JP2021173767A - サウンドマスキングシステム、プログラム、及びサウンドマスキング方法 - Google Patents

サウンドマスキングシステム、プログラム、及びサウンドマスキング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空間内の音響環境を向上させるサウンドマスキングシステムを提供する。【解決手段】空間中のノイズをマスクするサウンドマスキングシステム1は、ノイズの第1部分をマスク可能な第1周波数及び第1音圧を有する指向性音波を所定の領域へ向けて放射する指向性スピーカーと、指向性スピーカーを制御するコントローラを具備する。【選択図】図1

Description

本開示は、サウンドマスキングシステム、プログラム、及びサウンドマスキング方法に関する。
ある音(対象音)が聞こえているときに対象音に近い音響特性(周波数特性等)を持つ別の音が存在した場合、その対象音が聞こえにくくなるという現象(マスキング効果)が知られている。このマスキング効果を利用して、会話の内容が第三者に漏れないようにしたいわゆるスピーチプライバシーと呼ばれる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、オフィス等に設けられた打合せブースの会話が打合せブース外に漏洩するのを防ぐため、打合せブースの周囲でマスキング音を放音している。
特開2012−082585号公報
ところで、近年、レイアウトの自由度が高く、開放的な空間で、ワーカー同士のコミュニケーションが図りやすい面が知的生産性の向上に有効であるといった点から、オープンプラン型のオフィスが注目されている。
オープンプラン型のオフィスでは、開放的な空間のため、オフィス内で発生する音が喧騒感となりやすい。そのため、オフィス内で執務するワーカーのいずれかは、音響環境により作業性が低下し得る。特許文献1に記載される技術では、打合せブースの会話が打合せブース外に漏洩するのを防ぐためにマスキング音を放音しているが、空間内の音響環境を向上させるためのものではない。
本開示の目的は、空間内の音響環境を向上させることである。
本開示の一態様によれば、サウンドマスキングシステムが提供される。サウンドマスキングシステムは、空間中のノイズをマスクする。サウンドマスキングシステムは、ノイズの第1部分をマスク可能な第1周波数及び第1音圧を有する指向性音波を所定の領域へ向けて放射する指向性スピーカーを具備する。サウンドマスキングシステムは、指向性スピーカーを制御するコントローラを具備する。
本実施形態のサウンドマスキングシステムの構成を示す概略図である。 図1に示されるサウンドマスキングシステムが設置された空間の例を示す模式図である。 本実施形態の概要の説明図である。 本実施形態のマスキング処理の一例を表すフローチャートである。 マスキング効果を説明するための図である。 変形例1のサウンドマスキングシステムの第1例が設置された空間を示す模式図である。 変形例1のサウンドマスキングシステムの第2例が設置された空間を示す模式図である。 変形例2のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。 変形例3のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。 変形例4のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。 変形例5のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。 変形例6に係るサウンドマスキングシステムの構成を示す概略図である。 図12に示されるサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。 変形例6の概要の説明図である。 マスキング効果を説明するための図である。 従来のシステムが設置された空間の例を示す模式図である。 従来のシステムの無指向性スピーカーから放射される音波を説明するための図である。 変形例7のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(1)サウンドマスキングシステムの構成
本実施形態のサウンドマスキングシステム1の構成を説明する。図1は、本実施形態のサウンドマスキングシステムの構成を示す概略図である。図2は、図1に示されるサウンドマスキングシステムが設置された空間の例を示す模式図である。
図1に示されるサウンドマスキングシステム1は、図2に示されるように空間R内において、予め設定された方向へ、所定の音圧、かつ、所定の周波数帯域の音波を放射することで、放射した音波の周波数近傍のノイズを聞き取りづらくするシステムである。本実施形態において、「マスク」とは、所定の特性(例えば、所定の音圧、及び、所定の周波数)を有する音波を放出することによって、ノイズを低減することを意味する。
本実施形態において、図2に示される空間Rは、室内に設けられる空間である。空間Rは、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・オフィス空間
・店舗空間(一例として、カフェ、レストラン、又は、小売店)
・住宅
・シェアリングスペース
図1に示されるように、サウンドマスキングシステム1は、指向性スピーカー101と、コントローラ10とを備える。
指向性スピーカー101は、コントローラ10の制御に従って、指向性を有する可聴音の音波(以下「指向性音波」という)を放射するスピーカーである。指向性音波は、少なくとも1種類の周波数帯の音波である。指向性音波は、マスクすべき音の周波数帯域を含む。指向性音波は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・環境音
・音楽
・機械の動作音(一例として、ダクト音)
・音響ノイズ(一例として、ランダムノイズ、ピンクノイズ、又は、その他の音響ノイズ)
指向性スピーカー101は、例えば、空間R内の天壁W1又は天壁W1の近傍に設置される。指向性スピーカー101には、指向性音波の放射方向が予め設定されている。これにより、指向性スピーカー101から放射された指向性音波は、空間R内の所定の領域(例えば、指向性スピーカー101の位置及び放射方向の組合せによって決まる領域)へ向けて進行する。図2においては、指向性スピーカー101から放射された指向性音波は、空間Rに設置されるデスクD1を使用する者Pへ向けて進行している。以下では、指向性音波が放射される領域に存在する者を、ノイズから解放する対象としての対象者Pと称する。
指向性スピーカー101は、指向性を有する可聴音の音波を放射可能なスピーカーであれば、いかなるスピーカーが用いられてもよい。指向性スピーカー101は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・平面スピーカー
・アレイスピーカー
・パラメトリックスピーカー
・音響メタマテリアルを使用したスピーカー
・指向性ホーンを使用したスピーカー
コントローラ10は、指向性スピーカー101を制御する装置である。コントローラ10は、有線又は無線で指向性スピーカー101と接続される。コントローラ10は、例えば、図2に示されるように、空間R内の底壁W2に設置されている。
