JP2002339194A - ジェットルームにおける緯入れ制御装置 - Google Patents

ジェットルームにおける緯入れ制御装置

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JP2002339194A
JP2002339194A JP2001141577A JP2001141577A JP2002339194A JP 2002339194 A JP2002339194 A JP 2002339194A JP 2001141577 A JP2001141577 A JP 2001141577A JP 2001141577 A JP2001141577 A JP 2001141577A JP 2002339194 A JP2002339194 A JP 2002339194A
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Hirohiko Ishikawa
洋彦 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】緯糸引き出し終了時の張力上昇を小さくする。 【解決手段】緯糸測長貯留装置11と緯入れ用メインノ
ズル13との間の支持枠16には糸ガイド17,18が
支持されている。支持枠16に支持されたステッピング
モータ22の出力軸221には糸経路変更体23が回動
可能に取り付けられている。糸経路変更体23には一対
の糸ガイド24,25が支持されている。糸経路変更体
23には板ばね19が取り付けられており、板ばね19
の先端部には糸ガイド21が取り付けられている。緯糸
Yは、糸ガイド17,24,25,21,18に通され
ている。糸経路変更体23が出力軸221を中心にして
図1の位置から左回りに回動されると、糸ガイド17,
18間の糸経路が屈曲する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緯入れ用ノズルの
噴射作用によって緯糸を緯入れするジェットルームにお
ける緯入れ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジェットルームにおける緯糸の飛走終了
時は、緯糸測長貯留装置からの緯糸引き出し終了時であ
るが、緯糸引き出し終了時の緯糸引き出し阻止作用は高
速飛走する緯糸の飛走を急激に止めて緯糸張力を上昇さ
せることになる。急激な張力上昇は、緯糸の切断をもた
らすことがある。そこで、緯入れ終了間近になったとき
に緯糸に制動を掛け、急激な張力上昇を抑制する緯入れ
制御装置が用いられる。
【0003】この種の緯入れ制御装置が特開平5−98
539号公報、特開平6−184868号公報、特開平
7−48760号公報、特願平10−507516号公
報に開示されている。これらの緯入れ制御装置では、緯
糸に抵触しない位置と緯糸に抵触する位置とに切り換え
配置される線状部材がロータリソレノイド、パルスモー
タ等のアクチュエータによって駆動される。緯入れ終了
間近における緯糸への制動は、緯糸に抵触する位置に配
置された線状部材によって屈曲された緯糸における屈曲
抵抗によってもたらされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】緯糸に制動を掛けてい
るときの張力、及び緯糸測長貯留装置からの緯糸引き出
し終了時の張力は、前記アクチュエータのトルクによっ
て受け止められるが、アクチュエータのトルクのみによ
る張力吸収は難しい。即ち、アクチュエータのトルクの
みによって緯糸引き出し終了時、即ち緯入れ終了時の張
力上昇を小さくすることは難しい。
【0005】本発明は、緯糸引き出し終了時の張力上昇
を小さくすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために請求項1の発
明では、第1の糸経路と、前記第1の糸経路における緯
