JPH08226450A - 軸受用シールおよびその製造方法 - Google Patents

軸受用シールおよびその製造方法

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JPH08226450A
JPH08226450A JP3486195A JP3486195A JPH08226450A JP H08226450 A JPH08226450 A JP H08226450A JP 3486195 A JP3486195 A JP 3486195A JP 3486195 A JP3486195 A JP 3486195A JP H08226450 A JPH08226450 A JP H08226450A
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JP
Japan
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bearing
seal
inner peripheral
outer ring
annular
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JP3486195A
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Inventor
Kazuya Matsuura
一也 松浦
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Nakanishi Metal Works Co Ltd
Original Assignee
Nakanishi Metal Works Co Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
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    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/784Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小サイズの軸受用として好適に使用でき、軸
受への装着時に、軸受外輪の変形等による品質低下を防
止できるとともに、十分な密封性を確保でき、しかも生
産効率の向上およびコストの削減を図り得る軸受用シー
ルを提供する。 【構成】 外周縁部を軸受外輪1aの内周端面1eおよ
び内周段部1fに密接させて、軸受1の内外両輪1a,
1b間に装着する環状の軸受用シールにおいて、金属製
芯板21の両面に弾性被覆層22が形成された環状積層
板20をもって構成され、外周縁部が折曲されて軸線方
向に立上がり状の装着用縁曲げ部30が形成されてなる
もの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軸受の内外両輪間の
環状開放部に装着される軸受用シールに関し、特にミニ
チュア軸受等の小さいサイズの軸受用として好適に使用
される軸受用シールに関する。
【0002】
【従来の技術】図5および図6に示すように、密封型の
転がり軸受(1)においては、外輪(1a)および内輪
(1b)間の環状開放部(1c)を、環状の軸受用シー
ル(2)により密封するようにしている。
【0003】このような軸受用シールは多種類存在する
が、ミニチュア軸受等の小径軸受(1)に装着される小
サイズの軸受用シール(2)は、金属板からなるものが
主流である。この軸受用シール(2)は、例えば図7に
想像線に示すように、金属板を環状に打抜き、その環状
金属板の外周縁部を折曲して縁曲げ部(2a)を形成し
て得られるものである。
【0004】そして図6の実線に示すように、このシー
ル(2)は、縁曲げ部(2a)をかしめて、外輪(1
a)の内周溝(1d)に圧接状態に嵌め込むことによ
り、軸受(1)に装着される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の軸受用シール(2)は、剛性の高い金属板からなる
ため、軸受用シール(2)の縁曲げ部(2a)をかしめ
て外輪(1a)の内周溝(1d)に嵌め込むとき、かし
め処理に伴う強い力が外輪(1a)に加わって、外輪
(1a)が変形し、外輪(1a)の寸法精度が低下した
り真円度が低下して品質が低下するという問題があっ
