2液封マウント3は、図4のパッシ
ブマウント40を用いた例とパッシブマウント50を用
いた例の2通りがあり、図4のパッシブマウント40の
場合を中段に示し(マウント1と表示)、図5のパッシ
ブマウント50の場合を下段に示す(マウント2と表
示)。なお、以下の説明では第1液封マウント2に図2
の複式コントロールマウント10を用いるものとする。
【0037】この例で上段の第1液封マウント2は、ア
イドル時に開閉バルブ21を負圧により図2の下方へ移
動させてアイドルオリフィス通路20を開くことによ
り、周波数f11で液柱共振し、動バネ係数は極小値
(以下、これを動バネボトムという)となる。その後、
開閉バルブ21を開いたままにすると反共振による動バ
ネ係数の極大値(以下、これを動バネピークという)が
生じるところ、開閉バルブ21をf12で開から閉へ切
り換えると動バネピークをカットできる。
【0038】このとき、剛性可変膜26はアイドル時に
制御室27を負圧にしてストッパ28へ密着固定してお
くとともに、発進時に周波数f22で制御室27を大気
開放側へ切り換えて弾性変形自由にする。このため、周
波数f22で動バネ定数が低くなり、さらにその後オリ
フィスホール24内における液柱共振により周波数f3
1で動バネボトムを形成する。なお、図中の破線は位相
であり、周波数f11で180°、f12で0°、f3
1で60°の各近傍になる。
【0039】一方、第2液封マウント3では、中段の場
合、アイドルオリフィス通路20における液柱共振によ
って生じる動バネボトムを、周波数f11で発生させ、
その反共振による動バネピークを周波数f12近傍と
し、位相が略0°となるように設定する。これにより、
アイドル域ではほぼ第1液封マウント2と同様に動バネ
曲線を変化させ、位相も一致させるので、全体の動特性
が低動バネとなる。その後の発進時にはオリフィスホー
ル24内における液柱共振により周波数f31で動バネ
ボトムを形成する。したがって、発進域においても低動
バネ化する。
【0040】下段はケース3に相当し、この場合もアイ
ドルオリフィス通路20における液柱共振によって生じ
る動バネボトムを周波数f11で発生させ、その反共振
による動バネピークを周波数f12近傍とし、位相が略
0°となるように設定する。これにより、アイドル域で
はほぼ第1液封マウント2と同様に動バネ曲線を変化さ
せ、位相も一致するので、全体の動特性が低動バネとな
る。その後は発進時共振手段を欠くので中段のように動
特性を制御することはできない。
【0041】図7は図6のバリエーションであり、図6
がアイドル時の動特性重視であったものに対して発進域
の動特性を重視した例であり。この例では第1液封マウ
ント2及び第2液封マウント3の組合わせに変わりはな
く、ただ上段の第1液封マウント2において、周波数f
22よりも高周波側となりかつ周波数f31よりも低周
波側となる周波数f32で制御室27を大気開放側から
負圧側に切り換えて剛性可変膜26を弾性変形自由部状
態から固定状態に変える点で相違する。
【0042】こうすると、第1液封マウント2のアイド
ル域における動バネ定数の下がりが少なくなり、かつ図
6と比べて低動バネ化の程度は少なくなるが、発進域に
おけるオリフィスホール24の液柱共振が強くなって低
動バネ化が大きくなる。したがって、発進域の低動バネ
化を促進できる。なお、図7と図6を比較すれば明らか
なように、膜剛性を図6のようにアイドル時で高くして
おけば、アイドルオリフィス通路20へ流れ込む液体流
量が増大するため、液柱共振が強くなり、位相も大きく
なる。
【0043】一方、第2液封マウント3では、ケース1
に相当する中段及びケース3に相当する下段とも図6と
同様に制御する。これにより、アイドル域ではほぼ第1
液封マウント2と同様に動バネ曲線を変化させ、位相も
一致させるので、全体の動特性が低動バネとなる。さら
に発進域では、上段の第1液封マウント2においてオリ
フィスホール24内における液柱共振が図6よりも強く
なるので、発進域においても低動バネ化がより顕著とな
り、発進時の動特性重視となる。
【0044】図8はケース2及びケース4の制御例であ
り、上段の第1液封マウント2は図6と同様にアイドル
域特性重視の制御をする。これに対して第2液封マウン
ト3は、中段の場合、周波数f11よりも低周波側の周
波数f01にてアイドルオリフィス通路20の液柱共振
にて動バネボトムを形成し、周波数f11近傍に反共振
