JP2002354710A - 非接触給電の給電装置 - Google Patents

非接触給電の給電装置

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JP2002354710A
JP2002354710A JP2001152462A JP2001152462A JP2002354710A JP 2002354710 A JP2002354710 A JP 2002354710A JP 2001152462 A JP2001152462 A JP 2001152462A JP 2001152462 A JP2001152462 A JP 2001152462A JP 2002354710 A JP2002354710 A JP 2002354710A
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current
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power
conversion unit
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JP2001152462A
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Motohiko Kuzutani
基彦 葛谷
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給電装置での抵抗を無視できない場合でも、
負荷変動に依らず、給電線に定電流を確実に流すことが
できる給電装置を提供する。 【解決手段】 電圧を変更自在な電源2と、受動素子で
構成されるインピーダンス変換部6と、給電線に流れる
電流Ioutを検出する電流検出手段7と、検出した電
流により、目的の電流となるように電源の電圧を制御す
る制御手段8とを有する給電装置11を構成し、前記電
源2はインバータ電源で、出力パルス幅τを変更するこ
とにより出力電圧Vinvを変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有軌道台車等に非
接触で電力を供給する給電装置に関し、詳しくは、該給
電装置の回路構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体製造工場等、塵挨の発
生が問題となるクリーンルームでは、物品を搬送するた
めに、軌道上に搬送台車を走行させるようにした技術が
知られている。これら搬送台車の駆動源としては、通常
はモータが使用され、このモータへの電力供給は、搬送
台車の軌道に沿って架設された給電線からの電磁誘導に
よって行われる。すなわち、給電装置と給電線等から成
る一次側回路と、搬送台車のモータ等が接続される二次
側回路とは非接触の状態に設けられて、該一次側回路へ
交流電流を流し、電磁作用によって二次側回路へ給電が
行われている。このような非接触給電を行う給電装置と
しては、定電圧電源と、インピーダンス変換部とを備え
た給電装置が知られている。インピーダンス変換部は、
リアクタとキャパシタにより構成されており、共振を利
用して定電圧を定電流に変換する。そして、定電圧電源
により給電を行うと、理論上は、搬送台車の駆動数が増
えるなど負荷の大きさが変化する場合でも、負荷の大き
さに関わりなく、給電線に定電流を流すことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した給電装置で
は、供給する電力が増大すると、定電圧電源やインピー
ダンス変換部の有する抵抗が無視できないものとなる。
つまり、定電圧電源が供給する電力の一部は、定電圧電
源やインピーダンス変換部の有する抵抗で消費されてし
まうことになる。給電線にかかる負荷の大きさが増大す
ると、給電線での電力消費が増大する。これに対し、定
電圧電源が電圧一定のまま電力を補償しようとして、供
給電流を増大させる。このとき、定電圧電源やインピー
ダンス変換部の有する抵抗により、増大した供給電力の
一部が損失してしまう。このため、インピーダンス変換
部より出力される電流値が、定電圧電源やインピーダン
ス変換部の有する抵抗を無視した場合の理論値よりも下
回ってしまうこととなる。負荷の大きさが一定に固定さ
れている場合は、定電圧電源やインピーダンス変換部の
有する抵抗での損失分を考慮して、定電圧電源の電圧値
を設定しておけば、給電線に定電流を供給することがで
きる。しかし、負荷の大きさが変動する場合は、負荷変
動による電力変動を補償しようとして、定電圧電源が供
