JP5163301B2 - 流体噴射式織機における緯糸引戻し装置の操作方法 - Google Patents

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本願発明は、緯糸貯留装置の緯糸引き出し側に配設された緯糸引戻し装置の操作方法に関するものである。
流体噴射式織機(以下、単に織機という)においては、例えば特許文献1に開示されるような緯糸引戻し装置が設けられている。緯糸引戻し装置は、一般的に緯糸貯留装置の下流側である緯糸引き出し側において緯入れノズルとの間に配設され、可動部材が緯糸を緯入れ経路から屈曲させて引戻しを行う。緯糸引戻しの目的は、製織運転中、緯入れ終了後の緯糸を若干引き戻すことによって緯入れノズルの先端から突出する緯糸長さを短くし、次回の緯入れの安定化を図るものである。従って、緯糸引戻し装置は、緯入れ終了後次の緯入れが開始されるまでの間、可動部材の緯糸引戻し位置が維持されるように設定されている。このため、緯入れタイミング以外で停止される織機の場合、可動部材は停止中も緯糸引戻し位置に維持されている。
織機の停止中に、例えば、緯入れ不良や給糸不良の発生による修復作業、不良緯糸の除去作業、給糸体の切り換わりに伴う継目排出作業及び不良緯糸除去後の1ピック緯入れ作業等を行う場合、緯入れノズルからの緯糸の射出が必要である。このため、緯糸引戻し装置は、前記可動部材を、前記作業中緯糸開放位置に維持するとともに前記作業の終了後緯糸引戻し位置に移動するように設定されている。織機停止中の緯糸開放動作及び緯糸引戻し動作における前記可動部材の移動量及び移動速度は、製織運転中における動作と同一状態で行われている。
特開2001−20156号公報
織機の停止中における緯入れノズル内の緯糸は、製織運転中のように噴射流体による大きな張力が掛からないので、自由状態にある。このため、例えば空気噴射により緯入れを行う織機では、緯入れ終了後及び織機停止中、緯入れノズルから微風を噴射して緯糸に若干の張力を付与し、緯糸が緯入れノズルから抜け落ちないように対策している。また、水噴射により緯入れを行う織機では、緯入れノズル内に残留する水滴との付着による若干の張力を緯糸に付与し、緯糸が緯入れノズルから抜けないように工夫している。しかし、いずれにしても織機停止中の緯入れノズル内の緯糸は、製織運転中に比し非常に不安定である。
従って、前記した織機停止中の所定の作業を行うために緯糸引戻し装置を動作させた場合、緯糸開放動作では問題を生じ難い。しかし、所定の作業終了後、緯糸引戻し動作を行うと、前記可動部材が製織運転中と同様に高速で移動するため、緯糸は瞬間的に大きな力を受け、緯入れノズル内から引き出されて抜け落ちるという問題が生じる。例えば、織機の一般的な稼動運転速度である800rpmで製織運転が行われるとすると、緯糸引戻し装置は約10ms以内に動作を終了しなければならないことを考えれば、可動部材の移動が非常に高速であることが判る。
本願発明の目的は、流体噴射式織機の停止中に緯糸が緯入れノズルから抜けないように引戻しすることに有る。
請求項1に記載の本願発明は、給糸体から引き出された緯糸を一時貯留する緯糸貯留装置、緯糸を経糸開口内に緯入れする緯入れノズル及び前記緯糸貯留装置と前記緯入れノズルとの間に配設されるとともに緯糸引戻し位置と緯糸開放位置とに変位可能な可動部材を有する緯糸引戻し装置を備えた流体噴射式織機において、前記緯糸引戻し装置の可動部材を可変速モータにより駆動し、前記流体噴射式織機の停止中は少なくとも前記緯糸引戻し位置へ向けて変位する前記可動部材を製織運転中の移動速度よりも低い速度で移動させて緯糸が引き戻されることを特徴とする。
請求項1記載の本願発明によれば、流体噴射式織機の停止中において緯糸引戻し位置へ向かう緯糸引戻し装置の可動部材の変位を低速(製織運転中の移動速度よりも低い速度)で行うことにより、緯入れノズルからの緯糸抜けを防止することができ、緯糸を正常な位置に引戻した状態で再起動することができる。
請求項2に記載の本願発明は、前記可動部材の低速移動は、前記流体噴射式織機の停止中の前記緯入れノズル内の緯糸張力に対応した速度で行われることを特徴とするため、可動部材の移動速度が停止中の比較的低い緯糸張力に対応して設定されるため、緯入れノズルからの緯糸抜けを確実に防止することができる。
