JP2002350547A - 放射線画像検出器および放射線画像形成システム - Google Patents

放射線画像検出器および放射線画像形成システム

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JP2002350547A
JP2002350547A JP2001162124A JP2001162124A JP2002350547A JP 2002350547 A JP2002350547 A JP 2002350547A JP 2001162124 A JP2001162124 A JP 2001162124A JP 2001162124 A JP2001162124 A JP 2001162124A JP 2002350547 A JP2002350547 A JP 2002350547A
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Japan
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radiation image
image
image detector
detector according
lens unit
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JP2001162124A
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English (en)
Inventor
Koji Amitani
幸二 網谷
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線シンチレータ、レンズアレイ、前記レン
ズアレイの各々のレンズユニットに対応するエリアセン
サをこの順に配置して構成した放射線画像検出器及び放
射線画像形成システムであって、高い集光効率を有し、
さらには、前記レンズアレイを配設したレンズユニット
の機械的強度をも高めたものを提供する。 【解決手段】 X線シンチレータ、レンズアレイ、前記
レンズアレイの各々のレンズユニットに対応するエリア
センサをこの順に配置して構成され、前記エリアセンサ
が千鳥状に配置されていることを特徴とする放射線画像
検出器とそれを用いた放射線画像形成システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばX線マン
モグラフィや胸部、四肢骨等の撮影等に用いられる放射
線画像検出器及び放射線画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】医療診断用のX線画像撮影に用いられる
システムとしては、ハロゲン化銀写真フィルムを蛍光増
感紙に密着させ、X線画像を露光し、自動現像機で現
像、定着、水洗、乾燥する画像形成システムが従来より
一般的に使われてきた。
【0003】このような医療用X線画像診断や非破壊検
査では、ハロゲン化銀乳剤を用いたいわゆるX線フィル
ムが広く用いられてきた。とくに医用画像診断において
は増感紙とX線フィルムを組み合わせたスクリーン・フ
ィルムシステムが100年来用いられている。
【0004】これら画像情報はいわゆるアナログ画像情
報であって、近年発展を続けているデジタル画像情報の
ような、自由な画像処理や瞬時の電送ができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】X線画像のデジタル技
術の一つとしてコンピューテッド・ラジオグラフィ(C
R)が現在医療現場で受け入れられている。しかしなが
ら鮮鋭性が十分でなく空間分解能も不充分であり、スク
リーン・フィルムシステムの画質レベルには到達してい
ない。そして、さらに新たなデジタルX線画像技術とし
て、例えば雑誌Physics Today,1997
年11月号24頁のジョン・ローランズ論文“Amor
phous Semiconductor Usher
in Digital X−ray Imagin
g”や、雑誌SPIEの1997年32巻2頁のエル・
イー・アントヌクの論文”Development o
f aHigh Resolution,Active
Matrix,Flat−Panel Imager
with Enhanced Fill Facto
r”等に記載された、薄膜トランジスタ(TFT)を用
いた平板X線検出装置(FPD)が開発されている。
【0006】これはCRより装置が小型化し、画質が優
れているという特徴がある。しかし、一方ではTFTの
もつ画像素子の大きさの制限から、画像の分解能が3〜
4lp/mm程度と低いという欠点がある。また、別の
X線デジタル技術として、X線シンチレータと少数個の
CCDを用いる方法が知られている。しかしながらこの
少数個のCCDを用いた放射線画像検出器は大型にな
り、重量が重いことが欠点である。
【0007】本発明者らは、特願平2000−3184
6号において、上記問題点を解決すべく、X線シンチレ
ータ、レンズアレイ、前記レンズアレイの各々のレンズ
ユニットに対応するエリアセンサをこの順に配置して構
成した放射線画像検出器及び放射線画像形成システムを
提案した。前記X線シンチレータにて、可視光に変換さ
れた画像を、レンズアレイで集光し、さらにエリアセン
サによって画像信号として取り出すものである。このよ
うなレンズによって集光するシステムは、空間分解能が
高く高画質であり、しかも薄型で軽量化が可能である
が、さらに集光効率を向上させ、光量子モトルや電気ノ
イズを減らすことが要求される。
【0008】よって、本発明の目的は、X線シンチレー
タ、レンズアレイ、前記レンズアレイの各々のレンズユ
ニットに対応するエリアセンサをこの順に配置して構成
した放射線画像検出器及び放射線画像形成システムであ
って、高い集光効率を有し、さらには、前記レンズアレ
イを配設したレンズユニットの機械的強度をも高めた放
射線画像検出器及び放射線画像形成システムを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成によって達成された。
【0010】1.X線シンチレータ、レンズアレイ、前
記レンズアレイの各々のレンズユニットに対応するエリ
アセンサをこの順に配置して構成され、前記エリアセン
サが千鳥状に配置されていることを特徴とする放射線画
像検出器。
【0011】2.前記各々のレンズユニットが、六角形
の隔壁で仕切られていることを特徴とする上記1に記載
の放射源画像検出器。
【0012】3.前記X線シンチレータは、X線の曝射
により可視光を発するガドリウムオキシサルファイドや
沃化セシウムから構成されることを特徴とする上記1ま
たは2に記載の放射線画像検出器。
【0013】4.前記レンズユニットが、複数の異なる
レンズの組み合わせからなるレンズ群から構成されるこ
とを特徴とする上記1〜3のいずれか1項に記載の放射
線画像検出器。
【0014】5.前記レンズユニットの結像倍率が1/
1.5から1/20であることを特徴とする上記4に記
載の放射線画像検出器。
【0015】6.前記レンズユニットの実効Fナンバー
が、8以下であることを特徴とする上記4または5に記
載の放射線画像検出器。
【0016】7.前記レンズユニットの結像面での中心
と周辺とのMTFの差が30%以内であることを特徴と
する上記4〜6のいずれか1項に記載の放射線画像検出
器。
