JP2002337919A - 易開封性蓋材およびその製造方法 - Google Patents

易開封性蓋材およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器にヒートシールして用いる蓋材であっ
て、予め個々の形状に打ち抜かれると共に、易開封性手
段としてハーフカット線が設けられ、特に蓋材の外周の
打ち抜きとハーフカット線の位置精度がよく、易開封性
のほか、生産性、経済性にも優れた易開封性蓋材とその
製造方法を提供する。 【解決手段】 易開封性蓋材100を、本体部2(この
場合、円形)の外周の一部に摘み部3を外側に突出させ
て設けた形状に打ち抜くと共に、該蓋材の開封時に切り
裂こうとする線に沿って、即ち、摘み部3の基部から内
側にかけて蓋材100の外周から少なくともヒートシー
ル部の間隔をあけた位置に、機械的手段によるハーフカ
ット線4を(この場合、蓋材100の内面側に)設けて
構成する。蓋材100の外周の打ち抜きとハーフカット
線4の形成は、同一抜き型に全切り刃と半切り刃を設け
て同時に行うことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器にヒートシー
ルして用いられる易開封性蓋材およびその製造方法に関
し、更に詳しくは、液体、粘性体、粉体、固形物など広
範囲の内容物を安全に容器に密封包装して流通すること
ができ、内容物の使用時には容易に開封することがで
き、且つ、製造コストも低減でき、易開封性と共に経済
性にも優れた易開封性蓋材とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、容器にヒートシールして用いられ
る蓋材の開封を容易にするための易開封性手段として
は、(1)蓋材のシーラント層にイージーピール性の熱
接着性樹脂を用いて容易に剥離させる手段、(2)蓋材
の開封時に切り裂こうとする線に沿って炭酸ガスレーザ
ーなどのレーザー光照射によりハーフカット線を設けて
容易に切り裂けるようにした手段などが主に用いられて
いる。
【0003】上記(1)の蓋材のシーラント層にイージ
ーピール性の熱接着性樹脂を用いる方法は、容器と蓋材
の材質、充填する内容物、内容物充填後の加熱処理条
件、流通条件などとの関連において、適度のイージーピ
ール性を有する熱接着性樹脂を選定できれば、生産性が
よく量産性に優れ、また、低コストで製造できる利点が
ある。
【0004】上記(2)のレーザー光照射によりハーフ
カット線を設ける方法は、蓋材にレーザーによるハーフ
カットに適する積層材料を用いることにより、安定した
深さのハーフカット線を設けることができるので、安定
した力で切り裂き可能な蓋材を容易に製造できる利点が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
(1)の方法の場合は、容器と蓋材の材質、充填する内
容物、内容物充填後の加熱処理条件、流通条件などとの
関連において、イージーピール性の微妙な調整が求めら
れる場合、無段階で対応することは難しく、例えば、開
封を容易にするためには、より小さな剥離抵抗力で開封
できることが好ましいが、剥離抵抗力を小さくしすぎる
と、内容物充填後の加熱処理、或いは、流通段階での振
動や衝撃などにより、剥離が発生する。従って、必然的
に安全性に重点が置かれ、剥離抵抗力を強めに設定する
ことになり、イージーピール性が不十分となる問題があ
った。
【0006】また、前記(2)の方法の場合は、蓋材
を、例えば、基材層/アルミニウム箔層/シーラント層
などのように中間層にアルミニウム箔などの金属箔層が
積層された積層体で構成することにより、レーザー光が
金属箔層で遮断されるため、基材層のみを確実に切断す
ることができる。従って、安定した深さのハーフカット
線を設けることができ、安定した力で容易に切り裂いて
開封できるようになる。しかし、この場合、蓋材の打ち
抜きと、レーザー光の照射とが別工程で行われるため、
両者の位置合わせにズレを生じやすく、特に蓋材に開封
の際の摘み部が設けられ、その両側基部から蓋材本体部
にかけて、精度よくハーフカット線を設ける必要がある
場合など、位置ズレを生じると易開封性にも支障を来た
し、品質不良を発生し、歩留りを低下させる問題があっ
た。また、レーザー光の照射装置が高価であるため、設
備費が高く、この点でも製造コストを上昇させる問題が
あった。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的とするところは、
容器にヒートシールして用いられる蓋材であって、予め
個々の形状に打ち抜かれると共に、易開封性手段として
ハーフカット線が設けられ、特に蓋材の打ち抜きとハー
フカット線との位置精度がよく品質が安定化され、易開
封性に優れると共に、レーザー光照射装置のような高価
な設備を必要とせず、製造コストの低減も可能で経済性
にも優れた易開封性蓋材とその製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、容器にヒートシールして用いられる蓋材
であって、該蓋材が予め個々の形状に打ち抜かれると共
に、該蓋材の少なくとも一方の面に、該蓋材の開封時に
切り裂こうとする線に沿って少なくとも一本の機械的手
段によるハーフカット線が設けられていることを特徴と
する易開封性蓋材からなる。
【0009】上記ハーフカット線は、蓋材の厚さ方向の
全体をカットするのではなく、所望の深さに厚さ方向の
一部をカットした線を意味するものである。上記ハーフ
カット線は、蓋材の構成に応じて、その深さを適宜調節
することにより、蓋材の外側の面と内側の面のうち、い
ずれか一方の面に設けてもよく、両側の面に設けること
もできる。また、ハーフカット線の本数についても、蓋
材の開封時に切り裂こうとする線に沿って1本で設けて
もよく、切り裂き線がずれた場合を想定して中心のハー
フカット線の両側に各1本、各2本など複数本で設けて
もよい。ハーフカット線を設ける機械的手段には、平盤
方式の打ち抜き装置を用いてもよく、ロータリー方式の
打ち抜き装置を用いてもよい。只、品質の安定化および
生産性の点ではロータリー方式の打ち抜き装置を用いる
ことが好ましい。本発明の易開封性蓋材は、このような
構成を採ることにより、蓋材を開封する際、切り裂こう
とする線に沿って確実且つ容易に蓋材を切り裂いて開封
することができる。また、ハーフカット線の形成に機械
的手段を用いているので、高価なレーザー光照射装置を
必要とせず、製造コストを低減することができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の易開封性蓋材において、前記ハーフカット線が設けら
れた部位の蓋材の厚さが、5μm以上であり、蓋材の当
初の厚さの70%以下であることに特徴を有する。
【0011】上記易開封性蓋材は、ヒートシール性を有
する樹脂単独の層で形成してもよく、また、外面層/内
面層(シーラント層)、或いは、外面層/中間層/内面
層(シーラント層)のように2層以上の積層体で形成し
てもよい。どちらかといえば2層以上の積層体で形成さ
れるのが一般的である。そして、2層以上の積層体で形
成した場合、各層で強度も異なるため、ハーフカット線
