JP2002354572A - 超指向性スピーカー装置 - Google Patents

超指向性スピーカー装置

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JP2002354572A
JP2002354572A JP2001154383A JP2001154383A JP2002354572A JP 2002354572 A JP2002354572 A JP 2002354572A JP 2001154383 A JP2001154383 A JP 2001154383A JP 2001154383 A JP2001154383 A JP 2001154383A JP 2002354572 A JP2002354572 A JP 2002354572A
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JP
Japan
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sound
audible sound
super
speaker device
speaker
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Pending
Application number
JP2001154383A
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English (en)
Inventor
Shinichi Sakai
新一 酒井
Susumu Fujiwara
奨 藤原
Masayuki Inui
正幸 乾
Kazuhiro Matsuo
和宏 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Central Japan Railway Co
Original Assignee
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Central Japan Railway Co
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd, Central Japan Railway Co filed Critical Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority to JP2001154383A priority Critical patent/JP2002354572A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカーから放射される可聴音の全帯域に
おいて指向性を示すように、音孔の開口口径寸法や音響
抵抗材料の各材料定数など各パラメータを適切に設定す
ることは困難であり、可聴音を指向性放射させる音声ア
ナウンスシステムなどのスピーカー装置として使用する
には不適当であるという課題があった。 【解決手段】 可聴音信号を生成する音源1と、超音波
帯域に属する搬送波を利用して、可聴音信号の音響放射
特性を制御する音響放射制御器2と、音響放射制御器2
によって音響放射特性が制御された可聴音信号を増幅す
る増幅器3と、増幅器3が増幅した可聴音信号を受けて
可聴音を放射するスピーカー4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可聴音を指向性
放射する超指向性スピーカー装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】図6は公衆用トイレの入口の様子を示す
図である。図6において、21は例えば駅やデパートな
どの公衆用トイレの入口で、図の左側が男性用、右側が
女性用である。22は男性用トイレを表示する標識、2
3は女性用トイレを表示する標識である。公衆用トイレ
の利用者は、入口21に表示されている男女用の標識2
2,23を頼りに男性用か女性用のトイレに入っていく
ことができる。
【0003】しかしながら、特に視覚障害者は標識2
2,23を見ることができないので、入口21に到達し
たときにどちらが男性用トイレか女性用トイレか戸惑う
ことになってしまう。従って、視覚障害者や目の不自由
な人は他の人に聞いたり、男性用利用者または女性用利
用者の出入りを感じ取ることなどによって、トイレへ入
っていくことになる。一方、晴眼者でもうっかりしてい
れば逆のトイレに入っていく場面も存在する。この対策
として、スピーカー装置によって音声の案内(以下、音
声アナウンスという)を提供することが考えられる。
【0004】図7は図6と同様に公衆用トイレの入口の
様子を示す図であるが、男女それぞれの入口21の天井