図1に示されるように、コントローラ10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、コントローラ10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。例えば、プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、設定された方向へ音波を放射するように指向性スピーカー101を制御するための駆動信号を供給する機能を実現する。
入出力インタフェース13は、サウンドマスキングシステム1に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サウンドマスキングシステム1に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、駆動ボタン、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、リモートコントローラ、スイッチ、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
通信インタフェース14は、サウンドマスキングシステム1と図示されない外部装置(例えば、サーバ)との間の通信を制御するように構成される。
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。図3は、本実施形態の概要の説明図である。
指向性スピーカー101は、マスクすべき音(以下「マスク対象音」という)の周波数帯域を含む指向性音波S1を放射する。これにより、指向性音波S1は、人Pへ照射される。指向性音波S1により、人Pへ到来するノイズN1はマスクされる。これにより、ノイズN1は、人Pにより聴き取られ難くなる。
(3)マスキング処理
本実施形態のマスキング処理を説明する。図4は、本実施形態のマスキング処理の一例を表すフローチャートである。図5は、マスキング効果を説明するための図である。
図4に示されるように、コントローラ10は、ユーザ指示の受付(S110)を実行する。
具体的には、ユーザが、不図示の入力デバイス(例えば、スイッチ)を操作すると、プロセッサ12は、マスキング処理を開始するためのユーザ指示(以下「開始指示」という)を受け付ける。ユーザは、例えば、以下の少なくとも1人である。
・空間Rを管理する者
・空間Rに存在する者
ステップS110の後、コントローラ10は、音波の放射(S111)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、情報処理において参照するデータとして、マスキングモデルが記憶されている。マスキングモデルには、マスク対象音の周波数帯域と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている。
ここで、図5を用いてマスキングモデルの概念について説明する。
図5では、ある時刻Tにおけるノイズの周波数分布の例が示されている。図5に示される周波数分布には、周波数f2のノイズN1、周波数f3のノイズN2、及び周波数f4のノイズN3が含まれている。
図5において、横軸は周波数を表し、縦軸は音圧を表す。
図5で示される網掛け範囲Aは、周波数f1の音S1の放射(つまり、マスク)によって発生する効果(以下「マスキング効果」という)の周波数分布を表す。音S1が照射される人は、音S1によって発生するマスキング効果により、範囲A内に存在する、ノイズN1及びノイズN2を、聞き取りにくくなる。一方、範囲Aから外れるノイズN3は、変わらず聞こえる状態となる。このように、音S1を指向性音波とすると、音S1でマスクできる音の周波数帯域には限界がある。マスキングモデルでは、マスキング効果が及ぶ範囲に基づき、マスク対象音の周波数帯域と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組み合わせとが関連付けられている。
なお、人間の聴覚が知覚するノイズが低減されれば、本実施形態の目的は達成される。したがって、音S1の強度を必要以上に上げる必要はなく、かつ、音S1の周波数帯域を必要以上に限定する必要はない。つまり、本実施形態では、音S1の強度及び周波数帯域は、人間の聴覚が知覚するノイズの低減に十分な程度で良い。
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されているマスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、この周波数帯域に応じた周波数帯域及び強度を計算する。
プロセッサ12は、計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。プロセッサ12は、生成した駆動信号を指向性スピーカー101へ供給する。
指向性スピーカー101は、プロセッサ12から供給される駆動信号により振動する。その結果、指向性音波が放射される。
(4)小括
本実施形態に係るサウンドマスキングシステム1は、ノイズの第1部分をマスク可能な第1周波数及び第1音圧を有する指向性音波を所定の領域へ向けて放射する指向性スピーカー101と、指向性スピーカー101を制御するコントローラ10とを有する。これにより、指向性音波が放射された方向に存在する人に、当該指向性音波が照射される。指向性音波が照射された人は、照射された指向性音波により、当該指向性音波と近い周波数特性を持つノイズが聞こえづらくなる。つまり、対象者Pは、空間R内で発生するノイズが聞こえづらくなった環境下で作業に集中することが可能となる。
したがって、本実施形態に係るサウンドマスキングシステム1は、空間内の音響環境を向上させることができる。
また、所定領域に照射した音波により、当該領域から発せられるノイズをマスクするため、当該領域からのノイズを周囲に聞かれるのを防ぐことが可能となる。
(5)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
(5.1)変形例1
本実施形態の変形例1について説明する。変形例1では、センサにより、音波の放射先に人が存在するか否かを検知する例を示す。
(5.1.1)変形例1のサウンドマスキングシステムの第1例
変形例1のサウンドマスキングシステム1の第1例について説明する。図6は、変形例1のサウンドマスキングシステムの第1例が設置された空間を示す模式図である。
図6に示されるように、変形例1のサウンドマスキングシステム1の第1例では、空間Rにセンサ102が設置されている。センサ102は、指向性スピーカー101から放射された音波の進行範囲に人が存在するか否かを検出するように構成されている。
センサ102は、人が滞在可能な位置が当該進行範囲に含まれる位置に設置されている。つまり、センサ102のセンシング範囲は、音波の進行範囲の少なくとも一部を含む。
図6に示される例によれば、センサ102は、デスクD1を使用する対象者Pの直上の天壁W1に設置されている。この場合、対象者Pは、センシング範囲及び音波の進行範囲に含まれる。センサ102は、対象者Pがセンシング範囲に存在するか否かを検出する。
センサ102は、人及び物体の少なくとも1つの有無を検知可能である。
