JP2002361679A - 管状成形品の成形方法、成形品及び金型 - Google Patents

管状成形品の成形方法、成形品及び金型

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JP2002361679A
JP2002361679A JP2001177671A JP2001177671A JP2002361679A JP 2002361679 A JP2002361679 A JP 2002361679A JP 2001177671 A JP2001177671 A JP 2001177671A JP 2001177671 A JP2001177671 A JP 2001177671A JP 2002361679 A JP2002361679 A JP 2002361679A
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slope
wall
tubular
primary
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Yukihisa Kumagai
幸久 熊谷
Hirokazu Katsuchi
広和 勝地
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイスライドインジェクション法、またはダ
イロータリーインジェクション法等により得られた中空
成形品管状部分の半円状端部接合部分の接合強度を高め
ること。 【解決手段】 各1次成形品の半円状端部接合壁面部分
に、接合斜面壁形状を設けて、両者の接合斜面壁形状を
嵌合して、両者の接合斜面壁形状の間に2次樹脂を充填
して、各1次成形品どうしを接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一端に管状部分を
有する半割1次成形品と、それに嵌合する構造を有する
他の半割1次成形品を突き合わせて嵌合させ、両者の突
き合わせ部分の間に形成される接合用溝部分に2次樹脂
を充填して一体となる中空管状製品の成形方法、成形
品、それに使用する金型に関するものであり、得られた
成形品の管状部分の接合強度が向上する。
【0002】
【従来の技術】中空体等を成形する成形技術として、半
割の1次成形品どうしを所定の形状に突き合わせて、突
き合わせ面と接合溝とを形成し、該接合溝に樹脂を充填
して一体となった成形品を得る成形方法として、特開昭
62−87315号公報に記載されたダイスライドイン
ジェクション法(以下DSI法)、特開平4−9191
4号公報に記載されたダイロータリーインジェクション
法(以下DRI法)、その他インサート成形法で得られ
た半割の1次成形品を使用する方法等が知られている。
特にDSI法,DRI法は溶着強度に優れ、生産性にも
優れた成形方法として知られている。
【0003】これら成形品には、図1に示すように、中
空体チャンバー本体にパイプ等が一体化されていること
が多い。図1では、パーティングラインA15で2分割
された中空体A16とA17に、円筒パイプA18〜A
21が一体化されている。A18とA19は型開き方向
に設置されているためパイプ形状部は分割されないが、
円筒パイプA20とA21はパイプ形状が屈曲している
ため、通常の成形法による成形は不可能である。従っ
て、円筒パイプA20とA21自体も、2分割された中
空体A16、A17に接続して、パーティングラインA
15で上下に分割された1次成形品として成形した後、
2次成形によって融着一体化されている。
【0004】分割して成形されるパイプの端部は、図9
に示すネジ部A13、図10に示すフランジ部A14等
で構成されていることが多い。端末開口部まで1次成形
時に分割した場合、図3の斜視図及び図2の側面図に示
すように、2次成形で両者を接合しても、パイプの開口
部の真円度や平面度等の寸法精度が低下すると共に、開
口部近傍の強度も低くなる。そのため、一般的にパイプ
端部は図5及び図4に示すような形態で構成される。こ
の場合には、1次成形品は、両側が開口する管状部分A
11および該管状部分A11の一端に管状構造部分が連
続するように一体的に設けられた半割管状部分A8を有
する1次成形品分割部分1と、半割管状部分A8に嵌合
可能な半割管状部分A6を有する1次成形品分割部分
1’とに分割される。2次成形金型内でこれらの分割部
分が突き合わされてパイプ状になり、接合部に2次樹脂
が充填されて融着一体化される。
【0005】図4のA−A断面、B−B断面、C−C断
面を、それぞれ図6、図7、図8に示す。図6において
は、末端の管状部分A11は1次樹脂で一体的に成形さ
れる。図8においては、パイプの途中部分はパーティン
グライン22により円筒の長手方向に半割管状部分A6
とA8に半割され、各半割管状部分A6とA8に各接合
フランジ8と8’が1次樹脂で一体的に成形される。図
7の断面B−Bにおいては、パーティングライン22の
少し下の位置で分割され、1次成形により成形された半
割り管状部分A8と、2次成形で1次成形品半割体どう
しを接合させるために射出充填させて成形される接合樹
脂部A10,A10’,A10”からなり、接合されて
いる。このような分割接合方法とした場合、円筒管端末
開口部の寸法精度と強度は良好な製品が得られる。
【0006】しかし、図4,図5に示すような上記従来
技術の成形品のパイプ部分を切り出し、耐圧信頼性試験
