JP2002356050A - インクジェット用メディア - Google Patents

インクジェット用メディア

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JP2002356050A
JP2002356050A JP2001162042A JP2001162042A JP2002356050A JP 2002356050 A JP2002356050 A JP 2002356050A JP 2001162042 A JP2001162042 A JP 2001162042A JP 2001162042 A JP2001162042 A JP 2001162042A JP 2002356050 A JP2002356050 A JP 2002356050A
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layer
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JP2001162042A
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Hiroyoshi Sato
裕喜 佐藤
Hitoshi Taniguchi
仁 谷口
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオレフィン系の基材フィルムを使用した
メディアは、雰囲気温度の変化によってカールし易く、
インクジェットプリンターで印刷する際にプリンターヘ
ッドに接触してこすれ跡が残り、又メディアの搬送に支
障を来す。本発明は、ポリオレフィン系基材フィルムを
使用した場合にも、インクジェットプリンター用として
良好に印刷可能なメディアを提供することを課題とす
る。 【解決手段】 粘着シートにセパレーターが剥離可能に
積層されてなり、該粘着シートはポリオレフィン系樹脂
組成物から形成された基材フィルム層と該基材フィルム
層の一面側に設けられた粘着剤層と該基材フィルム層の
他面側に設けられたプライマー層およびインク吸着層と
から構成されてなり、温度0〜60℃の雰囲気下に於け
る寸法変化率差が0.15以下となるように構成された
インクジェット用メディアによる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンターによって印刷されるインクジェット用メディア
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンターによる
各種印刷物への印刷がなされている。インクジェットプ
リンターによる印刷は、回転する上下の送りローラーに
よってフィルムその他のメディアを流れ方向へ搬送しつ
つ、該メディアの幅方向に往復移動するプリンターヘッ
ドよりインクを噴射し、メディアに該インクを付着さ
せ、定着させる方式によって印刷されるものである。こ
のようなインクジェットプリンターにおいて、該メディ
アに要求される機能としては、インクを吸収して定着
する機能、送りローラによって流れ方向に適正に搬送
される機能、横方向に往復移動するプリンターヘッド
の動きを阻害しないようなフラット性を有すること、等
が挙げられる。
【0003】従来、各種のラベル、ステッカーなどに用
いられる粘着シートとしては、基材フィルムに粘着剤が
設けられ、且つ該粘着剤を介して離型紙などのセパレー
ターが添着されたものが知られており、このような粘着
剤つきのメディアとしては、PVCを基材フィルムに用
いたものが広く用いられている。そして、上記インクジ
ェットプリンターによって印刷されるメディアにおいて
は、該粘着剤と反対側の基材フィルム上には、プライマ
ー層とインク吸収層がそれぞれ順に積層されて構成され
たものが用いられている。しかしながら、近年指摘され
ているの環境問題への対応から、該基材フィルムとして
PVCの代わりにポリオレフィン系フィルムが使用され
るようになっている。
【0004】一方、セパレーターとしては、パルプ紙の
両面あるいは片面にポリエチレンなどのオレフィン系樹
脂を積層したラミネート紙や、グラシン紙又はクレーコ
ート紙を、シリコン、フッ素系の離型剤で処理したもの
が一般的に使用されている。また、二軸延伸されたPE