入れ抵抗よりも大きい緯入れ抵抗をもたらす第2の糸経
路との間で緯糸の糸経路を変更する糸経路変更手段と、
前記糸経路変更手段によって前記第1の糸経路と前記第
2の糸経路との間で移動する緯糸に接触する可動体を有
すると共に、前記第1の糸経路からの前記緯糸の移動が
大きくなるにつれて大きくなる緯入れ抵抗を前記可動体
を介して付与する緯入れ抵抗付与手段とを備え、前記糸
経路変更手段は、少なくとも前記第2の糸経路側では前
記緯糸に抵触しながら前記第1の糸経路と前記第2の糸
経路との間で移動される抵触体と、前記抵触体を回転力
によって移動させる回転駆動手段とを備え、前記抵触体
の少なくとも1つを前記可動体とした。
【0007】緯糸は、緯入れ終了近くに第2の糸経路へ
移行される。このときの緯糸張力は同一であるが、この
張力によって糸経路変更手段に加わる負荷が上昇する。
即ち、緯糸が第2の糸経路に移行されたときの糸経路変
更手段の負荷は、第1の糸経路のときよりも上昇する。
この負荷の上昇は、緯糸の緯入れ速度を減速させ、緯糸
の緯入れ終了時における急激な張力上昇が抑制される。
【0008】請求項2の発明では、請求項1において、
前記抵触体は、前記緯糸を通す糸ガイドであって複数あ
り、複数の前記糸ガイドは、前記緯糸が前記第1の糸経
路にあるときには、前記第1の糸経路上の緯糸に抵触し
ない位置にあるようにした。
【0009】緯糸が第1の糸経路上にあるときには、複
数の糸ガイドと緯糸とは抵触しない。抵触体である複数
の糸ガイドと緯糸との非抵触状態は、緯入れ抵抗を少な
くする。
【0010】請求項3の発明では、請求項1及び請求項
2のいずれか1項において、前記緯入れ抵抗付与手段
は、少なくとも前記第2の糸経路側では前記緯糸を接触
させながら通す前記可動体としての糸ガイドと、前記第
1の糸経路側から前記第2の糸経路側へ向けて前記糸ガ
イドを弾性付勢して前記緯糸に緯入れ抵抗を付与する弾
性付勢手段と、前記弾性付勢手段の不動端を支持する支
持手段とを備え、前記支持手段は、前記回転駆動手段に
よって回動されるようにした。
【0011】弾性付勢手段の弾性付勢力は、可動体であ
る糸ガイドを介して緯糸に作用する。緯入れ抵抗付与手
段の弾性力は、緯糸の飛走終了時における張力の急激な
上昇を抑制する。
【0012】請求項4の発明では、請求項1乃至請求項
3のいずれか1項において、全ての前記抵触体の上流側
と下流側とにはそれぞれ糸ガイドが不動配置されてお
り、前記第1の糸経路は、全ての前記抵触体を間に挟む
ように不動配置された前記一対の糸ガイドを結ぶ直線上
にあるようにした。
【0013】緯糸は、緯入れ終了近くに直線形状の第1
の糸経路から屈曲形状の第2の糸経路へ移行される。第
2の糸経路にある緯糸の張力は、糸経路変更手段にかか
る負荷を第1の糸経路にあるときよりも上昇し、この負
荷により緯糸の緯入れ速度を制御する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0015】図1(a)に示す11は巻付方式の緯糸測
長貯留装置であり、緯糸Yが糸巻付管111の回転によ
って糸巻付面112上に巻付貯留される。糸巻付面11
2上に巻付貯留された緯糸Yは、電磁ソレノイド12に
よって駆動される係止ピン121の係止作用から解放さ
れた状態で緯入れ用メインノズル13の噴射作用によっ
て引き出される。係止ピン121は、電磁ソレノイド1
2に対する制御装置15の励磁指令に基づいて糸巻付面
112から離脱する。緯入れ用ノズルである緯入れ用メ
インノズル13の噴射及び係止ピン121の離脱は、ほ
ぼ同じタイミングで行われる。
【0016】糸巻付面112の近傍には反射式光電セン
サ型の緯糸解舒検出器14が設置されている。緯糸解舒
検出器14は糸巻付面112から引き出し解舒される巻
き糸を検出し、この検出信号は制御装置15に送られ
る。巻き糸の解舒回数が所定回数に達すると、制御装置
15は、電磁ソレノイド12の消磁を指令し、係止ピン
