JP7364332B2 - 食品用包装容器の蓋体及び容器本体、並びにこれらの製造方法 - Google Patents

食品用包装容器の蓋体及び容器本体、並びにこれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラスチック製のシートを熱成形して製造される食品用包装容器の構造に関する。
食料品の包装として、自宅でそのまま電子レンジで加熱することができる包装容器が知られている。特許文献1にはトップシール型の包装容器が開示されており、この包装容器は、食料品を入れる容器本体と、この容器本体の口を覆う蓋部と、から構成されている。蓋部は、フィルム材と、このフィルム材に形成された穴を覆うようフィルム材に重ねた剥離用のラベルと、から構成されている。ラベルが熱収縮するように構成されていて、包装容器は加熱によって自然と穴が開いて蒸気を外に出すことができる。
特開2014-43276号公報(段落[0106],[0107],図18)
特許文献1の包装容器を製造する際、ラベルをフィルム材に貼り付ける作業や設備(ラベラー)が必要となるので、製造コストが嵩んでしまう。また、ラベルが所定の貼り付け位置からずれてしまうと穴の一部が外に現れて、そこから異物が容器内側に入る虞がある。
そこで、ラベルに依らずに、使用前には蓋をした状態(密封性)を維持し、また使用時にはその一部を開くこと(開封性)ができる、蓋体や容器本体を成形することが望まれる。
そこで、本発明は、プラスチック成型品として、穴を開けることができる食品用包装容器の蓋体と容器本体更にこれらの製造方法とを提供することを目的とする。
第1の本発明は、プラスチック製の積層材構成されており、食品用包装容器の容器本体が上方に開ける口を覆う、上記食品用包装容器の蓋体である。上記積層材は、基材を一つだけ備えると共に、上記基材と異なる機能のフィルム層を備えている。上記蓋体は、平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部と、この平坦部に形成された穴開け用のハーフカット部と、を備えている。切れ込みが上記基材から上記フィルム層内に至っていて、上記ハーフカット部の厚みが下記の条件(A)を満たすことを特徴とする。
Figure 0007364332000001
蓋体は、着脱自在に取り付けたり、熱接合して取り付けたりするものでもよい。上記基材は、例えばポリプロピレンで容器外側を容器内側より融点が高く構成されたものなどを利用することができる。
第2の本発明は、プラスチック製の積層材構成されており、上方に開けた口が食品用包装容器の蓋体又はフィルム材で構成された蓋部によって覆われる、上記食品用包装容器の容器本体である。上記積層材は、基材を一つだけ備えると共に、上記基材と異なる機能のフィルム層を備えている。上記容器本体は、平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部と、この平坦部に形成された穴開け用のハーフカット部と、を備える。切れ込みが上記基材から上記フィルム層内に至っていて、上記ハーフカット部の厚みが上記条件(A)を満たすことを特徴とする
なお、食品用包装容器では、平坦部が蓋体や容器本体の少なくとも一方に設けられる。
第3の本発明は、平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部を備えた、食品用包装容器の蓋体を製造する方法であって、プラスチック製のシート材から上記蓋体を、上記平坦部を備えたプラスチック成型品として製造する工程と、上記プラスチック成型品の上記平坦部に加工を施す工程と、を備え、上記平坦部に加工を施す工程では、プレス機械のスライドを支える三つ以上の軸をそれぞれ独立に駆動して平行度を制御しながら、上記スライドに装着した真直度が0.1/100L以内である切断刃を上記平坦部に入れて、上記条件(A)を満たす穴開け用のハーフカット部を形成することを特徴とする。ここで、真直度は刃先の直線性の公差を表す。0.1/100Lは、刃先が直線で100mm延びた場合での許容される誤差の範囲が0.1mmであることを表しており、刃先が弧状に延びた場合も同様の誤差の許容範囲を表す。上記蓋体は、単一の樹脂層で構成されるものに限らず、フィルム層などを基材に重ねた積層材を利用して構成されてもよい。
第4の本発明は、平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部を備えると共に、上方に口を開けている、食品用包装容器の容器本体を製造する方法であって、プラスチック製のシート材から上記容器本体を、上記平坦部を備えたプラスチック成型品として製造する工程と、上記プラスチック成型品の上記平坦部に加工を施す工程と、を備え、上記平坦部に加工を施す工程では、プレス機械のスライドを支える三つ以上の軸をそれぞれ独立に駆動して平行度を制御しながら、上記スライドに装着した真直度が0.1/100L以内である切断刃を上記平坦部に入れて、上記条件(A)を満たす穴開け用のハーフカット部を形成することを特徴とする。上記容器本体は、単一の樹脂層で構成されるものに限らず、フィルム層などを基材に重ねた積層材を利用して構成されてもよい。
