JP2002327547A - 立体駐輪設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二輪車の出し入れが容易で、駐輪中の二輪車
を安定保持することができ、駐輪用地の有効活用を図る
ことのできる立体駐輪設備を提供する。 【解決手段】 立体駐輪設備１は、二輪車９を収容可能
なパレット１０と、二輪車９の前輪９ａを載置しパレッ
ト１０に沿って往復可能な移動パレット１１と、前輪９
ａを着脱可能に把持するため移動パレット１１に設けら
れた車輪把持手段１２と、移動パレット１１をパレット
に沿って往復移動させるスライド装置１３と、パレット
１０を載せて昇降する垂直搬送装置１５と、垂直搬送装
置１５上のパレット１０を昇降および水平移動させる水
平搬送装置１６，１７と、パレット１０を着脱可能に固
定する複数の格納用ラック５などを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自転車、バイク、
オートバイなどの二輪車を保管するための立体駐輪設備
に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、大規模小売店舗や鉄道の駅などに
は、自転車やバイクなどで訪れる買い物客や利用者の便
宜を図るため駐輪設備が設けられるようになっている
が、駐輪用地が狭いところでは、限られたスペースに多
数の自転車を駐輪できるようにするため、立体駐輪設備
が採用されている。このような立体駐輪設備としては二
輪車を収容する車輪把持手段を備えかつ移動可能なパレ
ットと、パレットを垂直、水平移動させる搬送装置と、
この搬送装置の垂直移動領域の周囲に配置され、前記パ
レットを着脱可能に保持する格納用ラックとで構成され
ているものである。このような例として、特開平８−１
８９２２０号公報、特開平１０−１８４０６４号公報な
どに開示されているものがある。

【０００３】特開平８−１８９２２０号公報に開示され
ている立体駐輪設備は、二輪車を収容するための駐輪器
が複数台設けられたパレットと、パレットを昇降させる
ためのリフトと、リフトからパレットを受け取るための
格納スペースと、リフトに面した歩行者通路となどを備
え、二輪車を容易かつ安全に搭載、積み降ろしできるよ
うにしたものである。

【０００４】特開平１０−１８４０６４号公報に開示さ
れている立体駐輪設備は、垂直方向に多段的に配置され
た複数の格納スペースと、二輪車を収容するためのパレ
ットと、各々の格納スペースへパレットを搬送するリフ
トなどを備え、パレットに設けられたガイドレール上を
ローラーで走行する前輪受け台を設け、この前輪受け台
に二輪車の前輪を載置し、前輪受け台をレールの奥側と
出入口側との間で移動させて、パレットと通路との間で
二輪車を出し入れするようにしたものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】特開平８−１８９２２
０号公報に開示されている立体駐輪設備は、二輪車の前
後方向および左右方向に配置された複数の格納スペース
に二輪車を収容できるので、限られた駐輪用地を有効活
用することができるが、二輪車の出し入れには複数の駐
輪器を有する比較的大型のパレットが用いられているた
め、このパレットをリフトで昇降移動させるために広い
スペースを確保する必要がある。また、この大型パレッ
トを昇降させるには高出力のリフトを必要とし、一台の
二輪車を出し入れする場合でも、その都度、このパレッ
トを昇降させる必要があるため、エネルギ消費量が大で
ある。

【０００６】特開平１０−１８４０６４号公報に開示さ
れている立体駐輪設備は、パレットに収容した二輪車を
リフトで上昇させた後、二輪車の前進方向または後退方
向に移動させることによって格納スペースに収容する方
式であるため、格納スペースが横方向に配列されている
場合、配列個数と同数のリフトを配置するか、特開平８
−１８９２２０号公報の立体駐輪設備のように複数の駐
輪器を有する比較的大型のパレットおよびリフトを設け
る必要がある。したがって、前述と同様の問題が生じる
こととなる。

