JP2002360746A - ゴルフクラブ - Google Patents

ゴルフクラブ

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JP2002360746A JP2001173086A JP2001173086A JP2002360746A JP 2002360746 A JP2002360746 A JP 2002360746A JP 2001173086 A JP2001173086 A JP 2001173086A JP 2001173086 A JP2001173086 A JP 2001173086A JP 2002360746 A JP2002360746 A JP 2002360746A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛距離を増大する。 【解決手段】 ロフト角が13〜16度のゴルフクラブ
ヘッド2にシャフト3を装着したゴルフクラブ1であ
る。クラブ全長を1143〜1270mmとする。ゴルフ
クラブヘッド2は、その重心深度Dが30mm以上かつス
イートスポット高さHが33mm以下でしかも下記式を
満たす。前記シャフト3は、シャフトフレックスの順式
たわみが120〜140mmかつ逆式たわみが100〜1
60mmである。 H≦(5×D−80)/3 …

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飛距離を増大しう
るゴルフクラブに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、ゴルフボールを打球したときの飛距離は、ヘッドス
ピードにほぼ比例する。また飛距離をさらに増大させる
ためには、打球の打ち出し角やバックスピン量などを最
適化する必要がある。
【0003】従来、ヘッドスピードが比較的遅いゴルフ
ァー(例えばヘッドスピードが40m/s未満のゴルフ
ァー)を対象としてその飛距離を増大させるために設計
されたゴルフクラブでは、例えば a)フェース部のロフト角を大きくし、打球を上げやす
くしてキャリーを増加させる、 b)クラブ全長を大とすることにより、その長さを活か
してヘッドスピードを増大させる、 c)シャフトを柔らかくして振り易くしヘッドスピード
を増大させる、 d)ヘッドのスイートスポット高さを高くし、ギア効果
によるバックスピン量を増やし、打球を上げやすくして
キャリーを増加させる、 などの工夫が取り入れられてきた。また、スイートエリ
アを広くするために、ヘッドの重心深度も深く設計され
つつある。
【0004】しかしながら、従来のゴルフクラブでは、
上述のような工夫を取り入れたことにより、ヘッドスピ
ードの増大効果を得ているにも拘わらず、打球の最適な
打ち出し角及びバックスピン量については十分な検討が
なされていないのが現状である。即ち、従来のゴルフク
ラブでは、打球の打ち出し角が大き過ぎるか、或いはバ
ックスピン量が多すぎるため、打球が吹け上がり、結果
として十分な飛距離の増大が得られないという問題があ
る。
【0005】本発明は、以上のような問題点に鑑み案出
なされたもので、ゴルフクラブヘッドとシャフトとをバ
ランス良く改善することにより、とりわけヘッドスピー
ドが遅いゴルファの打球の飛距離の増大に役立つゴルフ
クラブを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、ロフト角が13〜16度のゴルフクラブヘ
ッドにシャフトを装着したゴルフクラブであって、クラ
ブ全長を1143〜1270mmとし、かつ前記ゴルフク
ラブヘッドは、その重心深度Dが30mm以上かつスイー
トスポット高さHが33mm以下でしかも下記式を満た
すとともに、前記シャフトは、シャフトフレックスの順
式たわみが120〜140mmかつ逆式たわみが100〜
160mmであることを特徴とするゴルフクラブである。 H≦(5×D−80)/3 …
【0007】ここで、本明細書で用いる用語の定義は次
の通りである。先ず「ロフト角」は、図2(A)、
(B)に示すように、シャフト3の軸中心線CLを垂直
面VP内に配するとともにライ角を該ヘッドの規格値β
にあわせかつフェース部2aの中央の表面を前記垂直面
VPと平行に合わせ(フック角0度)水平面HPにヘッ
ド2の底面であるソール部2cを載置した基準状態にお
いて、前記垂直面VPとフェース部2aの中央の表面と
がなす角度αであって、いわゆるリアルロフト角として
定義される。
【0008】「クラブ全長」は、前記基準状態におい
て、図1に示すように、グリップ4の実質的な把持部分
の端となるエッジ4aから、水平面HPと前記軸中心線
CLの交点Pまでを前記軸中心線CLに沿って測定する
ものとする。
【0009】「ヘッドの重心深度」は、図3に示すよう
に、前記基準状態において、ヘッド2の単体の重心Gか
らヘッドのリーディングエッジEまでの水平距離Dで表
される。
【0010】「ヘッドのスイートスポット高さ」は、図
3に示すように、前記基準状態において、ヘッド2の単
体の重心Gからフェース部2aの表面に立てた法線Nの
足であるスイートスポット点SSの垂直高さHとする。
【0011】「シャフトフレックスの順式たわみ」と
は、図4(A)に示すように、ヘッド、グリップをとも
に装着していない状態のシャフト3の後端3b側(グリ
ップ側)を、その下方から支える第1の支点S1と、上
方から支える第2の支点S2とで水平状態に固定する。
そして、シャフト3の前端3a(ヘッド側)から後端3
bに向かって水平方向に129mmを隔てる荷重点に2.