本発明によれば、特許文献1の包装容器と異なり、ラベルなどを貼り付けて穴を塞ぐ作業やそのための設備が不要であるので、製造コストを低減することができる。また、ラベルが不要のため、貼り付け位置がずれて異物が穴から内部に侵入することも起こり得ず、食料品を容器外から適切に保護することができる。
(a)は本発明の第1実施形態の食品用包装容器の平面図であり、(b)は(a)の食品用包装容器の開封部を拡大して示す平面図であり、(c)は(a)の食品用包装容器のハーフカット部の他の構成例を拡大して示す平面図である。 図1(a)のA-A線に沿った食品用包装容器の断面図である。 (a)は図1のB-B線に沿った平坦部の断面を拡大した図であり、(b)は(a)のハーフカット部を形成する刃を示す図であり、(c)は(b)の刃先を拡大した斜視図である。 (a)と(b)とは本発明の第1実施形態の食品用包装容器の嵌合構造の他の構成例を示す断面図である。 (a)は本発明の第1実施形態の食品用包装容器を製造するプレス機械の概略斜視図であり、(b)は(a)のプレス機械の部分正面図である。 本発明の第1実施形態の食品用包装容器の使用方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態の食品用包装容器の平面図である。 (a)は図7のC-C線に沿った食品用包装容器の断面図であり、(b)は(a)の食品用包装容器の開封部を開けた状態を示す断面図であり、(c)は(a)の蓋体の他の構成例を示す部分断面図である。 本発明の第2実施形態のハーフカット部周辺の断面の拡大図である。 (a)と(b)とは本発明の第2実施形態の食品用包装容器の操作部の他の構成例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の食品用包装容器の使用方法を説明するための断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態の食品用包装容器の平面図であり、(b)は(a)のE-E線に沿った食品用包装容器の断面図であり、(c)は(a)の食品用包装容器の開封部を開けた状態を示す断面図である。 本発明の食品用包装容器の実験例を示す概略斜視図である。 (a)と(b)とは図13の実験に用いる試験片の断面を拡大した図である。
1,2,3 食品用包装容器
10,10A,10B 容器本体
11,11B 底部
12 側面部
13,13A 本体フランジ部
20,20A,20B 蓋体
200 基材
200A 積層材
201 フィルム層
21 天面部
22 嵌合部
22A 水平部
22B 折り返し部
23,23A 蓋フランジ部
231 外郭部
24 傾斜状部
25 突出部
251 頂部
26 ラベル貼付面
27 操作部
271A,271B 面
28 埋め込み部
28A 浅底部
30 平坦部
310 開封部
311 非切断部
315 非切れ込み部
320 ハーフカット部
321 切れ込み
40 穴
50 プレス機械
51A スライド
51B ボルスタベッドプレート
51C 型
52 軸
53 駆動部
54 制御部
60 切断刃
70 成形体
80 食料品
90 可動部
91 端部
100 試験片
(第1実施形態)
図1(a)は本発明の第1実施形態の食品用包装容器1を示す平面図であり、図2は図1(a)のA-A線に沿った食品用包装容器1の断面図である。食品用包装容器1は、容器本体10と、容器本体10に着脱自在に取り付けられる蓋体20と、から構成されている。
容器本体10は、底部11と、底部11の周縁から立ち上がった側面部12と、側面部12の上端部から外側へ延びたフランジ部(以下、本体フランジ部13と呼ぶ。)と、を備えている。側面部12の上端部が口を構成し、蓋体20がこの口を塞ぐよう容器本体10に取り付けられる。
蓋体20は、天面部21と、天面部21のまわりに設けられていて容器本体10の口に嵌まる嵌合部22と、嵌合部22から外側へ延びて縁を形成するフランジ部(以下、蓋フランジ部23と呼ぶ。)と、を備えている。
天面部21は、平面視で円形の領域として形成されている。この天面部21は、図示例では全体に亘って平坦に形成されているが、一部が上方へ突き出たり、一部が下方へ窪んだりして、平らな部分と凸の部分や凹んだ部分とが入り混じって構成されてもよい。以下、平らに形成された領域を平坦部30と呼ぶ。蓋体20は、平坦部30を利用して、一部を立ち上げたり、容器本体10の底側へ押し込んだりして穴が開くよう、開封部310を備えている。
図1(b)は開封部310を拡大して示す平面図である。開封部310は、平坦部30の中央で円形状の領域として設けられていて、開封部310は、その周縁の一部がまわりの平らな部分と切れ目無くつながる非切断部311を備えている。図1(b)は非切断部311を二点鎖線で表している。また、残りの周縁はハーフカット部320を介してまわりの平らな部分と分離可能につながっており、図1(b)はハーフカット部320を実線で表している。
図3(a)は図1のB-B線に沿った蓋体20の一部を拡大した断面図であり、ハーフカット部320は、図3(b)に示す切断刃60の刃先61が平坦部30(平らな部分)を貫通しないよう途中で止められて切れ込み321が形成された、周辺より厚みの薄い部分である。平坦部30の厚みt1とハーフカット部320の厚みt2とは、以下の(1)と(2)の範囲に設定されている。
