JP2683345B2 - 銀ベースの静電印刷マスター - Google Patents

銀ベースの静電印刷マスター

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JP2683345B2
JP2683345B2 JP62106467A JP10646787A JP2683345B2 JP 2683345 B2 JP2683345 B2 JP 2683345B2 JP 62106467 A JP62106467 A JP 62106467A JP 10646787 A JP10646787 A JP 10646787A JP 2683345 B2 JP2683345 B2 JP 2683345B2
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  • Materials For Photolithography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は静電印刷に関し、さらに詳しくは、印刷用の
マスターの調製に際して、通常のハロゲン化銀写真技術
を用いるのに適した、改良された静電印刷マスターに関
するものである。 発明の背景 静電印刷法はこの技術分野において良く知られてお
り、他の印刷技術の別法として提案されている。静電印
刷の1方法において、目的の画像を作るための静電電荷
を選択的に保持できる「マスター」が最初に調製され
る。このマスターはコロナ放電にさらされて静電的潜像
が作られ、そして画像を現像するために、反対静電荷を
もつ乾式または液体トナーに接触させられる。トナー画
像はついで基体、代表的には紙に転写され、ここでトナ
ーは画像を定着するため溶融され、そしてマスターは次
の印刷サイクルのため元に戻される。 米国特許第4,069,759号中で、絶縁性のポリマー(例
えばゼラチン)中に通常の写真用ハロゲン化銀塩を分散
し、この分散物を電導性基体上に塗布することにより、
改良された静電印刷マスターが作られるのが提案され
た。この塗膜は像伏に露光され、そして露光されたハロ
ゲン化銀が金属銀に還元されるよう現像される。未露光
のハロゲン化銀はついで溶解され、そして画像を定着す
るために塗膜から除去される。米国特許第4,069,759号
で提案されたこのマスターは多くの利点を示し、また通
常の水性ハロゲン化銀写真化学の利用を可能とするが、
絶縁性のポリマーとしてゼラチンが選ばれたとき、ゼラ
チンは作業場で使用する際の湿度に対して、余りにも敏
感であることが認められている。ゼラチンは空気からの
湿気を速やかに吸収し、中〜高湿度においては絶縁性媒
体としてもはや機能せず、しかも静電印刷中にアース表
面電荷がマスター上にできるような電導性の径路を生成
するのである。 そこで、通常の水性ハロゲン化銀写真化学に基づき、
かつ印刷中に普通遭遇する相対湿度の条件下に、すぐれ
た絶縁性を与えるような利点を提供する、改良された静
電印刷マスターが必要とされている。 発明の要点 本発明は静電印刷マスターの調製に用いるのに適した
感光性組成物を与え、この組成物は約8.5より大きなpH
値をもつ水性写真処理液中で膨潤しうるものであり、か
つ印刷工程中に普通遭遇する相対湿度条件の下で、注目
されうる絶縁性を保持するような絶縁性ポリマーバイン
ダー中に分散された写真用ハロゲン化銀塩から本質的に
なるものである。この組成物は、20℃において相対湿度
50%で1時間の間平衡するにまかせた表面を、完全に帯
電して2秒後に静電表面電圧プローベにより測定して、
少なくとも5V/μmの外見上のマクロ的電場を保持する
ような絶縁性値を有している。湿式処理法で用いる実際
上唯一の媒体である普通の写真用ゼラチンは、これらの
試験条件の下では平衡させた後において、約1V/μmま
たはこれ以下を保持するだけである。このバインダーは
約8.5より大きなpH条件の下に膨潤しうるから、通常の
水性ハロゲン化銀現像溶液を静電印刷に用いるマスター
を処理するために使用することができる。70〜160の範
囲の酸価をもつアクリル酸またはメタアクリル酸のコポ
リマーは、本発明の実施に際して選ぶのに好ましいバイ
ンダーである。ハロゲン化銀/バインダー組成物は典型
的には電導性基体上に塗布され、これは静電マスターと
して用いるために、可撓性の支持体上にとり付けること
もできる。マスターは活性光によつて画像が与えられた
後、このマスターは通常の水性のハロゲン化銀現像薬品
と定着薬品とを用いて、銀画像を含むよう現像される。 第2の実施態様においては、電導性支持体上に現像核
を含むポリマー性バインダーを塗布し、普通のハロゲン
化銀写真乳剤によりこのバインダーの上塗りをして拡散
転写フイルムが調製される。この写真感光性エレメント
は露光をされ、ついで普通の拡散転写法技術を用いて現
像されて画像のある静電的マスターが与えられる。 ここで用いられた「静電マスター」なる語句は、印刷
工程に使えるような、所望の画像の形の銀粒子を含んで
いるものであるか、またはいずれ露光されおよび/また
は現像される、ハロゲン化銀粒子を含んでいるフイルム
エレメントである静電印刷のため用いられるようなフイ
ルムエレメントを指すものである。 発明の具体的説明 通常の水性ハロゲン化銀写真化学の利用は、静電印刷
マスターの調製に対する諸要求、特に高品質の網点(ha
lf-tone)または連続調用に高い解像力が要求されると
きなどに、理想的に適したものである。鮮鋭な画像の解
像は銀の微細粒子サイズによつて得ることができ、これ
は業界で良く知られた水性写真化学を用いた時に得るこ
とができる。 本発明を実施する際選ばれる絶縁性バインダーは、約
8.5より大きな典型的には9〜14の範囲内の、それはハ
ロゲン化銀写真術で用いられる普通の水性現像液と共通
である、pH値をもつ水性溶液中で「膨潤しうる」もので
ある。「膨潤しうる」はこのバインダーがた易く水をと
り込み、そしてこのpH範囲でゼラチンと同じに膨潤する
ことを意味している。これから説明する好ましいポリマ
ーを用いるとき、膨潤は約8.5またはこれ以上のpH値の
塩基性溶液により、イオン化する酸性の基(通常は絶縁
性バインダーに化学的に結合されたカルボキシ酸基)に
よつて達成される。この特性は水性現像剤(還元性)溶
液を、ハロゲン化銀に密接に接触することを可能とす
る。ネガチブ用ハロゲン化銀乳剤が用いられるとき、露
光されたハロゲン化銀は現像液により金属銀に還元さ
れ、そして未露光のハロゲン化銀は錯化剤によつて溶解
される。ポジチブ用ハロゲン化銀乳剤が用いられるとき
(例えばソーラリゼーシヨンまたは化学カブリの如き、
良く知られた技術によつて作られた)、未露光のハロゲ
ン化銀は金属銀に還元され、そして露光されたハロゲン
化銀が除去される。 以下により詳しく説明される実施例において、ネガチ
ブ用のハロゲン化銀は本発明で規定された絶縁性バイン
ダー中に分散され、約pH8.5以上の現像液はバインダー
を膨潤させ、そして露光されたハロゲン化銀を金属銀に
還元し、通常定着液中の錯化剤は未露光のハロゲン化銀
を除去する。拡散転写の実施例において、ネガチブ用の
写真感光性ハロゲン化銀は乳剤層(普通はゼラチン)中
にあり、これは微細な現像核分散物を含む絶縁性バイン
ダーとは離れており、約8.5以上のpH値をもつ現像液は
乳剤層と本発明により規定された絶縁性バインダー層と
の両者を膨潤させ、これにより乳剤層中で露光されたハ
ロゲン化銀を金属銀に現像し、そして未露光のハロゲン
化銀は錯化剤(銀溶剤)によつて溶解される。錯化され
た未露光のハロゲン化銀は、ついで膨潤したバインダー
層中に拡散し、ここで銀イオンは現像核の上で金属銀に
選択的に還元される。 絶縁性バインダーは現像液中で膨潤しうるものである
が、その絶縁性はゼラチンが作業室内で遭遇する典型的
な湿度条件の下でするものほど、はげしく損われること
はない。その結果、このバインダーは静電的印刷の間与
えられた電荷を保持し、ゼラチンバインダー使用で必要
