JP2002338222A - 表面酸化物量を調節した活性炭の製造方法 - Google Patents

表面酸化物量を調節した活性炭の製造方法

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Sunao Inada
直 稲田
Kazuhiro Ishihara
和宏 石原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面酸化物の量を調節して、用途に適した物
性や吸着性を有する活性炭を容易に製造することのでき
る方法を提供する。 【解決手段】 薬品賦活活性炭を処理して表面酸化物量
が調節された活性炭を製造する方法であって、前記処理
として薬品賦活活性炭を空気雰囲気下、150℃〜90
0℃で加熱処理することにより、得られる活性炭の表面
酸化物量を0.10〜0.85meq/gにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、活性炭の製造方
法に関し、特には表面酸化物量を調節した活性炭の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品製造や製薬等、種々の用途
に、活性炭の吸着作用が広く用いられている。その際、
活性炭の用途によっては、必要となる物性(例えば硬さ
等)及び吸着作用の種類(例えば脱色性や脱臭性等)並
びにそれらの程度(強度)が異なるため、用途に適した
活性炭が要求されている。
【0003】また、前記活性炭における物性や吸着作用
に影響を与える要因の一つとして、活性炭表面に存在す
る表面酸化物(例えばカルボキシル基、フェノール性水
酸基等)の量が知られている。したがって、この表面酸
化物量を調節した活性炭を製造することができれば、種
々の用途に適した吸着性を得ることが可能になる。
【0004】前記活性炭の表面酸化物量は、活性炭の原
料や賦活方法によって影響を受けるが、製造工程がほぼ
固定されている現状では、使用できる活性炭の原料や賦
活方法に自由度が少なく、表面酸化物量を調節した活性
炭を得るのは難しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の点に
鑑みなされたものであって、表面酸化物の量を調節し
て、用途に適した物性や吸着性を有する活性炭を容易に
製造することのできる方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、薬品
賦活活性炭を処理して表面酸化物量が調節された活性炭
を製造する方法であって、前記処理として薬品賦活活性
炭を空気雰囲気下、150℃〜900℃で加熱処理する
ことにより、得られる活性炭の表面酸化物量を0.10
〜0.85meq/gにすることを特徴とする表面酸化
物量を調節した活性炭の製造方法に係る。
【0007】請求項2の発明は、薬品賦活活性炭を処理
して表面酸化物量が調節された活性炭を製造する方法で
あって、前記処理として薬品賦活活性炭を不活性ガス雰
囲気下、150℃〜900℃で加熱処理することによ
り、得られる活性炭の表面酸化物量を0.10〜0.4
5meq/gにすることを特徴とする表面酸化物量を調
節した活性炭の製造方法に係る。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、加熱処理後に活性炭を粉砕処理することを特徴とす
る。
【0009】請求項4の発明は、請求項1から3のいず
れか1項において、薬品賦活活性炭に対する加熱処理温
度と加熱処理時間の少なくとも一方を変化させることに
より表面酸化物量を変化させることを特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、薬品賦活活性炭を処理
して表面酸化物量が調節された活性炭を製造する方法で
あって、前記処理として薬品賦活活性炭を酸化剤で液相
酸化処理することにより、得られる活性炭の表面酸化物
量を0.40〜2.00meq/gにすることを特徴と
する表面酸化物量を調節した活性炭の製造方法に係る。
