JP2002347179A - 一体成形可能な積層シート - Google Patents

一体成形可能な積層シート

Info

Publication number
JP2002347179A
JP2002347179A JP2001160513A JP2001160513A JP2002347179A JP 2002347179 A JP2002347179 A JP 2002347179A JP 2001160513 A JP2001160513 A JP 2001160513A JP 2001160513 A JP2001160513 A JP 2001160513A JP 2002347179 A JP2002347179 A JP 2002347179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin layer
top coat
laminated sheet
hydroxyl group
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001160513A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotomo Nagata
寛知 永田
Yukihiko Kawarada
雪彦 川原田
Teruyoshi Hibi
輝義 日比
Shigeru Komazaki
茂 駒崎
Katsuji Takahashi
勝治 高橋
Koji Shioda
浩二 塩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001160513A priority Critical patent/JP2002347179A/ja
Publication of JP2002347179A publication Critical patent/JP2002347179A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明が解決しようとする課題は、外観、光
沢性、耐酸性、耐擦傷性、密着性、三次元成形性、耐洗
車ブラシ性に優れた硬化樹脂層をトップコート層として
有する一体成形可能な積層シートを提供することにあ
る。 【解決手段】 トップコート層として膜厚3μm〜10
0μmの硬化樹脂層を有し、三次元成形加工により、該
トップコート層を含む積層シートの面積が伸び率−10
%〜100%の範囲で変化しても、トップコート層の硬
化樹脂層に割れ、光沢低下、白化等の外観不良が実質的
に発生しない、一体成形可能な積層シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車や家電製品な
どの外装部品などに用いられる、優れた耐擦傷性(耐乾
拭き性、耐洗車ブラシ性等)、耐薬品性ならびに光沢を
有する、一体成形可能な積層シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車や家電製品などの外装部品の一体
化が急速に進行した結果、部品形状は大型化し、且つ複
雑な三次元形状を有するようになっているが、表面に塗
装を施すことが従来から一貫して行われてきた。表面に
塗装した塗膜を構成する架橋型ポリマーの柔軟性は非常
に小さいため、基材に塗装した後に加圧プレスなどの成
型加工を施すと、基材の変形に追従できなくなり、塗膜
の破れ・剥がれなどの欠陥が発生する。
【0003】従来は、複雑な三次元状部品の場合には、
特開平11−189744号公報に記載のように成形加
工終了後に塗装をする方法が一般的に用いられてきた
が、均一に塗装することが要求されるため、塗装工程が
煩雑になり、生産性向上を妨げている。また、特開平1
1−028898号公報記載の金属蒸着又は金属メッキ
による方法は、耐酸性、耐擦傷性が不十分である。
【0004】また、特開平11−020017号公報に
記載のように、トップコート層を柔軟性の高い特定の熱
可塑性樹脂に置き換えて、基材の変形に追従できるよう
にした例もある。しかしながら、この方法では積層シー
ト表面の耐擦傷性、耐油性が不十分であり、シート製造
時に、表面シートと基材シートとを異なる成形温度で各
々独立に温度制御してシート成形する必要があり、製造
工程が複雑で生産性向上は期待できない。
【0005】更に、特開平3−157414号公報や特
開平3−162421号公報に記載のように、トップコ
ート層を成形前に半硬化させ、まだ軟らかい状態で成形
加工し、その後、更に硬化工程を経て硬化を完結させる
方法も提案されている。しかしながら、成形前の半硬化
工程のコントロールは煩雑で、且つ成形後の硬化工程で
は、成形加工品が複雑な三次元形状を有する場合には平
板同様に均一硬化させるのは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、外観、光沢性、耐薬品性(耐酸性、耐ガソ
リン性等)、耐擦傷性(耐乾拭き性、耐洗車ブラシ性
等)、密着性、三次元成形性に優れた硬化樹脂層をトッ
プコート層として有する一体成形可能な積層シートを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、トップコート層の
硬化樹脂層に、膜厚が3μm〜100μmの、水酸基価
が10〜300KOHmg/g、重量平均分子量が2,
000〜50,000、且つガラス転移温度(Tg)が8
0℃以下である水酸基含有ビニル系共重合体(A)と、
1分子中に平均2個以上のイソシアネート基を有する、
数平均分子量10,000以下のポリイソシアネート化
合物(B)との硬化物を用いることにより、上記課題を
解決できることを見いだし、本発明を完成するに到っ
た。
【0008】即ち、本発明は、トップコート層として膜
厚3μm〜100μmの硬化樹脂層を有する一体成形可
能な積層シートであり、詳しくは、トップコート層とし
て膜厚3μm〜100μmの硬化樹脂層を有し、三次元
成形加工により、該トップコート層を含む積層シートの
面積が伸び率−10%〜100%の範囲で変化しても、
トップコート層の硬化樹脂層に割れ、光沢低下、白化等
の外観不良が実質的に発生しない、一体成形可能な積層
シートを提供する。
【0009】本発明の一形態は、トップコート層の硬化
樹脂層が、水酸基含有共重合体(A)とポリイソシアネ
ート化合物(B)とからなる樹脂組成物を硬化させて得
られる樹脂層を有するものであり、水酸基含有共重合体
(A)が、特にジアリル化合物を共重合成分とする水酸
基含有共重合体であるものや、ラクトン変性水酸基含有
共重合体であるもの、更にトップコート層の硬化樹脂中
に粒径300nm以下の金属酸化物微粒子を含有する一
体成形可能な積層シートを提供する。
【0010】また本発明は、特にトップコート層の硬化
樹脂と接する樹脂層が弱配向を施した樹脂層を有するも
のや、トップコート層の硬化樹脂の下に透明メタクリレ
ート系樹脂層/着色メタクリレート系樹脂層/透明メタ
クリレート系樹脂層からなる3層を有するものや、透明
メタクリレート系樹脂層/着色メタクリレート系樹脂層
/透明メタクリレート系樹脂層/接着剤層/ゴム質含有
熱可塑性樹脂層からなる5層を有する層構成を有する一
体成形可能な積層シートを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を、更に詳細に説
明する。本発明で言う「一体成形可能な」とは、異なる
素材から成る複数のシートからなる積層シートが三次元
成形加工された際に、各層の構成素材の有する力学特
性、熱的特性等は異なるものの、それらが剥離すること
なく一体の積層シートとして成形加工できることを意味
する。
【0012】更に、詳しくは、該積層シートは一体のま
ま三次元的に成形されるので、積層シート全体が伸ばさ
れ、硬化されたトップコート層も追従して伸ばされるこ
とになる。また、基材シートが延伸シートである場合
は、形状により、縮む部分も発生し、トップコート層も
追従して縮むことになる。
【0013】従って、本発明における「一体成形可能
な」とは、三次元成形加工により、トップコート層を含
む積層シートの面積が伸び率−10%〜100%の範囲
で変化しても、トップコート層の硬化樹脂層に、割れ、
光沢低下、白化等の外観不良が実質的に発生しないこと
を意味する。
【0014】また、本発明のトップコート層の硬化樹脂
層は、特開平3−157414号公報や特開平3−16
2421号公報に記載された例のように、トップコート
層を成形前に半硬化させ、まだ軟らかい状態で成形加工
し、その後、更に硬化工程を経て硬化を完結させる方法
とは異なり、成形前の段階で、最終的に要求される耐擦
傷性、耐薬品性等の表面特性を有しており、成形加工
後、特別な硬化工程を設ける必要がないものである。
【0015】本発明の積層シートを成形加工する方法
に、何ら制限は無いが、真空成形、圧空成形、圧空と真
空のハイブリッド成形、予備成形品を用いるインサート
射出成形、未成形シートを用いるダイレクト射出成形な
どが用いられ、好ましくは、真空成形、インサート射出
成形、ダイレクト射出成形が用いられる。
【0016】本発明の一体成形可能な積層シートのトッ
プコート層の乾燥膜厚は、3μm〜100μmの範囲に
ある必要があり、好ましくは3μm〜80μm、最も好
ましくは6μm〜30μmである。3μm未満ではトッ
プコート層に要求される耐擦り傷性等の表面保護性能が
劣る傾向にあり、100μmを越えると三次元成形性が
困難となる傾向にある。
【0017】本発明の一体成形可能な積層シートは、基
材に水酸基含有共重合体(A)とポリイソシアネート化
合物(B)からなる樹脂組成物を塗装後、硬化させるこ
とで得ることができる。本発明の一体成形可能な積層シ
ートに用いられる基材は特に限定されるものではない
が、トップコート層の硬化樹脂層と接する樹脂層が、メ
タクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、又は塩化ビ
ニール系樹脂から成るシートやゴム質含有熱可塑性樹脂
基材シートであることが、接着性や一体成形可能性の点
から好ましく、特にメタクリレート系樹脂から成るシー
トが好ましい。
【0018】また、本発明の一体成形可能な積層シート
は、トップコート層の硬化樹脂層と接する樹脂層にも成
形性が要求される。また、成形性ばかりでなく、強度
(折曲げ、衝撃等)や外観も重要な因子である。従っ
て、トップコート層の硬化樹脂層と接する樹脂層に成形
性を付与する方法として、ゴム質成分を導入する方法
と、延伸配向を施す方法が挙げられる。
【0019】前者は、ゴム質成分を樹脂層に多量に添加
すると、着色シートでは、色が白ボケし易く、また透明
なシートの場合は、その透明性が低下しやすい。後者
は、外観性に優れ、且つ、成形性や強度(折り曲げ、衝
撃等)にも優れる方法であるが、延伸倍率が大きすぎる
と、非晶性の樹脂材料の場合、成形加工することが出来
なくなる。
【0020】従って、本発明においては、トップコート
層の硬化樹脂と接する樹脂層が弱配向を施した樹脂層で
あることが好ましい。本発明における「弱配向を施す」
とは、トップコート層の硬化樹脂層と接する樹脂層を面
積で1.2〜3倍に延伸し、200℃における熱収縮応
力において、巻き取り方向(MD方向)及び巻き取りと
直行方向(TD方向)の各々に対して、0.01〜1.
