JP2002362008A - インクジェット記録シート - Google Patents
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Abstract
有比率及びインク受容層の層構造を制御して、印字画像
の鮮明性や耐水性、印刷強度、生産効率のバランスが優
れたインクジェット記録シートを提供することである。 【解決手段】本発明に係るインクジェット記録シート
は、インク受容層は少なくとも上層及び下層からなる2
層以上の塗工層により形成し、前記下層に設けた下層塗
工層は、焼成クレーと合成非晶質シリカの重量比率が4
0/60〜100/0、かつ塗工量が3〜20g/m2と
なるように形成し、前記上層に設けた上層塗工層は、合
成非晶質シリカと水酸化アルミニウムを含有する層を少
なくとも一層以上を有し、前記合成非晶質シリカと水酸
化アルミニウムを含有する層の合成非晶質シリカと水酸
化アルミニウムの重量比率が80/20〜95/5であ
ることを特徴とする。
Description
録するインクジェット記録シートに関するものである。
さらに詳しくは、印字画像の鮮明性や耐水性、印刷強度
に優れたインクジェット記録シートに関するものであ
る。
く、現像や定着等のプロセスを必要とせず、且つ容易に
フルカラー記録が行える各種プリンターに利用され、近
年急速に普及してきている。特に、コンピューターによ
り発色画像が形成されることと、記録装置を比較的小型
にすることができること、その装置の保守が容易であ
り、なおかつ駆動音及び記録音の発生が非常に低いとい
う利点により、近年ファクシミリや各種プリンターの記
録方式として利用されている。
高速化・高精細化などの要求による、インクジェット記
録装置の性能向上や用途拡大に伴い、インクジェット記
録シートに対してもより高度な特性が求められている。
字濃度が高く色調が明るく鮮明であること、インクの吸
収が早く印字画像の重なった場合においてもインクが流
れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの縦方向や
横方向への拡散が必要以上に大きくなく且つ周辺が滑ら
かであることなど、画像鮮明性に優れていることが要求
される。
字画像部が水に侵された場合にもインクが流れ出さない
ように、印字画像の耐水性に優れていることが要求され
る。
コート紙タイプは、支持体である紙の上にシリカなどの
顔料を主体とするインク受容層を設けて、画像鮮明性な
どを向上させている。また、インク受容層にカチオン性
高分子染料定着剤を含有することによって、印字画像の
耐水性を向上させている。
する成分はコストが高く、コストを下げるためにインク
受容層の塗工量を少なくすると、インクの滲み、イ
ンクの裏抜け、耐水性の低下などの問題が生ずる。
することによってインクの吸収容量が不足し、インク受
容層で吸収しきれずにインクが溢れ出してしまうためと
考えられる。特に、ドットの横方向への広がりが大きい
と、インクの滲みが劣るということになる。
だけでは不充分であり、支持体である原紙にまでインク
の浸透が過剰になる現象である。広義に言うと、インク
の裏抜けとは、インクの裏映りも含有される。原紙にま
でインクが浸透すると、コックリング(記録シートが波
打つ状態)という現象になる。
るカチオン性高分子染料定着剤の量が少ないことによっ
て、アニオン性であるインクを定着するためのカチオン
性成分が不足するためと考えられる。塗工量を下げる
と、塗工層中に含まれるカチオン性高分子染料定着剤の
量が相対的に減少し、水に印字画像部が侵されると、イ
ンクの流れ出しという現象になる。インクの滲みと同様
に、塗工量を少なくすることによって、インクの吸収容
量が不足し、水に侵された場合に、インク受容層で吸収
しきれずに、インクの溢れ出しが助長されてしまうため
と考えられる。
ク吸収容量も大きくなり、インクの吸収性が向上しイン
クの滲みも少なく、印字画像の鮮明性も良好となる。し
かし、インク吸収性が向上する一方で、インクの吸収む
らを生じやすいという問題がある。インクの吸収むらを
改善するためには、2層以上の層構造を持たせる必要が
あるが、インク受容層を2層以上設けると、支持体との
接着性やインク受容層自体の強度が悪いため、インク受
容層の剥がれや粉落ちという問題が起こり、ヘッドノズ
ルの目詰まりを生じさせてしまい、大きな印字障害とな