121が糸巻付面112に係合する。係止ピン121が
糸巻付面112に係合すると緯糸の引き出しが阻止され
る。
【0017】緯糸測長貯留装置11と緯入れ用メインノ
ズル13との間には支持枠16が設置されている。支持
枠16は、平板形状の基板部161と、基板部161の
緯糸測長貯留装置11側の端部に一体形成されたガイド
板部162と、基板部161の緯入れ用メインノズル1
3側の端部に一体形成されたガイド板部163とからな
る。ガイド板部162,163にはリング形状の糸ガイ
ド17,18が止着されている。糸ガイド17の糸通し
孔171の孔方向と糸ガイド18の糸通し孔181の孔
方向とは、同一の方向である。糸ガイド17の糸通し孔
171と糸ガイド21の糸通し孔181とは、糸通し孔
171の孔方向に見て一致する。
【0018】図1(b)及び図2に示すように、基板部
161の背面にはステッピングモータ22が取り付けら
れている。ステッピングモータ22の出力軸221は、
基板部161を貫通して基板部161の前面側に突出し
ており、出力軸221の突出部には糸経路変更体23が
止着されている。糸経路変更体23には直線形状の糸通
路231が貫設されており、糸通路231の両開口には
リング形状の糸ガイド24,25が嵌入して固定されて
いる。糸ガイド24,25の糸通し孔241、251
は、糸通路231の通路方向に見て糸通路231と重な
っている。糸経路変更体23は、ステッピングモータ2
2の作動に伴って出力軸221と一体的に回動する。
【0019】糸経路変更体23の上端には板ばね19が
止着されている。板ばね19は、糸通路231の通路方
向に沿って糸ガイド25の前方に延出している。板ばね
19の先端部にはリング形状の糸ガイド21が止着され
ている。板ばね19が自然状態のときには、糸ガイド2
1の糸通し孔211は、糸通路231の通路方向に見て
糸通路231と重なっている。緯糸Yは、糸ガイド1
7、糸ガイド24、糸通路231、糸ガイド25、糸ガ
イド21及び糸ガイド18に通されている。
【0020】回転駆動手段であるステッピングモータ2
2は、制御装置15の制御を受ける。制御装置15は、
織機の回転角度を検出するロータリエンコーダ20から
得られる織機回転角度検出情報に基づいてステッピング
モータ22の作動を制御する。図1(a),(b)は、
緯入れ開始直前の状態を示す。緯糸Yの緯入れが開始さ
れる直前では、糸経路変更体23は、糸通路231の通
路方向が糸ガイド18の糸通し孔181の孔方向と同じ
方向となる緯入れ位置に設定される。糸経路変更体23
が緯入れ位置にあるときには、糸ガイド17の糸通し孔
171、糸ガイド18の糸通し孔181、糸通路231
及び糸ガイド21の糸通し孔211は、糸ガイド17,
18の糸通し孔171,181の孔方向に見て一部が重
なる。この状態では、緯糸Yは、糸ガイド17と糸ガイ
ド18との間で直線形状となる第1の糸経路をとり、し
かも緯糸Yが糸ガイド24,25,21に接触すること
はない。
【0021】第1の糸経路は、糸ガイド17と糸ガイド
18との間で直線形状である。図1(b)に示すよう
に、第1の糸経路及びステッピングモータ22の回転軸
線222のいずれに対しても直交する方向から見た場
合、第1の糸経路と回転軸線222とは直交している。
ステッピングモータ22の回転軸線222は、第1の糸
経路の下側、かつ下流側の糸ガイド25よりも上流側の
糸ガイド24に近い位置に設定されている。
【0022】制御装置15は、所定の織機回転角度にな
ると電磁ソレノイド12の励磁を指令し、係止ピン12
1が糸巻付面112から離脱する。又、緯入れ用メイン
ノズル13が噴射し、係止ピン121の係止作用から解
放された緯糸Yが緯入れ用メインノズル13から射出さ
れる。
【0023】緯糸Yの緯入れの終了近くになると、制御
装置15は、糸経路変更体23が図1(a)の緯入れ位
置から図3の制動位置へ回動配置されるようにステッピ