【０００７】また、これらの公報に開示されている立体
駐輪設備は、二輪車を所定位置に収容することで二輪車
が倒れないように保持する機能を備えているが、車輪に
対する拘束力が比較的弱いので、地震などで揺れたり、
特定方向の力が加わったりすると、二輪車がパレットか
ら離脱するおそれがある。

【０００８】本発明が解決しようとする課題は、二輪車
の出し入れが容易で、駐輪中の二輪車を安定保持するこ
とができ、駐輪用地を有効活用できる立体駐輪設備を提
供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の立体駐輪設備
は、二輪車の両輪を平常姿勢で収容可能なパレットと、
二輪車の片輪を載置しパレットに沿って往復可能な移動
パレットと、片輪を着脱可能に係止するため移動パレッ
トに設けられた車輪把持手段と、パレットを載せて昇降
する垂直搬送装置と、垂直搬送装置の移動領域の周囲に
配置されパレットを着脱可能に保持する格納用ラックと
を備えた立体駐輪設備において、移動パレットに係脱可
能に係合し移動パレットをパレットに沿って往復移動さ
せるスライド装置と、垂直搬送装置に載せられたパレッ
トを昇降および水平移動させる水平搬送装置を設けたこ
とを特徴とする。

【００１０】スライド装置を係合させパレット後端部ま
で移動させた移動パレット上に二輪車の片輪を載せ、車
輪把持手段で片輪を把持し、スライド装置で移動パレッ
トをパレット前端部まで再移動させれば、二輪車の両輪
はパレットに収容され、この後、スライド装置を移動パ
レットから離脱させ、垂直搬送装置でパレットを昇降さ
せて空の格納用ラックの位置まで移動させた後、水平搬
送装置でパレットを持ち上げおよび水平移動させて格納
用ラック上に載置すれば、二輪車を収容したパレットは
格納用ラック上に保持され、これらと逆の手順をとれば
格納用ラック上に保持された二輪車を取り出すことがで
きるので、二輪車の出し入れは容易となり、駐輪中の二
輪車を安定保持することができる。また、一組の垂直搬
送装置および水平搬送装置で、その移動領域の周囲に配
置された複数の格納用ラックに二輪車を出し入れできる
ので、駐輪用地を有効活用できる。

【００１１】ここで、前記車輪把持手段に係脱可能に係
合し、車輪把持手段を片輪に係脱させる車輪着脱装置を
設ければ、二輪車をパレットに出し入れする際、車輪着
脱装置を車輪把持手段に係合させて車輪の把持、解除を
行うことが可能となるので、出し入れ時の操作性が向上
する。

【００１２】また、パレットを格納用ラックに着脱可能
に固定するため、格納用ラックに対するパレットの載
置、離脱動作によって互いに係脱するロック機構を設け
ることが望ましい。このようなロック機構を設けること
により、格納用ラックに対するパレットの着脱動作を阻
害することなく、パレットをさらに確実に固定すること
ができるようになるため、耐震性や耐揺動性が高まる。
なお、ロック機構としては、パレットの載置、離脱動作
によって回動するフック部材とこのフック部材が係合、
離脱する係止具（係止部）とを組合せた機構などが好適
である。

【００１３】さらに、水平搬送装置に、パレットに着脱
可能な係止手段を設ければ、移動中のパレットの移動や
離脱を防止することができ、パレット移動速度を高めて
出し入れ動作の効率化を図ることもできる。なお、係止
手段としては、パレットを着脱可能に吸着する磁石など
が好適である。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施の形態であ
る立体駐輪設備を一部省略した状態で示す斜視図、図２
は前記立体駐輪設備を示す正面図、図３は前記立体駐輪
設備を示す平面図、図４は前記立体駐輪設備を示す側面
図である。

【００１５】本実施形態の立体駐輪設備１においては、
図１に示すように、地面２の下に掘削された空間内部か
ら地上にわたって立体中空形状の躯体３が構築され、躯
体３の正面には二輪車出し入れ用の自動ドア４が設けら
れ、躯体３内部の左右内側面には２個一組の格納用ラッ
ク５が一定間隔ごとに複数段配置され、各々の格納用ラ
ック５にそれぞれ二輪車を収容するためのパレット１０
が着脱可能に固定されている。