Figure 0007364332000002
厚みt2は、ハーフカット部320で残っているつながり部分の厚みで、以下の方法により計測した値である。ハーフカット部320を含めて平坦部30をカッター刃で切断し、ハーフカット部320の断面を光学顕微鏡等で観察し、その切断箇所での厚みを測定する。このような測定をハーフカット部320の複数個所で例えば三箇所で行い、測定した各値から平均を求めて、ハーフカット部320の厚みt2とする。
図1(a)では、ハーフカット部320として、切れ込み321が平面視でC字型に一筋の線として形成されているが、図1(c)に示すように複数の切れ込み321と非切れ込み部315とが開封部310のまわりで交互に並んでもよい。非切れ込み部315は、近接する二つの切れ込み321の間に設けられて開封部310とそのまわりの平らな部分とをつないでおり、切れ込みを有さずに形成され、さらに切断可能に形成されている。
傾斜状部24が、天面部21の周縁から外側へ延びており、平坦部30から徐々に下がる斜面を構成している。嵌合部22は、傾斜状部24の下端から外側へ延びた水平部22Aと、さらにその端から上方へ延びて容器本体10の内面に合わさる折り返し部22Bと、を備えている。
蓋体20は、上記のように中央の平坦部30が最も高い部分を構成する凸型の形状に限られるものではなく、平坦部30やそのまわりを他の形状に変えてもよい。例えば斜面を省いたり、蓋体20を容器本体10の口の内側に嵌合する内嵌合式から図4(a)に示すように蓋フランジ部23の端から下方へ延びた外郭部231で本体フランジ部13の端を押さえる外嵌合式の構造を利用したり、図4(b)に示すように蓋フランジ部23の内側全体を天面部21(平坦部30)として構成すると共に容器本体10の口より内側へ侵入する落とし蓋として形成し、さらに蓋フランジ部23が本体フランジ部13を内側から外側へ亘って覆う内外嵌合式の構造を利用してもよい。
容器本体10と蓋体20とは、材料は限定されものではないが、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂またはポリエステル系樹脂を利用することができる。本実施形態の食品用包装容器1は、プラスチック成型品として、ポリスチレン,ポリプロピレン(PP),PET、混合樹脂等でできたシート材を熱で軟化させ、さらに型で真空成形或いは圧空成形する。食品用包装容器1は、透明性を有し、曇りの程度としてヘーズを15%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下で構成される。なお、食品用包装容器1は透明性を備えるものに限らず、不透明などに構成してもよい。また、蓋体20と容器本体10とはヒンジ部を介して一体に構成されてもよい。
ハーフカット部320は、上記の成形工程の後、プラスチック成型品に加工を施す工程によって形成する。加工工程は、ハーフカット部320として切れ込み321を切断刃60によって形成し、さらに全長に亘って同じ深さにすることが望ましい。
切断刃60として、真直度が、好ましくは0.05/100L以内、より好ましくは0.01/100L以内に構成された刃を用いる。ここで、図3(c)を用いて真直度について説明すると、設計で直線に延びた刃先61を中心の軸として二点鎖線で示す円筒が誤差の許容範囲の外延を表し、製造した刃先61がこの表面或いはその中に配置されることを意味する。0.1/100Lの切断刃60であれば、範囲は、直径(φ)0.1mmの円の領域を、この領域に垂直な方向へ長さ(L)100mm延ばして規定される。図1(a)の平面視に示すC字型のハーフカット部320の形成用に、これと同様に刃先が弧状に延びた切断刃60を用いる。刃先61が弧状に延びている場合も円筒に在ることを意味し、範囲は、設計で弧状に延びた刃先61を直線に変換しこの直線を中心の軸として許容範囲の円筒として、真っ直ぐ延ばした長さ(L)に対して規定される。また、真直度は切断するシートに対して平行な刃先の公差も表している。ここで、こうした切断刃の測定には3Dスキャナーを用いることができる。
加工工程ではプレス機械が刃先61の水平度を保って行い、プレス機械として4軸独立制御の高精度の加工機を利用する。図5(a)に示すように、プレス機械50は、スライド51Aと、このスライド51Aを支える4つの軸52と、各軸52を駆動する4つの駆動部53と、制御部54と、を備えている。軸52はボールねじで構成され、駆動部53がサーボモータで構成されており、制御部54によってサーボモータがボールねじを回転する。このような軸52の駆動をそれぞれ独立に行う。なお、スライド51Aを支える軸52は、四つに限るものではない。例えばプレス機械50が軸52を三つ以上備え、制御部54が、スライド51Aが水平に保持されるよう、各軸52を個別に制御してもよい。
図5(b)に示すように切断刃60が真直度を0.1/100L以内としてスライド51Aに取り付けられる。この切断刃60は、刃先61が円弧状に延びたC字型で、図3(b)に示す先端が30°~60°の角度θに尖って形成されている。図3(b)に示す、両刃の切断刃60に限らず片刃を用いてもよい。切断刃60は、超硬合金として、炭化タングステン・コバルト系の合金で構成されている。さらにプレス機械50では、ボルスタベッドプレート51Bが型51Cを保持する。