センサ102は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・人感センサ
・カメラ
・TOF(Time Of Flight)センサ
・ミリ波レーダー
・LiDAR(Light Detection And Ranging)
センサ102による検知結果は、プロセッサ12へ送信される。
センサ102により、デスクD1を使用する人が検知されると、プロセッサ12は、センサ102から検知結果(つまり、人を検知したことを示す信号)を取得する。
プロセッサ12は、センサ102から検知結果を取得したことに応じて、指向性スピーカー101に指向性音波を放射させる。
具体的には、プロセッサ12は、例えば、ステップS110の後、ステップS111において、センサ102から送信される検知信号を受信する。
プロセッサ12は、検知信号に基づき、人が存在するか否かを判断する。
プロセッサ12は、センサ102のセンシング範囲に人が存在すると判断すると、記憶装置11に記憶されているマスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、この周波数帯域に応じた周波数帯域及び強度を計算する。
プロセッサ12は、計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。
プロセッサ12は、生成した駆動信号を指向性スピーカー101へ供給する。
指向性スピーカー101は、プロセッサ12から供給される駆動信号に基づき、指向性音波を放射する。
プロセッサ12は、センサ102から検知信号が取得できない(つまり、センサ102が人を検知しなかった)場合、指向性音波の放射を停止させるための駆動信号を指向性スピーカー101へ供給する。
指向性スピーカー101は、プロセッサ12から供給される駆動信号に基づき、指向性音波の放射を停止する。
(5.1.2)変形例1のサウンドマスキングシステムの第2例
変形例1のサウンドマスキングシステム1の第2例について説明する。図7は、変形例1のサウンドマスキングシステムの第2例が設置された空間を示す模式図である。
図7に示されるように、変形例1のサウンドマスキングシステム1の第2例では、空間Rの隅にセンサ102aが設置されている。センサ102aが設置される位置は、例えば、空間Rにおける対角線上の位置である。
センサ102aにより、デスクD1を使用する人が検知されると、プロセッサ12は、センサ102aから検知結果(つまり、人を検知したことを示す信号)を取得する。
プロセッサ12は、センサ102aから検知結果を取得したことに応じて、指向性スピーカー101に指向性音波を放射させる。
プロセッサ12は、センサ102aから検知信号が取得できない(つまり、センサ102aが人を検知しなかった)場合、指向性音波の放射を停止させるための駆動信号を指向性スピーカー101へ供給する。
指向性スピーカー101は、プロセッサ12から供給される駆動信号に基づき、指向性音波の放射を停止する。
変形例1によれば、指向性音波の放射方向に人が存在している際にのみ指向性スピーカー101から指向性音波が放射されるため、指向性スピーカー101での消費電力を抑えることが可能となる。
(5.2)変形例2
本実施形態の変形例2について説明する。変形例2では、無線機器により、指向性スピーカー101を遠隔操作する例を示す。図8は、変形例2のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。
図8に示されるように、変形例2のサウンドマスキングシステム1では、リモートコントローラ103が存在している。リモートコントローラ103は、デスクD1を利用する対象者Pが自由に使用可能な位置に置かれている。図8に示される例によれば、リモートコントローラ103は、デスクD1の上に置かれている。
リモートコントローラ103は、指向性スピーカー101のパラメータを操作する。
リモートコントローラ103は、例えば、以下の少なくとも1つを利用する。
・Bluetooth(登録商標)
・赤外線
・WiFi(登録商標)
リモートコントローラ103は、対象者Pから、例えば、以下の少なくとも1つの指示が入力される。
・指向性音波の音圧の増減
・指向性音波の放射方向の変更
・指向性音波の放射開始又は放射停止の切り替え
・指向性スピーカー101のオン又はオフの切り替え
リモートコントローラ103は、対象者Pから入力された指示に基づく操作信号を指向性スピーカー101へ送信する。
リモートコントローラ103からの操作信号を受信すると、コントローラ10は、操作信号に従ってパラメータを変動させる。
例えば、プロセッサ12は、リモートコントローラ103からの操作信号に従い、以下の少なくとも1つの制御を実行する。
・指向性音波の音圧の増減
・指向性音波の放射方向の変更
・指向性音波の放射開始又は放射停止の切り替え
・指向性スピーカー101のオン又はオフの切り替え
変形例2によれば、指向性スピーカー101は、リモートコントローラ103を介して、対象者Pからの遠隔操作を受け付けることが可能となる。これにより、例えば、対象者Pは、集中したいときには指向性スピーカー101から音波を放射させ、かつ、会話をしたいときには音波の放射を停止させる等、空間内の音響環境を自由に変化させることが可能となる。
(5.3)変形例3
本実施形態の変形例3について説明する。変形例3では、マイクにより集音された空間音に基づく指向性音波を、指向性スピーカー101から放射させる例を示す。本実施形態において、空間音とは、空間Rにおける音を表す。図9は、変形例3のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。
図9に示されるように、変形例3のサウンドマスキングシステム1では、空間Rにマイク104が設置されている。マイク104は、空間音を効率的に集音可能、かつ、指向性スピーカー101の音波の進行範囲外に設置される。図9に示される例によれば、マイク104は、天壁W1から吊るされて、指向性スピーカー101の音波の進行範囲外に設置されている。
マイク104は、空間音を集音する。
マイク104は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・指向性マイク
・無指向性マイク
マイク104によって集音された音は、プロセッサ12へ出力される。
(5.3.1)変形例3のサウンドマスキングシステムのマスキング処理の第1例
変形例3のサウンドマスキングシステムのマスキング処理の第1例について説明する。
第1例において、プロセッサ12は、マイク104で集音された音に基づき、マスキングモデルに入力する周波数帯域を決定する。
具体的には、プロセッサ12は、例えば、ステップS110の後、ステップS111において、マイク104で集音された音の特性(例えば、周波数帯域及び強度)を計算する。
プロセッサ12は、計算した特性に基づき、マスク対象音を決定する。プロセッサ12は、例えば、以下のうちいずれかの音をマスク対象音とする。
・集音した音のうち、強度が最大の音
・集音した音のうち、強度が閾値以上の音のうち少なくとも1つの音(一例として、強度が閾値以上の音のうち、強度が高い音から順に所定数の音)
プロセッサ12は、決定したマスク対象音に基づき、マスキングモデルに入力するための周波数を決定する。