の動バネピークを生じるように設定する。これにより、
アイドル域では位相差が略150°近傍程度になり、振
動位相制御が行われ全体入力を低減できる。発進域では
図6と同様であって低動バネとなり、ケース2の制御と
なる。
【0045】また、下段はケース4に相当し、この場合
も同様に周波数f01にてアイドルオリフィス通路20
の液柱共振で動バネボトムを形成し、周波数f11近傍
に反共振の動バネピークを生じるように設定する。これ
によりアイドル域で振動位相制御が行われ全体入力を低
減できる。発進域では図6と同様であって、低動バネと
なる。その後は発進時共振手段を欠くので、図6と同様
に中段のような動特性制御ができない。
【0046】中段及び下段とも、アイドルオリフィス通
路20の液柱共振による動バネボトムを、上段の周波数
f11よりも低周波側に設定するのは、第2液封マウン
ト3のパッシブマウント40及び50がいずれもアイド
ルオリフィス通路20に開閉バルブ21を備えないため
であり、これらタイミングが固定された第2液封マウン
ト3の液柱共振発生後に、第1液封マウント2の開閉バ
ルブ21をタイミングを合わせて開閉させることによ
り、制御が容易になる。
【0047】図9は、図8におけるケース2及びケース
4の制御を発進域特性重視(図7)にしたものであり、
上段の第1液封マウント2に対する制御を図7と同様に
すれば同様の特性が得られる。
【0048】次に、本実施例の作用を説明する。第1液
封マウント2を複式コントロールマウントとし、第2液
封マウント3を、アイドルオリフィス通路20とオリフ
ィスホール24(発進時共振手段)が設けられたパッシ
ブマウント40又はアイドルオリフィス通路20のみを
有するパッシブマウント50にしたので、パッシブマウ
ント40を採用したときは、アイドル時の低動バネ又は
振動位相制御及び発進時の低動バネが可能になる。パッ
シブマウント50を採用したときは、アイドル時の低動
バネ又は振動位相制御が可能になる。
【0049】このとき、第1液封マウント2を図2のよ
うに構成すれば、発進時共振手段をオリフィスホール2
4とその一端を閉塞して液体流動により弾性変形する発
進オリフィス用可動膜25で構成したので、発進オリフ
ィス用可動膜25の弾性変形によりオリフィスホール2
4内の液体が流動して所定の周波数で液柱共振を発生さ
せることができ、発進時共振手段を簡単な構造にでき
る。また、剛性可変膜26を発進オリフィス用可動膜2
5とは別に設けたので、発進時共振手段と独立して制御
可能になるため、剛性可変膜26に対する制御の自由度
が大きくなり、制御が容易になる。
【0050】一方、第1液封マウント2を図3のように
構成すれば、開閉部材31により発進オリフィスの機能
を停止又は発揮の切換を明確にできるため、アイドルオ
リフィス通路20と発進オリフィス通路であるオリフィ
スホール24の機能を明確に分離でき、かつ相互の影響
を生じないようにできるため、設定が容易になる。
【0051】また、第2液封マウント3を図4のように
構成すると、制御が必要な可変部材を用いずにアイドル
時と発進時における動特性を改善できる。しかも、この
第1液封マウント2と第2液封マウント3をそれぞれク
ランク軸1bを挟んで互いにパワーユニットの反対側と
なる前後に位置させ、第1液封マウント2における開閉
バルブ21を第2液封マウント3のアイドルオリフィス
通路20における液柱共振と関連づけて制御するので、
第2液封マウント3におけるアイドル時の液柱共振と同
期するように開閉バルブ21を開閉制御すれば、アイド
ル時における全体の動特性が低動バネとなり、異なるタ
イミングで時間差制御すれば振動位相制御により全体の
動特性は全体入力低減になる。
【0052】さらに、発進時においては低動バネ化する
ことができ、しかも第1液封マウント2の剛性可変膜2
6を制御することにより動特性を変化させることができ
る。したがって、発進時におけるパワーユニット1から
車体への振動伝達を効果的に阻止もしくは低減すること
ができる。しかも、高価な複式コントロールマウント
を、パワーユニットの前後等を支持する一対の液封マウ
ントのうち一方側だけの第1液封マウント2に用い、他
方の第2液封マウント3を可変制御部を持たないために
安価に製造できるなパッシブマウント40にできるの
で、コストダウンを図ることができる。特にパッシブマ
ウント50を採用すれば、最も構造が簡単で安価なパッ