給する電流の大きさも変化する。該電流の大きさが変化
すると、定電圧電源やインピーダンス変換部の有する抵
抗で発生する損失電力も変動する。このため、該損失電
力を考慮して定電圧電源の電圧値を設定することはでき
ない。つまり、前記給電装置では負荷が変動すると、給
電線に定電流を流すことができないのである。さらに、
インピーダンス変換部の共振条件を完全に満たすことが
非常に困難であるため、共振のズレの影響により、負荷
の消費電力が増大すると、インバータ出力電圧も増大さ
せる必要がある。本発明は、給電線に定電流を確実に流
すことができる給電装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、電圧を
変更自在な電源と、受動素子で構成されるインピーダン
ス変換部と、給電線に流れる電流を検出する電流検出手
段と、検出した電流により、目的の電流となるように電
源の電圧を制御する制御手段とを有するものである。
【0005】請求項2においては、前記電源はインバー
タ電源で、出力パルス幅を変更することにより出力電圧
を変化させるものである。
【0006】請求項3においては、前記インピーダンス
変換部のインダクタンスの一部または全部が給電線によ
り形成されるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例の非接触
給電システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は工場内の非接触給電システム1を示す斜視図であ
る。非接触給電システム1では、給電線5・5(図2、
図3参照)から非接触で、一または複数台の搬送台車1
3に電力を供給するシステムである。搬送台車13は、
工場内に設けた軌道12上を走行するものであり、該搬
送台車13へ非接触給電にて、給電装置11より電力が
供給される。前記軌道12は、搬送台車13の移動経路
に敷設されており、該軌道12に沿って銅線などの導電
線を絶縁材料で被覆した給電線5・5が配置され、軌道
12側部に複数のステーション10・10・・・が配置
され、搬送台車13がステーション10・10・・・間
を移動して一方のステーション10から他方のステーシ
ョン10へ物品を搬送できるようにしている。
【0008】前記給電線5・5の一端には前記給電装置
11が設けられて、該給電線5・5に電力を供給できる
ようにしている。この搬送台車13は軌道12上を循環
するように設置されており、給電装置11から給電線5
に高周波電流を供給している。該搬送台車13は、給電
線5・5から電力を得るための受電ユニット9を有し、
その受電ユニット9が取り出す電力を利用して、モータ
36(図2に図示)を駆動させ軌道12上を移動する。
【0009】搬送台車13への非接触による給電方法に
ついて、図2を用いて説明する。図2は搬送台車13の
正面断面図である。軌道12はステーション10・10
・・・の上部に固設されており、搬送台車13が床面上
方に固定した軌道12上を走行するようにしている。搬
送台車13は、該搬送台車13が備える駆動車輪25を
モータ36により駆動させて、軌道12上を走行する。
軌道12上には、断面視略U字型の給電線ホルダ24が
軌道12に沿って長手方向に固定され、該給電線ホルダ
24上端に後述するピックアップコイル4と反対側方を
開放したC字状の給電線保持部24a・24aが形成さ
れ、該給電線保持部24a・24aに一対の往路と復路
となす給電線5・5が架設されている。
【0010】搬送台車13は、下部の走行部20と、上
部の物品載置部22と、走行部20と物品載置部22と
を連結する連結部21とから構成される。物品載置部2
2は、物品を載置可能に構成されている。前記給電線5
を囲むように受電ユニット9が配置されており、該受電
ユニット9は搬送台車13の前記連結部21に固定され
る。前記受電ユニット9には、断面が略E字型をしたフ
ェライト製のコア3が備えられており、該コア3の中央
の突出部3aにピックアップコイル4が巻かれている。
【0011】コア3は、両側の突出部3b・3bとその
間の中央の突出部3aの間に形成した2つの空間(凹
部)において、開口側と反対側寄り、つまり閉塞側(奥
側)の空間の図における左右略中央内に給電線保持部2
4a・24aを位置させて、給電線5・5をそれぞれ一
本ずつ収納するようにしている。この給電線5・5に高
周波電流を流すことによって生成する磁界を、ピックア
ップコイル4で受けるようにしている。そして、電磁誘
導現象を利用し、受電ユニット9が、その磁束の変化に
よってピックアップコイル4に発生する誘導起電流から
電力を取り出す。このようにして、給電線5から受電ユ
