JP2002338933A - 粘着剤組成物ペレットおよびその製造方法、粘着テープおよびその製造方法 - Google Patents
粘着剤組成物ペレットおよびその製造方法、粘着テープおよびその製造方法Info
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Abstract
キングを防止でき、供給装置から押出機への供給を安定
的に実施することが可能な粘着剤ペレットおよびその製
造方法を提供すること。さらには、当該粘着剤ペレット
により粘着剤層を形成した粘着テープおよびその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤
からなる芯部と、非ブロッキング性熱可塑性樹脂を含有
する鞘部よりなる芯鞘構造を有することを特徴とする粘
着剤組成物ペレット。
Description
ットおよびその製造方法に関する。また、当該記粘着剤
組成物ペレットにより粘着剤層を形成した粘着テープお
よびその製造方法に関する。
えば、図1に示すように、粘着剤供給装置(ホッパ)1
から供給される常温で固形状の粘着剤を押出機2、次い
で塗工ダイ3を経由させて加熱溶融させ、基材aの表面
に塗布して粘着テープAを製造する方法がある。上記製
造方法において使用される粘着剤組成物は、所謂ホット
メルト型粘着剤(またはホットメルト型接着剤)と言わ
れるものであり、常温で固形状であり、粒状、角状、ひ
も状、棒状、粉末状等の所謂ペレット状に加工されたも
のが使用される。これらホットメルト型粘着剤は、熱可
塑性樹脂を主成分とし、必要に応じて粘着付与樹脂、軟
化剤、酸化防止剤、フィラー等が配合されたものであ
る。ホットメルト型粘着剤の製造方法としては、例えば
特開平10−130604号公報等に記載されている。
粘着剤は、表面にタックを有する場合がある。この場合
に、押出機へ粘着剤を連続的に供給するために粘着剤を
貯留しておく供給装置内部において、当初はペレット状
で分散していた粘着剤同士が自身の持つ粘着性や自重に
よりブロッキングしてしまい、供給装置から押出機へ粘
着剤が安定供給されないという問題が発生することがあ
った。このように供給装置から押出機へ粘着剤が安定供
給されないと、最終的に得られる粘着テープ製品の粘着
剤層の厚さがばらつき、安定した品質の粘着テープ製品
を得ることができないという問題がある。さらには、粘
着テープ製品の生産性を低下させてしまうといった問題
がある。
材料供給装置内部におけるブロッキングを防止でき、供
給装置から押出機への供給を安定的に実施することが可
能な粘着剤ペレットおよびその製造方法を提供すること
を目的とする。さらには、当該粘着剤ペレットにより粘
着剤層を形成した粘着テープおよびその製造方法を提供
することを目的とする。
決すべく鋭意検討した結果、以下に示す粘着剤組成物ペ
レットにより、上記目的を達成できることを見出し本発
明を完成するに至った。
を含有する粘着剤からなる芯部と、非ブロッキング性熱
可塑性樹脂を含有する鞘部よりなる芯鞘構造を有するこ
とを特徴とする粘着剤組成物ペレット、に関する。
着剤を芯部とし、その芯部成分に対して非ブロッキング
性の熱可塑性樹脂を鞘部に有するような芯鞘構造である
ため、鞘部の作用により押出機への材料供給装置内部に
おいてブロッキングが防止され、粘着剤組成物ペレット
は供給装置から押出機へ安定的に供給される。
の粘着剤に用いる熱可塑性エラストマーは、スチレン系
ブロック共重合体、オレフィン結晶系ブロック共重合
体、スチレン系ランダム共重合体、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体およびエチレンプロピレン系共重合体ゴムか
ら選ばれるいずれか少なくとも1種であることが好まし
い。
の粘着剤が、粘着付与剤および/または軟化剤を含有し
ていることが好ましい。
に用いる非ブロッキング性熱可塑性樹脂が、プロピレン
系ポリマー、エチレン系ポリマー、ポリスチレン、ポリ
エステル、オレフイン系ポリマー、ならびにJIS K
−6301における硬度(JIS−A)が40以上のス
チレン系ブロック共重合体、オレフィン結晶系ブロック
共重合体、スチレン系ランダム共重合体、エチレン・酢
酸ビニル共重合体およびエチレンプロピレン系共重合体
ポリマーから選ばれるいずれか少なくとも1種であるこ
とが好ましい。
有する粘着剤からなる芯部材料と、非ブロッキング性熱
可塑性樹脂を含有する鞘部材料を、溶融状態で芯鞘型ダ
イにより押し出した後に、ペレット化することを特徴と
