JP2002356526A - プロピレン系ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレン系ブロック共重合体の製造方法

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JP2002356526A JP2002090527A JP2002090527A JP2002356526A JP 2002356526 A JP2002356526 A JP 2002356526A JP 2002090527 A JP2002090527 A JP 2002090527A JP 2002090527 A JP2002090527 A JP 2002090527A JP 2002356526 A JP2002356526 A JP 2002356526A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた剛性〜耐衝撃性バランスを有するプロピ
レン系ブロック共重合体を低コストで得ることができる
製造方法の提供 【解決手段】架橋された共役5員環配位子を有する4〜
6族遷移金属化合物のラセミ立体異性体とメソ立体異性
体の混合物からなる触媒成分[A]と、助触媒成分
[B]を必須成分とする触媒の存在下、溶媒の非存在下
に、第1段階において、プロピレン含量が90モル%以
上の単独重合体またはα−オレフィンとの共重合体から
なる重合体(I)を製造し、第2段階において、第1段
階の触媒及び重合体(I)の存在下に、プロピレンと、
炭素数2〜20のα−オレフィンとを実質的に気相で共
重合させてプロピレン共重合体を製造することによりプ
ロピレン系ブロック共重合体(II)を得る方法おい
て、前記重合体が、以下の性質を有するプロピレン系ブ
ロック共重合体の製造方法。 重合体 (I) :MFR=0.1〜10,000g/1
0min、25℃キシレン可溶分<5重量%、沸騰n−
ヘキサン可溶分<2重量% 重合体(II):MFR=0.01〜1,000g/1
0min

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタロセン系触媒
の存在下に、プロピレン系ブロック共重合体を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロピレンとエチレンまたは他のα−オ
レフィンとを段階的に重合させて得られるプロピレン系
ブロック共重合体は、剛性と耐衝撃性のバランスに優れ
た重合体であるが、近年、さらに高度な物性の要請に応
じて、この剛性と耐衝撃性のバランスを改良するための
製造方法が種々提案されている。
【0003】また、メタロセン化合物と助触媒からなる
触媒の存在下で、プロピレン系ブロック共重合体を製造
することにより、低温耐衝撃性等の物性を改良する製造
方法も提案されている(特開平4−337308号公
報、特開平5−202152号公報、特開平6−206
921号公報、特表平8−510491号公報、WO9
5/27740号公報、WO95/27741号公報
等)。
【0004】本出願人においても、特定の担体や特定の
重合方法を用いた上記触媒系での改良方法を提案した
(特開平6−172414号公報、特開平6−2872
57号公報、特開平8−27237号公報、特開平11
−228612号公報)。しかしながら、これらの提案
においては、耐衝撃性に重大な影響を与える第2段階重
合で得られるゴム状共重合体の分子量と重合活性のバラ
ンスが十分といえる状態ではなく、また、得られたプロ
ピレン系ブロック共重合体の剛性と耐衝撃性のバランス
も高度化する性能の向上要求に対応することができず、
なお一層の向上が求められていた。
【0005】一方、共役5員環配位子を含有する特定の
架橋メタロセンについては、ラセミ体とメソ体の立体異
性体が存在することが知られている。L.Rescon
iet al.,Chem.Rev.,100,125
3(2000)が示すように、Ewen’s Synm
etry Ruleが示すように、任意成分[C]とし
て、メソ体はアタクチック・ポリプロピレンを生成し、
ラセミ体は、アイソタクチック・ポリプロピレンを生成
する。
【0006】しかして、アタクチック・ポリプロピレン
がプロピレン系ブロック共重合体に大量に含まれると、
アタクチック・ポリプロピレンは非晶性であるため、プ
ロピレン系ブロック共重合体の剛性と耐衝撃性のバラン
スを大きく損なうことになる。したがって、剛性と耐衝
撃性のバランスを高めるためには、アタクチック・ポリ
プロピレンの生成をできるだけ抑制することが重要とな
る。
【0007】この目的のために、従来技術にけるメタロ
セン触媒においては、好ましくないメソ体を分離するこ
とが重要と考えられてきた。例えば、特開平5−239
083号公報、W.Spaleck et al.,O
rganomet.,13,954(1999)では、
ポリプロピレンの製造においてシクロアルカジエニル配
位子を有する架橋メタロセン触媒の使用が開示され、さ
らに、メタロセン触媒組成物からメソ体を分離すること
の重要性が強調されている。しかしながら、架橋メタロ
センの合成に際しては、一般にメソ体とラセミ体の混合
物が生成することが多く、メソ体の分離・除去には多大
な費用がかかるのが普通である。
【0008】こうした観点から、メソ体とラセミ体の混
合物をあえてプロピレン系重合体の製造に使用する例も
見られる(特開平6−157662号公報、特開平10
−130322号公報、特開平10−219047号公
報、特開平11−60621号公報、特開2000−9
5811号公報)。
【0009】しかしながら、特開平6−157662号
公報では、メソ体とラセミ体の混合物を使用した結果、
エーテル可溶性のアタクチック・ポリプロピレンが生成
している。
【0010】特開平10−130322号公報では、メ
ソ体とラセミ体の混合物を触媒として、プロピレンと接
触させるという記載があるが、プロピレンの重合を示唆
するのみでみで、プロピレン系ブロック共重合における
機能については言及されていない。特開平10−219
047号公報においては、メソ体とラセミ体の混合物を
用いて、ブロック共重合体を製造する例が記載されてい
るが、これらの例では、溶媒としてヘキサンが使用され
ている。このように溶媒を使用した重合においては、第
2段階重合における共重合体の分子量を大きくすること
が難しく、また、第1段階重合における重合体と第二段
階重合における共重合体とのモルフォロジーに問題が生
じ、我々の知る限りでは、剛性と耐衝撃性のバランスに
優れた重合体を得ることができない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
欠点を解消することで、優れた剛性〜耐衝撃性バランス
を有するプロピレン系ブロック共重合体を、低コストで
得ることができる製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタロセ
ン系触媒を用いて、優れた剛性〜耐衝撃性バランスを有
するプロピレン系ブロック共重合体の製造方法を鋭意検
討した結果、本発明に到達したものである。
【0013】すなわち、本発明は、架橋された共役5員
環配位子を有する4〜6族遷移金属化合物のラセミ立体
異性体とメソ立体異性体の混合物からなる触媒成分
[A]と、助触媒成分[B]を必須成分とする触媒の存
在下、実質的に不活性炭化水素溶媒の非存在下に、第1
段階において、プロピレン含量が90モル%以上の結晶
性単独重合体またはプロピレンとα−オレフィンとの共
重合体からなる重合体(I)を製造し、第2段階におい
て、第1段階の触媒及び重合体(I)の存在下に、プロ
ピレンと、プロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレ
フィンとを実質的に気相で共重合させてプロピレン共重
合体を製造することによりプロピレン系ブロック共重合
体(II)を得るプロピレン系ブロック共重合体の製造
方法であって、前記重合体(I)および(II)が、以
下の性質を有することを特徴とするプロピレン系ブロッ
ク共重合体の製造方法を提供するものである。
【0014】重合体(I) :MFR=0.1〜10,
000g/10min、25℃キシレン可溶分<5重量
%、沸騰n−ヘキサン可溶分<2重量% 重合体(II):MFR=0.01〜1,000g/1
0min また、本発明は、触媒成分[A]が、メソ立体異性体を
10mol%以上含有する上記のプロピレン系ブロック
共重合体の製造方法、及び、触媒成分[A]が、下記一
般式(Ib)で表される遷移金属化合物のラセミ立体異
性体とメソ立体異性体との混合物であることを特徴とす
る上記のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法を提
供するものである。
【0015】
【化2】
【0016】(一般式(1b)中、A1およびA2は、共
役5員環配位子であって、少なくともその一方は、共役
5員環配位子上の隣接した2個の置換基が結合して、5
員環の2原子を含めて形成された4〜10員の縮合環を
有し、Qは、2つの共役5員環配位子を任意の位置で架
橋する結合性基、Mは、周期律表4〜6族から選ばれる
遷移金属原子を示し、XおよびYは、それぞれ独立し
て、Mと結合した水素原子、ハロゲン原子、炭化水素
基、アミノ基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有炭化水
素基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、ケイ
素含有炭化水素基を示す。) さらに、本発明は、有機アルミニウム化合物が、一般式
(3) AlR1 m3-m (3) (式中、R1は、炭素数1〜20の炭化水素基、Zは、
水素、ハロゲン、アルコキシ基もしくはアリールオキシ
基、mは0<m≦3の数)で示される化合物である上記
のプロピレン系ブロック共重合体の製造方法を提供する
ものであるさらにまた、本発明は、第1段階重合を実質
的に液状単量体中で行い、第2段階重合を実質的に気相
中で行う、上記のプロピレン系ブロック共重合体の製造
方法を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる触媒成分
[A]は、架橋された共役5員環配位子を有する4〜6
族遷移金属化合物のラセミ立体異性体とメソ立体異性体
の混合物が使用される。このような遷移金属化合物は下
記一般式(1a)で示され、それ自身公知であるし、ま
た、それをα−オレフィン重合用触媒成分として使用す
ることは既に知られている。
【0018】 一般式:Q(C54-a2 a2MXY (1a) ここで、Qは2つの共役5員環配位子を架橋する結合性
基を、Mは周期律表4〜6族遷移金属を、XおよびY
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、炭化水素基、
酸素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭
化水素基またはケイ素含有炭化水素基を、R2は、炭化
水素基、ハロゲン、ハロゲン含有炭化水素基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン
含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基またはホウ素含有
炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR2がそれぞ
れ結合して4〜10員環を形成していてもよい。aは、
0≦a≦4を満足する整数である。
【0019】2個の共役5員環配位子の間を架橋する結
合性基Qとしては、具体的には下記のようなものが挙げ
られる。すなわち、メチレン基、エチレン基のようなア
ルキレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロ
ピリデン基、フェニルメチリデン基、ジフェニルメチリ
デン基のようなアルキリデン基、ジメチルシリレン基、
ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレン基、ジフェニ
ルシリレン基、メチルエチルシリレン基、メチルフェニ
ルシリレン基、メチル−t−ブチルシリレン基、ジシリ
レン基、テトラメチルジシリレン基のようなケイ素含有
架橋基、ジメチルゲルミレン基、ジエチルゲルミレン
基、ジフェニルゲルミレン基、メチルフェニルゲルミレ
ン基のようなゲルマニウム含有架橋基、アルキルフォス
フィン、アミン等である。これらのうち、アルキレン
基、アルキリデン基、ケイ素含有架橋基、ゲルマニウム
含有架橋基が特に好ましく用いられる。
【0020】上記一般式において、R2は、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、
イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デ
シル基、フェニル基、t−ブチルフェニル基、ナフチル
基等の置換されていてもよい炭素数1〜20の炭化水素