00MPaの熱収縮応力の範囲に調整することを言い、
好ましくは0.15〜0.80MPa、更に好ましくは
0.15〜0.50MPaの熱収縮応力の範囲である。
【0021】シートを延伸する方法は、特に制限される
ものではないが、例えば、Tダイを用いて、無延伸シー
トを作成し、次いでMD方向及びTD方向の延伸を行う
方法が挙げられる。
【0022】本発明の好ましい実施態様の一つは、積層
シート中に多層着色延伸シートを含むものである。多層
着色延伸シートは、着色剤を分散した熱可塑性樹脂層と
透明な熱可塑性樹脂層とから構成される。多層着色延伸
シートは、着色剤を分散した熱可塑性樹脂層の少なくと
も片側に透明な熱可塑性樹脂層を有する2種2層のシー
トであればよいが、特に着色剤を分散した熱可塑性樹脂
層の両面に透明な熱可塑性樹脂層を配した2種3層の構
造であることが好ましい。即ち、片面のみ透明な熱可塑
性樹脂層を配した場合には、多層着色延伸シートの製造
直後の状態において反りが生じ易い。
【0023】よって、両面に透明な熱可塑性樹脂層を配
し、3層構造にすることにより、この反りを防止し、多
層着色延伸シートと基材シートとして、例えば、ゴム質
含有熱可塑性樹脂基材シートとの張り合わせが容易にな
る他、多層着色延伸シートとゴム質含有熱可塑性樹脂基
材シートとの接着強度も飛躍的に向上する。
【0024】また、着色剤を分散した熱可塑性樹脂層を
透明な熱可塑性樹脂層で被覆した構成になっているの
で、トップコート層や接着層を形成する際、着色剤と直
接接することがなく、着色剤の溶出による色ムラの発生
等の外観不良を発生させない点でも好ましい。
【0025】多層着色延伸シートを製造する方法は、特
に制限されるものではないが、着色剤を分散した熱可塑
性樹脂層と透明な熱可塑性樹脂層の構成原料成分を、そ
れぞれ各押出機内で溶融混練し、フィードブロックある
いはマルチマニホールドをもつTダイを用いて、2種2
層又は2種3層で共押出シートを作成し、次いでMD方
向及びTD方向の延伸を行う方法が挙げられる。
【0026】トップコート層の硬化樹脂と接する基材シ
ートは、多層着色延伸シートとゴム質含有熱可塑性樹脂
基材シートとを積層したものでもよく、その積層する方
法としては、特に制限されるものではないが、ラミネー
ト加工法や共押出法などが挙げられる。
【0027】ラミネート加工の製造方法は、特に制限さ
れるものではないがウェットラミネーション法、ドライ
ラミネーション法、無溶剤型ドライラミネーション法、
ホットメルトラミネーション法、押出ラミネーション
法、熱ラミネーション法、共押出ラミネーション法、粘
着テープラミネーション法などが好ましい。
【0028】ゴム質含有熱可塑性樹脂基材シートの素材
としては、特に制限はないが、例えば、アクリロニトリ
ル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、アクリロニ
トリル/アクリルゴム/スチレン(AAS)樹脂、アク
リロニトリル/エチレンゴム/スチレン(AES)樹
脂、ポリエチレン(PE)系樹脂、ポリプロピレン(P
P)系樹脂、塩ビ系(PVC)系樹脂等の汎用樹脂、
【0029】並びに、オレフィン系エラストマー(TP
O)、塩ビ系エラストマー(TPVC)、スチレン系エ
ラストマー(SBC)、ウレタン系エラストマー(TP
U)、ポリエステル系エラストマー(TPEE)、ポリ
アミド系エラストマー(TPAE)等の熱可塑性エラス
トマー(TPE)等を用いることができ、ABS樹脂、
AAS樹脂、PP系樹脂、TPOが好ましく、ABS樹
脂が更に好ましい。また、これらの素材は単独で用いて
もよく、2種以上の素材を混合(ブレンド)して用いて
もよい。
【0030】得られた一体成形可能な積層シートを真空
成形、圧空成形する場合は、特にゴム質含有熱可塑性樹
脂基材シートの種類を選ぶ必要はないが、射出成形に用
いる場合には、射出成形する樹脂との接着性を有するゴ
ム質含有熱可塑性樹脂基材シートを選択する必要性があ
る。
【0031】従って、先に多層着色層を作成しておき、
基材シートの種類に合わせて、射出成形用の接着剤層を
変更することにより、種々の射出成形用の一体成形可能
な積層シートを容易に製造することができ、生産性や品
揃えの点からも有利である。例えば、ドライラミネーシ
ョン法等により、接着剤層を介して、多層着色延伸シー
トをゴム質含有熱可塑性樹脂基材シートと容易に積層す
ることができる。
【0032】中でも、外装材としての強度や外観にも優
れることから、透明メタクリレート樹脂層/着色メタク
リレート樹脂層/透明メタクリレート樹脂層/接着剤層
/ゴム質含有熱可塑性樹脂層からなる5層積層シートが
好適に用いられ、更に好ましくは、ゴム質含有熱可塑性
樹脂層がABS樹脂からなる透明メタクリレート樹脂層
/着色メタクリレート樹脂層/透明メタクリレート樹脂
層/接着剤層/ABS樹脂層からなる5層積層シートが
用いられる。
【0033】本発明で使用される水酸基含有共重合体
(A)とは、水酸基を有する重合体を指称し、水酸基を
有するアクリル系重合体やフルオロオレフィン系重合体
に代表されるビニル系重合体、ポリエステル(アルキド
樹脂も含む)、ポリウレタンなどが挙げられるが、その
中でも、ビニル系重合体が特に好ましい。
【0034】かかる水酸基を有するビニル系重合体を調
製するには、公知慣用の方法を利用することが出来る
が、それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示す
れば、水酸基を有するビニル系単量体を、更に必要によ
り、これらと共重合可能な他のビニル系単量体とを共重
合せしめる方法などを利用することが出来る。
【0035】前記した方法に従って、当該ビニル系重合
体を調製する際に必要に応じて使用される、水酸基を有
するビニル系単量体の具体例としては、例えば、アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシ
プロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリ
ル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリ
ル酸3−ヒドロキシプロピル、
【0036】メタクリル酸ヒドロキシブチル等のアクリ
ル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアル
キルエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテ
ルポリオールとアクリル酸又はメタクリル酸等の不飽和
カルボン酸とのモノエステル;
【0037】ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテル
ポリオールとアクリル酸2−ヒドロキシエチル又はメタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有不飽和モ
ノマーとのモノエーテル、無水マレイン酸や無水イタコ
ン酸のような酸無水基含有不飽和化合物とエチレングリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール等のグリコール類とのモノエステル化物又はジエ
ステル化物;
【0038】ヒドロキシエチルビニルエーテルのような
ヒドロキシアルキルビニルエーテル類、アリルアルコー
ル、α,β−不飽和カルボン酸とα−オレフィンエポキ
シドのようなモノエポキシ化合物との付加物、アクリル
酸グリシジル又はメタクリル酸グリシジルと酢酸、プロ
ピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸、脂肪酸のような
一塩基酸との付加物、上記の水酸基含有モノマーとラク
トン類(例えばε−カプロラクトン、γ−バレロラクト
ン等)との付加物等を挙げることができる。
【0039】本発明の積層シートのトップコート層は、
優れた光沢を有するものであるが、光沢をより一層高め
るためには、水酸基含有共重合体(A)を構成するモノ
マーあるいはポリマー成分としてジアリル化合物を含む
ことが好ましい。このジアリル化合物としては、アクリ
ル酸アリル、メタクリル酸アリル、ジアリル酢酸、ジア
リルカルビノール、ジアリルエーテル、ジアリルクロロ
シラン等が挙げられるが、共重合体の安定性や原料化合
物の入手しやすさといった観点から、アクリル酸アリ
ル、メタクリル酸アリルが好ましい。
【0040】更にジアリル化合物の水酸基含有共重合体
(A)への仕込み量は0.5〜30重量%が好ましい。
これは、ジアリル化合物の仕込み量を0.5重量%以上
とすることにより、20°の光沢値が85以上になり、
かつ、人の目で感じる光沢感の指標にもなる60°の光
沢値が90以上になるので、外装材として極めて優れた
光沢を得ることができる。一方、ジアリル化合物の仕込
み量が30重量%を越えると、反応条件にもよるが、製
造時に反応装置内で反応混合物がゲル化しやすくなる。
【0041】また、三次元成形性をより向上させる為に
は、水酸基含有共重合体(A)を構成するモノマーある
いはポリマー成分としてラクトン変性水酸基含有モノマ
ー又はポリマーを含むことが好ましい。このラクトン変
性水酸基含有モノマー又はポリマーとしては、水酸基を
有するアクリル系重合体のラクトン変性物やフルオロオ
レフィン系重合体のラクトン変性物に代表されるラクト
ン変性ビニル系重合体、ラクトン変性ポリエステル(ア
ルキド樹脂も含む)、ラクトン変性ポリウレタンなどが
挙げられるが、その中でも、ラクトン変性ビニル系重合
体が特に好ましい。
【0042】かかるラクトン変性ビニル系重合体を調製
するには、公知慣用の方法を利用することが出来るが、
それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示するに
とどめれば、ラクトン変性した水酸基を有するビニル系
単量体を、更に必要により、これらと共重合可能な他の
ビニル系単量体とを共重合せしめる方法などを利用する
ことが出来る。
【0043】前記した方法に従って、該ラクトン変性ビ
ニル系重合体を調製する際に必要に応じて使用される、
ラクトン変性した水酸基を有するビニル系単量体の具体
例としては、例えば、ラクトン変性アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、ラクトン変性アクリル酸2−ヒドロキシ
プロピル、ラクトン変性アクリル酸3−ヒドロキシプロ
ピル、ラクトン変性アクリル酸ヒドロキシブチル、ラク
トン変性メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、ラクトン
変性メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、ラクトン変
性メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、
【0044】メタクリル酸ヒドロキシブチル等のアクリ
ル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアル
キルエステルのラクトン変性物、ポリエチレングリコー
ルのラクトン変性物、ポリプロピレングリコールのラク
トン変性物、ポリブチレングリコール等のポリエーテル
ポリオールとアクリル酸又はメタクリル酸等の不飽和カ
ルボン酸とのモノエステルのラクトン変性物;
【0045】ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテル
ポリオールとアクリル酸2−ヒドロキシエチル又はメタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有不飽和モ
ノマーとのモノエーテルのラクトン変性物、無水マレイ
ン酸や無水イタコン酸のような酸無水基含有不飽和化合
物とエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール等のグリコール類とのモノエス
テル化物又はジエステル化物のラクトン変性物;
【0046】ヒドロキシエチルビニルエーテルのような
ヒドロキシアルキルビニルエーテル類のラクトン変性
物、アリルアルコール、α,β−不飽和カルボン酸とα
−オレフィンエポキシドのようなモノエポキシ化合物と
の付加物のラクトン変性物、アクリル酸グリシジル又は
メタクリル酸グリシジルと酢酸、プロピオン酸、p−te
rt−ブチル安息香酸、脂肪酸のような一塩基酸との付加
物のラクトン変性物等を挙げることができる。
【0047】更に、共重合可能な他のビニル系単量体と
しては、勿論、公知慣用の種々のビニル系単量体を使用
することができるが、それらのうちでも特に代表的なも
ののみを例示すれば、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸(n−、iso−もしくはtert−)
ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デシル、
アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル
酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、
【0048】メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸(n−、iso−もしくは
tert−)ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタ
クリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル等のアクリル
酸又はメタクリル酸の炭素数1〜22のアルキルエステ
ル又はシクロアルキルエステル:
【0049】アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸
メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリ
ル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタ
クリル酸エトキシブチル等のアクリル酸又はメタクリル
酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステル等の
(メタ)アクリル酸エステル類が、N,N−ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N−tert−ブチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル
アクリレート系単量体;
【0050】アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)ア
クリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアクリル
アミド系単量体;アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和
モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、
メサコン酸及びこれらの酸無水物やハーフエステル化物
などの不飽和ジカルボン酸もしくはその変性物などのカ
ルボキシル基含有単量体、グリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート等のグリシジル基含有単量体、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの
ビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、酢酸ビニル、
塩化ビニル等が挙げられる。
【0051】以上に挙げられたような種々の単量体を用
いて、水酸基を有するビニル系重合体を調製するには、
溶液重合法、非水分散重合法又は塊状重合法などのよう
な、公知慣用の種々の重合法を利用し適用することが出
来るが、それらのうちでも、特に、有機溶剤中でのラジ
カル重合法、つまり、溶液ラジカル重合法によるのが最
も簡便であるので推奨される。
【0052】その製造方法としては、例えば、キシレ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、イソブタノール、
n−ブタノール等のアルコール類、酢酸ブチル等のエス
テル類、メチルアミルケトン等のケトン類、セロソル
ブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のエー
テル類等の有機溶剤中で、N,N−アゾビスジイソブチ
ロニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイド
等の有機過酸化物等のラジカル重合開始剤、n−ドデシ
ルメルカプタン等の連鎖移動剤等を用いて、前述のモノ
マー成分を、反応温度約60〜160℃で、約1〜30
時間反応させる。
【0053】水酸基含有共重合体(A)の水酸基価は、
10〜300KOHmg/gの範囲が好ましい。これ
は、水酸基価を10KOHmg/g以上とすることによ
り、架橋ポリマーの架橋密度が充分なものとなり、硬
度、耐酸性が良好となる傾向があり、水酸基価を300
KOHmg/g以下とすることにより三次元成形性が良
好となる傾向にある。この水酸基当量の、特に好ましい
範囲は30KOHmg/g〜200KOHmg/gの範
囲である。
【0054】水酸基含有共重合体(A)の重量平均分子
量(ポリスチレン換算の値)は、2,000〜50,00
0の範囲が好ましい。これは、重量平均分子量を2,0
00以上とすることにより、架橋ポリマーの耐酸性、耐
溶剤性が良好となる傾向にあり、重量平均分子量を5
0,000以下とすることによって、三次元成形性が良
好とすることができる傾向にあるためである。この重量
平均分子量は、より好ましくは2,500〜40,000
の範囲である。
【0055】また本発明の水酸基含有共重合体(A)の
foxの式によって導かれるガラス転移温度(以下、T
gと略記)は80℃以下が好ましい。これは、Tgを8
0℃以下とすることによって、三次元成形性が良好であ
る傾向にあるためである。
【0056】本発明で用いられるポリイソシアネート化
合物(B)としては、1分子中にイソシアネート基を平
均2個以上有し、且つ数平均分子量(ポリスチレン換算
の値)が10,000以下、好ましくは5,000以
下、特に好ましくは2,000以下である。1分子中に
イソシアネート基を平均2個以上有するとは、用いるポ
リイソシアネート化合物(B)として、1分子中に3つ
以上のイソシアネート基を含有する、いわゆる3価以上
のイソシアネート化合物を必須のイソシアネート化合物
成分として含むことを意味する。
【0057】これら3価以上のイソシアネート化合物の
具体的化合物としては、2−イソシアナトエチル−2,
6−ジイソシアナトカプロエート、1,3,5−トリイ
ソシアナトシクロヘキサン、2,4,6−トリイソシア
ナトシクロヘプタン、1,2,5−トリイソシアナトシ
クロオクタンなどの脂肪族トリイソシアネート、
【0058】1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、
2,4,6−トリイソシアナトナフタレンなどの芳香族
トリイソシアネート、ジイソシアネート類を環化三量化
せしめて得られる、いわゆるイソシアヌレート環構造を
有するポリイソシアネート類が挙げられる。ポリイソシ
アネート化合物(B)としては、これら3価以上の有機
ポリイソシアネート化合物に、2価のイソシアネート化
合物類、即ち、ジイソシアネート類を併用することが好
ましい。
【0059】これらのジイソシアネート類としては、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、
リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート
類、水素添加キシリレンジイソシアネート、シクロヘキ
シレンジイソシアネート、1,3−ビスイソシアナート
メチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−ジイソシ
アナートシクロヘキサン、2−メチル−1,5−ジイソ
シアナートシクロヘキサン、メチレンビス(シクロヘキ
シルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート等
の環状脂肪族ジイソシアネート類、
【0060】トリレンジイソシアネート、フェニレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
m−キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネートキシリレンジイソシアネー
ト、α,α,α’,α’−テトラメチル−m−キシリレ
ンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイ
ソシアネート類が挙げられる。
【0061】更に、3価以上のポリイソシアネート化合
物は、2価以上のポリイソシアネートの2量体もしくは
3量体、これらの2価又は3価以上のポリイソシアネー
トと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしく
は水等とをイソシアネート基過剰の条件で反応させてな
る付加物等、遊離のイソシアネート基を有するイソシア
ネート化合物の遊離のイソシアネート基をフェノール
類、オキシム類、ラクタム類、アルコール類、メルカプ
タン類などのブロック剤で封鎖したブロックポリイソシ
アネートや、遊離のイソシアネート基を有するポリイソ
シアネート類と、水とを反応せしめて得られる、ビウレ
ット構造を有するポリイソシアネート類、
【0062】2−イソシアナートエチル(メタ)アクリ
レート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジ
ルイソシアネートもしくは(メタ)アクリロイルイソシ
アネートの如き、イソシアネート基を有するビニル単量
体の単独重合体、又はこれらのイソシアネート基含有ビ
ニル単量体を、これらと共重合可能な(メタ)アクリル
系、ビニルエステル系、ビニルエーテル系、芳香族ビニ
ル系もしくはフルオロオレフィン系ビニル単量体類など
と共重合せしめて得られる、それぞれ、イソシアネート
基含有の、アクリル系共重合体、ビニルエステル系共重
合体又はフルオロオレフィン系共重合体などのような、
種々のビニル系共重合体類などとも併用することができ
る。
【0063】本発明で用いる、水酸基含有共重合体
(A)とポリイソシアネート(B)との配合比として
は、ビニル系共重合体(A)中の水酸基1当量当たりに
ポリイソシアネート(B)中のイソシアネート基が0.
