JP2002338363A - セラミックグリーンシート用組成物 - Google Patents
セラミックグリーンシート用組成物Info
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Abstract
可撓性支持体に対するグリーンシートの剥離が破断なく
容易に行えるセラミックグリーンシート用組成物を提供
する。 【解決手段】セラミック粉末と、バインダーと、可塑剤
とを含むセラミックグリーンシート用組成物であって、
前記組成物中にさらに剥離剤としてポリαオレフィンま
たはポリブテンを含有する。
Description
ンデンサやインダクタまたはその複合体等の積層電子部
品を製造するためのセラミックグリーンシート用組成物
に関する。
造する場合、セラミック粉末と、ポリメタクリル酸エス
テルやボリビニルブリラール等の樹脂からなるバインダ
ーと、フタル酸エステル等の可塑剤と、ケトン、芳香族
炭化水素またはアルコール等の溶剤とを混合してスラリ
ーとする。そしてこのスラリーを、表面にシリコーン等
の剥離剤が塗布されたポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルム等の可撓性支持体に塗布する。その後、
乾燥して前記溶媒を蒸発により除去してセラミックグリ
ーンシートを作製する。その後、グリーンシートに電子
部品の多数個分の電極を印刷する。そして該グリーンシ
ートを数千個のチップ分の電極が形成された1セットご
とに切断した後、前記可撓性支持体からグリーンシート
を剥離する。そして剥離したグリーンシートを積層し、
圧着して成形する。
ンサの高容量化の方法として、誘電体層の薄層化が検討
されている。誘電体層を薄層化するためには、セラミッ
クグリーンシートの薄層化が必要である。しかし、薄層
化したセラミックグリーンシートは機械的強度が小さく
なり、従来と同様の剥離強度であると、可撓性支持体か
らの剥離の際にシートが破断しやすくなり、このため、
剥離が困難になる。
合の剥離の際の破断の問題を解決するため、グリーンシ
ート中のバインダーなどの樹脂の割合を大きくして機械
的強度を大きくすることが考えられる。しかしながら、
グリーンシート中の樹脂量を多くすると、焼成の際にデ
ラミネーション(誘電体層と導電体層間の剥離)等の構
造欠陥が発生しやすくなる。
はなく、可撓性支持体であるフィルムに塗布する剥離剤
をグリーンシートの剥離が容易なものにすると、スラリ
ーをフィルムに塗布した際に、スラリーがはじかれ、ピ
ンホール等の欠陥が生じやすくなる。また、フィルムに
グリーンシートを着けた状態で皺がよりやすくなる。
積層電子部品の薄型化、高性能化を図るため、セラミッ
クグリーンシートを薄層化する場合、可撓性支持体に対
するグリーンシートの剥離が破断なく容易に行えるセラ
ミックグリーンシート用組成物を提供することを目的と
する。
リーンシート用組成物は、セラミック粉末と、バインダ
ーと、可塑剤とを含むセラミックグリーンシート用組成
物であって、前記組成物中にさらに剥離剤としてポリα
オレフィンを含有することを特徴とする。
ミック粉末と、バインダーと、可塑剤と、溶媒と共に混
合し、スラリーとした後、乾燥によって溶媒を除去する
ことにより、グリーンシートを構成するものとして得ら
れる。ポリαオレフィンは下記の化1の化学式で示され
る。
重量部に対する添加量は好ましくは0.3〜4重量部で
ある。また、バインダーに対するポリαオレフィンの添
加量は、好ましくは4.6〜61.5PHRである。ポ
リαオレフィンのセラミック粉末に対する添加量が0.