基、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロフ
ェニル基、フルオロナフチル基、フルオロビフェニル
基、クロロメチル基、クロロエチル基、クロロフェニル
基、クロロナフチル基、クロロビフェニル基等のハロゲ
ンを含有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコ
キシ基、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ペンタメ
チルフェノキシ基等のアリールオキシ基、トリメチルシ
リル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基等
のケイ素含有炭化水素基、または、リン含有炭化水素
基、窒素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基であ
る。R2が複数個存在するときは、それらは同一でも異
なっていてもよい。また、2個のR2がシクロペンタジ
エニル環の隣接する炭素原子に存在する場合は、相互に
結合して4〜10員環を形成し、インデニル基、テトラ
ヒドロインデニル基、フルオレニル基、オクタヒドロフ
ルオレニル基、アズレニル基、ヘキサヒドロアズレニル
基等となってもよい。
【0021】Mは、周期律表4〜6族遷移金属のチタニ
ウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン等で
ある。好ましくは、チタニウム、ジルコニウム、ハフニ
ウムであり、特にはジルコニウム、ハフニウムが好まし
い。
【0022】XおよびYは、それぞれ水素、ハロゲン、
炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基、炭
素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、ア
ルキルアミド基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12
のリン含有炭化水素基、炭素数1〜20、好ましくは1
〜12のケイ素含有炭化水素基等である。XとYは同一
でも異なっていてもよい。これらのうちハロゲン、炭化
水素基およびアルキルアミド基が好ましい。
【0023】本発明においては、前記一般式:Q(C5
4-a2 a2MXYで表される化合物のラセミ立体異性
体とメソ異性体の混合物が用いられる。好ましくは、メ
ソ異性体を10mol%以上、更に好ましくは15mo
l%以上含有するラセミ立体異性体とメソ異性体の混合
物が使用される。
【0024】本発明においては、ラセミ立体異性体とメ
ソ立体異性体は、いわゆる Ewen’s Synme
try Rule(L.Resconi et a
l.,Chem.Rev.,100,1253(200
0)参照)にしたがい、前記一般式からXとYを除いた
部分の対称性で定義される。すなわち、Q(C54-a
2 a2M部分が、C2対称性を有する場合には、ラセミ立
体異性体、Cs対称性を有する場合には、メソ立体異性
体として定義される。
【0025】Mがジルコニウムである場合、この遷移金
属化合物の具体例としては、 (1)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス(2
−メチルインデニル)ジルコニウム] (2)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウム] (3)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス(2
−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム] (4)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス(2
−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウ
ム] (5)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス(2
−メチル−4−ナフチルインデニル)ジルコニウム] (6)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス(2
−エチル−4−メチルインデニル)ジルコニウム] (7)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス(2
−エチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム] (8)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチル
インデニル)ジルコニウム] (9)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2,4−ジ
メチルインデニル)ジルコニウム] (10)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム] (11)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム] (12)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−ナフチルインデニル)ジルコニウム] (13)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4−メチルインデニル)ジルコニウム] (14)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4−フェニルインデニル)ジルコニウム] (15)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウム] (16)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2,4−ジメチルテトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウム] (17)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−フェニルテトラヒドロインデニル)
ジルコニウム] (18)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−イソプロピルテトラヒドロインデニ
ル)ジルコニウム] (19)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−ナフチルテトラヒドロインデニル)
ジルコニウム] (20)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−メチルテトラヒドロインデニル)ジ
ルコニウム] (21)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−フェニルテトラヒドロインデニル)
ジルコニウム] (22)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ルテトラヒドロインデニル)ジルコニウム] (23)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2,4−
ジメチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウム] (24)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−フェニルテトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ム] (25)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−イソプロピルテトラヒドロインデニル)ジルコ
ニウム] (26)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−ナフチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ム] (27)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4−メチルテトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ム] (28)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4−フェニルテトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ム] 等が例示され、本発明においては、これらの化合物のラ
セミ立体異性体とメソ立体異性体の混合物が使用され
る。
【0026】また、チタニウム化合物、ハフニウム化合
物等の他の第4〜6族遷移金属化合物についても、上記
と同様の化合物が挙げられ、同様に、ラセミ立体異性体
とメソ立体異性体の混合物が使用される。なお、これら
の化合物については、複数の異なる構造を有する化合物
の各ラセミ・メソ立体異性体の混合物を用いてもよい。
またさらに、公知の三塩化チタンを主成分とする固体触
媒やマグネシウム、チタン、ハロゲンを必須成分として
含有する担体担持型触媒と同時に用いることもできる。
【0027】特に好ましく用いられる[A]成分の遷移
金属化合物は、下記の一般式(1b)で表される化合物
である。
【0028】
【化3】
【0029】(一般式(1b)中、A1およびA2は、共
役5員環配位子であって、少なくともその一方は、共役
5員環配位子上の隣接した2個の置換基が結合して、5
員環の2原子を含めて形成された4〜10員の縮合環を
有し、Qは、2つの共役5員環配位子を任意の位置で架
橋する結合性基、Mは、周期律表4〜6族から選ばれる
遷移金属原子を示し、XおよびYは、それぞれ独立し
て、Mと結合した水素原子、ハロゲン原子、炭化水素
基、アミノ基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有炭化水
素基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、ケイ
素含有炭化水素基を示す。) 上記の共役5員環配位子の典型例としては、例えば、置
換シクロペンタジエニル基を挙げることができる。該置
換基の具体例としては、炭素数が通常1〜20、好まし
くは1〜15の炭化水素基を挙げることができる。例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、ペ
ンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキ
シル基、オクチル基、フェニル基、ナフチル基、ブテニ
ル基、ブタジエニル基、トリフェニルカルビル基などが
挙げられる。
【0030】上記の炭化水素基以外の置換基としては、
ケイ素、酸素、窒素、リン、ホウ素、硫黄などの原子を
含有する炭化水素残基が挙げられる。その典型例として
は、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、フリル
基、トリメチルシリル基、ジエチルアミノ基、ジフェニ
ルアミノ基、ピラゾリル基、インドリル基、カルバゾリ
ル基、ジメチルフォスフィノ基、ジフェニルフォスフィ
ノ基、ジフェニルホウ素基、ジメトキシホウ素基、チエ
ニル基などが挙げられる。
【0031】その他の置換基としては、ハロゲン原子又
はハロゲン含有炭化水素基などが挙げられる。その典型
的例としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素、トリクロ
ロメチル基、クロロフェニル基、クロロビフェニル基、
クロロナフチル基、トリフルオロメチル基、フルオロフ
ェニル基、フルオロビフェニル基、フルオロナフチル
基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
【0032】また、前記したように、A1およびA2の少
なくともその一方は、共役5員環配位子上の隣接した置
換基が結合し、5員環の2原子を含めて4〜10員、好
ましくは7〜10員の縮合環を形成する。
【0033】このような化合物の具体例としては、アズ
レン等の化合物やその誘導体を挙げることができる。さ
らに具体的には、ヒドロアズレニル基、メチルヒドロア
ズレニル基、エチルヒドロアズレニル基、ジメチルヒド
ロアズレニル基、メチルエチルヒドロアズレニル基、メ
チルイソプロピルヒドロアズレニル基、メチルフェニル
イソプロピルヒドロアズレニル基、各種アズレニル基の
水添体、ビシクロ−[6.3.0]−ウンデカニル基、
メチル−ビシクロ−[6.3.0]−ウンデカニル基、
エチル−ビシクロ−[6.3.0]−ウンデカニル基、
フェニル−ビシクロ−[6.3.0]−ウンデカニル
基、メチルフェニル−ビシクロ−[6.3.0]−ウン
デカニル基、エチルフェニル−ビシクロ−[6.3.
