JP2002339996A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JP2002339996A
JP2002339996A JP2001152960A JP2001152960A JP2002339996A JP 2002339996 A JP2002339996 A JP 2002339996A JP 2001152960 A JP2001152960 A JP 2001152960A JP 2001152960 A JP2001152960 A JP 2001152960A JP 2002339996 A JP2002339996 A JP 2002339996A
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JP
Japan
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spring
shaft
outer ring
sealing plate
bearing
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JP2001152960A
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Toru Takamizawa
徹 高見澤
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ばねにより予圧を付与している軸付軸受におい
て、軸受内部の清浄度向上を図ることである。 【解決手段】クローズドエンドタイプの圧縮コイルばね
を酸で化学研磨することにより、バリやかえり、若しく
は破断面のむしれなどの無いばねを軸付軸受の外輪間に
組み込むことができ、軸受内部への異物侵入を低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ばねにより予圧を付与
している軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ばねにより予圧を付与している軸付軸受
は、組立手順によりコイルばねの端面のクローズドエン
ド部分をこする工程があり、そのあと組立洗浄を実施す
ることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、外輪とばね
の間に配置されるばね座には、金属のものや、摩耗して
も柔らかく問題の少ないプラスチックが用いられてい
る。また、ばねにはステンレスのものが用いられる場合
がある。軸受装置を組み立てる場合、部品の清浄度が良
くないとそれに付着した異物が軸受部の内部に残存し、
これが異物音となったり、転動面にこの異物が長く存在
すると玉表面やリング軌道面を荒らして音響を劣化させ
る事がある。この異物は、部品の状態で洗い落とすか、
組み立てた後に洗い落とせば良い。しかしながら、軸付
軸受に用いられているコイルばねのように端面をクロー
ズド研削したものにはバリやかえりが発生し、これが組
立時点で剥がれ落ち、軸受部内に侵入してポケット内な
どに入り込むと組立洗浄で洗い落とせず、結果として軸
受内部の清浄度が悪いと言う問題があった。また座巻き
部を研削しないコイルばねの先端は線材を破断している
ので、むしれていることがあり、このむしれ部分から剥
がれ落ちた異物を部品の状態で完全に洗い落とす事は困
難で、結果として研削のものと同じように軸受内部に異
物が侵入するという問題が有った。
【0004】また、この種の軸付軸受は、密封板(シー
ル若しくはシールド)として、ゴムシール若しくは図6
に示すような止め輪付シールドが用いられている。この
止め輪付シールドは、破断面を持ち、この破断面がむし
れていることがあり得る。このむしれ部分を部品の状態
で完全に洗浄することは困難で、清浄度向上に限界があ
る。また、バリなどが生じていた場合、組立て後軸受内
に剥がれ落ちることがあり得るが、ゴムシールは組立て
後に洗浄できないため、清浄度を向上させるには限界が
ある。
【0005】さらに、このように従来から用いられてい
るゴムシール若しくは止め輪付シールドにおいては次の
ような課題も有していた。 ゴムシールの場合、組立ては一発挿入可能であるが、
その構造が芯金とゴムとの重ね合わせで肉厚である。従
って、挿入されている保持器がゴムシールに干渉しない
ようにするために外輪の幅を広げ、軸溝位置をゴムシー
ルから遠ざけざるを得なかった。この結果、軸の両溝間
隔が狭くなり、モーメント剛性が低下する。 止め輪付シールドの場合、薄肉であるため上述のモー
メント剛性低下ということはないが、部品点数が1つ多
く組立ての手間が掛かり、コストも2部品分必要であ
る。さらに、止め輪付シールドの場合、外輪シール溝内
ですきまを持って装着されるが、偏心して装着されるこ
とを考慮して内輪外径と干渉しないようにシールド内径
を大き目にする必要がある。その結果、内輪とのラビリ
ンスすきまは大きくなりシール性向上に限界がある。そ
のすきま量としては、例えば外輪シール溝径(シールド
板の入る溝の内径)−シールド板外径…含む溝、シール
ド板外径の許容差大きくなる。 また、上記の他に、加締め式シールドも密封板の一つ
として知られているが、この場合加締め時に外輪をシー
ルドと反対側から支えて加締め力を受けなければならな
い。しかし、この種の軸付軸受では、支えなければなら
