JP2002327141A - インク及びそれを用いた記録方法 - Google Patents

インク及びそれを用いた記録方法

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JP2002327141A
JP2002327141A JP2001203589A JP2001203589A JP2002327141A JP 2002327141 A JP2002327141 A JP 2002327141A JP 2001203589 A JP2001203589 A JP 2001203589A JP 2001203589 A JP2001203589 A JP 2001203589A JP 2002327141 A JP2002327141 A JP 2002327141A
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ink
water
glycol
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pigment
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JP2001203589A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Arita
均 有田
Nobutaka Osada
延崇 長田
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Kiyofumi Nagai
希世文 永井
Akiko Konishi
昭子 小西
Masayuki Koyano
正行 小谷野
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸透性及び乾燥性に優れ、かつ、画質劣化を
改良したインクを提供する。 【解決手段】 (イ) 水に分散又は溶解する着色剤、(ロ)
水、(ハ) 湿潤剤、並びに、(ニ) 25℃の水中で0.1〜
4.5重量%の溶解度を有する炭素数8以上で11以下
のポリオール及び/又はグリコールエーテル、を含有す
るインクにおいて、前記炭素数8以上で11以下のポリ
オール及び/又はグリコールエーテルをインク全重量に
対して0.1〜10.0重量%の比率で含有させる。前
記(ニ) は、好ましくは、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、及び、2,2,4−トリメチル−1,3−ペ
ンタンジオールである。前記インクには、好ましくは、
前記(ニ) と水溶性有機溶剤との混合物をインクの全重量
に対して0.5〜40重量%の比率で含有させる。前記
水溶性有機溶剤は、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ピロリドン誘導体
等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク及びそれを
用いた記録方法に関し、詳しくは、インクジェット記録
用に適した水性インク、水性筆記用具、記録計、ペンプ
ロッター用水性インク等として用いられる普通紙に対す
るカラーインクとして優れた水溶性インク及びそれを用
いた記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンターは、低
騒音、低ランニングコストといった利点から普及し、普
通紙印字可能なカラープリンターも市場に投入されてい
る。しかしながら、画像の色再現性、耐水性、耐光性、
画像の乾燥性と画像滲みと吐出の信頼性のすべてを満足
することは難しい。特に、カラープリンターの場合、イ
エロー、マゼンタ、シアンの単色印字部で画質劣化がな
くとも、レッド、グリーン、ブルーの2色重ね部分で画
質の劣化が発生しやすい。例えば、特開昭55−295
46号公報に記載されているように、定着装置を用いな
いで乾燥を行う場合には、浸透性を高めて乾燥性を向上
させると、紙が著しく滲む。
【0003】特公昭60−23793号公報には、界面
活性剤としてジアルキルスルホコハク酸を用いると、乾
燥性が向上し、かつ、画像劣化が少ないインクが得られ
ることが記載されている。しかしながら、このインク
は、紙による画素径が著しく異なるために、画像濃度が
著しく低下するという問題があり、さらには、アルカリ
側では活性剤が分化するので、保存時に活性効果がなく
なるという問題もある。
【0004】特公昭58−6752号公報には、アセチ
レン結合を有するエチレンオキサイド付加体である界面
活性剤を用いて浸透性を向上させると、滲みの少ない速
乾性インクが得られることが開示されている。しかしな
がら、DBK168等の直接性染料を用いると、疎水性
相互作用のために、乾燥速度が向上しないといった問題
がある。
【0005】特開昭56−57862号公報には、強塩
基性物質を添加するインクが開示されている。しかしな
がら、このインクは、ロジンサイズされた酸性紙では効
果があるが、アルキルケテンダイマーやアルケニルスル
ホコハク酸をサイズ剤とした紙では効果がなく、また、
酸性紙でも2色重ね部分では効果がない。
【0006】特開平1−203483号公報には、増粘
剤としてペクチンを添加して滲みを防止した多価アルコ
ール誘導体を含有する記録液が開示され、また、周波数
応答性及び定着性を改善する成分として2−プロパノー
ルが開示されている。しかしながら、ペクチンは、水酸
基を有し、非イオン性であるので印字休止後の吐出安定
性に欠けるという問題があり、また、2−プロパノール
は、毒性及び燃焼性等の安全性に問題がある。
【0007】特許第2714482号公報には、25℃
の水100重量部に少なくとも4.5重量部のジオール
を添加した記録液が記載されている。しかしながら、ジ
オールは溶解性が高いために浸透剤としての機能に欠け
るという問題がある。
【0008】特開平10−95941号公報には、界面
活性剤にアセチレングリコール系のサーフィノールを用
い、そして、浸透剤に多価アルコールブチルエーテル類
を用いた記録液が記載されている。しかしながら、サー
フィノールには、表面官能基付加タイプのカーボンブラ
ックを凝集作用させるという問題があり、また、多価ア
ルコールブチルエーテル類は、顔料分散剤に作用し顔料
を凝集させるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
を解決することを目的としている。即ち、本発明は、浸
透性及び乾燥性に優れ、かつ、画質劣化を改良したイン
クを提供することを第1の目的とし、熱素子への濡れ性
を改良し、少量の添加量でも吐出安定性及び周波数安定
性が得られ、かつ、安全性の高いインクを提供すること
を第2の目的とし、そして、かかるインクを用いて良好
に画像形成をするための記録方法を提供することを第3
の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1に記載さ
れた発明は、上記目的を達成するために、(イ) 水に分散
又は溶解する着色剤、(ロ) 水、(ハ) 湿潤剤、並びに、
(ニ) 25℃の水中で0.1〜4.5重量%の溶解度を有
する炭素数8以上で11以下のポリオール及び/又はグ
リコールエーテル、を含有するインクにおいて、前記炭
素数8以上で11以下のポリオール及び/又はグリコー
ルエーテルをインク全重量に対して0.1〜10.0重
量%の比率で含有することを特徴とするインクである。
【0011】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、25℃の水中において0.1
〜4.5重量%の溶解度を有する炭素数8以上で11以
下のポリオール及び/又はグリコールエーテルと水溶性