Tフィルムの片面を同系の離型剤で処理したセパレータ
ーも使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなポリオレフ
ィン系の基材フィルムを使用して積層体を構成したメデ
ィアは、雰囲気温度の変化に対する形状変化が大きいと
いう特質を有しており、夏季や冬季において該メディア
が大きくカールするという問題がある。
【0006】即ち、このような変形し易いメディアを上
記インクジェットプリンターで印刷しようとすると、変
形した該メディアがプリンターヘッドに接触してしま
い、印刷物にプリンターヘッドのこすれ跡が残ったり、
或いはメディアの搬送に支障を来してプリンターが停止
するといった不具合が発生する虞がある。とりわけ、イ
ンク吸収層側へのカールは、搬送上、致命的な欠点とな
るため、夏季および冬季における温度雰囲気下において
もカールし難い、即ちフラット性に優れたメディアが要
望されている。
【0007】そこで本発明は、このような問題点に鑑
み、ポリオレフィン系基材フィルムを使用したメディア
において、インクジェットプリンター用として良好に印
刷することができるメディアを提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に鑑みて鋭意研究した結果、夏季(高温時)と冬季(低
温時)における粘着シートとセパレータの寸法安定性
(収縮率)の差に主な原因があり、このような雰囲気温
度による形状変化の大きい粘着シートに、セパレータが
追従しないことが該メディアをカールさせていることに
着目し、下記発明により上記課題を解決できることを見
出した。
【0009】即ち、本発明は、粘着シートにセパレータ
ーが剥離可能に積層されてなるインクジェット用メディ
アであって、該粘着シートはポリオレフィン系樹脂組成
物から形成された基材フィルム層と、該基材フィルム層
の一面側に設けられた粘着剤層と、該基材フィルム層の
他面側に設けられたプライマー層および該プライマー層
の上に設けられたインク吸着層から構成されてなり、温
度0〜60℃の雰囲気下に於ける寸法変化率差L[L=
|La−Lb|(La:セパレーターの寸法変化率
(%)、Lb:粘着シートの寸法変化率(%))]が、0.1
5以下となるように構成されたことを特徴とするもので
ある。
【0010】また、本発明は、前記インク吸収層が、ポ
リカーボネートポリオールと脂肪族イソシアネート化合
物とを反応させてなる平均粒子径3.0μm以下のポリ
ウレタン樹脂エマルジョン100重量部に対して、アセ
トアセチル化ポリビニルアルコールを10〜500重量
部、炭酸カルシウムとシリカのうち何れか一方或いは双
方の混合物を5〜500重量部配合されてなり、5〜1
00μmの厚みで形成されてなるものである。また、本
発明は、前記インク吸収層が、ポリエチレンオキサイド
を含有するポリエーテルにより変性されたポリウレタン
樹脂100重量部に対して、シリカ、炭酸カルシウムお
よび架橋アクリル酸塩のうちから選ばれた1〜3種の混
合物を1〜300重量部配合されてなり、5〜100μ
mの厚みで形成されてなるものである。
【0011】さらに、本発明は、前記プライマー層がウ
レタン樹脂又はアクリル系樹脂からなるインクジェット
用メディア、および前記粘着剤層がアクリル樹脂系粘着
剤であるインクジェット用メディアにある。
【0012】また、本発明は、温度0〜60℃の雰囲気
下における前記粘着シートおよび前記セパレータの少な
くともいずれか一方の寸法変化率が±1.0%以内であ
るインクジェット用メディアにある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に係るインクジェット用メディアは、図1
に示すように、粘着シート6に剥離可能なセパレーター
7が設けられてなる。また、該粘着シート6は、ポリプ
ロピレン系樹脂フィルムからなる基材フィルム3と、該
基材フィルムの一面側3aに設けられた粘着剤層2と、
該基材フィルムの他面側3bに順に積層して設けられた
プライマー層4およびインク吸収層5とから構成され
る。
【0014】該粘着シート6およびセパレーター7は、
雰囲気温度が0〜60℃の範囲内において粘着シート6
の寸法変化率Lb(%)とセパレーターの寸法変化率La
(%)との差の絶対値(寸法変化率差Lという)が0.1
5以下となるものである。また、このような条件を満た