にはスピーカー装置のスピーカーを取付けている。24
は男性用トイレを案内する通常使われている無指向性の
スピーカー、25は女性用トイレを案内する男性用と同
様のスピーカーである。この様に設けられたスピーカー
24,25からは、それぞれ符号M1,M2に示すよう
な無指向性音場が形成され、利用者の方向へ音声アナウ
ンスを放射する。
【0005】スピーカー24,25から放射される音声
アナウンスとは、人間が聞き取ることのできる可聴音帯
域(およそ20Hz〜20kHz)の音声言語であり、
公衆用トイレを利用する人に必要な案内情報を示すもの
である。例えば、男性用入口の場合には、「こちらは男
性用のトイレです。女性用は右側です。」というような
音声アナウンスがスピーカー24から利用者へ提供され
る。利用者は音声アナウンスを聞くことによって、自分
が今利用しようとしているトイレが正しいのか間違って
いるのか(男性用トイレか女性用トイレか)を判断する
ことができる。
【0006】しかしながら、スピーカー24,25から
は図7の音場M1,M2のように広がった音声アナウン
スがそれぞれ無指向性放射されるため、特に、スピーカ
ー24とスピーカー25との間では二つの音声アナウン
スの音場が重なりあってしまうため、双方のスピーカー
24,25から音声アナウンスが混在して聞こえてしま
い、判別しづらくなってしまうという課題があった。
【0007】これらの課題を解決するために、該当する
利用者だけに音声アナウンスを提供できるように、指向
性スピーカー装置を用いて音声アナウンスを指向性放射
させることが考えられる。次に、従来の指向性スピーカ
ー装置について説明する。
【0008】図8は例えば特開平11−234784号
公報に開示された従来の指向性スピーカー装置の構成を
示す図である。図8において、31は複数の音孔31A
〜31Jが設けられた円筒形状の音響管、32は音孔3
1A〜31Jを覆うように音響管31に設けられた音響
抵抗材料、33は音響管31と音響的に結合し、単一周
波数の音波を放射するスピーカーである。
【0009】次に動作について説明する。スピーカー3
3から放射された音波は音響管31の内部を伝搬し、複
数の音孔31A〜31Jから音響抵抗材料32を介して
外部へ放射される。音響管31の軸方向においてのみ、
音孔31A〜31Jを通過した音波は同相になって互い
に強めあうので、音響管31の軸方向に対して従来の指
向性スピーカー装置は単一周波数の音波を指向性放射す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の指向性スピーカ
ー装置は以上のように構成されているので、音声アナウ
ンスを指向性放射させることは困難であるという課題が
あった。
【0011】つまり、スピーカーから放射される可聴音
の全帯域において指向性を示すように、音孔の開口口径
寸法や音響抵抗材料の各材料定数など各パラメータを適
切に設定することは困難であり、音声アナウンスシステ
ムに用いる指向性スピーカー装置としては不適当であっ
た。
【0012】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、帯域を有する可聴音を指向性
放射する超指向性スピーカー装置を構成することを目的
とする。
【0013】また、この発明は、音声アナウンスシステ
ムに適用されて、複数の選択肢毎の情報を可聴音として
提供する超指向性スピーカー装置を構成することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係る超指向性
スピーカー装置は、可聴音信号を生成する音源と、超音
波帯域に属する搬送波を利用して、可聴音信号の音響放
射特性を制御する音響放射制御器と、音響放射制御器に
よって音響放射特性が制御された可聴音信号が入力され
て可聴音を放射するスピーカーとを備えるようにしたも
のである。
【0015】この発明に係る超指向性スピーカー装置
は、超音波帯域に属する搬送波を生成する搬送波生成部
と、音源が生成した可聴音信号に搬送波を加算する加算
部とを音響放射制御器が備えるようにしたものである。
【0016】この発明に係る超指向性スピーカー装置
は、密に配列された複数の振動子をスピーカーが備え、
音響放射制御器によって音響放射特性が制御された可聴
音信号が振動子へそれぞれ入力されるようにしたもので
ある。
【0017】この発明に係る超指向性スピーカー装置
は、複数の選択肢の中から利用者にとっての正答が選択
される対象設備に用いられ、互いに音場が混在しないよ
うに、正答を案内する可聴音としての音声アナウンスを
利用者へ選択肢毎にそれぞれ放射するようにしたもので
ある。
【0018】この発明に係る超指向性スピーカー装置
は、対象設備へ進入する利用者の頭上にスピーカーが設