とされる特別な湿度調節、または各印刷サイクルの前に
マスターを乾かす等のことは不要である。 一般的にバインダーは、20℃相対湿度50%において放
置してその表面を平衡させ、かくて湿気を吸収させ、表
面を完全に帯電させて2秒後に静電的表面電圧プローベ
で測定して、少なくとも5V/μm、好ましくは少なくと
も30V/μmの、外見上のマクロ的電場を保持し得るもの
であるということで特徴づけられる。試験のための平衡
は通常約60分以内に生じるであろう。これとは対照的に
ゼラチンは著しく劣り、そしてこの試験法の下で約1V/
μmまたはこれ以下の程度の、外見上のマクロ的電場を
示した。 本発明の実施に際して、約70〜160の酸価をもつ合成
ポリマーが特に有用であることが認められた。ポリマー
類の好ましいクラスのものは膨潤性を与えるために、10
〜25重量%のアクリル酸またはメタアクリル酸を含んで
いる。代表的なポリマーは水と相溶性のないスチレン、
またはその他の芳香族モノマー類を含み、これによりポ
リマーを空気中の湿気に対してより親水性ではなくす
る。一般的に、このポリマーはまた適当なアクリルエス
テルまたはメタアクリルエステルのようなモノマー類を
含み、これはフイルムの透明性、可撓性、強靱性、処理
性等々に寄与する。その他のコポリマー類、例えば2〜
12個の炭素原子をもつアルケン類、ハロオレフイン類、
酢酸ビニル、3〜12個の炭素原子をもつビニルエーテル
類、メタアクリルアミドおよび類似のもの等も同様に有
用である。 好ましいポリマー類はスチレンとアクリル酸またはメ
タアクリル酸モノマー、そして好ましくはまたアクリル
酸エステルまたはメタアクリル酸エステルモノマーとを
含むコポリマーである。25〜30重量%のスチレン、10〜
25重量%のアクリル酸またはメタアクリル酸、残りがア
クリル酸エステルまたはメタアクリル酸エステルからな
るものを含むポリマー類は特に好ましいものである。好
ましいコポリマー類の分子量は代表的には25,000〜150,
000の範囲である。これらのポリマーはハロゲン化銀分
散物に適合するものであり、透明で耐久性の良いフイル
ムを作るものであり、そして市場から容易に入手もでき
るし、また懸濁または乳化状態のフリーラジカル重合の
ような普通の技術を用いて作ることもできる。本発明の
実施に有用な同等のポリマー類は当業者に自明なもので
あろう。これらのポリマーにはアクリル酸とメタアクリ
ル酸のポリマー類およびコポリマー類が含まれ、またビ
ー.エフ.グツドリツチ社製のカルボセツト 525およ
びカルボセツト 526、およびジヨンソン アンド ジ
ヨンソン製のジヨンクリル 67のような市場で入手可能
なものが含まれる。 好ましいポリマー類のクラスは、(1)スチレン型の
モノマー、(2)アクリレート型のモノマー、および
(3)不飽和カルボキシル含有モノマーのターポリマー
およびテトラポリマーからなつている。第1の成分はポ
リマーに対して硬さと湿気抵抗性を与え、第2のものは
ポリマー本体に対し柔軟性と可塑性を与え、そして第3
のものはアルカリ膨潤性を与えるのである。スチレン型
のモノマーは、代表的にはスチレン、1〜6個の炭素原
子のアルキル基をもつアルフア置換スチレン、およびニ
トロ、アルコキシ、アシル、カルボキシ、スルホまたは
ハロなどのような活性置換基をベンゼン核にもつような
ものであり、スチレン、アルフアメチルスチレン、パラ
−メチルスチレンおよびパラ−t−ブチルスチレンのよ
うな簡単な化合物が好ましい。アクリレート型の成分に
はアルキルおよびヒドロキシアルキルアクリレート類と
メタアクリレート類で、ここでアルキル基は1〜12、好
ましくは1〜6個の炭素原子をもつものが含まれ、例え
ばメチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、
エチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタアクリレ
ート、ヒドロキシメチルメタアクリレートとヒドロキシ
エチルアクリレート、およびこれらの混合物などであ
る。不飽和カルボキシル含有モノマーは代表的には3〜
15個の炭素原子、好ましくは3〜6個をもつモノマー
で、ケイ皮酸、クロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸、またさらに好ましくはアクリル
またはメタアクリル酸、これらの相当する半エステルま
たは相当する無水化物などが含まれる。 本発明の実施に際してこのクラスのポリマーが選ばれ
るとき、3つのモノマー成分の割合は、電導性フイルム
エレメントが以下の諸性質をもつように選定される、即
ち電導性フイルムエレメント中に組み入れられたハロゲ
ン化銀が、普通の水性写真技術によつて処理できるこ
と:これから作られた静電的マスターが、相対湿度の周
囲条件下に銀の無い区域で付与した電荷を保持するこ
と:そしてこの静電的マスターが可撓性で耐久性であり
しかも粘着性のないことである。これらの結果を達成す
るため用いられる代表的な比率を第1表に示す。 このクラスのポリマー類は液体トナーに用いられる普通
のキヤリアーのアイソパー に対して敏感でないという
利点がある。 前述した絶縁性ポリマーバインダーは、実施例中で示
すように、普通のフリーラジカル重合技術により作られ
る。これらのポリマーは塩基性の溶液中に可溶性であ
り、トリエタノールアミン、アンモニア、カ性カリウム
などの水性溶液から塗布することができる。これらのポ
リマーはハロゲン化銀分散物と両立しうるし、透明性の
耐久力のあるフイルムを形成する。水性写真処理に先立
つてバインダーを改質(架橋化、硬化、可塑化、酸性度
の調節等)をするのが好ましく、これにより膨潤性の調
節または耐久性の改善がなされる。この目的のため各種
の改質剤を添加することができる。代表的な改質剤には
アルデヒド類、多機能アジリジン類、およびエポキサイ
ド類などが含まれる。本発明の実施に際してこのクラス
のポリマー類に対して、1,4−ブタンジオールのジグリ
シジルエーテルは好ましい改質剤である。 前述した諸性質のバランスが達成された同等のポリマ
ー類は当業者にとつて自明であり、本発明の実施に際し
て選択することができる。 バインダー中に分散させるために選ばれる感光性ハロ
ゲン化銀は、写真的応用に用いられている良く知られて
いる塩類のどれでも良い。代表的な有用な塩には塩化
銀、臭化銀、ヨウ化銀、塩臭化銀、ヨウ臭化銀、および
塩ヨウ臭化銀などが含まれ、単用または混合物のいずれ
であつても良い。ハロゲン化銀の沈澱はゼラチン中で普
通の方法で行われる。本発明の目的が損われることをさ
けるため、存在するゼラチンの分量は制限されるべき
で、あるいは後に洗い流して減少させるべきである。一
般的に、銀の1モル当り多くとも3〜15gのゼラチン量
が、静電的印刷マスターにおいて、不利益となる効果を
示すことなく許容できる。 粒子サイズの分布とハロゲン化銀の増感とは、一般的
な連続階調、X線、リソグラフ、マイクロ写真、直接ポ
ジその他のような、写真的プロセスの選ばれたクラスの
ハロゲン化銀に適したように調製することができる。一
般的に、ハロゲン化銀分散物は、イオウ、金、ロジウ
ム、セレニウムその他のような慣用の化合物類またはシ
アニン、1,1′−ジエチル−4,4′−シアニンアイオダイ
ド、メチンおよびポリメチンシアニン色素、クリプトシ
アニン、メロシアニンその他のような有機増感色素によ
つて増感される。ハロゲン化銀写真組成物中に通常用い
られている、その他の添加剤も必要ならば加えることが
できる。 絶縁性ポリマーバインダー中のハロゲン化銀分散物を
調製するために、バインダーは通常アンモニアまたはト
リエチルアミンのようなアミンを含んだ水性溶液中にま
ず溶解される。必要ならば、メタノール、エタノールま
たはイソプロパノールのようなアルコールがポリマーの
溶解を助けるために加えられる。メチルエチルケトンの
ようなケトン類も助溶剤として加えることができる。ハ
