JP2002339499A - 寒冷地住宅の小屋裏換気構造 - Google Patents

寒冷地住宅の小屋裏換気構造

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JP2002339499A
JP2002339499A JP2001145562A JP2001145562A JP2002339499A JP 2002339499 A JP2002339499 A JP 2002339499A JP 2001145562 A JP2001145562 A JP 2001145562A JP 2001145562 A JP2001145562 A JP 2001145562A JP 2002339499 A JP2002339499 A JP 2002339499A
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Manabu Kamiide
學 神出
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外気温が十分に低い場合における屋根雪の融
け出しを最小限に抑え、軒先氷柱の発生を防止する。 【解決手段】 換気用開口を軒天に設ける構造を技術的
前提として、外壁表面5から軒先縁端3までの水平方向
寸法Wを、3〜15cmの範囲に設定する。また外壁5
を換気用開口2の画成面の一とする場合がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軒天に換気用開口
を配する小屋裏換気の構造に係り、とくに寒冷地におけ
る氷柱(つらら)の発生を防止する軒先構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、寒冷地住宅は、冬期における氷柱
の発生を防止するため、例えば図3に示すようにフラッ
トルーフ1を用い、軒天に換気用開口2を設ける設計が
増えている。矢印8は、屋根裏に設けた換気用空間を流
動する空気の流れである。
【0003】フラットルーフ1は緩やかな傾斜を呈し、
軒先縁端部3は、換気用開口2から十分な距離をもたせ
て設計される。フラットルーフ1に緩やかな傾斜を設け
るのは、雨水を家屋の外壁5の外側へ排出させるためで
ある。
【0004】フラットルーフ1は、勾配が緩やかなため
屋根に積もる雪の落下を抑えることが出来、複雑な構造
をもつ無落雪屋根のような高額の建築コストを要しな
い。そして、フラットルーフ1は、切妻屋根と同様に、
屋根裏に外気(8)を導入するいわゆる小屋裏換気の構
造をとりやすい。換気用開口2から外気導入により屋根
の温度が十分に低くなれば、屋根に積もった雪の滑落は
ほぼ確実に抑えることが出来る。
【0005】つまり従来の寒冷地用住宅は、屋根裏換気
による十分な外気導入(8)が保証されれば落雪もない
という設計原理に基づき、換気用開口2を設ける軒天の
突出量を十分に大きくとった。換気用開口2を設ける軒
天を外壁5から遠ざける方が屋根のデザインとして見栄
えがよいだけでなく、雨水の滴下による外壁5の汚損を
防止でき、また理論的には屋根裏の空間を拡大できるた
め、屋根裏の温度低下を促進できる等の利点が強調され
たためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】問題は、従来の屋根構
造では、大きな氷柱(つらら)が軒先から垂れ下がるケ
ースが多い点にある。これはフラットルーフに限らず切
妻、寄棟など各種の屋根構造でも同じである。
【0007】この原因は、次のように説明できる。すな
わち、図4に示すように、軒先縁端部3を外壁5から大
きく突出させる従来の屋根構造では、換気用開口2から
屋根裏に流入した外気が、符合Fで示す軒先空間に滞留
しやすい。滞留する空気を符合Rで示す。
【0008】つまり十分低温の外気がスムースに流れる
他の屋根裏空間と異なり、軒先空間Fは、日中の陽光に
よって温度上昇を起こしやすい。このため、図5に示す
ように屋根(1)に積もった雪Nのうち、とくに軒先部
分の最下層部Dが融け出し、屋根(1)の勾配に従って
ゆっくり流れ、軒先縁端部3において滴下しつつ外気温
の影響を受けて凍結し、いつしか図6に示すように大き
な氷柱7に成長する。
【0009】そこで本発明の目的は、小屋裏換気を行う
住宅の屋根構造において、外気温が十分に低い場合にお
ける屋根雪の融け出しを防止する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る小屋裏換気構造は、換気用開口を軒天
に設ける構造を技術的前提として、外壁表面から軒先縁
端までの水平方向寸法を、3〜15cmの範囲に設定す
る。また外壁を換気用開口の画成面の一とする場合があ
る。
【0011】
【作用】本発明は、屋根の先端部(軒先縁端部)の突出
量を極力小さくすることにより、通気用開口から採り入
れた外気の滞留と外気の滞留に伴う温度上昇をなくし、
軒先縁端部の近傍における屋根雪の融雪量を最小限に抑
える。
【0012】この結果、従来の構造と較べて、氷柱を成
長させるだけの十分な融雪水が発生しない。氷柱の成長
は、氷柱の成長に十分な低温の水が絶えず補給される
こと、氷柱を成長させるに十分な低い外気温(マイナ
ス2〜3℃以下)、という二つの条件が必要である。本
発明は、屋根雪の融け出しの量を抑え、低温水の常時供
給という必要条件を断つことによって、氷柱の成長を防
止する。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る小屋裏換気
構造の実施形態を示す図である。本発明に係る小屋裏換
気構造は、例えばフラットルーフ1を採用する家屋4に
おいて、屋根(1)の軒先縁端部3を外壁5から水平方
向に符合Wで示す寸法だけ突出させると仮定し、寸法W
を3〜15cmの範囲、好ましくは10cmを基準とし
て+/−2cmの範囲に設定する。
【0014】すなわち、軒先縁端部3と外壁5との水平