例えば、集音した音のうち、強度が最大の音のみがマスク対象音である場合、プロセッサ12は、以下のいずれかを、マスキングモデルに入力するための周波数帯域とする。
・マスク対象音の周波数帯域
・マスク対象音の周波数帯域に対する広帯域側の近似値
・マスク対象音の周波数帯域に対する低帯域側の近似値
例えば、集音した音のうち、強度が閾値以上の少なくとも1つの音がマスク対象音である場合、プロセッサ12は、例えば、以下のいずれかを、マスキングモデルに入力するための周波数帯域とする。
・マスク対象音の周波数帯域
・マスク対象音の周波数帯域に対する広帯域側の近似値
・マスク対象音の周波数帯域に対する低帯域側の近似値
・少なくとも2つのマスク対象音の周波数帯域の中央値
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されているマスキングモデルに、計算した周波数帯域を入力することで、入力した周波数帯域に応じた周波数帯域及び強度を計算する。計算した周波数帯域が複数ある場合、プロセッサ12は、複数の周波数帯域をマスキングモデルに入力する。これにより、入力した複数の周波数帯域それぞれに対し、指向性音波の周波数帯域及び強度が計算される。
プロセッサ12は、計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。計算した周波数帯域及び強度が複数ある場合、プロセッサ12は、計算した複数の周波数帯域及び強度の音波を放射させるための駆動信号を生成する。プロセッサ12は、生成した駆動信号を指向性スピーカー101へ供給する。
指向性スピーカー101は、プロセッサ12から供給される駆動信号に基づき、指向性音波を放射する。
(5.3.2)変形例3のサウンドマスキングシステムのマスキング処理の第2例
変形例3のサウンドマスキングシステムのマスキング処理の第2例について説明する。
第2例では、記憶装置11に、マスク対象音の強度と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されたマスキングモデルが記憶されている。プロセッサ12は、マイク104で集音された音に基づき、マスキングモデルに入力する強度を決定する。
具体的には、プロセッサ12は、例えば、ステップS110の後、ステップS111において、マイク104で集音された音の特性(例えば、周波数帯域及び強度)を計算する。
プロセッサ12は、計算した特性に基づき、マスク対象音を決定する。プロセッサ12は、例えば、以下のうちいずれかの音をマスク対象音とする。
・集音した音のうち、強度が最大の音
・集音した音のうち、強度が閾値以上の音のうち少なくとも1つの音(一例として、強度が閾値以上の音のうち、強度が高い音から順に所定数の音)
プロセッサ12は、決定したマスク対象音に基づき、マスキングモデルに入力するための強度を決定する。
例えば、集音した音のうち、強度が最大の音のみがマスク対象音である場合、プロセッサ12は、以下のいずれかを、マスキングモデルに入力するための強度とする。
・マスク対象音の強度を超える強度
・マスク対象音の強度に基づく最適強度
例えば、集音した音のうち、強度が閾値以上の少なくとも1つの音がマスク対象音である場合、プロセッサ12は、例えば、以下のいずれかを、マスキングモデルに入力するための強度とする。
・マスク対象音の強度を超える強度
・マスク対象音の強度に基づく最適強度
・少なくとも2つのマスク対象音の強度に基づく最適強度
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されているマスキングモデルに、計算した強度を入力することで、入力した強度に応じた周波数帯域及び強度を計算する。計算した強度が複数ある場合、プロセッサ12は、複数の強度をマスキングモデルに入力する。これにより、入力した複数の強度それぞれに対し、指向性音波の周波数帯域及び強度が計算される。
プロセッサ12は、計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。計算した周波数帯域及び強度が複数ある場合、プロセッサ12は、計算した複数の周波数帯域及び強度の音波を放射させるための駆動信号を生成する。プロセッサ12は、生成した駆動信号を指向性スピーカー101へ供給する。
指向性スピーカー101は、プロセッサ12から供給される駆動信号に基づき、指向性音波を放射する。
変形例3によれば、マイク104で集音された音に基づいて指向性スピーカー101から放射される指向性音波の周波数帯域及び強度が調整されるため、周囲の環境に合わせた効果的な指向性音波が放射されることになる。
(5.4)変形例4
本実施形態の変形例4について説明する。変形例4では、空間の三次元構造に基づいて指向性スピーカー101が最適な位置に設置される例を示す。図10は、変形例4のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。
図10に示されるように、変形例4のサウンドマスキングシステム1では、指向性スピーカー101は、空間Rの設計情報に基づいて決定される最適な位置に設置される。
設計情報は、以下の少なくとも1つを含む。
・空間Rの三次元構造に関する情報
・空間Rに配置された物体(例えば、家具)の三次元構造及び位置に関する情報
具体的には、指向性スピーカー101から放射される指向性音波の最適な反射パスは、指向性スピーカー101が設置される空間についてのBIM(Building Information Modeling)データに基づいて算出される。BIMデータは、空間Rの設計情報の一例である。指向性スピーカー101は、算出された反射パスが実現される位置に、かつ、算出された反射パスに沿って指向性音波を放射可能な角度で設置される。
指向性スピーカー101が放射した指向性音波は、想定される反射パスを経て対象者Pへ照射される。図10に示される例では、指向性スピーカー101から放射された指向性音波は、天壁W1で反射されて対象者Pへ照射される。
変形例4によれば、空間の三次元構造に基づき、所定の領域へ指向性音波を最も効果的に照射可能な位置に、適切な角度で、指向性スピーカー101を設置することが可能となる。
(5.5)変形例5
本実施形態の変形例5について説明する。変形例5では、空間Rに複数の指向性スピーカー101が設置される例を示す。図11は、変形例5のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。
図11に示されるように、変形例5のサウンドマスキングシステム1では、デスクD1−1〜D1−3に対して指向性スピーカー101−1〜101−3がそれぞれ設置されている。
指向性スピーカー101−1〜101−3は、コントローラ10からの制御に従って指向性音波を放射する。
プロセッサ12は、ユーザから入力される指示に従い、指向性スピーカー101−1〜101−3のうち少なくとも何れかに指向性音波を放射させる。
具体的には、プロセッサ12は、例えば、ステップS110において、指向性スピーカー101−1〜101−3のうち、駆動させる指向性スピーカー101を選択するためのユーザ指示(以下「選択指示」という)を受け付ける。