0]−ウンデカニル基、メチルジフェニル−ビシクロ−
[6.3.0]−ウンデカニル基、メチル−ビシクロ−
[6.3.0]−ウンデカジエニル基、メチルフェニル
−ビシクロ−[6.3.0]−ウンデカジエニル基、エ
チルフェニル−ビシクロ−[6.3.0]−ウンデカジ
エニル基、メチルイソプロピル−ビシクロ−[6.3.
0]−ウンデカジエニル基、ビシクロ−[7.3.0]
−ドデカニル基及びその誘導体、ビシクロ−[7.3.
0]−ドデカジエニル基及びその誘導体、ビシクロ−
[8.3.0]−トリデカニル基及びその誘導体、ビシ
クロ−[8.3.0]−トリデカジエニル基及びその誘
導体などが例示される。
【0034】上記の各基の置換基としては、前述した炭
化水素基、ケイ素、酸素、窒素、リン、ホウ素、硫黄な
どの原子を含有する炭化水素基、ハロゲン原子又はハロ
ゲン含有炭化水素基などが挙げられる。
【0035】Qは、2つの共役5員環配位子を任意の位
置で架橋する結合性基を示す。すなわち、Qは、2価の
結合性基であり、A1とA2とを架橋する。Qの種類に特
に制限はないが、その具体例として、(a)炭素数が通
常1〜20、好ましくは1〜12の2価の炭化水素基ま
たはハロゲン化炭化水素基、具体的には、アルキレン
基、シクロアルキレン基、アリーレン等の不飽和炭化水
素基、ハロアルキレン基、ハロシクロアルキレン基、
(b)シリレン基またはオリゴシリレン基、(c)炭素
数が通常1〜20、好ましくは1〜12の炭化水素基ま
たはハロゲン化炭化水素基を置換基として有するシリレ
ン基またはオリゴシリレン基、(d)ゲルミレン基、
(e)炭素数が通常1〜20の炭化水素基またはハロゲ
ン化炭化水素基を置換基として有するゲルミレン基など
を挙げることができる。これらの中では、アルキレン
基、シクロアルキレン基、アリーレン基、炭化水素基を
置換基として有するシリレン基またはゲルミレン基が好
ましい。
【0036】Mは、周期律表4〜6族から選ばれる遷移
金属原子を示し、好ましくは、チタン、ジルコニウム又
はハフニウムの4族遷移金属、更に好ましくは、ジルコ
ニウムまたはハフニウムである。
【0037】XおよびYは、それぞれ独立して、Mと結
合した水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アミノ
基、ハロゲン化炭化水素基、酸素含有炭化水素基、窒素
含有炭化水素基、リン含有炭化水素基またはケイ素含有
炭化水素基を示す。上記の各炭化水素基における炭素数
は、通常1〜20、好ましくは1〜12である。これら
の中では、水素原子、塩素原子、メチル基、イソブチル
基、フェニル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
が好ましい。
【0038】本発明における遷移金属化合物の具体例と
しては次の化合物が挙げられる。なお、これらの化合物
は単に化学的名称のみで指称されているが、その立体構
造は本発明でいうラセミ立体異性体とメソ立体異性体の
双方を意味する (29)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4H−アズレニル)]ハフニウム (30)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2,4−ジメチル−4H−アズレニル)]ハフニウム (31)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハ
フニウム (32)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−イソプロピル−4H−アズレニ
ル)]ハフニウム (33)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−シクロヘキシル−4H−アズレニ
ル)]ハフニウム (34)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ハ
フニウム (35)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4H−アズレニル)]ハフニウム (36)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−メチル−4H−アズレニル)]ハフ
ニウム (37)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハ
フニウム (38)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−イソプロピル−4H−アズレニ
ル)]ハフニウム (39)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−シクロヘキシル−4H−アズレニ
ル)]ハフニウム (40)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ハ
フニウム (41)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4H−アズレニル)]ハフニウム (42)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2,4−
ジメチル−4H−アズレニル)]ハフニウム (43)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハフニウム (44)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−イソプロピル−4H−アズレニル)]ハフニウ
ム (45)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−シクロヘキシル−4H−アズレニル)]ハフニ
ウム (46)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−メチ
ル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ハフニウム (47)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4H−アズレニル)]ハフニウム (48)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4−メチル−4H−アズレニル)]ハフニウム (49)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ハ
フニウム (50)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−イソプロピル−4H−アズレニ
ル)]ハフニウム (51)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4−シクロヘキシル−4H−アズレニル)]ハフニ
ウム (52)ジクロロ[1,1’−エチレンビス(2−エチ
ル−4−ナフチル−4H−アズレニル)]ハフニウム (53)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−ベンジル−4−フェニル−4H−アズレニル)]
ハフニウム (54)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−ヘプチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]
ハフニウム (55)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−オクチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]
ハフニウム (56)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−(1−フェニルエチル)−4−フェニル−4H−
アズレニル]}ハフニウム (57)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−(2−フェニルエチル)−4−フェニル−4H−
アズレニル]}ハフニウム (58)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−フェニル−6−イソプロピル−4H
−アズレニル)]ハフニウム (59)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−フェニル−6−イソプロピル−4H
−アズレニル)]ハフニウム (60)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−プロピル−4−フェニル−6−イソプロピル−4
H−アズレニル)]ハフニウム (61)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−イソプロピル−4−フェニル−6−イソプロピル
−4H−アズレニル)]ハフニウム (62)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−フェニル−4−フェニル−6−イソプロピル−4
H−アズレニル)]ハフニウム (63)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−メチル−4−フェニル−7−イソプロピル−4H
−アズレニル)]ハフニウム (64)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−エチル−4−フェニル−7−イソプロピル−4H
−アズレニル)]ハフニウム (65)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−プロピル−4−フェニル−7−イソプロピル−4
H−アズレニル)]ハフニウム (66)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−イソプロピル−4−フェニル−7−イソプロピル
−4H−アズレニル)]ハフニウム (67)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
(2−フェニル−4−フェニル−7−イソプロピル−4
H−アズレニル)]ハフニウム (68)ジクロロ{1,1’−[ジ(クロロメチル)シ
リレン]ビス(2−メチル−4−フェニル−4H−アズ
レニル}ハフニウム (69)ジクロロ{1,1’−[ジ(4−クロロフェニ
ル)シリレン]ビス(2−メチル−4−フェニル−4H
−アズレニル}ハフニウム (70)ジクロロ{1,1’−ジメチルメチレンビス
[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム (71)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム (72)ジクロロ{1,1’−ジメチルゲルミレンビス
[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム (73)ジクロロ{1,1’−エチレンビス[2−メチ
ル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}
ハフニウム (74)ジクロロ{1,1’−トリメチレンビス[2−
メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニ
ル]}ハフニウム (75)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム (76)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(4−ビフェニリル)−4H
−アズレニル]}ハフニウム (77)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(4−ビフェニリル)−4H
−アズレニル]}ハフニウム (78)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(4−ビフェニリル)−4H−ア
ズレニル]}ハフニウム (79)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (80)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (81)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(2−フルオロ−4−ビフェ
ニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (82)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(2−フルオロ−4−ビフェ
ニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (83)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (84)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2,6−ジフルオロ−4−ビフェ
ニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (85)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2,6−ジクロロ−4−ビフェニ
リル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (86)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2,6−ジメチル−4−ビフェニ
リル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (87)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2,6−ジエチル−4−ビフェニ
リル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (88)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2’−フルオロ−4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (89)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(3’−フルオロ−4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (90)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4’−フルオロ−4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (91)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2’,6’−ジフルオロ−4−ビ
フェニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (92)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2’,6’−ジクロロ−4−ビフ
ェニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (93)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4’−クロロ−2’,6’−ジフ
ルオロ−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ハ
フニウム (94)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2’,4’,6’−トリクロロ−
4−ビフェニニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウ
ム (95)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2’,4’,6’−トリメチル−
4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (96)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4’−クロロ−2’,6’−ジメ
チル−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ハフ
ニウム (97)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(3−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム (98)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(3−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム (99)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2−フルオロ−3−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (100)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(2−フルオロ−3−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (101)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニ
ル]}ハフニウム (102)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニ
ル]}ハフニウム (103)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(1−ナフチル)−4H−ア
ズレニル]}ハフニウム (104)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(1−ナフチル)−4H−ア
ズレニル]}ハフニウム (105)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレ
ニル]}ハフニウム (106)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニ
ル]}ハフニウム (107)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニ
ル]}ハフニウム (108)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(2−ナフチル)−4H−ア
ズレニル]}ハフニウム (109)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(2−ナフチル)−4H−ア
ズレニル]}ハフニウム (110)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレ
ニル]}ハフニウム (111)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−フルオロ−1−ナフチル)−
4H−アズレニル]}ハフニウム (112)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−クロロ−1−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (113)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−メチル−1−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (114)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−t−ブチル−1−ナフチル)
−4H−アズレニル]}ハフニウム (115)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(5−フルオロ−1−ナフチル)−
4H−アズレニル]}ハフニウム (116)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(5−クロロ−1−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (117)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−フルオロ−2−ナフチル)−
4H−アズレニル]}ハフニウム (118)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (119)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(5−フルオロ−2−ナフチル)−
4H−アズレニル]}ハフニウム (120)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(5−クロロ−2−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (121)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(6−フルオロ−2−ナフチル)−
4H−アズレニル]}ハフニウム (122)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(6−クロロ−2−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (123)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(7−フルオロ−2−ナフチル)−
4H−アズレニル]}ハフニウム (124)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(7−クロロ−2−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (125)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (126)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (127)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(2,4,6−トリメチルフ
ェニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (128)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(2,4,6−トリメチルフ
ェニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (129)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (130)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H
−アズレニル]}ハフニウム (131)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H
−アズレニル]}ハフニウム (132)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)
−4H−アズレニル]}ハフニウム (133)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)
−4H−アズレニル]}ハフニウム (134)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4
H−アズレニル]}ハフニウム (135)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−t−ブチル−3−クロロフェ
ニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (136)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(4−t−ブチル−3−クロロフェ
ニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (137)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(4−t−ブチル−3−クロ
ロフェニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (138)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(2,4,6−トリイソプロピルフ
ェニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (139)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(3−t−ブチルフェニル)−4H
−アズレニル]}ハフニウム (140)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−t−ブチル−2−フルオロフ
ェニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム (141)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−5,
6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}ハフニウム (142)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−5,
6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}ハフニウム (143)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(4−ビフェニリル)−4H
−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]} ハフニウム(144)ジクロロ{1,1’−ジメチルシ
リレンビス[2−n−プロピル−4−(4−ビフェニリ
ル)−4H−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニ
ル]}ハフニウム (145)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(4−ビフェニリル)−4H−
5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}ハフニウ
ム (146)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H
−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}ハフニ
ウム (147)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H
−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}ハフニ
ウム (148)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−イソプロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)
−4H−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}
ハフニウム (149)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−n−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)
−4H−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}
ハフニウム (150)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−フェニル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4
H−5,6,7,8−テトラヒドロアズレニル]}ハフ
ニウム また、上記のような化合物におけるX及びY部分をなす
ジクロリドの一方または両方が、水素原子、フッ素原
子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、エチル基、イソ
ブチル基、フェニル基、フルオロフェニル基、ベンジル
基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
などに代わった化合物も例示することが出来る。
【0039】また、先に例示した化合物の中心金属
(M)がハフニウムの代わりに、チタン、ジルコニウ
ム、タンタル、ニオブ、バナジウム、タングステン、モ
リブデン等に代わった化合物も例示することが出来る。
これらの中では、ジルコニウム、チタン、ハフニウムの
4族遷移金属化合物が好ましく、ハフニウムおよびジル
コニウムが特に好ましい。これら[A]成分を構成する
成分は2種以上組み合わせて用いてもよい。また、重合
の第1段階終了時や第2段階の重合開始前に、新たに
[A]成分を追加してもよい。
【0040】本発明において[B]成分の助触媒として
は、(1)有機アルミニウムオキシ化合物、(2)成分
[A]と反応して成分[A]をカチオンに交換すること
が可能なイオン性化合物、(3)ルイス酸、(4)ケイ
酸塩を除くイオン交換性層状化合物、または無機ケイ酸