けられ、利用者の足下の方向へスピーカーから音声アナ
ウンスを放射するようにしたものである。
【0019】この発明に係る超指向性スピーカー装置
は、スピーカーからの音声アナウンスを反射する反射面
に吸音性の敷物を備えるようにしたものである。
【0020】この発明に係る超指向性スピーカー装置
は、対象設備への利用者の進入を検知すると検知信号を
出力する人体検知センサーを備え、検知信号の出力によ
って駆動電源が投入されるようにしたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による超
指向性スピーカー装置の音声アナウンスシステムへの適
用例を示す図であり、公衆用トイレ入口に設置してい
る。図6と同一の符号は同一または相当する構成要素で
ある。
【0022】図1において、1は音源であり、男性また
は女性利用者用の音声アナウンス(可聴音)を電気的に
生成したアナウンス信号(可聴音信号)を出力する。2
は音響放射制御器であり、人間には聞き取ることのでき
ない周波数20kHz以上の超音波帯域に属する搬送波
を利用して、音源1が生成したアナウンス信号の音響放
射特性(指向性)を制御する。3は増幅器であり、音響
放射特性が制御されたアナウンス信号を増幅する。
【0023】4は増幅器3が増幅した男性用の音声アナ
ウンスを放射するスピーカー、5は増幅器3が増幅した
女性用の音声アナウンスを放射するスピーカーである。
スピーカー4,5は、男性用および女性用トイレの入口
21の天井にそれぞれ取り付けられており、利用者の頭
上から足下の方向へ、音場M1を呈する男性用の音声ア
ナウンスがスピーカー4によって、音場M2を呈する女
性用の音声アナウンスがスピーカー5によってそれぞれ
指向性放射されるようにしている。この実施の形態1に
よる超指向性スピーカー装置は、音源1、音響放射制御
器2、増幅器3およびスピーカー4または5から構成さ
れている。
【0024】図2はこの発明の実施の形態1による超指
向性スピーカー装置の構成を示す図であり、音源1、音
響放射制御器2、増幅器3およびスピーカー4,5の構
成を示す図である。図1と同一の構成要素については同
一符号を付してある。
【0025】図2において、2Aは搬送波生成部であ
り、超音波帯域の搬送波を生成する。2Bは加算部であ
り、音源1が生成したアナウンス信号と搬送波生成部2
Aが生成した搬送波とを加算する。音響放射制御器2は
搬送波生成部2Aと加算部2Bとから構成されており、
この簡単な構成で音声アナウンスの音響放射特性を制御
している。
【0026】6は超音波帯域の音波を放射する多数の振
動子、7は振動子6が配列される筐体板であり、スピー
カー4,5を構成している。スピーカー4,5から出力
される音波の音圧レベルの向上を狙って、多数の振動子
6を筐体板7に配列している。
【0027】振動子6は、使用する超音波帯域の音波を
高音圧で再生できるもので、例えば、圧電セラミック振
動子などである。ここで使用するスピーカー4,5とし
ては理想的には筐体板7の近傍で音圧レベルが均一で高
い出力音圧レベルが得られる構成を実現すれば良く、振
動子6の配列や個数は限定されるものではない。また、
スピーカー4,5は圧電セラミック振動子のスピーカー
に限定されるものでもなく、他のスピーカー方式である
動電型、ホーン型などのスピーカーを多数使用しても良
いし、目的を達成できれば当然1個のスピーカーであっ
ても良い。
【0028】次に動作について説明する。図1に示すよ
うに非常に指向性の鋭い細長い音場M1,M2を生成す
る。図1に示すように、利用者は公衆用トイレ(対象設
備)の入口21に進入すると音声アナウンスを聞くよう
になっている。この音声アナウンスは、超指向性スピー
カー装置の次の動作によって生成される。
【0029】図2において、音源1によってアナウンス
信号が生成されて音響放射制御器2へ入力される。音響
放射制御器2では、搬送波生成部2Aによって超音波帯
域の搬送波が生成され、加算部2Bによってアナウンス
信号に搬送波が加算されて音響放射制御器2から出力さ
れる。
【0030】音響放射制御器2の出力は、増幅器3によ
って増幅されて多数の振動子6へそれぞれ入力される。
振動子6では、増幅器3の出力に応じて音波が発生さ
れ、音声アナウンスが超音波とともに利用者へ出力され
る。
【0031】搬送波生成部2Aが生成する搬送波は、ス
ピーカー4,5から放射される際に超音波となって鋭い
指向性を示すので、搬送波に加算されたアナウンス信号
も図3の鋭い指向性8で音声アナウンスとして放射され
るようになる。超音波は人間には聞き取ることのできな
い非可聴音であるため、可聴音の音声アナウンスと加算
されていても利用者の聞き取りの邪魔になることはな
い。
【0032】このように、音響放射制御器2がアナウン
ス信号に搬送波を加算して、スピーカー4,5から超音