有機溶剤との混合物をインクの全重量に対して0.5〜
40重量%の比率で含有することを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項3に記載された発明は、請求項1又
は2に記載された発明において、炭素数8以上で11以
下のポリオールが、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ールであることを特徴とするものである。
【0013】請求項4に記載された発明は、請求項1又
は2に記載された発明において、炭素数8以上で11以
下のポリオールが、2,2,4−トリメチル−1,3−
ペンタンジオールであることを特徴とするものである。
【0014】請求項5に記載された発明は、請求項2〜
4のいずれかに記載された発明において、水溶性有機溶
剤が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,5
−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール及びヘ
キシレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも
1種の化合物であることを特徴とするものである。
【0015】請求項6に記載された発明は、請求項2〜
4のいずれかに記載された発明において、水溶性有機溶
剤が2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N
−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等の少なくとも1
種類のピロリドン誘導体であることを特徴とするもので
ある。
【0016】請求項7に記載された発明は、請求項2〜
6のいずれかに記載された発明において、湿潤剤と水溶
性有機溶剤との混合比率が重量%で10:1〜1:10
の範囲にあることを特徴とするものである。
【0017】請求項8に記載された発明は、請求項7に
記載された発明において、湿潤剤がグリセリンであり、
水溶性有機溶剤が、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコ
ール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリ
コール及びヘキシレングリコールからなる群より選ばれ
た少なくとも1種の化合物であり、そして、両者の混合
比率が重量%で10:1〜1:10の範囲にあることを
特徴とするものである。
【0018】請求項9に記載された発明は、請求項8に
記載された発明において、湿潤剤がグリセリンであり、
水溶性有機溶剤がジエチレングリコールであり、そし
て、両者の混合比率が重量%で4:1〜1:4の範囲に
あることを特徴とするものである。
【0019】請求項10に記載された発明は、請求項7
〜9のいずれかに記載された発明において、湿潤剤及び
水溶性有機溶剤の混合物が、インク全重量に対して1〜
40重量%の比率で含有することを特徴とするものであ
る。
【0020】請求項11に記載された発明は、請求項1
〜10のいずれかに記載された発明において、着色剤が
顔料であり、そして、前記顔料が記録用インク全重量に
対して1〜10重量%の比率で含有することを特徴とす
るものである。
【0021】請求項12に記載された発明は、請求項1
1に記載された発明において、顔料が、0.05〜0.
16μmの粒子径の粒子で構成されていることを特徴と
するものである。
【0022】請求項13に記載された発明は、請求項1
1又は12に記載された発明において、顔料が、分散剤
により水中に分散されていることを特徴とするものであ
る。
【0023】請求項14に記載された発明は、請求項1
3に記載された発明において、分散剤が、分子量5,0
00〜100,000の高分子分散剤であることを特徴
とするものである。
【0024】請求項15に記載された発明は、請求項1
1又は12に記載された発明において、顔料が、界面活
性剤により水中に分散されていることを特徴とするもの
である。
【0025】請求項16に記載された発明は、請求項1
5に記載された発明において、界面活性剤が、ノニオン
系界面活性剤又はアニオン系界面活性剤であることを特
徴とするものである。
【0026】請求項17に記載された発明は、請求項1
1〜16のいずれかに記載された発明において、顔料
が、その表面にスルホン基が結合されて水中に分散され
ていることを特徴とするものである。
【0027】請求項18に記載された発明は、請求項1
1〜16のいずれかに記載された発明において、顔料
が、その表面にカルボキシル基が結合されて水中に分散
されていることを特徴とするものである。
【0028】請求項19に記載された発明は、請求項1
〜18のいずれかに記載された発明において、インク中
に樹脂エマルジョンを含有することを特徴とするもので
ある。
【0029】請求項20に記載された発明は、インクの
液滴を記録ヘッドから吐出し、該液滴を記録媒体に付着
させて印字を行う記録方法であって、インクとして請求
項1〜19のいずれかに記載のインクを用いることを特
徴とする記録方法である。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、(イ) 水に分散又は溶解
する着色剤、(ロ) 水、(ハ) 湿潤剤、並びに、(ニ) 25℃
の水中で0.1〜4.5重量%の溶解度を有する炭素数
8以上で11以下のポリオール及び/又はグリコールエ
ーテル、を含有するインクにおいて、前記炭素数8以上
で11以下のポリオール及び/又はグリコールエーテル
をインク全重量に対して0.1〜10.0重量%の比率
で含有している。
【0031】本発明は、前記「炭素数8以上で11以下
のポリオール及び/又はグリコールエーテル」をインク
全重量に対して0.1〜10.0重量%の比率で含有す
ることによって、(1) 紙表面に対する濡れ性を改良し、
記録用インク、特にインクジェット記録用インクとして
諸特性を満足させ、(2) 浸透性及び乾燥性に優れ、か
つ、画質劣化を改良した水性インクとすることができ、
(3) 該インクの熱素子への濡れ性を改良し、少量の添加
量でも吐出安定性及び周波数安定性が得られ、さらに、
(4) 前記従来の2−プロパノールの使用に伴う安全性の
問題も解決することができる。
【0032】本発明における「25℃の水中で0.1〜
4.5重量%の溶解度を有する炭素数8以上で11以下
のポリオール及び/又はグリコールエーテル」は、好ま
しくは、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール[水中
溶解度(20℃);4.2%]、及び、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオール[水中溶解度(2
5℃);2.0%]、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル及びトリエチレングリコールモノブチルエーテ
ルであるが、本発明の目的に反しない限り、それら以外
の「25℃の水中で0.1〜4.5重量%の溶解度を有
する炭素数8以上で11以下のポリオール及び/又はグ
リコールエーテル」、例えば、1,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,
5−ペンタンジオール、HOCH 2 C(CH32 CH
2 OCOC(CH3)2 CH2 OH、ヘキシルセルソル
ブすなわちC612OCH2 CH2 OH、ヘキシルカル
ビトールすなわちC613O(C24 O)2 H等であ
ってもかまわない。前記「25℃の水中で0.1〜4.