塩、からなる群より選択される一種以上の物質を用いる
ことができる。
【0041】(1)の有機アルミニウムオキシ化合物と
しては、具体的には、次の一般式(2a)、(2b)、
(2c)で表される化合物が挙げられる。
【0042】
【化4】
【0043】各一般式中、R3は、水素原子または炭化
水素残基、好ましくは炭素数1〜10、特に好ましく
は、炭素数1〜6の炭化水素残基を示す。また、複数の
3はそれぞれ同一でも異なっていてももよい。またp
は0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。
【0044】一般式(2a)および(2b)で表される
化合物は、アルミノキサンとも呼ばれる化合物であっ
て、一種類のトリアルキルアルミニウムまたは二種類以
上のトリアルキルアルミニウムと水との反応により得ら
れる。
【0045】具体的には、(a)一種類のトリアルキル
アルミニウムと水とから得られる、メチルアルミノキサ
ン、エチルアルミノキサン、プロピルアルミノキサン、
ブチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、
(b)二種類のトリアルキルアルミニウムと水とから得
られる、メチルエチルアルミノキサン、メチルブチルア
ルミノキサン、メチルイソブチルアルミノキサン等が挙
げられる。これらの中では、メチルアルミノキサン、メ
チルイソブチルアルミノキサンが好ましい。上記のアル
ミノキサンは、複数種併用することも可能である。そし
て、上記のアルミノキサンは、公知の様々な条件下に調
製することができる。
【0046】一般式(2c)で表される化合物は、一種
類のトリアルキルアルミニウムまたは二種類以上のトリ
アルキルアルミニウムと次の一般式(2d)で表される
アルキルボロン酸との10:1〜1:1(モル比)の反
応により得ることができる。一般式(2d)中、R
4は、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の炭化
水素残基またはハロゲン化炭化水素基を示す。
【0047】R4−B(OH)2 (2d) 具体的には、以下の様な反応生成物、すなわち、(a)
トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1の反
応物、(b)トリイソブチルアルミニウムとメチルボロ
ン酸の2:1反応物、(c)トリメチルアルミニウムと
トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の1:
1:1反応物、(d)トリメチルアルミニウムとエチル
ボロン酸の2:1反応物、(e)トリエチルアルミニウ
ムとブチルボロン酸の2:1反応物などを挙げることが
できる。
【0048】また、(2)成分[A]と反応して成分
[A]をカチオンに変換することが可能なイオン性化合
物としては、一般式(2e)で表される化合物が挙げら
れる。
【0049】[K]n+[Z]n- (2e) 一般式(2e)中、Kはカチオン成分であって、例え
ば、カルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、ア
ンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニ
ウムカチオン、ホスフォニウムカチオン等が挙げられ
る。また、それ自身が還元されやすい金属の陽イオンや
有機金属の陽イオン等も挙げられる。
【0050】上記のカチオンの具体例としては、トリフ
ェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シクロ
ヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアンモ
ニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモ
ニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、ジプロピルア
ンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェ
ニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリス
(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリス(ジメチル
フェニル)ホスホニウム、トリス(メチルフェニル)ホ
スホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリフェニル
スルホニウム、トリフェニルオキソニウム、トリエチル
オキソニウム、ピリリウム、銀イオン、金イオン、白金
イオン、銅イオン、パラジウムイオン、水銀イオン、フ
ェロセニウムイオン等が挙げられる。
【0051】上記の一般式(2e)中、Zは、アニオン
成分であり、成分[A]が変換されたカチオン種に対し
て対アニオンとなる成分(一般には非配位の成分)であ
る。Zとしては、例えば、有機ホウ素化合物アニオン、
有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物
アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有機アンチモン化
合物アニオン等が挙げられ、具体的には次の化合物が挙
げられる。すなわち、(a)テトラフェニルホウ素、テ
トラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ
素、テトラキス{3,5−ビス(トリフルオロメチル)
フェニル}ホウ素、テトラキス{3,5−ジ(t−ブチ
ル)フェニル}ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素等、(b)テトラフェニルアルミニウ
ム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)
アルミニウム、テトラキス{3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニル}アルミニウム、テトラキス{3,
5−ジ(t−ブチル)フェニル}アルミニウム、テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム等、
(c)テトラフェニルガリウム、テトラキス(3,4,
5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス
{3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}ガリ
ウム、テトラキス{3,5−ジ(t−ブチル)フェニ
ル}ガリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ガリウム等、(d)テトラフェニルリン、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)リン等、(e)テトラフェ
ニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素
等、(f)テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)アンチモン等、(g)デカボレ
ート、ウンデカボレート、カルバドデカボレート、デカ
クロロデカボレート等である。
【0052】また、(3)ルイス酸、特に成分[A]を
カチオンに変換可能なルイス酸としては、種々の有機ホ
ウ素化合物、金属ハロゲン化合物、固体酸などが例示さ
れ、その具体例としては次の化合物が挙げられる。すな
わち、(a)トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジ
フルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素等の有機ホウ素化合物、(b)塩化アル
ミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、塩
化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウ
ム、塩化臭化マグネシウム、塩化ヨウ化マグネシウム、
臭化ヨウ化マグネシウム、塩化マグネシウムハイドライ
ド、塩化マグネシウムハイドロオキシド、臭化マグネシ
ウムハイドロオキシド、塩化マグネシウムアルコキシ
ド、臭化マグネシウムアルコキシド等の金属ハロゲン化
合物、(c)アルミナ、シリカ・アルミナ等の固体酸な
どを挙げることができる。
【0053】(4)ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化
合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱
い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物で
あり、含有するイオンが交換可能なものを言う。
【0054】ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物
は、六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2
型、CdI2型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶
性化合物等を例示することができる。具体的には、α−
Zr(HAsO42・H2O、α−Zr(HPO42
α−Zr(KPO42・3H2O、α−Ti(HPO4
2、α−Ti(HAsO42・H2O、α−Sn(HPO
42・H2O、γ−Zr(HPO42、γ−Ti(HP
42、γ−Ti(NH4PO42・H2O等の多価金属
の結晶性酸性塩があげられる。
【0055】また、無機ケイ酸塩としては、粘土、粘土
鉱物、ゼオライト、珪藻土等が挙げられる。これらは、
合成品を用いてもよいし、天然に産出する鉱物を用いて
もよい。
【0056】粘土、粘土鉱物の具体例としては、アロフ
ェン等のアロフェン族、ディッカイト、ナクライト、カ
オリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロ
イサイト、ハロイサイト等のハロイサイト族、クリソタ
イル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モ
ンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノント
ロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイ
ト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イラ
イト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、アタパルジャ
イト、セピオライト、パイゴルスカイト、ベントナイ
ト、木節粘土、ガイロメ粘土、ヒシンゲル石、パイロフ
ィライト、リョクデイ石群等が挙げられる。これらは混
合層を形成していてもよい。
【0057】人工合成物としては、合成雲母、合成ヘク
トライト、合成サポナイト、合成テニオライト等が挙げ
られる。
【0058】これら具体例のうち好ましくは、ディッカ
イト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等の
カオリン族、メタハロサイト、ハロサイト等のハロサイ
ト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等
の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデ
ライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等
のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライ
ト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、
合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テ
ニオライトが挙げられ、特に好ましくはモンモリロナイ
ト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サ
ポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュ
ライト等のバーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘク
トライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げら
れる。
【0059】これら、ケイ酸塩を除くイオン交換性層状
化合物、または無機ケイ酸塩は、そのまま用いてもよい
が、塩酸、硝酸、硫酸等による酸処理および/または、
LiCl、NaCl、KCl、CaCl2、MgCl2
Li2SO4、MgSO4、ZnSO4、Ti(SO42
Zr(SO42、Al2(SO43等の塩類処理を行っ
た方が好ましい。なお、処理にあたり、対応する酸と塩
基を混合して反応系内で塩を生成させて処理を行っても
よい。また、粉砕や造粒等の形状制御を行ってもよく、
粒子性状に優れたブロック共重合体を得るためには、造
粒することが好ましい。また、上記成分は、通常脱水乾
燥してから用いる。これら[B]成分としては、得られ
るブロック共重合体の粒子性状や、重合活性の面で、
(4)のケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物、また
は無機ケイ酸塩を用いることが好ましい。
【0060】本発明の重合で、[B]助触媒成分に併せ
て任意成分[C]有機アルミニウム化合物を使用するこ
とができ、任意成分[C]として用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、AlR1 m3-m (式中、R
1は、炭素数1〜20の炭化水素基、Zは、水素、ハロ
ゲン、アルコキシ基もしくはアリールオキシ基、mは0
<m≦3の数)で示される化合物であり、具体的にはト
リメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ
プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等
のトリアルキルアルミニウム、またはジエチルアルミニ
ウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムエトキシド
等のハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキルアルミニ
ウム、または、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジ
イソブチルアルミニウムハイドライド等の水素含有有機
アルミニウム化合物を挙げることができる。また、この
他、メチルアルミノキサン等のアルミノキサン等も使用
できる。これらのうち、特に好ましいのはトリアルキル
アルミニウムである。これら任意成分は2種以上組み合