を外側の面に設ける場合と内側の面に設ける場合とで、
ハーフカット線の深さを適宜調節することが好ましい。
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載
した発明の作用効果に加えて、蓋材を開封する際、前記
ハーフカット線を蓋材の外側の面に設けた場合でも、内
側の面に設けた場合でも、また、蓋材の構成に影響され
ることなく良好にハーフカット線に沿って蓋材を切り裂
いて開封することができる。本発明においては、そのハ
ーフカット線を設ける深さを、ハーフカット線が設けら
れた部位の蓋材の厚さで規定し、当該部位の厚さを、5
μm以上で蓋材の当初の厚さの70%以下とすることに
より、ハーフカット線が設けられた部位で蓋材が裂ける
危険性を少なくすることができる。ハーフカット線が設
けられた部位の蓋材の厚さが5μm未満では、蓋材の強
度低下が大きく、振動や衝撃によりハーフカット線で裂
ける危険性が増すため好ましくない。ハーフカット線が
設けられた部位の蓋材の厚さが蓋材の当初の厚さの70
%を超えると、切り裂きの抵抗力が増し、ハーフカット
線に沿って切り裂くことが難しくなるため好ましくな
い。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の易開封性蓋材において、前記ハーフカット線
が蓋材の内面側に設けられ、当該ハーフカット線が設け
られた部位の蓋材の厚さが、5μm以上であり、蓋材の
当初の厚さの50%以下であることに特徴を有する。
【0013】このような構成を採ることにより、前記請
求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、蓋
材の構成が、例えば外側から、基材層/アルミニウム箔
層/シーラント層が順に積層されたような構成の場合で
も、通常、シーラント層の厚さ比率が大きいため、基材
層やアルミニウム箔層を傷つけることなくハーフカット
線を設けることができる。従って、蓋材のバリヤー性を
損なうことなく、且つ、容易に切り裂いて開封すること
のできる易開封性蓋材とすることができる。本発明にお
いては、ハーフカット線が設けられた部位の蓋材の厚さ
を、5μm以上で蓋材の当初の厚さの50%以下とする
ことにより、ハーフカット線が設けられた部位で蓋材が
裂ける危険性を少なくすることができる。また、ハーフ
カット線が設けられた部位の蓋材の厚さが5μm未満で
は、蓋材の強度低下が大きく、振動や衝撃によりハーフ
カット線で裂ける危険性が増すため好ましくない。ハー
フカット線が設けられた部位の蓋材の厚さが蓋材の当初
の厚さの50%を超えると、切り裂きの抵抗力が増し、
ハーフカット線に沿って切り裂くことが難しくなるため
好ましくない。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
に記載の易開封性蓋材において、前記ハーフカット線
が、前記蓋材を打ち抜く抜き型に全切り刃と共に設けら
れた半切り刃により、打ち抜きと同時に設けられたハー
フカット線であることに特徴を有する。
【0015】このような構成を採ることにより、前記請
求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加
えて、蓋材の打ち抜きとハーフカット線の形成とが、同
一抜き型により1工程で行われるため、打ち抜きとハー
フカット線との間に位置ズレを生じることがなく、常に
一定の位置にハーフカット線を設けることができる。従
って、ハーフカット線の位置ズレによる品質不良がなく
なり、蓋材の品質を安定化させることができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、容器にヒートシ
ールして用いられる蓋材であって、予め個々の形状に打
ち抜かれると共に、少なくとも一方の面に、該蓋材の開
封時に切り裂こうとする線に沿って、少なくとも一本の
ハーフカット線が設けられた易開封性蓋材の製造におい
て、該蓋材の打ち抜きとハーフカット線の形成とを同一
抜き型に設けた全切り刃と半切り刃とで同時に行うこと
を特徴とする易開封性蓋材の製造方法である。
【0017】このような製造方法を採ることにより、ハ
ーフカット線を、半切り刃を用いる機械的手段で形成で
きるので、高価なレーザー光照射装置を使用する必要が
なく、製造コストを低減させることができる。また、蓋
材の打ち抜きとハーフカット線の形成とを同一抜き型に
設けた全切り刃と半切り刃とで同時に行うため、ハーフ
カット線の形成位置に精度が要求される場合でも、抜き
型を精度よく作製することにより、位置ズレによる品質
不良の発生をなくすことができ、品質の安定化と共に歩
留りを向上させることができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の易開封性蓋材の製造方法において、前記全切り刃の高
さ(H1 )と前記半切り刃の高さ(H2 )との差(H1
−H 2 )が、5μm以上、H1 /2以下であることに特
徴を有する。
【0019】この発明によれば、全切り刃の高さ(H
1 )と半切り刃の高さ(H2 )との差(H1 −H2
が、5μm以上、H1 /2以下であるので、ハーフカッ
ト線が設けられた部位の蓋材の厚さを少なくとも5μm
以上として当該部位で蓋材が裂ける危険性を少なくする
と共に、ハーフカット線に沿って切り裂き易い蓋材を製
造することができる。
【0020】請求項7に記載の発明は、請求項5または
6に記載の易開封性蓋材の製造方法において、前記全切
り刃と前記半切り刃とが所定の間隔を隔てて形成されて
いることに特徴を有する。
【0021】この発明によれば、全切り刃と半切り刃と
が所定の間隔を隔てて形成されているので、ハーフカッ
ト線を、全切り刃により打ち抜かれた外周線から所定の
間隔を隔てた位置に、精度良く形成することができる。
【0022】請求項8に記載の発明は、請求項5または
6に記載の易開封性蓋材の製造方法において、前記全切
り刃と前記半切り刃とが刃渡り方向に連続して形成され
ていることに特徴を有する。
【0023】この発明によれば、全切り刃と半切り刃と
が刃渡り方向に連続して形成されているので、例えば、
全切り刃で打ち抜いて摘み部を形成し、その摘み部に連
続するように半切り刃でハーフカットして引き裂き部を
形成することができる。こうした構成からなる刃を採用
することにより、例えば、摘み部を掴んで蓋材を容易に
引き剥がすことができる。
【0024】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の易開封性蓋材の製造方法において、前記全切り刃と前
記半切り刃との境界部分には、刃の高さ(H3 )が当該
半切り刃の高さ(H2 )よりも5〜50μm短く且つ刃
幅が0.01〜2mmからなる段切り刃が形成されてい
ることに特徴を有する。
【0025】この発明によれば、全切り刃と半切り刃と
の境界部分には、刃の高さ(H3 )が半切り刃の高さ
(H2 )よりも5〜50μm短く且つ刃幅が0.01〜
2mmからなる段切り刃が形成されているので、その段
切り刃でハーフカットされた部位の蓋材の厚さは、半切
り刃でハーフカットされた部位の蓋材の厚さよりも厚く