する前記粘着剤組成物ペレットの製造方法、に関する。
部材料と鞘部材料を芯鞘型ダイにより同時に押し出して
製造できるので、芯部となる粘着剤がペレット化し難い
ような物性の粘着剤であっても、鞘部となる熱可塑性樹
脂によるサポートによってペレット形状とすることがで
き、粘着剤組成物ペレットにおいて使用できる粘着剤の
適用範囲が広がった。
物ペレットを用いた粘着剤層が形成されている粘着テー
プ、に関する。さらに本発明は、前記粘着剤組成物ペレ
ットを単独または混合系にて押出機へ供給し、粘着剤組
成物を押出機・ダイにより押出成形することで基材表面
に粘着剤層を形成することを特徴とする粘着テープの製
造方法、に関する。
給装置内部へ安定供給するためには、粘着剤ペレットの
表面にタルク等の粉末をまぶしたり、供給装置内部に粘
着剤ペレットのブロッキングを粉砕する機構を取り付け
る等の工夫が必要であったが、上記本発明の粘着剤組成
物ペレットを用いることにより、前記工夫等は特に設け
る必要がなく、粘着テープの製造コストダウンを図るこ
とができ、粘着テープ製品の生産性を向上させることが
可能となる。また、押出機への材料供給内部への粘着剤
組成物ペレットの安定供給が可能となり、粘着剤層の厚
さがばらつかなくなり安定した品質の粘着テープ製品を
得ることができる。
含有する粘着剤からなる芯部と、非ブロッキング性熱可
塑性樹脂を含有する鞘部よりなる芯鞘構造を有する、本
発明の粘着剤組成物ペレットを説明する。
エラストマーは、特に制限されず、ホットメルト接着剤
として使用できる各種の熱可塑性エラストマーを使用す
ることができる。かかる熱可塑性エラストマーとして
は、たとえば、スチレン系ブロック共重合体、オレフィ
ン結晶系ブロック共重合体、スチレン系ランダム共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンプロピレ
ン系共重合体ゴム等があげられる。
チレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SI
S)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合
体(SBS)、スチレン・イソプレンブロック共重合体
(SI)、スチレン・ブタジエンブロック共重合体(S
B)、スチレン・エチレンプロピレン・スチレンブロッ
ク共重合体(SEPS)、スチレン・エチレンブチレン
・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・
エチレンプロピレンブロック共重合体(SEP)、スチ
レン・エチレンブチレンブロック共重合体(SEB)、
スチレン・イソブチレン・スチレンブロック共重合体
(SIBS)等があげられ、オレフィン結晶系ブロック
共重合体としては、スチレン・エチレンブチレン・オレ
フィン結晶ブロック共重合体(SEBC)、オレフィン
結晶・エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロック共重
合体(CEBC)等があげられ、スチレン系ランダム共
重合体としては、スチレン・ブタジエンランダム共重合
体(SBR)、水添スチレン・ブタジエンランダム共重
合体(HSBR)等があげられる。また、エチレン・酢
酸ビニル共重合体(EVA)があげられ、エチレンプロ
ピレン系共重合体ゴムとしては、エチレン・プロピレン
ゴム(EPR)、エチレン・プロピレンターポリマー
(EPDM)、エチレン・プロピレン・αオレフィンゴ
ム等があげられる。これら熱可塑性エラストマーは水素
化したものを使用してもよい。前記熱可塑性エラストマ
ーの具体例としては、クレイトンG(シェル化学社
製)、セプトン(クラレ社製)、ダイナロン(JSR社
製)、ウルトラセン(東ソー社製)、タフマーP(三井
化学社製)、エスプレン(住友化学社製)等が入手可能
である。
トマーに加えて、必要に応じて粘着付与剤や軟化剤を加
えて粘着性を付与することができる。これら粘着付与
剤、軟化剤の配合量は粘着剤のマスターバッジ化等を考
慮して適宜に決定されるが、熱可塑性エラストマー10
0重量部に対して、粘着付与剤および/または軟化剤を
0〜300重量部程度、さらには10〜250重量部、
特に50〜200重量部とするのが好ましい。
油系樹脂、芳香族系石油系樹脂、脂肪族・芳香族共重合
体系石油系樹脂、脂環式系石油系樹脂、クマロンインデ
ン系樹脂、テルぺン系樹脂、テルぺンフェノール系樹
脂、アルキルフェノール系樹脂、ロジン系樹脂、重合ロ
ジン系樹脂、キシレン系樹脂、およびこれらの水素化物