ングモータ22の作動を制御する。糸経路変更体23が
図3の制動位置にある状態では、緯糸Yは、糸ガイド1
7,24,25,21,18に接触しながら糸ガイド1
7と糸ガイド18との間で屈曲形状となる第2の糸経路
をとる。このときの板ばね19は、緯糸張力によって撓
み変形される。
【0024】糸経路変更体23、糸ガイド24,25及
びステッピングモータ22は、第1の糸経路と、第1の
糸経路における緯入れ抵抗よりも大きい緯入れ抵抗をも
たらす第2の糸経路との間で緯糸Yの糸経路を変更する
糸経路変更手段を構成する。糸ガイド21は、第1の糸
経路と第2の糸経路との間で移動する緯糸Yに接触する
可動体である。糸ガイド24,25,21は、少なくと
も第2の糸経路側では緯糸Yに抵触しながら第1の糸経
路と第2の糸経路との間で移動される抵触体となる。板
ばね19は、第1の糸経路側から第2の糸経路側へ向け
て糸ガイド21を弾性付勢する弾性付勢手段である。糸
経路変更体23は、板ばね19の不動端を支持する支持
手段である。糸経路変更体23、板ばね19及び糸ガイ
ド21は、第1の糸経路からの緯糸Yの移動が大きくな
るにつれて大きくなる緯入れ抵抗を糸ガイド21を介し
て緯糸Yに付与する緯入れ抵抗付与手段を構成する。
【0025】電磁ソレノイド12が消磁されて係止ピン
121が糸巻付面112に係合すると、緯糸Yの引き出
し解舒が阻止されて緯入れが終了する。緯入れ終了時の
張力上昇は、板ばね19のばね力に抗して糸ガイド21
を図3の状態から更に動かす。図4は、緯入れ終了時の
張力上昇による糸ガイド21の下動を表す。
【0026】多色緯入れの場合には、隣合う緯入れ用メ
インノズルのノズル先から緯入れ待機中の緯糸が飛び出
ていると、緯入れされる緯糸に絡み付くおそれがある。
そこで、緯入れ待機中の緯糸を緯入れ用メインノズル内
に引き込んでおく必要がある。この場合、制御装置15
は、緯入れされた緯糸Yが織布(図示略)から切断分離
された後に、糸経路変更体23を図3,4の制動位置か
ら図5の鎖線で示す引き戻し位置に回動配置するように
ステッピングモータ22の作動を制御する。糸経路変更
体23が図5の鎖線で示す引き戻し位置にある状態にお
ける糸ガイド17と糸ガイド18との間の糸経路は、図
3の状態における第2の糸経路よりも大きな屈曲状態と
なる。従って、糸ガイド18から緯入れ用メインノズル
13に至る緯糸Yが緯糸測長貯留装置11側に引き戻さ
れ、緯入れ待機中の緯糸Yの先端が緯入れ用メインノズ
ル13内に引き込まれる。
【0027】第1の実施の形態では以下の効果が得られ
る。 (1-1)緯糸Yが図1(a)に示す第1の糸経路に沿っ
て緯入れされる状態では、糸ガイド17,18間におけ
る緯糸Yの経路は、糸ガイド24,25,21に接触し
ない直線形状となる。従って、第1の糸経路に沿って緯
入れされる緯糸Yが受ける緯入れ抵抗は小さい。緯入れ
終了近くに緯糸Yが第2の糸経路へ移行されたときの糸
経路変更手段に加わる負荷は、糸経路の変更によって上
昇する。即ち、第2の糸経路の屈曲形状によってもたら
される屈曲抵抗、及び板ばね19のばね力は、緯入れ中
の緯糸Yに対して制動作用を付与する。緯入れ終了近く
に第1の糸経路から第2の糸経路へ緯糸Yを移行するこ
とによる糸経路変更手段の負荷の上昇は、緯糸Yの緯入
れ速度を減速させ、緯糸Yの緯入れ終了時における急激
な張力上昇が抑制される。
【0028】(1-2)板ばね19を用いることなく屈曲
抵抗のみによる緯入れ終了時の張力上昇の抑制は、結果
的にはステッピングモータ22のトルクのみによる張力
吸収に依存することになる。しかし、ステッピングモー
タ22(その他のモータ、ロータリソレノイド等の回転
駆動手段の場合でも同様)のトルクのみによる張力吸収
は難しい。緯入れ抵抗付与手段を構成する板ばね19
は、緯入れ終了時には制動時よりも更に撓んで緯入れ終
了時の張力上昇を抑制する。従って、板ばね19のばね
力及び屈曲抵抗の両方を利用した緯入れ終了時の張力上