ロゲン化銀塩の水性分散物が、ついでこの溶解したバイ
ンダーに必要な分量加えられる。バインダーに対するハ
ロゲン化銀の分量は使途の詳細によるが、一般には現像
された銀のすぐ上のマスター面が銀のない区域よりも著
しく迅速に放電するような程度とされる。ポリマーバイ
ンダーに対する銀の重量比が1:0.5〜1:3の範囲で典型的
に有用な結果を与えるであろう。好ましい範囲は1:1.7
〜1:2.3である。 ハロゲン化銀を含むポリマーバインダーは、前述のよ
うに塩基性アミン類またはカ性カリウムあるいはナトリ
ウムを含む、水性溶液のキヤリアー溶剤中の分散物また
は溶液として、電導性基体に塗布される。塗布方法はス
プレー、ブラシ、ロールまたは浸漬塗布機による塗布、
表面に流し込む、漬けたものを引き上げる、スピンコー
ト、エアーナイフ、ワイヤバー塗布、その他の手段等を
含む通常の方法のいずれかでよい。フイルムの厚みは、
通常乾燥後約0.02〜約0.3ミル(約0.5〜約7.5μm)好
ましくは約0.04〜約0.20ミル(約1.0〜約5.0μm)であ
り、これに従つて調節される。使用目的に応じて、電導
性基体はアルミニウム、銅、亜鉛、銀その他のような金
属板:電導性ポリマーフイルム:紙、ガラス、合成樹脂
その他で蒸着または化学的付着によつて金属、金属酸化
物または金属ハライドが塗布されているような基体:電
導性ポリマーが塗布された基体:または金属、金属酸化
物、金属ハライド、電導性ポリマー、カーボンまたはそ
の他の電導性のフイラー等を含有するポリマーバインダ
ーが塗布された基体などであつてもよい。 前述の各種成分に加えて、現像剤、超加性剤、カブリ
除去剤のような一般の写真添加剤、サポニン、アルキル
アリルスルホン酸類またはスルホアルキルコハク酸類の
ような塗布助剤:グリセロールまたは1,5−ペンタンジ
オールのような可塑剤:帯電防止剤:ポチの生成を防ぐ
ための薬剤:ハレーシヨン防止色素:下塗り、下引きま
たは裏引き層:その他のようなものを適当にマスターに
加えることができる。ポジチブ画像は、光でカブらせる
かあるいは化学的カブらせ剤によるかのいずれかによつ
て、ハロゲン化銀の反転処理によつて得ることができ:
または予めカブらせる技術を用いた直接ポジ像を与える
ハロゲン化銀乳剤によつて得ることができる。直接ポジ
乳剤は、リールスマーカー氏の米国特許第2,184,013
号、イリングスウオース氏の米国特許第3,501,307号そ
の他で説明されている。 図面を参照して説明すると、第1図は静電印刷マスタ
ーを示し、感光層1は本発明による絶縁性バインダー中
に分散した感光性ハロゲン化銀を含んでいる。層1は一
般に厚み0.5〜7.5μmであるが、この厚みは特別の意図
によつて薄くも厚くもできる。ゼラチンのような接着促
進用の薄層2、これは任意のものだが、は感光層が電導
性基層3に接着するのを助け、電導性基層は支持基体4
の上に付いている。 このマスターは活性光線、陰極線管またはレーザー等
によるイメージングのように、ハロゲン化銀写真材料で
通常用いられている方法のいずれかにより像伏に露光さ
れる。ネガチブ用乳剤で、潜像5は第2図に示すよう
に、通常の水性現像溶液を用いて、露光されたハロゲン
化銀を金属銀に還元することにより現像される。チオ硫
酸ナトリウムのような通常の水性定着溶液が、第3図に
示すように、未露光のハロゲン化銀粒子を除去するため
についで使用される。この現像されたマスターは静電印
刷法のための準備が整つたのである。 第4図はコロナ放電によつて帯電されて、マスター表
面上にポジチブの電荷6が付着した後の、第3図のマス
ターを示している。銀を含んだフイルムの区域5は、表
面にのつた電荷がアースに逃げる通路となり、かくして
マスター表面上に残留する電荷の潜像が生成する。他の
方法として、帯電はネガチブのコロナ放電、シールドさ
れたコロトロン、スコロトロン、放射能源、電気的にバ
イアスを与えた半導性ゴムローラのような接触電極その
他を用いて行うことができる。 この潜像は、第5図に示したように、反対極性の液体
または乾式のトナー7によつてつぎに現像される。カス
ケード、磁気ブラシ、クラウド法、液体現像、マグネー
ドライおよび湿式現像法などが好適である。用いられる
代表的な乾式トナーにはコダツクのエクタプリントKト
ナー、日立のハイ−トナーHMT-414、キヤノンのNP-350F
トナー、および東芝のT-50Pトナー等が含まれる。適当
な液体トナーはセービンの24トナー、キヤノンのLBPト
ナーおよびジエームズリバーグラフイツクスのT1818ト
ナー等である。このように現像された(トナー処理され
た)潜像は普通の基体、代表的には紙、に転写され、こ
こで通常の方式で定着される。 第6図から第9図は第2の実施例を示しており、ここ
では米国特許第2,352,104号および同第2,983,606号中に
述べられているような、通常の拡散転写技術が、前に説
明された絶縁性合成バインダー中に分散された銀の画像
をもつ静電印刷マスターを作るために用いられた。この
実施例で、絶縁性合成バインダー9は、約0.25〜3μm
の厚みで分散された現像核を含み、そして親水性コロイ
ド中に分散したハロゲン化銀塩を含む感光性層8がバイ
ンダー上に重なり、ここでバインダー9に対する銀の割
合は1:1〜5:1である。電導性層3と基体4とが前に説明
したように用いられている。適当な現像核は当業者によ
く知られており、代表的には(1)銀、金およびロジウ
ムのような金属:(2)銀、亜鉛、クロム、ガリウム、
鉄、カドミウム、コバルト、ニツケル、マンガン、鉛、
アンチモニー、ビスマス、ヒ素、銅、ロジウム、パラジ
ウム、白金、ランタンおよびチタン等の金属の硫化物、
セレン化物、テルル化物、ポリ硫化物またはポリセレン
化物:(3)硝酸銀またはクエン酸銀のような処理中に
銀核を形成する易還元性銀塩:(4)到来する拡散銀塩
類と反応して核を作るような無機性塩類:および(5)
有機化合物類でこれは(a)メルカプタン、キサンテー
ト、チオアセトアミド、ジチオオキザアミドおよびジチ
オビウレツトなどの活性イオウ原子を含み、処理中に硫
化物核を生成するか、または(b)ヒドラジン誘導体ま
たはシラン類のような還元剤類で、ケイ酸または硫酸バ
リウム上に蒸着したとき銀核を生じるものである。さら
に、親水性のコロイドは拡散転写法で通常用いられてい
るものは何でも使うことができ、例えばゼラチン、フタ
ル化ゼラチン、カルボキシメチルセルローズとヒドロキ
シメチルセルローズのようなセルローズ誘導体、および
デキストリン、可溶性殿粉、ポリビニルアルコール、ま
たはポリスチレンスルホン酸のようなその他の親水性高
分子コロイド物質である。 第7図を参照して、感光性層8は感光性ハロゲン化銀
に潜像を作るための通常の方法で露光される。ネガチブ
用乳剤のため、感光性層はついで現像剤で処理され、区
域10の露光されたハロゲン化銀を金属銀に還元し、また
水性の溶剤組成物で処理され、未露光区域中のハロゲン
化銀を変換して可溶性のハロゲン化銀錯塩を形成させ、
これは合成バインダーの層9中に拡散し、ここで現像核
と接触して不溶性の銀粒子11に還元され、銀画像を生成
する。層8はついで第9図に示したように取り除かれ、
通常の方法で印刷に使える静電マスターが得られる。こ
の拡散転写法用の現像液は良く知られており、また例え
ば、アンドレロツトとエデイトワイデ著のPhotographic
Silver Halide Diffusion Processes(フオーカルプレ
ス1972)およびグラントハイスト著のModern Photograp
hic Processing第2巻(ワイレイ社1979)に述べられて
いる。 多数のこのほかのやり方が当業者にとつて自明であろ
う。例えば、ポジチブ用のハロゲン化銀乳剤を、第6図
から第9図で示した拡散転写塗膜8に関連して用いるこ
とができ、ここで露光されたハロゲン化銀が水性溶液中
で錯塩化されて絶縁性バインダー層9中に拡散し、現像
