JP2002350508A - 半導体デバイス試験装置 - Google Patents

半導体デバイス試験装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドライバから信号線路を通じて被試験半導体デ
バイスの信号端子に印加する試験信号の波形劣化を抑制
する。 【解決手段】ドライバから被試験半導体デバイスに試験
信号を印加する第1信号線路と、被試験半導体デバイス
に終端抵抗器を接続するための第2信号線路とを具備し
た半導体デバイス試験装置において、第2信号線路側に
直流試験ユニットを接続し、切離すためのスイッチ回路
を接続し、ドライバから被試験半導体デバイスに至る信
号線路からスイッチ回路を除去することによりドライバ
から被試験半導体デバイスに至る間の伝搬遅延時間を短
くし、信号の波形品質の劣化を抑えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体デバイス試
験装置に関し、特に被試験半導体デバイスに波形品質の
高い試験信号を印加することを可能とした信号伝送回路
の改良を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】図3及び図4を用いて従来の技術を説明
する。図中DUTは被試験半導体デバイスを示す。この
被試験半導体デバイスはソケットボード10に実装され
たICソケット11に装着され、このICソケットを通
じてドライバ12に接続され、ドライバ12から試験信
号の供給を受けて試験が行われる。ドライバ12とソケ
ットボード10との間は同軸ケーブルで構成される信号
線路13で接続され、更にICソケット11側に終端抵
抗器14が接続されてドライバ12と被試験半導体デバ
イスDUTの各端子との間がインピーダンス整合された
状態で電気的に接続される。
【0003】尚、図3及び図4にはソケットボード10
に1個の被試験半導体デバイスDUTを搭載しているよ
うに図示しているが、実際には複数の半導体デバイスが
装着され、これら複数の半導体デバイスが一度に試験さ
れる。従ってドライバ12及び信号線路13から成る信
号伝送チャンネルも多数設けられる。ところでドライバ
12から試験信号を被試験半導体デバイスDUTに印加
して被試験半導体デバイスDUTが正常に動作するか否
かを検査する試験を一般に機能試験と称している。
【0004】これに対し、半導体デバイスの試験には直
流試験と呼ばれている試験項目がある。この直流試験と
は、被試験半導体デバイスの各端子の直流特性が所期の
特性に合致しているか否かを問う試験である。つまり、
被試験半導体デバイスの各端子に所定の電圧を印加した
状態で目的とした量の電流が流れるか否かを試験した
り、半導体デバイスの各端子から所定の電流を取り出し
ている状態で端子に所定の電圧が発生するか否かを試験
する。図3に示す15はこの直流試験を行う直流試験ユ
ニットを示す。この直流試験ユニット15はスイッチ回
路16を通じて信号線路13に接続され機能試験を行っ
ている状態では、スイッチ回路16により信号線路13
から電気的に切離される。
【0005】一方、直流試験を行う状態ではスイッチ回
路16がオンの状態に制御され、直流試験ユニット15
を信号線路13に電気的に接続すると共に、この状態で
はドライバ12の出力側に接続したリレー接点17をオ
フに制御し、ドライバ12を信号線路13から切離し、
直流試験を行う。図3に示した半導体デバイス試験装置
によれば被試験半導体デバイスDUTの各端子の直近
(ソケットボード10上に)に終端抵抗器14を配置し
ているから、ドライバ12から出力した試験信号は被試
験半導体デバイスDUTの各端子部分で吸収され、反射
の発生を極力抑えることができる。この点で優れている
回路構造である。
【0006】然し乍ら、この回路構造を採る場合、終端
抵抗器14が被試験半導体デバイスDUTの各端子に接
続されたままであるため、直流試験時に被試験半導体デ
バイスDUTの各端子のリーク電流の有無を測定するこ
とができなく不都合が生じる。この不都合を解消するた
めに図4に示す回路構造が考えられた。つまり、ドライ
バ12から被試験半導体デバイスDUTに試験パターン
信号を印加するための第1信号線路13Aと、被試験半