ニット9に非接触で電力を供給し、走行用のモーター3
6を駆動したり、制御機器に電力を供給したりする。該
モータ36や制御機器は、搬送台車13が備える電力負
荷である。
【0012】次に、非接触給電の給電装置11につい
て、図3を用いて説明する。図3は非接触給電システム
1の給電機構を示す給電回路図である。前記給電装置1
1は、可変電圧電源2と、所定の電圧を所定の電流に変
換するインピーダンス変換部6とを備えている。インピ
ーダンス変換部6は、受動素子であるインダクタやキャ
パシタにより構成され、一対の入力端子A1・A2と一
対の出力端子B1・B2とを備えた4端子回路に構成さ
れている。そして、可変電圧電源2が前記入力端子A1
・A2に接続されると共に、前記出力端子B1・B2が
給電線5の両端部と接続されて、可変電圧電源2より給
電線5へ給電可能としている。そして、給電装置11お
よび給電線5により、搬送台車13・13・・・へ電力
供給を行う給電回路100が構成されている。前述した
ように、軌道12上には給電線5・5が一対の往路と復
路をなすように配置される。該給電線5・5より電力を
得て走行する搬送台車13は、前記受電ユニット9と、
整流ユニット14と、負荷15とを備えている。そし
て、受電ユニット9で給電線5・5より受電した交流電
力は、整流ユニット14を介して直流に変換され、搬送
台車13が備えるモータや制御機器等の負荷へ、直流電
力が供給されて、搬送台車13が駆動する。
【0013】インピーダンス変換部6の出力側には、電
流検出手段7が設けられており、該電流検出手段7によ
り給電線5を流れる電流の大きさが計測されるようにし
ている。電流検出手段7は、本実施例では、非接触にて
交流電流を計測可能なカレントトランスで構成されてい
る。なお、電力検出手段7をインピーダンス変換部6の
出力側に設ければ、該電力検出手段7により給電線5を
流れる電流の大きさを検出可能である。したがって、電
力検出手段7を設ける位置は、前記出力端子B1・B2
の(入力側に対する)上流側、下流側のいずれであって
もよい。また、電流検出手段7は、前記可変電圧電源2
の出力電圧を制御する制御手段8と接続されている。そ
して、該電流検出手段7で検出された電流値に応じて、
制御手段8が前記可変電圧電源2の出力電圧を制御し、
給電線5を流れる電流の大きさが、本非接触給電システ
ム1で目的とされる電流の大きさとなるようにしてい
る。目的の電流とは、搬送台車13・13・・・を適切
に駆動するために必要な電流のことである。詳しくは後
述するが、可変電圧電源2やインピーダンス変換部6が
有する抵抗が無視できないため、可変電圧電源2より定
電圧を供給していたのでは、給電回路100に掛かる負
荷が変動する際に、給電線5に定電流を供給することが
できない。したがって、制御装置2により給電線5で検
出される電流が目的の電流となるように可変電圧電源2
を制御する必要がある。
【0014】前記インピーダンス変換部6について、図
4、図5を用いて説明する。図4はインピーダンス変換
部16の基本構成を示す4端子回路の回路図であり、図
5はインピーダンス変換部の一部もしくは全部を給電線
で形成したインピーダンス変換部16A・16B・16
Cの構成を示す4端子回路の回路図である。前記インピ
ーダンス変換部6は、図4に示すインピーダンス変換部
16を基本構成としている。ここでまず、インピーダン
ス変換部16について説明する。インピーダンス変換部
16は、T型の4端子回路に構成されており、二つの直
列素子がそれぞれインダクタ31・30で構成され、並
列素子がキャパシタ41で構成され、対応する一の入力
端子A2と出力端子B2とを共通端子とし、対応する他
の入力端子A1と出力端子B2との間に、前記インダク
タ31・30を直列に接続し、両インダクタ31・30
の間に前記キャパシタ41を接続している。インダクタ
31・30が有するインダクタンスはそれぞれL1、L
0であり、キャパシタ41が有するキャパシタンスはC
1である。ここで、インダクタ31・30、キャパシタ
41が共振状態となるように、それぞれインダクタンス
L1・L0、キャパシタンスC1の値が決定されてい
る。そして、該共振状態を実現することで、インピーダ
ンス変換部16に入力された定電圧の電力が、定電流に
変換されて出力されるようにしている。
【0015】図5(a)〜(c)には、前記インピーダ
ンス変換部16を基本構成とし、インピーダンス変換部
の一部または全部を給電線により形成したインピーダン
ス変換部16A・16B・16Cを示している。給電線
5自体もインダクタンスを有するものである。そこで給
電線のインダクタンスを利用して、前記共振状態を最適