核によつて還元されて所望の銀画像が形成される。同様
に、別の感光性フイルムを感光性層8の代りに用い、そ
してイメージングの前または後に絶縁性バインダー9と
共に作用させることもできる。感光性ハロゲン化銀乳剤
層または感光性層8、および絶縁性ポリマーバインダー
層9は、拡散転写システムにおいて普通に用いられてい
る各種の化合物を、これらの成分がバインダーの絶縁性
もしくは静電印刷マスターの銀含有区域11の電導性を損
わないならば含有することができる。そこで、テトラア
ザインデンとメルカプトテトラゾールのような適当なカ
ブリ除去剤、サポニンとポリアルキレンオキサイドのよ
うな途布助剤、ホルムアルデヒドとクロム明バンのよう
な硬膜剤および可塑剤などを必要に応じて用いることが
できる。支持基体4は、マスターが写真工具としてまた
は写真製版のために用いられるならば、透明なものとす
ることができる。 静電印刷マスターをトナー処理(toning)するために
は、各種の方法を選ぶことができる。トナー粒子が電導
性でかつ本質的に中性であるか、または潜像と反対に帯
電しているならば、これらは帯電した潜像に付着するで
あろう。もしトナーが帯電した潜像と同じ極性に帯電し
ているならば、トナーは未帯電の部分に付着するであろ
う。着色される画像の質を改良するために、即ち静電荷
をもつべた画像区域の均一なトーニングを助け、また電
荷をもたない画像区域の背景部のトーニングを防止する
ために、現像用電極を用いることができる。所望の基
体、代表的には紙に着色された画像を転写するのは、基
体の裏側で反対極性のコロナ放電を用いることにより促
進される。別の方法で、トナー転写は電気的にバイアス
のかけられたローラにより、粘着性のフイルムおよび紙
その他により達成することもできる。このようにして転
写されたトナー画像は、当業者に知られた普通の方法で
定着される。普通加熱定着、溶剤定着、加圧定着その他
が用いられる。必要なときマスターの表面は残留トナー
像を除去するため、ブラシ、布片、ブレード、真空ナイ
フその他のクリーニング手段を用いてきれいにされる。 この静電印刷マスターは、従来述べられていたもの以
上にいくつかの利点を与える。通常の水性の現像と定着
法は、これらの目的のため用いる溶液中に可溶性の副生
物を取り除くために、このマスターはバインダーの絶縁
性または現像された銀像による電導性通路を阻害する副
生物を含むことがなく、米国特許第4,069,759号に述べ
られた乾式のハロゲン化銀現像法を用いて遭遇するよう
な事情は生じない。また、本発明に従つて選ばれるバイ
ンダーの絶縁性は、静電印刷法を妨害する湿気に対して
より鋭敏ではなく、かくして湿気を除くためマスターを
加熱したり、または特別の湿度調整をするなどの必要な
しに、マスターをくり返しもしくは貯蔵後に使用するこ
とができる。 本発明で与えられる静電印刷マスターを用いて、高い
解像性を得ることができ得られる結果は高級リソグラ
フ、フレキソグラフおよび活版印刷法で得られるものに
匹敵する。通常このような目的には網点画像法が採用さ
れるのだが、現像された銀の濃度は、通常の写真術のよ
うに、フイルムの画像に使用きれた光の強度と共に変る
ため、このマスターは連続階調法に使うことも可能であ
る。 以下の実施例は本発明の各種の例を示すもので、本発
明をこれに限ると解釈されるべきではない。他の応用も
当業者にとつて自明であろう。実施例ですべての部とパ
ーセントは重量であり、特記しない限りすべての温度は
摂氏である。 特に述べない限り、ハロゲン化銀乳剤はネガチブ用
で、通常の方式で金とイオウ含有化合物によつて増感さ
れている。塩化銀は銀の1モル当り0.13ミリモルのRhCl
3でドープされている。 ポリマーの調製 ポリマー調製のための一般的方法は、以下に示すよう
にポリマーA(スチレン/メチルメタアクリレート/エ
チルアクリレート/メタアクリル酸、重量比で30/10/40
/20)の調製法によつて示される。 高速攪拌機、還流コンデンサ、滴下斗、および温度
計を取り付けた5lのフラスコに、788gの脱イオン水、5g
のデュポノールWAQE(ソジウムラウリルサルフエー
ト)、35.2gのスチレン、11.7gのメチルメタアクリレー
ト、46.9gのエチルアクリレート、23.4gのメタアクリル
酸、および0.5gのオクチルメルカプタンが入れられた。
フラスコは窒素ガスでパージされ、60℃に加熱して15分
間置かれた。0.02gの硫酸第1鉄アンモニウム、0.28gの
過硫酸アンモニウム、および0.28gの重亜硫酸ナトリウ
ムがフラスコに加えられ、この間混合物は69°〜74℃に
保つて乳化が続けられた。316.5gのスチレン、105.5gの
メチルメタアクリレート、422gのエチルアクリレート、
211gのメタアクリル酸、および5.10gのオクチルメルカ
プタンの混合物が140分の期間に亘つてフラスコに添加
され、同時に2.06gの過硫酸アンモニウム、0.52gの重亜
硫酸ナトリウム、および19.4gのデュポノールWAQEを100
0gの脱イオン水に溶解した液が140分に亘つて加えられ
た。重合はさらに1時間続けられ、乳化物はゆつくりと
周囲温度にまで冷却された。5%の酢酸カルシウムの溶
液が加えられ、この際にポリマーは凝集した。過剰の水
からし分けられ、くり返し脱イオン水によつて液が
透明となるまで洗われ、真空乾燥をされた。B〜Iのポ
リマーも同様の方法で作られが。ポリマー組成と酸価と
は以下の第2表に示してある。酸価はポリマー1g当りを
中和するのに必要なカ性カリウムのmg数で、電位差滴定
法で測定された。 実施例1〜11は種々のポリマーを異なるハロゲン化銀
と共に用いた時、および異なるハロゲン化銀対ポリマー
比の場合の電荷保持を示すものである。 実施例1〜6 以下の各成分から溶液が作られた。即ち ポリマー(a) 0.5g トリエチルアミン 0.3g 水 3.2g (a) 実施例1=ポリマーA 実施例2=ポリマーB 実施例3=ポリマーC 実施例4=ポリマーD 実施例5=ポリマーE 実施例6=ポリマーF この溶液に対して、塩化銀1モル当り3.3gのゼラチンを
含む塩化銀乳剤(塩化銀粒子は1モル当り0.13ミリモル
のRhCl3でドープされており、エツジ長さの中央値(med
ian edge length)0.13〜0.17μmである)の15.1%液1
2.5gを攪拌しながら加えた。この分散液はドクターナイ
フにより銅被覆ポリエステル基体上に塗布された。乾燥
したフイルムは厚み2.4μmで100cm2当り塩化銀90mgを
有し、銀イオンとポリマーとの比は2.8:1であつた。未
露光のフイルムは次の手順に従つて皿処理をされた、即
ち32.2℃で1分間市販のリソグラフ用現像液(CUFD、イ
ー・アイ・デュポン・ド・ネモアース社製)、30秒間30
%チオ硫酸ナトリウム定着液、そして25℃で15秒間2%
酢酸の停止液、ついで冷水で洗つて125℃で10分間乾燥
する。この処理をされたフイルムは平らな板の上にとり
付け、銅の層をアースに結び、24℃所定相対湿度の下に
1時間平衡させた。これらは次いで8.2kVでコロナ帯電
(2重線コロトロンにより)させられた。帯電を止めら
れ(時間=0)、ついで電荷は減衰をさせられる。静電
電圧は静電表面プローペの使用により測定された。得ら
れた結果はV/μmで以下の第3表に集約されている。 実施例7〜10 以下の成分から溶液が作られた。即ち ポリマー(a) 32.7g トリエタノールアミン 11.5g 水 131g(a) 実施例7=ポリマーG 実施例8=ポリマーH 実施例9=ポリマーI 実施例10=レジン28-1300(ナシヨナルスターチ社製)
カルボキシレーテツドポリ(ビニルアセテート)酸価67 この溶液に対して実施例1〜6の塩化銀74.2gを攪拌し
ながら添加した。しかしこれは塩化銀1モル当りゼラチ
ン33.3gを含むものであつた。この分散液は前の実施例
と同じに銅被覆ポリエステルベースに塗布された。乾燥
したフイルムは厚み4μmで、100cm2当り80mgの銀重量