5〜2.0当量の範囲が各種性能のバランスから好まし
い。
【0064】水酸基含有共重合体(A)とポリイソシア
ネート化合物(B)からなる樹脂組成物を反応硬化させ
る場合に必要に応じて、硬化触媒を添加することが出来
る。かかる硬化触媒として特に代表的なものを例示すれ
ば、N−メチルモルフォリン、ピリジン、1,8−ジア
ザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(D
BN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタ
ン(DABCO)、トリ−n−ブチルアミンもしくはジ
メチルベンジルアミン、ブチルアミン、オクチルアミ
ン、モノエタノールアミン、
【0065】ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2,4−
ジメチルイミダゾール、1,4−ジエチルイミダゾー
ル、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、3−(N−フェニル)
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノ
エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ンの如き各種のアミン化合物類、
【0066】テトラメチルアンモニウム塩、テトラブチ
ルアンモニウム塩、トリメチル(2−ヒドロキシルプロ
ピル)アンモニウム塩、シクロヘキシルトリメチルアン
モニウム塩、テトラキス(ヒドロキシルメチル)アンモ
ニウム塩、ジラウリルジメチルアンモニウム塩、トリオ
クチルメチルアンモニウム塩、o−トリフルオロメチル
フェニルトリメチルアンモニウム塩の如き、各種の4級
アンモニウム塩類であって、且つ、代表的な対アニオン
としてのクロライド、ブロマイド、カルボキシレート、
ハイドロオキサイドなどを有する、いわゆる4級アンモ
ニウム塩類、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫アセ
テート、ジオクチル酸鉛、ナフテン酸コバルトの如き、
各種の有機金属化合物などがある。
【0067】本発明の一体成形可能な積層シートには、
更に必要に応じて、最終的に得られる物性に影響しない
範囲で、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(以降EVAと略す)、ポリイソブチ
レン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリメチルペンテン、アイオノマー、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン(以降ABSと略す)、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、
ポリビニルアルコール、ポリアミド樹脂、ポリアセター
ル、ポリエステル、変性ポリフェニレンエーテル、アル
キド樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の各種樹脂を配
合しても構わない。
【0068】また本発明の一体成形可能な積層シートに
は、更に必要に応じて、物性を向上させる目的で、顔
料、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び安定剤、帯
電防止剤、難燃剤、発泡剤、防カビ剤、抗菌剤、滑剤、
合成ゴム、熱可塑性エラストマー、接着成分、レベリン
グ剤、消泡剤、ブロッキング防止剤、分散剤、乾燥調整
剤、耐摩擦剤等の添加剤を入れても構わない。
【0069】これら添加剤はトップコート層の硬化樹脂
層に含まれていても良く、分子分散するものであって
も、微粒子分散するものであってもよい。トップコート
層の耐薬品性、耐擦傷性を向上させることを目的とする
場合、特に有機溶媒分散性の金属酸化物微粒子をトップ
コート層硬化樹脂層に添加することが好ましい。これら
の有機溶媒分散性の金属酸化物としては、例えば、酸化
チタン、酸化スズ、酸化ジルコニア、酸化珪素(シリ
カ)、酸化アルミ、酸化亜鉛等を用いることができる。
なかでも該微粒子がシリカであることが好ましい。
【0070】金属酸化物微粒子をトップコート層に含有
させる場合は、意匠性の観点から、該微粒子を含有させ
たトップコート層硬化樹脂層が透明性に優れることが好
ましく、その為には、用いる金属酸化物微粒子の粒子径
が可視光波長よりも小さいことが好ましい。従って、本
発明に用いられる有機溶媒分散性の金属酸化物微粒子の
粒子径は300nm以下であることが好ましく、より好
ましくは100nm以下である。なお粒子径が小さくな
って特に不都合は無いので、特に用いる粒子径の下限を
設ける必要はない。
【0071】用いられる有機溶媒分散性の金属酸化物微
粒子の形態は、トップコート層の硬化前の樹脂組成物中
に添加、分散するのに充分な分散性を有していれば良
く、粉末状のものであっても、有機溶媒分散ゾルであっ
てもよい。また、金属酸化物微粒子の形状は、真球状か
ら、やや異形の擬球状のものを含む球状であっても、細
長い形状であっても、盤状(円盤、扇状)であってもよ
い。
【0072】球状ではない有機溶媒分散性金属酸化物と
しては、例えば、チタン工業株式会社製の円盤状ルチル
型酸化チタン、扇状ルチル型酸化チタン、日産化学工業
株式会社製「スノーテックス−UP」のような2−プロ
パノール等の有機溶媒に分散された細長い形状シリカゾ
ルを用いることもできる。
【0073】球状の有機溶媒分散性の金属酸化物として
は、市販の例えば、日産化学工業株式会社製の、シリカ
ゾル、アルミナゾル、酸化チタンゾル、酸化スズゾル、
酸化ジルコニアゾル等を用いることができ、特にシリカ
ゾルが好ましい。シリカゾルとしては、日産化学工業株
式会社製「スノーテックス」のようなメタノール、エタ
ノール、2−プロパノールのようなアルコール系、ジメ
チルアセトアミドのようなアミド系、メチルエチルケト
ンのようなケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルのような
エステル系等の有機溶媒に分散されたものが挙げられ
る。
【0074】但し、従来から市販されている、シリカゾ
ルの分散溶媒がアルコール系、又はケトン系のものをそ
のまま用いた場合、アルコール類はトップコート剤中の
硬化剤がポリイソシアネートである場合は、ポリイソシ
アネートと好ましくない反応を起こし、またケトン類
は、例えば、基材シートにアクリル樹脂を選択した場合
は、基材に与える影響が大きく、外観不良、又は、シー
ト物性の低下を引き起こす等の問題がある。
【0075】しかし、アルコール系の分散溶媒を含む金
属酸化物の場合は、樹脂組成物に含まれるポリオールや
ポリイソシアネートの配合量を最適化することにより、
最終的な物性に悪影響を及ぼさない範囲であれば、用い
ても良い。従って、本発明に用いる有機溶媒に分散され
た金属酸化物の有機溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、2−プロパノールのようなアルコール系、及び酢
酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル系が好ましく、
特に、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル系溶媒
に分散されていることが好ましい。
【0076】また、親水性の金属酸化物微粒子を、ラウ
リン酸、シリコーンオイル、アルコキシシラン、シラン
カップリング剤等の表面処理剤を用いて、表面疎水化処
理を施したものを用いてもよい。例えば、ルチル型酸化
チタンをラウリン酸で表面処理したもの、アナターゼ型
酸化チタンをシリコーンオイルで表面処理したもの、親
水性シリカゾルをアルコキシシラン、又は、シランカッ
プリング剤等を用いて表面疎水化を行ったもの等を用い
ることができる。
【0077】トップコート層樹脂への金属酸化物微粒子
の添加量は、樹脂固形分に対し、該金属酸化物微粒子固
形分割合が0.1〜50重量%であることが好ましく、
1〜25重量%であることが更に好ましい。トップコー
ト層への金属酸化物微粒子の導入方法としては、トップ
コート層樹脂組成物に添加し、塗工する方法が挙げられ
るが、トップコート層樹脂組成物への金属酸化物微粒子
の添加方法に何ら制限はなく、金属酸化物微粒子を分散
させたアクリルポリオールを含む主剤とポリイソシアネ
ートを含む硬化剤を混合しても良いし、アクリルポリオ
ールを含む主剤とポリイソシアネートを含む硬化剤とを
混合した後に、金属酸化物微粒子を分散しても良い。
【0078】更に、添加剤間の相溶性が悪く、同時にト
ップコート層樹脂組成物に配合することが困難な場合
は、異なる添加剤を配合したトップコート層樹脂組成物
を数回に分けて塗工しても良い。塗工は同一の塗工方式
を複数回組み合わせても、異なる塗工方式を複数組み合
わせても良い。
【0079】着色層に用いられる着色剤としては、顔料
が好ましく用いられる。用いられる顔料としては特に限
定されず、着色顔料、メタリック顔料、干渉色顔料、蛍
光顔料、体質顔料、防錆顔料等のそれ自体既知の顔料を
使用することができる。着色顔料としては、例えば、キ
ナクリドンレッド等のキナクリドン系、ピグメントレッ
ド等のアゾ系、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、ペリレンレッド等のフタロシアニン系等の有
機顔料;酸化チタン、カーボンブラック等の無機顔料が
挙げられ、メタリック顔料としては、例えば、アルミニ
ウム粉、ニッケル粉、銅粉、真鍮粉、クロム粉等が挙げ
られる。
【0080】干渉色顔料としては、真珠光沢状のパール
マイカ粉、真珠光沢状の着色パールマイカ粉等を挙げら
れ、蛍光顔料としては、キナクリドン系、アンスラキノ
ン系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール
系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾ
ロン系、モノアゾ系、不溶性アゾ系、ナフトール系、フ
ラバンスロン系、アンスラピリミジン系、キノフタロン
系、ピランスロン系、ピラゾロン系、チオインジゴ系、
アンスアンスロン系、ジオキサジン系、フタロシアニン
系、インダンスロン系等の有機顔料や、
【0081】ニッケルジオキシンイエロー、銅アゾメチ
ンイエロー等の金属錯体、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜
鉛等の金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の
金属塩、カーボンブラック、アルミニウム、雲母等の無
機顔料が挙げることができる。顔料は、直に添加するこ
ともできるし、カラーコンパウンドやコンセントレーテ
ッドマスターバッチ、粉末状着色剤、顆粒状着色剤、液
状着色剤等のプラスチック用着色剤として添加すること
もできる。
【0082】可塑剤としては、リン酸エステル、フタル
酸エステル、脂肪族−塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸
エステル、二価アルコール、オキシ酸エステル、塩素化
パラフィン等が挙げられる。酸化防止剤としては、フェ
ノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防
止剤が挙げられる。紫外線吸収剤としては、サリチル酸
系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線防止剤、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸
収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、紫外線安定
剤としてはヒンダードアミン系光安定剤(HALS)等
が挙げられる。
【0083】帯電防止剤としては、非イオン系帯電防止
剤、アニオン系帯電防止剤、カチオン系帯電防止剤、ア
ルキルベタイン・アルキルイミダゾリン・アルキルアラ
ニン型等の両性系帯電防止剤、ポリビニルベンジル型カ
チオン・ポリアクリル酸型カチオンの導電性樹脂等が挙
げられる。
【0084】難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン
系難燃剤、無機系難燃剤が挙げられる。発泡剤として
は、アゾジカーボンアミドやアゾビスイソブチロニトリ
ル等のアゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラ
ジド化合物が挙げられる。滑剤としては、脂肪族炭化水
素系滑剤、高級脂肪族系アルコール系滑剤、高級脂肪酸
系滑剤、脂肪酸アマイド系滑剤、金属石けん系滑剤、脂
肪酸エステル系滑剤が挙げられる。防カビ剤としては特
に限定は無いが、バイナジン、プリベントール、チエベ
ンダドール等が挙げられる。
【0085】合成ゴムとしては、スチレンブタジエンラ
バー及びその水素添加物、ブタジエンラバー、イソプレ
ンラバー、エチレンプロピレンラバー、ニトリルブタジ
エンラバー等が挙げられる。熱可塑性エラストマーとし
ては、エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体,スチレン−ブタジエン−スチ
レン共重合体及びその水素添加物,などのポリオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性
エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、
ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱
可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0086】接着成分としては、ポリプロピレン,ポリ
エチレン等,ポリオレフィン系樹脂のマレイン酸変性
物,アクリル酸変性物,塩素化変性物、シランカップリ
ング剤、アイオノマー、α−オレフィン、アジリジン、
ポリオキシアルキレン樹脂等が挙げられる。
【0087】表面調節剤、消泡剤としてはシリコン系界
面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げら
れる。これら添加剤としては、何ら制限はなく、例え
ば、ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−30
2、BYK−306、BYK−307、BYK−31
0、BYK−320、BYK−077のようなシリコン
系表面調節剤が好適に用いられる。
【0088】また、レベリング性、消泡性向上を目的と
して遅乾溶剤を使用することもできる。ブロッキング防
止剤としては、高級脂肪酸アマイド、高級脂肪酸エステ
ルや、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワック
ス、サゾールワックス、シリコン系離型剤、微粒子シリ
カ等の充填剤等が挙げられる。
【0089】分散剤としては、顔料誘導体、高分子界面
活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性
剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、チタンカ
ップリング剤、シランカップリング剤等が挙げられる。
耐摩擦剤としては、高級脂肪酸アマイド、高級脂肪酸エ
ステルや、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワッ
クス、サゾールワックス等のワックス類や真球状アクリ
ルビーズ、真球状シリカ等の充填剤、シリコン系滑剤等
が挙げられる。
【0090】本発明の一体成形可能な積層シートは、基
材にトップコートを塗装後、室温にて約5〜20分間風
乾し、又はそれと同程度乾燥するように加熱乾燥して溶
剤を揮散させた後、加熱硬化して得ることができる。硬
化は、通常、60℃〜150℃の温度で約10〜40分
間加熱することにより行うことができる。
【0091】基材へのトップコートを塗装方式として
は、グラビアコート方式、リバースコート方式、キスコ
ート方式、ダイコート方式、リップコート方式、コンマ
コート方式、ブレードコート方式、ロールコート方式、
ナイフコート方式、カーテンコート方式、スロットオリ
フィス方式、スプレーコート方式等種々の方式でシート
状基材に塗工することができる。トップコート剤を数回
に分けて塗工しても良いし、1回で塗工しても良い。ま
た、異なる塗工方式を複数組み合わせても良い。
【0092】基材の少なくとも一方の面は、トップコー
ト層、又は必要に応じて積層する着色層、接着層との接
着性をより向上させる目的で、プラズマ処理、コロナ処
理、フレーム処理、電子線照射処理、粗面化処理、オゾ
ン処理、等の表面処理、真空蒸着、スパッタリング、イ
オンプレーティング等のドライプレーティング処理が施
されても良い。
【0093】
【実施例】以下に実施例を用いて、本発明を更に説明す
る。以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的
に説明する。なお、「部」及び「%」は、いずれも重量
基準によるものとする。
【0094】重量平均分子量:GPC測定結果のポリス
チレン換算値を示す。 固形分:アルミ皿に試料1gを採り、トルエンにて薄く
均一に拡げた後風乾し、更に108℃の熱風乾燥機中で
1時間乾燥し、乾燥後の重量より算出した。水酸基当量
は、モノマー仕込み組成より算出し、ポリマーTgはD
SCにより、酸価は0.05mol・dm-3水酸化カリ
ウム−トルエン溶液滴定法により測定した。
【0095】(製造例1)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器にトルエ
ン400部、酢酸イソブチル400部、パーブチルZ
(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート)1部を仕込み、窒素置換後、110℃ま
で1時間かけて昇温した。別途、メチルメタクリレート
550部、n−ブチルメタクリレート300部、 2−
ヒドロキシエチルメタクリレート150部、メタクリル
酸5部をよく混合した溶液(以下モノマー溶液と表記)と
トルエン185部、パーブチルO(商品名、日本油脂株
式会社製、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート)30部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株式会
社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)3部をよく
混合した溶液(以下、触媒溶液と表記)、それぞれを滴下
装置に仕込み、直ちに窒素置換した。
【0096】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、4時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
6時間攪拌を続けた結果、固形分含有率51%の樹脂組
成物(A−1)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は17,000、水酸基当量は65KOHmg/g、酸
価は1.8KOHmg/g、Tgは68℃であった。
【0097】(製造例2)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器に酢酸ブ
チル850部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株式会
社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)1部を仕込
み、窒素置換後、110℃まで1.5時間かけて昇温し
た。別途、メチルメタクリレート550部、n−ブチル
メタクリレート350部、 2−エチルヘキシルメタク
リレート345部、4−ヒドロキシブチルアクリレート
300部、メタクリル酸5部をよく混合した溶液(以下
モノマー溶液と表記)と酢酸ブチル200部、パーブチ
ルO(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート)27部、パーブチル
Z(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート)3部をよく混合した溶液(以下、触媒溶
液と表記)、それぞれを滴下装置に仕込み、直ちに窒素
置換した。
【0098】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、5時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
5時間攪拌を続けた結果、固形分含有率60%の樹脂組
成物(A−2)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は14,500、水酸基当量は77KOHmg/g、酸
価は1.9KOHmg/g、Tgは20℃以下であっ
た。
【0099】(製造例3)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器にトルエ
ン40部、酢酸ブチル760部、パーブチルZ(商品
名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート)1部を仕込み、窒素置換後、110℃まで1時
間かけて昇温した。
【0100】別途、メチルメタクリレート650部、n
−ブチルメタクリレート200部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート100部、プラクセルFM−1(商品
名、ダイセル化学製、ラクトン変性メタクリレート)5
0部、メタクリル酸5部をよく混合した溶液(以下モノ
マー溶液と表記)とトルエン185部、パーブチルO(商
品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート)30部、パーブチルZ(商品
名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート)3部をよく混合した溶液(以下、触媒溶液と表
記)、それぞれを滴下装置に仕込み、直ちに窒素置換し
た。
【0101】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、4時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
6時間攪拌を続けた結果、固形分含有率51%の樹脂組
成物(A−3)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は16,000、水酸基当量は55KOHmg/g、酸
価は1.8KOHmg/g、Tgは72℃であった。
【0102】(製造例4)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器に酢酸ブ
チル850部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株式会