方向の寸法Wは、W=8〜12cmとすることが望まし
い。尚、従来の軒先縁端部3突出量(W)は出来るだけ
大きく設計することが好ましいとされ、通常、W=45
〜60cmの範囲で建築が行われる。
【0015】図2は、本発明に係る小屋裏換気構造の換
気用開口20を拡大して例示するものである。この実施
形態では、外壁5からルーフ(1)の先端縁(3)まで
の水平方向の距離(W)は、例えば約10cmとする。
符合5−1乃至5−3は、外壁5を構成するサイディン
グボード、符合31〜35は軒先を構成する木材、36
は軒先を被覆する金属板、38は屋根の葺板(トタン
等)である。また符合40は、外壁5の裏面に設けた換
気用空間、45は断熱材、47は、断熱材45の表面に
配した防水シートである。
【0016】この実施形態に係る換気用開口20は、外
壁5を、開口(20)の内側面を画成する構成部材とし
てある。従来の換気用開口(2)のように外壁5から離
れた位置に独立して開設した換気用開口(2)が存在す
るのではなく、外壁5の上端部そのものが換気用開口2
0を画成する手段となることで、軒先縁端部3と外壁5
との距離Wを可能な限り小さく設計可能とした。
【0017】符合48は、外壁5の裏面に設けた換気用
空間40を流れて外部に排出されるべき空気流、符合2
8は、換気用開口20から採り入れた外気、符合29
は、換気用開口20と屋根裏空間Sとを連通させる開口
部である。
【0018】尚、軒先を構成する木材31〜35は、ツ
ーバイフォーの規格材(肉厚4cm)を用いても良い。
規格材でない場合でも、外壁5と軒先縁端部3との水平
方向寸法Wが10cm前後に収まれば同じである。図2
では同一肉厚の規格品31,32、33を並設し、寸法
Wを約10cmにする場合を例示してあるが、この部分
の具体的構造は限定されない。
【0019】かかる構造によれば、換気用開口20に十
分なスペースをとりつつ、軒先縁端部3と外壁5との水
平方向の寸法Wを最小限度に抑えることが出来る。
【0020】従って、外気温が十分に低い日であって十
分な陽光のある晴日に、太陽熱によって軒先の屋根雪が
融けだし、融雪水が軒先縁端部3まで流れると仮定して
も、温度上昇を起こしやすい軒先面積の絶対量が少ない
ために、氷柱を成長させるに足る十分な水分の供給現象
は起こしにくい構造となる。このため、構造を複雑にす
ることなく、小屋裏換気の機能を保持したまま軒先の氷
柱発生を確実に防止することが可能となる。
【0021】本発明に係る小屋裏換気構造は、傾斜勾配
屋根に特有の問題である。従って、フラットルーフに限
らず、切妻屋根、寄棟屋根など、各種の勾配屋根におい
て効果を奏する。但し、いわゆる無落雪屋根は屋根の勾
配が駆体中央に傾斜する特殊構造であるため、本発明を
適用する余地はない。
【0022】本発明の効果は、外壁5と軒先縁端部3の
離隔距離(W)が少なくなればなるほど高まる。しか
し、軒先縁端部3まわりの強度保証も必要であることか
ら、好ましくは8〜12cmの範囲で設計する。また勾
配屋根は、軒先縁端部3が雨滴の排出を営むため、その
突出量(W)が0(cm)ということはあり得ないが、
少なくとも3cmあれば、雨滴(および融雪水)の排出
と、換気用開口20の開設は可能である。もちろん、軒
先縁端部3の突出量(W)が少ないと外気導入量が少な
くなり、屋根裏温度を十分に低く維持することが難しく
なる。従って、軒先縁端部3の突出量(W)は、換気用
開口(20)の総面積に応じ3〜15cmの範囲で設計
する。また本発明に係る換気用開口(20)は外壁5か
ら僅かに離隔した位置に独立して開口させても良いこと
は勿論である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、外
気温が十分に低い場合における屋根雪の融け出しを最小
限に抑え、軒先氷柱の発生を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軒先縁端部の突出量を例示する図
である。
【図2】本発明に係る小屋裏換気構造の換気用開口を拡
大して例示する図である。
【図3】従来の寒冷地住宅における軒先構造を例示する
図である。
【図4】図3の軒先構造を拡大して例示する図である。
【図5】図3の軒先構造における屋根雪の融け出しを例
示する図である。
【図6】図3の軒先構造における氷柱の成長を例示する
図である。
【符号の説明】
1 フラットルーフ 2、20 換気用開口 3 軒先縁端部 4 家屋 5 外壁 5−1〜5−3 サイディングボード 28 外気 29 開口部 31〜35 軒先を構成する木材 36 軒先を被覆する金属板 38 屋根の葺板(トタン等) 40 換気用空間 45 断熱材 47 防水シート 48 空気流 W 軒先縁端部の突出量

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】換気用開口を軒天に設ける小屋裏換気構造
    において、 外壁表面から軒先縁端までの水平方向寸法を、3〜15
    cmの範囲に設定することを特徴とする寒冷地住宅の小
    屋裏換気構造。
  2. 【請求項2】外壁を換気用開口の画成面の一とすること
    を特徴とする請求項1記載の寒冷地住宅の小屋裏換気構
    造。
JP2001145562A 2001-05-15 2001-05-15 寒冷地住宅の小屋裏換気構造 Withdrawn JP2002339499A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012149468A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Sekisui Chem Co Ltd 軒先構造および軒先施工方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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