わせて用いてもよい。
【0061】また、重合の第1段階開始後や終了時、第
2段階の重合開始前、あるいは、開始後等に、新たに任
意成分[C]を追加してもよい。
【0062】本発明の触媒は、[A]成分、[B]成
分、任意に[C]成分の接触によって得られるが、その
接触方法については特に限定がない。この接触は、触媒
調製時だけでなく、α−オレフィンによる予備重合時ま
たは、α−オレフィンの重合時に行ってもよい。
【0063】触媒各成分の接触時、または接触後にポリ
エチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、アルミ
ナ等の無機酸化物の固体を共存させるか、もしくは接触
させてもよい。
【0064】接触は窒素等の不活性ガス中、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭
化水素溶媒中で行ってもよい。これらの溶媒は、水や硫
黄化合物などの被毒物質を除去する操作を施したものを
使用するのが好ましい。接触温度は、−20℃ないし、
使用する溶媒の沸点の間で行い、特には、室温から使用
する溶媒の沸点の間で行うのが好ましい。
【0065】触媒各成分の使用量は、[B]成分とし
て、ケイ酸塩を除くイオン交換性層状化合物、または無
機ケイ酸塩を用いる場合は、[B]成分1gあたり
[A]成分が0.0001〜10mmol、好ましくは
0.001〜5mmolであり、[C]成分が0〜1
0,000mmol、好ましくは0.01〜100mm
olである。また、[A]成分中の遷移金属と[C]成
分中のアルミニウムの原子比が1:0〜1,000,0
00、好ましくは、0.1〜100,000である。
【0066】このようにして得られた触媒は、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活
性炭化水素溶媒で洗浄して使用してもよいし、洗浄せず
に用いてもよい。
【0067】洗浄の際に、必要に応じて新たに[C]成
分を組合せて用いてもよい。この際に用いられる[C]
成分の量は、[A]成分中の遷移金属に対する[C]成
分中のアルミニウムの原子で1:0〜10,000にな
るようにするのが好ましい。
【0068】触媒として、エチレン、プロピレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1
−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロア
ルカン、スチレン等の α−オレフィンを予備的に重合
し、必要に応じて洗浄したもの使用することもできる。
この予備重合は窒素等の不活性ガス中、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水
素溶媒中で行ってもよい。
【0069】本発明においては、プロピレン系ブロック
共重合体の製造が2段階で行われる。重合反応はプロパ
ン、ブタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン等の不活性
炭化水素の不在下、液化α−オレフィンの存在下あるい
は不在下に行われる。これらのうち、第1段階における
重合を液化α−オレフィン、特に液化プロピレン中で行
うのが好ましく、第2段階重合を実質的に溶剤不存在下
の気相で行なうことが望ましい。
【0070】第1段階では、[A]成分、[B]成分も
しくは[A]成分、[B]成分、[C]成分の存在下に
プロピレンの単独重合または、プロピレンとプロピレン
を除く炭素数2から20のα−オレフィンとの共重合
で、プロピレンの結晶性単独重合体もしくはプロピレン
含量が90mol%以上のプロピレンとα−オレフィン
の共重合体を製造する。通常、第1段階で得られる重合
体(I)の量が、全重合体生成量の50から95重量
%、好ましくは65から83重量%となるように重合温
度および重合時間が選ばれる。重合温度は通常−20か
ら150℃、好ましくは0から100℃の範囲から選ば
れる。分子量調節剤としては水素が好ましい。
【0071】本発明においては、重合体(I)のMFR
が0.1〜10,000g/10min、好ましくは、
0.2〜1,000g/10min、25℃キシレン可
溶分が5wt.%未満、沸騰n−ヘキサン可溶分が2w
t.%未満となるように触媒、重合条件が設定される。
MFRが上記範囲以外の場合には、最終的に得られる重
合体の品質悪化や、成形性不良の原因となる。また、2
5℃キシレン可溶分や沸騰n−ヘキサン可溶分が上記範
囲以外の場合には、重合体粉末にべたつきが生じ、プロ
セストラブルの原因となったり、最終的に得られる樹脂
製品の剛性低下や悪臭などの原因となったりするため好
ましくない。
【0072】次に第2段階では、第1段階で添加した触
媒と生成した重合体の存在下にプロピレンとプロピレン
以外の炭素数2から20のα−オレフィンとの共重合を
行わせる。プロピレンとα−オレフィンの重合比(モル
比)は、通常5/95から90/10の割合となるよう
に重合させる。第2段階で得る重合体の量については、
通常、全重合体生成量の50〜5重量%、好ましく35
〜17重量%となるように重合温度および重合時間が選
ばれる。重合温度は通常0から100℃、好ましくは2
0から90℃の範囲から選ばれる。
【0073】本発明においては、第2段階重合終了後に
得られる重合体(II)のMFRが0.01〜1,00
0g/10minとなるように、重合条件が設定され
る。MFRがこの範囲以外の場合には、物性低下や成形
性低下を招くため好ましくない。また、本発明において
は、第2重合段階終了後に得られる重合体(II)の融
点が、155℃以上であることが好ましい。これは、融
点が155℃未満の場合、重合体を成形して得られる成
形体の剛性低下により、剛性と耐衝撃性のバランスが不
十分となるためである。重合体(II)の融点を155
℃以上に制御する方法としては、メタロセンの構造の選
択、重合温度の制御、重合体のMFRの制御等によって
行うことができる。
【0074】なお、これら第1段階および第2段階の重
合の後、引き続き第3段階以降、プロピレンと他のα−
オレフィンとの共重合、エチレンの単独重合もしくはエ
チレンと他のα−オレフィンとの共重合を行ってもよ
い。
【0075】本発明においては、光沢、耐熱性に優れ、
剛性と耐触媒邀撃性のバランスの優れたプロピレン系重
合体を得ることができる。その理由は必ずしも明らかで
はないが、ラセミ立体異性体とメソ立体異性体の混合物
からなる触媒成分を使用することによって、第2重合段
階重合によって得られた共重合体が、第1重合段階重合
によって得られた重合体中に密に分散した状態に生成
し、また、有機溶媒の不存在下に重合されるため、その
モルフォロジーを破壊することなく、製品樹脂に維持さ
れる結果によるものと推定される。
【0076】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら
実施例によって制約を受けるものではない。
【0077】なお、実施例において測定は、次の方法で
行った。 1)MFR:ASTM−D−1238に従って測定し
た。 2)曲げ弾性率:射出成形片をASTM−D−790に
従って23℃で測定した。 3)アイゾッド衝撃強度Izod:ASTM−D−25
6に準拠し、ノッチ付き射出成形片について23℃およ
び−30℃で測定した。 4)25℃キシレン可溶分:ポリプロピレン粉末試料約
1gをナス型フラスコ中に精秤し、これに200mlの
キシレンを加え、加熱沸騰させ完全に溶解した。その
後、これを25℃の水浴中で急冷し、析出した固体部分
をろ過し、ろ液のうち50mlを白金皿中で蒸発乾固、
さらに減圧乾燥して重量を秤量した。25℃キシレン可
溶分は、ポリプロピレン粉末試料中のキシレン可溶分量
として算出した。 4)沸騰n−ヘキサン可溶分:ポリプロピレン粉末試料
約2gを精秤し、円筒濾紙内に移した後、該円筒濾紙
を、改良型ソックスレー抽出器にセットした。n−ヘキ
サンを還流させながら抽出を3時間行った。抽出終了
後、抽出器から円筒濾紙を取り出し、乾燥機でn−ヘキ
サンを完全に除去した後、円筒濾紙内に残ったサンプル
量を精秤した。抽出後の試料重量の減少量と元の試料重
量の値から、ポリプロピレン粉末試料中の沸騰n−ヘキ
サン可溶分量を算出した。 5)第2段階で生成するプロピレンとプロピレン以外の
α−オレフィンとの共重合体中に含まれるゴム質成分の
分子量:三菱化学CFC−T−102Lを用いたクロス
分別法により決定した。ゴム質成分は、オルトジクロロ
ベンゼンを溶媒として、0℃未満で溶出する成分として
定義した。 6)プロピレン系ブロック共重合体の融点:DuPon
t社製熱分析システムTA2000を使用して、以下の
方法で求めた。試料(約5〜10mg)を200℃で3
分間融解後、10℃/minの速度で30℃まで降温し
た後に、10℃/minで200℃まで昇温することに
より融解曲線を得て、最後の昇温段階における主吸熱ピ
ークのピークトップ温度を融点として求めた。
【0078】(実施例1) (1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2
−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−
4H−アズレニル]}ハフニウムのラセミ・メソ混合物
の合成 2−フルオロ−4−ブロモビフェニル(6.35g,2
5.3mmol)を、ジエチルエーテル(50ml)と
n−ヘキサン(50ml)の混合溶媒に溶かし、t−ブ
チルリチウムのn−ペンタン溶液(33ml,50.6
mmol,1.54N)を−78℃で滴下した。−10
℃で2時間攪拌し、この溶液に2−エチルアズレン
(3.55g,22.8mmol)を加え、室温で2時
間攪拌した。n−ヘキサン(30ml)を加え、上澄み
をデカンテーションで除去した。さらに、この操作をも
う一度繰り返した。得られた黄色沈殿に、0℃でn−ヘ
キサン(30ml)とテトラヒドロフラン(40ml)
を加えた。次いで、N−メチルイミダゾール(50μ
l)とジメチルジクロロシラン(1.4ml,11.4
mmol)を加え、室温まで昇温し、室温で1時間攪拌
した。この後、希塩酸を加え、分液して後有機相を硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去すると、ジ
メチルシリレンビス(2−エチル−4−(2−フルオロ
−4−ビフェニル)−1,4−ジヒドロアズレン)の粗
生成物(8.3g)が得られた。
【0079】次に、上記で得られた粗生成物をジエチル
エーテル(30ml)に溶かし、−70℃でn−ブチル
リチウムのn−ヘキサン溶液(14.9ml,22.8
mmol,1.53N)を滴下し、徐々に昇温して、室
温で一夜攪拌した。さらに、トルエン(200ml)を
加え、−70℃に冷却し、四塩化ハフニウム(3.6
g,11.4mmol)を加え、徐々に昇温し、室温で
4時間攪拌した。得られたスラリーから、減圧下に大部
分の溶媒を留去し、ジエチルエーテル(50ml)を加
え、得られたスラリーを濾過した。ジエチルエーテル
(5ml×2)、エタノール(15ml×2)、n−ヘ
キサン(10ml×2)で洗浄すると、ジクロロ{1,
1’−ジメチルシリレンビス[2−エチル−4−(2−
フルオロ−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}
ハフニウムのラセミ・メソ混合物(4.53g,収率4
2%)が得られた。得られたラセミ・メソ混合物を1
−NMRで分析した結果、ラセミ体76.6%、メソ体
23.4%の混合物であることがわかった。 (2)[B]成分の製造 500ml丸底フラスコに、脱塩水196.50gと硫
酸51.25gおよび水酸化リチウム12.45gを加
えて攪拌した後、モンモリロナイト(水澤化学製ベンク
レー)51.65gを添加し、昇温して還流下に280
分間処理した。脱塩水1600mlを加えて遠心分離し
た後、上澄み液を除去した。除去後、この操作をさらに
2回繰り返し、残留物を濾過した。濾過して得られた残
留物を100℃で乾燥し、化学処理モンモリロナイトを
得た。
【0080】ここで得られた化学処理モンモリロナイト
0.5gを100ml丸底フラスコに採取し、減圧下、
200℃で2時間加熱乾燥させた。これに、トリエチル
アルミニウムのトルエン溶液(0.45mmol/m
l)を、精製窒素下で2.3ml添加して、室温で30
分反応させた後、トルエン20mlで2回洗浄し、
[B]成分のトルエンスラリーを得た。 (3)触媒調製 実施例1(1)で合成したジクロロ{1,1’−ジメチ
ルシリレンビス[2−エチル−4−(2−フルオロ−4
−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウムの
ラセミ・メソ混合物のトルエン溶液(ラセミ・メソ混合
物として1.0mmol/ml,1.8ml)に、トリ
イソブチルアルミニウムのトルエン溶液(10mmol
/ml,1.8ml)を加え、室温で5分間攪拌した。
この溶液に、実施例1(2)で調製した[B]成分のス
ラリー(2.6ml,固形分として61.0mg含有)
を添加、室温で40分間攪拌し、触媒スラリーを得た。 (4)ブロック共重合 いかり型攪拌翼を内蔵する2リッターの誘導攪拌式オー
トクレーブを精製窒素で置換し、実施例1(3)で得ら
れた触媒スラリーを固体触媒成分として61.0mg加
え、次いで、液化プロピレン50gを装入して35℃で
10分間攪拌した。トリイソブチルアルミニウムのトル
エン溶液(0.1mmol/ml,3.0ml)を圧入
後、液化プロピレン625gを装入し、65℃まで6分
間かけて昇温し、65℃で、水素と窒素の混合ガス(標
準状態における水素として30ml)を供給して重合開
始とした。重合開始から10分間隔で、上記の窒素と水
素の混合ガスを加え、系内の水素濃度をほぼ一定に保持
した。1時間後に、未反応のプロピレン、水素、窒素を
パージして第1段階での重合を終わらせた。第1段階に
おける水素濃度、すなわち、オートクレーブの気相部に
おける水素/(水素+プロピレン)の比は平均0.07
6mol%であった。第1段階での重合体収量を秤量
し、ポリプロピレンの収量を求めたところ、307gで
あった。
【0081】得られたポリプロピレンのうち、27gを
精製窒素流通下に抜き出した後、攪拌しながら65℃ま
で昇温し、65℃でプロピレンガスおよびエチレンガス
を全重合圧力が2.0MPaとなるように供給し、第2
段階の重合を開始した。全重合圧力が2.0MPaで一
定となるようにプロピレンとエチレンの混合ガスを供給
し、65℃で27分間重合反応を行った。なお、供給し
た混合ガス中のプロピレンとエチレンのモル比は、65
/35であった。また、オートクレーブ中のプロピレン
とエチレンのモル比は、平均で43/56であった。
【0082】重合終了後、未反応のプロピレンおよびエ
チレンをパージして、白色粉末状のプロピレン・エチレ
ン・ブロック共重合体340gを得た。得られたブロッ
ク共重合体中に含まれる第2段階で得られた共重合体の
含量は、17.6wt.%であり、MFRは、14.6
g/10minであった。なお、第2段階で得られた共
重合体中に含まれるゴム質成分の重量平均分子量Mwを
クロス分別法で求めたところ、57万であった。またD
SCにより融点を求めたところ、156.6℃であっ
た。
【0083】また、第1段階で得られたポリプロピレン
について分析したところ、25℃キシレン可溶分は0.