プロセッサ12は、ステップS110の後、ステップS111において、記憶装置11に記憶されているマスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、この周波数帯域に応じた周波数帯域及び強度を計算する。
プロセッサ12は、計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。プロセッサ12は、生成した駆動信号を、ユーザにより選択された指向性スピーカー101へ供給する。
指向性スピーカー101−1〜101−3は、プロセッサ12から供給される駆動信号により振動する。その結果、指向性音波が放射される。
変形例5によれば、指向性スピーカー101−1〜101−3のうち任意の指向性スピーカー101から指向性音波を放射させることができるため、席毎に音響環境を調整することが可能となる。
(5.6)変形例6
本実施形態の変形例6について説明する。図12は、本実施形態の変形例6に係るサウンドマスキングシステムの構成を示す概略図である。図13は、図12に示されるサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。
図12に示されるサウンドマスキングシステム1aは、図13に示されるように空間R内において、2種類のスピーカーから所定の音圧、かつ、所定の周波数帯域の音波を放射することで、放射した音波の周波数近傍のノイズを聞き取りづらくするシステムである。
図12に示されるように、サウンドマスキングシステム1aは、指向性スピーカー101と、無指向性スピーカー105と、コントローラ10aとを備える。
無指向性スピーカー105は、コントローラ10aの制御に従って、指向性を有さない可聴音の音波(以下「無指向性音波」という)を放射するスピーカーである。無指向性音波は、指向性スピーカー101から放射される指向性音波よりも低い周波数帯の音波である。無指向性音波は、マスクすべき音の周波数帯域を含む。無指向性音波は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・環境音
・音楽
・機械の動作音(一例として、ダクト音)
・音響ノイズ(一例として、ランダムノイズ、ピンクノイズ、又は、その他の音響ノイズ)
無指向性スピーカー105は、例えば、空間R内の底壁W2に設置される。これにより、無指向性スピーカー105から放射された無指向性音波は、空間R内に向けて進行する。
無指向性スピーカー105は、可聴音の音波を放射可能な無指向性スピーカーであれば、いかなるスピーカーが用いられてもよい。
コントローラ10aは、指向性スピーカー101及び無指向性スピーカー105を制御する。コントローラ10aは、有線又は無線で、指向性スピーカー101及び無指向性スピーカー105と接続される。コントローラ10aは、例えば、図13に示されるように、空間R内の底壁W2に設置されている。
図12に示されるように、コントローラ10aは、記憶装置11と、プロセッサ12aと、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。
プロセッサ12aは、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、コントローラ10aの機能を実現するように構成される。プロセッサ12aは、コンピュータの一例である。例えば、プロセッサ12aは、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、指向性スピーカー101又は無指向性スピーカー105を制御するための駆動信号を供給する機能を実現する。
図14は、変形例6の概要の説明図である。指向性スピーカー101は、マスク対象音の周波数帯域を含む指向性音波S1を放射する。これにより、指向性音波S1は、人Pへ照射される。無指向性スピーカー105は、指向性音波S1よりも低い周波数帯域の無指向性音波S2を、全方位へ向けて放射する。指向性音波S1により、人Pへ到来するノイズN1はマスクされる。これにより、ノイズN1は、人Pにより聴き取られ難くなる。また、無指向性音波S2により、人Pへ到来するノイズN2はマスクされる。これにより、ノイズN2は、人Pにより聴き取られ難くなる。
変形例6において、コントローラ10aは、例えば、図4と同様にマスキング処理を実施する。コントローラ10aは、図4に示されるS110において、ユーザ指示の受付を実行する。
具体的には、ユーザが、不図示の入力デバイス(例えば、スイッチ)を操作すると、プロセッサ12aは、開始指示を受け付ける。
ステップS110の後、コントローラ10aは、図4に示されるS111において、音波の放射を実行する。
具体的には、記憶装置11には、情報処理において参照するデータとして、第1マスキングモデル及び第2マスキングモデルが記憶されている。第1マスキングモデルには、マスク対象音の周波数帯域と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている。第2マスキングモデルには、マスク対象音の周波数帯域と、無指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている。
ここで、図15を用い、変形例における第1マスキングモデルと第2マスキングモデルとの概念について説明する。図15は、マスキング効果を説明するための図である。
図15では、ある時刻Tにおけるノイズの周波数分布の例が示されている。図15に示される周波数分布には、周波数f3のノイズN1、周波数f4のノイズN2が含まれている。
図15において、横軸は周波数を表し、縦軸は音圧を表す。
図15で示される網掛け範囲Aは、周波数f1の音S1の放射(つまり、マスク)によって発生するマスキング効果の周波数分布を表す。周波数f1の音S1は、指向性スピーカー101から放射される指向性音波の例を表すものである。音S1が照射される人は、音S1によって発生するマスキング効果により、範囲A内に存在する、例えば、ノイズN1を、聞き取りにくくなる。
図15で示される網掛け範囲Bは、周波数f2の音S2、周波数f2’の音S2’、及び周波数f2’’の音S2’’の放射(つまり、マスク)によって発生するマスキング効果の周波数分布を表す。周波数f2の音S2、周波数f2’の音S2’、及び周波数f2’’の音S2’’は、無指向性スピーカー105から放射される、複数の周波数帯域を含む無指向性音波の例を表す。音S2〜音S2’’が照射される人は、音S2〜音S2’’によって発生するマスキング効果により、範囲B内に存在する、例えば、ノイズN2を、聞き取りにくくなる。このように、指向性音波S1と、無指向性音波S2〜S2’’でマスクできる音の周波数帯域には限界がある。第1マスキングモデルでは、マスキング効果が及ぶ範囲に基づき、マスク対象音の周波数帯域と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組み合わせとが関連付けられている。第2マスキングモデルでは、マスク対象音の周波数帯域と、無指向性音波の周波数帯域及び強度の組み合わせとが関連付けられている。
プロセッサ12aは、記憶装置11に記憶されている第1マスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、指向性音波の周波数帯域及び強度を計算する。プロセッサ12aは、記憶装置11に記憶されている第2マスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、無指向性音波の周波数帯域及び強度を計算する。