を行なったところ、最も弱い半円状端部接合樹脂部A1
0の1次成形品接合表面と2次樹脂との接合界面部で破
壊した。半円状端部接合樹脂部A10の接合構造を含ま
ない図8に示す一般パイプ接合部のみで同様の耐圧試験
を行うと、A10構造を含む場合と比較して、数倍の耐
圧性能を示す。従って、図4のA10構造では、接合強
度が非常に低いという大きな課題がある。
【0007】水道関連商品、給湯器関連商品には、管状
体、中空構造体部品が多く、真鋳鋳物等で量産されてい
る。これらは、後加工が必要なため生産性が悪く、重
く、緑錆が生ずる等の問題を抱えていた。DSIまたは
DRI法による樹脂化により、上記短所のない中空成形
品を効率的に生産できる可能性があるが、高い気密性、
耐圧性能、長期耐圧信頼性が要求されるものが多く、半
円状端部接合樹脂部A10の接合強度が低い従来技術で
は要求性能を満たすことが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ダイ
スライドインジェクション法、またはダイロータリーイ
ンジェクション法等により得られた中空成形品管状部分
の半円状端部接合部分の接合強度を高めることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、各1次成形
品の半円状端部接合壁面部分に、接合斜面壁形状を設け
て、両者の接合斜面壁形状を嵌合して、両者の接合斜面
壁形状の間に2次樹脂を充填して、各1次成形品どうし
を接合することにより、1次成形品の接合融着断面積が
増加し、接合強度が向上することを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち本発明の第1は、半割管状部分
(A8)の一端に管状部分(A11)を一体的に有する
1次成形品分割部分(1)と、半割管状部分(A8)に
嵌合可能な半割管状部分(A6)を有する1次成形品分
割部分(1’)とを突き合わせて嵌合させ、中空管状製
品前駆体(10)を得、該前駆体(10)の接合用空間
部に2次樹脂を充填して、該前駆体(10)を接合させ
て成形品(30)を得るための1次成形品用の1次成形
金型において、管状部分(A11)の半円状端部接合壁
面部分(C1)の管内面側[又は管外面側]に管内面[又
は管外面]と同一面で接続し、半円状端部接合壁面部分
(C1)と接合斜面(B7)で接続する接合斜面壁形状
部分(B9)、および半割管状部分(A6)の半円状端
部接合壁面部分(C1’)の管外面側[又は管内面側]に
管外面[又は管内面]と同一面で接続し、半円状端部接合
壁面部分(C1’)と接合斜面(B7’)で接続する接
合斜面壁形状部分(B9’)をそれぞれ1次成形により
一体的に設け、接合斜面壁形状部分(B9)の接合斜面
(B7)と接合斜面壁形状部分(B9’)の接合斜面
(B7’)とは間隙(40)を形成するように嵌合さ
せ、間隙(40)に2次樹脂を充填して接合樹脂部(A
10)を形成させる構造を与えるための1次成形品用1
次成形金型を提供する。本発明の第2は、管状部分(A
11)の肉厚をt、接合斜面壁形状部分(B9)の半
円状端部接合壁面部分(C1)と接続する位置の肉厚を
、間隙(40)の間隔をt、半円状端部接合壁面
部分(C1)と接合斜面(B7)のなす角をθ、及び接
合斜面壁形状部分(B9)の管内面[又は管外面]に平行
な長さをLとすると、半円状端部接合樹脂部(A1
0)の範囲においてt、t、θ及びLが、下記式
(1)〜(4)を満たすように形成される本発明の第1
記載の1次成形金型を提供する。 0.5mm≦t<t (1) 10°≦θ≦90° (2) 0.5t≦L≦3t (3) 1.0mm ≦t<t (4) 本発明の第3は、接合斜面壁形状部分(B9)の接合斜
面(B7)が半円状端部接合壁面部分(C1)と接続す
るコーナー部(B5)、及び/又は接合斜面壁形状部分
(B9’)の接合斜面(B7’)が半円状端部接合壁面
部分(C1’)と接続するコーナー部(B5’)に、半
円状端部接合樹脂部(A10)側に中心を持つ下記式
(5)を満たすRづけを行う本発明の第1または2に記
載の1次成形金型を提供する。 0.3mm≦R≦t (5) 本発明の第4は、接合斜面(B7)及び/又は接合斜面
(B7’)に、下記式(6)及び(7)を満たす高さh
の溶着山が設けられる本発明の第1〜3のいずれかに
記載の1次成形金型を提供する。 1.0mm≦t−2h (6) 0.3mm ≦h≦3mm (7) 本発明の第5は、接合斜面(B7)及び/又は接合斜面
(B7’)にシボ加工を施し、シボの10点平均粗さR
z=10μm以上である本発明の第1〜4のいずれかに
記載の1次成形金型を提供する。本発明の第6は、本発
明の第1〜5のいずれかに記載の1次成形金型で成形さ
れた1次成形品分割部分(1)と1次成形品分割部分
(1’)を、半円状端部接合壁面部分(C1)と半円状
端部接合壁面部分(C1’)を突き合わせ、接合斜面壁
形状部分(B9)の接合斜面(B7)と接合斜面壁形状
部分(B9’)の接合斜面(B7’)とを間隙(40)
をもって嵌合させて、中空管状製品前駆体(10)を
得、該前駆体(10)の間隙(40)に2次樹脂を充填
して成形品(30)を成形する2次成形用金型を提供す
る。本発明の第7は、1次成形金型をスライド又は回転
させて得られる本発明の第6に記載の2次成形用金型を
提供する。本発明の第8は、半割管状部分(A8)の一
端に管状部分(A11)を一体的に有する1次成形品分