【００１６】躯体３の垂直中心線（図示せず）に沿っ
て、後述する垂直搬送装置１５および水平搬送装置１
６，１７が昇降し、これらの垂直搬送装置１５などを昇
降させるための駆動モータ７が躯体３の上部に配置さ
れ、躯体３内部において地面２と同程度の高さに位置す
る部分に、後述するスライド装置１３などが配置されて
いる。スライド装置１３は、パレット１０と平行配置さ
れた縦行レール２７および縦行レール２７に直交配置さ
れた横行レール２８に沿って、前後方向および左右方向
に移動可能である。

【００１７】図２〜図４に示すように、立体駐輪設備１
は、二輪車９の両輪を平常姿勢で収容可能なパレット１
０と、二輪車９の前輪を載置しパレット１０に沿って往
復可能な移動パレット１１と、前輪を着脱可能に係止す
るため移動パレット１１に設けられた車輪把持手段１２
と、車輪把持手段１２を介して移動パレット１１に係脱
可能に係合し移動パレット１１をパレットに沿って往復
移動させるスライド装置１３と、パレット１０を垂直方
向に移動させる垂直搬送装置１５と、垂直搬送装置１５
に載置されたパレット１０を昇降および水平移動させる
水平搬送装置１６，１７と、垂直搬送装置１５の移動領
域の周囲に配置されパレット１０を着脱可能に固定する
ことのできる複数段の格納用ラック５などを備えてい
る。本実施形態において、スライド装置１３は、車輪把
持手段１２に係脱可能に係合し、二輪車９の前輪９ａを
把持、解除する車輪着脱装置としての機能を兼備してい
る。

【００１８】パレット１０は、図５に示すように、二輪
車９の両輪が収容可能な長さの角樋形状であり、その前
後２箇所にパレット１０と直交するパレットバー１０ｂ
が固着され、パレット１０の内部に移動パレット１１が
スライド可能に装入され、移動パレット１１の前部に車
輪把持手段１２が配置されている。

【００１９】図６に示すように、車輪把持手段１２は、
略Ｌ字状に折曲された２枚の把持プレート１２ａ，１２
ｂを重ね合わせ、把持プレート１２ｂを移動パレット１
１に固着し、把持プレート１２ａを２本の支持ボルト１
９で水平方向にスライド可能に支えることによって形成
され、リンク機構２０を介して２本の支持ボルト１９を
時計方向に回転させると把持プレート１２ａ，１２ｂが
互いに圧着固定され、支持ボルト１９を反時計方向に回
転させると圧着が解除される。このような圧着、解除動
作は、車輪把持手段１２に係脱可能に係合するスライド
装置１３が、リンク機構２０に突設されたリンク軸２０
ａを回動させることによって行われる。

【００２０】また、図７に示すように、移動パレット１
１の前端部分には、移動パレット１１をパレット１０に
係脱可能に固定するための一対のロックプレート２１が
回動可能に軸支され、移動パレット１１およびパレット
１０にはロックプレート２１が係脱可能な切欠部Ｘが形
成されている。図７（ａ）に示すように、スライド装置
１３を車輪把持手段１２に係合させるとロックプレート
２１が矢線方向に回動して切欠部Ｘから離脱するので移
動パレット１１は後退可能となり、同図（ｂ）に示すよ
うに、移動パレット１１をパレット１０の前端まで移動
させスライド装置１３を車輪把持手段１２から離脱させ
るとロックプレート２１が回動して切欠部Ｘに嵌入する
ので移動パレット１１はパレット１０に固定される。

【００２１】また、パレット１０の両側縁部には、突出
方向に付勢された出没可能なパレットピン２２が設けら
れ、移動パレット１１がパレット１０の前端部の正規位
置に復帰したとき、パレットピン２２が、移動パレット
１１の両側縁部に形成された係止孔２９に嵌入するよう
になっている。したがって、移動パレット１１をパレッ
ト１０の前端部まで復帰させたときの位置合わせが的確
かつ迅速に行われ、固定された移動パレット１１の水平
移動も防止することができる。