プロセッサ12aは、指向性音波について計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。プロセッサ12aは、生成した駆動信号を指向性スピーカー101へ供給する。プロセッサ12aは、無指向性音波について計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。プロセッサ12aは、生成した駆動信号を無指向性スピーカー105へ供給する。
指向性スピーカー101は、プロセッサ12aから供給される駆動信号により振動する。その結果、指向性音波が放射される。
無指向性スピーカー105は、プロセッサ12aから供給される駆動信号により振動する。その結果、全方向へ、無指向性音波が放射される。
変形例6に係るサウンドマスキングシステム1aは、ノイズの第1部分をマスク可能な第1周波数及び第1音圧を有する指向性音波を所定の領域へ向けて放射する指向性スピーカー101と、ノイズの第2部分をマスク可能な第2周波数及び第2音圧を有する無指向性音波を放射する無指向性スピーカー105と、指向性スピーカー101及び無指向性スピーカー105を制御するコントローラ10aとを有する。これにより、全方位的に放射された無指向性音波により低帯域のノイズがマスクされ、所定の領域へ放射された指向性音波により所定の周波数帯域のノイズがマスクされることになる。
図16は、従来のシステムが設置された空間の例を示す模式図である。図16に示されるシステムでは、複数の無指向性スピーカー20が設置される。無指向性スピーカー20は、複数の周波数帯域の無指向性音波を全方位へ放射することで、複数の周波数帯域におけるノイズをマスクするようにしている。
図17は、従来のシステムの無指向性スピーカーから放射される無指向性音波を説明するための図である。図17において、横軸は周波数を表し、縦軸は音圧を表す。従来のシステムでは、無指向性スピーカー20から放射する無指向性音波で複数の周波数帯域におけるノイズをマスク可能にするため、無指向性スピーカー20から放射される無指向性音波は、図17で示されるように、複数の周波数成分を含む。
しかしながら、無指向性スピーカー20から放射された無指向性音波は、所定の音圧で全方位へ進行していくため、現状の環境ノイズを許容している人にとっては、無指向性スピーカー20から放射された無指向性音波がノイズとなり得る。
変形例6に係るサウンドマスキングシステム1aによれば、指向性スピーカー101と無指向性スピーカー105とを有し、無指向性スピーカー105から放射される無指向性音波で低帯域のノイズをマスクし、指向性スピーカー101から領域を狭めて放射される指向性音波で所定の周波数帯域のノイズをマスクするようにしている。これにより、集中したい人に対しては指向性スピーカー101と無指向性スピーカー105との両方から放射される音波でノイズをマスクし、それ以外の人には、無指向性スピーカー105から放射される無指向性音波で最低限のノイズをマスクすることが可能となる。
また、2種のスピーカーを使用しているため、1台の無指向性スピーカー20から広い周波数帯域をカバーした無指向性音波を放射する必要がなくなるため、空間R全体のノイズレベルを、従来のシステムと比較して低減させることが可能となる。
したがって、変形例に係るサウンドマスキングシステム1aは、空間内の音響環境を向上させることができる。
(5.7)変形例7
変形例7について説明する。変形例7では、空間Rに複数の指向性スピーカー101及び無指向性スピーカー105が設置される例を示す。図18は、変形例7のサウンドマスキングシステムが設置された空間を示す模式図である。
図18に示されるように、変形例7のサウンドマスキングシステム1aでは、デスクD1−1,D1−2に指向性スピーカー101−1,101−2がそれぞれ設置されている。また、無指向性スピーカー105−1〜105−3が設置されている。
指向性スピーカー101−1,101−2は、コントローラ10aからの制御に従って指向性音波を放射する。無指向性スピーカー105−1〜105−3は、コントローラ10aからの制御に従って無指向性音波を放射する。
プロセッサ12aは、ユーザから入力される指示に従い、指向性スピーカー101−1,101−2のうち少なくとも何れかに指向性音波を放射させる。
具体的には、プロセッサ12aは、例えば、ステップS110において、選択指示を受け付ける。
プロセッサ12aは、ステップS110の後、ステップS111において、記憶装置11に記憶されている第1マスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、指向性音波の周波数帯域及び強度を計算する。第1マスキングモデルには、マスク対象音の周波数帯域と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている。また、プロセッサ12aは、記憶装置11に記憶されている第2マスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、無指向性音波の周波数帯域及び強度を計算する。第2マスキングモデルには、マスク対象音の周波数帯域と、無指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている。
プロセッサ12aは、指向性音波について計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。プロセッサ12aは、生成した駆動信号を、ユーザにより選択された指向性スピーカー101へ供給する。また、プロセッサ12aは、無指向性音波について計算した周波数帯域及び強度に応じた駆動信号を生成する。プロセッサ12aは、生成した駆動信号を無指向性スピーカー105−1〜105−3へ供給する。
指向性スピーカー101−1,101−2は、プロセッサ12aから供給される駆動信号により振動する。その結果、指向性音波が放射される。無指向性スピーカー105−1〜105−3は、プロセッサ12aから供給される駆動信号により振動する。その結果、全方向へ、無指向性音波が放射される。
変形例7によれば、無指向性スピーカー105−1〜105−3から無指向性音波を放射しつつ、指向性スピーカー101−1,101−2のうち任意の指向性スピーカー101から指向性音波を放射させることができる。このため、周囲のノイズを無指向性スピーカー105−1〜105−3からの無指向性音波でマスクしつつ、さらに集中したい対象者Pには、指向性スピーカー101−1,101−2からの指向性音波で所定の周波数のノイズをマスクすることが可能となる。
(6)その他の変形例
本実施形態では、コントローラ10,10aが空間R内の底壁W2に設置される場合を例に説明したが、本実施形態は、コントローラ10,10aが指向性スピーカー101を制御可能な位置に設置される場合にも適用可能である。
例えば、コントローラ10,10aは、空間R内の側壁(図示せず)に設置されてもよいし、天壁W1に設置されてもよい。
また、空間Rが区分けされた区分である場合には、コントローラ10,10aは、区分を形成する間仕切りに設置されてもよい。
