JP2002361646A - 人造大理石品とその製造方法 - Google Patents

人造大理石品とその製造方法

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JP2002361646A
JP2002361646A JP2001171894A JP2001171894A JP2002361646A JP 2002361646 A JP2002361646 A JP 2002361646A JP 2001171894 A JP2001171894 A JP 2001171894A JP 2001171894 A JP2001171894 A JP 2001171894A JP 2002361646 A JP2002361646 A JP 2002361646A
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Hiroshi Shinjo
博 新城
Tomokatsu Yohena
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TORIMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃びんなどを破砕、粉砕してなるガラス粉粒体
を原料にした人造大理石品とその製造方法に関し、ガラ
ス粉粒体を原料とした高品質の着色人造大理石品を製造
可能とする。 【解決手段】少なくともガラス粉粒体と樹脂材と酸化チ
タン粉末とを混合し、さらに少なくとも着色剤と硬化剤
とを混ぜた混合材を型1に流し込んで第1層3を形成
し、次いで中間層4を設けた後、該中間層4の上に、少
なくともガラス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末とを混
合した後、さらに少なくとも着色剤と硬化剤とを混ぜた
混合材を流し込んで第2層5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃びんなどを破砕、粉
砕してなるガラス粉粒体を原料にした人造大理石品とそ
の製造方法に関する。この人造大理石品は、天然の大理
石と同様に、インテリア品やアウテリア品などの装飾に
好適である。
【0002】
【従来の技術】ガラスびん等を破砕してなるガラス粉粒
体は、セメントなどに骨材として混ぜることが行われて
きた。これに対し、本発明の発明者は、特願2000−
148929号において提案したように、ガラス粉粒体
を更に粉砕して微細なパウダー状とし、このガラス粉末
に発泡剤を混ぜて炉の中で焼成することで、軽石状の発
泡資材とすることを提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような発泡資材を
製造可能とすることで、廃びん等のリサイクルがより円
滑に行えるようになったが、本発明の発明者は、さらに
有効で高付加価値の製品を製造可能な技術を追求してい
たところ、ガラス粉粒体を原料として高品質の着色人造
大理石品を製造可能な技術に到達した。この人造大理石
品は、高品質かつ豪華で用途も広いため、ガラス粉粒体
をより付加価値の高い資材として資源化でき、廃びん等
のリサイクルが一層円滑に実現可能となる。
【0004】本発明の技術的課題は、このような観点か
ら、ガラス粉粒体を原料とした高品質の着色人造大理石
品を製造可能とすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の技術的課題は次
のような手段によって解決される。請求項1は、ガラス
粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末とを混合して白色系に
着色した後、さらに着色剤と硬化剤とを混合した状態で
成型することを特徴とする人造大理石品の製造方法であ
る。
【0006】このように、ガラス粉粒体と樹脂材と酸化
チタン粉末とを混合すると、鮮やかな白みを帯びたマー
ブル様になるが、このように一旦白色系に着色してか
ら、さらに所望の着色剤を混合してから硬化剤を混ぜて
成型すると、所望の鮮やかな色に着色した人造大理石品
を実現できる。したがって、所望の色に着色したマーブ
ル様が可能となり、各種の要望に応じた高品質の人造大
理石品を実現できる。その結果、従来用途に限界のあっ