昇の抑制は、屈曲抵抗のみによる緯入れ終了時の張力上
昇の抑制に比べて優れている。即ち、板ばね19のばね
力及び屈曲抵抗の両方を利用した緯入れ制御は、緯糸引
き出し終了時の張力上昇を小さくする。
【0029】(1-3)緯入れ抵抗付与手段を構成する板
ばね19の弾性力は、緯糸の飛走終了時における張力の
急激な上昇を抑制する上で好適である。 (1-4)抵触体である糸ガイド24,25,21が糸ガ
イド17,18を結ぶ線上にあるときには、緯糸Yは第
1の糸経路上にある。即ち、抵触体である糸ガイド2
4,25,21は、緯糸Yが直線形状の第1の糸経路に
あるときには、緯糸Yに抵触しない状態で第1の糸経路
に対して平行な線上にある。織機の高速化には緯入れ速
度の高速化が欠かせない。糸ガイド24,25,21と
緯糸Yとの非抵触状態は、緯入れ速度の高速化の妨げと
なる余分な緯入れ抵抗を排除する。
【0030】(1-5)第2の糸経路における屈曲具合
は、糸経路変更体23の回動位置を調整、即ちステッピ
ングモータ22の回転位置を調整することによって多段
階に制御できる。ステッピングモータ22は、緯糸Yに
対する制動作用をきめ細かに調整する上で、回転駆動手
段として最適である。
【0031】(1-6)緯入れ終了時の張力上昇による衝
撃の大きさは、緯糸Yの糸種、織り幅によって異なる。
この衝撃の大きさは、板ばね19のばね力、及び第2の
糸経路の屈曲具合を適正に設定することによって低減で
きる。板ばね19のばね力、及び第2の糸経路の屈曲具
合の両方によって緯入れ終了時の張力上昇による衝撃を
緩和する構成は、糸経路の屈曲具合のみによる従来の衝
撃緩和に比べてきめ細かな調整を可能にする。
【0032】(1-7)第2の糸経路の屈曲経路長の調
整、即ち屈曲程度の大きさの調整は、糸経路変更体23
の制動位置を調整することによって簡単に行える。ステ
ッピングモータ22のような回転駆動手段は、第2の糸
経路の屈曲経路長を調整する上で最適である。
【0033】次に、図6(a),(b)の第2の実施の
形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同
じ符号が用いてある。ステッピングモータ22の出力軸
221は、基板部161を貫通して基板部161の前面
側に突出しており、出力軸221の突出部には糸経路変
更体26が止着されている。糸経路変更体26には糸通
路261が貫設されており、糸通路261には糸ガイド
24が嵌合して止着されている。糸経路変更体26の下
部には板ばね27が止着されており、板ばね27の先端
部には糸ガイド21が止着されている。
【0034】糸ガイド17,24,21,18の間の位
置関係は、第1の実施の形態の糸ガイド17,24,2
1,18の場合と略同じである。緯糸Yは、糸ガイド1
7と糸ガイド18との間で直線形状となる第1の糸経路
をとり、しかも緯糸Yが糸ガイド24,21に接触する
ことはない。
【0035】緯糸Yの緯入れが終了近くになると、制御
装置15は、糸経路変更体26が図6(a)の緯入れ位
置から図6(b)の制動位置へ回動配置されるようにス
テッピングモータ22の作動を制御する。糸経路変更体
26が図6(b)の制動位置にある状態では、緯糸Y
は、糸ガイド17,24,21,18に接触しながら糸
ガイド17と糸ガイド18との間で屈曲形状となる第2
の糸経路をとる。このときの板ばね27は、緯糸張力に
よって撓み変形される。
【0036】電磁ソレノイド12(図示略)が消磁され
て係止ピン121(図示略)が糸巻付面112(図示
略)に係合すると、緯糸Yの引き出し解舒が阻止されて
緯入れが終了する。緯入れ終了時の張力上昇は、板ばね
27のばね力に抗して糸ガイド21を図6(b)の実線
位置から下側の鎖線位置へ更に動かす。
【0037】緯入れ待機中の緯糸を緯入れ用メインノズ
ル内に引き込んでおく必要がある場合、制御装置15
は、緯入れされた緯糸Yが織布(図示略)から切断分離