7kgf(26.5N)の錘W1を吊り下げたときの前
記荷重点での垂直方向のたわみ量とする。なお第1の支
点S1は、前記荷重点から後端3b側に824mmの位置
に、また第2の支点S2は、前記第1の支点S1から後
端側に140mmの位置にそれぞれ設定される
【0012】また「シャフトフレックスの逆式たわみ」
とは、図4(B)に示すように、ヘッド、グリップをと
もに装着していない状態のシャフト3の前端3a側を、
その下方から支える第1の支点S1と、上方から支える
第2の支点S2とで水平状態に固定する。第2の支点S
2は、シャフトの前端3aから後端3b側に12mmの位
置に、また第1の支点S1は、前記第2の支点S2から
後端側に140mmの位置にそれぞれ設定される。また前
記第1の支点S1からシャフト3の後端3b側に776
mmを隔てる荷重点に1.3kgf(12.7N)の錘W
2を吊り下げたときの前記荷重点での垂直方向のたわみ
量とする。
【0013】また請求項2記載の発明は、前記ゴルフク
ラブヘッドは、前記重心深度が30〜40mmかつ前記ス
イートスポット高さHが20〜33mmである請求項1記
載のゴルフクラブである。
【0014】また請求項3記載の発明は、前記シャフト
は、前記順式たわみが125〜135mmかつ前記逆式た
わみが120〜130mmである請求項1又は2記載のゴ
ルフクラブである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。本実施形態のゴルフクラブ(以下、
単に「クラブ」ということがある。)1は、図1に示す
如く、ゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」とい
うことがある。)2と、一端がこのヘッド2に装着され
かつ本例では他端にグリップ4を装着したシャフト3と
から構成され、例えばドライバー又はフェアウエイウッ
ドなどを含むウッド型のゴルフクラブとして構成されて
いる。
【0016】前記クラブ1は、クラブ全長Lが1143
〜1270mm(45〜50インチ)、より好ましくは1
168〜1219mm(45.98〜47.99インチ)
で形成される。このようにクラブ全長Lを限定したの
は、クラブの長さを利用して遠心力に基づきヘッドスピ
ードを向上させ飛距離の増大を図るためである。そして
クラブ全長Lが1143mmよりも小であると、ヘッドス
ピードの遅いゴルファにはかかる効果が得られ難くな
り、逆に1270mmを超えると、ミート率が低下し、ま
た構えた際にゴルファに不安感を生じさせることがある
ため好ましくない。
【0017】前記ヘッド2は、本例では図2(A)、
(B)に拡大して示すようにウッド型のものを例示し、
ボールを打球するフェース部2aと、このフェース部2
aの上縁に連なりヘッド上面をなすクラウン部2bと、
前記フェース部2aの下縁に連なりヘッド底面をなすソ
ール部2cと、前記クラウン部2b前記ソール部2cと
の間をのびヘッド側面をなすサイド部2dと、前記シャ
フト3が差し込まれるネック部2eとを具えている。こ
のヘッド2は、例えば内部を中空としかつ金属材料によ
り形成される。金属材料としては、特に限定はされない
が、好ましくは高強度かつ低比重のチタン合金が好適に
用いられる。
【0018】またヘッド2は、ロフト角αが13〜16
度、より好ましくは14〜15度に設定される。このロ
フト角αが13度未満であると、ヘッドスピードの遅い
ゴルファにはボールが上がりづらくなり、ひいてはキャ
リーが不足するため飛距離の増加が得られ難い。逆にロ
フト角αが16度を超えると、ヘッドスピードが遅くて
も打球により多くのバックスピンが与えられてしまい、
打球が高く吹け上がってしまうなど同様に飛距離の向上
効果が低下する。
【0019】またヘッド2は、その重心深度Dが30mm
以上、より好ましくは33mm以上に設定される。この重
心深度Dが大きいほど、スイートエリアが広がり、ミス
ショット時の飛距離のロスを最小限に抑えることができ
る。従って、ヘッド2の重心深度Dが30mm未満である
と、前記スイートエリアの増大が期待できず、打点が安
定しない一般ゴルファではミスショットによる飛距離の
ロスを生じやすくなる。なお重心深度Dの上限は特に限
定はされないが、ヘッド2の製造上の制約などから、例
えば40mm以下、好ましくは38mm以下とすることがで
きる。つまり、前記重心深度Dは、30〜40mm、より
好ましくは33〜38mmとすることができる。
【0020】また本実施形態のクラブ1は、前記ヘッド
2のスイートスポット高さHが33mm以下、より好まし