【0017】8.前記レンズユニットの半画角が35°
以下であることを特徴とする上記4〜7のいずれか1項
に記載の放射線画像検出器。
【0018】9.前記各レンズユニットが焦点合わせ手
段を有することを特徴とする上記4〜8のいずれか1項
に記載の放射線画像検出器。
【0019】10.前記レンズが、PbOを0.5%以
上75%未満含有することを特徴とする上記4〜9のい
ずれか1項に記載の放射線画像検出器。
【0020】11.前記エリアセンサは、固体撮像素子
から構成されることを特徴とする上記1〜10のいずれ
か1項に記載の放射線画像検出器。
【0021】12.前記固体撮像素子が、CCDまたは
CMOSセンサであることを特徴とする上記11に記載
の放射線画像検出器。
【0022】13.前記X線シンチレータと前記レンズ
アレイとの間に透明部材が存在することを特徴とする上
記1〜12のいずれか1項に記載の放射線画像検出器。
【0023】14.前記透明部材が、PbOを0.5%
以上75%未満含有する透明のガラス板であることを特
徴とする上記13に記載の放射線画像検出器。
【0024】15.X線画像を、上記1〜14のいずれ
か1項に記載の放射線画像検出器により検出し、前記放
射線画像検出器からX線画像を画像信号として取り出
し、前記画像信号をレーザー光強度変化に変換し、少な
くとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料に走査露光し、ハロゲン化銀溶剤を
含むアルカリ性処理組成物を用いて現像して、前記感光
性ハロゲン化銀乳剤層の未露光ハロゲン化銀の少なくと
も一部を転写性銀錯塩とし、この転写性銀錯塩の少なく
とも一部を銀沈澱核含有受像層へ転写して、この銀沈澱
核含有受像層に画像を形成させ、画像形成の後に前記銀
沈澱核含有受像層を感光要素から切り離すことによりX
線画像を得ることを特徴とする放射線画像形成システ
ム。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の放射線画像検出
器及び放射線画像形成システムの実施の形態を、図面に
基づいて説明するが、この発明は、この実施の形態に限
定されるものではない。
【0026】図1は放射線画像形成システムの概略構成
図である。放射線画像形成システムは、X線管1から照
射されるX線により被写体60の撮影を行い、X線画像
を放射線画像検出器2に捕獲する。この放射線画像検出
器2からX線画像を画像信号として取り出し、画像処理
部3で画像処理してネットワーク4に送る。ネットワー
ク4にはディスプレイ5や出力機器6が接続されてお
り、CRTあるいは液晶ディスプレイなどのディスプレ
イ5にX線画像を表示したり、銀塩ドライ方式を含むレ
ーザイメージャー、あるいはインクジェットプリンタ等
の出力機器6でX線画像をプリントして出力する。
【0027】放射線画像検出器2は、図2〜図5に示す
ように構成される。図2は放射線画像検出器の正面図で
ある。参照符号の20は、各レンズユニットを仕切るた
めの隔壁、23は複数の異なるレンズの組み合わせから
なるレンズ群から構成されるレンズユニットである。隔
壁20およびレンズユニット23は、実際には保護部材
やX線シンチレータに隠れて正面からは見えない。ま
た、レンズユニット23の奥側には、各レンズユニット
23に対応するエリアセンサ24であるCCD等が配置
されている(図2では不図示)。
【0028】図2では、各レンズユニット23が、放射
線画像検出器2の縦方向に、左側から、7個、6個、7
個、6個、7個、6個と千鳥状に計39個配置されてい
る例である。これは各レンズユニット23に対応するエ
リアセンサも同様に千鳥状に計39個配置されているこ
とを意味する。
【0029】千鳥状とは、互い違いに、という意味であ
り、本発明において千鳥状に配置されるとは、隔壁で囲
まれたレンズユニット1つおよびエリアセンサ1つを含
む範囲を1ユニットとしたときに、1ユニットの周囲の
隔壁を放射線画像検出器2の平面上において延長する
と、他のユニットとぶつかるように配置されることを言
う。
【0030】例えば、特願2000−31846号で
は、本願図2と同じ放射線画像検出器の平面上に、図2
と同じレンズユニットおよびエリアセンサを配置する場
合、縦6個×横6個=計36個の配置となっていた。つ
まり、四角形の放射線画像検出器の平面上において、各
辺に平行に隔壁を設けると、1ユニットに関しては四角
形の形状で隔壁を有する。このような配置だと、各隔壁
を延長しても、他のユニットとはぶつからない。一般的
には、各エリアセンサ間の距離が同じである方が、エリ
アセンサを高密度に配置できるが、通常のマトリックス
状の配置では、対角方向の距離が長くなり、また、各エ
リアセンサが取り込む画像領域が、長方形の場合は、長
い方の方向で配置密度が制限を受ける。1ユニットの隔
壁の形状を4角形としたまま、より多くのエリアセンサ
を配置しようとすると、レンズユニットの大きさや電気
部品の実装などの制約から、隔壁の厚さを持たせること
が出来なくなり、ひいては放射線画像検出器の機械強度
を低下させることになる。
【0031】一方、本発明のように、エリアセンサが千
鳥状に配置されることによって、再近接のエリアセンサ
間の距離を変えずに、高密度に配置されることになっ
て、縮小倍率を大きくすることができ、よって集光効率
が向上し、光量子モトルや電気ノイズを減らすことがで
きる。画質も当然向上する。
【0032】また、エリアセンサが千鳥状に配置される
ことによって、隔壁の厚さを従来通りに維持でき、ま
た、1ユニットの周囲の隔壁を放射線画像検出器2の平
面上において延長すると他のユニットとぶつかるような
配置となる(すなわちハニカム状の隔壁で構成される)
ため機械強度は格段高くなり、長期にわたり鮮明な画像
を維持することができる。本実施の形態(図2)におい
ては、各レンズユニットの隔壁の形状は六角形とした。
【0033】隔壁20の素材は不透明なプラスチックや
金属を用いることにより、レンズユニット間の光の滲み
を防止でき、鮮明な画像が得られる。
【0034】図3は図2で示した放射線画像検出器のA
−A’断面の模式図である。放射線画像検出器2は、X
線シンチレータ21、レンズアレイ22、そしてレンズ
アレイ22の各々のレンズユニット23に対応するエリ
アセンサ24をこの順に配置して構成される。X線シン
チレータ21は、保護部材25により保護される。レン
ズアレイ22の各々のレンズユニット23は、レンズ支
持部材28に支持され、X線シンチレータ21とレンズ
アレイ22との間には、透明部材26が配置される。エ
リアセンサ24は、エリアセンサ支持部材27に支持さ
れている。
【0035】放射線画像検出器2の構成要素の形状、厚
み、光線経路などは正確ではない。隔壁20は直接X線
シンチレータ21に触れるのではなく、透明部材26
は、隔壁20がX線シンチレータ21に当たって、隔壁
20の境界線が画像の欠落部分となることを防いでい
る。透明部材26としては、ガラス板が好ましく用いら
れる。さらにこのガラス板に、PbOが0.5%以上そ
して75%未満含有せしめることにより、照射するX線
によるエリアセンサ24の劣化を防止することができ
る。
【0036】図3は放射線画像検出器の縦断面の模式図
であり、あくまでも一例を示し、必須要素はX線シンチ
レータ21、レンズアレイ22、エリアセンサ24であ
り、X線シンチレータ21、レンズアレイ22、そして
レンズアレイ22の各々のレンズユニット23に対応す