された後に、糸経路変更体26を図6(b)の制動位置
から図6(b)の鎖線位置で示す引き戻し位置に回動配
置するようにステッピングモータ22の作動を制御す
る。糸経路変更体26が引き戻し位置に配置されたとき
の糸ガイド17と糸ガイド18との間の糸経路は、図6
(b)の状態における第2の糸経路よりも大きな屈曲状
態となる。従って、糸ガイド18から緯入れ用メインノ
ズル13に至る緯糸Yが緯糸測長貯留装置11側に引き
戻され、緯入れ待機中の緯糸Yが緯入れ用メインノズル
13内に引き込まれる。
【0038】糸経路変更体26、糸ガイド24,21及
びステッピングモータ22は、糸経路変更手段を構成す
る。板ばね27は、第1の糸経路側から第2の糸経路側
へ向けて糸ガイド21を弾性付勢する弾性付勢手段であ
る。糸経路変更体26は、板ばね27の不動端を支持す
る支持手段である。糸経路変更体26、板ばね27及び
糸ガイド21は、第1の糸経路からの緯糸Yの移動が大
きくなるにつれて大きくなる緯入れ抵抗を可動体である
糸ガイド21を介して緯糸Yに付与する緯入れ抵抗付与
手段を構成する。
【0039】第2の実施の形態においても、第1の実施
の形態における(1-1)〜(1-7)項と同じ効果が得ら
れる。次に、図7(a),(b)の第3の実施の形態を
説明する。第2の実施の形態と同じ構成には同じ符号が
用いてある。
【0040】出力軸221に止着された糸経路変更体2
6Aには支持筒28が止着されており、支持筒28の筒
内にはスライダ29の一部がスライド可能に嵌入されて
いる。スライダ29と支持筒28の筒底との間には圧縮
ばね30が介在されている。糸ガイド17,24,2
1,18の間の位置関係は、第2の実施の形態の糸ガイ
ド17,24,21,18の場合と略同じである。図7
(a)に示すように、緯糸Yは、糸ガイド17と糸ガイ
ド18との間で直線形状となる第1の糸経路をとり、し
かも緯糸Yが糸ガイド24,21に接触することはな
い。
【0041】図7(b)に示すように、糸経路変更体2
6Aが制動位置にある状態では、緯糸Yは、糸ガイド1
7,24,21,18に接触しながら糸ガイド17と糸
ガイド18との間で屈曲形状となる第2の糸経路をと
る。このときの圧縮ばね30は、緯糸張力によって縮小
される。
【0042】糸経路変更体26Aが図7(b)の鎖線位
置で示す引き戻し位置に配置されたときの糸ガイド17
と糸ガイド18との間の糸経路は、図7(b)の状態に
おける第2の糸経路よりも大きな屈曲状態となる。従っ
て、糸ガイド18から緯入れ用メインノズル13に至る
緯糸Yが緯糸測長貯留装置11側に引き戻され、緯入れ
待機中の緯糸Yが緯入れ用メインノズル13内に引き込
まれる。
【0043】糸経路変更体26A、糸ガイド24,21
及びステッピングモータ22は、糸経路変更手段を構成
する。圧縮ばね30は、第1の糸経路側から第2の糸経
路側へ向けて糸ガイド21を弾性付勢する弾性付勢手段
である。糸経路変更体26A、圧縮ばね30、スライダ
29及び糸ガイド21は、第1の糸経路からの緯糸Yの
移動が大きくなるにつれて大きくなる緯入れ抵抗を可動
体である糸ガイド21を介して緯糸Yに付与する緯入れ
抵抗付与手段を構成する。
【0044】第3の実施の形態においても、第2の実施
の形態と同じ効果が得られる。次に、図8(a),
(b)の第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形
態と同じ構成には同じ符号が用いてある。
【0045】出力軸221に止着された支持体31には
板ばね32が止着されており、板ばね32の両端部には
糸ガイド21A,21が止着されている。糸ガイド1
7,21A,21,18の間の位置関係は、第2の実施
の形態の糸ガイド17,24,21,18の場合と略同
じである。図8(a)に示すように、緯糸Yは、糸ガイ
ド17と糸ガイド18との間で直線形状となる第1の糸
経路をとり、しかも緯糸Yが糸ガイド21A,21に接