なる。段切り刃でハーフカットされた部分は、半切り刃
で形成されたハーフカット線よりも切り裂き難くなり、
ハーフカット線の切り裂き起点となる。その結果、例え
ば、摘み部に引き続いてハーフカット線が形成される態
様において、その摘み部とハーフカット線との境界にそ
の切り裂き起点が形成されていることにより、ハーフカ
ット線が容易に裂けたり引き裂かれたりするのを防ぐこ
とができる。
【0026】請求項10に記載の発明は、請求項5乃至
9に記載の易開封性蓋材の製造方法において、前記全切
り刃および半切り刃は、刃物角度(θ1 )が10〜60
°であり且つ刃先厚さが0.001〜0.1mmである
ことに特徴を有する。
【0027】この発明によれば、打ち抜き型に設けられ
た全切り刃および半切り刃として、刃物角度(θ1 )が
10〜60°であり且つ刃先厚さが0.001〜0.1
mmの全切り刃および半切り刃を使用するので、易開封
性蓋材の打ち抜きおよびハーフカット線の形成時に刃こ
ぼれや刃の折れが発生し難い。その結果、打ち抜き型で
繰り返し打ち抜きが行われる場合においても、全切り刃
にあっては易開封性蓋材の外周をきれいに打ち抜き続け
ることができ、半切り刃にあっては深さ精度良くハーフ
カット線を形成し続けることができる。従って、本発明
の易開封性蓋材の製造方法によれば、位置精度や深さ精
度に優れるハーフカット線が形成された易開封性蓋材を
厚さ方向にきれいに打ち抜くことができ、ハーフカット
線が形成された部分から所望の引き裂き力で引き裂くこ
とができる品質に優れた易開封性蓋材を容易に製造でき
る。
【0028】請求項11に記載の発明は、請求項5乃至
9に記載の易開封性蓋材の製造方法において、前記全切
り刃または半切り刃は、刃先端角度(θ2 )が10〜6
0°の刃先部分を有し、刃物角度(θ1 )が前記刃先端
角度(θ2 )よりも小さく且つ5〜50°で、刃先厚さ
が0.001〜0.1mmであり、当該刃先部分の高さ
(L12)が、前記全切り刃または半切り刃の高さ
(L11)との関係において、L11>L12>L11/2であ
ることに特徴を有する。
【0029】この発明によれば、打ち抜き型に設けられ
た全切り刃および半切り刃は、刃先端角度(θ2 )が1
0〜60°の刃先部分を有し、刃物角度(θ1 )がその
刃先端角度(θ2 )よりも小さく且つ5〜50°で、刃
先厚さが0.001〜0.1mmであり、その刃先部分
の高さ(L12)が、全切り刃または半切り刃の高さ(L
11)との関係において、L11>L12>L11/2であるの
で、易開封性蓋材の打ち抜きおよびハーフカット線の形
成時に刃こぼれや刃の折れが発生し難い。その結果、打
ち抜き型で繰り返し打ち抜きが行われる場合において
も、全切り刃にあっては易開封性蓋材の外周をきれいに
打ち抜き続けることができ、半切り刃にあっては深さ精
度良くハーフカット線を形成し続けることができる。従
って、本発明の易開封性蓋材の製造方法によれば、位置
精度や深さ精度に優れるハーフカット線が形成された易
開封性蓋材を厚さ方向にきれいに打ち抜くことができ、
ハーフカット線が形成された部分から所望の引き裂き力
で引き裂くことができる。特に、この発明にあっては、
所定の刃先端角度θ2 からなる刃先部分を有した二段構
造のような構造の刃を備えていることに特徴があり、先
端部分における刃こぼれや刃折れの発生をより防止する
ことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の易開封性蓋材お
よびその製造方法について図面を参照しつつ説明する。
【0031】本発明の易開封性蓋材は、図1〜図3に示
すように、容器にヒートシールして用いられる蓋材であ
って、その蓋材が予め個々の形状に打ち抜かれると共
に、その蓋材の少なくとも一方の面にその蓋材の開封時
に切り裂こうとする線に沿って少なくとも一本の機械的
手段によるハーフカット線4が設けられているものであ
る。
【0032】本発明の易開封性蓋材は、容器にヒートシ
ールして用いられるため、内側の面がヒートシール性を
有する樹脂層であれば何でもよく、ヒートシール性の樹
脂層からなる単層のほか、外面層/内面層(シーラント
層)からなる2層、或いは、外面層/中間層/内面層
(シーラント層)からなる3層のように、2層以上の積
層体で形成してもよい。どちらかといえば2層以上の積
層体で形成されるのが一般的である。蓋材の代表的な構
成として、外面層/中間層/内面層の3層構成が挙げら
れる。
【0033】外面層には、主に印刷適性がよく耐熱性や
強度に優れ、基材としての性能を有する材料が使用され
る。例えば、PETフィルム、ONフィルム、OPPフ
ィルム、紙、アルミニウム箔などを好適に使用すること
ができる。上記において、PETフィルムは、2軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ONフィルムは
2軸延伸ナイロンフィルム、OPPフィルムは2軸延伸
ポリプロピレンフィルムであり、以下においても同様で
ある。外面層を構成する材料およびその外面層の厚さ
は、その蓋材が適用される容器の用途によって任意に選
定されるが、外面層の厚さは、通常10〜60μmの範
囲である。
【0034】中間層には、蓋材の剛性や強度を補強する
機能のほか、ガスバリヤー性を必要とする場合にはガス
バリヤー層としての機能を持たせることができる。具体
的には、上記PETフィルム、ONフィルム、OPPフ
ィルム、紙などのほか、ガスバリヤー性に優れたアルミ
ニウム箔、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のフ
ィルムまたは押し出しコート層、ポリ塩化ビニリデン
(PVDC)の塗膜層、ポリアクリロニトリルフィル
ム、そして、酸化珪素、アルミナ、アルミニウムなどの
蒸着層を使用することができる。この中間層を構成する
材料およびその中間層の厚さも、その蓋材が適用される
容器の用途によって任意に選定されるが、中間層の厚さ
は、通常5〜150μmの範囲である。なお、紙からな
る中間層においては、通常その厚さが厚くなる。
【0035】内面層は、容器に対するヒートシール性の
ほか、内容物と直接接触するため耐内容物性が必要であ
り、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマ
ー、ポリエステル系樹脂などを使用することができ、更
に、公知のイージーピール性の熱接着性樹脂を使用する
こともできる。内面層を構成する材料およびその内面層
の厚さは、その蓋材が適用される容器の用途によって任
意に選定されるが、内面層の厚さは、通常10〜150
μmの範囲である。
【0036】なお、内面層としてイージーピール性の熱
接着性樹脂を使用することにより、開封の開始操作が容
易になり蓋材全体をハーフカット線に沿って容易に切り
裂いて開封できるようになる。具体的には、例えば図1
〜図3に示すように、蓋材の外周の一部に摘み部3を突
出させて設けた易開封性蓋材においては、開封の際にそ
の摘み部3を摘んで蓋材を引き剥がすようにして開封を
行う構成とすることができる。この時、摘み部3の両側
基部から内側にかけてハーフカット線4が設けられてい
ても、開封の開始の際に摘み部3の内側のヒートシール
部のシール強度が強すぎると、剥離させるために大きな