たガラス粉粒体から豪華な人造大理石品を製造して高い
付加価値を付けることが可能となり、資源の有効利用を
促進できる。
【0007】請求項2は、比較的サイズが大きく、強度
や平坦度、軽量化などを要する人造大理石品の製造方法
であり、先ず、ガラス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末
とを混合し、さらに着色剤と硬化剤とを混ぜた混合材を
流し込んで第1層を形成する。このとき、酸化チタン粉
末を散りばめたりして混ぜると、混ぜ方によって各種の
マーブル模様を形成できる。
【0008】次に、強化層などの中間層を設けた後、該
中間層の上に、第1層の場合と同様にガラス粉粒体と樹
脂材と酸化チタン粉末とを混合し、さらに着色剤と硬化
剤とを混ぜた混合材を流し込んで第2層を形成する。
【0009】このように、先ず、ガラス粉粒体と樹脂材
と酸化チタン粉末とを混合し、さらに着色剤と硬化剤と
を混ぜた混合材を流し込んで第1層を形成し、次いで強
化層などの中間層を設けた後、第1層の場合と同様にガ
ラス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末とを混合し、さら
に着色剤と硬化剤とを混ぜた混合材を流し込んで第2層
を形成するため、中間層によって強度が強化されたり、
平坦度が維持される。大サイズの製品の場合は、軽量化
や大サイズ化も容易に実現できる。
【0010】したがって、各種の建材や洗面台などの設
備を人造大理石で製造することが可能となり、天然の大
理石では実現不可能であった形状が複雑な製品も成型で
き、ガラス粉粒体をリサイクルした人造大理石の用途が
格段と拡がる。
【0011】また、第1層の表面を研磨したりして仕上
げると、つや出しが可能となり、表面品質がより向上
し、豪華さを発揮できる。しかも、研磨によって硬度の
高いガラス粉粒体が表面に露出するので、耐熱性や耐候
性が増し、また引っ掻き傷などの発生も抑制できる。
【0012】請求項3は、先ず樹脂製の透明な被膜剤を
流し、該被膜剤が硬化した後、該被膜剤の層の上に請求
項2に記載の第1層と中間層と第2層の順に形成するこ
とを特徴とする人造大理石品の製造方法である。
【0013】このように、先ず樹脂製の透明な被膜剤を
流し、該被膜剤が硬化した後、該被膜剤の層の上に請求
項2に記載の第1層と中間層と第2層の順に形成する製
法によると、第1層の表面が被膜剤の層で被覆されるの
で、水や湯などから内部の第1層を保護でき、また第1
層の汚れ防止にもなる。被膜剤の層は透明であるため、
内部の第1層のマーブル模様が透過して見え、いつまで
も豪華さを持続できる。
【0014】請求項4は、製品のサイズより小さめに請
求項2に記載の中間層を設けることで、製品の周囲だけ
は中間層を配設しないことを特徴とする人造大理石品の
製造方法である。
【0015】このように、製品のサイズより小さめに中
間層を設けることで、製品の周囲だけは中間層を配設し
ない製造方法によると、完成した製品の側面に中間層が
露出しないし、中間層が見えないため、製品の仕上がり
品質が向上する。したがって、製品に対する信頼性が向
上するだけでなく、側面が露出して見えるような用い方
をした場合でも何ら遜色がない。
【0016】請求項5は、少なくともガラス粉粒体と樹
脂材と酸化チタン粉末と着色剤と硬化剤とが混合されて
なることを特徴とする人造大理石品である。
【0017】このように、ガラス粉粒体と樹脂材と酸化
チタン粉末と着色剤と硬化剤とが混合されてなる人造大
理石品は、請求項1から請求項4のような製造方法で容
易に実現でき、リサイクルに限界のあったガラス粉粒体
を豪華な着色人造大理石品として資源化でき、ガラス粉
粒体に高い付加価値を付けることが可能となる。
【0018】ガラス粉粒体は透明度が高いため、グレー
のフライアッシュを原料とする場合よりも、マーブル模
様が鮮明な人造大理石品を製造できる。また、グレーの
フライアッシュを用いる場合よりも、白化用の酸化チタ
ンの使用量も少なくてすみ、その結果、安価な製品とな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明による人造大理石品と
その製造方法が実際上どのように具体化されるか実施形
態を説明する。前記のように、本発明による人造大理石
は、ガラス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末との混合材