触することはない。
【0046】図8(b)に示すように、支持体31が制
動位置にある状態では、緯糸Yは、糸ガイド17,21
A,21,18に接触しながら糸ガイド17と糸ガイド
18との間で屈曲形状となる第2の糸経路をとる。この
ときの板ばね32は、緯糸張力によって撓み変形され
る。
【0047】本発明では、図9の第5の実施の形態、図
10の第6の実施の形態のように、板ばね19,27の
ばね力を調整するようにすることもできる。図9の第5
の実施の形態では、糸経路変更体23に挿し込み溝23
2が形成されており、板ばね19が挿し込み溝232に
挿し込み支持されている。糸経路変更体23にはねじ3
3が螺着されている。ねじ33の先端は、板ばね19の
基端部に当接するようになっており、板ばね19の基端
部は、ねじ33の締め付けによって挿し込み溝232内
で糸経路変更体23に固定される。板ばね19は、ねじ
33の締め付けを緩めた状態で挿し込み溝232内での
位置を調整できる。この調整により糸経路変更体23の
先端からの板ばね19の延出長さが調整され、板ばね1
9のばね力が調整される。
【0048】図10の第6の実施の形態では、糸経路変
更体26に楔形状の凹部262が形成されており、凹部
262内には楔部材34が収容されている。楔部材34
にはねじ35が螺着されている。ねじ35を右回動する
と、板ばね27の基端部が凹部262内で楔部材34に
よって糸経路変更体26に挟み付けて固定される。板ば
ね27は、ねじ35の締め付けを緩めた状態で凹部26
2内での位置を調整できる。この調整により糸経路変更
体26の先端からの板ばね27の延出長さが調整され、
板ばね27のばね力が調整される。
【0049】第5及び第6の実施の形態では、板ばね1
9,27のばね力の調整を容易に、かつきめ細かに行な
うことができ、第1の実施の形態における(1-6)項の
効果が更に向上する。
【0050】本発明では以下のような実施の形態も可能
である。 (1)第1〜第6の実施の形態において、糸ガイド17
を省略すること。 (2)第1〜第6の実施の形態において、糸ガイド18
を省略すること。
【0051】(3)緯入れ抵抗付与手段の緯入れ抵抗付
与作用として、空気ばね、あるいは磁力を用いること。 (4)回転駆動手段としてサーボモータを用いること。
【0052】前記した実施例から把握できる請求項記載
以外の発明について以下に記載する。 〔1〕前記第1の糸経路は直線形状であり、第1の糸経
路及び回転軸線のいずれに対しても直交する方向から見
た場合に第1の糸経路と回転軸線とが直交するようにし
た請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のジェッ
トルームにおける緯入れ制御装置。
【0053】〔2〕前記回転駆動手段は、ステッピング
モータである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記
載のジェットルームにおける緯入れ制御装置。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、少なく
とも第2の糸経路側では緯糸に抵触しながら第1の糸経
路と第2の糸経路との間で移動される抵触体と、前記抵
触体を回転力によって移動させる回転駆動手段とを備え
た糸経路変更手段を構成し、前記糸経路変更手段によっ
て前記第1の糸経路と前記第2の糸経路との間で移動す
る緯糸に接触する可動体を有すると共に、前記第1の糸
経路からの前記緯糸の移動が大きくなるにつれて大きく
なる緯入れ抵抗を前記可動体を介して付与する緯入れ抵
抗付与手段を構成し、抵触体の少なくとも1つを前記可
動体としたので、緯糸引き出し阻止時の張力上昇を小さ
くし得るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示し、(a)は一部破断側
面図。(b)は(a)のA−A線断面図。