る。さらに、様々な情報媒体として使用されることを想
定すると印刷強度が大きいことが要求される。インク受
容層の剥がれや粉落ち、印刷強度を問題のない程度まで
改良するために、バインダーの使用比率を高めていくと
インク吸収能力が低下し、印字画像の鮮明性を損なう結
果となってしまう。
は、インクを用いて記録するインクジェット記録シート
において、インク受容層に含有させる顔料の種類、その
含有比率及びインク受容層の層構造を制御して、インク
受容層の剥がれ強度、顔料の高濃度分散性、インク吸収
性、塗工層の平滑性、塗工性・乾燥性等の諸特性の向上
を図ることにより、結果として印字画像の鮮明性や耐水
性、印刷強度、生産効率のバランスが優れたインクジェ
ット記録シートを提供することを目的とする。
下層の顔料の粒子径や比表面積を最適化して顔料の高濃
度分散性、インク吸収性及び塗工層の平滑性をより向上
させることで印字画像の鮮明性や耐水性、印刷強度、生
産効率のバランスが特に優れたインクジェット記録シー
トを提供することを目的とする。
記録シートは、セルロースパルプを主体とする支持体上
にインク受容層を設けたインクジェット記録シートにお
いて、該インク受容層は少なくとも上層及び下層からな
る2層以上の塗工層により形成し、前記下層に設けた下
層塗工層は、焼成クレーと合成非晶質シリカの重量比率
が40/60〜100/0、かつ塗工量が3〜20g/
m2となるように形成し、前記上層に設けた上層塗工層
は、合成非晶質シリカと水酸化アルミニウムを含有する
層を少なくとも一層以上を有し、前記合成非晶質シリカ
と水酸化アルミニウムを含有する層の合成非晶質シリカ
と水酸化アルミニウムの重量比率が80/20〜95/
5であることを特徴とする。
記下層塗工層の合成非晶質シリカの平均凝集粒子径は1
〜20μmであり、前記下層塗工層の焼成クレーの比表
面積は10〜25m2/gであることが好ましい。
するが、本発明は以下に示す実施形態に限定して解釈さ
れるものではない。
晶質シリカ及び焼成クレーを使用することが望ましい。
合成非晶質シリカは、インクの吸収性が良く、印字画像
の鮮明性に優れる。しかし、支持体との接着性やインク
受容層自体の強度が悪いため、インク受容層の剥がれや
粉落ちという問題がある。また、合成非晶質シリカは高
濃度分散が難しく、塗工及び乾燥工程における生産効率
が劣るという問題がある。
度分散ができるため、乾燥工程の効率化が可能である。
焼成クレーの比率が多くなると、インクの吸収性がやや
劣る傾向にあり、必要以上にインクを下層に吸収するこ
とで逆に印字の鮮明性を損なうことがあるものの、合成
非晶質シリカを含有させずに焼成クレーのみを含有させ
て使用することも可能である。また、支持体との接着性
やインク受容層自体の強度、生産性の観点から、焼成ク
レーを使用することが望ましい。
質シリカとを混合して下層顔料として使用する。焼成ク
レーと合成非晶質シリカの重量比率は40/60〜10
0/0の範囲が良く、さらに好ましくは50/50〜9
0/10である。焼成クレーが40より少ないと、高濃
度分散ができないため、乾燥工程及び塗工工程における
生産効率が悪くなるという問題がある。さらに下層顔料
の焼成クレーの比表面積10〜25m2/gが好ましく、
特に15〜20m2/gが好ましい。比表面積10m2/g
未満では、インクの吸収性が悪くなる傾向にあり滲みが
劣り、25m2/gを越えると、インクの吸収性は良い
が、高濃度分散がしにくいという問題がある。
は1〜20μmが好ましく、特に3〜15μmが好まし
い。1μm未満では、分散濃度を上げることができない
という問題があり、20μmを越えると、分散濃度には
問題ないが、印字の鮮明性が劣ったり、塗工面の平滑性
が損なわれ、表面のざらつき感(触感)が悪くなるなど
の問題がある。
範囲が良く、さらに好ましくは5〜15g/m2である。
3g/m2未満では、インクの吸収性が劣ることによって
インクの滲みに問題が生ずる。20g/m2を越えると、
インクの吸収性が良すぎるため、インクの滲みは良すぎ
て、文字が見づらかったり、べた印字部に均一に埋まら
ずに隙間が生じたりなどの問題がある。インク受容層の
絶乾塗工量が少ないと、インクの裏抜けが悪くなる傾向
にあり、インクの吸収性も下がり、印字画像の鮮明性も
劣ることになる。下層の形成は特に限定するものではな
く、一層あるいは多層に分けて塗工しても構わない。