しつつ、さらに好ましくは温度0〜60℃の雰囲気下に
おける粘着シート6の寸法変化率Lbが±1.0%以内
となり、同じく前記セパレータ7の寸法変化率Laが±
1.0%以内となるように構成されるものである。
【0015】具体的には、前記基材フィルム3は、ポリ
プロピレン系樹脂組成物をフィルム状に製膜したものが
用いられ、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エ
チレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン系樹
脂が例示できる。通常、該基材フィルム3は単層構造の
ものが用いられるが、2層以上からなる多層構造のもの
を用いてもよい。
【0016】また、前記粘着剤層2を構成する粘着剤と
しては、特に限定されず公知のものが使用でき、例え
ば、ブチルゴム、イソブチレンゴム及びこれらの混合物
をトルエン、キシレン、MEK及びヘキサンなどの有機
溶剤に溶解させたゴム系粘着剤、2エチルヘキシルアク
リレートとアクリル酸nブチル、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチルなどの共重合体を有機溶剤に溶解させ
たアクリル樹脂系粘着剤などの各種の感圧粘着剤や、ホ
ットメルト接着剤などを使用することができる。主な用
途がアクリル板、アルミ板、ガラス板などに貼り合わせ
て使用されるものであるという点を考慮すると、施工時
の貼り適性や粘着力、あるいは使用後の基材からの剥が
し易さから、アクリル樹脂系粘着剤を使用することが好
ましい。この粘着剤層2の厚みは、例えば、ゴム系粘着
剤であれば乾燥後50〜150μm、アクリル系粘着剤
であれば乾燥後10〜50μm程度に設定されることが
好ましい。
【0017】一方、基材フィルムの他面側に設けられる
インク吸収層5は、インクジェットプリンターのプリン
ターヘッドより噴霧される水性インク等を速やかに吸収
して該メディアに定着させるものである。具体的には、
ポリカーボネートポリオールと脂肪族イソシアネート化
合物とを反応させてなる平均粒子径3.0μm以下のポ
リウレタン樹脂エマルジョン100重量部に対して、ア
セトアセチル化ポリビニルアルコールを10〜500重
量部、炭酸カルシウム及びシリカのうち何れか一方或い
は双方の混合物を5〜500重量部配合されてなるも
の、或いはポリエチレンオキサイドを含有するポリエー
テルにより変性されたポリウレタン樹脂100重量部に
対して、シリカ、炭酸カルシウムおよび架橋アクリル酸
塩のうちから選ばれた1〜3種の混合物を1〜300重
量部配合されてなるものを好適に使用することができ
る。
【0018】また、該インク吸収層5の厚みは5〜10
0μmの厚みで形成されてなるものが好ましい。5μm
より薄ければインク吸収層としての機能が十分に確保さ
れず、また100μmより厚ければ粘着シートの寸法変
化率が大きくなるため好ましくない。
【0019】さらに、インク吸収層5と基材フィルム3
との間に設けるプライマー層4としては、ウレタン樹脂
あるいはアクリル系樹脂からなるものが好ましい。ウレ
タン樹脂あるいはアクリル系樹脂を使用することによ
り、基材フィルム3との接着力およびインク吸収層5と
の接着力が強固なものとなり、最終製品として耐水性や
耐候性などの耐久性の面で、性能を著しく向上させるこ
とができる。
【0020】一方、セパレーター7としては、紙、合成
紙などの紙類、合成樹脂フィルムなどの樹脂類、紙と樹
脂の積層体など各種のものを用いることができる。もっ
とも、セパレーター7としては、基材フィルム3と同様
の熱特性を有することが必要であるため、基材フィルム
と同種のポリオレフィン系樹脂組成物で構成されている
と、より適合しやすいので好ましい。また、セパレータ
ー7は、粘着加工、プライマー加工などの後処理工程を
考慮した場合には、粘着剤やプライマーなどの乾燥時に
変形しないような耐熱性を有する素材が好ましい。
【0021】斯かる構成によるインクジェット用メディ
アによれば、夏季の高温時や冬季の低温時における粘着
シートとセパレーターの寸法変化が同程度となるため、
該メディアがカールすることを防止することができる。
よって、インクジェットプリンターに用いた場合にも、
該メディアがプリンターヘッドと接触してプリンターヘ