スライド51Aを上昇させた状態で成形体70を型51Cの上に置き、スライド51Aの下死点を所望の位置に設定して降下させる。これにより、成形体70の構成の内、平らな部分(平坦部30)に切断刃60によってハーフカット部320を形成する。
切断刃60して刃先の直線性の精度が高い刃が望ましく、株式会社ファインテックが製造する超硬刃(商品名;ファイリー刃、刃先の直線性;0.003/100L)を利用することができる。平行度と下死点とを高精度に制御することができるプレス機械50が望ましく、株式会社放電精密加工研究所が製造する加工機(商品名;ZENFormer,4軸独立制御)を利用することができる。
このように構成された食品用包装容器1の使用方法について説明する。
食料品を食品用包装容器1に入れた状態で、蓋体20を取り付ける。この際、蓋体20の嵌合部22を容器本体10の口に嵌めることで、蓋体20が固定される。蓋体20の開封部310は、ハーフカット部320を介して周辺の平らな部分とつながっていることで、動きが規制される。このように蓋をした状態では、食料品の上方は隙間無く蓋体20で覆われる。
食品用包装容器1に入れた食料品を電子レンジで加熱するような場合、ハーフカット部320を切断して例えば図6に示すように開封部310を容器内側へ押し込んで穴40を開ける。食料品80を加熱する過程で発生する蒸気が穴40から外に出る。
第1実施形態の食品用包装容器1によれば、蓋体20が、穴開け用に所定の厚みt2を残したハーフカット部320を備える。これは、従来の食品用包装容器の蓋材を貫通した穴と異なり、ラベルなどを貼り付けて塞ぐ作業やそのための設備が不要であるので、製造コストを低減することができる。
また、ラベルが不要のため、貼り付け位置がずれて異物が穴から内部に侵入することも起こり得ず、食料品を容器外から適切に保護することができる。さらに、使用の際には、ハーフカット部320で残っているつながり部分を切断するだけで、部分的に穴40を簡単に開けることができる。
蓋体20が嵌合部22によって容器本体10に着脱自在に取り付けることができる。これにより、加熱した食料品80の一部を外に取り出した後など、繰り返し蓋体20で食料品80を覆うことができる。
(第2実施形態)
図7は本発明の第2実施形態の食品用包装容器2の平面図であり、図8(a)は図7のC-C線に沿った食品用包装容器2の断面図である。食品用包装容器2は、第1実施形態の食品用包装容器1と同様に、容器本体10Aと、蓋体20Aとから構成されているが、第1実施形態と異なり蓋体20Aが嵌合部22を備えていない。蓋体20Aは、容器本体10Aと、周縁の部分を重ね合わせて固定されるように構成されている。第1実施形態の食品用包装容器1の構成と同じ或いは同様の構成には同じ符号を用いて、それらの説明を省略する。
容器本体10Aと蓋体20Aのフランジ部(以下、本体フランジ部13A,蓋フランジ部23Aと呼ぶ。)が、互いに重ね合わせることができるように外側に延びた平たい面に形成されていて、これらを重ね合わせた状態でシール機によって熱接合することで、蓋体20Aが容器本体10Aに取り付けられる。本体フランジ部13Aと蓋フランジ部23Aの幅wは好ましくは3mm以上である。
蓋体20Aや容器本体10Aは、図3に示す単一の層で構成された基材200を成型して製造することに加えて、複数の層で構成された積層材で構成されてもよい。例えば、図9に示すように、基材200の内側にフィルム層201を重ね合わせた積層材200Aを用いてもよい。フィルム層201としては、ガスバリア層、防湿層、ヒートシール層などの機能を基材200に加えることができる。積層材が、ポリオレフィン系樹脂の基材200と、これ重ねる複数の層とで構成される場合、ポリオレフィン系の樹脂の重量が積層材全体での樹脂の重量の70%以上とすることが望ましい。
図示例の積層材200Aでは、ハーフカット部320の切れ込み321がフィルム層201内に至っていて、ハーフカット部320の厚みt2がフィルム層201で残った部分の厚さであり、これが上記(2)の範囲に設定される。図示を省略するが、フィルム層201に切れ込み321を入れずにハーフカット部320を構成してもよいし、或いは切れ込み321が容器内側からフィルム層201を切断して基材200にだけつながり部分を残してハーフカット部320を構成してもよい。また、積層材200Aがガスバリア層等を挟んで構成されている場合も、切れ込み321がガスバリア層等を切断してもよい。
さらに蓋体20Aは、図8(a)に示すように、中央の平らな平坦部30の周縁から上方へ突き出た突出部25を備えている。この突出部25は、正面側を除いて、平坦部30まわりに設けられており、これらが連なって平坦部30を囲っている。突出部25の最も高い部分を構成する頂部251は、高さを揃えて構成されており、そこからそれぞれ外側に下る斜面が蓋フランジ部23Aまで延びている。平坦部30より正面側には、ラベル貼付面26が形成されている。なお、蓋体20Aは、ラベル貼付面26を省いて構成したり、平坦部30のまわり全体を囲うよう突出部25を設けてもよい。