導体デバイスDUTの各端子にソケットボード10の外
側に設けた終端抵抗器14を接続するための第2信号線
路13Bを設け、必要に応じて終端抵抗接続リレー18
をオフの状態に制御することにより第1信号線路13A
及び第2信号線路13Bから終端抵抗器14を電気的に
切離し、被試験半導体デバイスDUTの各端子の直流試
験を行うと共に、リーク電流の試験も行えるように構成
している。
【0007】従って、直流試験時は終端抵抗接続リレー
18をオフの状態に設定することにより直流試験ユニッ
ト15は終端抵抗器14の影響を受けることなく被試験
半導体デバイスDUTの各端子のリーク電流の測定を行
うことができることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図4に示した回路構造
によれば終端抵抗器14の影響を受けることなく直流試
験を行うことができ、特にリーク電流の試験を行えるこ
とができる点で優れている。然し乍ら、図に示す回路は以
下に説明する欠点が存在する。つまり、機能試験時にはド
ライバ12から出力された試験信号はリレー接点17
と、スイッチ回路16と、第1信号線路13Aを通じてソ
ケットボード10に到達する。このときの各部の通過特
性(立ち上り時間)を図5に示す。
【0009】つまり、ドライバ12自体で信号の立ち上
りに要する時間がT1、リレー接点17を通過するのに
要する立ち上り時間がT2、スイッチ回路16を通過す
るに要する立ち上り時間がT3、第一信号線路13Aを
通過するに要する立ち上り時間がT4とした場合、被試
験半導体デバイスDUTの各端子に伝搬された試験信号
の立ち上り時間をT5とすると、 T5= √(T12+T22+T32+T42) で表わすことができる。
【0010】特に最近の被試験半導体デバイスは立ち上
り及び立ち下りが急峻な高速波形を要求するため、被試
験半導体デバイスDUTに伝搬する試験信号の波形品質
の劣化は極力避けなければならない。 この発明の目的はドライバから被試験半導体デバイスに
至る信号試験信号伝送路の伝搬遅延時間を可及的に小さ
くし、立ち上り時間が早く波形劣化の少ない試験信号を
被試験半導体デバイスDUTに印加することを可能とし
た半導体デバイス試験装置を提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1では
ソケットボードに装着された被試験半導体デバイスの信
号端子に試験信号を送給する第1信号線路と、一端がこ
の第1信号線路と信号端子側で共通接続され、他端がソ
ケットボードの外側に導出された第2信号線路と、この
第2信号線路のソケットボードの外側に設けられ、第2
信号線路を通じて被試験半導体デバイス信号端子に接続
される終端抵抗器と、この終端抵抗器を必要に応じて第
2信号線路から切離すための終端抵抗接続リレー接点と
を具備して構成される半導体デバイス試験装置におい
て、終端抵抗接続リレー接点と第2信号線路との接続点
側において、被試験半導体デバイスの信号端子に直流試
験装置を接続し、切離すためのスイッチ回路を接続した
構成とした半導体デバイス試験装置を提案する。
【0012】作用 この発明の構成によれば直流試験ユニットを接続し、切
離すためのスイッチ回路を第2信号線路側に設けたか
ら、ドライバから被試験半導体デバイスに試験信号を伝
送する信号線路からスイッチ回路を除去することができ
る。この結果、ドライバから被試験半導体デバイスに至る
回路の信号の伝搬遅延時間をスイッチ回路の所要時間分
だけ短くすることができる。この結果として立ち上り時
間劣化も改善することができる利点が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1にこの発明による半導体デバ
イス試験装置の一実施例を示す。図3及び図4と対応す
る部分には同一符号を付して示す。この発明では第2信
号線路13Bを具備した半導体デバイス試験装置におい
て、ドライバ12の出力端子をリレー接点17を通じて
直接第1信号線路13Aに接続すると共に、第2信号線
路13Bの端部と終端抵抗接続リレー18との間にスイ
ッチ回路16を接続した構成とした点を特徴とするもの
である。
【0014】この構造によれば機能試験はリレー接点1
7をオン、終端抵抗接続リレー18をオンの状態に設定