ッドの動作の妨げとなることや、あるいはメディアにイ
ンクの汚れが付着して印刷の不具合を招く虞がない。さ
らに、該メディアのフラット性が維持されることによ
り、プリンター中での搬送のトラブルを防止することが
可能となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明についての実施例および比較例
を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0023】実施例1 ・基材フィルムの作成 ポリプロピレン樹脂(ジェイアロマーPM620A、日
本ポリオレフィン(株)製)100重量部と酸化防止剤
(スミライザーGA80、住友化学(株)製)0.2重
量部と滑剤(ステアリン酸カルシウム)0.2重量部を
混合し、得られた樹脂組成物を150〜180℃の温度
で混練溶融し、その混練物を4本逆L字ロール型24イ
ンチカレンダーに供給し、ロール温度160〜190℃
(4本逆L字ロールを形成する総てのロールを指すが、
総てのロールが同じ温度というわけではなく、各ロール
がこのロール温度範囲内となるようにして行った)で1
00μmの厚みに延伸してフィルムを得た。さらに、こ
のフィルムの表面に、粘着剤との密着性を上げるために
コロナ放電処理を施した。
【0024】・粘着シートの作成 セパレーターとしてポリプロピレン系多層フィルム(R
S#02、サン・トックス(株)製、厚み60μm、シ
リコン系の離型剤で表面処理)を用い、離型剤処理面に
乾燥後30μm厚みとなるように粘着剤(SKダイン1
310、綜研化学(株)製、アクリル系粘着剤100重
量部にイソシアネートとしてL45を3.0重量部配合
したもの)を塗工して粘着剤層を形成し、乾燥したもの
を上記の基材フィルムと貼り合わせた。さらに、該基材
フィルム上に、ポリカーボネート系ウレタン樹脂溶液
(レザロイドLU4024、大日精化工業(株)製)を
グラビアロールで塗工し、2μmのプライマー層を形成
した後、該プライマー層上にインク吸収剤溶液をバーコ
ーターで乾燥後に30μmになる様に塗工および乾燥さ
せることによってインク吸収層を形成し、その後巻き取
ってインクジェット用メディアを作製した。尚、インク
吸収剤溶液としては、下記の樹脂および添加剤を使用し
た。また、これらの配合量については表1に示す(以下
同じ)。 樹脂:ホ゜リカーホ゛ネートホ゜リオールと脂肪族イソシアネートを反応させて
なるホ゜リウレタンの水溶性分散樹脂溶液(ボンディック22
50、大日本インキ化学工業(株)製、平均粒子径0.
2μm)、及びアセトアセチル化ホ゜リヒ゛ニルアルコール(Z200、日
本合成化学(株)製) 添加剤:炭酸カルシウム(カルライトKT、白石中央研究所
(株)製)、及びシリカ(カープレックスBS312A
M、塩野義製薬(株)製)
【0025】実施例2 セパレーターとしてプロピレン系多層フィルム(RS#
02、サン・トックス株式会社製、80μm厚み、シリ
コン系の離型剤で表面処理)を用い、プライマー層とし
てアクリル樹脂溶液(ラックスキン105、セイコー化
成(株)製)を使用し、乾燥後の2μmのプライマー層
を形成した。さらに、下記のインク吸収剤溶液を、乾燥
後50μmになる様に塗布する以外は、実施例1と同様
にして、実施例2に係るインクジェット用メディアを作
製した。 樹脂:ホ゜リエチレンオキサイト゛を含有するホ゜リエーテルにより変性され
たホ゜リウレタン樹脂溶液(サンプレンHMP−17A、三洋
化成工業(株)製) 添加剤:炭酸カルシウム(カルライトKT、白石中央研究所
(株)製)
【0026】実施例3 基材フィルムとしてポリプロピレン樹脂(PF540
B、日本ポリオレフィン(株)製)を用い、その上から
ポリエステル系ウレタン樹脂溶液(パンデックス526
5(ペレット状の樹脂)をMEKで溶解し、固型分15
%とした溶液)をグラビアロールで塗工し、乾燥後に2
μmとなるプライマー層を形成した。次いで、下記に示
す配合のインク吸収剤溶液を乾燥後80μmになる様に
塗工し、乾燥させることによってインク吸収層を形成す
る以外は実施例1と同様にしてインクジェット用メディ
アを作製した。 樹脂:ホ゜リエチレンオキサイト゛を含有するホ゜リエーテルにより変性され
たホ゜リウレタン樹脂溶液(サンプレンHMP−17A、三洋