請求項3に記載の本願発明は、前記緯糸引戻し装置に駆動指令を与える制御装置に高速駆動モードと低速駆動モードとを設定しておき、前記流体噴射式織機の停止信号に基づいて低速駆動モードに切り換えることを特徴とするため、予め設定された低速駆動モードに切り換えるのみであるため、可動部材を低速駆動する構成が簡単である。
請求項4に記載の本願発明は、前記流体噴射式織機の再起動信号により前記可動部材を緯糸引戻し位置へ変位させる指令を前記制御装置から発信することを特徴とするため、緯糸引戻し装置の可動部材が緯糸引戻し位置へ変位されていないケースが存在しても、織機の再起動時には緯糸を確実に緯糸引戻し位置へ変位させておくことができる。
請求項5に記載の本願発明は、前記可動部材はステッピングモータにより駆動されることを特徴とするため、緯糸引戻し装置の駆動系を簡単かつ安価な構成とすることができる。
本願発明は、流体噴射式織機の停止中における緯糸引戻し操作を、緯入れノズルからの緯糸抜けを発生させることなく正確に行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本願発明を2色緯入れ用の空気噴射式織機(以下、単に織機と言う)に実施した第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。なお、本願明細書において説明する2色緯入れあるいは多色緯入れ等の用語は、複数の異色給糸ボビンの各緯糸を適宜選択して緯入れする場合、及び複数の同色給糸ボビンの各緯糸を交互緯入れする場合を含むものとする。
図1において、給糸ボビン1又は2から引き出された緯糸Y1又はY2は、緯糸貯留装置3又は4の糸巻付け管5又は6によってドラム7又は8上に巻き付けられ、電磁式の係止ピン9又は10との係合により一定量貯留されている。係止ピン9又は10の緯糸開放動作は図示しない制御装置にプログラムされた緯入れ開始タイミングで行なわれ、係止ピン9又は10の緯糸係止動作はドラム7又は8上の緯糸Y1又はY2の消費量を検出する光電センサー11又は12からの信号に基づき行われる。光電センサー11又は12の信号に基づく係止ピン9又は10の緯糸係止動作は緯入れ終了タイミングで行われる。
ドラム7又は8上の緯糸Y1又はY2はそれぞれタンデムノズル13又は14によって引き出され、緯入れノズル15又は16によって上下経糸Tの開口内へ緯入れされる。製織運転中は緯入れプログラムに基づき、給糸ボビン1又は2のいずれかの緯糸Y1又はY2が選択されて、あるいは交互に緯入れされる。
スレイ17上には一点鎖線で示した緯糸経路Xに沿って補助ノズル18が複数配設されており、緯糸Y1又はY2は補助ノズル18からの空気噴射に助勢されながら緯入れされる。緯糸経路Xはスレイ17上に緯入れ方向に多数並列されたいわゆる変形筬と呼ばれる筬19の緯糸ガイド孔20内に形成される。緯入れが終了すると、緯糸Y1又はY2は筬19により筬打ちされた後、織布Wの緯入れ側の織端外方に設けられたカッター21により切断される。
一方、タンデムノズル13及び14上流側の緯糸Y1及びY2の経路には、図1及び図2に示されるように、それぞれ緯糸引戻し装置22、23が配設されている。図2には、給糸ボビン1から緯入れノズル15に至る緯入れ機構が代表的に示されている。緯糸引戻し装置22は次のように構成される。
タンデムノズル13の導糸孔13aの上流側に一定の間隔を開けて2個の緯糸ガイド24、25が配設されている。本願発明の可変速モータとして構成されるステッピングモータ26は、その駆動軸27上に固定したホルダー28にU字状の線状体又は棒状体で構成された可動部材29を有する。可動部材29のU字状部分は導糸孔13aと緯糸ガイド24との間の空間及び緯糸ガイド24と25との間の空間に位置し、緯糸Y1の上方に配置(図3参照)されている。
ステッピングモータ26はドライバー30を介して図示しない電源に接続されるとともに制御装置31に信号線で接続されている。制御装置31は緯糸引戻し装置22の動作タイミングにおいて、ドライバー30にステッピングモータ26の回転数を指令する。ドライバー30は制御装置31からの指令信号に対応したパルスレートによりステッピングモータ26を駆動することができる。制御装置31には、ステッピングモータ26に高速回転を指令する高速駆動モード及び高速駆動モードよりも低い低速回転を指令する低速駆動モードが設定されている。