5重量%の溶解度を有する炭素数8以上で11以下のポ
リオール及び/又はグリコールエーテル」は、溶解度が
低いが、浸透性が非常に高いという長所がある。それ
故、本発明は、前記「25℃の水中において0.1〜
4.5重量%の間の溶解度を有するポリオール及び/又
はグリコールエーテル」と、「水溶性有機溶剤、分散
剤、又は、界面活性剤」と、の組み合わせで非常に高浸
透性のインクを作成することが可能となる。
【0033】本発明のインクは、水を液媒体として使用
するものであるが、水溶性有機溶媒は、インクを所望の
物性にすること、インクの乾燥を防止すること、溶解安
定性を向上すること等のために使用される。このよう
に、水溶性有機溶媒は、インク組成のバランスをとる上
で重要な役割をはたす。これら水溶性有機溶媒は、複数
混合して使用してもよい。
【0034】前記「水溶性有機溶媒」は、完全に水溶性
の有機溶媒であって、例えば、(1)ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコ
ール、ヘキシレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタント
リオール、ペトリオール等の多価アルコール類、(2)エ
チレングリコールモノメチルエーテル、 エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル
類、(3) エチレングリコールモノフェニルエーテル、エ
チレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコ
ールアリールエーテル類、(4) 2−ピロリドン、N−メ
チル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−
カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環
化合物、(5) ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、(6) モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエ
チルアミン等のアミン類、(7) ジメチルスルホキシド、
スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、及
び、(8) プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等であ
る。
【0035】これら「水溶性有機溶媒」の中でも、特
に、ジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエ
チレングリコール200〜600、トリエチレングリコ
ール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、
1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドンが好ましい。これらは溶解性と水分
蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得
られる。また、前記「水溶性有機溶剤」として少なくと
も1種類のピロリドン誘導体、特に、2−ピロリドンを
使用すると画像品質が著しく向上する。
【0036】前記「炭素数8以上で11以下のポリオー
ル及び/又はグリコールエーテル」は、前記「水溶性有
機溶剤」1重量部に対して好ましくは約0.08〜10
重量部を使用する。そして、「前記炭素数8以上で11
以下のポリオール及び/又はグリコールエーテル」と前
記「水溶性有機溶剤」との混合物は、好ましくは、イン
クの全重量に対して0.5〜40重量%の比率で含有さ
れている。
【0037】上記湿潤剤と上記の水溶性有機溶剤と混合
物を重量%で10:1〜1:10の範囲内で使用するこ
とが、インク組成のバランスをとる上で好ましい。この
ような「湿潤剤」は、好ましくは、グリセリンであり、
そして、「水溶性有機溶剤」は、好ましくは、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオ
ール、テトラエチレングリコール及びヘキシレングリコ
ールからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物で
ある。また、湿潤剤がグリセリンであり、水溶性有機溶
剤がジエチレングリコールである場合は、特に、両者の
混合比率が重量%で4:1〜1:4の範囲内にある場合
が好ましい。前記混合物は、記録用インク全重量に対し
て1〜40重量%の比率で含有する場合が良い。
【0038】着色剤に使用する顔料は、好ましくは、記
録用インク全重量に対して1〜10重量%含有してい
る。前記顔料は、好ましくは、0.05〜0.16μm
の粒子径の粒子で構成されている。そして、前記顔料
は、好ましくは、分散剤により水中に分散される。前記
分散剤は、好ましくは、分子量5,000〜100,0
00の高分子分散剤である。
【0039】本発明のインクにおいては、該インクの表
面張力を調整する目的で、25℃の水中において0.1
〜0.45重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水
溶性のポリオール及び/又はグリコールエーテル、或い
は、かかる25℃の水中において0.1〜0.45重量
%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオー
ル及び/又はグリコールエーテル以外の、例えば、ジエ
チレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ
アリルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレ
ングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコー
ルのアルキル及びアリールエーテル類、アニオン系界面
活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、
エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類を
用いることができるが、それらの中では、特に、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレング
リコールモノブチルエーテルが好ましい。
【0040】本発明においては、表面張力は、紙への浸
透性を示す指標であり、特に、表面形成されて1秒以下
の短い時間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定さ
れる静的表面張力とは異なる。その表面張力の測定は、
例えば、特開昭63−31237号公報等に記載された
1秒以下の動的な表面張力を測定できる表面張力計であ
ればいずれも使用できるが、本発明では、Wilhel
my式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。表面張
力の値は、50mJ/m2 以下が好ましく、より好まし
くは、40mJ/m2 以下とすると、優れた乾燥性が得
られる。
【0041】本発明においては、水に溶解する着色剤と
して、水溶性染料を用いることができる。水溶性染料と
しては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性
染料、塩基性染料、反応性染料、及び、食用染料に分類
される染料であって、耐水性及び耐光性に優れたものが
用いられる。これら染料は、複数の種類を混合して用い
ても良いし、或いは、必要に応じて顔料等の他の色素と
混合して用いても良い。これら着色剤は、本発明の効果