化成工業(株)製) 添加剤:シリカ(カープレックスBS312AM、塩野
義製薬(株)製)
【0027】比較例1 セパレーターとして78g/m2の上質紙をポリエチレ
ン17μmで被覆した合成紙(SL−110C、カイト
化学工業(株)製、総厚み145μm、シリコン系の離
型剤で表面処理)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、比較例1に係るインクジェット用メディアを得た。
【0028】比較例2 基材フィルムとしてポリプロピレン樹脂(PF540
B、日本ポリオレフィン(株)製)、セパレーターとし
てポリエチレンテレフタレートフィルム(PET38×
1C、ニッパ(株)製、厚み38μm、シリコン系の離
型剤で表面処理)を用いる以外は実施例1と同様にし、
さらにインク吸収層については実施例2と同様にして、
比較例2に係るインクジェット用メディアを得た。
【0029】比較例3 基材フィルムとしてはポリエチレン樹脂(GX600、
チッソ(株)製)を用いる以外は実施例1と同様にし、
さらにインク吸収層については実施例3と同様にして、
比較例3に係るインクジェット用メディアを得た。
【0030】比較例4 基材フィルムとしてポリエチレン樹脂(GX600、チ
ッソ(株)製)を、セパレーターとして78g/m2
上質紙をポリエチレン17μmで被覆した合成紙(SL
−110C、カイト化学工業(株)製、総厚み145μ
m、シリコン系の離型剤で表面処理)を用いる以外は、
実施例1と同様にして、比較例4に係るインクジェット
用メディアを得た。
【0031】1.寸法変化率の測定 実施例1〜3及び比較例1〜4で作製したインクジェッ
ト用メディアのセパレータを剥離し、粘着シート及びセ
パレーター(寸法120mm×120mm角)につい
て、それぞれ流れ方向と幅方向に100mm×100m
mの標線を入れ、0℃、23℃、40℃、60℃の雰囲
気下で1時間放置の寸法変化を測定し、式…L=(放置
後の長さ/元の長さ)×100に則して寸法変化率Lを
算出した。また、表1及び表2に於けるマイナス表示
は、La、Lbともに、標線(寸法)が縮んだ場合を示
す。
【0032】2.カールの測定 実施例1〜3及び比較例1〜4で得られたインクジェッ
ト用メディアを、それぞれ150mm角に切断し、所定
の雰囲気温度(0℃、23℃、40℃、60℃)に1時
間放置後、図2に示すように、セパレータ面を下に向け
て平坦な台8の上に置き、反り上がった端部の高さHを
測定した。図2に示すように、粘着シート6を内側にし
たカールをマイナス(−)で示し、図示しないが、セパ
レーター7を内側にしたカールをプラス(+)で示し
た。その結果を表3に示す。尚、表3には、寸法変化率
差L=|La−Lb|を併せて表示する。また、各結果
は、5個の試験片についての平均値で示す。
【0033】3.インクジェットプリンターにおける搬
送性 実施例1〜3及び比較例1〜4で得られたインクジェッ
ト用メディアを、流れ方向で5mプリントし、プリント
中にプリンターヘッドが該メディアに接触するかどうか
を目視によって観測するとともに、プリント後のメディ
ア表面に生じた汚れを目視によって判定した。ヘッドの
こすれがなく、良好に搬送できた場合を○、ヘッドに接
触するか又は表面に汚れを生じた場合を×として評価し
た。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表3に示したように、実施例1〜3のイン
クジェット用メディアでは、0〜60℃の全ての温度域
においていずれも浮き又は反り高さが15mmの範囲内
にあり、カールが小さい。また、インクジェットプリン
ターにおける搬送の際にも、プリンターヘッドと接触す
ることなく、良好な印刷が可能であった。一方、比較例
1〜4のインクジェット用メディアにおいては、0〜6
0℃の温度域において、極端に反りが高い結果となり、
インクジェットプリンターにおいてもプリンターヘッド
と接触したり、或いは印刷に汚れを生じたものとなっ
た。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るインクジェ
ット用メディアによれば、ポリオレフィン系基材フィル
ムを用いた場合であっても、温度変化によるメディアの
カールを抑制することができ、インクジェットプリンタ