を有していた。銀イオン対バインダーの比は1.15:1であ
つた。フイルムは市販のX−線フイルム用現像液(M×
D、イー.アイ.デュポン社製)と定着液(チオ硫酸
塩)中で周囲温度において現像された。これらは2%酢
酸で処理され、水洗され125℃で10分間乾燥された。24
℃相対湿度37%で平衡させた後、この処理されたフイル
ムは前の実施例で述べたようにしてコロナ帯電された。
結果はμm当りの電圧で下の第4表中に集約されてい
る。 実施例11 塩化銀の代りに、ハロゲン化銀1モル当り13.3gのゼ
ラチンを含む、ヨウ臭化銀乳剤(臭化銀98.5モル%、ヨ
ウ化銀1.5モル%、平均粒子容積0.0185μm)を用い
て実施例9をくり返した。乾燥したフイルムの膜厚は4
μmで、100cm2当り80mgのハロゲン化銀を含有してい
た。銀イオン対ポリマーの比は1.15:1である。フイルム
は実施例7〜11と同じに処理し帯電をした。24℃相対湿
度37%で、ポリマー区域にいおてμm当り保持される静
電電圧は、2、30、60および120秒においてそれぞれ8
0、56、47および40V/μmであつた。 実施例12〜17は2種類の異なる絶縁性ポリマーをもつ
各種電導性基体の使用を示している。 実施例12 ポリマーJ(メタアクリルアミド/メチルメタクリレ
ート/エチルアクリレート/メタアクリル酸、4.2/42.8
/43/10)が以下のようにして作られた。即ち4.2gのメタ
アクリルアミド、42.8gのメチルメタアクリレート、43g
のエチルアクリレート、10gのメタアクリル酸および0.1
gのVAZO64開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)をt
−ブタノール666g中に加えた混合物が、窒素雰囲気下に
2時間還流温度で加熱された。別に1度0.1gのVAZOが加
えられ還流が2時間続けられ、さらに2回0.1gのVAZOが
添加されて還流は計8時間続けられた。ポリマーは冷水
中で沈殿され、水で洗われ、乾燥されて白色の粉末とな
つた。以下の各成分の溶液が作られた。即ち ポリマーJ 5.0g トリエタノールアミン 0.5g 水 35.0g このポリマー溶液の5gに対し、実施例11のヨウ臭化銀乳
剤をオルソ増感したもの9.9gを攪拌しながら添加した。
この乳剤のゼラチン含量はハロゲン化銀1モル当りゼラ
チン13gであり、またハロゲン化銀含量は11.7%であつ
た。分散液は赤のセーフライト下に、アルミニウム上に
ワイヤバーを用いて、乾燥後6.0μmの塗膜を与えるよ
うに塗布された。 この塗布物は赤のセーフライト下に取り扱われ処理を
された。画像は56インチ(1.42m)の距離のタングステ
ン灯(ランプ出力は電球から12インチ(30.5cm)の所で
10フイートカンデラ(107.6ルクス))を用いて、真空
焼枠中で網点スクリーン(half tone)と解像力板との
密着焼付けによつて作られた。この実施例で露光は1秒
間与えられ、窒素雰囲気下に1分間以下の現像液で皿現
像された: 脱イオン水中に 0.01% 臭化カリウム 0.05% 亜硫酸ナトリウム 1.00% ヒドロキシルアミン塩酸塩 0.01% ジメゾン−S 1.00% ハイドロキノン 5.40% 炭酸カリウム 5.40% 炭酸水素カリウム ついで2分間定着され、2%酢酸中で2分間停止され、
蒸留水中で2分間洗われ、これらはいずれも26℃で行わ
れ、つぎに125℃に加熱された空気で1分間乾燥され
た。 画像は露光された塗膜の部分は黒色の銀画像、そして
未露光の部分の白い背景とから成つている。解像力は1m
m当り少なくとも101本の線対であつた。帯電量と暗減衰
はモンローの276A型静電解析器を用いて測定された。露
光区域の初期帯電量は8Vでアルミニウムブランクと同じ
であり、60秒後にも減衰しなかつた。未露光区域の初期
帯電量は153Vで、これは10秒後に100V、20秒後に92V、6
0秒後に75Vというように減衰した。この露光と未露光区
域の間の電荷の差が静電的トーニングに有用なのであ
る。 この静電的マスターは最高の電荷量にまで正のコロナ
で帯電され、この間アルミニウム基層は電気的にアース
される。減衰の数秒後にアースを外し、この板はカウリ
ーブタノール値約27の非極性炭化水素液体アイソパー
エクソン社製中の、負に帯電した黒色トナー粒子分散物
中に浸漬される。トナーは画像の銀のない白い部分に付
着し、マスター全体が黒く見えるようになる。これをア
イソパー の入つた皿の中でおだやかにゆすぎ、液をき
り、再度アイソパー でぬらし、紙を重ね、紙にトナー
が転写するのを助けるため正のコロナの下を通過させ
る。画像は正常に転写され(銀のないマスターの所でト
ナーは転写される)、そしてマスターをアイソパー
ずつとぬれた状態としたとき、1mm当り6線対の解像度
が得られる。 実施例13 以下のように変更をして実施例12の方法をくり返し
た。即ち、乳剤は5.7μmの厚みとなるように銅を被覆
したカプトン (イー.アイ.デュポン・ド・ネモアー
ス社製のポリイミドフイルム)上に塗布し、そして処理
されたフイルムは125℃で5分間加熱された。このよう
にして仕上げられた静電マスターはセービン770複写機
のドラムに取り付けられ、帯電され、トナーを付けら
れ、実施例12のようにして画像が紙に転写され、1mm当
り20線対の解像力をもつ黒色トナー像のコピー100〜150
枚が得られた。 実施例14 9.9gのポリマー溶液を用い、得られた銀イオン対ポリ
マーの比が0.58:1であり、そして分散液は銅被覆のカプ
トン 上に塗布厚み5.7μmに塗布した外は実施例12を
くり返した。以後の処理は実施例13と同じである。この
マスターはポリマー%が高い(実施例14)ことにより帯
電と階調は良好であると思われるが、画像塗膜がはがれ
易い傾向がある。 実施例15 電導性基体にアルミ蒸着マイラー (イー.アイ.デ
ュポン社製のポリエステルフイルム)を用いた外実施例
12をくり返した。接着性または画質などに何等問題のな
い完全な画像が得られた。 実施例16 ポリマーJと同じようにして、4.2gのメタアクリルア
ミド、21.8gのメチルメタアクリレート、64gのエチルア
クリレートおよび10gのメタアクリル酸を用いてポリマ
ーKが作られた。実施例12のようにしてフイルムが作ら
れ、露光され、処理され、帯電されそしてトナーを付与
された。初期帯電量は55V、10秒後の帯電量は16Vであつ
た。 実施例17 この実施例では実施例13と同じ塗膜と処理とが用いら
れたが、画像は125℃で10分間加熱された。加熱前の空
気乾燥をされた画像区域(A)は多少くもつていた:炉
の中に入れたときぬれていた区域(B)は加熱後透明と
なつた。黒色の銀画像は1mm当り228線対の解像力を有し
ていた。画像の帯電量と減衰とが各種の相対湿度の下に
モンローの276A型静電解析器で測定され、第5表中に示
されている。データはμm当りのVである。 この実施例の静電マスターの銅層は電気的にアースさ
れ、そして周囲状態の下にコロナにより画像は正に帯電
された。数秒後にアースされた画像は、アイソパー
の負に帯電されたトナー粒子からなるトナー浴中に浸け
られ、とり出され、アイソパー によつて軽くゆすが
れ、そしてこの湿つた画像は紙の裏側の負コロナの助け
によつて紙に転写される。このトナー像はオリジナルの
像に関してはポジチブで、マスターに関してはネガチブ
であり、解像力はmm当り16線対であつた。この静電マス
ターは再帯電され、トナーを付与されそしてトナー像は
乾燥させられる。透明な接着テープはマスターからトナ
ーをとり去り、オリジナルに関してポジチブの、1mm当
り50線対の解像力をもつ透明な画像を与える。 実施例18〜24 これらの実施例は、ゼラチンバインダー中に銀塩が分
散することにより作つたフイルムの性質を、本発明の改
良された絶縁性媒体中に同じ銀塩が分散することにより
作つたものの性質と対比するものである。すべての例中
で用いた銀塩は塩化銀粒子であり、塩化銀1モル当り0.