【図2】図1(a)のB−B線断面図。
【図3】糸経路変更体23が制動位置にあるときの要部
側断面図。
【図4】糸経路変更体23が制動位置にあるときの要部
側断面図。
【図5】糸経路変更体23が制動位置から引き戻し位置
に配置する状態を説明する要部側断面図。
【図6】第2の実施の形態を示し、(a)は一部破断側
面図。(b)は糸経路変更体26が制動位置にあるとき
の要部側断面図。
【図7】第3の実施の形態を示し、(a)は一部破断側
面図。(b)は糸経路変更体26Aが制動位置にあると
きの要部側断面図。
【図8】第4の実施の形態を示し、(a)は一部破断側
面図。(b)は支持体31が制動位置にあるときの要部
側断面図。
【図9】第5の実施の形態を示す要部側断面図。
【図10】第6の実施の形態を示す要部側断面図。
【符号の説明】
19,27…緯入れ抵抗付与手段を構成する板ばね。2
1…抵触体かつ可動体となる糸ガイド。22…糸経路変
更手段を構成するステッピングモータ。23,26,2
6A…糸経路変更手段を構成する糸経路変更体。24,
25…糸経路変更手段を構成する糸ガイド。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緯入れ用ノズルの噴射作用によって緯糸を
    緯入れするジェットルームにおいて、 第1の糸経路と、前記第1の糸経路における緯入れ抵抗
    よりも大きい緯入れ抵抗をもたらす第2の糸経路との間
    で緯糸の糸経路を変更する糸経路変更手段と、 前記糸経路変更手段によって前記第1の糸経路と前記第
    2の糸経路との間で移動する緯糸に接触する可動体を有
    すると共に、前記第1の糸経路からの前記緯糸の移動が
    大きくなるにつれて大きくなる緯入れ抵抗を前記可動体
    を介して付与する緯入れ抵抗付与手段とを備え、 前記糸経路変更手段は、少なくとも前記第2の糸経路側
    では前記緯糸に抵触しながら前記第1の糸経路と前記第
    2の糸経路との間で移動される抵触体と、前記抵触体を
    回転力によって移動させる回転駆動手段とを備え、 前記抵触体の少なくとも1つを前記可動体としたジェッ
    トルームにおける緯入れ制御装置。
  2. 【請求項2】前記抵触体は、前記緯糸を通す糸ガイドで
    あって複数あり、複数の前記糸ガイドは、前記緯糸が前
    記第1の糸経路にあるときには、前記第1の糸経路上の
    緯糸に抵触しない位置にある請求項1に記載のジェット
    ルームにおける緯入れ制御装置。
  3. 【請求項3】前記緯入れ抵抗付与手段は、少なくとも前
    記第2の糸経路側では前記緯糸を接触させながら通す前
    記可動体としての糸ガイドと、前記第1の糸経路側から
    前記第2の糸経路側へ向けて前記糸ガイドを弾性付勢し
    て前記緯糸に緯入れ抵抗を付与する弾性付勢手段と、前
    記弾性付勢手段の不動端を支持する支持手段とを備え、
    前記支持手段は、前記回転駆動手段によって回動される
    請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載のジェット
    ルームにおける緯入れ制御装置。
  4. 【請求項4】全ての前記抵触体の上流側と下流側とには
    それぞれ糸ガイドが不動配置されており、前記第1の糸
    経路は、全ての前記抵触体を間に挟むように不動配置さ
    れた前記一対の糸ガイドを結ぶ直線上にある請求項1乃
    至請求項3のいずれか1項に記載のジェットルームにお
    ける緯入れ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101534201B1 (ko) * 2014-08-22 2015-07-06 주식회사 남아 워터제트직기의 위사 텐션 감소 장치

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