が阻害されない範囲で添加される。それらの染料は、例
えば、次に示される。
【0042】(a)酸性染料及び食用染料 C.I.アシッド・イエロー 17,23,42,4
4,79,142 C.I.アシッド・レッド 1,8,13,14,1
8,26,27,35,37,42,52,82,8
7,89,92,97,106,111,114,11
5,134,186,249,254,289 C.I.アシッド・ブルー 9,29,45,92,2
49 C.I.アシッド・ブラック 1,2,7,24,2
6,94 C.I.フード・イエロー 3,4 C.I.フード・レッド 7,9,14 C.I.フード・ブラック 1,2
【0043】(b)直接性染料 C.I.ダイレクト・イエロー 1,12,24,2
6,33,44,50,120,132,142,14
4,86 C.I.ダイレクト・レッド 1,4,9,13,1
7,20,28,31,39,80,81,83,8
9,225,227 C.I.ダイレクト・オレンジ 26,29,62,1
02 C.I.ダイレクト・ブルー 1,2,6,15,2
2,25,71,76,79,86,87,90,9
8,163,165,199,202 C.I.ダイレクト・ブラック 19,22,32,3
8,51,56,71,74,75,77,154,1
68,171
【0044】(c)塩基性染料として C.I.ベーシック・イエロー 1,2,11,13,
14,15,19,21,23,24,25,28,2
9,32,36,40,41,45,49,51,5
3,63,465,67,70,73,77,87,9
1 C.I.ベーシック・レッド 2,12,13,14,
15,18,22,23,24,27,29,35,3
6,38,39,46,49,51,52,54,5
9,68,69,70,73,78,82,102,1
04,109,112 C.I.ベーシック・ブルー 1,3,5,7,9,2
1,22,26,35,41,45,47,54,6
2,65,66,67,69,75,77,78,8
9,92,93,105,117,120,122,1
24,129,137,141,147,155 C.I.ベーシック・ブラック 2,8
【0045】(d)反応性染料として C.I.リアクティブ・ブラック 3,4,7,11,
12,17 C.I.リアクテイブ・イエロー 1,5,11,1
3,14,20,21,22,25,40,47,5
1,55,65,67 C.I.リアクティブ・レッド 1,14,17,2
5,26,32,37,44,46,55,60,6
6,74,79,96,97 C.I.リアクティブ・ブルー 1,2,7,14,1
5,23,32,35,38,41,63,80,95
等が使用できる。本発明においては、それらの染料の内
で、特に、酸性染料及び直接性染料が好ましい。
【0046】本発明においては、水に分散解する着色剤
として、顔料を用いることができる。前記顔料として
は、無機顔料及び有機顔料を使用することができ、それ
らの種類を限定するものではない。無機顔料としては、
酸化チタン及び酸化鉄に加えて、コンタクト法、ファー
ネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造され
たカーボンブラックを使用することができる。また、有
機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔
料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環
式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、
ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔
料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインド
リノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例
えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート
等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等
を使用することができる。
【0047】本発明の好ましい態様によれば、これらの
顔料のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられ
る。前記顔料は、0.05〜10μm、好ましくは1μ
m以下、さらに好ましくは、0.05〜0.16μmの
粒子径の粒子で構成されている。前記顔料は、記録用イ
ンク全重量に対して0.5〜25重量%、好ましくは、
2〜15重量%、さらに好ましくは、1〜10重量%の
比率で含有している。
【0048】前記顔料は、次に例示することができる。 <黒色用顔料>ファーネスブラック、ランプブラック、
アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボン
ブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄
(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属
類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等
の有機顔料
【0049】<カラー用顔料>C.I.ピグメントイエロー
1(ファストイエローG )、3、12(ジスアゾイエロ
ーAAA )、13、14、17、24、34、35、3
7、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジ
スアゾイエローHR)、95、97、98、100、10
1、104、408、109、110、117、12
0、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、1
3、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレ
ッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファー
ストスカレット)、23、31、38、48:2(パー
マネントレッド2B (Ba))、48:2(パーマネント
レッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B
(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B (M
n))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブ
リリアントカーミン6B )、60:1、63:1、6
3:2、64:1、81(ローダミン6G レーキ)、8
3、88、101(べんがら)、104、105、10
6、108(カドミウムレッド)、112、114、1
22(キナクリドンマゼンタ)、123、146、14
9、166、168、170、172、177、17
8、179、185、190、193、209、21
9、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレー
キ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグ
メントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー
R)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニン
ブルーE )、16、17:1、56、60、63、C.I.
ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、1
8、36等
【0050】<その他の顔料>顔料(例えばカーボン)
の表面を樹脂等で処理して水中に分散可能とした顔料、
顔料(例えばカーボン)の表面にスルホン基やカルボキ
シル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした顔料、
顔料をマイクロカプセルに包含させて水中に分散可能に
した顔料等
【0051】本発明の好ましい態様によれば、ブラック
インク用の顔料は、顔料を分散剤で水性媒体中に分散さ
せて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが
好ましい。好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分
散液を調整するのに用いられる公知の分散液を使用する
ことができる。分散液としては、例えば以下のものがあ
げられる。
【0052】即ち、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニ
ル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリ
ル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸
共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン
−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、
スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル
共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸
共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸
共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイ
ン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビ
ニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マ
レイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共
重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等があげられ
る。
【0053】本発明の好ましい態様によれば、これらの
共重合体の重量平均分子量は、5,000〜100,0
00、好ましくは、3,000〜50,000、さらに
好ましくは、5,000〜30,000、最も好ましく
は、7,000〜15,000である。分散剤の添加量
は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせ
ない範囲で適宣添加されて良い。インクと分散剤との混
合比は、好ましくは、1:0.06〜1:3、さらに好
ましくは、1:0.125〜1:3の範囲である。
【0054】本発明の記録用インクには樹脂エマルジョ
ンが添加されているのが好ましい。前記「樹脂エマルジ
ョン」は、連続相が水であり、分散相が樹脂成分である
エマルジョンを意味する。即ち、「樹脂エマルジョン」
は、分散相の樹脂成分が例えばアクリル系樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル
系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹
脂、スチレン系樹脂等のものである。
【0055】本発明の好ましい態様によれば、この樹脂
は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるの
が好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径は、エマ
ルジョンを形成する限り特に限定されないが、好ましく
は、150nm以下であり、さらに好ましくは、5〜1
00nmである。
【0056】これらの「樹脂エマルジョン」は、樹脂粒
子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合するこ
とによって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂
又はスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メ
タ)アクリル酸エステル又はスチレンと、(メタ)アクリ
ル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸エステ
ルと、界面活性剤とを水に混合することによって得るこ
とができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、
通常10:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活
性剤の使用量が前記範囲に満たない場合、エマルジョン
となりにくく、また前記範囲を超える場合、インクの耐
水性が低下したり、浸透性が悪化する傾向があるので好
ましくない。
【0057】本発明において用いられる界面活性剤は、
特に限定されないが、好ましくは、アニオン性界面活性
剤又はノニオン性界面活性剤(非イオン性界面活性剤)
である。前記「アニオン性界面活性剤」としては、例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデ
シルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などがあげ
られる。そして、「ノニオン性界面活性剤」としては、
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどがあげられ
る。また、前記「界面活性剤」は、単独又は二種以上を
混合して用いることができる。
【0058】前記「樹脂エマルジョン」の分散相成分と
しての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して
水60〜400重量部、好ましくは、100〜200の
範囲が適当である。
【0059】市販の樹脂エマルジョンとしては、マイク
ロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アク
リル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、
ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大
日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454
(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本イン
キ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン
−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社
製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマ
ルジョン、サイデン化学株式会社製)、等の樹脂エマル
ジョンがあげられる。
【0060】本発明におけるインクは、樹脂エマルジョ
ンを、好ましくは、その樹脂成分がインクの0.1〜4
0重量%となるよう含有しており、さらに好ましくは、
その樹脂成分がインクの1〜25重量%となるよう含有
している。
【0061】前記「樹脂エマルジョン」は、増粘・凝集
する性質を持ち、着色成分の浸透を抑制し、さらに記録
材への定着を促進する効果を有する。また、前記「樹脂
エマルジョン」は、その種類によっては、記録材上で皮
膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有す
る。
【0062】本発明のインクは、好ましい実施態様にお
いては、糖類を含有する。前記「糖類」は、例えば、単
糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類及び四糖類を含む)
及び多糖類であり、好ましくは、グルコース、マンノー
ス、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノー
ス、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクト
ース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースな
どの多糖類である。ここで、多糖類とは広義の糖を意味
し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に
広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
【0063】また、これらの糖類の誘導体としては、前
記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式H
OCH2(CHOH)nCH2OH(ここでn=2〜5
の整数を表す。)で表される。)、酸化糖(例えば、ア
ルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などがあ
げられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例として
はマルチトール、ソルビットなどがあげられる。これら
糖類の含有量は、インク組成物の0.1〜40重量%、
好ましくは、0.5〜30重量%である。
【0064】本発明のインクには、アルギン酸ナトリウ
ムを含有させても良い。アルギン酸ナトリウムは、褐藻
類にのみ含まれる物質で、主に細胞膜或いは細胞間隙物
質として存在する親水性高分子電解質である。化学的に
はβ−1,4結合するD−Mannuronic ac
id[M]と、α−1,4結合するL−Guluron
ic acid[G]の重合体である。増粘作用、安定
化作用、分散作用、ゲル化作用、フィルム形成作用等の
作用がある。インクジェットインクに添加すると色間の
カラーブリードが次の3つの効果により改善できる。 pHによる粘度変化 塩類による析出 多価陽イオンとのゲル化
【0065】(イ)前記「pHによる粘度変化」につい
て アルギン酸ナトリウム水溶液は、pH5以下で状態に変
化が始まりpH4以下で明らかにゲル化する。また、p
H11以上で不安定となりやがてゲル化する。 (ロ)前記「塩類による析出」について アルギン酸ナトリウム水溶液に、1価塩類を添加すると
粘度に変化を生じ、やがて析出する。2価以上の金属塩
類(マグネシウム、水銀を除く)では直ちにそれらの不
溶性金属塩となって析出する。 (ハ)前記「多価陽イオンとのゲル化」について アルギン酸ナトリウム水溶液にマグネシウムを除く多価
陽イオンを加えると、その金属塩の形でゲル化する。金
属との親和力の順序は次の通りである。 Pb>Cu>>Cd>Ba>Sr>Ca>Co=Ni=
Zn>Mn>Mg M/G比の小さいときは、Ba>Sr>Cdとなる。鉄
との親和力は銅より大きい。
【0066】本発明のインクには上記着色剤、溶媒、界
面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えるこ
とができる。例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸
ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオ
ール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使
用できる。
【0067】本発明のインクには、pH調整剤を含有さ
せることができる。かかるpH調整剤としては、調合さ
れるインクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整
できるものであれば、任意の物質を使用することができ
るが、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸
化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級
ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等をあげることができる。
【0068】本発明のインクには、キレート試薬を含有
させることができる。かかるキレート試薬としては、例
えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三
酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三
酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウ
ム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。本発明のイン
クには、防錆剤を含有させることができる。かかる防錆
剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウ
ム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアン
モニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジ
シクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。本発
明のインクには、その目的に応じて、水溶性紫外線吸収
剤、水溶性赤外線吸収剤、界面活性剤等の添加剤を添加
することができる。
【0069】インクの液滴を記録ヘッドから吐出し、該
液滴を記録媒体に付着させて印字を行う記録方法におい
て、上記本発明のインクを用いると、所謂普通紙とイン
クジェット用コート紙のいずれに対しても良好な濡れ性
を示し、また、浸透速度が速く、滲みが少ないカラー画
像を形成できる。
【0070】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施
例に記載の各成分の量(%)は重量基準である。 (実施例1)下記処方のインク組成物を作成し、pHが
9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し
た。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルタ
ーで濾過を行いインク組成物を得た。 高分子分散剤分散型カーボンブラック 5重量% (大日精化工業株式会社製) グリセリン 5重量% ジエチレングリコール 15重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 0.3重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) イオン交換水 残量
【0071】(実施例2)下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にし、pHを水酸化ナトリウムで9にして
インク組成物を調整した。 スルホン基付加型カーボンブラック 5重量% (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製) グリセリン 5重量% エチレングリコール 15重量% 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 0.5重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) アルギン酸ナトリウムNSPLL 0.15重量% (株式会社紀文フードケミファ製) イオン交換水 残量
【0072】(実施例3)下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 カルボキシル基付加型カーボンブラック 5重量% (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製) グリセリン 5重量% プロピレングリコール 10重量% 1,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 1重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 1重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) アクリル系樹脂エマルジョン Z116(MFT7℃) 3重量% (三井化学株式会社製) イオン交換水 残量
【0073】(実施例4)下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 マイクロカプセル包含型カーボンブラック 5重量% (大日本インキ化学工業株式会社製) グリセリン 5重量% ジプロピレングリコール 15重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 1重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) イオン交換水 残量
【0074】(実施例5)下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化ナトリウムで9にし
てインク組成物を調整した。 界面活性剤分散型カーボンブラック 5重量% (富士色素株式会社製) グリセリン 5重量% ヘキシレングリコール 15重量% 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 0.3重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) イオン交換水 残量
【0075】(実施例6)下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 高分子分散剤分散型カーボンブラック 5重量% (大日精化工業株式会社製) グリセリン 5重量% トリエチレングリコール 15重量% 1,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 1重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 0.5重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) イオン交換水 残量
【0076】(実施例7)下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化リチウムで9にして
インク組成物を調整した。 スルホン基付加型カーボンブラック 5重量% (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製) グリセリン 5重量% テトラエチレングリコール 15重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2重量% N−メチル−2−ピロリドン 2重量% ECTD−3NEX 1.0重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) イオン交換水 残量
【0077】(実施例8)下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にして、pHを水酸化ナトリウムで8にし
てインク組成物とした。 スルホン基付加型カーボンブラック 5重量% (キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製) グリセリン 5重量% 1,5−ペンタンジオール 15重量% 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量% 2−ピロリドン 2重量% ECTD−6NEX 1重量% (日光ケミカルズ社製アニオン系界面活性剤) イオン交換水 残量
【0078】(比較例1)実施例1において2−エチル
−1,3−ヘキサンジオールを除いた他は同様にしてイ
ンクとした。
【0079】(比較例2)実施例2において2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールを2−エチル
−2−メチル−1,3−プロパンジオールに替えた以外
は同様にしてインクとした。
【0080】(比較例3)実施例3において1,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールを3,3−ジ
メチル−1,2−ブタンジオールに替えた以外は同様に
してインクとした。
【0081】(比較例4)実施例4において2−エチル
−1,3−ヘキサンジオールを2,2−ジエチル−1,
3−プロパンジオールに替えた以外は同様にしてインク
とした。
【0082】(比較例5)実施例5において2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールを2−メチル
−2−プロピル−1,3−プロパンジオールに替えた以
外は同様にしてインクとした。
【0083】(比較例6)実施例6において1,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールを2,4−ジ
メチル−2,4−ペンタンジオールに替えた以外は同様
にしてインクとした。
【0084】(比較例7)実施例7において2−エチル
−1,3−ヘキサンジオールを2,5−ジメチル−2,
5−ヘキサンジオールに替えた以外は同様にしてインク
とした。
【0085】(比較例8)実施例8において2,2,4
−トリメチル−1,3−ペンタンジオールを5−ヘキセ
ン−1,2−ジオールに替えた以外は同様にしてインク
とした。
【0086】次に、上記実施例1〜8及び比較例1〜8
について下記の試験を行った。
【0087】1)画像の鮮明性 インクジェットプリンターMJ−930C(セイコーエ
プソン株式会社製)にて、下記の各紙に印刷を行った。
印刷パターンは、イエロー、マゼンタ、シアンの各カラ
ーインクは100%dutyで印字し、本発明の黒イン
クを充填したブラックインクは文字を同時に印刷した。
インク吐出量は0.07μg/dotとし、そして、密
度は360dpiとした。また、キャノン社製バブルジ
ェット方式のインクジェットプリンターBJC430の
BKカートリッジにインクをつめ、記録密度360dp
iで文字を印字した。印字乾燥後、2色重ね部境界の滲
み、画像滲み、色調、画像濃度を目視及び反射型カラー
分光測色濃度計(X−Rite社製)により総合的に調
べ、評価基準にしたがって判定した。用いた印刷試験用
紙を以下に示す。 マイペーパー(株式会社NBSリコー製) 紙源S・再生紙(株式会社NBSリコー製) PB紙(キャノン株式会社製) マルチエース(富士ゼロックスオフィスサプライ株式
会社製) やまゆり紙(本州製紙株式会社製・再生紙) LH紙(富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社
製) Xerox 4024紙(富士ゼロックスオフィスサ
プライ株式会社製) Neenah Bond紙(キンバリークラーク社
製) 判定基準は、次のとおりとした。 ◎:全紙滲みの発生がなく鮮明な印刷である。 ○:一部の用紙(再生紙)にひげ状の滲みの発生があ
る。 △:全紙にひげ状の滲みの発生がある。 ×:文字の輪郭がはっきりしないほど滲みが発生してい
る。
【0088】2)画像の乾燥性 印字後の画像に一定条件で濾紙を押しつけインクが濾紙
に転写しなくなるまでの時間を測定した。いずれの紙で
も10秒以内で乾燥した場合に○と判定した。 3)保存安定性 各インクをポリエチレン容器に入れ、−20℃、5℃、
20℃、70℃でそれぞれの条件下で3カ月保存し、保
存後の表面張力、粘度、及び沈殿物析出の有無を調べ
た。どの条件で保存しても、物性等の変化がないものを
○とした。 4)印字休止時の信頼性 リコー製プリンターIPSiO Jet300のヘッド
を用いてプリンター動作中にキャップ、クリーニング等
が行われないでどれだけ印字休止しても復帰できるかを
調べ、どれだけの時間(秒)で噴射方向がずれるか、或
いは吐出液滴の重量が変化するかでその信頼性を評価し
た結果を表に示す。
【0089】
【表1】
【0090】以下、本発明の実施態様を示す。 1.(イ) 水に分散又は溶解する着色剤、(ロ) 水、(ハ) 湿
潤剤、並びに、(ニ) 25℃の水中で0.1〜4.5重量
%の溶解度を有する炭素数8以上で11以下のポリオー
ル及び/又はグリコールエーテル、を含有するインクに
おいて、前記炭素数8以上で11以下のポリオール及び
/又はグリコールエーテルをインク全重量に対して0.