開封時に穴開けを容易にするための操作部27が、ハーフカット部320より内側の領域、つまり平坦部30と一体に設けられている。この操作部27は、上方へ突き出ており、その高さhは突出部25の高さHを超えないように設定されている。操作部27の平坦部30からの高さhは、好ましくは5mm以上である。また、操作部27は、対向する一対の面271A,271Bを備えており、摘むことができるように構成されている。
また、蓋体20Aは、開封部310に近接して容器本体10Aの底部側へ窪んだ埋め込み部28を備えている。開封部310が図7で二点鎖線で示す非切断部311を軸として回転させることができるように構成されており、埋め込み部28は、図8(a)で矢印Dで示す方向へ開封部310を回転させる方向に設けられていて、操作部27を入れることができる。埋め込み部28は、操作部27が嵌ることができるように大きさや深さを選定して構成されている。埋め込み部28は、図8(b)に示すように、操作部27を摘まんで穴40を開けた後、操作部27を180度回転させた状態を維持することができる。
図8(c)は、操作部27を固定する構造の変形例を示す断面図であり、操作部27を180度回転させた状態を表している。蓋体20Aは、開封部310の周縁領域を入れる浅底部28Aを埋め込み部28に隣接して設けて、操作部27を埋め込み部28と浅底部28Aとに収納するよう、構成されてもよい。
操作部27は、摘まみとして機能させる構成に限るものではなく、例えば図10の(a)と(b)とに示すように、押してハーフカット部320を容易に切断できるようボタン状に形成してもよい。
第2実施形態の容器本体10Aと蓋体20Aも、第1実施形態と同様に、樹脂製のシート材を成型した後、切断刃60を備えたプレス機械50を用いて平坦部30にハーフカット部320を形成して、製造することができる。成形の際に突出部25、操作部27、埋め込み部28などが平坦部30と一体に成型して形成されるが、これら突出部25、操作部27、埋め込み部28などを省略して食品用包装容器2を製造してもよい。
容器本体10Aや蓋体20Aが基材200と熱接合用のシール層とを有する積層材で構成され、さらに積層材がポリプロピレンを主体として構成されている場合には、最も外側に設けられる最外層の融点T1とシール層の融点T2との差(T1-T2)が10℃以上50℃未満とすることが望ましい。
このように構成された食品用包装容器2の使用方法について説明する。
食料品を容器本体10Aに入れた状態で、蓋体20Aを取り付ける。この際、本体フランジ部13Aと蓋フランジ部23Aとを重ね合わせた状態で、シール機で接合することで、蓋体20Aが固定される。蓋体20Aの開封部310はハーフカット部320を介して周辺の平らな部分とつながっていることで、動きが規制される。このように蓋をした状態では、食料品の上方は隙間無く蓋体20Aで覆われる。
食品用包装容器2に入れた食品を電子レンジで加熱する場合には、蓋体20Aを容器本体10Aに取り付けて密封した状態で電子レンジのテーブルに載せる。食料品が加熱される過程で、食品用包装容器2の内側の圧力が次第に高くなる。この圧力が食品用包装容器2の構成の内、切れ込み321を入れて弱く構成されたハーフカット部320に作用して、残りのつながり部分が切れる。これにより、図11に示すように開封部310が、破線で示す当初の位置から実線で示す高い位置へ、蒸気に押されて立ち上がる。穴40が、加熱の途中で開いて、蒸気を外に逃がすことができる。なお、加熱前に、第1実施形態と同様に、ハーフカット部320を切断して穴40を開けてもよい。
このように食品用包装容器2によれば、本体フランジ部13Aと蓋フランジ部23Aとがヒートシールされていることで、第1実施形態より密封性を高めることができる。さらに、ガスバリア層を食品用包装容器2に付与することができるので、一層、密封性を高めることができる。
平坦部30と開封部310との周りが、突出部25で囲われていることで、操作部27などに不要な力が作用することを低減できる。これにより、食品用包装容器2の密封した状態を確保することができる。
(第3実施形態)
図12は本発明の第3実施形態の食品用包装容器3を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のE-E線に沿った断面図である。食品用包装容器3は、第1実施形態の食品用包装容器1と同様に、容器本体10Bと、蓋体20Bとから構成されているが、第1実施形態と異なり開封部310が容器本体10Bに設けられている。容器本体10Bは、底部11Bの中央の領域が、着地する周縁の領域より高い位置に設けられていると共に平坦部30として構成されている。さらに、ハーフカット部320が底部11Bの平坦部30に形成されている。底部11Bでは、中央の領域が上記(1)の厚みt1で構成され、さらにハーフカット部320が上記(2)の厚みt2を残した部分として形成されている。上記の第1実施形態の食品用包装容器1と同じ或いは同様の構成には同じ符号を用いて、それらの説明を省略する。
食品用包装容器3によれば、底部11Bに設けたハーフカット部320を切断して、図12(c)に示すように開封部310を捲り、容器本体10Bに部分的に穴40を開けることができる。
以下、食品用包装容器1~3に設けられる開封部310の実験例を説明する。