等の粘着剤で用いられているものの1種または2種以上
を適宜に選択して用いることができる。
ソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリブタジ
エン、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン及びこ
れらの片末端または両末端にOH基、COOH基、エポ
キシ基等の反応基を持った誘導体、プロセス油、ナフテ
ン油、ひまし油、アマニ油、大豆油、フタル酸エステル
系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、液状脂肪族系石油
樹脂等の粘着剤で用いられているものの1種または2種
以上を適宜に選択して用いることができる。
ン、カーボンブラック、酸化カルシウム、シリカ等の顔
料、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、脂肪酸アミドや脂肪酸エステル等の滑剤、リン酸エ
ステル等の界面活性剤等の各種添加剤を適宜に配合する
ことができる。
樹脂は、当該熱可塑性樹脂を粘着剤組成物ペレットの鞘
部に用いたものを、押出機への材料供給装置内部のよう
な環境下においた場合にブロッキングが発生しないよう
な熱可塑性樹脂であり、このような熱可塑性樹脂を特に
制限なく使用できる。具体的には、40℃に設定された
恒温室に、粘着剤組成物ペレット10kgをステンレス
容器内(直径φ400mm×高さ600mm)に保管
し、そこに1時間置いた後に取り出し、粘着剤組成物ペ
レット同士が互着した状態にならないものである。一般
的には、鞘部に用いる熱可塑性樹脂ペレットが、上記条
件下で互着した状態にならないものを用いる。
ては、たとえば、ポリプロピレン、プロピレン成分とエ
チレン成分からなるブロック系、ランダム系等のプロピ
レン系ポリマー、低密度、高密度、リニア低密度ポリエ
チレン等のエチレン系ポリマー、ポリスチレン、ポリエ
ステル、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体などの
エチレン成分と他のモノマー成分からなるオレフイン系
ポリマー等があげられる。また、非ブロッキング性熱可
塑性樹脂としては、前記例示の熱可塑性エラストマーの
なかで非ブロッキング性を示すものを用いることができ
る。一般的には、JIS K−6301における硬度
(JIS−A)が40以上のものが好ましい。JIS
K−6301における硬度(JIS−A)は42以上、
さらには45以上のものが好ましい。
を含有してなる鞘部には、鞘部におけるブロッキング性
を損なわない範囲内で、芯部と同様の添加剤を使用する
ことができる。
が、芯部となる粘着剤の含有量が多い方が好ましい。芯
部と鞘部の重量比率は、芯部/鞘部=50/50〜99
/1の範囲であることが好ましく、93/7〜99/1
の範囲であることがより好ましい。前記芯部と鞘部の重
量比率における芯部の下限値は粘着剤組成物ペレットの
使用時において芯部の粘着特性を十分に発揮できるこ
と、また鞘部の下限値は鞘部のサポートによる粘着剤組
成物ペレットのブロッキング効果を十分に発揮できるこ
とを考慮したものである。なお、粘着剤組成物ペレット
の芯部と鞘部の材料は、いずれも粘着剤層を形成するた
めその選択は粘着剤層の最終的な性能を考慮して適宜に
決定される。芯部と鞘部の材料として同質材料のものを
用いれば、相溶性がよい粘着剤層が得られる。
の形状は、特に限定されず粒状、角状、ひも状、棒状、
粉末状等の各種形状のものを使用できるが、鞘部に覆わ
れていないペレット断面は小さいほど押出機材料供給装
置内でのペレットの互着が少なくなる傾向があるので、
ペレット直径はφ0.3〜φ2mm程度が好ましく、φ
1〜φ1.5mmがより好ましい。またペレットの長さ
も特に限定されるものではないが、鞘に覆われている部
分の面積が大きいほど押出機材料供給装置内でのペレッ
トの互着が少なくなる傾向があるので、ペレット長さは
1〜3mm程度が好ましい。
の製造方法は特に制限されないが、たとえば、2台の押
出機を用いて、熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤
からなる芯部材料と、非ブロッキング性熱可塑性樹脂を
含有する鞘部材料を、それぞれ芯側と鞘側に溶融状態で
供給し、芯鞘型ダイによりストランド状に押し出し、、
さらに水槽で冷却したのちにペレタイザーでペレット状
にカッティングすることにより行うことができる。上記