すれば、第1信号線路13A及び第2信号線路13Bは
終端抵抗器14で終端され、インピーダンス整合される。
従ってドライバ12は反射波に影響されることなく被試
験半導体デバイスDUTの各端子に試験信号を印加する
ことができる。 一方、直流試験時にはリレー接点17をオフ、終端抵抗
接続リレー18をオフの状態に設定すると共に、スイッ
チ回路16により第2信号回路13Bに直流試験ユニッ
ト15を接続することにより、直接試験を行うことがで
きる。
【0015】この発明の構造によれば特に機能試験の状
態ではドライバ12はリレー接点17を通じて第1信号
線路13Aの一端に直流接続される。この結果、ドライ
バ12から被試験半導体デバイスDUTの各端子に伝搬
された試験信号の立ち上り時間T5は T5=√(T12+T22+T42) となり、スイッチ回路16で発生した立ち上り時間T3
を除去することができる。 ドライバ12における信号の立ち上りに要する時間T1
の違いによる立ち上り時間T5の実測例を表1に示す。
【0016】
【表1】 表1から明らかなように立ち上りの早い(高速)信号の
場合程、立ち上り時間T5の改善効果が高いことが解か
る。図2はこの発明の変形実施例を示す。この実施例で
はこの発明を被試験半導体デバイスDUTの入力兼出力
端子の信号線路に適用した場合を示す。この場合には、終
端抵抗器14と、終端抵抗器接続リレー18との接続点
にコンパレータ19を接続し、このコンパレータ19で
被試験半導体デバイスDUTが出力する応答出力信号を
取り込み、そのH論理の電圧及びL論理の電圧が正規の
論理値を規定する電圧になっているか否かを判定しなが
ら、被試験半導体デバイスDUTの応答出力信号を取り
込む回路を具備した回路にこの発明を適用した場合を示
す。
【0017】この場合も、ドライバ12と被試験半導体
デバイスDUTとを結ぶ線路にスイッチ回路16を接続
しないから、ドライバ12と被試験半導体デバイスDU
Tまでの信号の伝搬遅延時間を短くすることができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
簡単な接続変更だけで被試験半導体デバイスDUTに印
加される信号の立ち上り時間を小さくすることができ
る。この結果、高速動作する半導体デバイスに波形劣化の
少ない試験信号を印加することができるから、試験の信
用性を高めることができる大きな利点が得られ、その効
果は実用に供して頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するためのブロック
図。
【図2】この説明の変形実施例を説明するためのブロッ
ク図。
【図3】従来技術を説明するためのブロック図。
【図4】従来技術の他の例を説明するためのブロック
図。
【図5】図4に示した従来技術の他に欠点を説明するた
めのブロック図。
【符号の説明】
10 ソケットボード 11 ICソケット DUT 被試験半導体デバイス 12 ドライバ 13 信号線路 13A 第1信号線路 13B 第2信号線路 14 終端抵抗器 15 直流試験ユニット 16 スイッチ回路 17 リレー接点 18 終端抵抗接続リレー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A、ソケットボードに装着された被試験半
    導体デバイスの信号端子に試験信号を送給する第1信号
    線路と、一端がこの第1信号線路と上記信号端子側で共
    通接続され、他端が上記ソケットボードの外側に導出さ
    れた第2信号線路と、この第2信号線路の上記ソケット
    ボードの外側に設けられ、上記第2信号線路を通じて上
    記信号端子に接続される終端抵抗器と、 この終端抵抗器を必要に応じて上記第2信号線路から切
    離す終端抵抗接続リレー接点とを具備して構成される半
    導体デバイス試験装置において、 B、上記第2信号線路の終端抵抗接続リレー接点との接
    続点側において、上記被試験半導体デバイスの信号端子
    に直流試験装置を接続し、切離すためのスイッチ回路を
    接続した構成としたことを特徴とする半導体デバイス試
    験装置。
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