社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)1部を仕込
み、窒素置換後、110℃まで1.5時間かけて昇温し
た。
【0103】別途、メチルメタクリレート700部、2
−エチルヘキシルメタクリレート65部、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート80部、4−ヒドロキシブチル
アクリレート50部、プラクセルFM−1(商品名、ダ
イセル化学製、ラクトン変性メタクリレート)100
部、メタクリル酸5部をよく混合した溶液(以下モノマ
ー溶液と表記)と酢酸イソブチル200部、パーブチル
O(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート)27部、パーブチルZ
(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート)3部をよく混合した溶液(以下、触媒溶液
と表記)、それぞれを滴下装置に仕込み、直ちに窒素置
換した。
【0104】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、5時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
5時間攪拌を続けた結果、固形分含有率60%の樹脂組
成物(A−4)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は16,500、水酸基当量は78KOHmg/g、酸
価は1.9KOHmg/g、Tgは53℃であった。
【0105】(製造例5)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器にトルエ
ン40部、酢酸ブチル760部、パーブチルZ(商品
名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート)1部を仕込み、窒素置換後、110℃まで1時
間かけて昇温した。
【0106】別途、メチルメタクリレート550部、n
−ブチルメタクリレート255部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート180部、メタクリル酸アリル10
部、メタクリル酸5部をよく混合した溶液(以下モノマ
ー溶液と表記)とトルエン185部、パーブチルO(商品
名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート)30部、パーブチルZ(商品名、
日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト)3部をよく混合した溶液(以下、触媒溶液と表記)、
それぞれを滴下装置に仕込み、直ちに窒素置換した。
【0107】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、4時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
6時間攪拌を続けた結果、固形分含有率51%の樹脂組
成物(A−5)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は16,800、水酸基当量は79KOHmg/g、酸
価は1.8KOHmg/g、Tgは70℃であった。
【0108】(製造例6)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器に酢酸ブ
チル850部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株式会
社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)1部を仕込
み、窒素置換後、110℃まで1.5時間かけて昇温し
た。
【0109】別途、メチルメタクリレート650部、n
−ブチルメタクリレート100部、2−エチルヘキシル
メタクリレート40部、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート165部、メタクリル酸アリル40部、メタクリル
酸5部をよく混合した溶液(以下モノマー溶液と表記)と
酢酸イソブチル200部、パーブチルO(商品名、日本
油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート)31部、パーブチルZ(商品名、日本油脂
株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)3部
をよく混合した溶液(以下、触媒溶液と表記)、それぞれ
を滴下装置に仕込み、直ちに窒素置換した。
【0110】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、5時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
5時間攪拌を続けた結果、固形分含有率51%の樹脂組
成物(A−6)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は16,800、水酸基当量は72、酸価は1.9、T
gは72℃であった。
【0111】(製造例7)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器に酢酸ブ
チル650部、トルエン200部、パーブチルZ(商品
名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート)1部を仕込み、窒素置換後、110℃まで1時
間かけて昇温した。
【0112】別途、メチルメタクリレート600部、n
−ブチルメタクリレート100部、2−エチルヘキシル
メタクリレート50部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート100部、プラクセルFM−1(商品名、ダイセ
ル化学製、ラクトン変性メタクリレート)100部、メ
タクリル酸アリル45部、メタクリル酸5部をよく混合
した溶液(以下モノマー溶液と表記)と酢酸ブチル200
部、パーブチルO(商品名、日本油脂株式会社製、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート)31
部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株式会社製、t−
ブチルパーオキシベンゾエート)3部をよく混合した溶
液(以下、触媒溶液と表記)、それぞれを滴下装置に仕込
み、直ちに窒素置換した。
【0113】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、4時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
8時間攪拌を続けた結果、固形分含有率50%の樹脂組
成物(A−7)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は17,200、水酸基当量は67KOHmg/g、酸
価は1.8KOHmg/g、Tgは60℃であった。
【0114】(製造例8)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器にトルエ
ン400部、酢酸イソブチル400部、パーブチルZ
(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート)1部を仕込み、窒素置換後、110℃ま
で1時間かけて昇温した。
【0115】別途、メチルメタクリレート600部、n
−ブチルメタクリレート100部、プラクセルFM−1
(商品名、ダイセル化学製、ラクトン変性メタクリレー
ト)295部、メタクリル酸5部をよく混合した溶液(以
下モノマー溶液と表記)とトルエン185部、パーブチ
ルO(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート)30部、パーブチル
Z(商品名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート)3部をよく混合した溶液(以下、触媒溶
液と表記)、それぞれを滴下装置に仕込み、直ちに窒素
置換した。
【0116】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、4時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
6時間攪拌を続けた結果、固形分含有率52%の樹脂組
成物(A−8)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は19,000、水酸基当量は68KOHmg/g、酸
価は1.8KOHmg/g、Tgは55℃であった。
【0117】(製造例9)温度調節器、窒素導入管、滴
下装置(2基)、撹拌装置を備え付けた反応容器にトルエ
ン400部、酢酸ブチル400部、パーブチルZ(商品
名、日本油脂株式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾ
エート)1部を仕込み、窒素置換後、110℃まで1時
間かけて昇温した。
【0118】別途、メチルメタクリレート650部、
4−ヒドロキシエチルメタクリレート345部、メタク
リル酸5部をよく混合した溶液(以下モノマー溶液と表
記)とトルエン200部、パーブチルO(商品名、日本油
脂株式会社製、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート)27部、パーブチルZ(商品名、日本油脂株
式会社製、t−ブチルパーオキシベンゾエート)3部を
よく混合した溶液(以下、触媒溶液と表記)、それぞれを
滴下装置に仕込み、直ちに窒素置換した。
【0119】窒素雰囲気下で反応容器内に前述のモノマ
ー溶液と触媒溶液を反応温度の急激な上昇がないように
監視しつつ、4時間かけて滴下した。滴下終了後、約1
8時間攪拌を続けた結果、固形分含有率50%の樹脂組
成物(A−9)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は16,800、水酸基価は151KOHmg/g、酸
価は1.7KOHmg/g、Tgは86℃であった。
【0120】(実施例1〜18、及び比較例1〜3)上
記の製造例1〜9で得た重合体樹脂組成物(A−1)〜
(A−9)を使用し表1〜4に示す比率各成分と共に混
合して、トップコート剤を調合し、基材シートに塗工す
ることにより一体成形可能な積層シートを得た。表1〜
4に記載した(B)成分、及びその他成分はそれぞれ下
記のとおりである。
【0121】(B)成分 (B−1):「BURNOCK DN−980」(商品
名、大日本インキ化学工業株式会社製、イソシアヌレー
ト環含有ポリイソシアネート、数平均分子量800、不
揮発分75%(溶剤:酢酸エチル)、NCO濃度は15%
である。
【0122】(B−2):「LTI」(商品名、協和発
酵株式会社製)、2−イソシアナトエチル−2,6−ジ
イソシアナトカプロエート、分子量267、不揮発分1
00%、NCO濃度は47%である。
【0123】(B−3):「BURNOCK DN−9
81」(商品名、大日本インキ化学工業株式会社製、イ
ソシアヌレート環含有ポリイソシアネート、不揮発分7
5%(溶剤:酢酸エチル)、NCO濃度は13〜14%で
ある。
【0124】表1において、NCO/OHは(B)成分
のイソシアネート基量と(A)成分中の水酸基量との当
量比で表した。表1〜4における実施例1〜18、及