13ミリモルのRhCl3でドープされており、中央の辺の長
さ0.13〜0.17μmである。電荷保持力は未露光フイルム
を現像した後で測定された。 (i)ゼラチンバインダーによるフイルム 塩化銀1モル当りゼラチン13.3gを含む塩化銀カード
(curds)(粒子は塩化銀1モル当り0.13ミリモルのRhC
l3でドープされ、エツジ長さの中央値0.13〜0.17μmを
もつ)3610gを水3045gに加え、0.1N水酸化ナトリウム液
130gによりpHを6.7とし、1時間45℃に加熱、攪拌し、
ついで0.1N水酸化ナトリウム165.2g、テトラアザインデ
安定剤32.1gおよび水16.7gの混合物で作つた液の21
4gを加えて、塩化銀の分散液を調製した。 テトラアザインデン=4−ヒドロキシ−2−メチル
−〔1,2,4〕トリアゾール〔2,3−b〕ピリミジン ゼラチンは20℃の水中で膨潤させ、50℃で追加の水を
加えて溶解し、15重量%の溶液とした。ゼラチン溶液29
5gをAgCl分散液の705gに加え、正味17.63重量%AgCl乳
剤を作つた。ホルムアルデヒド硬膜剤を、乳剤1000g当
りホルムアルデヒド5gの濃度に添加した。この乳剤は実
験室の塗布機を用いて、酸化インジウム−スズ被覆ポリ
エステル基体(表面抵抗性約500オーム/平方、0.127mm
厚ポリエステルベース)上に塗布された。フイルムは標
準的な液を用い以下の手順で皿処理をされた、即ち現
像、停止、定着、停止、水洗、乾燥。用いられたゼラチ
ンと処理後の塗布厚みは第6表中に集約してある。 (ii)改良されたポリマー性バインダーによるフイルム 以下の各成分から溶液が作られた。即ち ポリマー 2.00g 水 10.44g イソプロパノール 3.20g カ性カリウム 0.30g 重炭酸カリウム 0.06g アシドバイオレツト520染料 0.10g この液に対して塩化銀1モル当りゼラチン10gを含有す
るAgClカーズ54gを攪拌しながら添加した。分散液は捲
線ロツドを用いてゼラチンで下引きをした酸化インジウ
ム−スズ被覆ポリエステル基体(表面抵抗性約500オー
ム/平方、0.127mm厚ポリエステルフイルム)上に塗布
された。このフイルムはゼラチンフイルムについて述べ
た方法に従つて処理された。用いたポリマーと塗布重量
は第6表中に集約されている。 (iii)電荷保持力の測定 上記のフイルム試料をアルミニウム板の上に取り付
け、電導性の酸化インジウム−スズ基層からアースへの
電気的接続は、電導性の銅テープを用いて行われた。フ
イルムは手持ちのオメガ湿度計(RH-201型)で測つた所
定の相対湿度の下に、1時間覆い箱の中で平衡させ、つ
いで2重線コロトロンに6kVで電圧を与えたコロナで帯
電させた。電圧は静電的表面電圧プローベを用いること
により測定された。結果は第7表中にV/μmの表現で集
約されている。 ゼラチンバインダーによるフイルムは、静電的諸特性
に及ぼす効果を測定するために加熱された。実施例18〜
21のフイルムは10分間100℃で乾燥され、ついで1また
は10分間相対湿度48%で調整され、その後静電のデータ
が測定された。これらのV/μmのデータは以下の第8表
中に集約されている。 (iv)トーニング結果 実施例18〜24のフイルムは温度19℃相対湿度48%の同
一条件の下で、改造したサービン870型複写機中で、カ
ーボンブラツク顔料を含む液体静電写真用トナーで現像
した。コロナ帯電からトーニングまでの時間は15秒であ
る。2重線コロトロンは6kVにバイアスし、現像電極は
アース電位に保つた。フイルム面からオフセツトエナメ
ル紙へのトナーの転写は、バイアス転写ロールの使用に
より行つた。紙に転写されたトナーは炉の中で100℃に
おいて熱溶融された。反射光学濃度の測定はマクベスRD
918型濃度計を用いて行われ、以下の第9表中に示され
ている。 第 9 表 実施例 周囲条件 加熱後 18 0.02 0.56 19 0.02 0.30 20 0.02 0.20 21 0.02 0.27 22 1.51 23 1.34 24 1.11 100℃で10分間加熱しついでトーニングに先立つて周
囲条件で1分間調整した。 実施例25と26と絶縁性ポリマーバインダーとして、市
販樹脂の利用を示すものである。 実施例25 水35g中にカルボセツト 526(エチルアクリレート/
メチルメタアクリレート/アクリル酸の17/71/12の割合
のコポリマ、ビー.エフ.グツドリツチ社製)の2.5gと
トリエタノールアミン0.59gとを溶解した。このポリマ
ー溶液と実施例12のハロゲン化銀乳剤の等量を混合し、
銅を被覆したカプトン の上に100cm2当り60mgとなるよ
うに塗布した。露光と現像とは実施例12の手順に従い、
良好な解像力をもつカブリのない背景の黒い銀像が得ら
れた。相対湿度の関数としての帯電および電荷減衰の試
験は、実施例17と同じ条件の下に銅の上の100cm2当り3
6.90mgの純カルボセツト 526塗膜について行われた。
4〜72%相対湿度において、カルボセツト 526は実施
例12のポリマーJと少なくとも同等あるいはもつと良く
電荷を保持した。 実施例26 カルボセツト 525(エチルアクリレート/メチルメ
タアクリレート/アクリル酸の56/37/7の割合のコポリ
マー、ビー.エフ.グツドリツチ社製)を用いて実施例
25がくり返された。画像は生成したが実施例25のそれに
よりも劣るものであつた。 実施例27 塩化銀1モル当りゼラチン13.3gを含むAgCl乳剤を用
い、塗布量を100cm2当り120mgとして、実施例1のよう
にフイルムを作つた。フイルムは露光され、各種の量の
銀が現像されるように、MXD迅速X−線フイルム現像液
(イー.アイ.デュポン・ド・ネモアース社製)中で処
理された。現像された銀の%はパナライザー4000(エス
ターライン社のパナメトリツクス部製)によつて測定さ
れた。銀画像区域における表面抵抗値は、1cm離した2
つのプローベの間でフルカ77型マルチメーター(ジヨン
フルケ製作所製)によつて測定した。銀画像区域におけ
る帯電量はモンロー276A静電テストメーターで測定され
た。結果は下の第10表中に示してある。 実施例28 酸化インジウムスズを被覆されたマイラー (ポリエ
ステルフイルム)に、エアナイフ塗布機を用いて毎分61
mの速度で、ポリビニリデンクロライド樹脂の下引き層
を100cm2当り1.8mgに塗布し、170℃で6.1m/分の速度で
8分間の滞留時間を与えてヒートセツトした。これにエ
アナイフを用い61m/分の速度で、100cm2当り0.8〜1.0mg
のゼラチン層の上塗りをし、145℃で13.7m/分の速度で
3.5分の滞留時間を与えて熱緩和させた。 ポリマーEの溶液は、水2314gに対してイソプロピル
アルコール(95%)450g、カ性カリウムペレツト132gを
攪拌しながら添加し、この液に対しポリマーE600gを速
やかに攪拌しながら加え、大部分が溶解するまで(15分
間)攪拌し続ける。これに重炭酸カリウム54gを添加す
る。 塩化銀の分散液は、塩化銀1モル当りゼラチン10gを
含む塩化銀カーズ(粒子はAgClの1モル当り0.13ミリモ
ルのRhCl3でドープされており、エツジ長さの中央値は
0.13〜0.17μmである)3610gを水2300gに加え、0.1Nの
水酸化ナトリウム130gと0.1N硫酸15gとを加えて6.7にpH