に実現しようとするのである。以下では、給電線5が有
するインダクタンスの値が増大するにつれて、インピー
ダンス変換部の構成を変化させた例を、順に示してい
る。図5(a)に示すインピーダンス変換部16Aは、
インピーダンス変換部16が備えるインダクタ30に代
えて、インダクタ32を備えている。インダクタ32の
インダクタンスL2は、前記インダクタンスL0よりも
小さな値である。また、給電線5Aはインダクタンスが
L3となるインダクタに相当するものとする。そして、
インピーダンス変換部16Aとインピーダンス変換部1
6とが同じ作用の回路となるように、インダクタンスL
2とインダクタンスL3とを合成したインピーダンス
が、インダクタンスL0単体のインピーダンスに等しく
なるようにしている。以上構成により、インピーダンス
変換部16Aにおいても、前記共振状態が実現されて、
定電圧から定電流への電力変換を適切に行うことが可能
となる。
【0016】図5(b)に示すインピーダンス変換部1
6Bは、インピーダンス変換部16が備えるインダクタ
30に代えて、キャパシタ42およびインダクタ32を
備えている。キャパシタ42はキャパシタンスがC2で
ある。また、給電線5BはインダクタンスがL4となる
インダクタに相当するものとする。ここで、給電線5B
のインダクタンスL4は、給電線5Aのインダクタンス
L3よりも大きな値とする。そして、インピーダンス変
換部16Bとインピーダンス変換部16とが同じ作用の
回路となるように、キャパシタンスC2とインダクタン
スL2とインダクタンスL4とを合成したインピーダン
スが、前記インダクタンスL0単体のインピーダンスと
等しくなるようにしている。このため、インダクタと直
列にキャパシタをインピーダンス変換部に設けること
で、給電線のインダクタによる回路全体のインダクタン
スの増加を抑えることができる。なお、キャパシタ42
とインダクタ32の配置順は、図5(b)に示す状態か
ら逆転させても良い(図中で左右位置を交代してもよ
い)。以上構成により、インピーダンス変換部16Bに
おいても、前記共振状態が実現されて、定電圧から定電
流への電力変換を適切に行うことが可能となる。
【0017】図5(c)に示すインピーダンス変換部1
6Cは、インピーダンス変換部16が備えるインダクタ
30に代えて、キャパシタ42を備えている。また、給
電線5BはインダクタンスがL5となるインダクタに相
当するものとする。ここで、給電線5Cのインダクタン
スL5は、給電線5BのインダクタンスL4よりも大き
な値とする。そして、インピーダンス変換部16Cとイ
ンピーダンス変換部16とが同じ作用の回路となるよう
に、キャパシタンスC2とインダクタンスL5とを合成
したインピーダンスが、前記インダクタンスL0単体の
インピーダンスと等しくなるようにしている。以上構成
により、インピーダンス変換部16Cにおいても、前記
共振状態が実現されて、定電圧から定電流への電力変換
を適切に行うことが可能となる。
【0018】前記給電回路100が備えるインピーダン
ス変換部6は、前記インピーダンス変換部16Bと同一
の構成としている。したがって、給電線5が有するイン
ダクタンスを一部利用してインピーダンス変換部6を形
成し、インダクタ31・32、キャパシタ41・42の
間で共振状態が実現され、インピーダンス変換部6に入
力された定電圧の電力が、定電流に変換されて出力され
るようにしている。
【0019】次に、給電装置11での電力損失の影響に
関わりなく、給電装置11より給電線5へ定電流を供給
可能とする機構について説明する。本非接触給電システ
ム1においては、搬送台車13・13・・・を適切に駆
動するために、給電線5側へ大電流(60A相当)を給
電している。このため、前記可変電圧電源2は、インピ
ーダンス変換部6へ向けて高電力を出力する必要があ
る。可変電圧電源2の出力電力が増大すると、給電装置
11内での電力損失が無視できないものとなる。具体的
には、可変電圧電源2およびインピーダンス変換部6が
有する受動素子が発熱して、給電装置11内で電力が消
費されてしまうのである。図3では、可変電圧電源2と
前記入力端子A1との間にレジスタ(抵抗器)50を設
け、該レジスタ50が、可変電圧電源2およびインピー
ダンス変換部6が有する抵抗を備えたレジスタに相当す
るものとしている。レジスタ50は、抵抗がRである。
【0020】図3では、可変電圧電源2の電源電圧をV
inv、可変電圧電源2の電源電流をIinvとし、イ
ンピーダンス変換部6の入力端子A1・A2間に印加さ
れる電圧をVin、給電線5に供給される給電線電流を
Ioutとし、可変電圧電源2内部の電源電圧をVpと