【００２２】一方、図８に示すように、パレット１０に
固着されたパレットバー１０ｂの両端には、支軸２５に
よってフック部材２６および解除レバー３０が回動可能
に軸支され、パレットバー１０ｂが格納用ラック５上に
載置されたとき、２つのフック部材２６が格納用ラック
５の両端にそれぞれ係合することによって、パレットバ
ー１０ｂが格納用ラック５上に固定される。

【００２３】図９に示すように、水平搬送装置１６，１
７の両端付近には、解除レバー３０に係合可能な解除ピ
ン３１が突設されているため、水平搬送装置１６，１７
でパレット１０を持ち上げると解除ピン３１が解除レバ
ー３０に当接してフック部材２６がそれぞれ外側へ開く
ように回動してその状態に保持され、水平搬送装置１
６，１７を下降させパレット１０から離脱させると解除
ピン３１が解除レバー３０から離脱してフック部材２６
は元の垂下姿勢に復帰する。

【００２４】したがって、水平搬送装置１６，１７で持
ち上げたパレット１０を水平移動および下降させてパレ
ットバー１０ｂを格納用ラック５に載置した後、水平搬
送装置１６，１７をさらに下降させてパレット１０から
離脱させると解除ピン３１が解除レバー３０から離脱し
フック部材２６は垂下状態に復帰するので、２つのフッ
ク部材２６が格納用ラック５の両端にそれぞれ係合して
パレットバー１０ｂが固定される。逆に、格納用ラック
５上に載置されたパレット１０を、その直下に位置させ
た水平搬送装置１６，１７で持ち上げる場合は、水平搬
送装置１６，１７の上昇によって解除ピン３１が解除レ
バー３０に当接して回動させることで、フック部材２６
が格納用ラック５の両端から離脱して固定が解除される
のでパレットバー１０ｂが離脱可能となる。

【００２５】次に、図１０および図２〜図４を参照し
て、立体駐輪設備１の使い方について説明する。利用者
が二輪車９を伴って出入口（図示せず）に近づくと自動
ドア４が開き、スライド装置１３が車輪把持手段１２に
係合し、移動パレット１１が後端部まで移動した状態に
あるパレット１０が現われるので、二輪車の前輪を移動
パレット１１に載せ、出入口付近に設置された入庫スイ
ッチ（図示せず）をＯＮすると、スライド装置１３が車
輪把持手段１２を作動させて二輪車９の前輪９ａを両側
から挟持した後、移動パレット１１をパレット１０に沿
って前進させるので、二輪車９はパレット１０に沿って
前進していき、徐々にパレット１０内に収容されてい
く。

【００２６】移動パレット１１がパレット１０の前端部
まで移動し、二輪車９の両輪がパレット１０に収容され
ると、スライド装置１３のみがさらに前進して車輪把持
手段１２から離脱する。このとき、図６で示したリンク
機構２０は、把持プレート１２ａ，１２ｂを互いに圧着
固定した状態に保持するので、二輪車９の前輪９ａは車
輪把持手段１２によって強く把持された状態に保たれ
る。

【００２７】スライド装置１３が車輪把持手段１２から
離脱して図３および図４で示した状態となると、図２で
示したように、垂直搬送装置１５が上昇または下降し
て、空車状態にある格納用ラック５の位置までパレット
１０を搬送していき、その位置で停止する。垂直搬送装
置１５が停止すると、格納用ラック５が左右どちらに位
置するかによって、水平搬送装置１６，１７の一方が作
動してパレット１０を持ち上げて、格納用ラック５上ま
で水平移動させた後、その上に載置する。水平搬送装置
１６，１７にはパレット１０に係脱可能な磁石Ｍがそれ
ぞれ配置され、磁石Ｍが垂直および水平移動中のパレッ
ト１０を吸着保持するため、搬送中のパレット１０の移
動や離脱を防止することができる。