くは30mm以下に設定される。スイートスポット高さH
が33mmを超えると、ボールをフェース部2aのスイー
トスポット点SSよりも下方で打球し易くなり、その結
果、縦のギア効果によってボールにより多くのバックス
ピンが生じ、打球の吹け上がりが生じやすい。他方、ス
イートスポット高さHの下限は、特に限定されるもので
はないが、ヘッド2の製造上の制約などから、例えば2
0mm以上に設定される。
【0021】また特に限定されるものではないが、上述
のヘッド2の重心深度Dやスイートスポット高さHを実
現したり、構えた際にゴルファに安心感を与えうるよう
に、ヘッド2の体積は、例えば250〜400cm3 、よ
り好ましくは300〜380cm3 、さらに好ましくは3
20〜360cm3 程度とすることが望ましい。
【0022】前記シャフト3は、本例では繊維強化樹脂
からなるものが例示される。このようなシャフト3は、
例えば平行に引き揃えた補強繊維に熱硬化性樹脂を含浸
させたシート状のプリプレグをマンドレル(芯金)に巻
き付けて筒状の積層物を成形し、これを熱硬化させるい
わゆるシートワインディング法や、その他テープラッピ
ング方式やフィラメントワインディング方式など、種々
の方法を用いて製造することができ、内部に中空部iを
有するパイプ状で形成される。
【0023】繊維強化樹脂の補強繊維としては、例えば
カーボン繊維、ガラス繊維、ボロン、チタン、タングス
テン、ステンレス、銅、アルミナ等からなる金属系繊
維、アラミド繊維などを用いることができ、これらの1
種又は2種以上を複合しても良い。また、プリプレグを
構成する熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹
脂等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を
用いても良い。そして、本実施形態のゴルフクラブ1
は、例えば一般的なエポキシ系2液混合型などの接着剤
により前記ヘッド2とシャフト3の前端3a側とを一体
に固着している。
【0024】また本実施形態の前記シャフト3は、シャ
フトフレックスの順式たわみY1が120〜140mmか
つ逆式たわみY2が100〜160mmに設定される。前
記順式たわみY1が120mm未満又は逆式たわみY2が
100mm未満であると、シャフト3が硬くなるため、ヘ
ッドスピードの遅いゴルファではシャフトを十分にしな
らせることが困難で、ヘッドスピードの向上が十分に期
待できないばかりか打球も上がりづらくなる。逆に前記
順式たわみY1が140mmよりも大又は逆式たわみY2
が160mmよりも大であると、シャフト3が柔らかくな
りすぎて振りづらく、同様に飛距離の向上が期待できな
い。より好ましくは、前記シャフト3の順式たわみY1
を125〜135mmとし、かつ逆式たわみY2を120
〜130mmとするのが望ましい。
【0025】また前記順式たわみY1と、前記逆式たわ
みY2とは、Y2−20(mm)<Y1<Y2+20(m
m)の関係を満たすことが望ましい。これにより、シャ
フト3は、手元の硬さと先端側の硬さとのバランスが良
くなり、スイング軌道が安定しうる。また順式たわみY
1と逆式たわみY2とを用いて下記式で表されるシャ
フトの先調子率(%)を、例えば48〜57%、より好
ましくは50〜57%に設定するのが好ましい。 先調子率(%)={Y1/(Y1+Y2)}×100 これにより、シャフトの先端側のしなりが大きくなり、
ボールが上がり易くなるという利点がある。
【0026】このようなシャフトフレックスのたわみの
調整は、前記プリプレグの補強繊維の材料の弾性率やプ
リプレグの積層数、さらにはシャフトの長手方向に対す
る繊維の配向方向などを種々調節することによりなしう
る。
【0027】また本発明では、前記ヘッド2の重心深度
Dを30mm以上としかつスイートスポット高さHを33
mm以下に限定しているが、この重心深度Dとスイートス
ポット高さHとは、下記式の関係も満たすように設定
される。 H≦(5×D−80)/3 …
【0028】図5には、このような関係を満たす領域を
示している。前記式は、発明者らの繰り返しの実験の
結果、得られたものであって、ヘッド2の重心深度D、
スイートスポット高さHを上述のように限定することに
加え、この式の関係を満たすように設定することによ
り、とりわけヘッドスピードが遅いゴルファにおいて効
果的に打球の飛距離を増大でき、しかも打点位置がフェ
ース部の中央からずれた場合においても飛距離のロスを
最小としうるゴルフクラブ1を提供できる。
【0029】図5から明らかなように、ヘッド2のスイ