た。また金属からなるシール(2)では、外輪(1a)
への密着性が不十分で、両者間でグリース漏れが発生す
る等、密封性を十分に確保できないという問題もあっ
た。
【0006】一方、一般に用いられる軸受用シールとし
て、図8に示すように、環状の金属製芯板(3a)に加
硫圧縮成形により弾性部材からなる被覆層(3b)を形
成した軸受用シール(3)が知られている。このシール
(3)は、外周のシール部(3c)が弾性部材からな
り、そのシール部(3c)が外輪(1a)の内周溝(1
d)に圧縮状態で嵌め込まれて固定されるものであるた
め、外輪(1a)に十分密着させることができ、グリー
ス漏れ等を防止できる。しかしながら、この軸受用シー
ル(3)は、芯板(3a)を得るための打抜工程および
折曲工程のほか、芯板(3a)に接着剤を塗布する工
程、芯板(3a)に弾性部材を加硫圧縮成形して被覆層
(3b)を形成する工程、さらには余剰の弾性部(バリ
部)を除去する工程等、多数の工程が必要となり、生産
効率が悪化して、コストの増大を招くという問題があっ
た。特に加硫圧縮成形や余剰弾性部除去等の工程は、小
サイズ製品を扱う場合の不利益が多く、ミニチュア軸受
用等の小さいサイズのシールを製造する場合には、より
一層、生産効率の低下およびコストの増大を招くことに
なる。
【0007】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、小サイズの軸受用として好適に使用でき、軸受への
装着時に軸受外輪の変形等による品質低下を防止できる
とともに、十分な密封性を確保でき、しかも生産効率の
向上およびコストの削減を図ることができる軸受用シー
ルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願第1の発明は、外周縁部を軸受外輪の内周端面
および内周段部に密接させて、軸受の内外両輪間に装着
する環状の軸受用シールであって、金属製芯板の少なく
とも一面に弾性部材からなる被覆層が形成された環状積
層板をもって構成され、外周縁部が他面側に折曲されて
立上がり状の挿着用縁曲げ部が形成されて、前記軸受に
装着した状態では、外周縁部の前記内周端面との密接部
および前記内周段部との密接部のうち少なくとも一方
に、前記被覆層が残存されるよう構成されてなるものを
要旨とする。
【0009】上記第1発明においては、前記縁曲げ部
が、軸線に対し外側に傾斜している構成を採用するのが
良い。
【0010】さらに上記第1発明においては、前記縁曲
げ部に、周方向に沿って複数の切欠部が形成されてなる
構成を採用するのが好ましい。
【0011】上記目的を達成するため、本願第1の発明
は、外周縁部を軸受外輪の内周端面および内周段部に密
接させて、軸受の内外両輪間に装着する環状の軸受用シ
ールの製造方法において、金属製芯板の少なくとも一面
に弾性部材からなる被覆層が形成された積層板を環状に
打ち抜いて、環状積層板を形成する工程と、前記環状積
層板の外周縁部を他面側に折曲して、立上がり状の縁曲
げ部を形成する工程とを含むものを要旨としている。
【0012】
【作用】本願第1発明の軸受用シールは、金属製芯板に
弾性被覆層が形成された環状積層板をもって構成され、
外周縁部が折曲されて立上がり状の縁曲げ部が形成され
てなるものであるため、縁曲げ部を軸受外輪に弾接させ
て軸受に装着した状態では、弾性被覆層の所要部が外輪
に密着するものとなる。また軸受装着時において外輪に
加わる力は、主として芯板の弾性反発力であり、多大な
力が外輪に加わることがないので、外輪の変形を防止で
き、寸法精度の低下および真円度の低下を防止すること
ができる。
【0013】さらに上記第1発明の軸受用シールは、基
本的に、積層板打抜き工程と、縁部折曲工程とのたった
2つの工程で製造することができる。
【0014】また上記第1発明の軸受用シールにおい
て、縁曲げ部に複数の切欠部を形成する場合には、軸受
に装着する際に、縁曲げ部が無理なく撓むようになる。
【0015】一方、本願第2の発明の軸受用シールの製
造方法は、上記第1発明の軸受用シールの製造プロセス
を特定するものであるため、上記と同様の作用を果たす
軸受用シールを製造することができる。
【0016】
【実施例】図1ないし図3はこの発明の一実施例である
軸受用シール(10)を示す図である。これらの図に示
すようにこの軸受用シール(10)は、芯板(21)の
両面に被覆層(22)が形成された積層板(20)を環