るものではなく、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂、水溶性ポリビニルアセタール樹
脂、ポリビニルブチラノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、エ
チレン酢酸ビニル樹脂、その他のビニル系樹脂、アミド
系樹脂、酸化澱粉、カゼイン、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニルピロリドン、シリコーン系樹脂、ロジン
変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、アル
キド樹脂、クマロン−インデン樹脂などの樹脂及びエマ
ルジョンが挙げられる。
吸収性及びインク乾燥性、記録画像の鮮明性などを考慮
して適宜決定されてよい。顔料として焼成クレーとシリ
カを用い、結着剤としてポリビニルアルコール樹脂及び
アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹
脂を用いた組み合わせが好ましい。顔料とバインダーの
重量配合比率は、100:100〜100:10が好ま
しく、さらに好ましくは100:60〜100:20で
ある。
ンクの吸収性が悪くなり、モノクロ滲みや混色滲みが劣
る傾向にある。バインダー成分が必要以上に多いと、顔
料粒子の細孔を被覆してしまい、インクの吸収性を阻害
するためである。バインダー成分が10より少ないと、
顔料粒子を紙面に固着する作用力が弱まり、塗工層の粉
落ちなどの問題を生じてしまう。
下層のインク受容層を設ける。下層のインク受容層の形
成は、インク受容層を形成する成分を適当な溶媒中に分
散させて調液した塗工液を、例えばエアナイフコーティ
ング法、コンマコーティング法、グラビアコーティング
法、ダイコーティング法、ブレードコーティング法、ロ
ールコーティング法、ロッドバーコーティング法などの
塗工方法によって、支持体上に塗工して行うことができ
る。上層についても、上記のような塗工方法によって形
成することができる。
インク受容層は少なくとも2層以上から構成され、上層
側に設けるインク受容層は合成非晶質シリカと水酸化ア
ルミニウムを混合した層を少なくとも1層以上有するこ
とを特徴とする。
アルミニウムの重量比率は、80/20〜95/5が好
ましく、さらに好ましくは85/15〜95/5であ
る。本発明で使用する水酸化アルミニウムは、平均粒子
径が0.5〜5μmのものが好ましい。平均粒子径が
0.5μm未満では、インク吸収性は良いが、高濃度分
散しにくいという問題があり、平均粒子径が5μmを越
えるとインク吸収性が劣るという問題がある。水酸化ア
ルミニウムを使用すると、塗工液の分散性がよく固形分
を高くでき、乾燥工程における効率化などコストメリッ
トが期待できる。水酸化アルミニウムの重量比率を20
より高くすると、印刷強度が良好になるが、印字画像が
鮮明でなく白ボケたような印字になり好ましくない。水
酸化アルミニウムの重量比率を5より低くすると、塗工
液の分散性が悪く固形分を上げられない、印刷強度が劣
るなどの問題がある。
ク吸収性及び印字画像の鮮明性を考慮して決めてよく、
平均粒子径は1〜20μmが好ましく、特に3〜15μ
mが好ましい。
るものではなく、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂、水溶性ポリビニルアセタール樹
脂、ポリビニルブチラノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、エ
チレン酢酸ビニル樹脂などの樹脂及びエマルジョンが挙
げられる。
吸収性及びインク乾燥性、記録画像の鮮明性などを考慮
して適宜決定されてよい。バインダーとしてポリビニル
アルコール樹脂及びアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エ
チレン酢酸ビニル樹脂を用いた組み合わせが好ましい。
上層の顔料とバインダーの重量配合比率は、100:1
00〜100:10が好ましく、さらに好ましくは10
0:60〜100:20である。
る紙は、特に限定するものではないが、使用される内添
サイズ剤及び外添サイズ剤としては、中性ロジンサイズ
剤またはAKD、ASA、強化ロジンサイズ剤など各種
公知のものが使用できる。サイズ剤を紙に内添及び外添
する方法は、サイズ剤の種類によって適宜選択されて良