力を要するので開封が厄介になる。そのため、蓋材の内
面層の構成材料としてイージーピール性の熱接着性樹脂
を用いることにより、開封の開始操作が容易になり、蓋
材全体をハーフカット線4に沿って容易に切り裂いて開
封できるようになる。このような目的で使用するイージ
ーピール性の熱接着性樹脂のピール強度(剥離強度)
は、それほど小さくする必要はなく、通常のシーラント
層のシート強度よりも多少小さい程度でよい。
【0037】尚、前記の外面層、中間層、内面層の各層
は、それぞれ単独の材料で構成してもよいが、複数の材
料を積層した複合層で構成することもできる。
【0038】次に、ハーフカット線について説明する。
【0039】ハーフカット線4は、蓋材の厚さ方向の全
体をカットするのではなく、所望の深さに厚さ方向の一
部をカットした線を意味するものである。ハーフカット
線4の本数については、蓋材の開封時に切り裂こうとす
る線に沿って1本で設けてもよく、切り裂き線がずれた
場合を想定して中心のハーフカット線の両側に各1本、
各2本など複数本で設けてもよい。
【0040】ハーフカット線4は、蓋材の構成に応じ
て、その深さを適宜調節することにより、蓋材の外側の
面と内側の面のうち、いずれか一方の面に設けてもよ
く、両側の面に設けることもできる。特に、上述した2
層以上の積層体で形成した場合、各層で強度も異なるた
め、ハーフカット線を外側の面に設ける場合と内側の面
に設ける場合とで、ハーフカット線4の深さを適宜調節
することが好ましく、その結果、蓋材の構成に影響され
ることなく良好にハーフカット線4に沿って蓋材を切り
裂いて開封することができる。
【0041】本発明においては、図6に示すように、ハ
ーフカット線4を設ける深さについて、ハーフカット線
4が設けられた部位(以下、「ハーフカット部」とい
う。)の蓋材の厚さtで規定する。具体的には、ハーフ
カット部の蓋材の厚さtの下限を5μmとし、その上限
を蓋材の当初の厚さTの70%とすることが好ましい。
すなわち、ハーフカット部の蓋材の厚さtを5μm以
上、蓋材の当初の厚さTの70%以下とすることが好ま
しい。なお、ハーフカット部の蓋材の厚さtの下限を蓋
材の厚さTとの相対値で表すときは、蓋材の当初の厚さ
Tの5〜10%の範囲内の任意の厚さに規定することも
できる。こうした範囲となるようにハーフカット線4を
設けることにより、ハーフカット部で蓋材が裂ける危険
性を少なくすることができる。ハーフカット部の蓋材の
厚さtが5μm未満または蓋材の当初の厚さTの5%未
満では、蓋材の強度低下が大きく、振動や衝撃によりハ
ーフカット線4で裂ける危険性が増すため好ましくな
い。ハーフカット部の蓋材の厚さtが蓋材の当初の厚さ
Tの70%を超えると、切り裂きの抵抗力が増し、ハー
フカット線4に沿って切り裂くことが難しくなるため好
ましくない。なお、ハーフカット線の深さとして規定す
る場合には、ハーフカット線が、蓋材の厚さの30〜9
5%の範囲と規定したり、30〜85%の範囲と規定す
ることができる。この範囲は、上述したハーフカット部
の蓋材の厚さtを、蓋材の当初の厚さTとの比として規
定した範囲、すなわち前者においては5〜70%に対応
するものであり、後者においては15〜70%に対応す
るものである。
【0042】ハーフカット線4を蓋材の内周面に設ける
場合には、ハーフカット部の厚さtを、5μm以上で蓋
材の当初の厚さTの50%以下とすることが好ましい。
こうすることにより、ハーフカット部で蓋材が裂ける危
険性を少なくすることができる。なお、ハーフカット部
の蓋材の厚さtの下限を、蓋材の厚さTとの相対値で表
すときは、蓋材の当初の厚さTの5〜10%の範囲内の
任意の厚さに規定することもできる。ハーフカット部の
蓋材の厚さtが5μm未満または蓋材の当初の厚さTの
5%未満では、蓋材の強度低下が大きく、振動や衝撃に
よりハーフカット線4で裂ける危険性が増すため好まし
くない。また、ハーフカット部の蓋材の厚さtが蓋材の
当初の厚さTの50%を超えると、切り裂きの抵抗力が
増し、ハーフカット線4に沿って切り裂くことが難しく
なるため好ましくない。例えば、外側から基材層/アル
ミニウム箔層/シーラント層が順に積層された易開封性
蓋材の場合においては、基材層やアルミニウム箔層を傷
つけることがないように、上述したハーフカット部の蓋
材の厚さtの範囲内でハーフカット線を設ける深さが調
整される。この場合においては、通常、シーラント層の
厚さ比率が大きいため、シーラント層をハーフカットし
て蓋材の当初の厚さTの50%以下とすることができ、
蓋材のバリヤー性を損なうことなく、且つ、容易に切り
裂いて開封することのできる易開封性蓋材とすることが
できる。なお、ハーフカット線の深さとして規定する場
合には、ハーフカット線が、蓋材の厚さの50〜95%
の範囲と規定したり、50〜85%の範囲と規定するこ
とができる。この範囲は、上述したハーフカット部の蓋
材の厚さtを、蓋材の当初の厚さTとの比として規定し
た範囲、すなわち前者においては5〜50%に対応する
ものであり、後者においては15〜50%に対応するも
のである。
【0043】上述したようなハーフカット線4が設けら
れた本発明の易開封性蓋材によれば、開封する際、切り
裂こうとするハーフカット線4に沿って確実且つ容易に
蓋材を切り裂いて開封することができる。
【0044】本発明の易開封性蓋材は、蓋材を打ち抜く
ための全切り刃と、ハーフカット線を設けるための半切
り刃とが装着された機械的手段により、製造される。機
械的手段としては、平盤方式の打ち抜き装置や、ロータ
リー方式の打ち抜き装置を用いることができる。品質の
安定化および生産性の点では、ロータリー方式の打ち抜
き装置を用いることが好ましい。特に、本発明において
は、ハーフカット線4の形成に機械的手段を用いている
ので、高価なレーザー光照射装置を必要とせず、製造コ
ストを低減することができる。
【0045】全切り刃と半切り刃とは、同一抜き型に形
成されていることが好ましい。その結果、蓋材の打ち抜
きとハーフカット線の形成とが、同一抜き型により1工
程で行われるため、打ち抜き線とハーフカット線との間
に位置ズレを生じることがなく、常に一定の位置にハー
フカット線を設けることができる。従って、ハーフカッ
ト線の位置ズレによる品質不良がなくなり、蓋材の品質
を安定化させることができる。
【0046】次に、本発明の易開封性蓋材の製造方法に
ついて説明する。
【0047】本発明の易開封性蓋材の製造方法は、前述
したように、予め個々の形状に打ち抜かれると共に、少
なくとも一方の面にその蓋材の開封時に切り裂こうとす
る線に沿って少なくとも一本のハーフカット線が設けら
れた易開封性蓋材の製造方法であって、その特徴とする
ところは、蓋材の打ち抜きとハーフカット線の形成とを
同一抜き型に設けた全切り刃と半切り刃とで同時に行う
ことにある。このような製造方法を採ることにより、ハ
ーフカット線を、半切り刃を有する機械的手段で形成で
きるので、高価なレーザー光照射装置を使用する必要が
なく、製造コストを低減させることができる。また、蓋
材の打ち抜きとハーフカット線の形成とを同一抜き型に
設けた全切り刃と半切り刃とで同時に行うため、ハーフ
カット線の形成位置に精度が要求される場合でも、抜き