高速駆動モードは織機の製織運転における緯糸引戻し装置22の作動に使用し、低速駆動モードは織機の停止中における緯糸引戻し装置22の作動に使用する。従って、ドライバー30は制御装置31から高速駆動モードによる回転数指令あるいは低速駆動モードによる回転数指令に応じてパルスレートを変更し、ステッピングモータ26を駆動する。前記低速駆動モードにおける回転数は、織機の停止中、緯入れノズルから噴射されている微風によって付加された緯糸張力に応じて設定される。低速駆動モードにおける回転数としては、例えば高速駆動モードにおける回転数の10分の1程度の回転数が設定される。従って、低速駆動モードによってステッピングモータ26が回転される時、可動部材29の移動速度は製織運転中の場合と比し、非常に低速となり、緯糸Y1の引戻しをゆっくりと行うことができる。なお、低速駆動モードにおける回転数は、直接又は間接的に計測された緯糸Y1の張力に応じて変更してもよいし、また、想定される最低の張力であっても緯糸Y1の抜けが生じないような最低回転数に設定されていてもよい。
可動部材29はステッピングモータ26の回転数、即ち制御装置31からの回転数指令に基づき、図3に示した緯糸引戻し位置29a、緯糸制動位置29b、緯糸開放位置29c及び原点位置29dに変位することができる。緯糸引戻し位置29aは緯入れ終了(織機回転角度θ9、以下織機回転角度は図4参照)後の織機回転角度θ10において可動部材29が緯糸制動位置29bからさらに下方に回動した位置であり、緯糸Y1を最大に屈曲させて緯入れノズル15の下流側に突出する緯糸先端を引き戻す。
緯糸制動位置29bは緯入れ中の織機回転角度θ8において可動部材29が緯糸開放位置29cから下方に回動して緯糸Y1を一定量屈曲した位置であり、緯入れ終了前の飛走する緯糸Y1に制動を掛けて緯入れ終了時の衝撃による過剰張力の発生を緩和する。緯糸開放位置29cは緯入れ開始(織機回転角度θ5)前の織機回転角度θ2において可動部材29が緯糸引戻し位置29aから緯糸経路よりも上方に回動した位置であり、緯糸Y1の屈曲状態を解消して緯入れ抵抗を減らし、緯入れを円滑に行えるようにする。原点位置29dは可動部材29が上方へ最大に回動してストッパー32と接触する位置であり、ステッピングモータ26への最初の通電時にステッピングモータ26に内蔵したレゾルバ(図示せず)の原点合せを行う。33は、織機回転角度を検出し、制御装置31に入力するロータリーエンコーダである。なお、緯糸引戻し装置23は緯糸引戻し装置22と同一の構造を有し、同一の作動を行うため、詳細説明は省略する。
図4に示した織機回転角度θ1〜θ10について、前記説明と一部重複するが以下に詳細に説明する。図4は緯入れノズル15による緯糸Y1と緯入れノズル16による緯糸Y2との2色緯入れを示したもので、図の最初の1回転(0°〜0°)は緯糸Y1の緯入れを示し、2回転目は緯糸Y2の緯入れを示している。θ1はカッター21による緯糸切断タイミングである。θ2は緯糸引戻し装置22及び23の緯糸開放タイミング、θ8は緯糸制動タイミング、θ10は緯糸引戻しタイミングを示す。θ3は緯入れノズル15及び16の空気噴射タイミング、θ7は空気噴射終了タイミングを示す。θ4はタンデムノズル13及び14の空気噴射タイミング、θ6は空気噴射終了タイミングを示す。θ5は緯入れ開始タイミングであり、θ9は緯入れ終了タイミングである。
以上のように構成された第1の実施形態の作用を以下に説明する。
緯糸Y1及び緯糸Y2の緯入れ及び緯糸引戻し等の動作は同一であるため、図4において緯糸Y1の場合を代表して説明する。製織運転中、織機の1回転開始後、緯糸引戻し装置22の可動部材29は緯糸引戻し位置29aにある。制御装置31からの高速駆動モードによる回転数指令を受けて、可動部材29は織機回転角度θ2において緯糸開放位置29cに変位し、緯糸Y1の屈曲状態が解消される。
織機回転角度θ3において緯入れノズル15による空気流体の噴射が開始され、若干遅れて織機回転角度θ4においてタンデムノズル13による空気流体の噴射が開始される。続いて織機回転角度θ5において係止ピン9が緯糸Y1を開放し、緯入れが開始される。緯糸Y1は緯入れノズル15によって経糸開口内に射出されるとともに複数の補助ノズル18からのリレー噴射によって緯糸経路Xに沿い緯入れされる。緯入れ開始後、タンデムノズル13は織機回転角度θ6において、また緯入れノズル15は織機回転角度θ7においてそれぞれ空気噴射を終了するが、緯糸Y1は補助ノズル18からの空気噴射により飛走状態を継続する。