ない部分にばねがあるため、支えることができず使用不
可能である。
【0006】本発明は従来技術の有するこのような問題
点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、ばねにより予圧を付与している軸付軸受において、
軸受内部の清浄度向上を図ることである。また、本発明
の他の目的として、ばねにより予圧を付与している軸付
軸受において、密封板の改良によりモーメント剛性の向
上を図ると共に、コスト低廉化を図ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明がなした技術的手段は、複列の溝を有する軸
と、該各溝の周りに配した外輪と、前記軸に備えた溝と
外輪の内周溝との間に組み込まれる複数個の転動体とを
備え、前記相対する外輪間に配したばねにより予圧を付
与している軸受装置において、次の構成を有することに
特徴がある。 ばねがステンレス鋼で化学研磨を施してあることであ
る。 また、外輪内周面と軸外周面との間に密封板を備えて
いる場合、該密封板が合成樹脂材にて薄肉状に形成され
ていることである。 さらに、上記密封板を備えた軸受装置において、密封
板が合成樹脂材にて薄肉状に形成され、ばねがステンレ
ス鋼で化学研磨を施してあることである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明軸受装置の一実施形
態を図に基いて説明する。なお、本実施形態は本発明の
一実施形態を示すものにすぎず、何等これに限定解釈さ
れるものでなく本発明の範囲内で任意に変更可能であ
る。
【0009】図1および図2は、請求項1に記載の本発
明の一実施形態である軸付軸受を示す。軸方向に間隔を
あけて周方向に連続する溝1a,1aを複列で設けた軸
1と、該各溝1a,1aの周りに配した外輪2,2と、
前記軸1に備えた溝1aと外輪2の内周溝2aとの間に
て、保持器4を介して組み込まれる複数個の転動体3…
と、相対する外輪2,2の対向面側に備えたばね座7,
7と、非対向側に備えた密封板(シール若しくはシール
ド)5,5とを備え、前記相対するばね座7,7間に配
したばね6により予圧を付与している軸付軸受の一実施
形態である。そして、上記ばね6を化学研磨する。
【0010】特に限定解釈されるものではないが、本実
施形態では、上記ばね座7,7がシールを兼ねている。
なお、図示していないが、軸受内にはグリースが入って
いる。軸受の構成は本実施形態に何等限定解釈されるも
のではなく、本発明の範囲内で他の周知構成に変更可能
である。
【0011】ばね6は、クローズドエンドタイプの一般
的な圧縮コイルばねで、例えばばね用ステンレス鋼線SU
S631J1で形成されており、これを酸で研磨する。酸とし
ては、硝酸、燐酸、塩酸、硫酸などが用いられ、添加剤
として硫酸アルミニウム、塩化すずなど、抑制剤として
酢酸、グリセリンなどが用いられる。なお上記ばね材質
は一実施形態にすぎず、ほかにもばね鋼として例えばSU
S304等のコイルばね用としてのステンレス鋼線が用いら
れ、また研磨剤構成も任意で、本発明の範囲内で適宜変
更設定可能である。また、ばねの線径・コイル径・巻き
数・ピッチなど特に限定されず任意である。
【0012】次に、請求項2に記載の本発明の一実施形
態を図に基いて説明する。なお、本実施形態は本発明の
一実施形態を示すものにすぎず、何等これに限定解釈さ
れるものでなく本発明の範囲内で任意に変更可能であ
る。図3は、本発明の一実施形態である軸付軸受を示
す。なお、本発明の実施形態は、上述した請求項1に記
載の発明の実施形態と同一構成を有しているため、その
同一構成部分についての説明は省略し、本発明の特徴的
な部分、すなわち密封板5についての構成の説明に留め
る。
【0013】密封板5は、例えば所望な合成樹脂材をも
って射出成形により一体成形されており、シール若しく
はシールドとして種々の形状が本発明の範囲内で任意に
採用可能である。密封板5の形状としては、例えば図4
や図5(a)乃至(c)に示す具体的一例のような様々
な形状が任意に採用可能である。外輪に固定される外径
形状や、軸外周に接触したり、あるいは非接触ですきま
(ラビリンスすきまを含む)を形成する内径形状も任意
に設定可能である。
【0014】特に、本実施形態によれば射出成形により
ゴムシールより薄肉状に一体形成することができる(例
えば図4にてwで示す部分)。なお、具体的には、玉3
などの転動体径で密封板5の寸法が決まるが、例えば玉
3が、0.8mm〜1.588mmの玉径の場合、密封板5の厚さ
(図4中wにて示す部分)は0.15mm程度若しくはそれ以
上とすることができる。これは、同玉径の場合にあっ
て、ゴムシールでは0.3mm程度若しくはそれ以上となる
ため、密封板2枚分で0.3mm程度若しくはそれ以下の両
溝間距離に差が出てくる。
【0015】密封板5の材料の一つとして、例えばGF
(Glass Fiber:ガラス繊維)10〜25%入りの66
ナイロン等のエンジニアリングプラスチック(以下、略
してエンプラともいう)が具体的一例として挙げられ
る。また、その他の例として、例えばGF10〜25%
入りのナイロンとポリエステルや、GF10〜25%入
りのユーポリマー(ユニチカ株式会社製)等のエンプラ
も挙げられる。この密封板5の材料となる合成樹脂材
は、特に限定されるものではないが、材料の選択により
温度や湿度による寸法変化を極力起こし難く、射出成形