している。電源電圧Vinvと、印加電圧Vin、レジ
スタ50との間には、(1)式に示す関係が成立する。
また、給電線電流Ioutと、印加電圧Vinとの間に
は、(2)式に示す関係が成立する。
【0021】
【数1】
【0022】前記レジスタ50での電力損失が発生しな
いと仮定すると、(1)式により電源電圧Vinvがそ
のまま印加電圧Vinと等しいものとなり、該印加電圧
Vinがインピーダンス変換部6へ印加される。そし
て、印加電圧Vinは該インピーダンス変換部6で電力
変換を受けて、該印加電圧Vinに比例した値の給電線
電流Ioutが出力される。ここで、電源電圧Vinv
が定電圧の場合は、印加電圧Vinも定電圧であり、印
加電圧Vinに比例した給電線電流Ioutも定電流と
なる。つまり、インピーダンス変換部6において、定電
圧から定電流への電力変換が行われる。インピーダンス
変換部6での理想的な電力変換においては、該インピー
ダンス変換部6への入力側と出力側とで電力損失が発生
しない。また、可変電圧電源2においても、理想状態で
は電力損失が発生しない。前記仮定は、可変電圧電源2
およびインピーダンス変換部6の理想状態を示してい
る。搬送台車13・13・・・の駆動によって、給電線
5にかかる総負荷が変動した場合、給電線電流Iout
は変化しないが、給電線5にかかる電圧が変化する。つ
まり、前記総負荷の変動により、給電線5にかかる電力
が変化する。前記理想状態では電力損失が生じないた
め、給電線5側にかかる電力と、可変電圧電源2が供給
する電力とが等しい。このため、給電線5にかかる電力
の変動に応じて、可変電圧電源2は電源電流Iinvを
変動させて、給電線5にかかる電力と可変電圧電源2が
供給する電力とが等しくなるように制御する。
【0023】実際には、レジスタ50での電力損失を考
慮する必要がある。該電力損失を考慮に入れると、可変
電圧電源2が供給する電力Pinvと、レジスタ50で
の電力損失Prと、給電線5にかかる電力Poutとの
間に、(3)式に示す関係が成立する。
【0024】
【数2】
【0025】また、電力損失Prはレジスタ50の抵抗
Rと電源電流Iinvとの積に等しい。したがって、給
電線5にかかる前記総負荷が変動し、該変動に追従して
電源電流Iinvが変動すると、電力損失Prも変動す
る。以上より、理想状態と実際とでは、次の二点が異な
るものである。つまり第一には、可変電圧電源2の電源
電圧Vinvは、前記電力損失Prを受けても、前記の
目的とする電流を給電線5に供給できるように、理想状
態での電源電圧よりも高めの電圧とする必要がある。ま
た、第二には、給電線5にかかる総負荷の変動により電
力損失Prも変動するため、可変電圧電源2が理想状態
より高めとした電源電圧Vinvを出力するだけでは、
印加電圧Vinが定電圧とはならないことである。印加
電圧Vinが定電圧とならないと、インピーダンス変換
部6で変換された給電線電流Ioutも定電流とはなら
ない。このとき、給電線5に定電流を供給できないので
ある。
【0026】本発明では、前述したように、電源装置と
して可変電圧電源2を用いて、電源電圧Vinvを可変
としている。同じく前述したように、給電線5を流れる
電流を検出する電力検出手段7と、該電力検出手段7と
接続される制御手段8とを設けて、該制御手段8が給電
線電流の大きさに応じて可変電圧電源2の電源電圧Vi
nvを制御するようにしている。そして、給電線5にか
かる前記総負荷が変動した場合には、前記目的の電流が
給電線5に供給されるように、制御装置8が可変電圧電
源2の電源電圧Vinvを制御すると共に、負荷の変動
がないときには可変電圧電源2が定電圧を出力して、給
電線5に定電流が供給されるようにしている。
【0027】可変電圧電源2における電圧調節機構につ
いて、図6、図7を用いて説明する。図6はPWMイン
バータ電源の構成を示す回路図であり、図7は出力パル
ス幅変調後の電圧波形を示す図である。可変電圧電源2
は本実施例では、PWM(出力パルス幅変調)インバー
タ電源に構成されている。可変電圧電源2は、図6に示
すように、直流電源である内部電源17とインバータ装
置18とから構成される。内部電源17が出力する内部
電源電圧Vp(可変電圧電源2に対する内部電源電圧)
は、インバータ装置18で出力パルス幅変調されて方形
波となる。そして、該方形波が可変電圧電源2の出力端
子C1・C2より出力される。なお、インピーダンス変
換部6において、方形波より正弦波が取り出される。可
変電圧電源2の電源電圧(出力電圧)Vinvは、イン
バータ装置18での出力パルス幅変調において、出力パ
ルス幅τを調節することにより行われる。出力パルス幅