1〜10.0重量%の比率で含有することを特徴とする
インク、特に、インクジェット記録用インク。 2.25℃の水中において0.1〜4.5重量%の溶解
度を有する炭素数8以上で11以下のポリオール及び/
又はグリコールエーテルと水溶性有機溶剤との混合物を
記録用インクの全重量に対して0.5〜40重量%とす
る前記1記載のインク、特に、インクジェット記録用イ
ンク。 3.炭素数8以上で11以下のポリオール及び/又はグ
リコールエーテルが、2−エチル−1,3−ヘキサンジ
オールである前記1又は2に記載のインク、特に、イン
クジェット記録用インク。 4.炭素数8以上で11以下のポリオールが、2,2,
4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールである前記
1又は2に記載のインク、特に、インクジェット記録用
インク。 5.水溶性有機溶剤が、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレング
リコール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレン
グリコール及びヘキシレングリコールからなる群より選
ばれた少なくとも一種のものである前記2〜4のいずれ
かに記載のインク、特に、インクジェット記録用イン
ク。
【0091】6.水溶性有機溶剤が2−ピロリドン、N
−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2
−ピロリドン等の少なくとも1種類のピロリドン誘導体
であることを特徴とする前記2〜4のいずれかに記載の
インク、特に、インクジェット記録用インク。 7.湿潤剤と水溶性有機溶剤との混合比率が重量%で1
0:1〜1:10の範囲にあることを特徴とする前記2
〜6のいずれかに記載のインク、特に、インクジェット
記録用インク。 8.湿潤剤がグリセリンであり、水溶性有機溶剤が、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、テトラエチレングリコール及びヘキシレン
グリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種の化
合物であることを特徴とする前記7に記載のインク、特
に、インクジェット記録用インク。 9.湿潤剤がグリセリンであり、水溶性有機溶剤がジエ
チレングリコールであり、そして、両者の混合比率が重
量%で4:1〜1:4の範囲にあることを特徴とする前
記8に記載のインク、特に、インクジェット記録用イン
ク。 10.湿潤剤及び水溶性有機溶剤の混合物が、インク全
重量に対して1〜40重量%の比率で含有することを特
徴とする前記7〜9のいずれかに記載のインク、特に、
インクジェット記録用インク。
【0092】11.着色剤が顔料であり、そして、前記
顔料が記録用インク全重量に対して1〜10重量%の比
率で含有することを特徴とする前記1〜10のいずれか
に記載のインク、特に、インクジェット記録用インク。 12.顔料が、0.05〜0.16μmの粒子径の粒子
で構成されていることを特徴とする前記11に記載のイ
ンク、特に、インクジェット記録用インク。 13.顔料が、分散剤により水中に分散されていること
を特徴とする前記11又は12に記載のインク、特に、
インクジェット記録用インク。 14.分散剤が、分子量5,000〜100,000の
高分子分散剤であることを特徴とする前記13に記載の
インク、特に、インクジェット記録用インク。 15.顔料が、界面活性剤により水中に分散されている
ことを特徴とする前記11又は12に記載のインク、特
に、インクジェット記録用インク。
【0093】16.界面活性剤が、ノニオン系界面活性
剤又はアニオン系界面活性剤であることを特徴とする前
記15記載のインク、特に、インクジェット記録用イン
ク。 17.顔料が、その表面にスルホン基が結合されて水中
に分散されていることを特徴とする前記11〜16のい
ずれかに記載のインク、特に、インクジェット記録用イ
ンク。 18.顔料が、その表面にカルボキシル基が結合されて
水中に分散されていることを特徴とする前記11〜16
のいずれかに記載のインク、特に、インクジェット記録
用インク。 19.インク中に樹脂エマルジョンを含有することを特
徴とする前記1〜18のいずれかに記載のインク、特
に、インクジェット記録用インク。 20.樹脂エマルジョンのMFT(最低造膜温度)が2
0℃以下である前記19のインク、特に、インクジェッ
ト記録用インク。
【0094】21.インク中にアルギン酸ナトリウムを
含有する前記1〜20のいずれかに記載のインク、特
に、インクジェット記録用インク。 22.アルギン酸ナトリウムの粘度(1g/100m
l、20℃)が、10から50cpである前記21の記
録用インク、特に、インクジェット記録用インク。 23.インクの液滴を記録ヘッドから吐出し、該液滴を
記録媒体に付着させて印字を行う記録方法であって、イ
ンクとして請求項1〜22のいずれかに記載のインクを
用いることを特徴とする記録方法。 24.前記23の記録方法によって記録が行われた記録
物。
【0095】
【発明の効果】(1)紙表面に対する濡れ性を改良し、記
録用インク、特に、インクジェット記録用インクとして
の諸特性を満足し、浸透性、乾燥性に優れ、かつ、画質
劣化を改良した水性インクを提供することができる。 (2) インクの熱素子への濡れ性を改良し、少量の添加量
でも吐出安定性及び周波数安定性が得られる。 (3) 従来の2−プロパノールの使用に伴う安全性の問題
も解決することができる。 (4) 所謂普通紙とインクジェット用コート紙のいずれに
対しても良好な濡れ性を示し、浸透速度が速く滲みが少
ないカラー画像を形成できる記録方法を与えることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 永井 希世文 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小西 昭子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小谷野 正行 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C056 EA05 FC01 FC02 2H086 BA52 BA53 BA55 BA59 BA62 4J039 AB01 AD01 AD02 AD03 AD05 AD08 AD09 AD10 AD14 AD15 AE07 BA04 BA13 BA35 BA37 BC07 BC09 BC12 BC13 BC19 BC20 BC34 BC35 BC36 BC39 BC47 BC50 BC54 BC55 BC60 BD03 BE01 BE03 BE04 BE05 BE06 BE12 BE22 CA03 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 GA24