【００２８】二輪車９を収容したパレット１０が格納用
ラック５上に載置されると、図８および図９で示したよ
うに、パレットバー１０ｂのフック部材２６が、格納用
ラック５の両端に係合することによってパレット１０が
格納用ラック５上に固定される。なお、パレット１０を
格納用ラック５上に載置するとき、格納用ラック５に設
けられた円錐形状のセンターピン５ａが、パレットバー
１０ｂに設けられたセンター孔１０ｃに嵌入することに
よって正確な位置合わせが行われ、その後の位置ずれも
防止される。

【００２９】二輪車９を収容したパレット１０を格納用
ラック５上に載置した後、空になった水平搬送装置１
６，１７が垂直搬送装置１５上に復帰すると、垂直搬送
装置１５は、空のパレット１０が載置されている格納用
ラック５位置まで移動し、その上にある空のパレット１
０を載せて出入口まで戻って待機するか、出入口付近に
設けられた出庫スイッチ（図示せず）からの指令信号に
基づいて格納用ラック５上に保管されている二輪車９を
パレット１０とともに出入口まで運んでくるかのいずれ
かの動作を行う。

【００３０】このような手順をとることにより、利用者
は出入口付近に居るだけで、二輪車９を立体駐輪設備１
内に出し入れすることができるため、二輪車９の出し入
れは容易であり、駐輪中の二輪車９を安定保持すること
ができる。また、一組の垂直搬送装置１５および水平搬
送装置１６，１７で、その移動領域の周囲に配置された
複数の格納用ラック５に二輪車９を出し入れできるの
で、駐輪用地を有効活用できる。

【００３１】また、車輪把持手段１２に係脱可能に係合
し、車輪把持手段１２を二輪車９の前輪９ａに係脱させ
る車輪着脱装置がスライド装置１３に併設されているた
め、二輪車９をパレット１０に出し入れする際の操作性
も良好である。

【００３２】また、図８および図９で示したように、格
納用ラック５に対するパレット１０の載置、離脱動作に
よって互いに係脱するロック機構として、格納用ラック
５の両端に係合、離脱するフック部材２６を設けている
ため、格納用ラック５に対するパレット１０の着脱動作
を阻害することなく、パレット１０を確実に固定するこ
とが可能であり、地震や振動によってパレット１０が格
納用ラック５から離脱することもない。

【００３３】さらに、水平搬送装置１６，１７には、パ
レット１０を吸着可能な磁石Ｍを設けているため、水平
移動中もパレット１０を安定保持でき、パレット移動速
度を高めて出し入れ動作の効率化を図ることも可能であ
る。

【００３４】なお、本実施形態では、水平搬送装置１
６，１７は、パレット１０を二輪車９の左右方向に移動
させる機能を有し、格納用ラック５も水平搬送装置１
６，１７の左右に多段状に配列されているが、二輪車９
を収容したパレット１０を前後方向に移動させる水平搬
送装置を増設するとともに、格納用ラックを当該水平搬
送装置の前後に多段的に配列すれば、駐輪台数を増大さ
せ、駐輪用地をさらに有効活用することができる。

【００３５】

【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏す
る。

【００３６】（１）二輪車の両輪を平常姿勢で収容可能
なパレットと、二輪車の片輪を載置しパレットに沿って
往復可能な移動パレットと、片輪を着脱可能に係止する
ため移動パレットに設けられた車輪把持手段と、パレッ
トを載せて昇降する垂直搬送装置と、垂直搬送装置の移
動領域の周囲に配置されパレットを着脱可能に保持する
格納用ラックとを備えた立体駐輪設備において、移動パ
レットに係脱可能に係合し移動パレットをパレットに沿
って往復移動させるスライド装置と、垂直搬送装置に載
せられたパレットを昇降および水平移動させる水平搬送
装置を設けたことにより、二輪車の出し入れが容易とな
り、駐輪中の二輪車を安定保持することができ、駐輪用
地を有効活用できる。