るエリアセンサ24をこの順に配置したため、空間分解
能が高く高画質であり、厚さが薄く小型で、しかも軽量
である。
【0037】X線シンチレータ21は、ガドリウムオキ
シサルファイドや沃化セシウムから構成され、X線の曝
射により可視光を発することで空間分解能が高く高画質
である。
【0038】レンズユニット23は、複数の異なるレン
ズの組み合わせからなるレンズ群から構成され、空間分
解能が高く高画質であり、厚さを薄くすることができ
る。
【0039】レンズユニット23の結像倍率は、1/
1.5から1/20であり、結像倍率が1/1.5より
大きいとエリアセンサが大きくなりすぎて配置が困難と
なり、1/20より小さいとX線シンチレータ21から
レンズまでの距離が長くなり、放射線画像検出器2の厚
みが増大する。
【0040】このレンズユニット23の結像倍率と厚み
について、図7の模式図に基づいて詳細に説明する。レ
ンズユニット23の物体側主平面をHとし、レンズユニ
ット23の像側主平面をH’とし、結像倍率はM=S’
/Sで符号は全て正とする。
【0041】厚み方向の全長は、L=S+HH’+S’
=f(1+M+1/M)+HH’ここでfはレンズの焦
点距離である。結像倍率Mはエリアセンサ24の配置
上、M<1となる。
【0042】HH’はレンズユニットに固有の定数であ
るので、上式の第1項のみについて考える。カッコ内は
M=1のとき最小となり、Mが小さくなるにつれて増大
する。よって厚みを小さくするには、Mは1になるべく
近い値が良いが、1に近づくとエリアセンサ24間の間
隔が小さくなり、物理的な配置が困難となる。エリアセ
ンサ24の配置が可能で、かつ厚みを適当に抑えるため
には、結像倍率Mは1/20<M<1/1.5の値をと
るのが望ましい。さらに望ましくは1/10<M<1/
2をとるのがよい。
【0043】第1項を小さくするには、fを小さくして
もよい。ただしfが小さくなりすぎるとレンズユニット
の設計、製作が困難となるため、2<f<20(単位は
mm)とするのがよい。さらに望ましくは4<f<10
をとるのがよい。
【0044】レンズユニット23の実効Fナンバーが、
8以下であり、レンズユニットの実効Fナンバーを8以
下にすることによって集光効率を上げることで、感度の
高い検出器を実現できる。
【0045】レンズユニットの実効Fナンバーは、Fe
=S’/Dsで表される。ここでDsはレンズユニット
の入射瞳直径である。集光効率は発光点に対する入射瞳
の見こみ角で決まるので、入射瞳の大きい、すなわちF
ナンバーが小さく明るいレンズユニットを使用するのが
望ましい。好ましくは、Fe≦8である。
【0046】レンズユニット23の結像面での中心と周
辺とのMTFの差が30%以内であり、レンズユニット
23の結像面での中心と周辺とのMTFの差が30%以
内であれば鮮明な画像が得られる。
【0047】レンズユニットのMTFは、カメラ用など
では周辺部と中心部で差があっても実用上は問題ない
が、この発明では隔壁20により仕切られた各レンズユ
ニットの結像した画像を多数集積して1枚の画像とする
ため、各レンズユニットの結像した画像中では、中心や
周辺といった区別はなくなり、全域にわたって良好な性
能を保持する必要がある。このため中心部と周辺部のM
TFの差は30%以内に抑えるのがよい。これによりデ
ィスプレイ全域にわたってムラのない良好な画像が得ら
れる。なお、MTFはエリアセンサの画素ピッチに対応
した空間周波数に対するものとする。
【0048】レンズユニット23の半画角が35°以下
であり、レンズユニット23の半画角を35°以下にす
ることでレンズユニットによって結像させる画像の周辺
の光量の低下が少なく、検出器の感度をさらに上げるこ
とができる。
【0049】レンズユニットの像面の明るさは、周辺部
では半画角ωとともに暗くなる。ここでtanω=Y/
Sである。像面の明るさは中心部の明るさを10とする
と、1(ω)=10cosω4とωの関数で表される。半
画角が大きい方が広い範囲を結像させることができてよ
いが、大きすぎると周辺部が暗くなり、画像にムラがで
きる。この発明では、<35°とすることが好ましい。
これによりディスプレイ全域にわたってムラのない良好
な画質が得られる。なお、ωは各レンズユニットのX線
シンチレータ上の集光エリアが、長方形あるいは正方形
のときには、対角方向で計算するものとする。
【0050】レンズユニット23のガラス成分として
は、酸化鉛(PbO)を0.5%以上75%未満含有さ
せることにより、照射するX線によるエリアセンサ24
の劣化を防止することができる。
【0051】エリアセンサ24は、固体撮像素子から構
成されることが好ましく、その中ではCCDやCMOS
センサ等の固体撮像素子から構成されることが好まし
い。エリアセンサ24としてCCDやCMOSセンサ等
の固体撮像素子を用いることで鮮明な画像が得られる。
本実施の形態ではCCDを用いた。
【0052】この放射線画像検出器2は、図4及び図5
に示すように各レンズユニット23が焦点合わせ手段を
有することが好ましい。
【0053】図4はレンズユニット23をスペーサ31
により焦点合わせするときの説明図である。レンズ支持
部材28とレンズ鏡枠30の間にスペーサ31を入れる
ことにより、レンズユニット23やレンズ支持部材28
の製造誤差を捕正して焦点合わせをすることができる。
このスペーサ31は0.01mmきざみで何種類か準備
して、最適なものを用いるようにする。
【0054】図5はレンズ鏡枠30にネジ32を切るこ
とにより焦点合わせするときの説明図である。ピントが
合ったところで接着剤などによりレンズ鏡枠30を固定
する。
【0055】焦点合わせはいずれもX線シンチレータ2
1の位置にチャートなどを置き、エリアセンサ24の画
像を見ながら行うことができ、目視でも、画像処理によ
るものでもよい。このように各レンズユニット23が焦
点合わせ手段を有することで、レンズユニット23の製
造上のバラツキや検出器自体のたわみ等から、スペーサ
等を用いてレンズアレイ22の各レンズユニット23の
焦点合わせをすることで鮮明な画像が得られる。
【0056】図6は格子が無い場合に放射線画像検出器
2に被写体の接触等で力が加わり、X線シンチレータ部
が湾曲したときの縦断面図である。図6では湾曲が誇張
してあり、同じような状況は温湿度変化や放射線画像検
出器2内外の気圧の変化によっても起こり、レンズユニ
ット23の焦点をずらし画質を劣化させる要因となる。
図6では表してないが、X線シンチレータ部が湾曲する
と、レンズ支持部材28も空圧を受けて同様に湾曲する
ので、格子はレンズ支持部材28のX線シンチレータ2
1側とエリアセンサ24側の両方にあるのが望ましい。
【0057】図8は放射線画像検出器の1ユニットの断
面図である。1ユニットとは、1つのレンズユニットに
対応するX線シンチレータの集光エリアと、前記レンズ
ユニットに対応するエリアセンサを含む。
【0058】放射線画像検出器2の1ユニットはX線シ
ンチレータ21上で25×25mmの領域をエリアセン
サ24であるCCD上で5×5mmに縮小結像させる。
レンズユニット23の焦点距離はf=5.9mm、実効
Fナンバーは2.8、撮影倍率はM=1/5、半画角は
ω=23.3°である。また、レンズユニット23は4
群5枚構成となっており、X線シンチレータ21の発光
のスペクトルの広がりも考慮し、単色収差のみでなく、
色収差も補正してある。レンズ像側の平板はモアレ縞を
防ぐためのローパスフィルタである。発光が赤外にも広