波とともに音声アナウンスも指向性放射するようになる
ので、帯域を有する音声アナウンスを鋭い指向性で利用
者に提供することができる。
【0033】そこでは、男性用、女性用の音声アナウン
スはお互いに音場がかさならないようにスピーカー4,
5を配列しているので、それぞれの音声アナウンスは互
いに混在せず、利用者はどちらか一方の音声アナウンス
だけを聞き取ることができる。また、鋭い指向性のた
め、公衆用トイレを利用しない周囲の人間に音声アナウ
ンスが放射されることもなく、周囲の邪魔になることな
く、音声アナウンスを適切に提供することができるよう
になる。
【0034】すなわち、音声アナウンスを超指向性スピ
ーカー装置によって指向性放射するようにしたので、男
女どちらかの利用者だけに音声アナウンスを提供するこ
とができる。これにより、男性用のトイレおよび女性用
のトイレ(複数の選択肢)から、男性用トイレか女性用
トイレか、利用者が利用可能なトイレ(正答)を利用者
は正しく判別することができる。
【0035】さらに、図1でも説明したように、入口2
1の天井にスピーカー4,5を取り付けて、利用者の頭
上から足下の方向へ音声アナウンスを指向性放射するの
で、身長の個人差にかかわらず、利用者は音声アナウン
スを聞き取ることができる。
【0036】また、以下に示す種々の工夫を施すことも
できる。案内用に放射する音声アナウンスは、利用者の
有無にかかわらず常時発生させても良いが、利用者が来
たことを検知して、それに応じて一定時間だけ音声アナ
ウンスを提供するように次の制御を行っても良い。
【0037】図4はこの発明の実施の形態1による超指
向性スピーカー装置の構成を示す図であり、公衆用トイ
レへ進入する利用者を検知できるように人体検知機能を
設けている。図4において、9は入口21の天井に設け
られた人体検知センサーである。人体検知センサー9
は、例えば、紫外線方式や超音波方式などのセンサーで
あり、公衆用トイレの入口21、つまり符号Sに示すよ
うな範囲に利用者が進入した場合に人体検知作用を行
い、超指向性スピーカー装置の音響放射制御器2へ検知
信号を出力する。
【0038】音響放射制御器2はこの検知信号が入力さ
れたときだけ電力を消費して動作し、音声アナウンスを
発する。このようにすることで、公衆トイレの利用者が
居ない場合には動作をすることがなくなるので、消費電
力を節約することができる。なお、音響放射制御器2だ
けでなく、超指向性スピーカー装置全体をこの検知信号
で同様に制御しても良い。
【0039】また、スピーカー4,5を天井に取付けて
真下に音声アナウンスを放射させた場合には、音声アナ
ウンスは対向する床面(反射面)から反射してスピーカ
ー4,5からの音声アナウンスの聞き取りを妨害するこ
とも起こるので、図5に示すように床面に少なくともス
ピーカー4,5からの音場の範囲をカバーする面積の吸
音性の敷物10,11を置いても良い。
【0040】敷物10,11は、可聴音帯域から超音波
帯域までの音波を吸収・減衰させる材質のもので構成
し、床面からの反射を抑える効果を有する。もちろん、
スピーカー4,5を天井以外に取付けた場合に、天井、
壁面、床面などの反射面に敷物10,11を設けるよう
にして、スピーカー4,5からの音声アナウンスの反射
を抑制しても良い。
【0041】さらに、床面の敷物10,11に人体検知
センサー9を内蔵させても良い。敷物10,11上に到
来した利用者を検知して、図4に示した場合と同様の制
御により必要なときだけ音声アナウンスをするようにし
ても良い。
【0042】なお、この発明は公衆用トイレ入口の男女
用トイレ判定の場合に限定されるものではなく、エレベ
ーター/エスカレーターの上り下りの判定、駅の自動改
札機における出入り判定等の二者択一場所、更には、3
種類以上の券を1種類ずつ別々に販売している発券窓口
など、複数の選択肢の中から正答を利用者が選択するあ
らゆる対象設備において、正答の案内情報を利用者に提
供する際に適用することができる。
【0043】この際には、前述した公衆用トイレの場合
のように、対象設備の選択肢毎に超指向性スピーカー装
置をそれぞれ設けるようにする。このようにすること
で、例えば自動改札機の場合には、逆方向に進入してし
まう利用者が減少して自動改札機の利用者全体の流れが
スムーズになる等、対象設備の利用効率、利便性を高め
ることができる。
【0044】さらに、超指向性スピーカー装置から放射
されるのは音声アナウンスに限定されるものではなく、
ブザー音やチャイム、音楽などのように人間が聞き取れ
る可聴音であっても良い。
【0045】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、可聴音信号を生成する音源1と、超音波を利用して
可聴音信号の音響放射特性を制御する音響放射制御器2