【００３７】（２）前記車輪把持手段に係脱可能に係合
し、車輪把持手段を片輪に係脱させる車輪着脱装置を設
けることにより、出し入れ時の操作性が向上する。

【００３８】（３）パレットを格納用ラックに着脱可能
に固定するため、格納用ラックに対するパレットの載
置、離脱動作によって互いに係脱するロック機構を設け
ることにより、格納用ラックへのパレット着脱動作を阻
害することなく、パレットをさらに確実に固定できるよ
うになり、耐震性や耐揺動性が高まる。

【００３９】（４）水平搬送装置に、パレットに着脱可
能な係止手段を設ければ、移動中のパレットの離脱を防
止できるようになり、パレット移動速度を高めて出し入
れ動作の効率化を図ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態である立体駐輪設備を一
部省略状態で示す斜視図である。

【図２】 図１に示す立体駐輪設備を示す正面図であ
る。

【図３】 図１に示す立体駐輪設備を示す平面図である

【図４】 図１に示す立体駐輪設備を示す側面図であ
る。

【図５】 図１に示す立体駐輪設備を構成するパレット
の斜視図である。

【図６】 図５に示すパレットの車輪把持手段付近の斜
視図である。

【図７】 図５のパレットの前端部分を車輪把持手段を
取り外した状態で示す斜視図である。

【図８】 （ａ）は図５のパレットを格納用ラック上に
載置した状態を示す部分平面図、（ｂ）は図５のパレッ
トを格納用ラック上に載置した状態を示す部分断面図で
ある。

【図９】 フック部材の係脱機構を示す透視斜視図であ
る。

【図１０】 図１に示す立体駐輪設備の使用状態を示す
平面図である。

【符号の説明】

１ 立体駐輪設備 ２ 地面 ３ 躯体 ４ 自動ドア ５ 格納用ラック ７ 駆動モータ ９ 二輪車 ９ａ 前輪 １０ パレット １０ａ パレット本体 １０ｂ パレットバー １０ｃ センター孔 １１ 移動パレット １２ 車輪把持手段 １２ａ，１２ｂ 把持プレート １３ スライド装置 １５ 垂直搬送装置 １６，１７ 水平搬送装置 １９ 支持ボルト ２０ リンク機構 ２０ａ リンク軸 ２１ ロックプレート ２２ パレットピン ２５ 支軸 ２６ フック部材 ２７ 縦行レール ２８ 横行レール ２９ 係止孔 ３０ 解除レバー ３１ 解除ピン

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二輪車の両輪を平常姿勢で収容可能なパ
   レットと、二輪車の片輪を載置し前記パレットに沿って
   往復可能な移動パレットと、前記片輪を着脱可能に係止
   するため前記移動パレットに設けられた車輪把持手段
   と、前記パレットを載せて昇降する垂直搬送装置と、前
   記垂直搬送装置の移動領域の周囲に配置され前記パレッ
   トを着脱可能に保持する格納用ラックとを備えた立体駐
   輪設備において、前記移動パレットに係脱可能に係合し
   前記移動パレットを前記パレットに沿って往復移動させ
   るスライド装置と、前記垂直搬送装置に載せられた前記
   パレットを昇降および水平移動させる水平搬送装置を設
   けたことを特徴とする立体駐輪設備。
2. 【請求項２】 前記車輪把持手段に係脱可能に係合し前
   記車輪把持手段を前記片輪に係脱させる車輪着脱装置を
   設けた請求項１記載の立体駐輪設備。
3. 【請求項３】 前記パレットを前記格納用ラックに着脱
   可能に固定するため前記格納用ラックに対する前記パレ
   ットの載置、離脱動作によって互いに係脱するロック機
   構を設けた請求項１記載の立体駐輪設備。
4. 【請求項４】 前記水平搬送装置に、前記パレットに着
   脱可能な係止手段を設けた請求項１記載の立体駐輪設
   備。