がる場合には、赤外カットフィルタを追加する場合もあ
る。
【0059】図8の3本の光束はX線シンチレータ上の
領域の、対角(物体高17.7mm)、横(12.5m
m)、中心に対応している。
【0060】CCDには画素サイズが10×10μmの
ものを用いており、有効領域の画素数は25万画素であ
る。この画素ピッチに対応した空間周波数は50本/m
mであり、これに対する対像高のMTFを図9以下に示
す。
【0061】実線はサジタル、点線はメリジオナル方向
を示す。一般にMTFは中心部分が高く、周辺に行くに
従い収差の影響で低下するが、ここでは周辺の低下が中
心のMTFから30%の範囲内(中心のMTFが0.8
0のときは0.56まで)に入るように設計がなされて
いる。
【0062】図10は放射線画像形成システムの概略図
を示し、放射線画像検出器2により検出し、この放射線
画像検出器2からX線画像を画像信号として取り出し、
画像信号をレーザー光強度変化に変換し、少なくとも1
層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写
真感光材料Pに露光手段71で走査露光し、画像形成装
置73によりハロゲン化銀溶剤を含むアルカリ性処理組
成物を用いて現像して、感光性ハロゲン化銀乳剤層の未
露光ハロゲン化銀の少なくとも一部を転写性銀錯塩と
し、この転写性銀錯塩の少なくとも一部を銀沈澱核含有
受像層へ転写して、この銀沈澱核含有受像層に画像を形
成させ、画像形成の後に前記銀沈澱核含有受像層を感光
要素から切り離すことによりX線画像を得ることで、例
えばマンモグラフィや四肢骨等に要求される高い高鮮鋭
性と高解像度の高画質のX線画像を迅速に且つ確実に得
ることができる。
【0063】以下、感光性ハロゲン化銀乳剤層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理について詳細に
説明する。
【0064】露光されたハロゲン化銀感光材料を、ハロ
ゲン化銀溶剤を含むアルカリ性処理組成物を用いて現像
して、感光性ハロゲン化銀乳剤層の未露光ハロゲン化銀
の少なくとも一部を転写性銀錯塩とし、この転写性銀錯
塩の少なくとも一部を銀沈澱核含有受像層へ転写して、
この銀沈澱核含有受像層に画像を形成させ、画像形成の
後に該銀沈澱核含有受像層を感光要素から切り離すこと
により写真画像を得る銀塩拡散転写法は、現在、当業界
では公知であり、その詳細は、エイ・ロット(A.Ro
tt)、イー・ワイデ(E.Weyde)、”フォトグ
ラフイック シルバーハライド ディフュージョン プ
ロセシズ(PhotographicSilver H
alide Diffusion Processe
s)”、フォーカルプレス社刊(Focal Pres
s、1972);ジェー・スタージ(J.Sturg
e)、ヴィー・ウォルワース(V.WalWort
h)、エー・シェツプ(A.Shepp)、”イメージ
ング プロセシズ アンド マテリアルズ:ネブレット
第8版(Imaging Processes and
Materials:Ncblete’s Eight
h Edition)”、バンノストランド レインホ
ールド社刊(Van Nostrand Reinho
ld 1989);ジー・ハイスト(G.Hais
t)、”モダン フォトグラフィック プロセシング
(Modern Photographic Proc
essing Vol.2)、ジョン ウィリー アン
ド サンズ社刊(John Wiley And So
ns 1979)などを参照できる。
【0065】この銀塩拡散転写法の一例として、ハロゲ
ン化銀乳剤を支持体上に塗布した感光要素と、銀沈澱核
を含む受像層を別の支持体上に塗布した受像要素とを重
ね合わせて、アルカリ性処理組成物、例えば、現像主薬
とハロゲン化銀溶剤とを含む高粘度の、あるいは低粘度
のアルカリ性処理組成物を、前記2つの要素の間に展開
し、転写現像処理後受像要素と処理組成物の間で剥離す
ることにより受像要素上に銀画像を得る、いわゆるピー
ルアパート方式を挙げることができる。また、受像要素
を剥離することなく転写画像を観察するモノシート方式
も知られている。さらには感光要素のみを処理組成物に
接触させた後、改めて感光要素と受像要素を重ね合わせ
て転写現像処理し、両者を剥離して受像要素上に転写画
像を得る方式も知られている。これら銀塩拡散転写法に
おいては、画像をその場で、即時に得るということがひ
とつの重要な特徴である。
【0066】この発明に用いられる感光要素、受像要
素、および処理組成物について説明する。この発明の感
光要素では、二酸化チタンまたはカーボンブラックを含
有するポリエチレンテレフタレートフィルムの両面を下
引き処理した支持体の一方に感光性ハロゲン化銀乳剤
層、その上に保護層を設け、もう一方の面にはカーボン
ブラック層と、その上に保護層を設ける感光要素が好ま
しく用いられる。前記層構成のほか、二酸化チタンまた
はカーボンブラックを含有するポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの両面を下引き処理した支持体の一方に二
酸化チタンの層、その上に感光性ハロゲン化銀乳剤層、
さらにその上に保護層を設け、もう一方の面にはカーボ
ンブラツク層と、その上に保護層を設ける感光要素が好
ましく用いられる。また上述のカーボンブラックの代わ
り、または、併用して染料を用いることができる。ま
た、ポリエチレンテレフタレートにカーボンブラックお
よび/または染料を含む場合は、一方の面にカーボンブ
ラックおよび/または染料の層を設けなくても良い。ま
た、前記二酸化チタンは他の白色顔料に置き換えても良
い。
【0067】支持体としては、前記のポリエチレンテレ
フタレートの他に、ポリエチレンナフタレート、シンジ
オタクチックポリスチレン、ポリエチレンでラミネート
された紙、バライタ紙及び三酢酸セルロース等が用いら
れる。前記の感光性ハロゲン化銀乳剤層、保護層、カー
ボンブラック層等には、通常、親水性バインダー、例え
ばゼラチン等を含む。
【0068】この発明に係る感光材料の乳剤層の膜厚は
0.5〜6.0μmの範囲が好ましく、0.8〜4.0
μmの範囲がより好ましい。ここで言う乳剤層の膜厚と
は、片側に乳剤層が多層ある場合は、それら全層を合計
した膜厚を言う。膜厚は、感光要素を23℃、50%R
Hの雰囲気に少なくとも2時間放置し、この感光材料の
断面を電子顕微鏡観察の写真から測定することができ
る。
【0069】感光材料に使用される乳剤は、公知の方法
で製造できる。結晶の晶癖は立方体、14面体、8面体
及び(111)面と、(100)面等の面が任意に混在
する、例えば、球状の形をしていてもよい。ハロゲン化
銀の結晶構造は、内部と外部が異なったハロゲン化銀組
成からなっていてもよい。例えば、特開平2−8584
6号等に開示されている内部高沃度型単分散粒子が挙げ
られる。
【0070】更に、この発明に好ましく用いられるハロ
ゲン化銀乳剤としては、平均アスペクト比が2より大き
い平板状粒子であり、好ましくは3以上20以下の平板
状粒子である。ここで言うアスペクト比とは平板状粒子
の主平面の直径(粒径)と厚みの比を言う。ここにハロ
ゲン化銀粒子の主平面の直径とは、主平面の投影面積に
等しい面積の円の直径を言う。
【0071】この発明において平板状ハロゲン化銀粒子
の主平面の直径は好ましくは0.05〜2.0μm、よ
り好ましくは0.1〜1.5μm、特に好ましくは0.