と、音響放射制御器2によって音響放射特性が制御され
た可聴音信号を増幅する増幅器3と、増幅器3の出力を
受けて可聴音を放射するスピーカー4とを備えるように
したので、可聴音の聞き取りを妨げることのない超音波
を利用して可聴音を指向性放射することができるように
なり、利用者に対して適切な可聴音を提供することがで
きるという効果が得られる。
【0046】また、この実施の形態1によれば、超音波
を生成する搬送波生成部2Aと、音源1が生成した可聴
音信号に超音波を加算する加算部2Bとを音響放射制御
器2が備えるようにしたので、可聴音の音響放射特性の
制御を簡単な構成で実現することができるという効果が
得られる。
【0047】さらに、この実施の形態1によれば、密に
配列された複数の振動子6をスピーカー4が備え、音響
放射制御器2によって音響放射特性が制御された可聴音
信号が振動子6へそれぞれ入力されるようにしたので、
スピーカー4を適切な大きさにすることができ、トータ
ルの出力音圧レベルを調整することができるという効果
が得られる。
【0048】さらに、この実施の形態1によれば、男女
用トイレの中から利用者の利用可能なトイレが選択され
る公衆用トイレに用いられ、互いに音場M1,M2が混
在しないように、利用可能なトイレを案内する音声アナ
ウンスを利用者へ男女用トイレ毎にそれぞれ放射するよ
うにしたので、鋭い指向性の音声アナウンスによって利
用者だけへ利用可能なトイレが案内されるようになり、
公衆用トイレの利用効率や利便性を高めることができる
という効果が得られる。
【0049】さらに、この実施の形態1によれば、公衆
用トイレへ進入する利用者の入口21の頭上にスピーカ
ー4が設けられ、利用者の足下の方向へスピーカー4か
ら音声アナウンスを放射するようにしたので、利用者の
身長にかかわらず可聴音信号を提供することができると
いう効果が得られる。
【0050】さらに、この実施の形態1によれば、スピ
ーカー4からの音声アナウンスを反射する床面などの反
射面に吸音性の敷物10,11を備えるようにしたの
で、反射面で反射された音声アナウンスを抑制すること
ができ、スピーカー4から放射された音声アナウンスを
聞き取りやすくすることができるという効果が得られ
る。
【0051】さらに、この実施の形態1によれば、公衆
用トイレへの利用者の進入を検知すると検知信号を出力
する人体検知センサー9を備え、検知信号の出力によっ
て駆動電源が投入されるようにしたので、公衆用トイレ
へ利用者が進入した際にのみ音声アナウンスが放射され
るようになり、消費電力を節約することができるという
効果が得られる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、可聴
音信号を生成する音源と、超音波帯域に属する搬送波を
利用して、可聴音信号の音響放射特性を制御する音響放
射制御器と、音響放射制御器によって音響放射特性が制
御された可聴音信号が入力されて可聴音を放射するスピ
ーカーとを備えるようにしたので、可聴音の聞き取りを
妨げることのない超音波を利用して可聴音を指向性放射
することができるようになり、利用者に対して適切な可
聴音を提供することができるという効果が得られる。
【0053】この発明によれば、超音波帯域に属する搬
送波を生成する搬送波生成部と、音源が生成した可聴音
信号に搬送波を加算する加算部とを音響放射制御器が備
えるようにしたので、可聴音の音響放射特性の制御を簡
単な構成で実現することができるという効果が得られ
る。
【0054】この発明によれば、密に配列された複数の
振動子をスピーカーが備え、音響放射制御器によって音
響放射特性が制御された可聴音信号が振動子へそれぞれ
入力されるようにしたので、スピーカーを適切な大きさ
にすることができ、トータルの出力音圧レベルを調整す
ることができるという効果が得られる。
【0055】この発明によれば、複数の選択肢の中から
利用者にとっての正答が選択される対象設備に用いら
れ、互いに音場が混在しないように、正答を案内する可
聴音としての音声アナウンスを利用者へ選択肢毎にそれ
ぞれ放射するようにしたので、鋭い指向性の音声アナウ
ンスによって利用者だけへ複数の選択肢毎に正答が案内
されるようになり、対象設備の利用効率や利便性を高め
ることができるという効果が得られる。
【0056】この発明によれば、対象設備へ進入する利
用者の頭上にスピーカーが設けられ、利用者の足下の方
向へスピーカーから音声アナウンスを放射するようにし
たので、利用者の身長にかかわらず音声アナウンスを提
供することができるという効果が得られる。
【0057】この発明によれば、スピーカーからの音声
アナウンスを反射する反射面に吸音性の敷物を備えるよ
うにしたので、反射面で反射された音声アナウンスを抑