に硬化剤を混ぜて成型する。
【0020】このガラス粉粒体は、廃びんや各種の窓ガ
ラスなどのようなガラス製品を破砕して製造するもの
で、粒径は通常0.1mm以下〜数mm程度が多い。すな
わち、米粒大あるいはそれ以上の大きい破片から微細な
粉状まで、サイズはまちまちである。
【0021】このようなサイズの一定しないガラス粉粒
体をそのまま、本発明による人造大理石品を製造するた
めの原料にできる。もちろん、用途などに応じて、ある
いは他の理由から、破砕したガラス粉粒体をふるいにか
けて、一定の粒度のガラス粉粒体のみを用いることもで
きる。
【0022】あるいは、このようなガラス粉粒体を更に
細かく粉砕して、例えば前記のような発泡資材などの製
造には適しない、粒度の比較的大きいガラス粉粒体を排
除しておき、この排除されたガラス粉粒体を人造大理石
品の原料として用いることもできる。
【0023】したがって、本発明におけるガラス粉粒体
とは、ガラスの粒状体だけでもよいし、ガラスの粉状体
だけでもよい。あるいは、ガラスの粒状体と粉状体が混
在したものでもよい。もちろん、ガラスの粒状体と粉状
体との混在比率も任意でよい。
【0024】ガラス粉粒体と混ぜる樹脂材は、ガラス粉
粒体の結合用であり、例えば液状の不飽和ポリエステル
樹脂が適しているが、これ以外の合成樹脂を否定するも
のではない。
【0025】酸化チタン粉末は、着色のために混合する
ものである。ガラス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末と
をよく混合すると、白みを帯びたマーブル様になるの
で、白みを帯びた外観を望む場合は、ガラス粉粒体と樹
脂材と酸化チタン粉末とを混ぜただけで着色を済ますこ
ともできる。
【0026】混合割合は、ガラス粉粒体と樹脂材とを含
む総量を100kgとすると、ガラス粉粒体を55〜6
5kg、樹脂材を30〜35kg、酸化チタン粉末5〜
10kgの割合が適している。このように、ガラス粉粒
体を用いることで、フライアッシュを用いる場合より、
高価な酸化チタンの使用量を節減できる。なお、それぞ
れ±20%程度は許容される。
【0027】ガラス粉粒体に対し樹脂材の量が相対的に
多いと粘度が下がり、少ないと粘度が高まる。したがっ
て、成型される製品の形状やサイズに応じて、成型が容
易なように粘度を選択することができる。
【0028】人造大理石の場合、白みを帯びた色以外
に、種々の色が要望される。例えば、赤色や黄色、黒色
等を要望する場合は、酸化チタン粉末を混ぜて一旦白み
を帯びたマーブル様にした後、さらに所望する色に応じ
た着色剤を混ぜてから硬化剤を混ぜて成型する。
【0029】このように、酸化チタン粉末を混合して一
旦白色系に着色した後、赤色、黄色、黒色等の着色剤を
混ぜると、所望の鮮明な色に円滑に着色できる。すなわ
ち、赤色の着色剤を混合するとピンク色となり、黄色の
着色剤を混合するとアイボリー色となり、黒色の着色剤
を混合するとグレー系の色となる。
【0030】また、赤色、黄色、黒色等の着色剤を任意
に選んで混合したり、混合の比率を任意に選択すること
で、ピンクやアイボリー、グレー系以外の任意の色に着
色できる。
【0031】人造大理石品の製造は、型を用いて成型す
るのが望ましい。図1は、中間層の入った製品の成型方
法を工程順に示す縦断面図である。(1)は、成型用の
型の一例であり、最もシンプルな例である。したがっ
て、製品の形状やサイズなどに応じて任意の型を採用で
きる。
【0032】(1)のような型1の中に、(2)のよう
に、樹脂製の被膜剤を流して、保護用の表層2を形成す
る。このとき、必要に応じて被膜剤に硬化剤を添加混合
してから流してもよい。表層2は透明が望ましく、樹脂
材の種類としては、不飽和ポリエステル樹脂が適してい
る。膜厚は0.7mm程度が適しているが、0.3〜10.0m
m程度の範囲であれば足りる。
【0033】約30分経過して、この表層2を構成する
被膜剤が硬化した後、第1層3を流し込む。すなわち、
ガラス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末とを混合した
後、さらに所望の着色剤と硬化剤とを混ぜた混合材を用
意しておき、表層2の被膜剤が硬化した後に流し込ん
で、(3)のように、第1層3を形成する。
【0034】この場合の樹脂材も不飽和ポリエステル樹