シブマウントを使用することになり、大幅なコストダウ
ンが可能になる。
【0053】本実施例では各パッシブマウント40及び
50ともに減衰オリフィス通路を省略して乗り心地を犠
牲にした形になっている。但し、マウント4又は5もし
くは双方をパッシブマウント50と同様構造で減衰オリ
フィス通路を有するものにすれば、乗り心地を向上させ
ることができる。
【0054】なお、減衰オリフィス通路を残したままア
イドル域又は発進域における動特性を改善することもで
きる。図10は第2液封マウント3を構成するパッシブ
マウントにアイドルオリフィス通路ではなく減衰オリフ
ィス通路を設けた制御例である。すなわち、図4のパッ
シブマウント40及び図5のパッシブマウント50それ
ぞれにおけるアイドルオリフィス通路20をチューニン
グすることにより、主として一般走行時に生じるより低
周波側の振動で液柱共振を発生するように設定して減衰
オリフィス通路としたものである。
【0055】したがって、図4のパッシブマウント40
では減衰オリフィス通路とオリフィスホール24を含む
発進時共振手段を備え、図5のパッシブマウント50は
減衰オリフィス通路だけを備えることになる。
【0056】図10の上段は、図6の第1液封マウント
2と同じものであり、中段は上記減衰オリフィス通路と
発進時共振手段を有するパッシブマウントの制御例、下
段は減衰オリフィス通路のみを有する上記パッシブマウ
ントの制御例である。
【0057】まず中段において、減衰オリフィス通路に
よる動バネボトムを、アイドル時の周波数f11より低
周波側の一般走行域における周波数f00で発生させ、
その後これまでと同様に周波数f31でオリフィスホー
ル24における液柱共振を発生させる。これにより、減
衰オリフィス通路の液柱共振により低周波側の振動を吸
収して乗り心地を良好にできるとともに、アイドル域で
は、位相差が大きくなるため振動位相制御が可能にな
る。発進域では周波数f31による液柱共振により低動
バネになる。
【0058】したがって、液柱共振を発生する手段とし
て、減衰オリフィス通路と発進時共振手段の2つのみを
有するだけにもかかわらず、減衰オリフィス通路、アイ
ドルオリフィス通路及び発進時共振手段の3つを有する
複式コントロールマウントの性能に近似させることがで
きる。
【0059】下段においても、減衰オリフィス通路によ
る動バネボトムを周波数f00で発生させる。これによ
り、減衰オリフィス通路による低周波側の振動を吸収し
て乗り心地を良好にできるとともに、アイドル域でも振
動位相制御が可能になる。したがって、この場合も液柱
共振を発生する手段として減衰オリフィス通路のみを有
するだけにもかかわらず、減衰オリフィス通路とアイド
ルオリフィス通路を備えた液封マウントの性能に近似さ
せることができる。なお、図5のパッシブマウント50
におけるアイドルオリフィス通路20をこの例のように
減衰オリフィス通路として設定するばかりでなく、発進
時共振手段用のオリフィス通路として構成することもで
きる。
【0060】また、第1液封マウント2におけるアイド
ルオリフィス開閉手段の切換部材7aと膜剛性可変手段
の切換部材7bを同時切換する場合には切換部材を共通
にでき、これにより、切換部材の使用個数を削減できる
ので、部品点数の削減により構造が簡素化し、かつコス
トダウンが可能になる。さらに、上記実施例は横置きエ
ンジンに関するものであるが、縦置きにした場合にはク
ランク軸の左右へ第1液封マウント2と第2液封マウン
ト3を配置すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パワーユニットの支持構造を概略的に示す
【図2】 複式コントロールマウントの全断面図
【図3】 別の複式コントロールマウントの全断面図
【図4】 パッシブマウントの全断面図
【図5】 別のパッシブマウントの全断面図
【図6】 ケース1及びケース3の制御例を示す動特
性のグラフ
【図7】 同様の制御例を示す動特性のグラフ
【図8】 ケース2及びケース4の制御例を示す動特
性のグラフ
【図9】 同様の制御例を示す動特性のグラフ
【図10】 上記各ケースと別の制御例を示す動特性の
グラフ
【符号の説明】
1:パワーユニット、2:第1液封マウント、3:第2
液封マウント、6:車体、7a:切換部材、7b:切換
部材、10:複式コントロールマウント、15:仕切り
部材、20:アイドルオリフィス通路、21:開閉バル