型を精度よく作製することにより、位置ズレによる品質
不良の発生をなくすことができ、品質の安定化と共に歩
留りを向上させることができる。
【0048】このような易開封性蓋材の製造方法は、例
えば、図4に示すような平盤方式の打ち抜き装置を用い
て間欠運動で打ち抜く方法と、図5に示すようなロータ
リー方式の打ち抜き装置を用いて回転運動で連続的に打
ち抜く方法とがあり、いずれの方法でも製造することが
できる。
【0049】平盤方式の打ち抜き装置は、図4にその一
例を示すように、打ち抜き部が、上側の平板状抜き型1
0と下側の表面が平らな面盤11とで構成されている。
平板状抜き型10の面盤11に対向する面には、蓋材を
個々の形状に打ち抜くための全切り刃8とハーフカット
線を設けるための半切り刃9とが、両者を位置合わせし
て設けられている。ハーフカット線の深さ、すなわちハ
ーフカット部の蓋材の厚さt(図6を参照。)は、全切
り刃8と半切り刃9の高さの差で調節することができ
る。
【0050】打ち抜き作業の際には、巻取り状などの長
尺の蓋材1が平板状抜き型10と面盤11の間に(図で
は左側から)搬送され、例えば平板状抜き型10の間欠
的な上下動により、平板状抜き型10はそこに設けられ
た全切り刃8の先端が面盤11の表面に接するように動
作する。その結果、全切り刃8による蓋材の外周の打ち
抜きと半切り刃9によるハーフカット線の形成とが同時
に行われ、易開封性蓋材が形成される。この時、打ち抜
かれた易開封性蓋材は、外周の数カ所に設けられたごく
小さな繋ぎ部により長尺の蓋材1に保持されており、次
いで抜き取り部に搬送され、そこで抜き取り用治具など
による押圧または真空吸引などの手段(図示せず)で易
開封性蓋材100、200が切り離されて集積される。
また、易開封性蓋材が抜き取られた蓋材の抜きカス7は
巻き上げるなどして焼却処理される。
【0051】ロータリー方式の打ち抜き装置は、図5に
その一例を示すように、打ち抜き部が、上側のロール状
抜き型20と下側の表面が平滑な受けロール21とで構
成されている。ロール状抜き型20の表面には、蓋材を
個々の形状に打ち抜くための全切り刃とハーフカット線
を設けるための半切り刃とが、両者を位置合わせして削
り出しやエッチングなどにより設けられている。この場
合、全切り刃と半切り刃は、いずれもロール状抜き型2
0の曲面に沿って、それぞれ所定の高さで設けられてお
り、ハーフカット線の深さは全切り刃と半切り刃の高さ
の差で調節される。
【0052】打ち抜き作業の際には、ロール状抜き型2
0は、その全切り刃の先端が受けロール21の表面に接
するように固定され、長尺の蓋材1が回転するロール状
抜き型20と受けロール21の間に搬送され、両者の間
を通過することにより、蓋材の外周の切断とハーフカッ
ト線の形成とが同時に行われ、易開封性蓋材が形成され
る。この後は前記平盤方式の打ち抜き装置の場合と同様
に、抜き取り部に搬送され、そこで個々の易開封性蓋材
100、200が切り離されて集積される。
【0053】なお、図4および図5に示した打ち抜き装
置で易開封性蓋材を製造する際において、蓋材に印刷が
施されていない場合など印刷と打ち抜きの位置合わせを
必要としない場合は、単に蓋材の内面側を上に向けて打
ち抜き装置に供給するだけで、図1に示したようなハー
フカット線4が内面側に設けられた易開封性蓋材100
を製造することができ、蓋材の外面側を上に向けて打ち
抜き装置に供給することにより、図2に示したようなハ
ーフカット線4が外面側に設けられた易開封性蓋材20
0を製造することができる。
【0054】また、例えば、蓋材の外面側に印刷が施さ
れていて印刷と打ち抜きの位置合わせを必要とする場合
でも、その制御装置を打ち抜き装置に付加し、蓋材の外
面側(印刷面)を下に向けて蓋材1を供給すると共に、
印刷位置の検知装置を下側に取り付けて印刷位置を検知
し、打ち抜き位置を制御することにより、図1に示した
ようなハーフカット線4が内面側に設けられ、且つ、印
刷と打ち抜きが位置合わせされた易開封性蓋材100を
製造することができる。また、蓋材の外面側(印刷面)
を上に向けて蓋材1を供給すると共に、印刷位置の検知
装置を上側に取り付けて印刷位置を検知し、打ち抜き位
置を制御することにより、図2に示したようなハーフカ
ット線4が外面側に設けられ、且つ、印刷と打ち抜きが
位置合わせされた易開封性蓋材200を製造することが
できる。
【0055】次に、全切り刃8および半切り刃9につい
て説明する。
【0056】本発明の易開封性蓋材の製造方法におい
て、例えば図7および図8に示すように、全切り刃8の
高さH1 と半切り刃9の高さH2 との差(H1 −H2
以下、「α」という。)が、5μm以上、H1 /2以下
であることが好ましい。全切り刃8の高さH1 と半切り
刃9の高さH2 との差αを5μm以上に規定することに
より、ハーフカット部の蓋材の厚さtを少なくとも5μ
m以上として当該部位で蓋材が裂ける危険性を少なくす
ることができる。また、その差αをH1 /2以下とする
ことにより、蓋材をハーフカット線に沿って切り裂き易
くすることができる。なお、全切り刃8の高さH1 、半
切り刃9の高さH2 およびその差αは、易開封性蓋材の
用途、材質または層構成によって上述の範囲内で随時設
定される。
【0057】全切り刃8の高さH1 と半切り刃9の高さ
2 との差αが5μm未満では、それらにより形成され
た蓋材のハーフカット線が深く形成されすぎることとな
るので、蓋材の強度低下が大きく、振動や衝撃によりハ
ーフカット線4で裂ける危険性が増すため好ましくな
い。一方、全切り刃8の高さH1 と半切り刃9の高さH
2 との差αがH1 /2を超えると、それらにより形成さ
れた蓋材のハーフカット線が十分深く形成されないの
で、切り裂きの抵抗力が増し、ハーフカット線4に沿っ
て切り裂くことが難しくなるため好ましくない。
【0058】本発明における全切り刃8と半切り刃9
は、図7に示すように、所定の間隔を隔てて配置した
り、図8に示すように、連続して配置して使用される。
【0059】全切り刃8と半切り刃9を所定の間隔を隔
てて配置した場合においては、例えば図1及び図2に示
すように、蓋材の外周の切り抜きラインと平行にハーフ
カット線を形成することができ、ハーフカット線4を精
度良く形成することができる。なお、全切り刃8と半切
り刃9とは、平行でも非平行でもよく、特に限定されな
い。従って、全切り刃8と半切り刃9との間隔を任意に
変化させることができ、その結果、蓋材の外周線とハー
フカット線4との間隔を任意に変化させることができ
る。
【0060】全切り刃8と半切り刃9を連続して配置し
た場合においては、例えば図9に示すように、全切り刃
8で打ち抜いて摘み部3を形成し、その摘み部3に連続
するように半切り刃9でハーフカットして引き裂き部1
2を形成することができる。全切り刃8と半切り刃9と
をこのように配置した打ち抜き型を採用することによ
り、摘み部3と引き裂き部12とを連続して形成するこ
とができる。そうして形成された蓋材は、その摘み部3
を掴んで引き上げることにより、その摘み部3に連続し
て設けられた引き裂き部12を起点として、ハーフカッ
ト線4に沿って蓋材を容易に引き裂くことができる。
【0061】さらに、全切り刃8と半切り刃9を刃渡り