3重量部未満か、あるいはバインダーに対するポリαオ
レフィンの添加量が4.6PHR未満であると、ポリα
オレフィンの添加による剥離強度の低下の効果がほとん
ど得られない。
に対する添加量が4重量部を超えるか、あるいはバイン
ダーに対するポリαオレフィンの添加量が61.5PH
Rを超えると、ショート不良率が高くなり、歩留が悪く
なる。
成物は、セラミック粉末と、バインダーと、可塑剤とを
含むセラミックグリーンシート用組成物であって、前記
組成物中にさらに剥離剤としてポリブテンを含有するこ
とを特徴とする。
項1と同様の工程により、グリーンシートを構成するも
のとして得られる。ポリブテンは、下記の化2の化学式
で示される。
に対する添加量は好ましくは0.3〜4重量部である。
また、バインダーに対するポリブテンの添加量は、好ま
しくは4.6〜61.5PHRである。ポリブテンのセ
ラミック粉末に対する添加量が0.3重量部未満か、あ
るいはバインダーに対するポリブテンの添加量が4.6
PHR未満であると、ポリブテンの添加による剥離強度
の低下の効果が得られない。
る添加量が4重量部を超えるか、あるいはバインダーに
対するポリブテンの添加量が61.5PHRを超える
と、ショート不良率が高くなり、歩留が悪くなる。
トは、セラミック粉末をバインダー、可塑剤、溶媒、剥
離剤であるポリαオレフィンまたはポリブテンと共に混
合してスラリーとし、このスラリーを、例えば特開平8
−130152号あるいは特開平9−92566号にお
いて開示したように、リールに巻かれたPETフィルム
等の可撓性支持体を引き出し、張力を加えた状態で縦に
張り、これを一定速度で移動しながら、押し出し式塗布
ヘッドを前記可撓性支持体に押しつけ、スラリーを入れ
た容器に圧力をかけて前記押し出し式塗布ヘッドより前
記可撓性支持体の面に押し出して薄層として塗布する。
その後、例えば約70℃乾燥して前記溶媒を飛ばしてセ
ラミックグリーンシートを作製する。その後、グリーン
シートに電子部品の多数個分の電極を厚膜印刷する。そ
して該グリーンシートを1セット分ごとに切断した後、
前記可撓性支持体からグリーンシートを剥離する。そし
て剥離したグリーンシートを積層し、圧着して成形す
る。
00℃で所定時間加熱することにより、前記バインダ
ー、可塑剤、剥離剤を飛ばし、Ni系電極の場合には約
1250℃で焼成する。そして焼付け等により端子電極
を設ける。なお、端子電極を、積層工程ですでに積層体
の両端面等に導体膜として形成する場合には、焼成後に
めっきを施すことにより完成させることができる。
中に、剥離剤としてポリαオレフィンまたはポリブテン
を含有させることにより、剥離を容易化する。
め、平均粒径0.5μmのチタン酸バリウム粉末100
重量部に、バインダーとしてのポリメタクリル酸イソブ
チル6.5重量部、溶媒としてのメチルエチルケトン4
0重量部およびトルエン30重量部、可塑剤としてのブ
チルベンジルフタレート3.5重量部とを加えると共
に、剥離剤として、ポリαオレフィン(出光石油化学社
製PAO5004)の量を種々に変更して加え、メディ
アと共にボールミル分散機で混合、分散しスラリーとし
た。
より、可撓性支持体としてのPETフィルムにスラリー
を塗布し、乾燥することにより、5μmの厚みで20c
m幅のフィルム付きグリーンシートを得た。次にコンデ
ンサ電極となるNiペーストをスクリーン印刷によりグ
リーンシート表面に形成した。その後、このグリーンシ
ートを1セット分ずつ切断した。1セット分の長さは2
0cmであり、コンデンサの約5000個分である。
ーンシートの剥離強さを調べるため、PETフィルムの
グリーンシート形成面の反対側の面を固定し、グリーン
シートをPETフィルムに対して90度の角度で剥離す
る際に要する力を市販の引張り強度試験機により測定し
た。
を200枚重ね、加圧成形した。その後個々のチップに
切断し、300℃で加熱して前記バインダー、可塑剤、
剥離剤を飛ばし、その後、1250℃で焼成した。その
後、銅ペーストの塗布、焼成、めっきにより端子電極を
形成した。そして作製したコンデンサについてショート
不良率を調べた。その結果を表1に示す。
合、あるいは添加量がセラミック粉末100重量部に対
して0.3重量部に達しない場合には、剥離に要する力
(剥離強さ)は45mmN以上となり、剥離が困難とな
り、良好な積層成形体を得ることができない。
00重量部に対して0.3重量部以上になると、剥離強
さは45N以下になり、剥離性が向上し、グリーンシー