【0011】請求項6の発明は、請求項5において、酸
化剤として過酸化水素を用い、過酸化水素濃度1〜35
%の過酸化水素水に20℃〜70℃の温度範囲で薬品賦
活活性炭を1時間〜3時間接触させることにより液相酸
化処理することを特徴とする。
【0012】請求項7の発明は、請求項5又は6におい
て、酸化剤による液相酸化時の温度とpHの少なくとも
一方を変化させることにより表面酸化物量を変化させる
ことを特徴とする。 〔発明の詳細な説明〕
【0013】
【発明の実施の形態】ここで提案する活性炭の製造方法
に関する発明は、薬品賦活活性炭に対して気相熱処理に
より活性炭を製造する方法と、液相酸化処理により活性
炭を製造する方法の二種類に大別することができる。
【0014】本発明である気相熱処理による活性炭の製
造方法及び液相酸化処理による活性炭の製造方法の何れ
においても使用される薬品賦活活性炭は、公知の薬品賦
活法で賦活されたものが用いられる。例えば、木質、石
炭、椰子殻、合成樹脂等を原料とし、この原料にリン
酸、塩化亜鉛等の無機塩からなる賦活薬品を混合し、4
00〜700℃で加熱焼成した後、洗浄、乾燥すること
により得られるものである。それらの中でも特に好適な
薬品賦活活性炭としては、木質系を原料とし、賦活薬品
に塩化亜鉛を用いたものである。
【0015】気相熱処理による活性炭の製造方法におい
ては、前記薬品賦活活性炭に対して、空気雰囲気下ある
いは不活性ガス雰囲気下、150〜900℃で加熱処理
を行う。なお、ここで空気雰囲気とは、雰囲気中の酸素
濃度が0.1%〜20.9%の間のことをいい、不活性
ガス雰囲気下とは系内が完全に不活性ガスで置換されて
おり、酸素濃度が0.0%の状態をいう。不活性ガスと
しては、通常窒素ガスやアルゴンガス等が用いられる。
また、前記薬品賦活活性炭は粒状あるいは粉末状のいず
れであってもよい。前記空気雰囲気下の加熱処理の場合
には、得られる活性炭の表面酸化物量を0.10〜0.
85meq/gにすることができ、前記不活性ガス雰囲
気下の加熱処理の場合には、得られる活性炭の表面酸化
物量を0.10〜0.45meq/gにすることができ
る。
【0016】前記加熱処理温度を150〜900℃の範
囲で変化させることにより、得られる活性炭の表面酸化
物量を変化させることができる。すなわち、前記空気雰
囲気下及び不活性ガス雰囲気下の加熱処理で得られる活
性炭は、前記加熱処理温度が高くなるにしたがい表面酸
化物量が減少する傾向にある。なお、前記温度範囲より
低い場合には活性炭の表面酸化物量を増減させることが
難しく、また、前記温度範囲より高い場合には、得られ
る表面酸化物量が900℃での処理の場合と殆ど変わら
ず、表面酸化物の減少効果が小さい。
【0017】また、前記加熱処理時間を変化させること
によっても、得られる活性炭の表面酸化物量を変化させ
ることができる。すなわち、前記空気雰囲気下及び不活
性ガス雰囲気下の加熱処理で得られる活性炭は、前記加
熱処理時間が長くなるにしたがい表面酸化物量が増大す
る傾向にある。特に通常空気雰囲気(酸素濃度が20.
9%)のとき、その処理効果は大きい。前記加熱処理時
間は、適宜決定されるが、通常1〜16時間程度とされ
る。
【0018】前記加熱処理は、適宜の方法で行われる
が、一例として前記薬品賦活活性炭を加熱炉に収容して
行う場合を挙げる。その際、薬品賦活活性炭を均一に加
熱処理するため、加熱炉を回転させて加熱炉内で薬品賦
活活性炭を流動させながら加熱するのが好ましい。ま
た、回転しない静置式の加熱炉を用いる場合には、加熱
炉内へ収容する薬品賦活活性炭の量を極力少なくして、
加熱炉内に収容された薬品賦活活性炭の堆積層内に温度
勾配や雰囲気の不均一を生じないようにするのが好まし
い。
【0019】なお、前記加熱処理においては、常温から
加熱処理温度まで昇温させる際と、加熱処理後の冷却す
る際のいずれの間も、加熱処理時の雰囲気と同一にする
必要がある。また、前記薬品賦活活性炭として粒状のも
のを用いた場合には、気相熱処理によって得られた活性
炭に対し、用途に応じて粉砕処理し粉末状にしてもよ
い。