割部分(1)と、半割管状部分(A8)に嵌合可能な半
割管状部分(A6)を有する1次成形品分割部分
(1’)とを突き合わせにより嵌合させて、中空管状製
品前駆体(10)を得、該前駆体(10)の突き合わせ
接合溝部に2次樹脂を充填して、該前駆体(10)を接
合させて成形品(30)を得る管状成形品の成形方法に
おいて、管状部分(A11)の半円状端部接合壁面部分
(C1)の管内面側[又は管外面側]に管内面[又は管外
面]と同一面で接続し、半円状端部接合壁面部分(C
1)と接合斜面(B7)で接続する接合斜面壁形状部分
(B9)、および半割管状部分(A6)の半円状端部接
合壁面部分(C1’)の管外面側[又は管内面側]に管外
面[又は管内面]と同一面で接続し、半円状端部接合壁面
部分(C1’)と接合斜面(B7’)で接続する接合斜
面壁形状部分(B9’)をそれぞれ1次成形により一体
的に設け、接合斜面壁形状部分(B9)の接合斜面(B
7)と接合斜面壁形状部分(B9’)の接合斜面(B
7’)とは間隙(40)を形成するように嵌合させ、間
隙(40)に2次樹脂を充填して接合樹脂部(A10)
を形成する管状成形品の成形方法を提供する。本発明の
第9は、管状部分(A11)の肉厚をt、接合斜面壁
形状部分(B9)の半円状端部接合壁面部分(C1)と
接続する位置の肉厚をt、間隙(40)の間隔を
、半円状端部接合壁面部分(C1)と接合斜面(B
7)のなす角をθ、及び接合斜面壁形状部分(B9)の
長さをLとすると、半円状端部接合樹脂部(A10)
の範囲においてt、t、θ及びLが、下記式
(1)〜(4)を満たすように成形する本発明の第8に
記載の成形方法を提供する。 0.5mm≦t<t (1) 10°≦θ≦90° (2) 0.5t≦L≦3t (3) 1.0mm ≦t<t (4) 本発明の第10は、接合斜面壁形状部分(B9)の接合
斜面(B7)が半円状端部接合壁面部分(C1)と接続
するコーナー部(B5)、及び/又は接合斜面壁形状部
分(B9’)の接合斜面(B7’)が半円状端部接合壁
面部分(C1’)と接続するコーナー部(B5’)に、
半円状端部接合樹脂部(A10)側に中心を持つ下記式
(5)を満たすRづけを行う本発明の第8又は9に記載
の成形方法を提供する。 0.3mm≦R≦t (5) 本発明の第11は、接合斜面(B7)及び/又は接合斜
面(B7’)に、下記式(6)及び(7)を満たす高さ
の溶着山が設けられる本発明の第8〜10のいずれ
かに記載の成形方法を提供する。 1.0mm≦t−2h (6) 0.3mm ≦h≦3mm (7) 本発明の第12は、接合斜面(B7)及び/又は接合斜
面(B7’)にシボ加工を施し、シボの10点平均粗さ
Rz=10μm以上である本発明の第8〜11のいずれ
かに記載の成形方法を提供する。本発明の第13は、1
次成形金型内に充填する1次樹脂と、2次成形用金型内
に充填する2次樹脂が異なることを特徴とする本発明の
第8〜12のいずれかに記載の成形方法を提供する。本
発明の第14は、ダイスライドインジェクション法、ま
たはダイロータリーインジェクション法により行われる
本発明の第8〜13のいずれかに記載の成形方法を提供
する。本発明の第15は、本発明の第8〜14のいずれ
かに記載の成形方法により得られた管状成形品を提供す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】DSI成形を例にして、円筒管端
末部の、従来の一般的な成形プロセスを図12〜図17
により説明する。これらの説明図では、モールドベー
ス、スプルー、ランナー、ゲート、突き出し構造部、冷
却回路、スライド構造、製品本体部等は省略してある。
それぞれ別に構成された1次成形金型キャビティに溶融
樹脂を射出充填し、半割管状部分A6と、一端に管状部
分を一体的に有する半割管状部分A8をそれぞれ1次成
形し、冷却後型開きする。この時スプルー、ランナーは
突き出され、排出されるが、A6は固定金型キャビティ
M2に保持され、A8は移動金型キャビティM3に保持
され、図12および図15に示す状態となっている。M
1は油圧スライドコアで、2次成形時の型開き完了後ま
では前進した状態に保持されている。この後、図示され
ていない油圧シリンダーによりM3がダイスライドし、
A6とA8が対向する位置に移動する。ダイスライド
後、型閉すると図13および図16に示した状態とな
り、2次成形用の長手側接合溝6が形成される。この溝
に、2次成形用のスプルー、ランナー、ゲートを経由
し、樹脂を射出充填し、長手側接合樹脂部20を形成さ
せてA6とA8を接合一体化させると、図17に示す断
面の状態となる。2次成形の保圧、冷却工程終了後に型
開きし、図14に示すようにM1を油圧シリンダーによ
り後退させ、後退完了後一体化された成形品と、2次成
形用スプルー、ランナー、ゲートが突き出され、排出さ
れる。その後、固定金型M2が油圧シリンダーにより元
の位置にダイスライドし、次の成形サイクルに入る。な
お、図14では、A10の部分は断面図より奥側の部分
も破線で示してある。
【0012】従来の成形プロセスでは、管状部分A11
の末端には、図10のA14に示す円盤状フランジ付の
ものや、図9のA13に示す雄ネジが一体化されたもの
や、図11に示すような矩形状管状体のもの、その他の
形状などもあり、これらも本発明の実施態様の一部であ
り、本発明はこれらに限定されない。従来、DSI工法
により管状部分A11を有するパイプの成形を行う場