また、コントローラ10,10aは、空間Rの内部に限らず、空間Rの外側に設置されてもよい。
また、本実施形態では、記憶装置11にマスキングモデルが記憶されている場合を説明したが、本実施形態は、記憶装置11に、マスク対象音の周波数帯域及び強度と、指向性音波の周波数帯域及び強度とが関連付けられたテーブルが記憶装置11に記憶されている場合にも適用可能である。
また、本実施形態では、マスキングモデルに、マスク対象音の周波数帯域と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている場合と、マスキングモデルに、マスク対象音の強度と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている場合とを説明した。本実施形態は、マスキングモデルに、マスク対象音の周波数帯域及び強度と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている場合にも適用可能である。
また、本実施形態では、第2マスキングモデルに、マスク対象音の周波数帯域と、無指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている場合を説明した。本実施形態は、第2マスキングモデルに、マスク対象音の強度と、無指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている場合にも適用可能である。また、本実施形態は、第2マスキングモデルに、マスク対象音の周波数帯域及び強度と、無指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている場合にも適用可能である。
また、本実施形態では、センサ102で対象者を検知すると、所定の領域に指向性音波を直接放射する場合を説明したが、本実施形態は、所定領域に放射される指向性音波が、指向性スピーカー101から放出された音が壁等で反射された反射音である場合でも適用可能である。
また、本実施形態では、センサ102により対象者を検知する場合を説明したが、本実施形態は、センサ102が、指向性音波の経路上、障がいになる人の検知、又は音のパスパターンの設定に使われる場合を適用可能である。
また、本実施形態では、センサ102により人等が検知されると指向性スピーカー101から指向性音波を放射させる例を説明したが、本実施形態は、指向性音波の放射方向における、指向性スピーカー101の近傍でセンサ102により人が検知された場合に、指向性スピーカー101の出力を停止するようにしてもよい。スピーカーによっては近くで聞くと音が大き過ぎるものがあるため、このような処理により過大な指向性音波が近距離で人に放射されることを避けることが可能となる。
また、本実施形態では、センサ102が対象者Pの直上に設置される場合を説明したが、本実施形態は、センサ102が、その他の位置に設置される場合にも適用可能である。センサ102が設置される位置は、例えば、指向性音波の放射先において対象者Pが滞在することが決定されている位置をセンシング可能な位置である。センサ102は、例えば、以下の少なくとも1つに設置される。
・空間Rの側壁
・底壁W2
・椅子C1
・デスクD1
・直上以外の天壁W1
また、本実施形態では、リモートコントローラ103がデスクD1上に置かれる場合を説明したが、本実施形態は、リモートコントローラ103が、例えば、デスクD1の側面、又は脚部に設置されたホルダに固定される場合にも適用可能である。
また、本実施形態では、マイク104は指向性スピーカー101の音波の進行範囲外に設置される場合を説明したが、本実施形態は、マイク104が音波の進行範囲内に設置される場合にも適用可能である。
また、本実施形態では、プロセッサ12が、マスキングモデルの入力変数として、周波数帯域、又は強度をマスキングモデルに入力する場合を説明したが、本実施形態は、プロセッサ12が、マスキングモデルの入力変数として、周波数帯域、及び強度をマスキングモデルに入力する場合にも適用可能である。このとき、マスキングモデルには、マスク対象音の周波数帯域及び強度と、指向性音波の周波数帯域及び強度の組合せとの相関関係が記述されている。
また、本実施形態では、BIMデータ等の三次元構造に関する情報が予め記憶されている場合を説明したが、本実施形態は、BIMデータ等の三次元構造に関する情報が、指向性スピーカー101を設置した後に、センシングされる場合にも適用可能である。また、3DフォーマットはBIMデータに限られない。
また、本実施形態では、無指向性スピーカー105が設置される場合を説明したが、本実施形態は、無指向性スピーカー105が完全な無指向性スピーカではない場合であっても適用可能である。
また、本実施形態では、記憶装置11に記憶されているマスキングモデルに、所定のマスク対象音の周波数帯域を入力することで、この周波数帯域に応じた周波数帯域及び強度を計算する場合を説明したが、本実施形態は、所定のマスク対象音が、ライフスタイルに合わせた状況に応じて複数設定されている場合にも適用可能である。ライフスタイルに合わせた状況とは、例えば、以下のうち少なくとも何れか、又は、その組み合わせを表す。
・スケジュール(会議、コアタイム等)
・環境(天気、気温、湿度、気圧、風向、風速等)
・人の属性(人数、年齢、性別等)
・暦(平日、休日、祝日、クリスマス、正月等)
・季節(春、夏、秋、冬)
・空間の属性(電車、道路、保育園、幼稚園、学校、公園、住宅、オフィス、カフェ、レストラン等)
ライフスタイルに合わせた状況に応じ、空間中の音響環境は異なる。そこで、プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されているマスキングモデルに、ライフスタイルに合わせた状況毎に応じたマスク対象音の周波数帯域を入力する。サウンドマスキングシステム1が置かれた状況の判別は、ユーザからの入力に基づいてなされてもよい。また、カメラ、計測器等のセンシングデバイスのセンシング結果に基づいてプロセッサ12が判別してもよい。
また、上記実施形態では、複数の指向性スピーカー101のうち少なくとも何れかがプロセッサ12aからの制御に従い指向性音波を放射する場合を説明したが、本実施形態は、複数の無指向性スピーカー105のうち少なくとも何れかがプロセッサ12aからの制御に従いむ指向性音波を放射する場合にも適用可能である。
また、上記実施形態では、センサ102,102a、又はリモートコントローラ103により、指向性スピーカー101を操作する場合を説明したが、本実施形態は、センサ、又はリモートコントローラにより、無指向性スピーカー105を操作する場合にも適用可能である。
また、上記実施形態では、マイク104により集音された空間音に基づく指向性音波を、指向性スピーカー101から放射させる場合を説明したが、本実施形態は、マイク104により集音された空間音に基づき無指向性音波を生成し、無指向性スピーカー105から放射させる場合にも適用可能である。
また、本実施形態では、作業効率性の面から説明したが、本実施形態は、プライバシー保護の観点に基づく音空間の切り分けへも適用可能である。例えば、グループAとグループBとが存在する場合、グループBにのみ指向性スピーカーにより指向性音波を提供することにより、グループAのプライバシーの保護が可能になる。