15〜1.0μmである。一般に、平板状ハロゲン化銀
粒子は、二つの平行な主平面を有する平板状であり、従
ってこの発明における「厚み」とは平板状ハロゲン化銀
粒子を構成する二つの平行な主平面の距離で表される。
係る平板状粒子の利点は、分光増感効率の向上、画像の
粒状性及び鮮鋭性の改良等が得られるとして、例えば、
英国特許2,112,157号、米国特許4,439,
520号、同4,433,048号、同4,414,3
10号、同4,434,226号、特開昭58−113
927号、同58−127921号、同63−1383
42号、同63−284272号、同63−30534
3号等で開示されており、乳剤はこれらの公報に記載の
方法により調製することができる。更に米国特許4,0
63,951号、同4,386,156号、同5,27
5,930号、同5,314,798号に記載されてい
る(100)主平面を有する平板状粒子も好ましく用い
られる。
【0072】この発明に用いられる更に好ましいハロゲ
ン化銀乳剤は、沃化銀3モル%未満の沃臭化銀、沃塩臭
化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩化銀であり、特に好ましく
は沃化銀の含有率が1.0モル%未満の臭化銀、沃臭化
銀又は沃塩化銀である。上述した乳剤は、粒子表面に潜
像を形成する表面潜像型或いは粒子内部に潜像を形成す
る内部潜像型、表面と内部潜像を形成する型のいずれの
乳剤であってもよい。
【0073】この発明に係るハロゲン化銀乳剤は単分散
性であることが好ましく用いられ、平均体積粒径の変動
係数が20%以内の範囲、特に10%以内の範囲に含ま
れるものが好ましく用いられる。この発明で言う平均体
積粒径とは、平板状粒子の場合は平板状粒子の体積を同
体積を有する立方体の体積に換算して、個々の粒子の体
積を換算した立方体の一辺の長さの平均を言う。その他
の形状を有する粒子の場合も同じく換算する。尚、前記
した立方体、14面体の粒子と平板状粒子を混合して用
いてもよい。
【0074】この発明に用いられるハロゲン化銀粒子に
は、Fe、Co、Ru、Rh、Re、Οs、Irから選
ばれる金属の錯体を含有することが好ましく、1種類で
も同種あるいは異種の金属錯体を2種以上併用しても良
い。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9モルか
ら1×10-2モルの範囲が好ましく、1×10-8モルか
ら1×10-4の範囲がより好ましい。この発明において
は、遷移金属錯体は、下記一般式で表される6配位錯体
が好ましい。
【0075】一般式〔ML6m 式中、Mは元素周期表の6〜10族の元素から選ばれる
遷移金属、Lは架橋配位子、mは0、1−、2−、3−
又は4−を表す。Lで表される配位子の具体例として
は、ハロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化
物)、シアン化物、シアナート、チオシアナート、セレ
ノシアナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各
配位子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好
ましくはアコ、ニトロシル及びチオニトロシル等であ
る。アコ配位子が存在する場合には、配位子の一つ又は
二つを占めることが好ましい。Lは同一でもよく、また
異なっていてもよい。
【0076】Mとして、ロジウム(Rh)、ルテニウム
(Ru)、レニウム(Re)オスミウム(Os)及びイ
リジウム(lr)の場合の好ましい具体例を示す。 1:〔RhCl63- 2:〔RhCl5(H2O)〕2- 3:〔Rh(NO)2Cl4〕 4:〔Rh(NO)(H2O)Cl4- 5:〔Rh(NS)Cl52- 6:〔RuCl63- 7:〔RuBr63- 8:〔Ru(NO)Cl52- 9:〔Ru(NO)(H2O)Cl4- 10:〔Ru(NS)Cl52- 11:〔RuBr4(H2O)〕2- 12:〔Ru(NO)CN52- 13:〔ReCl63 14:〔Re(NO)Cl52- 15:〔Re(NO)CN52- 16:〔Re(NO)ClCN42- 17:〔Re(NO)Cl5- 18:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2- 19:〔OsCl63- 20:〔Os(NO)Cl52- 21:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2- 22:〔Os(NS)Cl(SCN)42- 23:〔IrCl52- 24:〔Ir(NO)Cl52- クロム、コバルト、鉄の化合物については六シアノ金属
錯体を好ましく用いることができる。以下に具体例を示
す。 25:〔Cr(NO)Cl52- 26:〔CrCl64- 27:〔Fe(CN)64- 28:〔Fe(CN)63- 29:〔Co(CN)63- これらの金属のイオン又は錯体イオンを提供する化合物
は、ハロゲン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒
子中に組み込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子
の調製、つまり核形成、成長、物理熟成、化学増感の前
後のどの段階で添加してもよいが、特に核形成、成長、
物理熟成の段階で添加するのが好ましく、更には核形
成、成長の段階で添加するのが好ましく、最も好ましく
は核形成の段階で添加する。添加に際しては、数回に渡
って分割して添加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均
一に含有させることもできる。
【0077】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌード
ル水洗法、フロキュレーション沈降法、限外濾過法等の
水洗方法がなされてよい。好ましい水洗法としては、例
えば、特公昭35−16086号記載のスルホ基を含む
芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は特
開昭63−158644号記載の凝集高分子剤例示G
3、G8等を用いる方法が特に好ましい脱塩法として挙
げられる。
【0078】この発明における感光性ハロゲン化銀粒子
は化学増感されていることが好ましく、増感方法として
はイオウ増感、セレン増感、テルル増感、貴金属増感、
還元増感等公知の増感法を用いることができる。また、
これら増感法は2種以上組み合わせて用いることもでき
る。イオウ増感にはチオ硫酸塩、チオ尿素化合物、無機
イオウ等を用いることができる。セレン増感、テルル増
感に好ましく用いられる化合物としては、特開平9−2
30527号記載の化合物を挙げることができる。貴金
属増感法に好ましく用いられる化合物としては、例えば
塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリ
チオシアネート、硫化金、金セレナイド、あるいは米国
特許第2,448,060号、英国特許第618061
号等に記載されている化合物を挙げることができる。
【0079】還元増感法の具体的な化合物としてはアス
コルビン酸、2酸化チオ尿素、塩化第1スズ、ヒドラジ
ン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化
合物等を用いることができる。また、乳剤のpHを7以
上またはpAgを8.3以下に保持して熟成することに
より還元増感することができる。
【0080】この発明の感光要素には、分光増感色素と
してシアニン色素、メロシアニン色素、コンプレックス
シアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、ホロ
ポーラーシアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色
素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素等を用い
ることができる。例えば特開昭63−159811号、
同60−140335号、同63−231437号、同
63−259651号、同63−304242号、同6
3−15245号、米国特許第4,639,414号、
同第4,740,455号、同第4,741,966
号、同第4,751,175号、同第4,835,09
6号に記載された増感色素が使用できる。
【0081】この発明に使用される有用な増感色素は、
例えばResearch Disclosure It
em176431V−A項(1978年12月p.2
3)、同Item1831X項(1978年8月p.4
37)に記載もしくは引用された文献に記載されてい
る。特に各種レーザーイメージャーやスキャナーの光源
の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に
選択することができる。例えば特開平9−34078
号、同9−54409号、同9−80679号等記載の
化合物が好ましく用いられる。
【0082】有用なシアニン色素は、例えば、チアゾリ
ン核、オキサゾリン核、ピロリン核、ピリジン核、オキ
サゾール核、チアゾール核、セレナゾール核及びイミダ