に適した合成樹脂材とすることができる。
【0016】また、特に本発明において限定されるもの
ではないが、ばね6は、上述したように、ばね用ステン
レス鋼線SUS631J1で形成され、これを酸で化学研磨した
ものを用いるものとしてもよい。
【0017】さらに、請求項1に記載の実施形態と請求
項2に記載の実施形態とを組合わせて構成することも可
能で、請求項3に記載の発明が構成される。すなわち、
上述したように、ばね用ステンレス鋼線で形成され、こ
れを酸で化学研磨したばねを用いた軸付軸受装置に、上
記したように合成樹脂材をもって射出成形により一体成
形された密封板5を備えた構成とすることである。この
ように構成されることで、密封板が合成樹脂からなるこ
とで組み立て後の洗浄が可能で、かつ、ばねを錆させる
ことなく、ばねのクローズドエンド部分に生じ得るバリ
やかえり等、若しくは破断面のむしれ等を溶かして無く
すことができ、さらに清浄度の向上が図り得る。
【0018】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によるとステンレ
スのコイルばねを化学研磨することにより、ばねをさび
させる事無く、バリやかえり、さらには破断面のむしれ
などを溶かして無くす事ができる。従って、ばねのクロ
ーズドエンド部に生じ得るバリやかえり等が軸受内部に
侵入することもなく、清浄度の向上が図れる。
【0019】また、請求項2に記載の発明によれば、密
封板が合成樹脂材からなるため、組立て後の洗浄も可能
で清浄度も向上する。さらに請求項3に記載の発明によ
れば、請求項1と請求項2に記載の効果が併さってより
清浄度の向上が図れる。
【0020】さらに、請求項2又は3に記載の発明によ
れば、軸付軸受に使用される密封板の厚さをゴムシール
より薄くできるため、保持器との干渉には薄い分有利
で、軸溝を夫々シール側に近づけることができる。従っ
て、その結果として溝ピッチを広げることができ、モー
メント剛性を向上させることができる。また、部品点数
は1つで止め輪付シールドに比し少なく安価である。従
って、本発明によれば、密封板挿入装置と密封板本体ト
ータルでコストが低くできる。本発明によれば、組立て
に際してかしめる必要が無く、軽く挿入するだけで装着
できるので、背面側からの支えは不要である。また、ゴ
ムシールと同じく外輪シール溝に締め代を持って嵌まる
ので、止め輪付シールドの時のように偏心を考慮する必
要がない。従って、軸外周とのラビリンスすきまを小さ
くすることが可能でシール性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す縦断面図。
【図2】本発明の他の実施形態を示す縦断面図。
【図3】本発明の一実施形態を示す縦断面図。
【図4】密封板の一実施形態を示す縦断面図。
【図5】密封板の他の実施形態を示す縦断面図。
【図6】止め輪付シールドの縦断面図。
【符号の説明】
1:軸 2:外輪 3:転動体 4:保持器 5:密封板 6:ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J012 BB01 CB03 CB04 DB07 FB10 HB02 3J016 AA02 BB15 CA03 3J101 AA02 AA32 AA43 AA52 AA62 AA72 AA81 BA53 BA55 BA56 BA71 BA73 EA06 EA31 FA31 FA44

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複列の溝を有する軸と、該各溝の周りに配
    した外輪と、前記軸に備えた溝と外輪の内周溝との間に
    組み込まれる複数個の転動体とを備え、前記相対する外
    輪間に配したばねにより予圧を付与している軸受装置に
    おいて、ばねがステンレス鋼で化学研磨を施してあるこ
    とを特徴とする軸受装置。
  2. 【請求項2】複列の溝を有する軸と、該各溝の周りに配
    した外輪と、前記軸に備えた溝と外輪の内周溝との間に
    組み込まれる複数個の転動体と、外輪内周面と軸外周面
    との間に配される密封板とを備え、前記相対する外輪間
    に配したばねにより予圧を付与している軸受装置におい
    て、密封板が合成樹脂材にて薄肉状に形成されているこ
    とを特徴とする軸受装置。
  3. 【請求項3】複列の溝を有する軸と、該各溝の周りに配
    した外輪と、前記に備えた溝と外輪の内周溝との間に組
    み込まれる複数個の転動体と、外輪内周面と軸外周面と
    の間に配される密封板とを備え、前記相対する外輪間に
    配したばねにより予圧を付与している軸受装置におい
    て、密封板が合成樹脂材にて薄肉状に形成され、ばねが
    ステンレス鋼で化学研磨を施してあることを特徴とする
    軸受装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008190688A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Nsk Ltd センサ付き軸受
CN112840134A (zh) * 2018-11-23 2021-05-25 依必安-派特圣乔根有限责任两合公司 支承组件

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