6重量%、沸騰n−ヘキサン可溶分は0.3重量%、M
FRは35.3g/10minであった。 (5)物性測定 実施例1(4)で得られたプロピレン・エチレン・ブロ
ック共重合体粉末100重量部に対して、添加剤として
チバガイギー社製イルガフォス168とイルガノックス
1010、およびステアリン酸カルシウムを、それぞれ
0.05重量部を添加し、均一に混合した。これを田辺
プラスチック社製VS30mm単軸押出機を用いて21
0℃で混練・造粒し、ペレットを得た。混練に際し、試
料の投入は、窒素ガスでシールしたホッパーから行い、
スクリュー回転数は30rpmとした。
【0084】ここで得られたペレットを用いて、日本製
鋼社製J28SA型射出成形機により、可塑化シリンダ
温度220℃、金型温度40℃で射出成形を行い、物性
測定用の試験片を得た。成形後、温度23℃、相対湿度
50%にて7日間状態調節し、機械物性測定を行った。
機械物性のうち、曲げ弾性率FMは、JIS−K−72
03に準拠し、23±1℃で測定した。耐衝撃強度Iz
odは、JIS−K−7110に準拠して、23±1℃
で測定した。なお、低温耐衝撃強度は、あらかじめ−3
0℃で12時間冷却した試料を、同様の方法で速やかに
測定した。その結果、曲げ弾性率FMは880MPaで
あり、Izodは23℃において16.0kJ/m2
−30℃で6.0kJ/m2であった。
【0085】(比較例1)(1)ジクロロ{1,1’−
ジメチルシリレンビス[2−エチル−4−(2−フルオ
ロ−4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ハフニ
ウムのラセミ体の合成 実施例1(1)で得られたラセミ・メソ混合物(4.5
g)をジクロロメタン(35ml)に懸濁し、高圧水銀
灯(100W)を用いて1時間光照射した。減圧下に溶
媒を留去し、得られた固体にトルエン(25ml)とジ
クロロメタン(11ml)を加え、60℃に加熱すると
均一溶液となった。減圧下にジクロロメタンを留去する
と結晶が析出した。得られた結晶を濾過して、ヘキサン
(5ml)で2回洗浄し、減圧下乾燥すると、ラセミ体
(1.79g)が得られた。 (2)触媒調製 ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2−エチ
ル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4H−
アズレニル]}ハフニウムのラセミ・メソ混合物の代わ
りに、比較例1(1)で調製したラセミ体を用いた以外
は、実施例1(3)と同様にして触媒を調製した。 (3)ブロック共重合 触媒として、比較例1(2)で調製したものを用いた以
外は、実施例1(4)と同様にしてブロック共重合を行
った。第1段階での重合体収量を秤量し、ポリプロピレ
ンの収量を求めたところ、327gであった。第1段階
で得られたポリプロピレンのうち、35gを抜き出した
後、実施例1(4)と同様にして第2段階の重合を行っ
た。最終的に得られたプロピレン・エチレン・ブロック
共重合体は352g、ブロック共重合体中に含まれる第
2段階で得られた共重合体の含量は、17.0wt.%
であり、MFRは28.9g/10minであった。D
SCで融点を求めたところ、156.0°Cであった。
また、第1段階で得られたポリプロピレンについて分析
したところ、25℃キシレン可溶分は0.1重量%、沸
騰n−ヘキサン可溶分は0.1重量%、MFRは28.
9g/10minであった。なお、第2段階で得られた
共重合体中に含まれるゴム質成分の重量平均分子量Mw
をクロス分別法で求めたところ、41万であった。 (4)物性測定 比較例1(3)で得られたプロピレン・エチレン・ブロ
ック共重合体を用いた以外は、実施例1(5)と同様に
して物性測定を行った。曲げ弾性率FMは906MPa
であり、Izodは23℃において11.7kJ/
2、−30℃において5.4kJ/m2であった。
【0086】(実施例2) (1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2
−エチル−4−(4−t−ブチル−3−クロロフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウムのラセミ・メソ
混合物の合成 (a)4−t−ブチル−3−クロロブロモベンゼンの合
成 4−t−ブチル−3−ブロモニトロベンゼン(35.7
5g,0.139mol)(M.H.Klouen e
t al.,Recueil,79,1022(196
0)に従って合成)と塩化第一銅(137.96g,
1.44mol)のα−ピコリン(200ml)懸濁液
を130℃で10時間加熱した。冷却後、ヘキサンで抽
出操作を行い、抽出液を希塩酸及び飽和NaHCO3
処理した。処理後、飽和食塩水で洗浄し、脱水、濃縮し
た。得られた粗生成物をヘキサンで懸濁洗浄し、4−t
−ブチル−3−クロロニトロベンゼン(23.66g,
0.111mol,収率=73.7%)を得た。
【0087】ここで得られた4−t−ブチル−3−クロ
ロニトロベンゼン(18.33g,85.8mmol)
と鉄粉(14.44g,0.259mol)のエタノー
ル・水(28ml/10ml)懸濁液に、塩酸(1m
l)と50%エタノール(4.3ml)との混合溶液を
滴下した。混合溶液を5時間還流し、沈殿物を濾別し
た。その濾液を6N硫酸と、更に飽和NaHCO3で処
理し、飽和食塩水で洗浄後、脱水、濃縮した。粗生成物
を蒸留することで、4−t−ブチル−3−クロロアニリ
ン(13.88g,75.5mmol,収率=88.0
%)を得た。
【0088】得られた4−t−ブチル−3−クロロアニ
リン(13.73g,72.1mmol)にHBr水
(48%)を滴下した。得られた白色懸濁液を0℃まで
冷却し、NaNO2(4.97g,72.0mmol)
の水溶液(37ml)をゆっくり滴下した後、0℃で1
時間撹拌した。これを、0℃に冷やしたCuBr(9
5.2mmol)のHBr溶液(30ml)にゆっくり
滴下した。滴下終了後、混合溶液を50℃で30分間撹
拌した。エーテルで有機物を抽出して、その抽出液を飽
和NaHCO3で処理した。処理後、飽和食塩水で洗浄
し、さらに脱水、濃縮した。粗生成物を蒸留すること
で、目的化合物(7.49g,30.2mmol,収率
=41.9%)を得た。 (b)ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(4−
t−ブチル−3−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ
アズレン)の合成 実施例2(1)(a)で得られた4−t−ブチル−3−
クロロブロモベンゼン(1.54g,6.21mmo
l)を、ジエチルエーテル(6ml)とn−ヘキサン
(12ml)の混合溶媒に溶かし、t−ブチルリチウム
のn−ペンタン溶液(8.5ml,12.5mmol,
1.47N)を−78℃で滴下した。0℃まで徐々に昇
温して、その溶液に2−エチルアズレン(0.82g,
5.27mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。n
−ヘキサン(30ml)を加え、上澄みをデカンテーシ
ョンで除去した。さらに、この操作をもう一度繰り返し
た。得られた黄色沈殿に、0℃でn−ヘキサン(5m
l)とテトラヒドロフラン(10ml)を加えた。次い
で、N−メチルイミダゾール(50μl)とジメチルジ
クロロシラン(0.32ml,2.64mmol)を加
え、室温まで昇温して、2時間攪拌した。この後、塩化
アンモニウム飽和水溶液で処理し、さらにNaCl飽和
水溶液で洗浄した。分液した後、有機相を硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去すると、目的物の粗
生成物が得られた。その後、カラムクロマトグラフィー
を用いることで、純粋な目的化合物(0.95g,1.