状に打抜いた後、その環状積層板(20)の外周縁部を
所定方向に折曲して軸線方向に立上がり状の縁曲げ部
(30)を形成し、さらに必要に応じて縁曲げ部(3
0)に周方向に沿って複数の切欠部(40)を形成して
得られるものである。
【0017】そしてこの軸受用シール(10)を軸受
(1)の外輪(1a)および内輪(1b)間の環状開放
部(1c)に装着するには、シール(10)を環状開放
部(1c)に対応させて配置し、縁曲げ部(30)を内
側に撓ませるように押し込むことにより行われる。これ
により弾性被覆層(22)の所要部が外輪(1a)の内
周端面(1e)および内周段部(1f)に密着した状態
で、縁曲げ部(30)が外輪(1a)の内周端面(1
e)に弾接してシール(10)が軸受(1)に固定され
る。
【0018】以下、この軸受用シール(10)の構成を
詳細に説明する。
【0019】まず積層板(20)の芯板(21)として
は、剛性のある金属からなるものを使用でき、中でも、
ステンレス、アルミニウム、冷間圧延鋼板等からなるも
のを好適に使用できる。また被覆層(21)としては、
弾性部材からなるものを使用でき、中でもニトリルゴ
ム、アクリルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等の合成
ゴムからなるもの、さらにポリアミド、ポリアセター
ル、ポリブチレンテレフタレート、熱可塑性エラストマ
ー、熱可塑性ウレタン等の合成樹脂からなるものを好適
に使用することができる。
【0020】積層板(20)は、厚さが0.2〜0.5
mmのものを好適に使用することができ、特に厚さが
0.25〜0.4mmのものは、より一層好適に使用す
ることができる。すなわち、積層板(20)の厚さが薄
くなると、剛性が低下し、0.2mmより薄くなると、
十分な剛性が得られず変形等が生じ易くなるので、好ま
しくない。逆に厚さが厚くなると、剛性が高くなるとと
もに、材料費が高くなり、0.5mmを越えると、剛性
が高すぎて、軸受(1)への圧入装着が困難になるとと
もに、材料費が高騰するので、好ましくない。
【0021】また芯板(21)の厚さは、0.1〜0.
3mmのものを好適に使用でき、中でも、0.15〜
0.25mmのものは、より一層好適に使用することが
できる。すなわち芯板(21)の厚さが薄すぎると、剛
性が低下し、厚すぎると剛性が高くなりすぎて、上記と
同様の問題が生じ、好ましくない。
【0022】さらに被覆層(22)の厚さは、0.03
〜0.1mmのものを好適に使用でき、中でも0.04
〜0.07mmのものは、より一層好適に使用すること
ができる。すなわち被覆層(22)の厚さが薄すぎる
と、軸受装着時において外輪(1a)に十分に密着でき
ず、十分な密封性を確保できなくなって、グリース漏れ
等が発生することがあり、好ましくない。逆に被覆層
(22)の厚さが厚すぎると、相対的に芯板(21)の
厚さが薄くなり、上記と同様の問題が生じるので、好ま
しくない。
【0023】一方、縁曲げ部(30)はシール(10)
の中心軸線に対し外側に傾斜するように形成されてお
り、その傾斜角度(α)は2°〜5°に設定するのが良
い。すなわち縁曲げ部(30)を傾斜させずに、中心軸
線に対し平行に設定しておくと、軸受(1)への装着時
に、縁曲げ部(30)が撓まずに外輪(1a)の内部に
挿入されることになる。このため縁曲げ部(30)に外
方への弾性反発力が得られず、縁曲げ部(30)が外輪
(1a)に十分密着しなくなり、取付強度が低下してシ
ール(10)が軸受(1)から容易に脱外してしまった
り、あるいは十分な密封性が得られず、グリース漏れが
発生することがあり、好ましくない。
【0024】また本実施例においては、縁曲げ部(3
0)に、切欠部(40)が形成されている。この切欠部
(40)は周方向に沿って所定の間隔おきに複数形成さ
れて、外周縁部に均等に配置されている。なおこの切欠
部(40)は、線状の切り込みよって形成するものであ
っても良い。
【0025】以上の構成の軸受用シール(10)によれ
ば、縁曲げ部(30)を軸受外輪(1a)に弾接させて
軸受(1)に装着した状態では、弾性被覆層(22)の
所要部が軸受外輪(1a)の内周端面(1e)および内
周段部(1f)に密着するので、十分な密封性を確保で
き、グリース漏れ等を確実に防止できる。しかも縁曲げ
部(30)の弾性反発力によっても被覆層(22)が外
輪(1a)に密着するようになり、より一層、密封性を
向上させることができる。