び、比較例1〜3には、表面調節剤兼消泡剤として、ビ
ックケミー社製BYK−306を添加した。実施例17
及び18で用いたシリカゾルは酢酸エチルに分散した有
機溶媒分散性シリカゾル(日産化学製、固形分30%、
粒径10〜20μm)であり、比較例5で用いたシリカ
はメチルエチルケトンに分散した有機溶媒分散性シリカ
ゾル(日産化学製、固形分30%、粒径10〜20μ
m)である。
【0125】トップコート剤は、重合体樹脂組成物であ
る(A)成分、硬化剤である(B)成分、及び表面調節
剤兼消泡剤であるBYK−306を均一に混合した後
に、シリカゾルを添加し、透明かつ均一な溶液になるま
で攪拌し、続いて、溶剤を用いて所望の粘度になるよう
に調整した後に塗工に用いた。
【0126】具体的には、表1〜4に示す配合の実施例
1〜14、及び、比較例1〜2の塗料は、塗料粘度が5
0秒(フォードカップ#4、20℃)となるようにキシ
レン、酢酸ブチルを用いて粘度調整し、表3〜4に示す
配合の実施例15〜18、及び、比較例3の塗料は、塗
料粘度が15秒(ザーンカップ#3、25℃)となるよ
うにトルエン、酢酸エチルを用いて粘度調整した。
【0127】(多層着色延伸シートの作成)着色剤分散熱
可塑性樹脂層を形成する樹脂成分として、住友化学社製
ポリメチルメタクリレート(商品名「HT03Y」)に
対し、ジケトロピロール系赤4phrと焼成チタン黄
0.5phrと酸化チタン0.5phrとからなる顔料
と、アクリル−スチレン共重合体4phrからなる分散
剤の混合物(9phr)を混練分散した着色樹脂を用い
た。
【0128】透明性熱可塑性樹脂層を形成する樹脂成分
として、三菱レイヨン社製ポリメチルメタクリレート
(商品名「IRS704」50%と「MD」50%のブ
レンド組成物)を用いて、各原料樹脂を押出機2台用い
て260℃にて押出後、フィードブロックにより透明層
/着色層/透明層の2種3層に積層しTダイから無延伸
原反を成膜した。その後、130℃のロール及び135
℃のテンターにて延伸加工し巻き取り、以下の層構成を
有するMD方向、TD方向共に熱収縮応力0.45MP
aの多層着色延伸シートを得た。
【0129】(層構成) 多層着色延伸シート:200μm(2種3層) 透明性熱可塑性樹脂層:50μm 顔料分散熱可塑性樹脂層:100μm 透明性熱可塑性樹脂層:50μm
【0130】ゴム質含有熱可塑性樹脂層を形成する樹脂
成分として、日本A&L社製ABS樹脂(商品名「MT
H2」)に対し、ジケトロピロール系赤1phrと焼成
チタン黄1phrと酸化チタン1phrとからなる顔料
と、水酸化アルミニウム1phrからなる分散剤の混合
物(4phr)を混練分散した着色樹脂を押出機内で溶
融混練、260℃にて押し出し、厚さ300μm、実質
的に無延伸の基材シートを得た。
【0131】次いで、前記多層着色延伸シートとゴム質
含有熱可塑性基材シートとを、二液ウレタン系接着剤
(大日本インキ化学工業株式会社製「AS−106」と
「LR−100」の二液混合型接着剤)によりラミネー
ト加工を施し、以下の層構成を有する多層着色シートを
製造した。
【0132】(層構成) 多層着色延伸シート :200μm ウレタン系接着剤 :5μm ゴム質含有熱可塑性基材シート:300μm
【0133】(試験塗板の作成)前述の多層着色シート
の塗面側をヘキサン洗浄後、自然乾燥したものを被塗物
とした。上記被塗物に、表1〜4に示す配合の実施例1
〜14、及び、比較例1〜2の塗料は、アプリケーター
塗装により硬化膜厚で約40μmとなるように塗装し
た。また、表3〜4に示す配合の実施例15〜18、及
び、比較例3の塗料は、バーコーター塗装により硬化膜
厚で約10μmとなるように塗装した。
【0134】室温で30分間放置してから、80℃で3
0分間加熱して該樹脂を硬化させ、試験塗板を得た。得
られた試験塗板を気温25℃、湿度60%の恒温・恒湿
室内に静置し塗装から48時間経過後に物性測定を行っ
た。
【0135】透明性:試験塗板の塗面外観を目視にて判
定した。評価基準は以下の通り。 ○:塗膜の透明性良好。 △:塗膜が少し曇っている。 ×:塗膜の曇りが顕著である。
【0136】仕上がり性:試験塗板の塗面外観を目視評
価した。評価基準は以下の通り。 ○:平滑性、ツヤ、鮮映性が良好で異常が認められな
い。 △:平滑性、ツヤ、鮮映性のいずれかがやや劣る。 ×:平滑性、ツヤ、鮮映性のいずれかが顕著に劣る。
【0137】光沢性:試験塗板の塗面光沢として、20
度グロス並びに60度グロスをハンディ光沢計(日本電
色工業製PG−1M)を用いて測定した。
【0138】硬度:架橋ポリマーの鉛筆硬度(JIS
K5400)を意味する。 耐擦傷性:ラビングテスター(大平理化工業株式会社製)
を用いて、試験塗板の塗面に5%クレンザー溶液を十分
に脱脂綿に染み込ませてから載せ、その上を試験機端子
で押さえ、1kgの荷重をかけて30往復した後、水洗
し直ちにタオルドライし、塗面を目視評価した。評価基
準は以下の通りである。
【0139】 ○:塗面のツヤに変化が認められない。 △:ツヤビケが少し認められる。 ×:ツヤビケが著しく認められる。
【0140】耐洗車ブラシ性:耐洗車ブラシ試験機(自
社工作品、PPブラシ直径30mm)を用いて、試験塗
板の塗面に模擬泥水(珪藻土5%、イオン交換水95%)
1gを載せ、ブラシ先端が試験塗板の塗面に十分接する
ことを確認してから、100rpm、1分間の条件で洗
車ブラシを回転させた。試験終了後、直ちに水洗・タオ
ルドライし、塗面の光沢(60度グロス)を測定し、耐洗
車ブラシ試験前後での光沢保持率を算出した。
【0141】耐溶剤性:ラビングテスター(大平理化工
業株式会社製)を用いて、試験塗板の塗面に溶剤(キシ
レン、ガソリン、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル含有ブレーキ液)を脱脂綿に十分に染み込ませて
から載せ、溶剤が蒸発しないようにガラスシャーレで覆
い、4時間、室温で静置した後、塗面を2−プロパノー
ルで溶剤を除去した後、目視評価した。評価基準は以下
の通りである。
【0142】 ○:塗膜に異常なし。 △:試験直後には塗膜に痕跡が観察されたが、溶剤蒸発
後、痕跡が消えた。 ×:塗膜が溶解し、又は、塗膜が膨潤した。
【0143】耐酸性:試験塗板の架橋ポリマーの塗面に
5%硫酸水溶液0.4mlをスポット状に滴下し、熱風
乾燥機にて80℃で30分間加熱してから水洗し、塗面
を目視評価した。評価基準は以下の通りである。
【0144】 ○:塗面に変化が認められない。 △:スポット跡が少し認められる。 ×:スポット跡に、シミ、白化又はフクレが著しく認め
られる。
【0145】密着性:碁盤目テープ法(JIS K54
00) に準じて評価(10点満点)した。 三次元成形性:小型真空成形機により、塗面反対側から
間接加熱し、ヒーター退避後、塗面側から金型を上昇さ
せ真空引きし賦形した。金型は、凹状箱型の底部に線形
絞り比が1.8の凸部を設け、面積の最大伸び率が10
0%になるように設計した。
【0146】加熱時間:20秒、シート温度:140℃
±3℃、ヒーター温度:370℃ シート・ヒーター間距離:130mm、金型温度40±
3℃、 賦形後、エアーにより冷却し離型して得られた成形品に
ついて、塗面外観を前述の仕上がり性と同様に目視評価
した。評価基準は以下の通りである。
【0147】 ○:平滑性、ツヤ、鮮映性が良好で異常が認められな
い。 △:平滑性、ツヤ、鮮映性のいずれかがやや劣る。 ×:平滑性、ツヤ、鮮映性のいずれかが顕著に劣る。
【0148】比較例3は、実施例18と同じ樹脂組成の
塗料であるが、メチルエチルケトンに分散したシリカゾ
ルを用いたため、溶剤組成が異なった例である。比較例
3は、実施例18と比較して、鮮映性に劣ること、20
°の光沢値が低下すること、また、耐擦傷性と耐洗車ブ
ラシ性も低下することが確認された。従って、メチルエ
チルケトンに分散したシリカゾルを用いた場合、塗工時
の基材シートへの溶剤アタックが原因で外観不良や積層
シートの物性低下が引き起こされ易い。
【0149】
【表1】
【0150】
【表2】
【0151】
【表3】
【0152】
【表4】
【0153】
【発明の効果】本発明は、外観、光沢性、耐酸性、耐擦
傷性、密着性、三次元成形性、耐洗車ブラシ性に優れた
硬化樹脂層をトップコート層として有する一体成形可能
な積層シートを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原田 雪彦 千葉県佐倉市大崎台1−20−6−204 (72)発明者 日比 輝義 兵庫県西宮市神楽町3−20−809 (72)発明者 駒崎 茂 大阪府和泉市いぶき野3−2−7−501 (72)発明者 高橋 勝治 千葉県佐倉市染井野5−21−2 (72)発明者 塩田 浩二 東京都葛飾区東金町2−8−22 Fターム(参考) 4F100 AA17A AA17H AA20A AA20H AK01A AK01E AK25A AK25B AK25C AK25D AK51A AK51K AK74E AL05E AN00E AR00E AT00B BA02 BA04 BA05 BA10A BA10D BA10E BA16 CA23A GB32 GB48 JA05A JA07A JA20A JB01 JB13A JB16E JK06 JK08A JK12 JK14A JL01 JL10C JL11E JN01B JN01D JN21 JN28A YY00A 4J034 AA01 DA01 DC50 DP02 DP18 HA02 HA06 HA07 HA08 HB08 HB11 HB12 HC01 HC02 HC03 HC08 HC11 HC12 HC13 HC17 HC22 HC35 HC46 HD03 HD04 HD05 HD06 HD12 MA03 QA01 QA02 QB11 QC05 RA07

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トップコート層として膜厚3μm〜10
    0μmの硬化樹脂層を有する一体成形可能な積層シー
    ト。
  2. 【請求項2】 トップコート層として膜厚3μm〜10
    0μmの硬化樹脂層を有し、三次元成形加工により、該
    トップコート層を含む積層シートの面積が伸び率−10
    %〜100%の範囲で変化しても、トップコート層の硬
    化樹脂層に割れ、光沢低下、白化等の外観不良が実質的
    に発生しない、請求項1に記載の一体成形可能な積層シ
    ート。
  3. 【請求項3】 トップコート層の硬化樹脂層が、水酸基
    含有共重合体(A)とポリイソシアネート化合物(B)
    とからなる樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂層であ
    る、請求項1又は2に記載の一体成形可能な積層シー
    ト。
  4. 【請求項4】 水酸基含有共重合体(A)が、水酸基価
    が10〜300KOHmg/g、重量平均分子量が2,
    000〜50,000、且つガラス転移温度(Tg)が8
    0℃以下である水酸基含有ビニル系共重合体である、請
    求項3に記載の一体成形可能な積層シート。
  5. 【請求項5】 ポリイソシアネート化合物(B)が、1
    分子中にイソシアネート基を平均2個以上有し、且つ数
    平均分子量が10,000以下である、請求項3又は4
    に記載の一体成形可能な積層シート。
  6. 【請求項6】 水酸基含有共重合体(A)中の水酸基1
    当量当たり、0.5〜2.0当量のイソシアネート基を
    含むポリイソシアネート化合物(B)を含有する、請求
    項3〜5のいずれか1項に記載の一体成形可能な積層シ
    ート。
  7. 【請求項7】 水酸基含有共重合体(A)が、ジアリル