緯入れ中の織機回転角度θ8に達すると、制御装置31からの高速駆動モードに基づく回転数指令がドライバー30に発信され、緯糸引戻し装置22のステッピングモータ26が高速で回転される。従って、可動部材29は緯糸開放位置29cから緯糸制動位置29bへ高速で変位して飛走中の緯糸Y1を一定量屈曲し、緯糸Y1を制動する。織機回転角度θ9において係止ピン9がドラム7上に突出し、減速して飛走する緯糸Y1を係止することにより緯入れが終了する。
その後、織機回転角度θ10において制御装置31からの高速駆動モードに基づく回転数指令によりステッピングモータ26が高速回転し、可動部材29は緯糸制動位置29bから緯糸引戻し位置29aへ高速で変位して緯糸Y1を最大の屈曲状態にする。このため、閉口する経糸Tによって把持された状態にある緯糸Y1に所定の引っ張り張力が付与され、適度な緊張状態に維持される。その後織機回転角度0°付近において筬19により緯糸Y1の筬打ちが行なわれる。
緯糸Y1は緯糸引戻し装置22による引戻し状態を維持されながら織機の2回転目に入り、織機回転角度θ1においてカッター21により切断される。織機の2回転目は緯糸Y1が待機状態となり、緯糸Y2の緯入れが行われるため、緯糸引戻し装置22は可動部材29が緯糸引戻し位置29aに保持され、緯糸Y1の引戻し状態を継続する。
次に、織機停止中における緯糸引戻し装置22の動作について、例えば自動不良緯糸除去操作が行われた場合を例にした図5に基づき説明する。製織運転中に緯糸Y1の緯入れ不良が発生すると、カッター21による不良緯糸Y1の切断及び続く緯入れを阻止した状態で織機が停止される。制御装置31は織機の停止信号に基づき製織運転中における緯糸引戻し装置22の高速駆動モードを予め設定されている停止中における緯糸引戻し装置22の低速駆動モードに切り換える。織機は不良緯糸の除去作業を行うために最後の緯入れが行われた緯入れタイミングの180°まで逆転し、停止する。停止後、制御装置31は低速駆動モードによる回転数指令をドライバー30に発信する。ドライバー30は低速の回転数指令に対応したパルスレートに変更してステッピングモータ26を駆動する。従って、可動部材29は低速で緯糸引戻し位置29aから緯糸開放位置29cに変位し、緯糸Yの屈曲状態を解消する。なお、緯糸引戻し位置29aから緯糸開放位置29cへの可動部材29の変位については、低速の回転数指令に対応したパルスレートではなく、製織運転時の高速の回転数指令に対応したパルスレートで行ってもよい。
続いて、緯入れノズル15及びタンデムノズル13から空気噴射を行うとともに係止ピン9を作動してドラム7上の緯糸Y1の係止状態を解除する。緯入れノズル15から射出される緯糸Y1は不良緯糸除去装置に導入され、緯入れ不良を発生した緯糸Y1とともに除去される。不良緯糸Y1の除去が完了すると、係止ピン9によりドラム7上の緯糸Y1が係止されるとともに緯入れノズル15と不良緯糸除去装置との間の緯糸Y1が切断され、不良緯糸除去作業が終了する。
不良緯糸除去作業の終了により、制御装置31は低速駆動モードに基づく回転数指令をドライバー30に発信するため、ステッピングモータ26が低速で回転し、可動部材29が緯糸開放位置29cから緯糸引戻し位置29aへ低速で変位し、緯入れノズル15から突出する緯糸Y1を安定した状態で正確に引き戻す。また、可動部材29は緯糸引戻し位置29aに維持され、織機の再起動に備える。
なお、織機停止中に緯糸引戻し装置22が作動され、所定の作業が終了しても、可動部材29が緯糸引戻し位置29aに復帰されない場合も存在する。このような不具合を解消するため、制御装置31には織機の再起動信号により低速駆動モードによる緯糸引戻し位置29aへの復帰指令が発信されるように設定している。従って、緯糸引戻し装置22は織機の再起動に際して、可動部材29が必ず緯糸引戻し位置29aに存在しているように作動される。
前記した本願発明の第1の実施形態では、以下の作用効果が得られる。