ートスポット高さHが約23.3mm以下の場合、ヘッド
の重心深度Dは30mm以上であれば良い。しかし、ヘッ
ドのスイートスポット高さHが23mmよりも大になる
と、本発明のゴルフクラブ1では、ヘッドの重心深度D
を、スイートスポット高さHに比例した一定値以上に定
める必要がある。
【0030】一般に、ヘッドのスイートスポット高さH
が増していくと、ボールをフェース部2aのスイートス
ポット点SSよりも下方で打球し易くなる。この場合、
ヘッド2の縦のギア効果が生じ、打球のバックスピン量
も増加する傾向がある。ところが、発明者らの種々の実
験の結果、スイートスポット高さHが23.3mmを超え
る付近から、バックスピン量が急激に増加して打球の吹
け上がりが生じ飛距離の低下をもたらし易いことが判明
した。このため、本発明では、スイートスポット高さH
が23.3mmを超える場合には、重心深度Dをこのスイ
ートスポット高さHに応じてより深く形成することによ
り、前記縦のギア効果を減じ、打球の吹け上がりによる
飛距離の低下を防止している。
【0031】
【実施例】体積が330cm3 の中空のウッド型のゴルフ
クラブヘッドをチタン合金(Ti−6Al−4V)によ
り形成するとともに、このヘッドにカーボン繊維強化樹
脂からなるシャフトを装着して表1に示すゴルフクラブ
を試作した(実施例、比較例)。前記各ヘッドは、ロス
トワックス精密鋳造により製造され、またシャフトはプ
リプレグを積層するとともに、これを加熱、加圧して形
成した。
【0032】また実施例、比較例の各クラブにおいて
は、ヘッドの各部の肉厚を変化させることにより重心深
度D、スイートスポット高さHを変化させている。また
クラブの共通の仕様としては次の通りである。 ・ロフト角(リアルロフト角):14度 ・クラブ全長:1168mm(45.98インチ) ・シャフトフレックスの順式たわみY1:130mm ・シャフトフレックスの逆式たわみY2:125mm
【0033】そして各ゴルフクラブをスイングロボット
に設置し、ヘッドスピードを35m/sとなるように調
節してゴルフボール(住友ゴム工業(株)製「MAXF
RIHI−BRID」)を打撃し、打ち出しされたボー
ルの飛距離(キャリー+ラン)と目標方向に対するズレ
量を測定するロボットテストを行った。なお各クラブと
も、ゴルフボールの打撃位置をフェース部の中央位置、
この中央から水平方向かつトウ側に10mmずらしたトウ
寄り位置及びフェース部の中央から水平方向かつヒール
側に10mmずらしたヒール寄り位置で各1球づつ打撃を
行った。また各位置の打撃とも、目標に対してフェース
面が直角(フェース角が0度)となるように設定した。
なお表1において、目標に対するズレ量の表示は、「右
1」とあるとき、目標方向に対して右側に1mズレたこ
とを意味している。ゴルフクラブの仕様及び打撃テスト
の結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】ロボットテストの結果、実施例1のクラブ
は、重心深度D、スイートスポット高さHが特に好まし
い範囲に設定されているため、飛距離がより効果的に増
大されており、かつ打点位置のずれに伴う飛距離のロス
や目標に対するズレも非常に小さいなど、良好な結果が
得られている。また実施例2も実施例1と同様に重心深
度Dが大きいため、打点位置のずれに伴う飛距離のロス
などが小さいが、実施例1に比べれば飛距離がやや劣
る。これはスイートスポット高さHが高いため、打球の
バックスピン量がやや多くなったためと考えられる。
【0036】実施例3は、実施例2と飛距離については
ほぼ同程度であるが、重心深度Dが実施例2よりもやや
小であるため、打点位置のずれに伴う飛距離のロスがわ
ずかに大きくなっている。また実施例4は、実施例3に
比べると、さらに重心深度Dが小さくなっているため、
打点位置のずれに伴う飛距離のロスがさらに大きくなっ
ているが許容範囲である。
【0037】実施例5ないし9は、実施例4に比べる
と、重心深度Dが徐々に小さくなっている。このため、
打点位置のずれに伴う飛距離のロスも徐々に大きくなっ
ているが、いずれも許容範囲内といえる。逆に実施例5
ないし9では、スイートスポット高さHが実施例4に比
べて徐々に低く設定されているため、打球のバックスピ
ンが減少し、それにより飛距離が増大していく傾向も確
認できる。
【0038】実施例10は、実施例9と重心深度Dは同
一であるが、スイートスポット高さHがさらに低く設定
されている。このため、打点位置のずれに伴う飛距離の
ロスは実施例9と同様であるが、スイートスポット高さ