(測定条件)
図13に示すように、C字型のハーフカット部320を備えた試験片100を用いて、ハーフカット部320で規定される開封部310の開き具合(開封性)と閉じ具合(密封性)とを確かめた。試験片100は、4軸独立制御のプレス機械で、ハーフカット部320をプラスチックでできた矩形の基材200に形成して、製造した。この製造の際、切断刃60は、超硬刃(株式会社ファインテック,商品名;ファイリー刃、刃先の直線性;0.003/100L)を利用し、プレス機械50は加工機(株式会社放電精密加工研究所,商品名;ZENFormer,4軸独立制御)を利用した。
各実験では、ハーフカット部320の厚みt2、基材200の厚みt1或いはそれにフィルム層201を重ねて構成した場合には全体の厚みをt1、刃の挿入方向、開封部310の開け方(以下、開封方法と呼ぶ。)を変えている。
ハーフカット部320の厚みt2の測定は、試験片100を切断してハーフカット部320の断面を、光学顕微鏡(KEYENCE社製;VHX-2000)及びレンズ(KEYENCE社製;VH-Z100UR)を用いて倍率400倍で観察し、切断箇所の厚みを測定した。ハーフカット部320の三箇所で厚みをそれぞれ測定し、各値から平均を求めてそのハーフカット部320の厚みt2として取り扱った。
ハーフカット部320は、平面視で半径10mmの円周の一部を欠いた形であり、切れ目無く続いていて全長が47mmに設定されている。測定装置(Instron社製,electromechanical testing systems, モデル番号5565)によって、その可動部90の端部91(直径φ12mm)をハーフカット部320より内側の平らな領域(開封部310)に圧縮速度200mm/minで押し当てる。そして、ハーフカット部320が切断した時点で測定を終了する。測定装置が、その際のピークの最大値を開封の強度(以下、開封強度と呼ぶ。)[kg]として計測した。
(実験例1)
基材200は、ポリプロピレンで容器外側を容器内側より融点が高く構成されており、全体の厚みt1が300μmである。ハーフカット部320が、図14(a)に示すように、切断刃60を容器外側から入れて形成されており、厚みt2が15μmである。開封方法として、開封部310を容器外側へ移動させる『引き』として、容器内側からの可動部90による開封部310への加圧を、行った。
実験例1では、開封強度は1.7[kg]であった。このハーフカット部320で動きが規制された開封部310は、容易に開封することができ、またハーフカット部320で動きが規制された状態を安定して保つことができる。実験例1の総合評価は、良(○)である。
(実験例2)
実験例2は、実験例1と同じ試験片100を利用しているが、開封方法が異なる。実験例2では、開封方法として開封部310を容器内側へ移動させる『押し』として、容器外側からの可動部90による開封部310への加圧を、行った。
実験例2の開封強度は1.7[kg]であった。このハーフカット部320で動きが規制された開封部310は、容易に開封することができ、またハーフカット部320で動きが規制された状態を安定して保つことができる。実験例2の総合評価は、良(○)である。
実験例1と実験例2とから、開封方法の違いで取扱いに影響は無いことが分かった。
(実験例3,4)
実験例3,4は、実験例1と同じ基材200を利用しているが、ハーフカット部320の配置が異なる。実験例3,4では、ハーフカット部320は、図14(b)に示すように、切断刃60が容器内側から入れられて形成されており、厚みt2は、実験例1,2と同じ15μmである。実験例3の開封方法が『引き』で、実験例4の開封方法が『押し』である。
実験例3と実験例4の開封強度は何れも1.7[kg]であった。このハーフカット部320で動きが規制された開封部310は、容易に開封することができ、またハーフカット部320で動きが規制された状態を安定して保つことができている。実験例3と実験例4の総合評価は、それぞれ良(○)である。
実験例1~実験例4から、ハーフカット部320を設ける面が表であるか裏であるかの違いで取扱いに影響は無いことが分かった。
(実験例5)
実験例5は、実験例1と同じ基材200を利用しているが、ハーフカット部320の厚みt2が異なる。実験例5では、厚みt2が5μmである。
実験例5の開封強度は0.8[kg]であった。このハーフカット部320で動きが規制された開封部310は、実験例1と比べると、一層容易に開封することができるが、ハーフカット部320による開封部310を固定させる機能が低くなった。実験例5の総合評価は、可(△)である。
実験例5から、切れ込みでの残りの厚み寸法を小さくしたが、食品用包装容器に使用する際には大きな影響は無いことが分かった。
(実験例6)
実験例6は、実験例1と同じ基材200を利用しているが、ハーフカット部320の厚みt2が異なる。実験例6では、厚みt2が20μmである。ハーフカット部320の設ける面、開封方法は、実験例1と同じである。
実験例6の開封強度は2.3[kg]であった。実験例1と比べると、穴を開ける際に開封部310の操作に力を増す必要があるが、ハーフカット部320による開封部310を固定させる機能が強化される。実験例6の総合評価は、可(△)である。