合、図5及び図4のように接合される。図4の各断面図
を図6〜図8に示す。図5および図8において、長手側
接合溝6を樹脂部20から20’の方向に流動してきた
2次樹脂は、図5および図7においてA10’の位置に
達し、その後半円側接合樹脂部A10を形成した後、A
10”の位置に達し、その後、再度反対側の長手側接合
溝6を流動する。図10の円盤状フランジ付のパイプ端
部付近を金型パーティング面22と直角にパイプの中心
で切断した縦断面図を図14に示す。図14は、型開き
後の図で、固定金型M2とスライドコアM1が引き抜か
れている。図14における1次成形品と2次樹脂の接合
面付近Dの拡大図を図18に示す。但し、図18では固
定金型M2とスライドコアM1が引き抜かれておらず、
成形品に接している状態を示す。上記のように、従来技
術による接合面は、図18に示すB1からB3、及びB
2からB4の間であり、パイプの肉厚t×半円の範囲
が接合断面であるが、肉厚方向について詳細に検討する
と、固定金型M2とスライドコアM1に接触する近傍で
は界面に剥離が生じており、実質的な融着範囲はパイプ
の肉厚の一部tであり有効接合面積が減少し、耐圧強
度が低くなっている。
【0013】上記従来技術に対して、鋭意検討した結
果、図29及び図19に示すように、半円状端部接合壁
面部分C1およびC1’に接合斜面壁形状部分B9およ
びB9’を設けて、それらの接合斜面壁形状部分を嵌合
して、両1次成形品の突き合わせ部の間隙に樹脂を充填
して接合する形状とすることにより、金型の抜きの問題
を発生することなく、有効接合面積を著しく増加させて
接合強度を向上できることを見出だした。即ち、本発明
では、半円状端部接合壁面部分C1の管内面側[又は管
外面側]に管内面[又は管外面]と同一面で接続し、半円
状端部接合壁面部分C1と接合斜面B7で接続する接合
斜面壁形状部分B9、および、半円状端部接合壁面部分
C1’の管外面側[又は管内面側]に管外面[又は管内面]
と同一面で接続し、半円状端部接合壁面部分C1’と接
合斜面B7’で接続する接合斜面壁形状部分B9’を1
次成形により一体的に設け、接合斜面壁形状部分B9の
接合斜面B7と接合斜面壁形状部分B9’の接合斜面B
7’とは間隙40を形成するように嵌合し、間隙40に
2次樹脂を充填して半円状端部接合樹脂部A10を形成
する構造として、管状部分A11の肉厚をt、接合斜
面壁形状部分(B9)の半円状端部接合壁面部分(C
1)と接続する位置の肉厚をt、間隙(40)の間隔
をt、半円状端部接合壁面部分(C1)と接合斜面
(B7)のなす角をθ、及び接合斜面壁形状部分(B
9)の管内面[又は管外面]に平行な長さをLとする
と、半円状端部接合樹脂部(A10)の範囲においてt
、t、θ及びLが、下記式(1)〜(4)を満た
すように成形することにより、接合強度を著しく向上さ
せることができる。 0.5mm≦t<t (1) 10°≦θ≦90° (2) 0.5t≦L≦3t (3) 1.0mm ≦t<t (4) なお、「半円状端部接合壁面部分C1の管内面側[又は
管外面側]に管内面[又は管外面]と同一面で接続し、半
円状端部接合壁面部分C1と斜面B7で接続する接合斜
面壁形状部分B9、および、半円状端部接合壁面部分C
1’の管外面側[又は管内面側]に管外面[又は管内面]と
同一面で接続し」において、全ての[ ]の直前の文言は
[ ]内の文言に替えて読むことができる。
【0014】tは0.5mm以上でt未満に設定す
ることが好ましく、0.5mm≦t <0.5tであ
ることがより好ましい。また斜面B7の角度θは10°
以上で90°以下に設定することが好ましい。接合斜面
B7が管外面[又は管内面]と平行(即ちθが90°)で
ない場合には、θは45°≦θ≦70°とすることが好
ましい。更に、t×tanθは0.5t以上で3t
未満に設定するが、より好ましくは0.7t≦t
×tanθ≦2tである。間隙(40)の間隔(2次
樹脂流路厚ともいう。)tは1mm以上でt未満に
設定することが好ましいが、1.5mm以上で5mm未
満とすることがより好ましい。以上の条件を満たす接合
断面とすることにより、効率的に接合強度を向上させる
ことが可能となる。
【0015】なお、接合斜面壁形状部分B9の接合斜面
B7と接合斜面壁形状部分B9’の接合斜面B7’とは
平行でもよいが、図25に本発明を一般化して示すよう
に非平行でもよい。非平行の場合、tは互いに斜面へ
垂線を下ろして得られる間隔の平均値である。図25に
示すように接合斜面壁形状部分B9と接合斜面壁形状部
分B9’は対称形でなく、θとθ’が異なっていてもよ
い。また、接合斜面壁形状部分B9及び/又は接合斜面
壁形状部分B9’の接合斜面壁形状先端は厚みt又は
を持つ構造であってもよい。また、本発明では、接
合斜面壁形状部分B9の接合斜面B7と接合斜面壁形状
部分B9’の接合斜面B7’は図26〜28に示すよう
に管内面[又は管外面]に平行(この場合、B7とB7’
とは斜面ではなくなるが、便宜上斜面という。)で、接
合斜面壁形状先端に厚みt(=t又はt)を持つ
構造であってもよいし、図30に示すように接合斜面B
7と接合斜面B7’のいずれか一方のみが管内面[又は
管外面]に平行であってもよいし、図31に示すように
管内面[又は管外面]に平行な斜面が段差を持っていても
よい。
【0016】なお、半割管状部分A8の末端にも管状部
分A11’を有していてもよい。また、管状部分A11
および管状部分A11の一端に管状構造部分が連続する
