JP2002339025A - 金属−セラミックス複合材料の製造方法 - Google Patents
金属−セラミックス複合材料の製造方法Info
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Abstract
加工可能な複合材料が得られる金属−セラミックス複合
材料の製造方法を提供すること。 【解決手段】 アルミナ粉末に無機系バインダーを加
え、それを混合して成形体を成形し、その成形体を70
0〜1050℃の温度で焼成してプリフォームを形成し
た後、そのプリフォームに窒素雰囲気中で溶融したアル
ミニウムまたはアルミニウム合金を浸透させることとし
た金属−セラミックス複合材料の製造方法。
Description
ス複合材料の製造方法に関し、特に加工性を向上させた
金属−セラミックス複合材料の製造方法に関する。
粉末またはセラミックス繊維を強化材とし、アルミニウ
ムまたはアルミニウム合金をマトリックスとする金属−
セラミックス複合材料が使われ始められている。
アルミニウムをマトリックスとする複合材料の製造方法
としては、粉末冶金法、高圧鋳造法、真空鋳造法等の方
法が従来から知られている。しかし、これらの方法で
は、強化材であるセラミックスの含有率を高くできな
い、あるいは大型の加圧装置が必要である、もしくはニ
アネットの成形が困難である、コストが極めて高いなど
の理由によりいずれも満足できるものではなかった。
方法として、米国ランクサイド社が開発した非加圧金属
浸透法(PrimexTM)がある。この方法は、SiC
やAl2O3などのセラミックス粉末で形成されたプリフ
ォームにMgを含むアルミニウム合金を接触させ、これ
をN2雰囲気炉中で700〜900℃の温度に加熱して
溶融したアルミニウム合金を浸透させる方法である。こ
れは、Mgの化学反応を利用してセラミックス粉末と溶
融金属との濡れ性を改善し、機械的な加圧を行わなくて
もプリフォーム中に浸透できるという特徴があるので、
加圧装置が不要な優れた方法である。
法で作製された複合材料では、セラミックス粉末の含有
率を高くすることができるものの、そのセラミックス粉
末の含有率が高いがために、刃物による切削加工が極め
て難しく、ダイヤモンド砥石を用いた研削加工でしか加
工し得ないという問題があった。
合材料が有する課題に鑑みなされたものであって、その
目的は、セラミックス粉末の含有率が高くても、切削加
工可能な複合材料が得られる金属−セラミックス複合材
料の製造方法を提供することにある。
を達成するため鋭意研究した結果、セラミックス粉末の
種類を特定し、そのセラミックス粉末でプリフォームを
形成するための焼成温度を限定すれば、セラミックス粉
末の含有率が高くても、作製された複合材料が切削加工
可能になるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
機系バインダーを加え、それを混合して成形体を成形
し、その成形体を700〜1050℃の温度で焼成して
プリフォームを形成した後、そのプリフォームに窒素雰
囲気中で溶融したアルミニウムまたはアルミニウム合金
を浸透させることを特徴とする金属−セラミックス複合
材料の製造方法(請求項1)とし、(2)前記アルミナ
粉末の複合材料中の含有率が、40〜80体積%である
ことを特徴とする請求項1記載の金属−セラミックス複
合材料の製造方法(請求項2)とし、(3)前記無機系
バインダーが、コロイダルシリカ液であることを特徴と
する請求項1または2記載の金属−セラミックス複合材
料の製造方法(請求項3)とし、(4)前記無機系バイ
ンダーが、アルミナ水和物コロイド液であることを特徴
とする請求項1または2記載の金属−セラミックス複合
材料の製造方法(請求項4)とすることを要旨とする。
以下さらに詳細に説明する。
製造方法として、アルミナ粉末に無機系バインダーを加
え、それを混合して成形体を成形し、その成形体を70
0〜1050℃の温度で焼成してプリフォームを形成し
た後、そのプリフォームに窒素雰囲気中で溶融したアル
ミニウムまたはアルミニウム合金を浸透させることとす
る製造方法とした(請求項1)。
の場合、従来はプリフォームを形成する焼成温度を12
00℃程度としていたものを700〜1050℃と限定
することにより、研削加工しかでき得なかったものを切
削加工可能としたものである。切削加工できる理由は恐
らくアルミナ粉末自体が比較的切削し易いセラミックス
粉末であることに加えて、アルミナ粉末を接着する無機
系のバインダーが焼成温度を下げることにより軟質化し
たことによるものと思われる。その焼成温度が1050
℃より高いと切削加工ができ難くなり、700℃より低
いとバインダーとしての効果が発揮できなくなる。
しては、40〜80体積%とした(請求項2)。アルミ
ナ粉末の含有率が40体積%より低いと、成した複合材
料の切削加工ができ得るので効果が少なく、80体積%
より高くすると、複合材料中にアルミナ粉末を含有する
ことができ難くなる。
コロイダルシリカ液(請求項3)またはアルミナ水和物
コロイド液(請求項4)とした。コロイダルシリカ液
は、アルミニウムまたはアルミニウム合金の浸透温度で
ある700〜900℃でも他より大きな強度を保ってい
るのでより好ましく、アルミナ水和物コロイド液は、他
より大型品への適用に適しているのでより好ましい。
らに詳しく述べると、先ず強化材であるアルミナ粉末を
用意し、これに添加するコロイダルシリカ液、アルミナ
水和物コロイド液などの無機系バインダーも用意する。
そして、浸透させるアルミニウム合金としてMgを含む
アルミニウム合金のインゴットも用意する。
インダーを所定量添加し、それに水などの溶媒を加え、
混合してスラリーを調製し、それをセディメントキャス
ト法などで成形体を成形する。得られた成形体を700