ブ、24:オリフィスホール、25:発進時オリフィス
弾性可動膜、26:剛性可変膜、30:複式コントロー
ルマウント、40:パッシブマウント、50:パッシブ
マウント
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月29日(2000.9.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月13日(2002.3.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】また、第1液封マウント2におけるアイド
ルオリフィス開閉手段の切換部材7aと膜剛性可変手段
の切換部材7bを同時切換する場合には切換部材を共通
にでき、これにより、切換部材の使用個数を削減できる
ので、部品点数の削減により構造が簡素化し、かつコス
トダウンが可能になる。さらに、上記実施例は横置きエ
ンジンに関するものであるが、縦置きにした場合にはク
ランク軸の左右へ第1液封マウント2と第2液封マウン
ト3を配置すればよい。
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 南端 幸光 埼玉県入間郡大井町大字亀久保1239番地 山下ゴム株式会社内 (72)発明者 佐鳥 和俊 埼玉県入間郡大井町大字亀久保1239番地 山下ゴム株式会社内 (72)発明者 斉藤 淳 埼玉県入間郡大井町大字亀久保1239番地 山下ゴム株式会社内 Fターム(参考) 3D035 CA05 CA43 3J047 AA06 AB01 CA02 CA12 CD13 DA02 FA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生側又は振動受け側のいずれか一
    方側へ取付けられる第1取付部材と、他方側へ取付けら
    れる第2取付部材と、これらの間に介在される弾性本体
    部材とを備え、弾性本体部材を壁の一部とする主液室
    と、この主液室と仕切り部材で仕切られ、可撓膜部材で
    覆われる副液室と、これら両液室を連通するオリフィス
    通路とを備えた液封マウントを複数用いてパワーユニッ
    トを車体へ支持するとともに、クランク軸を挟んで互い
    に反対側となる位置へ配置された第1液封マウントと第
    2液封マウントを備えるパワーユニット支持装置におい
    て、前記第1液封マウントを、主液室と副液室を常時連
    通している減衰オリフィス通路、エンジンのアイドル時
    に連通して前記減衰オリフィス通路よりも高周波側で液
    柱共振を発生するアイドルオリフィス通路、発進時に前
    記アイドル時の液柱共振よりも高周波側で液柱共振を発
    生する発進時共振手段及び弾性変形により主液室の内圧
    を吸収する弾性可動膜であってその膜剛性を可変とする
    剛性可変膜、並びにアイドル時にアイドルオリフィス通
    路を開くアイドルオリフィス開閉手段及び剛性可変膜を
    自由状態又は変形規制状態にして膜剛性を変化させる膜
    剛性可変手段とを備えた複式コントロールマウントと
    し、前記第2液封マウントを、前記アイドルオリフィス
    通路及び前記アイドルオリフィス開閉手段並びに膜剛性
    可変手段からなる可変制御部を持たず、かつ主液室と副
    液室を常時連通している第1オリフィス通路を有する液
    封マウントにするとともに、前記第1オリフィス通路
    を、前記減衰オリフィス通路又は前記アイドルオリフィ
    ス通路のいずれかに設定し、この液柱共振と位相差をも
    って又は略同位相で前記第1液封マウントのアイドルオ
    リフィス開閉手段を開閉制御することを特徴とするパワ
    ーユニット支持装置。
  2. 【請求項2】 前記第2液封マウントは、前記第1オリ
    フィス通路よりも高周波側で液柱共振する第2オリフィ
    ス通路を備え、これら第1及び第2オリフィス通路を、
    前記減衰オリフィス通路、アイドルオリフィス通路及び
    発進時共振手段のいずれか2つに設定したことを特徴と
    する請求項1に記載したパワーユニット支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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