ゾール核等の塩基性核を有するシアニン色素である。有
用なメロシアニン染料で好ましいものは、前記の塩基性
核に加えて、チオヒダントイン核、ローダニン核、オキ
サゾリジンジオン核、チアゾリンジオン核、バルビツー
ル酸核、チアゾリノン核、マロノニトリル核及びピラゾ
ロン核等の酸性核も含む。
【0083】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は、特に強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色
素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素ある
いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増
感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色
素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色増感を示す物
質はリサーチ・ディスクロージャ(Reserch D
isclosure)176巻17643(1978年
12月発行)第23頁1VのJ項、あるいは前述の特公
昭9−25500号、同43−4933号、特開昭59
−19032号、同59−192242号等に記載され
ている。
【0084】分光増感色素の添加は、メタノールのよう
な有機溶媒に溶解した溶液として添加することができ
る。更に固体微粒子状の分散物を作製して添加すること
もできる。分光増感色素の添加量は、色素の種類や乳剤
条件によって一様ではないが、ハロゲン化銀1モル当た
り1〜900mgが好ましく、5〜400mgが特に好
ましい。分光増感色素は、化学熟成工程の終了前に添加
するのが好ましく、化学熟成の終了前に数回に分けて添
加してもよい。更に好ましくはハロゲン化銀粒子の成長
工程終了後から化学熟成工程の終了前であり、特に化学
熟成開始前が好ましい。
【0085】この発明において、化学増感(化学熟成)
を停止させるには乳剤の安定性を考慮すると化学熱成停
止剤を用いることが好ましい。この化学熟成停止剤とし
ては、ハロゲン化物(例えば、臭化カリウム、塩化ナト
リウム等)、カブリ防止剤又は安定剤として知られてい
る有機化合物(例えば、4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデン)等が挙げられ
る。これらは単独もしくは複数の化合物を併用してもよ
い。
【0086】この発明に用いられる感光材料の乳剤は、
物理熟成又は化学熟成前後の工程において、各種の写真
用添加剤を用いることができる。感光性ハロゲン化銀乳
剤層には、写真材料の製造工程、保存中、あるいは写真
処理中のカブリを防止したり写真性能を安定化させる目
的で、種々の化合物を含有させることができる。これら
の化合物としては、アゾール類(例えば、ベンゾチアゾ
リウム塩、ニトロイミダゾール類、ニトロベンズイミダ
ゾール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベンス
イミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプト
ベンゾチアゾール類、メルカブトベンズイミダゾール
類、メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール
類、ニトロベンゾトリアゾール類、ベンゾトリアゾール
類)、メルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン
類、チオケト化合物、アザインデン類(例えば、トリア
ザインデン類、テトラザインデン類、ペンタアザインデ
ン類)、ベンゼンスルホン酸類、ベンゼンスルフイン酸
類、ベンゼンスルホン酸アミド類、α−リポ酸等のよく
知られたカブリ防止剤や安定剤が好ましく用いられる。
【0087】代表例としては、1−フェニル−2−メル
カプトテトラゾール、4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデン、2−メルカプト
ベンゾチアゾール、5−カルボキシブチル−1,2−ジ
チオラン等がある。これらのさらに詳しい具体例及びそ
の使用方法については、例えば、米国特許3,982,
947号、特公昭52−28660号に記載されたもの
を用いることができる。
【0088】この発明の感光要素には、無機または有機
の硬膜剤を含ませることができる。例えば、クロム塩
(クロムミョウバン、酢酸クロム等)、アルデヒド類
(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、N−メチロ
ール化合物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒ
ダントイン等)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロ
キシジオキサン等)、活性ビニル化合物(1,3,5−
トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン、ビ
ス(ビニルスルホニル)メチルエーテル等)、ムコハロ
ゲン酸類(ムコクロル酸等)等を単独または組み合わせ
て用いることができる。
【0089】感光要素のハロゲン化銀乳剤層及びその他
の親水性コロイド層には塗布助剤を用いることができ
る。塗布助剤として、リサーチ・ディスクロージャー
(Research Disclosure)第176
巻、17643,26頁(1978)に記載されている
化合物や特開昭61−20035号に記載されている化
合物を用いることができる。さらに、感度上昇、コント
ラスト上昇または現像促進の目的で、例えば、ポリアル
キレンオキシド又はそのエーテル、エステル、アミン等
の誘導体、チオエーテル化合物、チオモルホリン類、四
級アンモニウム化合物、ウレタン誘導体、尿素誘導体、
イミダゾール誘導体、3−ピラゾリドン類等の化合物を
含んでも良い。このような化合物物例として、米国特許
2,400,532号、同2,423,549号、同
2,716,062号、同3,617,280号、同
3,772,021号、同3,808,003号等に記
載されている化合物を用いることができる。
【0090】感光要素のハロゲン化銀乳剤層及びその他
の親水性コロイド層には、水不溶性または難溶性高分子
重合体の分散物を含むことができる。例えば、単量体成
分としてアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシア
ルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リルアミド、ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル)、
アクリロニトリル、オレフィン、スチレン等の単独また
は組み合わせ、あるいはこれらとアクリル酸、メタクリ
ル酸、α、β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸等の組み
合わせを用いることができる。
【0091】感光要素における保護層は、ゼラチン等の
親水性ポリマーから成り、特開昭61−47946号、
同61−75338号に記載されているようなポリメチ
ルメタアクリレートラテックスやシリカ等のマット剤及
び、またはすべり剤を含むことができる。
【0092】感光要素には、ハロゲン化銀乳剤層及びそ
の他の親水性コロイド層にフィルターあるいはイラジエ
ーション防止等の目的で、染料や紫外線吸収剤を含ませ
ても良い。その他、この発明の感光要素には、帯電防止
剤、可塑剤を含ませることができる。
【0093】受像要素は、バライタ紙、三酢酸セルロー
スあるいはポリエステル化合物等の支持体上に銀沈澱核
を含有する受像層を塗布したものである。このような受
像要素は、好ましくは、銀沈澱核を分散させた適当なセ
ルロースエステル(例えば二酢酸セルロース)の溶液
を、必要により、下塗りした支持体上に塗布することに
より作ることができる。得られたセルロースエステルの
層をアルカリ加水分解させて、セルロースエステルの深
度方向の少なくとも一部分をセルロースに変える。アル
カリ加水分解のためのアルカリ溶液としては水酸化リチ
ウムと水酸化ナトリウムの混合溶液、または水酸化リチ
ウムと水酸化カリウムの混合溶液を用いることが好まし
く、これらのアルカリ剤はメタノールもしくはエタノー
ルに溶解させることが好ましい。アルカリ剤の添加量は
アルカリ溶液1リットル当たり0.1モルから3モルで
あることが好ましく、特に0.5モル〜2モルであるこ
とが好ましい。また、前記アルカリ溶液にはグリセリン
を添加することが好ましい。
【0094】銀沈澱核の具体例としては重金属、例えば
鉄、鉛、亜鉛、ニッケル、カドミウム、錫、クロム、
銅、コバルト、又は貴金属、例えば金、銀(微小コロイ
ド銀を含む)、白金、パラジウム等がある。また、重金
属、及び貴金属の硫化物塩、同セレン化物塩、例えば、
銅、アルミニウム、亜鉛、コバルト、ニッケル、銀、
鉛、アンチモン、ビスマス、セリウム、マグネシウム、
金、白金、パラジウム等の硫化物塩、又は、鉛、亜鉛、