製造方法によれば、鞘部となる熱可塑性樹脂と芯部とな
る粘着剤が、同時に芯鞘型ダイから押し出して芯鞘構造
となるので、ペレット化が容易である。
層となる粘着剤組成物ペレットを支持となるテープ基材
上に押出成形塗布する方法、前記支持基材層と粘着剤層
となる粘着剤組成物ペレットを二層または多層にて共押
出しする方法などの公知の粘着テープの製造方法に準じ
て行うことができる。また、粘着剤層には、粘着剤組成
物ペレットをマスターバッチとして用い、これと熱可塑
性エラストマーとの混合系を用いることもできる。粘着
テープの製造方法としては、基材層と粘着剤層の多層押
出等が生産性やコストの点から好ましい。
テープの用いられる用途に応じて適宜に決定できる。基
材としては、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、プ
ロピレン系ポリマー、エチレン系ポリマー、エチレン・
プロピレン共重合体などのオレフイン系ポリマー等の各
種プラスチックフィルム、紙、金属フィルム、不織布等
があがられるる。基材にプラスチックフィルムを使用す
る場合には、劣化防止等を目的に、例えば酸化防止剤や
紫外線吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤等の光安定剤
や帯電防止剤、その他、例えばカーボンブラック、酸化
カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸
化チタンの如き充填剤や顔料等の適宜な添加剤も配合す
ることができる。
μm程度、好ましくは0.5〜50μm、より好ましく
は1〜20μmであり、テープ基材の厚さは15〜25
0μm程度、好ましくは20〜200μm、より好まし
くは25〜150μmである。
はこれらの実施例に限定されるものではない。
タフテックH1053)100重量部に粘着付与剤(荒
川化学社製,アルコンP100)50重量部をドライブ
レンドしたものを、芯部用二軸押出機(φ37mm,L
/D=51.5)に供給した。一方、SEBS(旭化成
製,タフテックH1053)100重量部を鞘部用単軸
押出機(φ40mm,L/D=28)に供給した。それ
ぞれの押出機から温度240℃で芯鞘型ダイ(口金4
個)に芯部と鞘部の重量比率が、芯部/鞘部=80/2
0で供給した。押し出された4本のストランドを水槽に
通し冷却後、ぺレタイザーにてカッティングし、ペレッ
ト径φ1.5mm、長さ2mm、鞘厚み0.12mmの
芯鞘構造の粘着剤組成物ペレットを得た。なお、SEB
S(旭化成製,タフテックH1053)のJIS K−
6301における硬度(JIS−A)は79である。
部=90/10としたこと以外は実施例1と同様にし
て、ペレット径φ1.5mm、長さ2mm、鞘厚み0.
08mmの芯鞘構造の粘着剤組成物ペレットを得た。
ットの評価を行った。評価方法は以下の通りである。
された恒温室に、上記粘着剤組成物ペレット10kgを
ステンレス容器内(直径φ400mm×高さ600m
m)に保管し、1時間置いた後に取り出し、粘着剤組成
物ペレット同士が互着しているか否かを目視にて観察し
た。実施例1、2のいずれの場合も粘着剤組成物ペレッ
ト同士の互着はなく、耐ブロッキングを有していた。
レット25kgを紙袋内に保管し、40℃に設定された
恒温室に1時間放置した後に取り出し、押出機上部に取
り付けられた材料供給装置に投入し、単軸押出機(スク
リュー径φ30mm、L/D=28)を経由し、200
℃に加熱溶融させ、基材(厚さ100μmの低密度ポリ
エチレンフィルム)表面に塗布して粘着テープの製造を
行った。実施例1、2のいずれの場合も、粘着テープ製
造中に材料供給装置内の粘着剤組成物ペレットの観察を
行ったが、粘着剤組成物ペレットのブロッキングはな
く、押出機内部への安定供給ができていることを確認し
た。また、得られた粘着テープの基材表面に塗布された
粘着剤層は厚みが安定していることを確認した。粘着剤
層の厚みが安定していることはダイヤルゲージによる測
定により確認した。
ま、芯用二軸押出機に供給し、鞘部を付けないでそのま
ま押し出し、カッティングして粘着剤組成物ペレットを
得た。
ついて、実施例1、2と同様の評価を行った。その結
果、耐ブロッキング性評価では、粘着剤組成物ペレット
の互着がありブロッキングが認められた。また粘着テー
プの製造では、押出機内部で粘着剤組成物ペレットのブ
ロッキングがあり、安定供給できなかった。また、得ら
れた粘着テープの基材表面に塗布された粘着剤層の厚さ
にばらつきがあることが確認された。
タフテックH1053)100重量部に粘着付与剤(荒