【0020】液相酸化処理による活性炭の製造方法にお
いては、前記薬品賦活活性炭を酸化剤と接触させること
によって活性炭が製造される。その際、使用できる酸化
剤としては過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸等
が挙げられるが、活性炭と酸化剤との接触時に活性炭を
汚染したり有害ガスが発生するのを避けるため、過酸化
水素が好ましい。薬品賦活活性炭として粉末状のものを
用い、その薬品賦活活性炭と水と混合してスラリーにし
た後、水酸化ナトリウム等の添加によってpHを2.7
〜7.5に調節し、その後過酸化水素水を添加して、所
要時間放置した後濾過・乾燥することにより、表面酸化
物量が0.40〜2.00meq/gの活性炭を得る。
【0021】前記薬品賦活活性炭と水とを混合したスラ
リーは、薬品賦活活性炭量が0.1〜15%となるよう
にするのが好ましい。また、過酸化水素水はスラリー中
の過酸化水素濃度が1〜35%の範囲で酸化効果がある
が、過酸化水素濃度が3〜18%の範囲であるのがより
好ましい。過酸化水素濃度が3%より低いと表面酸化物
量を増加させる効果が小さく、過酸化水素濃度が18%
より高いと活性炭の吸着性能を著しく低下させたり、ア
ルカリ性水溶液において活性炭から溶出分が発生する恐
れがある。さらに、前記過酸化水素水と薬品賦活活性炭
の接触時における温度、すなわち、過酸化水素水添加後
のスラリー温度は、20℃〜70℃が好ましい。この範
囲を超えると、過酸化水素の分解熱により、スラリー中
の水が蒸発して水蒸気が大量発生し、水蒸気が噴出する
危険性がある。前記過酸化水素水との接触時間、すなわ
ち過酸化水素水添加後の放置時間は、1時間〜3時間が
好ましい。この時間より短いと、過酸化水素と活性炭表
面との反応が十分に進行せず、表面酸化物量があまり増
加しない。
【0022】前記液相酸化時の温度とpHの少なくとも
一方を変化させることにより、得られる活性炭の表面酸
化物量を変化させることができる。すなわち、温度が高
くなれば得られる活性炭の表面酸化物量が増加し、pH
が高くなれば得られる活性炭の表面酸化物量が減少す
る。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例1〜7について示す。
また、実施例1〜7に対し、以下の方法でヨウ素吸着性
能、糖液脱色力、トリプトファン吸着力、清酒脱色力、
貯蔵着色防止力、香気成分(酢酸イソアミル、カプロン
酸エチル、)残存率、表面酸化物量を測定した。
【0024】・ヨウ素吸着性能:JIS K 1474
活性炭試験方法にしたがい測定した。このヨウ素吸着性
能値が大であるほど活性炭の吸着性能が高い。 ・糖液脱色力:オーストラリア産の原糖100gに液糖
(糖度68B×)20gを添加し混合した後、1分間脱
水して洗糖をつくり、その洗糖を1日風乾後、糖度55
B×にし、200g分取する。その分取した糖液に対
し、予め水分50%に湿潤させた活性炭を、該湿潤後の
活性炭量が糖液1Lあたり2.5g〜10gとなるよう
に添加し、75℃で30分接触撹拌する。その後、得ら
れた糖液を420nm、430nm、720nmの3点
で吸光度を測定し、糖液脱色力を求めた。この糖液脱色
力が大きい程、糖液脱色性に優れる。
【0025】・トリプトファン吸着力、清酒脱色力、貯
蔵着色防止力:醸造用資材試験方法にしたがい測定し
た。 ・香気成分残存率:清酒中に活性炭を500ppmの割
合で添加して1時間接触後、濾過して得た清酒10ml
をバイアル瓶に封入し、ヘッドスペース−ガスクロマト
グラフ法によりカプロン酸エチル、酢酸イソアミルの残
留濃度を測定し、残存率を求めた。
【0026】・表面酸化物量 粉砕により粉末化した活性炭1gを0.05N水酸化ナ
トリウム水溶液100mlに入れ、25℃で24時間接
触振とうする。その後、5Cの濾紙で濾過し、初めの2
0mlを捨てた後、残りの濾液について、0.1N塩酸
水溶液で逆滴定し、表面酸化物量(meq/g)=(C
0−C)×100×(1/W)の計算式で表面酸化物量
(meq/g)を求めた。前記式において、C0:0.