実験例6から、切れ込みでの残りの厚み寸法を大きくしたが、食品用包装容器に使用する際には大きな影響は無いことが分かった。
(実験例7)
実験例7は、実験例1と異なる基材200を利用した。実験例7の基材200は、材料としては実験例1と同じであるが、全体の厚みt1が250μmである。ハーフカット部320の設ける面、その厚みt2、開封方法は、実験例1と同じである。
実験例7の開封強度は1.7[kg]であった。このハーフカット部320で動きが規制された開封部310は、容易に開封することができ、またハーフカット部320で動きが規制された状態を安定して保つことができる。実験例7の総合評価は、良(○)である。
実験例1と実験例7から、基材200の全体の厚みt1の違いで取扱いに影響は無いことが分かった。
(実験例8)
実験例8は、実験例1と異なる基材200を利用した。実験例8の基材200は、ポリプロピレン(250μm)の内側に接着剤を介して低密度ポリエチレンのフィルム層(50μm)を設けた積層材を利用した。ハーフカット部320の厚みt2が30μmである。ハーフカット部320の設ける面、開封方法は、実験例1と同じである。
実験例8の開封強度は3.2[kg]であった。実験例1と比べると、穴を開ける際に開封部310の操作に力を増す必要があるが、ハーフカット部320による開封部310を固定させる機能が強化される。実験例8の総合評価は、可(△)である。
実験例8から、積層材を利用すると共に切れ込み321での残りの厚み寸法を大きくしたが、食品用包装容器に使用する際には大きな影響は無いことが分かった。
(実験例9)
実験例9は、実験例1と異なる基材200を利用した。実験例9の基材200は、A-PETで構成されており、厚みt1が300μmである。ハーフカット部320の厚みt2、ハーフカット部320の設ける面、開封方法は、実験例1と同じである。
実験例9の開封強度は2.5[kg]であった。実験例1と比べると、穴を開ける際に開封部310の操作に力を増す必要があるが、ハーフカット部320による開封部310を固定させる機能が強化される。実験例9の総合評価は、良(○)である。
実験例9から、基材200を構成する材料の違いは、食品用包装容器に使用する際に大きな影響は無いことが分かった。
(比較例1)
比較例1は、実験例1と同じ基材200を利用しているが、ハーフカット部320の厚みt2が異なる。比較例1では厚みt2が0.5μmである。
比較例1の開封強度は0.1[kg]であった。実験例1と比べると非常に容易に開封することができるが、ハーフカット部320による開封部310を固定させる機能が劣る。比較例1の総合評価は、不可(NG)である。
比較例1から、切れ込み321での残りの厚み寸法としては、1μm以上必要である。
(比較例2)
比較例2は、実験例1と同じ基材200を利用しているが、ハーフカット部320の厚みt2が異なる。比較例2では、厚みt2が55μmである。
比較例2の開封強度は5.2[kg]であった。実験例1と比べると、穴を開ける際に開封部310の操作に大きな力が必要である。比較例2の総合評価は、不可(NG)である。
比較例2から、切れ込み321での残りの厚み寸法としては、50μm以下とすることが望ましい。
以下の表1は、上記の実験例での基材の構成や厚みt1,t2と、刃の挿入方向、開封方法をそれぞれ示している。
Figure 0007364332000003
以下の表2は、実験例1~9、比較例1~2の開封強度、開封性、密封性、総合評価を示している。
Figure 0007364332000004
(実験結果)
上記の実験例1~9と比較例1~2とから、開封部310の開封性と密封性は、平坦部30の構成(単一の層、積層材)やまたその厚みt1よりも、ハーフカット部320の厚みt2に依存している。ハーフカット部320の厚みt2は、上記(2)の1μm以上、50μm以下であり、好ましくは下記(3)、さらに好ましくは(4)の範囲である。
Figure 0007364332000005
本発明は、上記説明や図示例に限定されずに構成することができ、例えば開封部の大きさや形、またその数も一つに限らず、複数設けてもよい。
食品用包装容器を構成する材料も上記のものに限らず、穴が開いた樹脂製シートと、ハーフカット部320を設けた樹脂製フィルムとが重なった積層材を用いてもよい。この積層材は、ハーフカット部で囲われる領域と穴の領域とが厚み方向に並んでいる。積層材を成型して蓋体や容器本体を製造し、使用の際にはハーフカット部320で残っているつながり部分を切断し、例えばフィルムの開封部310をシートの穴に押し込んで開けることができる。

Claims (9)

  1. プラスチック製の積層材で構成されており、食品用包装容器の容器本体が上方に開ける口を覆う、上記食品用包装容器の蓋体であり、
    上記積層材は、基材を一つだけ備えると共に、上記基材と異なる機能のフィルム層を備えており、
    上記蓋体は、平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部と、この平坦部に形成された穴開け用のハーフカット部と、を備え、
    切れ込みが上記基材から上記フィルム層内に至っていて、上記ハーフカット部の厚みが下記の条件(1)を満たし、かつ、上記容器本体に着脱自在に取り付けることができることを特徴とする、食品用包装容器の蓋体。