川化学社製,アルコンP100)125重量部をドライ
ブレンドしたものを、芯部用二軸押出機(φ37mm,
L/D=51.5)に供給した。一方、低密度ポリエチ
レン(日本ポリケム製,ノバテックLC500)25重
量部を鞘部用単軸押出機(φ40mm,L/D=28)
に供給した。芯部用二軸押出機からは温度200℃で、
鞘部用単軸押出機からは180℃で芯鞘型ダイ(口金4
個)に芯部と鞘部の重量比率が、芯部/鞘部=90/1
0で供給し、粘着剤組成物中の粘着付与剤の濃度を50
重量%とした。押し出された4本のストランドを水槽に
通し冷却後、ぺレタイザーにてカッティングし、ペレッ
ト径φ1.5mm、長さ2mm、鞘厚み0.12mmの
芯鞘構造の粘着剤組成物ペレットを得た。
剤組成物ペレットを用いて押出機内部への安定供給の評
価を行った。評価方法は以下の通りである。上記粘着剤
組成物ペレット25kgを紙袋内に保管し、40℃に設
定された恒温室に1時間放置した。SEBS(旭化成
製,タフテックH1053)100重量部に、前記粘着
剤組成物ペレット150重量部をドライブレンドし、粘
着付与剤の濃度を30重量%となるように調整したもの
を、押出機上部に取り付けられた材料供給装置に投入
し、単軸押出機(スクリュー径φ30mm、L/D=2
8)を経由し、加熱溶融し、ダイス温度220℃とし
て、低密度ポリエチレン(日本ポリケム製,ノバテック
LF580)とともに共押出成形し、粘着テープの製造
を行った。得られた粘着テープは厚みが安定しているこ
とを確認した。粘着テープの厚みが安定していることは
ダイヤルゲージによる測定により確認した。また、粘着
テープ製造中に材料供給装置内の粘着剤組成物ペレット
の観察を行ったが、粘着剤組成物ペレットのブロッキン
グはなく、押出機内部への安定供給ができていることを
確認した。
Claims (7)
- 【請求項1】 熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤
からなる芯部と、非ブロッキング性熱可塑性樹脂を含有
する鞘部よりなる芯鞘構造を有することを特徴とする粘
着剤組成物ペレット。 - 【請求項2】 芯部の粘着剤に用いる熱可塑性エラスト
マーが、スチレン系ブロック共重合体、オレフィン結晶
系ブロック共重合体、スチレン系ランダム共重合体、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体およびエチレンプロピレン
系共重合体ゴムから選ばれるいずれか少なくとも1種で
あることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物ペレ
ット。 - 【請求項3】 芯部の粘着剤が、粘着付与剤および/ま
たは軟化剤を含有していることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の粘着剤組成物ぺレット。 - 【請求項4】 鞘部に用いる非ブロッキング性熱可塑性
樹脂が、プロピレン系ポリマー、エチレン系ポリマー、
ポリスチレン、ポリエステル、オレフィン系ポリマー、
ならびにJIS K−6301における硬度(JIS−
A)が40以上のスチレン系ブロック共重合体、オレフ
ィン結晶系ブロック共重合体、スチレン系ランダム共重
合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体およびエチレンプ
ロピレン系共重合体ポリマーから選ばれるいずれか少な
くとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載の粘着剤組成物ペレット。 - 【請求項5】 熱可塑性エラストマーを含有する粘着剤
からなる芯部材料と、非ブロッキング性熱可塑性樹脂を
含有する鞘部材料を、溶融状態で芯鞘型ダイにより押し
出した後に、ペレット化することを特徴とする請求項1
〜4のいずれかに記載の粘着剤組成物ペレットの製造方
法。 - 【請求項6】 基材上に、請求項1〜4のいずれかに記
載の粘着剤組成物ペレットを用いた粘着剤層が形成され
ている粘着テープ。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤
組成物ペレットを単独または混合系にて押出機へ供給
し、粘着剤組成物を押出機・ダイにより押出成形するこ
とで基材表面に粘着剤層を形成することを特徴とする粘
着テープの製造方法。
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