〜1050℃の温度で焼成して粉末充填率が40〜80
体積%のプリフォームを形成する。
ウム合金のインゴットを接触させ、それを窒素雰囲気中
で700〜900℃の温度で熱処理し、溶融したアルミ
ニウム合金を非加圧で浸透させ、冷却して複合材料を作
製する。
を作製すれば、アルミナ粉末の含有率が高くても、切削
加工可能な複合材料が得られる。
挙げ、本発明をより詳細に説明する。
2O3粉末70質量部と#500(平均粒径66μm)の
市販Al2O3粉末30質量部を用い、それに無機バイン
ダーとしてコロイダルシリカ液(触媒化成工業製、カタ
ロイド)をシリカ固形分が2重量部となる量を添加し、
それにさらに消泡剤としてフォーマスタVL(サンノブ
コ社製)を0.2重量部、イオン交換水を24重量部加
え、ポットミルで12時間混合した。
mmの成形体が得られるゴム型に流し込み、それを24
時間静置し、Al2O3粉末を沈殿させ、上済み液を布な
どで除去した後、それを冷凍室に入れ、30時間冷凍さ
せて脱型した。得られた成形体を900℃の温度で焼成
して粉末充填率が60体積%のプリフォームを形成し
た。
のアルミニウム合金のインゴットを接触させ、それを窒
素雰囲気中で825℃の温度で24時間熱処理し、溶融
したアルミニウム合金を非加圧浸透させた後、冷却して
複合材料を作製した。
製、DL65N100)で切削加工し、切削加工できる
か否かを調べた。その結果、複合材料の表面1mm程度
を切削で切り取ることができた。
アルミナ水和物コロイド液(日産化学工業社製、アルミ
ナゾル520)とした他は実施例1と同様に複合材料を
作製し、評価した。その結果、複合材料の表面1mm程
度を切削で切り取ることができた。このことは、実施例
1を含めて述べると、本発明の製造方法であれば、アル
ミナ粉末の含有率が高くても、切削加工可能な複合材料
とすることができることを示している。
の焼成温度を1200℃とした他は実施例1と同様に複
合材料を作製し、評価した。その結果、切削加工では複
合材料の表面を切り取ることができなかった。
ス複合材料の製造方法であれば、アルミナ粉末の含有率
が高くても、切削加工可能な複合材料とすることができ
るようになった。このことにより、従来はダイヤモンド
砥石による研削加工では、1回の加工厚さが0.05m
m程度であったものが、それを本発明の切削加工では、
1回の加工厚さが1mm程度にまで厚くすることができ
るようになったので、従来の数十倍の加工速度となり、
加工時間を大幅に短縮することができるようになった。
Claims (4)
- 【請求項1】 アルミナ粉末に無機系バインダーを加
え、それを混合して成形体を成形し、その成形体を70
0〜1050℃の温度で焼成してプリフォームを形成し
た後、そのプリフォームに窒素雰囲気中で溶融したアル
ミニウムまたはアルミニウム合金を浸透させることを特
徴とする金属−セラミックス複合材料の製造方法。 - 【請求項2】 前記アルミナ粉末の複合材料中の含有率
が、40〜80体積%であることを特徴とする請求項1
記載の金属−セラミックス複合材料の製造方法。 - 【請求項3】 前記無機系バインダーが、コロイダルシ
リカ液であることを特徴とする請求項1または2記載の
金属−セラミックス複合材料の製造方法。 - 【請求項4】 前記無機系バインダーが、アルミナ水和
物コロイド液であることを特徴とする請求項1または2
記載の金属−セラミックス複合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001146761A JP2002339025A (ja) | 2001-05-16 | 2001-05-16 | 金属−セラミックス複合材料の製造方法 |
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JP2001146761A JP2002339025A (ja) | 2001-05-16 | 2001-05-16 | 金属−セラミックス複合材料の製造方法 |
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ID=18992354
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JP2001146761A Pending JP2002339025A (ja) | 2001-05-16 | 2001-05-16 | 金属−セラミックス複合材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002339025A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100389213C (zh) * | 2005-09-13 | 2008-05-21 | 山东理工大学 | 一种铝基复合材料的工业化制备工艺 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11172348A (ja) * | 1997-12-03 | 1999-06-29 | Nippon Cement Co Ltd | 金属−セラミックス複合材料及びその製造方法 |
JPH11228262A (ja) * | 1998-02-04 | 1999-08-24 | Taiheiyo Cement Corp | 金属−セラミックス複合材料及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-05-16 JP JP2001146761A patent/JP2002339025A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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