アンチモン、ニッケル等のセレン化物塩も好ましく用い
ることができる。またあらかじめかぶらせておいたハロ
ゲン化銀粒子も、現像により還元され、金属銀としての
銀沈澱核として好ましく使用することができる。
【0095】銀沈澱核層及び/あるいは下にある加水分
解を受けなかった下層のセルロースエステル、例えば二
酢酸セルロースを含有するセルロースエステル層の加水
分解を受けなかった部分は、銀転写像の色調、安定性あ
るいは他の写真性能を改良するために1種あるいはそれ
以上のメルカプト化合物を含んでいることが好ましい。
このメルカプト化合物として特開昭49−120634
号、特公昭56−44418号、英国特許1,276,
961号、特公昭56−21140号、特開昭59−2
31537号、特開昭60−122939号に記載され
ている化合物が好ましい。
【0096】また、受像層と支持体との間に中和用酸性
層(中和層)を設けることが好ましい。中和層には、例
えば米国特許3,594,164号に記載の重合体酸等
が用いられる。好ましい重合体酸としては無水マレイン
酸共重合体(例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、
エチレン−無水マレイン酸共重合体等)及び(メタ)ア
クリル酸共重合体(例えば、アクリル酸−アルキルアク
リレート共重合体、アクリル酸−アルキルメタアクリレ
ート共重合体、メタアクリル酸−アルキルアクリレート
共重合体、メタアクリル酸−アルキルメタアクリレート
共重合体等)が挙げられる。この他にポリエチレンスル
ホン酸、ベンズアルデヒドスルホン酸とポリビニルアル
コールとのアセタール化物のようなスルホン酸を含むポ
リマーも有用である。また、中和層には未ケン化層で用
いられるメルカプト化合物を含んでいても良い。
【0097】また、膜物性改良の目的で、これらの重合
体酸と加水分解可能なアルカリ非浸透生ポリマーまたは
アルカリ浸透性ポリマーを混合して用いても良い。ま
た、受像要素には、画像保存性を良化させるための画像
安定化層を有することが好ましく、この安定化剤として
カチオン高分子電解質が好ましく、特に特開昭59−1
66940号、米国特許3,958,995号、特開昭
55−142339号、同54−126027号、同5
4−155835号、同53−30328号記載の水分
散ラテックス、米国特許2,548,564号、同3,
148,061号、同3,756,814号記載のポリ
ビニルピリジニウム塩、米国特許3,709,690号
記載の水溶性四級アンモニウム塩ポリマーあるいは米国
特許3,898,088号記載の水不溶性四級アンモニ
ウム塩ポリマーが好ましい。また、画像安定化層のバイ
ンダーとしては、酢酸セルロースが好ましく、特に酢化
度が40〜49%の二酢酸セルロースが好ましい。この
画像安定化層は前述の中和層と未ケン化層の間に設ける
ことが好ましい。さらに、未ケン化層や中和層には、ラ
イトパイピングを防ぐ目的で、白色顔料(例えば、二酸
化チタン、二酸化珪素、カオリン、二酸化亜鉛、硫酸バ
リウム)を含ませることができる。
【0098】受像層の表面には、処理液展開後の剥離時
に処理液が受像層の表面に付着するのを防止するため
に、剥離層を設けることが好ましい。このような剥離層
としては、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド、アルギン酸ナトリウムの他
に、米国特許3,772,024号、同3,820,9
99号及び英国特許1,360,653号記載のものを
用いることができる。遮光の方法として、支持体の紙の
中に遮光剤(例えば、カーボンブラックや有機黒色顔
料)を含ませる方法や、支持体の裏面に上記遮光剤を塗
布し、さらにその上に、白くするために白色顔料(例え
ば、二酸化チタン、二酸化珪素、カオリン、二酸化亜
鉛、硫酸バリウム)を塗布することが好ましい。
【0099】また、カールや脆性を良くする目的で、グ
リセリン等の吸湿剤やポリエチルアクリレートラテック
スのような膜質改良剤を含ませても良い。また、それら
の最上層に保護層を設けることが好ましい。その保護層
には、マット剤を含ませて接着性を良化させたり、筆記
性を持たせたりすることができる。前記の遮光層及び保
護層のバインダーとしては、ゼラチン、セルロースエス
テル、ポリビニルアルコール等が用いられる。
【0100】アルカリ性処理組成物としては、主成分と
して現像主薬、ハロゲン化銀溶剤及びアルカリ剤を含ん
でいる。現像主薬としては、少なくとも2つのヒドロキ
シル基及び/またはアミノ基がオルトまたはパラ位置換
したベンゼン誘導体(例えば、ハイドロキノン、ピロガ
ロール、メトール、グリシン、アミドール、p−アミノ
フェノール)、及びヒドロキシルアミン類、特に第一級
脂肪族N−置換、第二級脂肪族N−置換、芳香族N−置
換あるいはβ−ヒドロキシルアミン類で、例えば、ヒド
ロキシルアミン、N−メチルヒドロキシルアミン、N−
エチルヒドロキシルアミン、米国特許2,857,27
6号記載のもの、及び米国特許3,293,034号記
載のN−アルコキシアルキル置換ヒドロキシルアミン類
が包含される。また、特開昭49−88521号記載の
テトラヒドロフルフリル基をもつヒドロキシルアミン誘
導体も用いられる。また、西独特許出願(OLS)2,
009,054号、同2,009,055号、同2,0
09,078号に記載されているアミノレダクトン類
や、米国特許4,128,425号記載の複素環アミノ
レダクトン類も用いられる。また、米国特許3,61
5,440号記載のテトラアルキルレダクチン酸も用い
ることができる。
【0101】これら現像主薬の添加量はアルカリ性処理
組成物100g当たり0.5×10 -2モルから5×10
-2モル含有させることが好ましい。前記の現像主薬とと
もに、補助現像薬として、フェニドン類、p−アミノフ
ェノール類及びレダクトン類を併用することができ、特
にフェニドン類を併用することが好ましい。これら補助
現像主薬の添加量はアルカリ性処理組成物100g当た
り0.2×10-3モルから5×10-3モルであることが
好ましい。
【0102】ハロゲン化銀溶剤としては、チオ硫酸塩、
チオシアン酸塩、ウラシル及びその誘導体、米国特許
2,543,181号記載のもの、チオエーテル化合物
及び環式イミドと窒素塩基との組合せ、及び米国特許
2,857,274号記載の組合せを挙げることができ
る。また1,1−ビススルホニルアルカン及びその誘導
体もハロゲン化銀溶剤として用いることができる。これ
らハロゲン化銀溶制の添加量はアルカリ性処理組成物1
00g当たり5×10-4から5×10-1モル含有させる
ことが好ましく、特に1×10-3から5×10-2モル含
有させることが好ましい。重ね合わせた感光要素と受像
要素との間にアルカリ性処理組成物を展開させるため
に、この発明のアルカリ性処理組成物は重合体フィルム
形成剤、あるいは増粘剤を含むことが好ましい。ヒドロ
キシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース
はこの目的のために特に有用であり、適度の粘度を与え
る添加量で処理組成物の中に含有させる。処理組成物は
さらに、銀塩拡散転写法において公知の助剤、例えば、
カブリ防止剤、安定剤、色調剤等を含有させることがで
きる。これら助剤としては、例えば特開平2−1465
42号等に記載の化合物を使用することができる。アル
カリ性処理組成物には、写真性能の処理温度依存性を小
さくする目的及び転写画像の銀鏡化を防止する目的でメ
ルカプトイミダゾール化合物を添加することが好まし
い。アルカリ性処理組成物に沃化物を添加することによ
り、処理組成物を保存した場合の写真性能変動を少なく
することができる。
【0103】
【実施例】1.感光要素の作製 下引済み支持体(PET)上に下記の各層を塗布して感
光要素を作製した。 (1)感光層 金/イオウ増感した立方体沃臭化銀粒子 (平均粒径0.25μm、AgI含量0.5モル%)銀として 1.0g/m2 4−ヒドロキシ−6メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン 0.02g/m2 増感色素A 1.3×10-4g/m2 ゼラチン 3.6g/m2 増感色素A (2)保護層 ゼラチン 0.8g/m2 ポリメチルメタクリレート粒子(平均直径5μm) 0.1g/m2 ジヘキシスルホ琥珀酸ナトリウム 0.02g/m2 ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル 0.01g/m2 (3)バック層 (3−1)遮光層 カーボンブラック 4.5g/m2 ゼラチン 2.0g/m2 (3−2)保護層 ゼラチン 0.8g/m2 ポリメチルメタクリレート粒子(平均直径5μm) 0.1g/m2 ジヘキシスルホ琥珀酸ナトリウム 0.02g/m2 ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル 0.01g/m2 2.受像要素の作製 ポリエチレンで被膜された紙の上に順に次の層を設け受
像要素を作製した。1 (1)中和層 酢酸セルロース(酢化度55%) 6.5g/m2 メチルビニルエーテル−無水マイレン酸共重合体 4.5g/m2 1−(4−ヘキシルカルバモイルフェニル)−2−メルカプトイミダゾール 0.3g/m2 (2)画像安定化層 酢酸セルロース(酢化度46%) 5.0g/m2 ポリマーP 2.2g/m2