ように一体として設けられた半割管状部分A8を有する
1次成形品分割部分1どうしを反対向きに向かい合わせ
て組み合わせるようにすることもできるが、接合斜面壁
形状の構造は一方が他方に嵌合する構造である必要があ
る。
【0017】接合斜面壁形状部分B9の接合斜面B7が
半円状端部接合壁面部分C1と接続するコーナー部B5
及び/又は接合斜面壁形状部分B9’の接合斜面B7’
が半円状端部接合壁面部分C1’と接続するコーナー部
B5’には、接合樹脂部A10側に中心を持つ下記式
(5)を満たすRづけを行うことが好ましい。 0.3mm≦R≦t (5) これによりコーナー部B5での1次成形品と2次樹脂の
融着不良が解消される。
【0018】図19においては、Lが存在するが、図
20に示すようにLを無くすことも可能である。ま
た、図22、図23に示すように、パイプ外表面側への
飛び出しhを設けることも可能である。
【0019】前述したように接合斜面B7や接合斜面壁
形状の先端に厚みを設けることにより接合面を効果的に
増加させることが可能であるが、更にその接合斜面B7
上等に図21に示すような溶着山を設けることにより、
接合面積を増加させることが可能となる。その溶着山の
高さhは、 1.0mm≦t−2h (6) 0.3mm ≦h≦3mm (7) を満たす範囲で設定するが、0.3mm≦h≦1mm
とすることがより好ましい。
【0020】接合斜面B7に溶着山を設ける方法を説明
したが、溶着山の代わりにシボ加工を施し有効接合表面
積を増加させてもよい。この時のシボは、10点平均粗
さがRz=10μm以上とすることが好ましい。
【0021】本発明に使用する1次成形品は、1次成形
金型内で、2つ以上に分割して1次成形される。1次成
形品の分割数には制限はなく、3分割、4分割などの多
分割が可能であるが、通常2分割であり、特に管状部分
(パイプ状部ともいう。)は半割体が好ましい。半割の
比率は完全に50%でなくてもよく、突き合わせにより
嵌合可能な程度に半割であればよい。管状体の断面形状
は円筒管状体の事例で説明を行っているが、断面形状は
円筒形状に限定されるものではなく、図11に示すよう
な矩形断面、その他の非円筒断面でも適用できる。1次
成形品を成形する方法としてはDSI法、DRI法、イ
ンサート成形法等が挙げられるが、これらに限定される
ものではなく、各分割部分を別々の金型で成形して、そ
れらを組み合わせて使用することもできる。
【0022】中空成形体の、突き合わせ面、接合溝、お
よび接合樹脂部には特に制限はない。例えば、半割管状
部分A8の半割面の長手側突き合わせ部分2と2’と
で、突き合わせて長手側突き合わせ面5を形成させ、接
合フランジ8と8’とで長手側接合溝6を形成させ、半
円状端部接合壁面部分C1とC1’とで突き合わせて半
円状端部接合溝C5を形成させて前駆体10を得ること
ができる。例えば、図16に示すように接合フランジ8
を設け、接合溝6をフランジ8の内部に設けて、接合溝
6を経て2次樹脂を充填することも可能であり、管の肉
厚を一定にすることができる。フランジを設けず、接合
溝が管の肉厚の内部に収まるように設けることも可能で
ある。また、本発明では、突き合わせ面5は、印籠形状
にして、互いにはまり合うようにしてもよい。
【0023】接合溝の樹脂流路断面のコーナー、特に突
き合わせ面側の面のコーナーB5等、に、接合樹脂部A
10側に中心を持ち、半径Rが0.3mm以上のRづけ
(角に丸みを与えること。)を行うことにより、更に長
手方向の接合強度を高めることができる。また、Rづけ
以外にも、C面づけ、多角C面づけであっても構わな
い。
【0024】本発明で使用できる成形用樹脂材料として
は、中空射出成形が可能な樹脂であれば、制限はない。
樹脂材料としては、合成樹脂でも天然に由来する樹脂で
も、結晶性でも、非晶性でもよい。具体的には、合成樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−
メチルペンテン−1等のポリオレフィン;塩化ビニル系
樹脂;ポリスチレン、ABS等のスチレン系樹脂;ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリシクロヘキシレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等の芳香族
ポリエステル;シュウ酸、吉草酸等の脂肪族ジカルボン
酸類、エチレングリコール、プロパンジオール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ブチレングリコー
ル、ヘキサンジオール等のジオール類、及び/又は乳
酸、カプロラクトン等からなる脂肪族ポリエステル;液
晶性ポリエステル;ポリカーボネート;ポリアリレー
ト;6−ナイロン、6,6−ナイロン、4,6−ナイロ
ン、6,12−ナイロンなどのポリアミド;ポリアセタ
ール;ポリウレタン;フッ素樹脂;ポリフェニレンオキ
シド;ポリアリーレンサルファイド;ポリスルホン;ポ
リエーテルスルホン;ポリケトン;ポリエーテルケト
ン;ポリイミド;ポリエーテルイミド;ポリベンゾイミ
ダゾール;シリコーン系樹脂;これらのアロイ等が挙げ
られる。天然に由来する樹脂としては、微生物の産生す
るポリヒドロキシ酪酸のような脂肪族ポリエステル等が
挙げられる。樹脂には、各種の添加剤、離型剤、滑剤、
充填材、強化剤等を必要により配合することができる。