を調整した。これを45℃で1時間加熱し、0.1N水酸化ナ
トリウム386g、テトラアザインデン安定剤75gおよび水3
9gで作つた溶液の214gが添加された。これは水614gによ
つて塩化銀25%となるようにうすめられた。 25%AgCl分散液630gに対してポリマー溶液(15%)24
7gが攪拌しながら徐々に加えられた。塗布前にEPI-REZ5
022(1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、セ
ラニーズ社製)6.7gが加えられ、前記のように処理をさ
れた酸化インジウムスズ被覆マイラー シート上に、実
験室塗布機を用い18.3m/分の速度でポリマー塗布量が10
0cm2当り15mgに塗布された。これは10℃で30秒、30℃で
60秒そして50℃で60秒乾燥された。全体の乾燥塗布量は
100cm2当り103mgであつた。 実施例18〜24のようにして露光し現像した後で、露光
された銀画像の部分は50〜100オームの表面抵抗値と、
帯電後2秒目に測定して1Vの帯電量を有していた。画像
の未露光で銀のない部分は、相対温度19%において帯電
して2秒後に測定して242V、15秒後に206V、そして30秒
後に190Vの帯電量を有していた。実施例18〜24で述べた
改造サービン870複写機中のトーニングは5〜98%の網
点で1mm当り150線の解像力の値を与えた。紙に転写され
た画像の最大濃度は2.4、最小濃度は0.03であつた。 実施例29 この実施例では拡散転写フイルムによる発明の例が示
してある。以下の溶液 水 3116g アンモニア水(29%) 84g イソプロピルアルコール(95%) 400g に対しはばしく攪拌しつつ粉末ポリマーA400gが加えら
れた。この液はポリマーが溶解するまで1晩攪拌せずに
放置した。このポリマー液1720gに対し硫酸亜鉛の2%
溶液600gをはげしく攪拌しながら1分間かけて加え、つ
いで硫化ナトリウムの1.062%の210gを攪拌しつつ5秒
間かけて加え、ついでアシドバイオレツト520(ハレー
シヨン防止色素)の2.59%液の520gを30秒間に加えた。
これに水1250gを加えて4%にうすめられた。塗布前にE
PI-REZ5022(1,4−ブタンジオールのジグリシジルエー
テル)の3.1gを添加した。この溶液は以下の条件200フ
イート/分(61m/分)、4インチ(102mm)エアーナイ
フ圧において、酸化インジウム−スズを前もつて蒸着し
た厚み5μmのマイラー (ポリエステル)上に、エア
ーナイフを用いて塗布され、85℃で乾燥された。このフ
イルムは、ついで145℃45フイート/分(13.7m/分)の
別の径路で、145℃での滞留時間3.5分を与えて熱緩和さ
れた。これに24.4m/分の速度でバー塗布機を用いて、ゼ
ラチン中に2:1に分散された青感性カメラ速度の高コン
トラスト塩臭ヨウ化銀(AgCl80.0/AgBr19.5/AgI0.5モル
%、平均粒子容積0.01μm)乳剤が上塗りされた。最
終的にバインダー塗布量は100cm2当り9.3mg、乳剤層は1
00cm2当り73.6mgであつた。この銀イオン対ポリマーの
比は3.0:1であつた。このフイルムは露光され、アグフ
アCP297B拡散転写現像液(アグフアーゲバルト社)中、
28℃でほとんど攪拌せずに1分間現像され、10%酢酸停
止液中28℃で1分間攪拌され、上層のゼラチンの大部分
が除去され、15℃の水ですすがれ、そして室温で乾燥さ
れた。 未露光の区域はポリマーバインダー層中に現像銀を与
え、表面抵抗値20〜35オーム帯電量0Vであつた。露光さ
れた区域はポリマーバインダー層中に銀がなく、帯電後
相対湿度38%において帯電量は2秒で150V、15秒で104
V、30秒で91Vであつた。実施例18〜24で述べた、改造セ
ービン870複写機中でのトーニングは4〜98%網点/60線
スクリーンを与え、最大濃度2.5、最小濃度0.01であつ
た。 実施例30〜31 これらの実施例は受像層としてゼラチンかまたはスチ
レン−アクリルターポリマーのいずれかを含む拡散転写
フイルムの性質を比較するものである。 (i)受像層にゼラチンバインダーをもつ拡散転写フイ
ルム(実施例30) ルーセローILLSゼラチン60gを脱イオン水1360mlに加
え、すみやかに攪拌しつつ室温で20分間かき回した。こ
れを30分間52℃に温めついで35℃とし、0.15M硫酸亜鉛
液106mlと0.15M硫酸第1鉄液6mlとを1分間隔で添加し
た。0.05M硫化ナトリウム液336mlを添加時間に約2分間
かかるようにオリフイスを通じて加えた。ついで以下の
溶液が添加された。 15%ポリステツプB-27(ステフアン化学社製)溶液 60ml 1.33Mホルムアルデヒド 40ml 0.264Mクロム明バン 40ml この溶液は酸化インジウム−スズ被覆マイラー の電導
性面上に直ちに塗布され、塗布量は1m2当り0.7〜1.0g
ゼラチンであつた。 オルソ増感をしたカメラ速度の高コントラスト塩臭化
銀乳剤(臭化銀30モル%、平均粒子容積0.025μm
がこのゼラチン層の上に塗布され、銀の塗布量は1m2
り3.1gであり、またこの乳剤は硬膜剤を含まないもので
ある。 この多層フイルムはタングステン光で像状露光され、
市販のアグフアPMT現像液(CP297B型)中約20℃でほと
んど攪拌せずに60秒間現像された。ついで乳剤層は30℃
の圧力水によつて取り除かれた。試料は38℃の水で2分
間水洗され室温で乾燥された。 (ii)改良したポリマーバインダーをもつ拡散転写フイ
ルム(実施例31) 水80g中のトリエタノールアミン2.5gとポリマーE4.0g
との溶液に対して、硫酸亜鉛の4%水溶液6mlを1分間
かけて加え、ついで硫化ナトリウムの0.23%水溶液19.2
mlを5秒間に加えた。5分間攪拌後に沈殿をこし分け、
硫化亜鉛核を含む溶液は酸化インジウム−スズ被覆マイ
ラー の電導性側(表面抵抗値=500オーム)上に塗布
され、100cm2当り7mgの硫化亜鉛核をもつ透明なポリマ
ー受像層を得た。電導性基層に対する接着を改善するた
め、125℃で10分間加熱された。 ゼラチン中に2:1に分散した青感性カメラ速度の高コ
ントラスト塩臭ヨウ化銀(AgCl80.0/AgBr19.5/AgI0.5モ
ル%、平均粒子容積0.01μm)乳剤がポリマー受像層
上に硬膜剤なしで塗布され、塗布量は100cm2当り69mgで
ある。 この多層塗膜は光で像状露光され、市販のコダツクPM
T-D現像液(イーストマンコダツク社製)を12.5%のカ
性カリウムと5%の炭酸カリウムとで改質したものの中
で、ほとんど攪拌をしないで現像した。現像した像は10
%酢酸停止液中で28℃で30秒間攪拌され、上のゼラチン
層の大部分が取り除かれた。受像層中の黒いポジチブの
拡散転写像が電導性基層上に残つており、ゼラチンと遊
離した銀のくずを取り去るため40℃の水ですすがれ、乾
燥され、揮発性の付着物をとり去るために125℃で5分
間加熱された。画像は3.0〜3.5の最高濃度とほとんど0
の最低濃度をもつていた。 未露光の画像に相当した受像層の区域は、100cm2当り
6.6mgのポリマーマトリツクス中に分散した、微細な黒
色の金属銀を100cm2当り8.8mg有していた。この銀対ポ
リマーの比1.34:1は約1.2のしきい値より上であり、銀
を含んでいる区域の表面抵抗値は5〜14オームと非常に