ーによっても好適に印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット用メディアの断面図。
【図2】インクジェット用メディアの反り上がり高さを
測定する際の参考図。
【符号の説明】
1…インクジェット用メディア、2…粘着剤層、3…基
材フィルム層、4…プライマー層、5…インク吸収層、
6…粘着シート、7…セパレーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC06 2H086 BA12 BA15 BA19 BA24 BA32 BA33 BA34 BA41 BA45

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着シートにセパレーターが剥離可能に
    積層されてなるインクジェット用メディアであって、該
    粘着シートはポリオレフィン系樹脂組成物から形成され
    た基材フィルム層と、該基材フィルム層の一面側に設け
    られた粘着剤層と、該基材フィルム層の他面側に設けら
    れたプライマー層および該プライマー層上に設けられた
    インク吸着層から構成され、温度0〜60℃の雰囲気下
    に於ける下記寸法変化率差Lが、0.15以下となるよ
    うに構成されたことを特徴とするインクジェット用メデ
    ィア。 寸法変化率差L=|La−Lb|(La:セパレーター
    の寸法変化率(%)、Lb:粘着シートの寸法変化率
    (%))。
  2. 【請求項2】 前記インク吸収層が、ポリカーボネート
    ポリオールと脂肪族イソシアネート化合物とを反応させ
    てなる平均粒子径3.0μm以下のポリウレタン樹脂エ
    マルジョン100重量部に対して、アセトアセチル化ポ
    リビニルアルコールを10〜500重量部、炭酸カルシ
    ウム及びシリカのうち何れか一方或いは双方の混合物を
    5〜500重量部配合されてなり、5〜100μmの厚
    みで形成されてなることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット用メディア。
  3. 【請求項3】 前記インク吸収層が、ポリエチレンオキ
    サイドを含有するポリエーテルにより変性されたポリウ
    レタン樹脂100重量部に対して、シリカ、炭酸カルシ
    ウムおよび架橋アクリル酸塩のうちから選ばれた1〜3
    種の混合物を1〜300重量部配合されてなり、5〜1
    00μmの厚みで形成されてなることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット用メディア。
  4. 【請求項4】 前記プライマー層が、ウレタン樹脂又は
    アクリル系樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のインクジェット用メディア。
  5. 【請求項5】 前記粘着剤層が、アクリル樹脂系粘着剤
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    のインクジェット用メディア。
  6. 【請求項6】 温度0〜60℃の雰囲気下における前記
    粘着シートの寸法変化率が±1.0%以内であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェ
    ット用メディア。
  7. 【請求項7】 温度0〜60℃の雰囲気下における前記
    セパレータの寸法変化率が±1.0%以内であることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェ
    ット用メディア。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100487663B1 (ko) * 2002-05-22 2005-05-06 주식회사지엠피 잉크메디아층을 갖는 현수막 원단
JP2012161918A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Seiko Epson Corp 熱収縮性記録媒体

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