【0104】
【化1】
【0105】 (3)タイミング層 酢酸セルロース(酢化度55%) 8g/m2 (4)受像層 酢酸セルロース(酢化度55%) 2g/m2 硫化パラジウムコロイド 1.0×10-3g/m2 1−(4−ヘキシルカルバモイルフェニル)−2−メルカプトミダゾール 0.01g/m2 (5)ケン化 水酸化ナトリウム10gとグリセリン20gとメタノール240mlを混合し た液で表面からケン化し、水洗した。 (6)剥離層 ブチルメタアクリレート−アクリル酸共重合体(モル比15:85) 0.1g/m2 (7)バック層 前記支持体の表面に遮光層、白色層及び保護層を塗布した。 (7−1)遮光層 カーボンブラック 4g/m2 ゼラチン 8g/m2 (7−2)白色層 二酸化チタン 6g/m2 ゼラチン 0.8g/m2 (7−3)保護層 ポリメチルメタクリレート粒子(平均直径5μm) 0.2g/m2 ゼラチン 1.6g/m2 ジヘキシスルホ琥珀酸ナトリウム 0.02g/m2 ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル 0.03g/m2 3.処理組成物の作製 アルカリ性処理組成物を下記の処方に従い、窒素気流中
で調製した。調製後、開裂可能容器の処理組成物を充填
して処理組成物を作製した。
【0106】 組成 添加量 ウラシル 70g テトラヒドロピリミジンチオン 0.15g 水酸化カリウム 220g トリエタノールアミン 4.5g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(60%水溶液) 12g ヒドロキシエチルセルロース 35g 硝酸亜鉛・9H2O 30g 沃化カリウム 0.8g N,N−ビス(メトキシエチル)ヒドロキシルアミン(17%水溶液) 170g 4−メチル−4ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ピラゾリジノン 7g 二酸化チタン 3.8g 水 1000ml 4.処理 前記感光要素に対し、前述図1〜10において説明した
フラットパネルディテクタ(放射線画像検出器2)で得
たX線画像情報(足部骨像)を820nmの半導体レー
ザースキャナーで露光し、受像要素、処理組成物とそれ
ぞれ組み合わせた試料について、25℃で処理組成物の
液厚が35μmとなるように展開処理した後、15秒後
にそれぞれ剥離した。受像要素上に鮮鋭性、粒状性とも
に優れたX線画像が得られた。
【0107】
【発明の効果】X線シンチレータ、レンズアレイ、前記
レンズアレイの各々のレンズユニットに対応するエリア
センサをこの順に配置して構成した放射線画像検出器及
び放射線画像形成システムであって、高い集光効率を有
し、さらには、前記レンズアレイを配設したレンズユニ
ットの機械的強度をも高めた放射線画像検出器及び放射
線画像形成システムを提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像形成システムの概略構成図である。
【図2】放射線画像検出器の正面図である。
【図3】放射線画像検出器のA−A′断面の模式図であ
る。
【図4】レンズユニットをスペーサにより焦点合わせす
るときの説明図である。
【図5】レンズ鏡枠にネジを切ることにより焦点合わせ
するときの説明図である。
【図6】隔壁が無い場合に放射線画像検出器に被写体の
接触等で力が加わり、X線シンチレータ部が湾曲したと
きの縦断面図である。
【図7】放射線画像検出器に用いるレンズユニットの模
式図である。
【図8】放射線画像検出器の1ユニットの断面図であ
る。
【図9】対像高のMTFを示す図である。
【図10】放射線画像形成システムの概略図である。
【符号の説明】
1 X線管 2 放射線画像検出器 3 画像処理部 4 ネットワーク 5 ディスプレイ 6 出力機器 21 X線シンチレータ 22 レンズアレイ 23 レンズユニット 24 エリアセンサ 60 被写体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/14 H04N 5/32 27/146 H01L 27/14 K 27/148 D H04N 5/32 B A Fターム(参考) 2G088 EE01 FF02 GG10 GG14 GG16 GG19 GG20 JJ05 JJ09 JJ36 LL15 2H087 KA11 LA03 MA04 NA05 PA04 PA18 PB05 QA01 QA05 QA16 QA21 QA26 QA31 QA41 QA46 RA42 4M118 AA08 AA10 AB01 BA10 BA14 CB11 FA06 GA09 GA10 GD02 GD04 GD20 5C024 AX12 CX41 EX42 EX43 GX22 GY01 GY31

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線シンチレータ、レンズアレイ、前記
    レンズアレイの各々のレンズユニットに対応するエリア
    センサをこの順に配置して構成され、前記エリアセンサ
    が千鳥状に配置されていることを特徴とする放射線画像
    検出器。
  2. 【請求項2】 前記各々のレンズユニットが、六角形の
    隔壁で仕切られていることを特徴とする請求項1に記載
    の放射源画像検出器。
  3. 【請求項3】 前記X線シンチレータは、X線の曝射に
    より可視光を発するガドリウムオキシサルファイドや沃
    化セシウムから構成されることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の放射線画像検出器。
  4. 【請求項4】 前記レンズユニットが、複数の異なるレ
    ンズの組み合わせからなるレンズ群から構成されること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射
    線画像検出器。
  5. 【請求項5】 前記レンズユニットの結像倍率が1/
    1.5から1/20であることを特徴とする請求項4に
    記載の放射線画像検出器。
  6. 【請求項6】 前記レンズユニットの実効Fナンバー
    が、8以下であることを特徴とする請求項4または5に
    記載の放射線画像検出器。
  7. 【請求項7】 前記レンズユニットの結像面での中心と
    周辺とのMTFの差が30%以内であることを特徴とす
    る請求項4〜6のいずれか1項に記載の放射線画像検出
    器。
  8. 【請求項8】 前記レンズユニットの半画角が35°以
    下であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項
    に記載の放射線画像検出器。
  9. 【請求項9】 前記レンズユニットが焦点合わせ手段を
    有することを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に
    記載の放射線画像検出器。
  10. 【請求項10】 前記レンズが、PbOを0.5%以上
    75%未満含有することを特徴とする請求項4〜9のい
    ずれか1項に記載の放射線画像検出器。
  11. 【請求項11】 前記エリアセンサは、固体撮像素子か
    ら構成されることを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    か1項に記載の放射線画像検出器。
  12. 【請求項12】 前記固体撮像素子が、CCDまたはC
    MOSセンサであることを特徴とする請求項11に記載
    の放射線画像検出器。
  13. 【請求項13】 前記X線シンチレータと前記レンズア
    レイとの間に透明部材が存在することを特徴とする請求
    項1〜12のいずれか1項に記載の放射線画像検出器。
  14. 【請求項14】 前記透明部材が、PbOを0.5%以
    上75%未満含有する透明のガラス板であることを特徴
    とする請求項13に記載の放射線画像検出器。
  15. 【請求項15】 X線画像を、請求項1〜14のいずれ
    か1項に記載の放射線画像検出器により検出し、前記放
    射線画像検出器からX線画像を画像信号として取り出
    し、前記画像信号をレーザー光強度変化に変換し、少な
    くとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲ
    ン化銀写真感光材料に走査露光し、ハロゲン化銀溶剤を
    含むアルカリ性処理組成物を用いて現像して、前記感光
    性ハロゲン化銀乳剤層の未露光ハロゲン化銀の少なくと
    も一部を転写性銀錯塩とし、この転写性銀錯塩の少なく
    とも一部を銀沈澱核含有受像層へ転写して、この銀沈澱
    核含有受像層に画像を形成させ、画像形成の後に前記銀
    沈澱核含有受像層を感光要素から切り離すことによりX
    線画像を得ることを特徴とする放射線画像形成システ
    ム。
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