    化合物を共重合成分とする水酸基含有共重合体である、
    請求項3〜6のいずれか1項に記載の一体成形可能な積
    層シート。
  8. 【請求項8】 水酸基含有共重合体(A)が、共重合成
    分として、ジアリル化合物を0.5〜30重量%含有す
    る水酸基含有共重合体である、請求項7に記載の一体成
    形可能な積層シート。
  9. 【請求項9】 ジアリル化合物がアクリル酸アリル又は
    メタクリル酸アリルである、請求項7又は8に記載の一
    体成形可能な積層シート。
  10. 【請求項10】 水酸基含有共重合体(A)が、ラクト
    ン変性水酸基含有共重合体である、請求項3〜9のいず
    れか1項に記載の一体成形可能な積層シート。
  11. 【請求項11】 トップコート層の硬化樹脂中に粒径3
    00nm以下の金属酸化物微粒子を含有する、請求項1
    〜10のいずれか1項に記載の一体成形可能な積層シー
    ト。
  12. 【請求項12】 金属酸化物微粒子が、エステル系有機
    溶媒に分散された金属酸化物微粒子である、請求項11
    に記載の一体成形可能な積層シート。
  13. 【請求項13】 金属酸化物微粒子が、シリカ微粒子で
    ある、請求項11又は12に記載の一体成形可能な積層
    シート。
  14. 【請求項14】 トップコート層の硬化樹脂と接する樹
    脂層が、弱配向を施した樹脂層である、請求項1〜13
    のいずれか1項に記載の一体成形可能な積層シート。
  15. 【請求項15】 弱配向を施した樹脂層が、透明メタク
    リレート系樹脂層である、請求項14に記載の一体成形
    可能な積層シート。
  16. 【請求項16】 トップコート層の硬化樹脂の下に、透
    明メタクリレート系樹脂層/着色メタクリレート系樹脂
    層/透明メタクリレート系樹脂層の3層を有する、請求
    項1〜15のいずれか1項に記載の一体成形可能な積層
    シート。
  17. 【請求項17】 トップコート層の硬化樹脂の下に、透
    明メタクリレート系樹脂層/着色メタクリレート系樹脂
    層/透明メタクリレート系樹脂層/接着剤層/ゴム質含
    有熱可塑性樹脂層の5層を有する、請求項16に記載の
    一体成形可能な積層シート。
  18. 【請求項18】 ゴム質含有熱可塑性樹脂層が、ABS
    樹脂である、請求項17に記載の一体成形可能な積層シ
    ート。
JP2001160513A 2001-05-29 2001-05-29 一体成形可能な積層シート Pending JP2002347179A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001160513A JP2002347179A (ja) 2001-05-29 2001-05-29 一体成形可能な積層シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001160513A JP2002347179A (ja) 2001-05-29 2001-05-29 一体成形可能な積層シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002347179A true JP2002347179A (ja) 2002-12-04

Family

ID=19003922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001160513A Pending JP2002347179A (ja) 2001-05-29 2001-05-29 一体成形可能な積層シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002347179A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006137780A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Dainippon Printing Co Ltd 成形シート
JP2006142668A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Mitsubishi Chem Mkv Co ポリオレフィン系積層フィルム及び粘着フィルム
JP2006142667A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Mitsubishi Chem Mkv Co ポリオレフィン系積層フィルム及び粘着フィルム
JP2006289818A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Dainippon Ink & Chem Inc 加飾用積層シ―ト及び被覆成形品の製造方法
JP2011194756A (ja) * 2010-03-22 2011-10-06 Tomoegawa Paper Co Ltd 加飾用ハードコートフィルム、加飾フィルムおよび加飾成形品
JP2012097248A (ja) * 2010-10-06 2012-05-24 Kaneka Corp 熱成形用フィルム向け硬化性樹脂組成物とこの樹脂組成物を積層した熱成形用フィルム
EP2666496A1 (en) * 2012-05-25 2013-11-27 Daikyo Seiko, LTD. A rubber molded article
JP2014088525A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Dic Corp 2液型紫外線吸収着色塗料組成物
JP2014141088A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Mitsubishi Plastics Inc 成形用樹脂積層体、および成形体
JP2014141089A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Mitsubishi Plastics Inc 成形用樹脂積層体、および成形体
CN113527642A (zh) * 2021-07-13 2021-10-22 华中科技大学 一种聚酯基刷形聚合物电解质及其制备和应用

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006137780A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Dainippon Printing Co Ltd 成形シート
JP2006142668A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Mitsubishi Chem Mkv Co ポリオレフィン系積層フィルム及び粘着フィルム
JP2006142667A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Mitsubishi Chem Mkv Co ポリオレフィン系積層フィルム及び粘着フィルム
JP4573630B2 (ja) * 2004-11-19 2010-11-04 三菱樹脂株式会社 ポリオレフィン系積層フィルム及び粘着フィルム
JP2006289818A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Dainippon Ink & Chem Inc 加飾用積層シ―ト及び被覆成形品の製造方法
JP4614079B2 (ja) * 2005-04-12 2011-01-19 Dic株式会社 加飾用積層シ―ト及び被覆成形品の製造方法
JP2011194756A (ja) * 2010-03-22 2011-10-06 Tomoegawa Paper Co Ltd 加飾用ハードコートフィルム、加飾フィルムおよび加飾成形品
JP2012097248A (ja) * 2010-10-06 2012-05-24 Kaneka Corp 熱成形用フィルム向け硬化性樹脂組成物とこの樹脂組成物を積層した熱成形用フィルム
EP2666496A1 (en) * 2012-05-25 2013-11-27 Daikyo Seiko, LTD. A rubber molded article
JP2014088525A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Dic Corp 2液型紫外線吸収着色塗料組成物
JP2014141088A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Mitsubishi Plastics Inc 成形用樹脂積層体、および成形体
JP2014141089A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Mitsubishi Plastics Inc 成形用樹脂積層体、および成形体
CN113527642A (zh) * 2021-07-13 2021-10-22 华中科技大学 一种聚酯基刷形聚合物电解质及其制备和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4844803B2 (ja) 成形用積層シート
US7553548B2 (en) Laminated sheet for molding
TWI757496B (zh) 組成物、塗佈劑、接著劑及積層體
JP5532712B2 (ja) 樹脂分散体組成物、及びそれを含有してなるプライマー、塗料、及びその積層体
JP3666279B2 (ja) 熱可塑性樹脂の射出成形体表面被覆用積層シート及び該積層シートの利用
WO2018066670A1 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、及び電池
JP2017170305A (ja) 複層塗膜形成方法
EP1456306B1 (en) Modular system for coating plastics
JP6599654B2 (ja) 真空成形用3次元成型品加飾用積層フィルム、3次元成型品加飾方法及び加飾成形体
JP2007190702A (ja) 熱成形用積層シート、成形体、及び加飾成形体
EP3647386A1 (en) Adhesive composition and heat-fusible member using same
JP2002347179A (ja) 一体成形可能な積層シート
JP4614079B2 (ja) 加飾用積層シ―ト及び被覆成形品の製造方法
JP6975326B2 (ja) コーティング剤、フィルム、積層体および電池ケース用包材
EP1153949B1 (en) Resin composition
JP2007290315A (ja) インサート成形用シート及びインサート成形体の製造方法
JP4482803B2 (ja) 成形用積層シート
JP3956716B2 (ja) 装飾シート及びその製造方法
JP2007262337A (ja) 加飾シート及びそれを用いた積層体
JP2020192787A (ja) 積層フィルム
JP7078331B2 (ja) 塗料組成物
JP2005169654A (ja) 熱成形用積層シートの成形方法及びその成形体
JP5560317B2 (ja) 塗装体
JP2021102285A (ja) 3次元成型品加飾用積層フィルム、その製造方法及び3次元加飾方法
JP2012045907A (ja) 加飾フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050811