【0026】また軸受(1)への装着時に外輪(1a)
に加わる力は、主として芯板(21)の弾性反発力であ
り、例えば上記従来の金属製シール(図7)のように、
かしめ処理に伴う多大な力が外輪(1a)に加わるよう
なことがない。このため小サイズで剛性の低い外輪(1
a)に圧入装着する場合であっても、外輪変形等による
品質低下を確実に防止することができる。なお、本発明
では、縁曲げ部(30)を少量かしめて外輪(1a)に
圧入することもあるが、その場合でも、かしめ量は非常
に少なく、外輪(1a)に加わる力は、従来の場合と比
べて非常に小さくなり、外輪(1a)を変形させる程度
のものではないので、上記の効果を享受できることにか
わりはない。
【0027】また本実施例においては、軸受(1)の内
周端面(1e)に、軸受用シール(10)の縁曲げ部
(30)を弾接させるものであるため、以下に説明する
ように安定した装着力が得られる。すなわち、軸受
(1)を切削加工する場合、内周端面(1e)は、図7
等に示す内周溝(1d)に比べて、加工し易く、高い精
度で加工でき、優れた寸法安定性を確保できる。このた
め、従来のように寸法安定性の悪い内周溝(1d)にシ
ールを装着するよりも、本実施例のように寸法安定性に
優れた内周端面(1e)にシール(10)を装着する方
が、より安定した装着力が得られ、シール剥がれ等のな
い良好な軸受製品を効率良く製造できる。
【0028】一方、本実施例の軸受用シール(10)
は、基本的には、積層板(20)を環状に打抜く工程
と、その環状積層板(20)の外周縁部を折曲して縁曲
げ部(30)を形成する工程とのたった2つ工程で製造
できる。したがって、生産効率の向上を図ることができ
るとともに、コストの削減を図ることができる。さらに
これらの工程は、小サイズ製品を扱う場合でも不利益が
少ないので、ミニチュア軸受用等の小さいサイズのシー
ルを製造する場合でも、低コストで高い生産効率を維持
できる。
【0029】また本実施例の軸受用シール(10)にお
いては、縁曲げ部(30)に所定間隔おきに複数の切欠
部(40)を形成しているため、縁曲げ部(30)が無
理なく撓むようになり、軸受(1)への圧入装着作業を
スムーズに行える。
【0030】さらに本実施例の軸受用シール(10)に
おいては、金属製芯板(21)の内外両面が被覆層(2
2)により被覆されているため、芯板(21)の錆び付
きを防止でき、耐久性を向上させることができる。
【0031】もっとも、本発明においては、芯板の一面
のみに被覆層が形成された積層板を使用しても良い。
【0032】なお本発明においては、図4に示すように
シール(10)を軸受(1)に装着した場合、被覆層
(22)のうち、内周端面(1e)に対応する部分が削
り落とされる場合があるが、この場合でも内周段部(1
f)にはシール(10)の弾性被覆層(22)が密着す
るため、十分な密封性を確保できることにかわりわな
い。さらに図示は省略するが、被覆層(22)の内周端
面(1e)に対応する部分のみが残存している場合で
も、その部分により十分な密封性を確保できる。したが
って、本発明のシールにおいては、軸受に装着した状態
で、シール外周縁部の内周端面(1e)への密接部およ
び内周段部(1f)への密接部のうち、少なくともいず
れか一方の密接部に、被覆層(22)が残存するよう構
成されていれば良い。
【0033】<実験例>厚さ0.2mmの冷間圧延鋼板
(芯板)の両面に厚さ0.05mmのニトリルゴム(被
覆層)が塗装された厚さ0.3mmの積層板(市販品)
を、環状に打抜いて環状積層板を形成した。続いて、そ
の環状積層板の周縁部を、軸線方向に対する傾斜角度が
3°となるように折り曲げて縁曲げ部を形成し、さらに
縁曲げ部に所定間隔おきに切欠部を形成して、ミニチュ
ア用軸受シールを作製した。
【0034】そして、この軸受用シールを、ミニチュア
軸受に圧入装着した。
【0035】この実験例においては、シールを軸受に無
理なく簡単に装着することができ、さらに軸受の外輪が
変形するようなこともなかった。また装着状態において
は、軸受用シールの弾性被覆層は軸受外輪に十分に密着
し、十分な密封性を確保するものであった。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本願第1発明の軸受用シ
ールによれば、金属製芯板に弾性被覆層が形成された環
状積層板をもって構成され、外周縁部が折曲されて縁曲
げ部が形成されてなるため、縁曲げ部を軸受外輪に弾接