変調における一周期をTとし、該半周期T/2の中で、
内部電源電圧Vpを導通させる時間(出力パルス幅τ)
を調節することで、可変電圧電源2の出力電圧(電源電
圧Vinv)を変化させている。ここで、電源電圧Vi
nvと、内部電源電圧Vpと、出力パルス幅τと、周期
Tとの間には、(4)式に示す関係が成立する。
【0028】
【数3】
【0029】また、(1)式に(2)式および(4)式
を代入して、電源電圧Vinvおよび印加電圧Vinを
消去すると、給電線電流Ioutに関する(5)式が導
出される。
【0030】
【数4】
【0031】(5)式には、出力パルス幅τが大きくな
ると、給電線電流Ioutが増大することが示されてい
る。また、給電線5にかかる前記総負荷が増加し、それ
に対応して前記電源電流Iinvが増大すると、給電線
電流Ioutが減少することも示されている。(5)式
中には、前記電力損失Pr(=R・Iinv)に比例す
る項が表われている。つまり、給電線5にかかる前記総
負荷が大きくなると、電源電流Iinvが増加すると共
に、給電線電流Ioutが減少する。そこで、本発明で
は、給電線電流Ioutを、前記電流検出手段7で検出
し、制御装置8がインバータ装置18を制御して出力パ
ルス幅τを調節し、該出力パルス幅τの調節により可変
電圧電源2の電源電圧Vinvを変化させて、給電線電
流Ioutが負荷変動に依らず一定となるようにしてい
る。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の如く、電圧を変更自在な
電源と、受動素子で構成されるインピーダンス変換部
と、給電線に流れる電流を検出する電流検出手段と、検
出した電流により、目的の電流となるように電源の電圧
を制御する制御手段とを有するので、前記電源やインピ
ーダンス変換部での抵抗が無視できない場合にも、給電
線に流れる電流を検出することで、給電線に目的の電流
が流れるように制御することができる。特に、前記抵抗
が無視できないことに加えて、給電線にかかる負荷が変
動する場合には、電源の出力電流(電源電流)の変化に
より、前記抵抗での電力損失量が変化して給電線電流が
変動してしまうが、このような場合でも、給電線に目的
の電流が流れるように制御することができる。
【0033】請求項2記載の如く、前記電源はインバー
タ電源で、出力パルス幅を変更することにより出力電圧
を変化させるので、出力パルス幅を変更することで、給
電線に目的の電流が流れるように、電源の電圧を変化さ
せることができる。
【0034】請求項3記載の如く、前記インピーダンス
変換部のインダクタンスの一部または全部が給電線によ
り形成されるので、回路構成を簡単なものとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】工場内の非接触給電システム1を示す斜視図で
ある。
【図2】搬送台車13の正面断面図である。
【図3】非接触給電システム1の給電機構を示す電気回
路図である。
【図4】インピーダンス変換部16の基本構成を示す4
端子回路の回路図である。
【図5】インピーダンス変換部の一部もしくは全部を給
電線で形成したインピーダンス変換部16A・16B・
16Cの構成を示す4端子回路の回路図である。
【図6】PWMインバータ電源の構成を示す回路図であ
る。
【図7】出力パルス幅変調後の電圧波形を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 可変電圧電源 5 給電線 6 インピーダンス変換部 7 電流検出手段 8 制御手段 11 給電装置 τ 出力パルス幅 Vinv 電源電圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を変更自在な電源と、受動素子で構
    成されるインピーダンス変換部と、給電線に流れる電流
    を検出する電流検出手段と、検出した電流により、目的
    の電流となるように電源の電圧を制御する制御手段とを
    有することを特徴とする非接触給電の給電装置。
  2. 【請求項2】 前記電源はインバータ電源で、出力パル
    ス幅を変更することにより出力電圧を変化させることを
    特徴とする請求項1記載の非接触給電の給電装置。
  3. 【請求項3】 前記インピーダンス変換部のインダクタ
    ンスの一部または全部が給電線により形成されることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の非接触給電の
    給電装置。
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