また、本実施形態では、指向性スピーカー101及び無指向性スピーカー105を組合せて用いる例を示したが、プロセッサ12は、対象者Pが不快感を覚えないように、指向性スピーカー101から放射される指向性音波の音圧及び無指向性スピーカー105から放射される無指向性音波の音圧を同時に制御しても良い。これにより、空間内の快適な音響環境を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
(7)付記
実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
(付記1)
空間中のノイズをマスクするサウンドマスキングシステム(1)であって、
ノイズの第1部分をマスク可能な第1周波数及び第1音圧を有する指向性音波を所定の領域へ向けて放射する指向性スピーカー(101)を具備し、
指向性スピーカーを制御するコントローラ(10)を具備する、サウンドマスキングシステム。
(付記1)によれば、空間内の音響環境を向上させることができる。
(付記2)
ノイズの第2部分をマスク可能な第2周波数及び第2音圧を有する無指向性音波を放射する無指向性スピーカー(105)を具備し、
第2周波数は、第1周波数よりも低く、
コントローラは、無指向性スピーカーを制御する、(付記1)に記載のサウンドマスキングシステム。
(付記2)によれば、全方位的に放射された無指向性音波により低帯域のノイズがマスクされ、所定の領域へ放射された指向性音波により所定の周波数帯域のノイズがマスクされることになる。 ことができる。
(付記3)
領域の空間音を集音するマイク(104)を具備し、
コントローラは、マイクによって集音された音に基づいて指向性スピーカーを制御する、(付記1)又は(付記2)に記載のサウンドマスキングシステム。
(付記3)によれば、マイクで集音された音に基づいて指向性スピーカーから放射される指向性音波の周波数帯域及び強度が調整されるため、周囲の環境に合わせた効果的な指向性音波が放射されることになる。
(付記4)
領域の空間音を集音するマイク(104)を具備し、
コントローラは、マイクによって集音された音に基づいて指向性スピーカー、及び無指向性スピーカーを制御する、(付記2)に記載のサウンドマスキングシステム。
(付記4)によれば、マイクで集音された音に基づき、指向性スピーカーから放射される指向性音波の周波数帯域及び強度と、無指向性スピーカーから放射される無指向性音波の周波数帯域及び強度とが調整されるため、周囲の環境に合わせた効果的な指向性音波及び無指向性音波が放射されることになる。
(付記5)
領域における人及び物体の少なくとも1つをセンシングするセンシング手段(102,102a)を具備し、
コントローラは、センシング手段によるセンシングの結果に基づいて指向性スピーカーを制御する、(付記1)乃至(付記4)のいずれかに記載のサウンドマスキングシステム。
(付記5)によれば、空間内の音響環境を自由に変化させることが可能となる。
(付記6)
指向性スピーカーは、空間の三次元構造に基づいて決定される位置に設置される(付記1)乃至(付記5)のいずれかに記載のサウンドマスキングシステム。
(付記6)によれば、所定の領域へ指向性音波を最も効果的に照射可能な位置に、適切な角度で、指向性スピーカー101を設置することが可能となる。
(付記7)
指向性スピーカーは、複数の指向性スピーカーを含み、
複数の指向性スピーカーは、それぞれ異なる領域へ向けて第1音波を放射し、
コントローラは、複数の指向性スピーカーをそれぞれ制御する(付記1)乃至(付記6)のいずれかに記載のサウンドマスキングシステム。
(付記7)によれば、領域毎に音響環境を調整することが可能となる。
1,1a…サウンドマスキングシステム
10,10a…コントローラ
101…指向性スピーカー
102,102a…センサ
103…リモートコントローラ
104…マイク
105…無指向性スピーカー
11…記憶装置
12,12a…プロセッサ
13…入出力インタフェース
14…通信インタフェース

Claims (9)

  1. 空間中のノイズをマスクするサウンドマスキングシステムであって、
    前記ノイズの第1部分をマスク可能な第1周波数及び第1音圧を有する指向性音波を所定の領域へ向けて放射する指向性スピーカーを具備し、
    前記指向性スピーカーを制御するコントローラを具備する、
    サウンドマスキングシステム。
  2. 前記ノイズの第2部分をマスク可能な第2周波数及び第2音圧を有する無指向性音波を放射する無指向性スピーカーを具備し、
    前記第2周波数は、前記第1周波数よりも低く、
    前記コントローラは、前記無指向性スピーカーを制御する、請求項1に記載のサウンドマスキングシステム。
  3. 前記領域の空間音を集音するマイクを具備し、
    前記コントローラは、前記マイクによって集音された音に基づいて前記指向性スピーカーを制御する、請求項1又は請求項2に記載のサウンドマスキングシステム。
  4. 前記領域の空間音を集音するマイクを具備し、
    前記コントローラは、前記マイクによって集音された音に基づいて前記指向性スピーカー、及び前記無指向性スピーカーを制御する、請求項2に記載のサウンドマスキングシステム。
  5. 前記領域における人及び物体の少なくとも1つをセンシングするセンシング手段を具備し、
    前記コントローラは、前記センシング手段によるセンシングの結果に基づいて前記指向性スピーカーを制御する、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のサウンドマスキングシステム。
  6. 前記指向性スピーカーは、前記空間の三次元構造に基づいて決定される位置に設置される請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のサウンドマスキングシステム。
  7. 前記指向性スピーカーは、複数の指向性スピーカーを含み、
    前記複数の指向性スピーカーは、それぞれ異なる領域へ向けて第1音波を放射し、
    前記コントローラは、前記複数の指向性スピーカーをそれぞれ制御する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のサウンドマスキングシステム。
  8. コンピュータに、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコントローラの機能を実現させるためのプログラム。
  9. 空間中のノイズをマスクするサウンドマスキング方法であって、
    前記ノイズの第1部分をマスク可能な第1周波数及び第1音圧を有する指向性音波を所定の領域へ向けて放射するステップを具備する、サウンドマスキング方法。



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GB2615606A (en) * 2022-02-15 2023-08-16 Sarkis Scotland Ltd Apparatus for obscuring noise
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