脂が適しており、また硬化材としては、メチルエチルケ
トンパーオキサイド混合物(危険物第5類)などが適し
ている。
【0035】通常は、製品のサイズや重量に応じた量の
混合材を予め用意しておく。すなわち、ガラス粉粒体と
樹脂材と酸化チタン粉末とを混合した後、さらに所望の
着色剤を混ぜた混合材を必要な量だけ用意しておき、成
型の都度、硬化剤を混ぜてから、型に流し込む。
【0036】また、このとき、第1層3を2回に分け、
先に流し込んだ約半分の量に酸化チタン粉末を少量散り
ばめてから、残り半分を各種の方法で流し込むと、残り
半分の流し込み方によって、種々のマーブル模様を形成
できる。
【0037】そして、この第1層3を手際よく平坦に均
した後、第1層3の樹脂が硬化しないように、出来るだ
け早めに、(4)のように、目的に応じた中間層4を設
けて芯にする。芯材は、強度を高めたり、反らないよう
にするためであれば、グラスファイバーなどを敷く。
【0038】例えば4cm以上といった厚いサイズの場
合は、ベニヤ板などを敷いてもよい。ベニヤ板などは、
大サイズの製品の場合の軽量化にもなる。このような大
サイズの板状は、トイレなどの仕切り板や建物の壁面の
装飾などに適している。
【0039】なお、中間層4は、内部の芯材が製品の側
面から見えないように、周囲2cm程度の幅Gだけは中
間層4を設けない。つまり、製品のサイズより小さめに
中間層を設ける。
【0040】そして、この中間層4の上に、出来るだけ
早めに、(5)のように、第2層5の混合材を流し込
む。この第2層の混合材は、第1層の場合と同様にガラ
ス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末とを混合した後、さ
らに着色剤を混ぜた混合材に、硬化剤を混ぜて流し込
む。したがって、第1層3分の混合材と一緒に用意して
おき、第1層と第2層との2回に別けて、硬化剤を混ぜ
て流し込むのがよい。
【0041】なお、第2層5は中間層4を透過して見え
ないので、第2層5を流し込む際には、第1層の場合の
ように酸化チタン粉末を散りばめてマーブル模様を形成
する作業は要らない。
【0042】この(5)の状態で自然に放置し、約3時
間経過して、第1層3および第2層5の樹脂が硬化する
と、離型する。すなわち、型1と製品とを分離すると、
(6)のような製品が完成する。この後、表層2の表面
6を研磨すると、内部の第1層3が透けて見える。しか
も、第1層3は、酸化チタン粉末を散りばめてマーブル
模様を形成してあるので、豪華なマーブル模様が見え
る。
【0043】表層2の厚みは、0.3〜10.0mm程度の範
囲であれば足りるが、0.3mmより薄いと、何度も研磨
できず、また被膜の強度が足りない。10.0mmより厚い
と、透明度が低下し、第1層を見た場合の鮮明度が低下
する。硬化に時間もかかる。
【0044】前記の硬化剤は、樹脂材の固まる時間が3
時間程度になるような材質を選定するのが好ましい。ま
た、硬化剤の量は、その材質にもよるが、前記のメチル
エチルケトンパーオキサイド混合物(危険物第5類)の
場合であれば、樹脂材の重量に対し0.8〜1.0%程度が
適している。0.8%より少ないと、硬化に時間がかかり
過ぎて非能率となり、1%より多いと、短時間に硬化し
てしまって収縮率が大きく、亀裂が生じたりする恐れが
ある。
【0045】なお、中間層4を境にして、第1層と第2
層の厚みt1、t2がほぼ同じ寸法になるようにする
と、反りを効果的に防止できる。
【0046】以上の工程で、型1として、製品に応じた
形状やサイズのものを用いれば、各種の洗面台や流しな
どのような複雑な形状でも人造大理石で製造することが
できる。
【0047】図1では、先ず、被膜剤を用いて透明な表
層2を形成したが、本発明のようにガラス粉粒体を用い
る場合は、必ずしも被膜剤の層を設ける必要はない。す
なわち、被膜剤の層を設けないで、先ず、ガラス粉粒体
と樹脂材と酸化チタン粉末とを混合し、次いで着色剤と
硬化剤とを混ぜた混合材を流し込んで第1層を形成して
もよい。
【0048】このように、被膜剤の層を設けない場合
は、離型後に、第1層の表面を研磨すると、内部の硬度
の高いガラス粉粒体が露出するため、被膜剤で被覆され
ている場合よりも、天然の大理石により近いので、耐熱
性や耐候性がよく、褪色することもない。また、容易に
引っ掻き傷がついたりする恐れもない。