方向に連続して配置した場合においては、例えば図10
に示すように、全切り刃8と半切り刃9との境界部分
に、刃の高さH3 が半切り刃9の高さH2 よりも5〜5
0μm短く且つ刃幅βが0.01〜2mmからなる段切
り刃13を形成することができる。すなわち、段切り刃
13は、その段切り刃13の高さH3 と半切り刃の高さ
2 との差が5〜50μm好ましくは10〜40μmで
あり、且つその段切り刃13の刃幅βが0.01〜2m
m好ましくは0.1〜0.5mmである。
【0062】こうした段切り刃13でハーフカットされ
た部分の蓋材の厚さは、半切り刃9でハーフカットされ
た部分の蓋材の厚さよりも厚くなる。そのため、段切り
刃13でハーフカットされた部分は、半切り刃9でハー
フカットされたハーフカット線4よりも切り裂き難くな
り、ハーフカット線4の切り裂き起点14となる。その
結果、例えば図9に示すように、摘み部3に引き続いて
ハーフカット線4が形成される態様において、その摘み
部3とハーフカット線4との境界にその切り裂き起点1
4が形成されていることになり、ハーフカット線4が容
易に裂けたり引き裂かれたりするのを防ぐことができ
る。段切り刃13の高さH3 と半切り刃9の高さH2
の差が5μm未満では、ハーフカット線4が容易に裂け
たり引き裂かれたりすることがあり、切り裂き起点14
としての効果を発揮できないことがある。一方、その差
が50μmを超えると、切り裂き起点14を引き裂く力
(抵抗)が大きくなり、それ自体が引き裂きにくくな
る。また、段切り刃13の刃幅βが0.01mm未満で
は、ハーフカット線4が容易に裂けたり引き裂かれたり
することがあり、切り裂き起点14としての効果を発揮
できないことがある。一方、段切り刃13の刃幅βが2
mmを超えると、切り裂き起点14を引き裂く力(抵
抗)が大きくなり、それ自体が引き裂きにくくなる。
【0063】次に、全切り刃、半切り刃、段切り刃の形
状について説明する。本発明においては、全切り刃8お
よび半切り刃9の形状を図11または図12に示す形状
とすることが好ましい。段切り刃13についても同様の
形状とすることができる。
【0064】図11に示す第1形態に係る刃の形状は、
刃物角度θ1 が10〜60°であり且つ刃先厚さWが
0.001〜0.1mmである。こうした形状からなる
全切り刃8および半切り刃9を使用することにより、蓋
材の打ち抜きとハーフカット線の形成時に、刃の折れを
防いでその形成を容易に行うことができる。なお、そう
した効果をより発揮させることができる好適な刃物角度
θ1 は20〜40°であり、刃先厚さWは0.005〜
0.01mmである。
【0065】この場合において、刃物角度θ1 が10°
未満では、特に先端部において折れやすく、蓋材の打ち
抜きとハーフカット線の形成時にしばしば刃を交換しな
ければならないので、その製造に支障が生じる。一方、
刃物角度θ1 が60°を超えると、打ち抜きやハーフカ
ットの形成が行い難くなる。また、刃先厚さWが0.0
01mm未満では、先端が尖りすぎているために、直ぐ
に折れてしまい易く、蓋材の打ち抜きとハーフカット線
の形成時にしばしば刃を交換しなければならないので、
その製造に支障が生じる。一方、刃先厚さWが0.1m
mを超えると、蓋材が切り難くなる。なお、この場合に
おいて、全切り刃の高さH1 および半切り刃の高さH2
が1〜3mmであり、刃の根本部分の幅Dが0.5〜5
mmであることが好ましく、この範囲の高さと幅を有す
ることにより、刃こぼれや刃折れが発生し難い刃とする
ことができ、蓋材を形成する際に繰り返し使用される刃
の耐久性をより向上させることができる。
【0066】また、図12に示す第2形態に係る刃の形
状は、2つの角度θ1 、θ2 で構成された刃物であり、
具体的には、刃先端角度θ2 が10〜60°の刃先部分
を有する刃物であって、その刃物角度θ1 が刃先端角度
θ2 より小さく且つ5〜50°で、刃先厚さWが0.0
01〜0.1mmであり、その刃先部分の高さL12が、
全切り刃8または半切り刃9の高さL11との関係におい
て、L11>L12>L11/2からなるものである。こうし
た形状からなる全切り刃8および半切り刃9を使用する
ことにより、蓋材の打ち抜きとハーフカット線の形成時
における刃こぼれや刃折れを防ぐことができ、繰り返し
打ち抜きが行われる場合においても、全切り刃8にあっ
ては蓋材の外周をきれいに打ち抜き続けることができ、
半切り刃9にあっては深さ精度良くハーフカット線の形
成を容易に行うことができる。なお、そうした効果をよ
り発揮させることができる好適な刃物角度θ1 は15〜
30°であり、刃先厚さWは0.005〜0.01mm
であり、刃先端角度θ2 は20〜40°である。
【0067】この場合において、刃物角度θ1 が5°未
満では、特に先端部において折れやすく、蓋材の打ち抜
きとハーフカット線の形成時にしばしば刃を交換しなけ
ればならないので、その製造に支障が生じる。一方、刃
物角度θ1 が50°を超えると、刃先端角度θ2 がさら
に広角になるので、打ち抜きやハーフカットの形成が行
い難くなる。また、刃先厚さWが0.001mm未満で
は、先端が尖りすぎているために、直ぐに折れてしまい
易く、蓋材の打ち抜きとハーフカット線の形成時にしば
しば刃を交換しなければならないので、その製造に支障
が生じる。一方、刃先厚さWが0.1mmを超えると、
蓋材が切り難くなる。また、刃先端角度θ2 が10°未
満では、特に先端部において折れやすく、蓋材の打ち抜
きとハーフカット線の形成時にしばしば刃を交換しなけ
ればならない。一方、刃先端角度θ2 が60°を超える
と、打ち抜きやハーフカットの形成が行い難くなる。な
お、この場合において、刃の根本部分の幅Dは、0.5
〜5mmであることが好ましく、この範囲の幅を有する
ことにより、折れ難い刃とすることができ、蓋材を形成
する際における刃の耐久性をより向上させることができ
る。
【0068】以上説明したように、本発明に係る易開封
性蓋材の製造方法においては、上述した形態からなる全
切り刃8および半切り刃9、ないし段切り刃13を採用
することによって、好適なハーフカット線を有する易開
封性蓋材を容易且つ生産性よく製造することができる。
【0069】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明の易開封性蓋材
を更に具体的に説明する。但し、本発明は、その要旨を
超えない限り、以下の図面に限定されるものではない。
また、図面に付した符号は、異なる図面においても、同
じ名称の部分には同じ符号を用いた。
【0070】(実施例1)図1は、本発明の易開封性蓋
材の一実施例の構成を示す図であり、(イ)は模式平面
図、(ロ)はA−A線における模式断面図である。
【0071】図1に示した易開封性蓋材100は、その
本体部2が円形に打ち抜かれて形成されると共に、その
外周の一部に摘み部3が外側に突出するように設けら
れ、更に、摘み部3の基部から内側にかけて、蓋材を開
封する際、切り裂こうとする線に沿って、機械的手段に
よるハーフカット線4が、蓋材100の外周から所定の
間隔、即ち、蓋材100をその周縁部で容器にヒートシ
ールする際のヒートシール部の間隔をあけて、蓋材10