強化剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリ
ウイスカ、酸化亜鉛ウイスカ、ボロン繊維などが挙げら
れる。また、各種安定剤、離型剤、滑剤等を添加するこ
ともできる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】本発明による実施例及び従来形状の比較例
の成形は、日本製鋼所製の2射出シリンダーを有するD
SI用射出成形機J350E−P−MFを使用した。従
来形状である端末フランジ付のパイプ状DSI成形品
は、図−10及び断面図−14に示す基本形状で、パイ
プ部分の基本肉厚は3mmで、2次樹脂流路幅tは5
mmのものを用いた。
【0027】従来の技術による図10の構造を有する成
形品を使用して、図24に示すような状態で耐圧信頼性
試験を行なったところ、以下のような問題点が顕在化し
た。D1、D2は1次樹脂(=2次樹脂)と同一の材料
で別途成形されたt=4mmの平板で、基本肉厚3mm
のパイプ部両端面D3、D4平面に熱板溶着で溶着一体
化されている。更にD1の平板中央部にはPT1/4”
のねじ穴D6が加工してある。耐圧性能試験として中空
体内部を水で置換し、D5のニップルを接続固定する。
このニップルにD7加圧ポンプを接続し、加圧ポンプの
加圧力を徐々に昇圧させると、最も弱いA10部分で破
壊した。
【0028】[比較例1]1次成形上半割体A6と同下半
割体A8の接合部表面が、2次成形時にA10に充填さ
れる溶融樹脂の熱と圧力により再溶融され融着一体化さ
れる。A10範囲の破断面を、図14のD部詳細である
図18のように詳細な確認を行うと、t 範囲は凝集破
壊の形態を示し1次成形品と2次樹脂が融着しているこ
とが確認できたが、2次成形時に金型表面と接したB1
〜B4部(t−tの範囲)は、1次成形品と2次樹
脂の界面が剥離破壊し融着していないことが確認され
た。基本肉厚tに対し実質的に接合している断面がt
まで減少し、かつ連続面にノッチに相当する非接合部
分が連続的に設けられた形状となっているため、耐圧強
度が低くなっている。
【0029】[実施例1]実施例1では、その接合断面を
図21に示すように変更し、パイプ部分の基本肉厚は3
mmで従来形状と同一とし、tは2.5mmとした。
それを構成する各部詳細仕様は、図19に示すθの角度
を60°とし、B5コーナーにはR=0.5mmのR付
けを行い、溶着斜面B7には高さ0.7mmの溶着山を
設けたものを用いた。
【0030】この実験に用いた成形用材料は、ポリプラ
スチックス株式会社製PPS樹脂であるフォートロン1
130T6を1次成形及び2次成形に用いた。また、表
1に示す成形条件により成形を行った。得られた成形品
で、同様に耐圧信頼性試験を行った。平均約1MPa/
secでテストポンプから成形品内部に加える水圧を昇
圧し、破壊した時の圧力を測定した。比較例及び本実施
例共にn=3で試験を行い、その結果を表2に示す。
【0031】比較例1の平均破壊圧力は1.1MPaで
あったが、実施例1では、平均5.1MPaと大幅な向
上が認められた。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明により、開口部形状精度にも悪影
響を与えず、開口部を有する管状体の端末半円周接合部
の接合強度が向上し、耐圧性能、信頼性の高い成形品を
得ることが出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知の中空成形体の斜視図である。
【図2】図3の公知の中空成形体の側面図である。
【図3】端末に開口部まで1次成形時に分割した公知の
中空成形体の斜視図である。
【図4】図5の公知の中空成形体の側面図である。
【図5】端末に両側が開口する管状部分A11を有する
公知の中空成形体の斜視図である。
【図6】図4のA−A断面図である。
【図7】図4のB−B断面図である。
【図8】図4のC−C断面図である。
【図9】パイプの端部にネジ部を有する公知の中空成形
体の端部の側面図である。
【図10】パイプの端部にフランジ部を有する公知の中
空成形体の端部の側面図である。
【図11】矩形管状体の公知の中空成形体の斜視図であ
る。
【図12】円筒管端末部の従来の成形法で、突き合わせ
直前を示す横断面図である。
【図13】円筒管端末部の従来の成形法で、突き合わせ
直後を示す横断面図である。
【図14】円筒管端末部の従来の成形法で、2次成形後
を示す横断面図である。
【図15】円筒管端末部の従来の成形法で、突き合わせ
直前を示す縦断面図である。
【図16】円筒管端末部の従来の成形法で、突き合わせ
直後を示す縦断面図である。
【図17】円筒管端末部の従来の成形法で、2次成形後
を示す縦断面図である。
【図18】図14の1次樹脂どうしの半円側突き合わせ
面と充填された2次樹脂の拡大図である。
【図19】本発明に係る、1次樹脂どうしの半円側突き
合わせ面と充填された2次樹脂の一例の拡大図である。
【図20】本発明に係る、1次樹脂どうしの半円側突き
合わせ面と充填された2次樹脂の他の1例の拡大図であ
る。
【図21】本発明に係る、1次樹脂どうしの半円側突き
合わせ面と充填された2次樹脂の他の1例の拡大図であ
る。
【図22】本発明に係る、1次樹脂どうしの半円側突き
合わせ面と充填された2次樹脂の他の1例の拡大図であ
る。
【図23】本発明に係る、1次樹脂どうしの半円側突き
合わせ面と充填された2次樹脂の他の1例の拡大図であ
る。