い。
も可能である。表面サイズ剤の処理は、サイズプレス、
ゲートロール、メタリングサイズプレス、エアナイフコ
ーター、ロッドコーターブレードコーターなどいずれも
可能である。
ものではなく、各種公知の填料から使用できる。例え
ば、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、二酸
化チタン、シリカなどを挙げることができ、これらを適
宜選択して混合して併用できる。
させるための着色顔料や染料、蛍光染料などを使用でき
る。この歩留り向上剤として、例えば、ポリアクリルア
ミド、ポリエチレンイミン、カチオン化澱粉などを挙げ
ることができる。さらに必要に応じて、抄紙工程におけ
る原料の発泡を防ぐために、消泡剤を添加することも可
能である。
ェット記録シートの特性を高めるために、他の成分が添
加されてよい。例えば、インク受容層の耐水性向上及び
インクの定着を付与するために、メラミンホルムアルデ
ヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、アクリルアミド
系樹脂、グリオキザール、炭酸ジルコニウムアンモニウ
ム、第2級アンモニウム化合物、第3級アンモニウム化
合物、第4級アンモニウム化合物などの染料定着剤を添
加してもよい。また、インクジェット記録シートの生産
性及び保存安定性などを考慮して、分散剤、蛍光染料、
pH調整剤、消泡剤、界面活性剤、湿潤剤、保水剤、防
腐剤などを添加してもよい。
向上させる観点から、インク受容層に第2級アンモニウ
ム化合物、第3級アンモニウム化合物、第4級アンモニ
ウム化合物などのカチオン性高分子染料定着剤を含むこ
とが好ましい。
明する。無論、本発明はこれらに限定されるものではな
い。また、例中の部及び%は特に断らない限り、それぞ
れの重量部及び重量%を示す。
パルプスラリー中の絶乾パルプ100%に対し、炭酸カ
ルシウム(タマパールTP−121:奥多摩工業社製)
5%、カチオン化でん粉(ケート308:日本NSC社
製)0.8%、中性ロジンサイズ剤(NT−85:荒川
化学社製)0.4%の配合で抄紙し、米坪80g/m2の
原紙を抄造した。 〔下層のインク受容層〕平均粒子径3.3μmのシリカ
(ミズカシルP−78A:水澤化学工業社製)60部、
比表面積18m2/gの焼成クレー(アンシレックス9
3:エンゲルハード社製)40部、ポリビニルアルコー
ル(PVA−235:クラレ社製)10部、エチレン酢
酸ビニル樹脂20部(ポリゾールEVAAD−6:昭和
高分子社製)、カチオン性高分子染料定着剤(スミレッ
ズレジン1001:住友化学社製)20部と水を混合し
た塗工液を得た。該インク受容層の塗工液を絶乾塗工量
10g/m2となるように支持体上に塗工して、下層のイ
ンク受容層を設けたインクジェット記録シートを得た。 〔上層のインク受容層〕シリカ(ミズカシルP−78
A:水澤化学工業社製)90部、水酸化アルミニウム
(ハイジライトH−42M:昭和電工社製)10部、ポ
リビニルアルコール(PVA−235:クラレ社製)1
0部、エチレン酢酸ビニル樹脂20部(ポリゾールEV
A AD−6:昭和高分子社製)、カチオン性高分子染
料定着剤(スミレッズレジン1001:住友化学社製)
20部と水を混合した塗工液を得た。該インク受容層の
塗工液を絶乾塗工量6g/m2となるように下層のインク
受容層を設けた上に塗工して、インクジェット記録シー
トを得た。
インク受容層〕シリカ30部と焼成クレー70部の塗工
液としたこと以外は実施例1と同じ方法でインクジェッ
ト記録シートを得た。
インク受容層〕シリカ0部と焼成クレー100部とした
こと以外は実施例1と同じ方法でインクジェット記録シ
ートを得た。
インク受容層〕シリカ80部と水酸化アルミニウム20
部としたこと以外は実施例2と同じ方法でインクジェッ
ト記録シートを得た。
インク受容層〕シリカ90部と水酸化アルミニウム10
部としたこと及び〔下層のインク受容層〕の塗工液を絶
乾塗工量6g/m2以外は実施例2と同じ方法でインクジ
ェット記録シートを得た。
インク受容層〕シリカ95部と水酸化アルミニウム5部
としたこと以外は実施例2と同じ方法でインクジェット
記録シートを得た。
インク受容層〕の塗工液を絶乾塗工量10g/m2にした
こと以外は実施例5と同じ方法でインクジェット記録シ
ートを得た。
インク受容層〕の塗工液を絶乾塗工量15g/m2にした