05N水酸化ナトリウム初濃度(N)、C:活性炭と接
触後の0.05N水酸化ナトリウム濃度(N)、W:活
性炭量(g)である。
【0027】(実施例1)木質系の原料からなり、賦活
薬品が塩化亜鉛である薬品賦活粒状活性炭、商品名:太
閤SGP(二村化学工業株式会社製)を、金属製レトル
ト容器(内容量13L)に収容し、150〜900℃で
4時間、0.7rpmで回転させながら、雰囲気を空気
にして加熱処理を行い、その後冷却して実施例1の活性
炭を得た。この実施例1に対して、前記各種測定を行っ
た。また、前記加熱処理を行わなかった比較例1の薬品
賦活粒状活性炭、商品名:太閤SGP(二村化学工業株
式会社製)に対しても同じ測定を行った。それらの結果
を表1に示す。この表1から明らかなように、実施例1
は加熱温度が150〜900℃の範囲で高くなるにした
がい表面酸化物量が0.43〜0.13meq/gへと
減少しており、加熱温度の変化によって表面酸化物量の
調節を行うことができるのがわかる。
【0028】
【表1】
【0029】(実施例2)実施例1における空気雰囲気
に代えて窒素雰囲気で加熱処理をして実施例2の活性炭
を得た。その実施例2の活性炭に対する測定結果を表2
に示す。表2から明らかなように、この実施例2におい
ても、加熱温度が150〜900℃の範囲で高くなるに
したがい表面酸化物量が0.45〜0.10meq/g
へと減少しており、加熱温度の変化によって表面酸化物
量の調節を行うことができることがわかる。
【0030】
【表2】
【0031】(実施例3)木質系の原料からなり、賦活
薬品が塩化亜鉛である薬品賦活粉末活性炭、商品名:太
閤S(二村化学工業株式会社製)を、金属製レトルト容
器(内容量13L)に収容し、空気雰囲気下、350℃
で5〜16時間、0.7rpmで回転させながら加熱処
理を行い、その後冷却して実施例3の活性炭を得た。こ
の実施例3に対して前記測定を行った。また、前記加熱
処理を行わなかった薬品賦活粉末活性炭、商品名:太閤
S(二村化学工業株式会社製)を比較例2、A社製薬品
賦活粉末活性炭A−1を参考例1として、同じ測定を行
った。それらの結果を表3に示す。この表3から明らか
なように、実施例3は加熱時間が5時間〜16時間の間
で増大するにしたがい、表面酸化物量が0.37〜0.
82meq/gと増加しており、加熱時間の変化によっ
て表面酸化物量を調節することができるのがわかる。ま
た、トリプトファン吸着力も表面酸化物量の増大にした
がい大きくなっているため、表面酸化物量の制御によっ
てトリプトファン吸着力をコントロールできる。
【0032】
【表3】
【0033】(実施例4)薬品賦活粉末活性炭、商品
名:太閤S(二村化学工業株式会社製)を水中に入れ、
活性炭として10%のスラリーにした後、35%過酸化
水素水をスラリー中の過酸化水素の濃度が1〜35%に
なるように添加し、20℃で3時間放置し、その後濾過
・乾燥して実施例4の活性炭を得た。この実施例4に対
して前記測定を行った。測定結果を表4に示す。この表
4から明らかなように、過酸化水素の濃度を高めてゆく
にしたがって、表面酸化物量が増大することがわかる。
【0034】
【表4】
【0035】(実施例5)薬品賦活粉末活性炭、商品
名:太閤S(二村化学工業株式会社製)を水中に入れ、
活性炭として10%のスラリーにした後、水酸化ナトリ
ウム水溶液でスラリーのpHを2.7〜7.5にし、そ
の後に35%過酸化水素水をスラリー中の過酸化水素濃
度が18%となるように添加し、20℃又は70℃で2
時間放置し、その後濾過・乾燥して実施例5の活性炭を
得た。この実施例5に対して前記測定を行った。測定結
果を表5に示す。この表5から理解されるように、スラ
リーのpHが2.7〜7.5へ増加するにしたがい表面
酸化物量が減少している。また処理時の温度が高い方が
表面酸化物量が増大しているのがわかる。さらに、表面
酸化物量の増大にしたがいトリプトファン吸着力が高く
なっている。
【0036】
【表5】
【0037】(実施例6)薬品賦活粒状活性炭、商品
名:太閤SGP(二村化学工業株式会社製)を、静置式
電気炉により350℃の温度で空気雰囲気下、7時間熱
処理後、振動ミルで粉砕して、平均粒径30μmの粉末
活性炭からなる実施例6−Aを得た。また、薬品賦活粉
末活性炭、商品名:太閤S(二村化学工業株式会社製)
を水中に入れて活性炭として10%のスラリーにした
後、70℃で18%過酸化水素水と2時間接触させて実
施例6−Bを得た。これら実施例6−A,6−Bに対