【図24】耐圧試験装置の図である。
【図25】本発明に係る、1次樹脂どうしの半円側突き
合わせ面と充填された2次樹脂の一般化した関係を示す
模式図である。
【図26】本発明に係る、接合斜面壁形状部分の斜面が
管内面[又は管外面]に平行な場合の一例を示す図であ
る。
【図27】本発明に係る、接合斜面壁形状部分の斜面が
管内面[又は管外面]に平行な場合の他の一例を示す図で
ある。
【図28】本発明に係る、接合斜面壁形状部分の斜面が
管内面[又は管外面]に平行な場合の他の一例を示す図で
ある。
【図29】本発明に係る、1次成形品どうしの突き合わ
せを示す図である。
【図30】本発明に係る、一方の接合斜面壁形状部分の
斜面が管内面[又は管外面]に平行な場合の一例を示す図
である。
【図31】本発明に係る、接合斜面壁形状部分の斜面が
段差を有する場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 1次成形品分割部分 1’1次成形品分割部分 2 長手側突き合わせ部分 2’長手側突き合わせ部分 4 中空部 5 長手側突き合わせ面 6 長手側接合溝 8 接合フランジ 8’接合フランジ 10 (1次成形品分割部分1と1’を突き合わせて嵌
合させた中空管状)製品前駆体 20 長手側接合樹脂部 20’長手側接合樹脂部 22 金型のパーティング面 30 成形品 40 (接合斜面(B7)と接合斜面(B7’)との)
間隙 A6 半割管状部分 A8 半割管状部分 A10半円状端部接合樹脂部 A10’半円状端部接合樹脂部 A10”半円状端部接合樹脂部 A11 管状部分 A13 管状体端部の雄ねじ形状部 A14 管状体端部のフランジ形状部 A22 矩形断面管状体の開口部 B1 接合面表面側部分 B2 接合面表面側部分 B3 接合面表面側部分 B4 接合面表面側部分 B5 コーナー部 B5’コーナー部 B6 接合斜面壁形状先端部分 B6’接合斜面壁形状先端部分 B7 接合斜面 B7’接合斜面 B9 接合斜面壁形状部分 B9’接合斜面壁形状部分 C1 半円状端部接合壁面部分 C1’半円状端部接合壁面部分 C5 半円状端部接合溝 D1 管状体開口部閉塞用平板 D2 管状体開口部閉塞用平板 D3 管状体開口部閉塞熱板溶着接合面 D4 管状体開口部閉塞熱板溶着接合面 D5 ニップル D6 ネジ穴 D7 加圧ポンプ M1 スライドコア M2 固定金型キャビティ M3 移動ダイスライド金型キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AD12 AG08 CA11 CB01 CB12 CB20 CK11 CK81 CQ01 4F206 AD12 AG08 JA07 JB12 JB20 JL02 JM04 JN12 JQ81

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半割管状部分(A8)の一端に管状部分
    (A11)を一体的に有する1次成形品分割部分(1)
    と、半割管状部分(A8)に嵌合可能な半割管状部分
    (A6)を有する1次成形品分割部分(1’)とを突き
    合わせて嵌合させ、中空管状製品前駆体(10)を得、
    該前駆体(10)の接合用空間部に2次樹脂を充填し
    て、該前駆体(10)を接合させて成形品(30)を得
    るための1次成形品用の1次成形金型において、管状部
    分(A11)の半円状端部接合壁面部分(C1)の管内
    面側[又は管外面側]に管内面[又は管外面]と同一面で接
    続し、半円状端部接合壁面部分(C1)と接合斜面(B
    7)で接続する接合斜面壁形状部分(B9)、および半
    割管状部分(A6)の半円状端部接合壁面部分(C
    1’)の管外面側[又は管内面側]に管外面[又は管内面]
    と同一面で接続し、半円状端部接合壁面部分(C1’)
    と接合斜面(B7’)で接続する接合斜面壁形状部分
    (B9’)をそれぞれ1次成形により一体的に設け、接
    合斜面壁形状部分(B9)の接合斜面(B7)と接合斜
    面壁形状部分(B9’)の接合斜面(B7’)とは間隙
    (40)を形成するように嵌合させ、間隙(40)に2
    次樹脂を充填して接合樹脂部(A10)を形成させる構
    造を与えるための1次成形品用1次成形金型。
  2. 【請求項2】 管状部分(A11)の肉厚をt、接合
    斜面壁形状部分(B9)の半円状端部接合壁面部分(C
    1)と接続する位置の肉厚をt、 間隙(40)の間隔をt、 半円状端部接合壁面部分(C1)と接合斜面(B7)の
    なす角をθ、及び接合斜面壁形状部分(B9)の管内面
    [又は管外面]に平行な長さをLとすると、半円状端部
    接合樹脂部(A10)の範囲においてt、t、θ及
    びLが、下記式(1)〜(4)を満たすように形成さ
    れる請求項1記載の1次成形金型。 0.5mm≦t<t (1) 10°≦θ≦90° (2) 0.5t≦L≦3t (3) 1.0mm ≦t<t (4)
  3. 【請求項3】 接合斜面壁形状部分(B9)の接合斜面
    (B7)が半円状端部接合壁面部分(C1)と接続する
    コーナー部(B5)、及び/又は接合斜面壁形状部分
    (B9’)の接合斜面(B7’)が半円状端部接合壁面
    部分(C1’)と接続するコーナー部(B5’)に、半
    円状端部接合樹脂部(A10)側に中心を持つ下記式