(1)織機の停止中における緯糸引戻し装置22、23の動作は、緯入れノズル15、16に保持されている緯糸Y1、Y2の低張力状態に対応した低速(製織運転中の移動速度よりも低い速度)で行われるため、緯糸Y1、Y2が緯入れノズル15、16から抜ける恐れが無い。
(2)織機の停止中における緯糸引戻し装置22、23の動作は、製織運転中の高速駆動モードと停止中の低速駆動モードに切り換えるのみであるため、構成が簡単である。
(3)緯糸引戻し装置22、23の機構は従来から使用されているものをそのまま利用できるのでコストアップに繋がらない。
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)ステッピングモータ26によって構成される可変速モータはサーボモータで構成しても良い。
(2)第1の実施形態では、織機の停止信号に基づき緯糸引戻し装置22の可動部材29を引戻し位置29aに変位するように設定したが、他の位置のまま停止するように設定しても良い。この場合は、織機の再起動信号により可動部材29を引戻し位置29aに変位させれば良い。
(3)織機停止時に緯入れノズル15、16に保持されている緯糸Y1、Y2の緯入れ方向への推進力を検出する張力センサーを設け、制御装置31は張力センサーの検出信号により低速駆動モードにおける回転数を算出するように構成することができる。このようなフィードバック制御により、停止中の緯糸Y1、Y2に最も適した緯糸引戻しを行うことができる。
(4)本願発明は3色以上の給糸ボビンを備えた多色用流体噴射式織機において実施することができる。
(5)本願発明は空気噴射式織機に限らず水噴射式織機のような流体噴射式織機に実施することができる。
2色用流体噴射式織機の概略平面図である。 緯糸引戻し装置を示す平面図である。 緯糸引戻し装置の一部断面側面図である。 製織運転中の緯糸引戻し動作を示すタイミングチャートである。 織機停止中の緯糸引戻し動作の説明図である。
符号の説明
1、2 給糸ボビン
3、4 緯糸貯留装置
13、14 タンデムノズル
13a 導糸孔
15、16 緯入れノズル
22、23 緯糸引戻し装置
24、25 緯糸ガイド
26 ステッピングモータ
29 可動部材
29a 緯糸引戻し位置
29b 緯糸制動位置
29c 緯糸開放位置
29d 原点位置
30 ドライバー
31 制御装置
32 ストッパー
33 ロータリーエンコーダ

Claims (5)

  1. 給糸体から引き出された緯糸を一時貯留する緯糸貯留装置、緯糸を経糸開口内に緯入れする緯入れノズル及び前記緯糸貯留装置と前記緯入れノズルとの間に配設されるとともに緯糸引戻し位置と緯糸開放位置とに変位可能な可動部材を有する緯糸引戻し装置を備えた流体噴射式織機において、
    前記緯糸引戻し装置の可動部材を可変速モータにより駆動し、前記流体噴射式織機の停止中は少なくとも前記緯糸引戻し位置へ向けて変位する前記可動部材を製織運転中の移動速度よりも低い速度で移動させて緯糸が引き戻されることを特徴とする流体噴射式織機における緯糸引戻し装置の操作方法。
  2. 前記可動部材の低速移動は、前記流体噴射式織機の停止中の前記緯入れノズル内の緯糸張力に対応した速度で行われることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射式織機における緯糸引戻し装置の操作方法。
  3. 前記緯糸引戻し装置に駆動指令を与える制御装置に高速駆動モードと低速駆動モードとを設定しておき、前記流体噴射式織機の停止信号に基づいて低速駆動モードに切り換えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体噴射式織機における緯糸引戻し装置の操作方法。
  4. 前記流体噴射式織機の再起動信号により前記可動部材を緯糸引戻し位置へ変位させる指令を前記制御装置から発信することを特徴とする請求項3に記載の流体噴射式織機における緯糸引戻し装置の操作方法。
  5. 前記可動部材はステッピングモータにより駆動されることを特徴する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の流体噴射式織機における緯糸引戻し装置の操作方法。
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