トは破断することなく剥離可能となる。ただし、剥離剤
の添加量がセラミック粉末100重量部に対して4重量
部を超えると、ショート不良率が増大する。また、4重
量部を超えると、積層時の圧着における層間の密着が悪
くなり、焼成において、デラミネーションやクラックが
発生し、耐圧不良率が急激に増加するので、剥離剤の添
加量は、0.3〜4重量部の範囲にすることが好まし
い。この範囲は、バインダーに対する重量比×100の
値であるPHRで表示すると、 3/6.5)×100=4.6PHR ないし(4/6.5)×100=61.5PHRの範囲
に相当する。なお、前記剥離剤の添加量の範囲はさらに
好ましくは1〜3重量部/セラミック粉末100部(1
5.4〜46.2PHR)である。
オレフィンの代わりにポリブテン(出光石油化学社製出
光ポリブデンOH)を用い、その添加量を種々に変えて
前記同様にシート剥離性、、剥離強さ、ショート不良率
を調べた結果を表2に示す。
にもポリαオレフィンの場合と同様の剥離性向上の効果
が得られる。ポリブテンの場合にも、剥離剤のセラミッ
ク粉末に対する添加量は、0.3〜4重量部(4.6〜
61.5PHR)の範囲にすることが好ましく、さらに
好ましくは、1〜3重量部/セラミック粉末100部
(15.4〜46.2PHR)である。
μmのように薄層化した場合に特に有効に用いられ
る。また、本発明は、積層コンデンサのみならず、積層
インダクタあるいはこれらの複合電子部品にも適用でき
る。
αオレフィンまたはポリブテンを添加したので、グリー
ンシートを薄くした場合にも剥離性が向上し、セラミッ
ク積層電子部品、特にコンデンサを得る場合に、誘電体
層を薄くすることができるので、高い容量のコンデンサ
を容易に得ることができ、グリーンシートを使用する積
層電子部品の小型化、薄型化を可能とする。
Claims (2)
- 【請求項1】セラミック粉末と、バインダーと、可塑剤
とを含むセラミックグリーンシート用組成物であって、 前記組成物中にさらに剥離剤としてポリαオレフィンを
含有することを特徴とするセラミックグリーンシート用
組成物。 - 【請求項2】セラミック粉末と、バインダーと、可塑剤
とを含むセラミックグリーンシート用組成物であって、 前記組成物中にさらに剥離剤としてポリブテンを含有す
ることを特徴とするセラミックグリーンシート用組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001142539A JP3865204B2 (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | セラミックグリーンシート用組成物 |
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JP2001142539A JP3865204B2 (ja) | 2001-05-14 | 2001-05-14 | セラミックグリーンシート用組成物 |
Publications (2)
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JP2002338363A true JP2002338363A (ja) | 2002-11-27 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100335443C (zh) * | 2005-09-01 | 2007-09-05 | 陕西科技大学 | 陶瓷零件的快速制备方法 |
KR20140083900A (ko) * | 2012-12-26 | 2014-07-04 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 세라믹 그린 시트 및 그 제조방법 |
-
2001
- 2001-05-14 JP JP2001142539A patent/JP3865204B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101586014B1 (ko) * | 2012-12-26 | 2016-01-15 | 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 | 세라믹 그린 시트 및 그 제조방법 |
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