0の内面側に設けられて構成されている。
【0072】尚、蓋材の外形は、円形に限らず、使用す
る容器の開口部の形状に合わせて任意の形状に形成する
ことができる。
【0073】また、ハーフカット線4についても、図示
したように易開封性蓋材100の摘み部3を除く外周の
内側全体に設けてもよいが、使用する容器や充填される
内容物などの品質特性に応じて、蓋材の一部に留めて、
一部分が開封されるようにしてもよい。
【0074】更に、ハーフカット線4を設ける面に関し
ても、図では蓋材100の内面側に設けた例を示した
が、蓋材100の外面側に設けることもできる。
【0075】また、図3は、本発明の易開封性蓋材を容
器にヒートシールした時の形態を説明する模式断面図で
あり、図3に示した蓋付き容器は、上部が開口し、開口
部の周囲に平坦なフランジ部6を備えたカップ状或いは
トレー状などの容器5の上部の開口部に、前記図1に示
したようなハーフカット線4が蓋材の内面側に設けられ
た構成の易開封性蓋材100を被せ、容器のフランジ部
6にヒートシールして密封して構成したものであり、易
開封性蓋材100の本体部は、容器5のフランジ部6の
外周と同寸法に形成されており、易開封性蓋材100の
本体部の外周の一部に外側に突出するように設けられた
摘み部3は、容器5のフランジ部6の外側に突出し、摘
み易くなっている。また、易開封性蓋材100の内面側
には、摘み部3の基部から内側にかけて、蓋材の外周に
沿い、且つ、周縁部のヒートシール部の間隔をあけてハ
ーフカット線4が設けられている。
【0076】従って、前記図1に示したような易開封性
蓋材の構成を採ることにより、蓋材を開封する際、易開
封性蓋材100の摘み部3を摘んで容易にハーフカット
線4に沿って、蓋材を切り裂いて開封することができ
る。
【0077】また、ハーフカット線4が機械的手段で形
成されているので、高価なレーザー光照射装置を必要と
せず、製造コストを低減することができる。
【0078】更に、例えば、図4、図5に示したような
打ち抜き装置(機械的手段)を用いて、蓋材の外周の打
ち抜きとハーフカット線4の形成とを、同一抜き型に設
けられた全切り刃と半切り刃とにより同時に行うことが
できるので、生産性がよく、また、ハーフカット線4の
位置ズレによる開封性不良などの品質不良もなくなり、
生産性と共に品質および歩留りを向上させることができ
る。
【0079】また、ハーフカット線4が蓋材の内面側に
設けられているので、蓋材を外面層、中間層、内面層
(シーラント層)などの積層構成とし、中間層にガスバ
リヤー層を設けた場合も、ハーフカット線4の深さをガ
スバリヤー層の手前で止めることも可能であり、ガスバ
リヤー性を損なうことなく易開封性に優れた蓋材を提供
することができる。
【0080】具体例として、前記の構成の易開封性蓋材
100を、外面層にPETフィルム(厚さ12μm)、
中間層にアルミニウム箔(厚さ7μm)、内面層(シー
ラント層)にポリオレフィン系樹脂フィルム(厚さ11
0μm)を用いて貼り合わせた積層フィルム(厚さ13
4μm)を蓋材1として、その内面側(シーラント層
側)にハーフカット線4を深さ107μmに設けて作製
し、容器にヒートシールして開封性のテストを行った結
果は、ハーフカット線4通りに蓋材を切り裂いて開封す
ることができ、易開封性は良好であった。この場合、中
間層のアルミニウム箔もハーフカット線で切断されてい
ないので、易開封性蓋材100はガスバリヤー性にも優
れている。この具体例におけるハーフカット線4の深さ
の比率は、蓋材の総厚Tに対して79.8%であった。
これをハーフカット線4が設けられた部位の蓋材の厚さ
でいえば27μmであり、当初の厚さの21.2%であ
る。
【0081】(実施例2)図2は、本発明の易開封性蓋
材の別の一実施例の構成を示す図であり、(イ)は模式
平面図、(ロ)はB−B線における模式断面図である。
【0082】図2に示した易開封性蓋材200は、その
本体部2が長方形に打ち抜かれて形成されると共に、そ
の外周の四つの角部のうち、一つの角部に摘み部3が外
側に突出するように設けられ、更に、摘み部3の基部か
ら内側にかけて、蓋材を開封する際、切り裂こうとする
線に沿って、機械的手段によるハーフカット線4が、蓋
材200の外周から所定の間隔、即ち、蓋材200をそ
の周縁部で容器にヒートシールする際のヒートシール部
の間隔をあけて、蓋材200の外面側に設けられて構成
されている。
【0083】この場合もハーフカット線4は、図示した
ように易開封性蓋材200の摘み部3を除く外周の内側
全体に設けてもよいが、使用する容器や充填される内容
物などの品質特性に応じて、蓋材の一部に留めて、一部
分が開封されるようにしてもよい。
【0084】このような構成を採ることにより、ハーフ
カット線4が、易開封性蓋材200の外面側に設けられ
ているので、例えば蓋材が外面層、中間層、内面層(シ
ーラント層)を順に積層した積層構成の場合でも、少な
くとも強度の大きい外面層をハーフカット線4で切断す
ることができる。従って、蓋材を開封する際、ハーフカ
ット線4による切り裂きを一層容易に行うことができ
る。
【0085】また、易開封性蓋材200の摘み部3が、
長方形の蓋材の角部に設けられているので、蓋材を開封
する際のハーフカット線4の両側への開き角度が90°
となり、長方形の辺部に摘み部を設けた場合よりも開き
角度を小さくできる。従って、摘み部3を摘んで易開封
性蓋材200を開封する際、切り裂き線がハーフカット
線4からずれる恐れが少なくなり、一層容易にハーフカ
ット線4に沿って易開封性蓋材200を開封することが
できる。
【0086】(実施例3)易開封性蓋材用材料として、
外面層にPETフィルム(厚さ12μm)、中間層にア
ルミニウム箔(厚さ7μm)、内面層(シーラント層)
にポリオレフィン系樹脂フィルム(厚さ110μm)を
用いて貼り合わせた積層フィルム(厚さ134μm)を
用いた。
【0087】この易開封性蓋材用材料に、表1に示す寸
法の試験刃であって、図11に示す第1形態からなる全
切り刃8と半切り刃9を有する試験刃1、2、5、6、
図12に示す第2形態からなる全切り刃8と半切り刃9
を有する試験刃3、4、7、8、図11に示す第1形態
からなる全切り刃8と半切り刃9と段切り刃13を有す
る試験刃9、図12に示す第2形態からなる全切り刃8
と半切り刃9と段切り刃13を有する試験刃10、を使
用して易開封性蓋材を作製した。なお、表2には、試験
刃1〜10を使用して作製された易開封性蓋材のハーフ
カット線部の厚さを示すと共に、容器にヒートシールし
た後の開封性テスト結果を示した。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、容器にヒートシールして用いられる蓋材であっ
て、予め個々の形状に打ち抜かれると共に、易開封性手
段としてハーフカット線が設けられ、特に蓋材の外周の
打ち抜きとハーフカット線との位置精度がよく、開封性
不良などの品質不良が少なく、生産性、品質、歩留りを
向上でき、また、レーザー光照射装置のような高価な設
備を必要とせず、製造工程も簡略化でき、易開封性に優
れると共に経済性にも優れた易開封性蓋材とその製造方