    Figure 0007364332000006
  2. プラスチック製の積層材で構成されており、食品用包装容器の容器本体が上方に開ける口を覆う、上記食品用包装容器の蓋体であり、
    上記積層材は、基材を一つだけ備えると共に、上記基材と異なる機能のフィルム層を備えており、
    上記蓋体は、平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部と、この平坦部の周縁から外側に延びる傾斜状部と、前記平坦部に形成された穴開け用のハーフカット部と、を備え、
    切れ込みが上記基材から上記フィルム層内に至っていて、上記ハーフカット部の厚みが下記の条件(1)を満たすことを特徴とする、食品用包装容器の蓋体。
    Figure 0007364332000007
    の蓋体。
  3. 上記容器本体の本体フランジ部と重ね合わせることができる蓋フランジ部を備えており、
    さらに上記積層材が、最も外側に設けられていて融点がT1の最外層である上記基材と、上記容器本体との熱接合用で融点がT2のシール層である上記フィルム層と、を有しており、
    融点の差(T1-T2)が10℃以上50℃未満であることを特徴とする、請求項1に記載の蓋体。
  4. 上記フィルム層がガスバリア層であることを特徴とする、請求項1に記載の蓋体。
  5. 穴開け用の領域が上記ハーフカット部で囲われており、さらにこの領域に、上記平坦部と一体の穴開け用の操作部を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の蓋体。
  6. プラスチック製の積層材で構成されており、上方に開けた口が食品用包装容器の蓋体又はフィルム材で構成された蓋部によって覆われる、上記食品用包装容器の容器本体であり、
    上記積層材は、基材を一つだけ備えると共に、上記基材と異なる機能のフィルム層を備えており、
    上記容器本体は、平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部と、この平坦部に形成された穴開け用のハーフカット部と、を備えており、
    切れ込みが上記基材から上記フィルム層内に至っていて、上記ハーフカット部の厚みが下記の条件(2)を満たすことを特徴とする、食品用包装容器の容器本体。
    Figure 0007364332000008
  7. 平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部を備え、かつ、食品用包装容器の容器本体に着脱自在に取り付けることができる蓋体を製造する方法であって、
    プラスチック製のシート材から上記蓋体を、上記平坦部を備えたプラスチック成型品として製造する工程と、
    上記プラスチック成型品の上記平坦部に加工を施す工程と、を備え、
    上記平坦部に加工を施す工程では、プレス機械のスライドを支える三つ以上の軸をそれぞれ独立に駆動して平行度を制御しながら、上記スライドに装着した真直度が0.1/100L以内である切断刃を上記平坦部に入れて、下記の条件(3)を満たす穴開け用のハーフカット部を形成することを特徴とする、食品用包装容器の蓋体の製造方法。
    Figure 0007364332000009
  8. 平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部を備えると共に、上方に口を開けている、食品用包装容器の容器本体を製造する方法であって、
    プラスチック製のシート材から上記容器本体を、上記平坦部を備えたプラスチック成型品として製造する工程と、
    上記プラスチック成型品の上記平坦部に加工を施す工程と、を備え、
    上記平坦部に加工を施す工程では、プレス機械のスライドを支える三つ以上の軸をそれぞれ独立に駆動して平行度を制御しながら、上記スライドに装着した真直度が0.1/100L以内である切断刃を上記平坦部に入れて、下記の条件(4)を満たす穴開け用のハーフカット部を形成することを特徴とする、食品用包装容器の容器本体の製造方法。
    Figure 0007364332000010
  9. 平らで厚みを150μm以上に形成された平坦部と、この平坦部の周縁から外側に延びる傾斜状部と、を備えた、食品用包装容器の蓋体を製造する方法であって、
    プラスチック製のシート材から上記蓋体を、上記平坦部及び上記傾斜状部を備えたプラスチック成型品として製造する工程と、
    上記プラスチック成型品の上記平坦部に加工を施す工程と、を備え、
    上記平坦部に加工を施す工程では、プレス機械のスライドを支える三つ以上の軸をそれぞれ独立に駆動して平行度を制御しながら、上記スライドに装着した真直度が0.1/100L以内である切断刃を上記平坦部に入れて、下記の条件(3)を満たす穴開け用のハーフカット部を形成することを特徴とする、食品用包装容器の蓋体の製造方法。
    Figure 0007364332000011
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