【0049】なお、このように研磨した後に、塗装その
他の手法によって、任意の色に着色したり模様付けする
こともできる。被膜層を設けないし、また研磨によって
内部のガラス粉粒体が露出するので、着色や模様付けは
より確実に行なえる。
【0050】
【実施例】次に、図2に示すフローチャートに従って、
本発明による人造大理石品の製造方法の実施例を説明す
る。まず、ステップS1において、ガラス粉粒体と樹脂
材と酸化チタン粉末とを前記の比率で混合する。樹脂材
として、不飽和ポリエステル樹脂を用いるが、具体的に
は、ポリライトTP−123(大日本インキ化学工業株
式会社製)を用いた。
【0051】酸化チタン粉末としては、石原産業株式会
社製の「タイペーク」を用いた。ガラス粉粒体と樹脂材
と白化用の酸化チタン粉末は同時に混合してもよいが、
先にガラス粉粒体と樹脂材とをある程度まで混ぜてか
ら、酸化チタン粉末を追加して混合してもよい。
【0052】次に、ステップS2のように、前記のよう
に酸化チタン粉末を混ぜて一旦白色系に着色した混合材
に所望の着色剤を混ぜて着色混合材を用意しておく。着
色剤は、ピンクのマーブル様にすべく、赤色の着色剤と
してOPレッドFB−TSを用いた。このほか、黄色の
着色剤としてOPエロー70SN−PSがあり、黒色の
着色剤としてポリエステルトナーブラックがある。それ
ぞれ、メーカーは御国色素株式会社である。。
【0053】通常は、こうして着色剤を混合済みの着色
混合材を所要量だけ用意しておく。そして、型で成型す
る都度、ステップS3のように硬化剤を混ぜてから、ス
テップS4のように、注型する。なお、硬化剤として、
化薬アクゾ株式会社製のカヤメックMを用いた。
【0054】注型に際しては、被膜層を要する場合は、
図1(2)のように、先に透明の表層を形成するための
被膜剤を流し込み、表層が硬化してから、混合材を流し
込む。このとき、先にある程度の混合材を流してから酸
化チタン粉末を散りばめ、次に残りの混合材を一方向か
ら流し込んだ。その結果、酸化チタン粉末の流動によっ
て、木目様ないしストライプ状の模様を形成できた。
【0055】中間層を設ける場合は、グラスファイバー
を敷いたり、ベニヤ板などを敷いたりしてから、先に注
入した混合材が硬化しないうちに、素早く中間層の上に
第2層めの混合材を流し込む。
【0056】
【発明の効果】請求項1のように、ガラス粉粒体と樹脂
材と酸化チタン粉末とを混合すると、鮮やかな白みを帯
びたマーブル様になるが、このように一旦白色系に着色
してから、さらに所望の着色剤を混合してから硬化剤を
混ぜて成型すると、所望の鮮やかな色に着色した人造大
理石品を実現できる。したがって、所望の色に着色した
マーブル様が可能となり、各種の要望に応じた高品質の
人造大理石品を実現できる。その結果、従来用途に限界
のあったガラス粉粒体から豪華な人造大理石品を製造し
て高い付加価値を付けることが可能となり、資源の有効
利用を促進できる。
【0057】請求項2のように、先ず、ガラス粉粒体と
樹脂材と酸化チタン粉末とを混合し、さらに着色剤と硬
化剤とを混ぜた混合材を流し込んで第1層を形成し、次
いで強化層などの中間層を設けた後、第1層の場合と同
様にガラス粉粒体と樹脂材と酸化チタン粉末とを混合
し、さらに着色剤と硬化剤とを混ぜた混合材を流し込ん
で第2層を形成するため、中間層によって強度が強化さ
れたり、平坦度が維持される。大サイズの製品の場合
は、軽量化や大サイズ化も容易に実現できる。
【0058】したがって、各種の建材や洗面台などの設
備を人造大理石で製造することが可能となり、天然の大
理石では実現不可能であった形状が複雑な製品も成型で
き、ガラス粉粒体をリサイクルした人造大理石の用途が
格段と拡がる。また、第1層の表面を研磨したりして仕
上げると、つや出しが可能となり、表面品質がより向上
し、豪華さを発揮できる。しかも、研磨によって硬度の
高いガラス粉粒体が表面に露出するので、耐熱性や耐候
性が増し、また引っ掻き傷などの発生も抑制できる。
【0059】請求項3のように、先ず樹脂製の透明な被
膜剤を流し、該被膜剤が硬化した後、該被膜剤の層の上
に請求項2に記載の第1層と中間層と第2層の順に形成
する製法によると、第1層の表面が被膜剤の層で被覆さ
れるので、水や湯などから内部の第1層を保護でき、ま
た第1層の汚れ防止にもなる。被膜剤の層は透明である
ため、内部の第1層のマーブル模様が透過して見え、い