こと以外は実施例5と同じ方法でインクジェット記録シ
ートを得た。
インク受容層〕シリカ100部と焼成クレー0部したこ
と及び〔上層のインク受容層〕シリカ100部と水酸化
アルミニウム0部としたこと以外は実施例1と同じ方法
でインクジェット記録シートを得た。
インク受容層〕シリカ90部と水酸化アルミニウム10
部にしたこと以外は比較例1と同じ方法でインクジェッ
ト記録シートを得た。
インク受容層〕シリカ90部、炭酸カルシウム(タマパ
ールTP−121:奥多摩工業社製)10部、水酸化ア
ルミニウム0部としたこと以外は実施例2と同じ方法で
インクジェット記録シートを得た。
インク受容層〕シリカ60部、水酸化アルミニウム40
部、炭酸カルシウム0部としたこと以外は比較例3と同
じ方法でインクジェット記録シートを得た。
インク受容層〕シリカ100部、水酸化アルミニウム0
部、炭酸カルシウム0部としたこと以外は比較例3と同
じ方法でインクジェット記録シートを得た。
録シートにおいて、印字画像の鮮明性、耐水性、印刷強
度をそれぞれ下記の方法で評価し、表1に示した。イン
クジェットプリンターは、エプソン社製PM−700C
機で印字した。
明であるかを目視評価した。 ◎:印字画像が非常に鮮明でコントラストがはっきりし
ている。 ○:印字画像が鮮明でコントラストがある。 △:印字画像が鮮明であるがコントラストがあまりはっ
きりしなく、やや白ボケ気味である。 ×:印字画像が鮮明でなく、白ボケ気味である。
クの吸収状態を目視評価した。 ◎:インクの濡れた状態が全くなく、非常にインクの乾
燥性が良好である。 ○:インクの濡れた状態が目立たず、インクの乾燥性が
良好である。 △:インクの濡れた状態が二次色で生ずるなど、インク
の乾燥性がやや悪い。 ×:インクの濡れた状態が全般に生じ、インクの乾燥性
が非常に悪い。
浸し、濾紙でふき取り、インクの流れ出しを評価した。 ◎:インクの流れ出しがなく、非常に耐水性が良好であ
る。 ○:インクの流れ出しが目立たず、耐水性が良好であ
る。 △:インクの流れ出しが二次色で生ずるなど、耐水性が
やや悪い。 ×:インクの流れ出しが全般に生じ、耐水性が非常に悪
い。
層の印刷強度を評価した。 ◎:塗工面の粉落ちがなく、ロールに紙粉が転写せず非
常に良好である。 ○:塗工面の粉落ちが少なく、ロールにも紙粉があまり
転写せず良好である。 △:塗工面の粉落ちがややあり、ロールにも紙粉が少し
転写している。 ×:塗工面の粉落ちが多く、ロールにも紙粉がかなり転
写している。
例によって得られたインクジェット記録シートは、印字
画像の鮮明性及び耐水性、インク吸収性、印刷強度に優
れたインクジェット記録シートを提供するものであっ
た。
含有させる顔料の種類、その含有比率及びインク受容層
の層構造を制御して、インク受容層の剥がれ強度、顔料
の高濃度分散性、インク吸収性、塗工層の平滑性、塗工
性・乾燥性等の諸特性の向上を図ることにより、結果と
して印字画像の鮮明性や耐水性、印刷強度、生産効率の
バランスが優れたインクジェット記録シートを提供する
ことができた。
層下層の顔料の粒子径や比表面積を最適化して顔料の高
濃度分散性、インク吸収性及び塗工層の平滑性をより向
上することで印字画像の鮮明性や耐水性、印刷強度、生
産効率のバランスが特に優れたインクジェット記録シー
トを提供することができた。
Claims (2)
- 【請求項1】セルロースパルプを主体とする支持体上に
インク受容層を設けたインクジェット記録シートにおい
て、 該インク受容層は少なくとも上層及び下層からなる2層
以上の塗工層により形成し、 前記下層に設けた下層塗工層は、焼成クレーと合成非晶
質シリカの重量比率が40/60〜100/0、かつ塗
工量が3〜20g/m2となるように形成し、 前記上層に設けた上層塗工層は、合成非晶質シリカと水
酸化アルミニウムを含有する層を少なくとも一層以上を
有し、前記合成非晶質シリカと水酸化アルミニウムを含
有する層の合成非晶質シリカと水酸化アルミニウムの重
量比率が80/20〜95/5であることを特徴とする
インクジェット記録シート。 - 【請求項2】前記下層塗工層の合成非晶質シリカの平均
凝集粒子径は1〜20μmであり、前記下層塗工層の焼
成クレーの比表面積は10〜25m2/gであることを特
徴とする請求項1記載のインクジェット記録シート。
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