低い。露光された画像に相当する区域はかなりきれい
で、ほとんど無色であり107オーム以上の表面抵抗値を
もつている。このマスターは実施例18〜24のようにして
改造サービン870複写機でトーニングされた。現像電極
電位50Vで、紙に転写されたトナー像の背景部(マスタ
ーの銀区域に相当)は完全にトナーが無く、網点は2〜
95%/60線スクリーンであつた。 (iii)静電的データ 各種相対湿度における実施例30〜31の拡散転写フイル
ムに対するデータは、実施例18〜24で述べた方法に従つ
て得られた。すべての場合温度は22℃であつた。V/μm
での結果は第11表中に集約されている。 実施例30のバインダーがゼラチンの拡散転写フイルム
は、100℃で10分間加熱され、ついで相対湿度48%で1
分間または10分間調整された。この調整後直ちに測定さ
れたV/μmのデータは下の第12表中に示されている。 (iv)トーニング結果 実施例30〜31のフイルムは実施例18〜24のように21℃
相対湿度43%でトーニングされた。実施例18〜24のよう
にして測定された反射光学濃度は下の第13表中に示して
ある。 実施例32 実施例31について述べたようなZnS現像核を含むポリ
マーE溶液が、ゼラチン下引をしたポリエステルフイル
ム上に100cm2当り28mgに塗られ、透明な無色のフイルム
が得られた。1枚のコダツクPMTネガチブ印画紙が像状
に露光された。この露光されたPMT印画紙とポリマー/
核受像塗膜とが、印画紙の乳剤側を核塗膜に向けて、両
シートを離して広げた形でラミネーターのニツプ中に供
給する。コダツクのPMT-D現像液を両シートの間のニツ
プに与え、両シートは軽いニツプ圧の下に毎分1mで互に
湿式ラミネートされ、室温で30秒放置され、ついで両シ
ートは分離され、受像塗膜には最大濃度0.7最小濃度0.0
2の黒色ポジチブ像が、PMT印画紙上には強いネガチブ像
が得られた。これは良く知られた写真的転写法であり、
ポリマーEが録画像を作るのに使用できることを示して
いる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、絶縁性バインダー中に写真用ハロゲン化銀が
分散した感光層1をもつ、本発明の静電印刷マスターの
模式的な断面図である。第2図は潜像が形成され現像を
された第1図のマスターを、第3図は定着された後の同
マスターを、第4図は帯電された後の同マスターを、そ
して第5図は帯電された表面にトナー粒子が引き付けら
れたマスターを、それぞれ示している。第6図から第9
図は本発明の第2の実施例の拡散転写フイルムを説明す
るもので、第6図は感光層8をもつ拡散転写フイルムの
模式的な断面図、第7図は露光されて現像が開始された
時の同フイルム、第8図は現像が完了した後の同フイル
ム、そして第9図は感光層8が取り除かれ印刷マスター
として使用できる状態となつた同フイルムを示してい
る。図において1と8は感光層、3は電導性基層そして
4は支持基体である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 13/26 G03G 13/26

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.pH8.5以上の水性溶液中で膨潤可能な絶縁性の合成
    ポリマーバインダー中に写真用ハロゲン化銀塩を均一に
    分散してなる水性処理法に適した感光性組成物であっ
    て、該バインダーが不飽和カルボン酸モノマーと芳香族
    モノマーとの遊離カルボン酸基を有するコポリマーであ
    り、該組成物が相対湿度50%、温度20℃において1時間
    平衡させた表面を完全に帯電して2秒後に測定した時、
    少なくとも5V/μmの外見上のマクロ的電場を保持する
    ような絶縁性値を有することを特徴とする感光性組成
    物。 2.バインダーがpH9〜14の範囲の水性溶液中で膨潤可
    能であり、かつ少なくとも30V/μmの絶縁価を有する特
    許請求の範囲第1項記載の感光性組成物。 3.バインダーが70〜160の酸価を有する特許請求の範
    囲第1項記載の感光性組成物。 4.バインダーが芳香族モノマーとアクリル酸またはメ
    タクリル酸とのコポリマーである特許請求の範囲第1項
    記載の感光性組成物。 5.バインダーに対する銀イオンの重量比が、バインダ
    ー1部当たり銀0.5〜3部の範囲である特許請求の範囲
    第1項記載の感光性組成物。 6.バインダーが10〜50重量%のスチレン形のモノマ
    ー、5〜50重量%のカルボン酸モノマーおよび0〜85重
    量%のアクリレート形のモノマーを含有するコポリマー
    である特許請求の範囲第1項記載の感光性組成物。 7.絶縁性バインダー中にハロゲン化銀結晶を均一に分
    散してなる感光性塗膜を担持した導電性基体からなる水
    性処理法に適した静電印刷マスターにおいて、該バイン
    ダーが不飽和カルボン酸モノマーと芳香族モノマーとの
    遊離カルボン酸基を有するコポリマーであり、該コポリ
    マーがpH8.5以上の水性溶液中で膨潤可能で、かつ相対
    湿度50%、温度20℃において1時間平衡させた表面を完
    全に帯電して2秒後に測定した時少なくとも5V/μmの
    外見上のマクロ的電場を保持するような絶縁性値を有す
    ることを特徴とする静電印刷マスター。 8.バインダー中に現像核を分散してなる拡散転写フィ
    ルムにおいて、該バインダーが不飽和カルボン酸モノマ
    ーと芳香族モノマーとの遊離カルボン酸基を有するコポ
    リマーであり、該コポリマーは70〜160の酸価を有し、p
    H8.5以上の水性溶液中で膨潤可能で、かつ相対湿度50
    %、温度20℃において1時間平衡させた表面を完全に帯
    電して2秒後に測定した時少なくとも5V/μmの外見上
    のマクロ的電場を保持するような絶縁性値を有すること
    を特徴とする拡散転写フィルム。 9.pH8.5以上の水性溶液中で膨潤可能な絶縁性の合成
    ポリマーバインダー中に分散した銀粒子画像からなるフ
    ィルムであって、該バインダーが不飽和カルボン酸モノ
    マーと芳香族モノマーとの遊離カルボン酸基を有するコ
    ポリマーであり、該フィルムが相対湿度50%、温度20℃
    において1時間平衡させた表面を完全に帯電して2秒後
    に測定した時少なくとも5V/μmの外見上のマクロ的電
    場を保持するような絶縁性値を有することを特徴とする
    フィルム。 10.pH8.5以上の水性溶液中で膨潤可能な絶縁性の合
    成ポリマーバインダー中に分散した銀粒子画像からなる
    塗膜を担持した導電性基体であって、該バインダーが不
    飽和カルボン酸モノマーと芳香族モノマーとの遊離カル
    ボン酸基を有するコポリマーであり、該塗膜が相対湿度
    50%、温度20℃において1時間平衡させた表面を完全に
    帯電して2秒後に測定した時少なくとも5V/μmの外見
    上のマクロ的電場を保持するような絶縁性値を有するこ
    とを特徴とする導電性基体。
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