    (5)を満たすRづけを行う請求項1または2に記載の
    1次成形金型。 0.3mm≦R≦t (5)
  4. 【請求項4】 接合斜面(B7)及び/又は接合斜面
    (B7’)に、下記式(6)及び(7)を満たす高さh
    の溶着山が設けられる請求項1〜3のいずれかに記載
    の1次成形金型。 1.0mm≦t−2h (6) 0.3mm ≦h≦3mm (7)
  5. 【請求項5】 接合斜面(B7)及び/又は接合斜面
    (B7’)にシボ加工を施し、シボの10点平均粗さR
    z=10μm以上である請求項1〜4のいずれかに記載
    の1次成形金型。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の1次成
    形金型で成形された1次成形品分割部分(1)と1次成
    形品分割部分(1’)を、半円状端部接合壁面部分(C
    1)と半円状端部接合壁面部分(C1’)を突き合わ
    せ、接合斜面壁形状部分(B9)の接合斜面(B7)と
    接合斜面壁形状部分(B9’)の接合斜面(B7’)と
    を間隙(40)をもって嵌合させて、中空管状製品前駆
    体(10)を得、該前駆体(10)の間隙(40)に2
    次樹脂を充填して成形品(30)を成形する2次成形用
    金型。
  7. 【請求項7】 1次成形金型をスライド又は回転させて
    得られる請求項6に記載の2次成形用金型。
  8. 【請求項8】 半割管状部分(A8)の一端に管状部分
    (A11)を一体的に有する1次成形品分割部分(1)
    と、半割管状部分(A8)に嵌合可能な半割管状部分
    (A6)を有する1次成形品分割部分(1’)とを突き
    合わせにより嵌合させて、中空管状製品前駆体(10)
    を得、該前駆体(10)の突き合わせ接合溝部に2次樹
    脂を充填して、該前駆体(10)を接合させて成形品
    (30)を得る管状成形品の成形方法において、管状部
    分(A11)の半円状端部接合壁面部分(C1)の管内
    面側[又は管外面側]に管内面[又は管外面]と同一面で接
    続し、半円状端部接合壁面部分(C1)と接合斜面(B
    7)で接続する接合斜面壁形状部分(B9)、および半
    割管状部分(A6)の半円状端部接合壁面部分(C
    1’)の管外面側[又は管内面側]に管外面[又は管内面]
    と同一面で接続し、半円状端部接合壁面部分(C1’)
    と接合斜面(B7’)で接続する接合斜面壁形状部分
    (B9’)をそれぞれ1次成形により一体的に設け、接
    合斜面壁形状部分(B9)の接合斜面(B7)と接合斜
    面壁形状部分(B9’)の接合斜面(B7’)とは間隙
    (40)を形成するように嵌合させ、間隙(40)に2
    次樹脂を充填して接合樹脂部(A10)を形成する管状
    成形品の成形方法。
  9. 【請求項9】 管状部分(A11)の肉厚をt、 接合斜面壁形状部分(B9)の半円状端部接合壁面部分
    (C1)と接続する位置の肉厚をt、 間隙(40)の間隔をt、 半円状端部接合壁面部分(C1)と接合斜面(B7)の
    なす角をθ、及び接合斜面壁形状部分(B9)の長さを
    とすると、半円状端部接合樹脂部(A10)の範囲
    においてt、t、θ及びLが、下記式(1)〜
    (4)を満たすように成形する請求項8に記載の成形方
    法。 0.5mm≦t<t (1) 10°≦θ≦90° (2) 0.5t≦L≦3t (3) 1.0mm ≦t<t (4)
  10. 【請求項10】 接合斜面壁形状部分(B9)の接合斜
    面(B7)が半円状端部接合壁面部分(C1)と接続す
    るコーナー部(B5)、及び/又は接合斜面壁形状部分
    (B9’)の接合斜面(B7’)が半円状端部接合壁面
    部分(C1’)と接続するコーナー部(B5’)に、半
    円状端部接合樹脂部(A10)側に中心を持つ下記式
    (5)を満たすRづけを行う請求項8又は9に記載の成
    形方法。 0.3mm≦R≦t (5)
  11. 【請求項11】 接合斜面(B7)及び/又は接合斜面
    (B7’)に、下記式(6)及び(7)を満たす高さh
    の溶着山が設けられる請求項8〜10のいずれかに記
    載の成形方法。 1.0mm≦t−2h (6) 0.3mm ≦h≦3mm (7)
  12. 【請求項12】 接合斜面(B7)及び/又は接合斜面
    (B7’)にシボ加工を施し、シボの10点平均粗さR
    z=10μm以上である請求項8〜11のいずれかに記
    載の成形方法。
  13. 【請求項13】 1次成形金型内に充填する1次樹脂
    と、2次成形用金型内に充填する2次樹脂が異なること
    を特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の成形方
    法。
  14. 【請求項14】 ダイスライドインジェクション法、ま
    たはダイロータリーインジェクション法により行われる
    請求項8〜13のいずれかに記載の成形方法。
  15. 【請求項15】 請求項8〜14のいずれかに記載の成
    形方法により得られた管状成形品。
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