制することができ、スピーカーから放射された音声アナ
ウンスを聞き取りやすくすることができるという効果が
得られる。
【0058】この発明によれば、対象設備への利用者の
進入を検知すると検知信号を出力する人体検知センサー
を備え、検知信号の出力によって駆動電源が投入される
ようにしたので、対象設備へ利用者が進入した際にのみ
音声アナウンスが放射されるようになり、消費電力を節
約することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による超指向性スピ
ーカー装置の音声アナウンスシステムへの適用例を示す
図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による超指向性スピ
ーカー装置の構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による超指向性スピ
ーカー装置の指向特性を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による超指向性スピ
ーカー装置の構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による超指向性スピ
ーカー装置の構成を示す図である。
【図6】 公衆用トイレの入口の様子を示す図である。
【図7】 公衆用トイレの入口の様子を示す図である。
【図8】 特開平11−234784号公報に開示され
た従来の指向性スピーカー装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 音源、2 音響放射制御器、2A 搬送波生成部、
2B 加算部、3 増幅器、4,5 スピーカー、6
振動子、7 筐体板、8 指向性、9 人体検知センサ
ー、10,11 敷物、21 公衆用トイレ入口、2
2,23 標識。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 奨 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 乾 正幸 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 松尾 和宏 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 Fターム(参考) 5D019 AA02 5D020 AC11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可聴音信号を生成する音源と、 超音波帯域に属する搬送波を利用して、上記可聴音信号
    の音響放射特性を制御する音響放射制御器と、 上記音響放射制御器によって上記音響放射特性が制御さ
    れた可聴音信号が入力されて可聴音を放射するスピーカ
    ーとを備えることを特徴とする超指向性スピーカー装
    置。
  2. 【請求項2】 音響放射制御器は、超音波帯域に属する
    搬送波を生成する搬送波生成部と、 音源が生成した可聴音信号に上記搬送波を加算する加算
    部とを備えることを特徴とする請求項1記載の超指向性
    スピーカー装置。
  3. 【請求項3】 スピーカーは、密に配列された複数の振
    動子を備え、音響放射制御器によって音響放射特性が制
    御された可聴音信号が上記振動子へそれぞれ入力される
    ことを特徴とする請求項1記載の超指向性スピーカー装
    置。
  4. 【請求項4】 複数の選択肢の中から利用者にとっての
    正答が選択される対象設備に用いられ、互いに音場が混
    在しないように、上記正答を案内する可聴音としての音
    声アナウンスを上記利用者へ選択肢毎にそれぞれ放射す
    ることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいず
    れか1項記載の超指向性スピーカー装置。
  5. 【請求項5】 スピーカーは、対象設備へ進入する利用
    者の頭上に設けられ、上記利用者の足下の方向へ上記ス
    ピーカーから音声アナウンスを放射することを特徴とす
    る請求項4記載の超指向性スピーカー装置。
  6. 【請求項6】 スピーカーからの音声アナウンスを反射
    する反射面に吸音性の敷物を備えることを特徴とする請
    求項4記載の超指向性スピーカー装置。
  7. 【請求項7】 対象設備への利用者の進入を検知すると
    検知信号を出力する人体検知センサーを備え、上記検知
    信号の出力によって駆動電源が投入されることを特徴と
    する請求項4記載の超指向性スピーカー装置。
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