させて軸受に装着した状態では、弾性被覆層の所要部が
軸受外輪に密着するので、十分な密封性を確保でき、グ
リース漏れ等を確実に防止できる。また軸受装着時に外
輪に加わる力は、主として芯板の弾性反発力であり、外
輪に多大な力が加わることがないので、外輪変形等によ
る品質低下を確実に防止できる。
【0037】さらに上記第1発明の軸受用シールは、基
本的に、積層板打抜き工程と、縁部折曲工程との2つの
工程で製造できるので、生産効率の向上およびコストの
削減を図ることができる。しかも、これらの工程は、小
サイズ製品を扱う場合でも不利益が少ないので、ミニチ
ュア軸受用等の小さいサイズのシールを製造する場合で
も、低コストで高い生産効率を維持できる。
【0038】また上記第1発明の軸受用シールにおい
て、縁曲げ部に複数の切欠部を形成する場合には、縁曲
げ部が無理なく撓むようになり、軸受への圧入装着作業
をスムーズに行えるという利点がある。
【0039】一方、本願第2の発明の軸受用シールの製
造方法は、上記第1発明の軸受用シールの製造プロセス
を特定するものであるため、上記の効果を有する軸受用
シールを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である軸受用シールを示す
概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】実施例の軸受用シールの一側部を軸受装着状態
で示す断面図である。
【図4】この発明の変形例である軸受用シールの一側部
を軸受装着状態で示す断面図である。
【図5】従来の軸受におけるシールの一側部周辺を示す
断面図である。
【図6】従来の軸受用シールを示す概略斜視図である。
【図7】図5のVII-VII 線断面に相当する図であって、
従来の軸受用シールの一側部を軸受装着状態で示す断面
図である。
【図8】他の従来の軸受用シールの一側部を軸受装着状
態で示す断面図である。
【符号の説明】
1…軸受 1a…外輪 1b…内輪 1e…内周端面 1f…内周段部 10…軸受用シール 20…積層板 21…芯板 22…被覆層 30…縁曲げ部 40…切欠部 α…傾斜角度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周縁部を軸受外輪の内周端面および内
    周段部に密接させて、軸受の内外両輪間に装着する環状
    の軸受用シールであって、 金属製芯板の少なくとも一面に弾性部材からなる被覆層
    が形成された環状積層板をもって構成され、 外周縁部が他面側に折曲されて立上がり状の挿着用縁曲
    げ部が形成されて、 前記軸受に装着した状態では、外周縁部の前記内周端面
    との密接部および前記内周段部との密接部のうち少なく
    とも一方に、前記被覆層が残存されるよう構成されてな
    ることを特徴とする軸受用シール。
  2. 【請求項2】 前記縁曲げ部が、軸線に対し外側に傾斜
    している請求項1記載の軸受用シール。
  3. 【請求項3】 前記縁曲げ部に、周方向に沿って複数の
    切欠部が形成されてなる請求項1または2記載の軸受用
    シール。
  4. 【請求項4】 外周縁部を軸受外輪の内周端面および内
    周段部に密接させて、軸受の内外両輪間に装着する環状
    の軸受用シールの製造方法において、 金属製芯板の少なくとも一面に弾性部材からなる被覆層
    が形成された積層板を環状に打ち抜いて、環状積層板を
    形成する工程と、 前記環状積層板の外周縁部を他面側に折曲して、立上が
    り状の縁曲げ部を形成する工程とを含むことを特徴とす
    る軸受用シールの製造方法。
JP3486195A 1995-02-23 1995-02-23 軸受用シールおよびその製造方法 Pending JPH08226450A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014141859A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 Ntn株式会社 密封装置付き軸受装置
US9151324B2 (en) 2011-02-24 2015-10-06 Nsk Ltd. Double-row angular ball bearing

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