つまでも豪華さを持続できる。
【0060】請求項4のように、製品のサイズより小さ
めに中間層を設けることで、製品の周囲だけは中間層を
配設しない製造方法によると、完成した製品の側面に中
間層が露出しないし、中間層が見えないため、製品の仕
上がり品質が向上する。したがって、製品に対する信頼
性が向上するだけでなく、側面が露出して見えるような
用い方をした場合でも何ら遜色がない。
【0061】請求項5のように、ガラス粉粒体と樹脂材
と酸化チタン粉末と着色剤と硬化剤とが混合されてなる
人造大理石品は、請求項1から請求項4のような製造方
法で容易に実現でき、リサイクルに限界のあったガラス
粉粒体を豪華な着色人造大理石品として資源化でき、ガ
ラス粉粒体に高い付加価値を付けることが可能となる。
【0062】ガラス粉粒体は透明度が高いため、グレー
のフライアッシュを原料とする場合よりも、マーブル模
様が鮮明な人造大理石品を製造できる。また、グレーの
フライアッシュを用いる場合よりも、白化用の酸化チタ
ンの使用量も少なくてすみ、その結果、安価な製品とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による人造大理石品の製造方法を工程
順に示す縦断面図である。
【図2】 本発明による人造大理石品の製造方法の実施
例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 型 2 表層 3 第1層 4 中間層 5 第2層 6 表層の表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/40 C08K 3/40 C08L 101/00 C08L 101/00 //(C04B 26/02 C04B 14:22 14:22 18:16 18:16 14:30 14:30) B29K 105:16 B29K 105:16 509:08 509:08 B29L 31:10 B29L 31:10 C04B 111:54 C04B 111:54 Fターム(参考) 4F204 AA41 AB03 AB12 AB16 AD06 AD11 AD16 AF09 AG00 AH44 AH48 AH49 EA03 EA04 EB01 EB11 EB23 EF02 EF51 EK17 4J002 CF211 DE137 DL006 EK069 FD098 FD149 GL02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガラス粉粒体と樹脂材と酸化
    チタン粉末とを混合して白色系に着色した後、さらに着
    色剤と硬化剤とを混合した状態で成型することを特徴と
    する人造大理石品の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくともガラス粉粒体と樹脂材と酸化
    チタン粉末とを混合し、さらに少なくとも着色剤と硬化
    剤とを混ぜた混合材を流し込んで第1層を形成し、 次いで中間層を設けた後、 該中間層の上に、少なくともガラス粉粒体と樹脂材と酸
    化チタン粉末とを混合した後、さらに少なくとも着色剤
    と硬化剤とを混ぜた混合材を流し込んで第2層を形成す
    ること、 を特徴とする人造大理石品の製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂製の透明な被膜剤を流し、該被膜剤
    が硬化した後、該被膜剤の層の上に前記の第1層と中間
    層と第2層の順に形成すること、 を特徴とする請求項2に記載の人造大理石品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 製品のサイズより小さめに前記の中間層
    を設けることで、製品の周囲だけは中間層を配設しない
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の人造
    大理石品の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくともガラス粉粒体と樹脂材と酸化
    チタン粉末と着色剤と硬化剤とが混合されてなることを
    特徴とする人造大理石品。
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