34mmol,収率=50.8%)が得られた。 (c)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2
−エチル−4−(4−t−ブチル−3−クロロフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウムの合成実施例2
(1)(b)で得られたジメチルシリレンビス(2−エ
チル−4−(4−t−ブチル−3−クロロフェニル)−
1,4−ジヒドロアズレン)を、ジエチルエーテル
(5.5ml)に溶解させた。−78℃でn−ブチルリ
チウムのn−ヘキサン溶液(1.8ml,2.7mmo
l,1.50N)を滴下し、徐々に昇温して、室温で2
時間攪拌した。さらに、トルエン(45ml)を加え、
−78℃に冷却し、四塩化ハフニウム(0.43g,
1.34mmol)を加え、徐々に昇温して、室温で一
昼夜攪拌した。得られたスラリーから、減圧下に大部分
の溶媒を留去し、得られたスラリーを濾過、濃縮乾固し
て、ヘキサン、エタノールで洗浄することで、ジクロロ
{1,1’−ジメチルシリレンビス[2−エチル−4−
(4−t−ブチル−3−クロロフェニリル)−4H−ア
ズレニル]}ハフニウムのラセミ・メソ混合物(ラセミ
体/メソ体=1/1m.r.)を得た。 (2)触媒調製 ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2−エチ
ル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリル)−4H−
アズレニル]}ハフニウムのラセミ・メソ混合物の代わ
りに、実施例2(1)で調製したラセミ・メソ混合物を
用いた以外は、実施例1(3)と同様にして触媒を調製
した。 (3)ブロック共重合 触媒として、実施例2(2)で調製したものを用いた以
外は、実施例1(4)と同様にしてブロック共重合を行
った。ただし、固体触媒成分量は42.7mgとした。
第1段階での重合体収量を秤量し、ポリプロピレンの収
量を求めたところ、246gであった。第1段階で得ら
れたポリプロピレンのうち、19gを抜き出した後、実
施例1(4)と同様にして第2段階の重合を行った。た
だし、重合温度は80℃、重合時間を30分とした。最
終的に得られたプロピレン・エチレン・ブロック共重合
体は279g、ブロック共重合体中に含まれる第2段階
で得られた共重合体の含量は、18.6wt.%であ
り、MFRは29.8g/10minであった。DSC
で融点を求めたところ、158.6℃であった。
【0089】また、第1段階で得られたポリプロピレン
について分析したところ、25℃キシレン可溶分は1.
7重量%、沸騰n−ヘキサン可溶分は0.6重量%、M
FRは69.1g/10minであった。なお、第2段
階で得られた共重合体中に含まれるゴム質成分の重量平
均分子量Mwをクロス分別法で求めたところ、49万で
あった。 (4)物性測定 実施例2(3)で得られたプロピレン・エチレン・ブロ
ック共重合体を用いた以外は、実施例1(5)と同様に
して物性測定を行った。曲げ弾性率FMは966MPa
であり、Izodは23℃において13.5kJ/
2、−30℃において6.0kJ/m2であった。
【0090】(比較例2) (1)ブロック共重合 いかり型攪拌翼を内蔵する2リッターの誘導攪拌式オー
トクレーブを精製窒素で置換し、実施例1(3)で得ら
れた触媒スラリーを固体触媒成分として61.0mg加
え、次いで、液化プロピレン50gを装入した。次い
で、35℃で10分間攪拌した。トリイソブチルアルミ
ニウムのトルエン溶液(0.1mmol/ml,3.0
ml)を圧入後、n−ヘキサン1250mlを装入し、
65℃まで6分間かけて昇温した。65℃で、プロピレ
ンガスおよび、水素と窒素の混合ガスを供給して重合開
始とした。これらのガスの供給は、オートクレーブの気
相部における水素/(水素+プロピレン)の比が平均
0.076mol%、全圧が0.4MPaになるように
調整した。また、窒素と水素の混合ガスの供給は、重合
開始から10分間隔で行い、系内の水素濃度がほぼ一定
になるように調整した。1時間後に、未反応のプロピレ
ン、水素、窒素をパージして第1段階での重合を終わら
せた。第1段階での重合体収量を秤量し、ポリプロピレ
ンの収量を求めたところ、40gであった。
【0091】秤量後、65℃でプロピレンガスおよびエ
チレンガスを全重合圧力が0.8MPaとなるように供
給し、第2段階の重合を開始した。全重合圧力が0.8
MPaで一定となるようにプロピレンとエチレンの混合
ガスを供給し、27分間重合反応を行った。なお、供給
した混合ガス中のプロピレンとエチレンのモル比は、6
5/35であった。また、オートクレーブ気相っ部のプ
ロピレンとエチレンのモル比は、平均で43/56であ
った。
【0092】重合終了後、未反応のプロピレンおよびエ
チレンをパージし、プロピレン・エチレン・ブロック共
重合体スラリーを濾別して、粉末状のプロピレン・エチ
レン・ブロック共重合体43gを得た。得られたブロッ
ク共重合体中に含まれる第2段階で得られた共重合体の
含量は、7.0wt.%であり、MFRは、20.3g
/10minであった。なお、最終的に得られた共重合
体中に含まれるゴム質成分の重量平均分子量Mwをクロ
ス分別法で求めたところ、35万であった。またDSC
により融点を求めたところ、156.3℃であった。
【0093】
【発明の効果】本発明を用いることにより、触媒成分
[A]としてメソ体とラセミ体の混合物を用いても、ア
タクチック・ポリプロピレンの生成量は除去不要なほど
少なく、結果として、良好な重合活性と高い剛性〜耐衝
撃性バランスが得られる。しかも、意外なことに、得ら
れた剛性〜耐衝撃性バランスは、純粋なラセミ体を用い
た場合よりも良好である。また、本発明を用いることに
より、高いゴム分子量が得られる。さらに、本発明で
は、重合溶媒も不要なうえ、メソ体の分離を要しないの
で、良好な物性を有するプロピレン系重合体を安価に製
造することができる。よって、本発明は工業的にきわめ
て価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 書佳 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 4J026 HA02 HA03 HA04 HA25 HA27 HA35 HA39 HA48 HA49 HB02 HB03 HB04 HB25 HB27 HB35 HB42 HB43 HB48 HE01 4J028 AA01A AB01A AC01A AC10A AC28A AC31A AC41A AC42A BA01B BB01B BC11B BC12B BC15B BC25B BC29B CA14A CA14B CA14C CA15B CA15C CA16B CA18B CA18C CA19B CA19C CA27B CA27C CA28B CA28C CA30A CA30B CA30C CA54B CA54C CA56B CA56C CB14A CB14B CB14C CB30A CB30B CB30C CB35B CB35C CB65A CB65B CB65C CB81A CB81B CB81C CB83A CB83B CB83C CB87A CB87B CB87C CB97A CB97B CB97C CB98A CB98B CB98C EB02 EB03 EB04 ED01 ED02 ED03 ED04 EF01 EF04 EF05 FA01 FA04 GA05 GA07 GA21 GB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋された共役5員環配位子を有する4〜
    6族遷移金属化合物のラセミ立体異性体とメソ立体異性
    体の混合物からなる触媒成分[A]と、助触媒成分
    [B]を必須成分とする触媒の存在下、実質的に不活性
    炭化水素溶媒の非存在下に、第1段階において、プロピ
    レン含量が90モル%以上の結晶性単独重合体またはプ
    ロピレンとα−オレフィンとの共重合体からなる重合体
    (I)を製造し、第2段階において、第1段階の触媒及
    び重合体(I)の存在下に、プロピレンと、プロピレン
    以外の炭素数2〜20のα−オレフィンとを実質的に気
    相で共重合させてプロピレン共重合体を製造することに
    よりプロピレン系ブロック共重合体(II)を得るプロ
    ピレン系ブロック共重合体の製造方法であって、前記重
    合体(I)および(II)が、以下の性質を有すること
    を特徴とするプロピレン系ブロック共重合体の製造方
    法。 重合体 (I) :MFR=0.1〜10,000g/1
    0min、25℃キシレン可溶分<5重量%、沸騰n−
    ヘキサン可溶分<2重量% 重合体(II):MFR=0.01〜1,000g/1
    0min
  2. 【請求項2】触媒成分[A]が、メソ立体異性体を10
    mol%以上含有する請求項1に記載のプロピレン系ブ
    ロック共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】触媒成分[A]が、下記一般式(1b)で
    表される遷移金属化合物のラセミ立体異性体とメソ立体
    異性体との混合物である請求項1又は2に記載のプロピ
    レン系ブロック共重合体の製造方法。 【化1】 (一般式(1b)中、A1およびA2は、共役5員環配位
    子であって、少なくともその一方は、共役5員環配位子
    上の隣接した2個の置換基が結合して、5員環の2原子
    を含めて形成された4〜10員の縮合環を有し、Qは、
    2つの共役5員環配位子を任意の位置で架橋する結合性
    基、Mは、周期律表4〜6族から選ばれる遷移金属原子
    を示し、XおよびYは、それぞれ独立して、Mと結合し
    た水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アミノ基、ハ
    ロゲン化炭化水素基、酸素含有炭化水素基、窒素含有炭
    化水素基、リン含有炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基
    を示す。)
  4. 【請求項4】助触媒成分[B]として、ケイ酸塩を除く
    イオン交換性層状化合物または無機ケイ酸塩を含有し、
    必要に応じて、任意成分[C]として有機アルミニウム
    化合物を含有する請求項1〜3いずれかに記載のプロピ
    レン系ブロック共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】有機アルミニウム化合物が、一般式(3) AlR1 m3-m (3) (式中、R1は、炭素数1〜20の炭化水素基、Zは、
    水素、ハロゲン、アルコキシ基もしくはアリールオキシ
    基、mは0<m≦3の数)で示される化合物である請求
    項4に記載のプロピレン系ブロック共重合体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】第1段階重合を実質的に液状単量体中で行
    い、第2段階重合を実質的に気相中で行う、請求項1〜
    4のいずれかに記載のプロピレン系ブロック共重合体の
    製造方法。
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