し、清酒脱色力、貯蔵着色防止力、香気成分残存率及び
表面酸化物量を測定した。その結果を、前記参考例1の
薬品賦活粉末活性炭A−1に対する測定結果とともに表
6に示す。この表6から理解されるように、表面酸化物
量を比較例3よりも増加させることにより、香気成分残
存性(酢酸イソアミル残存率、カプロン酸エチル残存
率)が良好となる。
【0038】
【表6】
【0039】(実施例7)薬品賦活粒状活性炭、商品
名:太閤SGP(二村化学工業株式会社製)を、静置式
電気炉により350〜700℃の温度で窒素気流1L/
min下、6時間熱処理後、振動ミルで粉砕して、平均
粒径30μmの粉末活性炭からなる実施例7の活性炭を
得た。この実施例7の活性炭に対して糖液脱色力を測定
した。その結果を、A社製薬品賦活粉末活性炭A−2の
参考例2に対する糖液脱色力の測定結果とともに表7に
示す。
【0040】
【表7】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、表面酸化物量を調節した活性炭を簡単に得ることが
でき、しかも表面酸化物量の調節によって活性炭の物性
や吸着性、例えば硬度、ヨウ素吸着性能、糖液脱色性
能、清酒脱色性能、香気成分残存性等を調節できるた
め、活性炭の用途に応じた物性や吸着性を有する活性炭
を容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G046 HA10 HC03 HC11 4G066 AA05B AA12D BA23 BA36 FA18 FA34 FA36

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬品賦活活性炭を処理して表面酸化物量
    が調節された活性炭を製造する方法であって、前記処理
    として薬品賦活活性炭を空気雰囲気下、150℃〜90
    0℃で加熱処理することにより、得られる活性炭の表面
    酸化物量を0.10〜0.85meq/gにすることを
    特徴とする表面酸化物量を調節した活性炭の製造方法。
  2. 【請求項2】 薬品賦活活性炭を処理して表面酸化物量
    が調節された活性炭を製造する方法であって、前記処理
    として薬品賦活活性炭を不活性ガス雰囲気下、150℃
    〜900℃で加熱処理することにより、得られる活性炭
    の表面酸化物量を0.10〜0.45meq/gにする
    ことを特徴とする表面酸化物量を調節した活性炭の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 加熱処理後に活性炭を粉砕処理すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の表面酸化物量を調
    節した活性炭の製造方法。
  4. 【請求項4】 薬品賦活活性炭に対する加熱処理温度と
    加熱処理時間の少なくとも一方を変化させることにより
    表面酸化物量を変化させることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか1項に記載の表面酸化物量を調節した活
    性炭の製造方法。
  5. 【請求項5】 薬品賦活活性炭を処理して表面酸化物量
    が調節された活性炭を製造する方法であって、前記処理
    として薬品賦活活性炭を酸化剤で液相酸化処理すること
    により、得られる活性炭の表面酸化物量を0.40〜
    2.00meq/gにすることを特徴とする表面酸化物
    量を調節した活性炭の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸化剤として過酸化水素を用い、過酸化
    水素濃度1〜35%の過酸化水素水に20℃〜70℃の
    温度範囲で薬品賦活活性炭を1時間〜3時間接触させる
    ことにより液相酸化処理することを特徴とする請求項5
    に記載の表面酸化物量を調節した活性炭の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸化剤による液相酸化時の温度とpHの
    少なくとも一方を変化させることにより表面酸化物量を
    変化させることを特徴とする請求項5又は6に記載の表
    面酸化物量を調節した活性炭の製造方法。
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