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ) 水に分散又は溶解する着色剤、(ロ)
    水、(ハ) 湿潤剤、並びに、(ニ) 25℃の水中で0.1〜
    4.5重量%の溶解度を有する炭素数8以上で11以下
    のポリオール及び/又はグリコールエーテル、を含有す
    るインクにおいて、前記炭素数8以上で11以下のポリ
    オール及び/又はグリコールエーテルをインク全重量に
    対して0.1〜10.0重量%の比率で含有することを
    特徴とするインク。
  2. 【請求項2】 25℃の水中において0.1〜4.5重
    量%の溶解度を有する炭素数8以上で11以下のポリオ
    ール及び/又はグリコールエーテルと水溶性有機溶剤と
    の混合物をインクの全重量に対して0.5〜40重量%
    の比率で含有することを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンク。
  3. 【請求項3】 炭素数8以上で11以下のポリオール
    が、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のインク。
  4. 【請求項4】 炭素数8以上で11以下のポリオール
    が、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
    ルであることを特徴とする請求項1又は2に記載のイン
    ク。
  5. 【請求項5】 水溶性有機溶剤が、エチレングリコー
    ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
    プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
    プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、テ
    トラエチレングリコール及びヘキシレングリコールから
    なる群より選ばれた少なくとも1種の化合物であること
    を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のインク。
  6. 【請求項6】 水溶性有機溶剤が2−ピロリドン、N−
    メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−
    ピロリドン等の少なくとも1種類のピロリドン誘導体で
    あることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の
    インク。
  7. 【請求項7】 湿潤剤と水溶性有機溶剤との混合比率が
    重量%で10:1〜1:10の範囲にあることを特徴と
    する請求項2〜6のいずれかに記載のインク。
  8. 【請求項8】 湿潤剤がグリセリンであり、水溶性有機
    溶剤が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
    トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
    ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,
    5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール及び
    ヘキシレングリコールからなる群より選ばれた少なくと
    も1種の化合物であることを特徴とする請求項7に記載
    のインク。
  9. 【請求項9】 湿潤剤がグリセリンであり、水溶性有機
    溶剤がジエチレングリコールであり、そして、両者の混
    合比率が重量%で4:1〜1:4の範囲にあることを特
    徴とする請求項8に記載のインク。
  10. 【請求項10】 湿潤剤及び水溶性有機溶剤の混合物
    が、インク全重量に対して1〜40重量%の比率で含有
    することを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の
    インク。
  11. 【請求項11】 着色剤が顔料であり、そして、前記顔
    料が記録用インク全重量に対して1〜10重量%の比率
    で含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか
    に記載のインク。
  12. 【請求項12】 顔料が、0.05〜0.16μmの粒
    子径の粒子で構成されていることを特徴とする請求項1
    1に記載のインク。
  13. 【請求項13】 顔料が、分散剤により水中に分散され
    ていることを特徴とする請求項11又は12に記載のイ
    ンク。
  14. 【請求項14】 分散剤が、分子量5,000〜10
    0,000の高分子分散剤であることを特徴とする請求
    項13に記載のインク。
  15. 【請求項15】 顔料が、界面活性剤により水中に分散
    されていることを特徴とする請求項11又は12に記載
    のインク。
  16. 【請求項16】 界面活性剤が、ノニオン系界面活性剤
    又はアニオン系界面活性剤であることを特徴とする請求
    項15に記載のインク。
  17. 【請求項17】 顔料が、その表面にスルホン基が結合
    されて水中に分散されていることを特徴とする請求項1
    1〜16のいずれかに記載のインク。
  18. 【請求項18】 顔料が、その表面にカルボキシル基が
    結合されて水中に分散されていることを特徴とする請求
    項11〜16のいずれかに記載のインク。
  19. 【請求項19】 インク中に樹脂エマルジョンを含有す
    ることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の
    インク。
  20. 【請求項20】 インクの液滴を記録ヘッドから吐出
    し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行う記録方法
    であって、インクとして請求項1〜19のいずれかに記
    載のインクを用いることを特徴とする記録方法。
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