Hが低い分、打球のバックスピンが減少し、実施例9よ
りも飛距離が増大している。但し実施例11,12は重
心深度が比較的深く、さらに実施例11はスイートスポ
ット高さも低いため、本例では肉厚の変化に加え、ヘッ
ド形状の変更を行った。具体的にはフェース−バックフ
ェース方向にヘッドを大きくすることで重心を深くし、
さらに実施例11ではソール−クラウン方向を小さくし
た。その結果、飛距離やズレでは好適な結果が得られて
いるが、ヘッド形状については、実際にゴルファーが構
えたときにやや違和感を覚えるものになった。
【0039】他方、比較例1は、重心深度Dが小さいた
め、打点位置のずれに伴う飛距離のロスが非常に大きく
なっている。なおスイートスポット高さHは低く設定さ
れているため、打球のバックスピン量が減少し、中央打
撃での飛距離は大となっている。また比較例2は、スイ
ートスポット高さHが大となっているため、打球に過度
のバックスピンが生じ、飛距離が大巾に低下しているこ
とが確認できる。
【0040】比較例3ないし5は、前記式を満たして
いないヘッドである。これらの各クラブでは、打球の飛
距離が低下しておりかつ打点位置のずれに伴う飛距離の
ロスも大きいものとなっている。
【0041】次に、シャフトのたわみを違えた複数種の
ゴルフクラブを表2の仕様に基づき試作するとともに
(実施例、比較例)、各クラブを用いて20名のゴルフ
ァによる試打テストを行った。ゴルファのヘッドスピー
ドは33〜38m/sの範囲で、やや遅めの方を対象と
した。また各クラブの共通仕様は次の通りである。
【0042】・ロフト角(リアルロフト角):14度 ・クラブ全長:1168mm(45.98インチ) ・重心深度D:38mm ・スイートスポット高さH:20mm ・(5×D−80)/3の値:36.7mm
【0043】また試打テストでは、各クラブで5球づつ
前記ゴルフボールを試打してもらい、全ゴルファの平均
ヘッドスピード、平均飛距離(キャリー+ラン)を測定
するとともに、10点法による試打後のアンケートを実
施した(数値大が良好)。テストの結果などを表2に示
す。
【0044】
【表2】
【0045】試打テストの結果、実施例のものは、比較
例に比べてヘッドスピードが高く維持されており、その
ため飛距離にも優れていることが確認できる。これはヘ
ッドの重心設計に加え、シャフトのたわみがヘッドスピ
ードの遅いゴルファに最適化されているためと考えられ
る。またアンケート結果でも、実施例のクラブについて
は、高い評価が得られていることが分かる。
【0046】
【発明の効果】上述したように、本発明のゴルフクラブ
は、ヘッドスピードが比較的遅いゴルファにおいて打球
の飛距離を効果的に増大しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のゴルフクラブの正面図である。
【図2】(A)はヘッドを基準状態とした部分正面図、
(B)はそれをトウ側から見た右側面図である。
【図3】図2(A)の断面図である。
【図4】(A)はシャフトの順式たわみを説明する略
図、(B)は同逆式たわみを説明する略図である。
【図5】ヘッドのスイートスポット高さHと重心深度D
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ゴルフクラブ 2 ゴルフクラブヘッド 3 シャフト D 重心深度 H スイートスポット高さ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロフト角が13〜16度のゴルフクラブヘ
    ッドにシャフトを装着したゴルフクラブであって、 クラブ全長を1143〜1270mmとし、 かつ前記ゴルフクラブヘッドは、その重心深度Dが30
    mm以上かつスイートスポット高さHが33mm以下でしか
    も下記式を満たすとともに、 前記シャフトは、シャフトフレックスの順式たわみが1
    20〜140mmかつ逆式たわみが100〜160mmであ
    ることを特徴とするゴルフクラブ。 H≦(5×D−80)/3 …
  2. 【請求項2】前記ゴルフクラブヘッドは、前記重心深度
    が30〜40mmかつ前記スイートスポット高さHが20
    〜33mmである請求項1記載のゴルフクラブ。
  3. 【請求項3】前記シャフトは、前記順式たわみが125
    〜135mmかつ前記逆式たわみが120〜130mmであ
    る請求項1又は2記載のゴルフクラブ。
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