法を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の易開封性蓋材の一実施例の構成を示す
図であり、(イ)は模式平面図、(ロ)はA−A線にお
ける模式断面図である。
【図2】本発明の易開封性蓋材の別の一実施例の構成を
示す図であり、(イ)は模式平面図、(ロ)はB−B線
における模式断面図である。
【図3】本発明の易開封性蓋材を容器にヒートシールし
た時の形態を説明する模式断面図である。
【図4】本発明の易開封性蓋材の製造方法に用いる打ち
抜き装置の一例を説明する要部の模式断面図である。
【図5】本発明の易開封性蓋材の製造方法に用いる打ち
抜き装置の別の一例を説明する要部の模式断面図であ
る。
【図6】ハーフカット線が設けられた部位を説明する断
面図である。
【図7】全切り刃と半切り刃とが所定の間隔を隔てて形
成されている形態の一例を示す断面図である。
【図8】全切り刃と半切り刃とが刃渡り方向に連続して
形成されている形態の一例を示す断面図である。
【図9】摘み部と引き裂き部とが連続して形成されてい
る蓋材の一例を示す平面図である。
【図10】全切り刃と半切り刃とが刃渡り方向に連続し
て形成された境界部分に段切り刃が形成されている形態
の一例を示す断面図である。
【図11】全切り刃および半切り刃の形状の一例を示す
断面図である。
【図12】全切り刃および半切り刃の形状の他の一例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 蓋材 2 本体部 3 摘み部 4 ハーフカット線 5 容器 6 フランジ部 7 抜きカス 8 全切り刃 9 半切り刃 10 平板状抜き型 11 面盤 12 引き裂き部 13 段切り刃 14 切り裂き起点 20 ロール状抜き型 21 受けロール 100、200 易開封性蓋材 L11 全切り刃または半切り刃の高さ L12 刃先部分の高さ T 当初の蓋材の厚さ t ハーフカット線が設けられた部位の蓋材の厚さ H1 全切り刃の高さ H2 半切り刃の高さ H3 段切り刃の高さ α 全切り刃と半切り刃の高さの差 β 段切り刃の刃幅 W 刃先厚さ D 刃の根本部分の幅 θ1 刃物角度 θ2 刃先端角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 77/20 B65D 77/20 H 77/38 77/38 Fターム(参考) 3C027 JJ03 3E067 AA03 AB01 BA07A BB12A BB14A BB15A BB16A BB25A CA24 EA06 EA13 EB03 EB11 EB27 FA01 FC01 GD08 3E084 AA02 AA05 AA12 AA14 AB01 AB06 AB07 AB10 BA01 BA06 BA07 BA08 BA09 CA01 CA03 CB01 CB04 CC02 CC03 CC04 CC05 CC07 CC08 FA09 FD13 GB08 GB17 3E093 AA04 BB17 CC01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器にヒートシールして用いられる蓋材
    であって、該蓋材が予め個々の形状に打ち抜かれると共
    に、該蓋材の少なくとも一方の面に、該蓋材の開封時に
    切り裂こうとする線に沿って少なくとも一本の機械的手
    段によるハーフカット線が設けられていることを特徴と
    する易開封性蓋材。
  2. 【請求項2】 前記ハーフカット線が設けられた部位の
    蓋材の厚さが、5μm以上であり、蓋材の当初の厚さの
    70%以下であることを特徴とする請求項1に記載の易
    開封性蓋材。
  3. 【請求項3】 前記ハーフカット線が蓋材の内面側に設
    けられ、当該ハーフカット線が設けられた部位の蓋材の
    厚さが、5μm以上であり、蓋材の当初の厚さの50%
    以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    易開封性蓋材。
  4. 【請求項4】 前記ハーフカット線が、前記蓋材を打ち
    抜く抜き型に全切り刃と共に設けられた半切り刃によ
    り、打ち抜きと同時に設けられたハーフカット線である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の易
    開封性蓋材。
  5. 【請求項5】 容器にヒートシールして用いられる蓋材
    であって、予め個々の形状に打ち抜かれると共に、少な
    くとも一方の面に、該蓋材の開封時に切り裂こうとする
    線に沿って、少なくとも一本のハーフカット線が設けら
    れた易開封性蓋材の製造において、該蓋材の打ち抜きと
    ハーフカット線の形成とを同一抜き型に設けた全切り刃
    と半切り刃とで同時に行うことを特徴とする易開封性蓋
    材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記全切り刃の高さ(H1 )と前記半切
    り刃の高さ(H2 )との差(H1 −H2 )が、5μm以
    上、H1 /2以下であることを特徴とする請求項5に記
    載の易開封性蓋材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記全切り刃と前記半切り刃とが所定の
    間隔を隔てて形成されていることを特徴する請求項5ま
    たは6に記載の易開封性蓋材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記全切り刃と前記半切り刃とが刃渡り
    方向に連続して形成されていることを特徴とする請求項
    5または6に記載の易開封性蓋材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記全切り刃と前記半切り刃との境界部
    分には、刃の高さ(H3 )が当該半切り刃の高さ(H
    2 )よりも5〜50μm短く且つ刃幅が0.01〜2m
    mからなる段切り刃が形成されていることを特徴とする
    請求項8に記載の易開封性蓋材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記全切り刃および半切り刃は、刃物
    角度(θ1 )が10〜60°であり且つ刃先厚さが0.
    001〜0.1mmであることを特徴とする請求項5乃
    至9に記載の易開封性蓋材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記全切り刃または半切り刃は、刃先
    端角度(θ2 )が10〜60°の刃先部分を有し、刃物
    角度(θ1 )が前記刃先端角度(θ2 )より小さく且つ
    5〜50°で、刃先厚さが0.001〜0.1mmであ
    り、当該刃先部分の高さ(L12)が、前記全切り刃また
    は半切り刃の高さ(L11)との関係において、L11>L
    12>L11/2であることを特徴とする請求項5乃至9に
    記載の易開封性蓋材の製造方法。
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