JP2006249341A - 水性インク並びにインクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 着色剤と、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと水性樹脂を含有することを特徴とする水性インク。
【選択図】 図1
Description
近年、レポート用紙、コピー用紙、再生紙等の普通紙に良好な印字品質が得られる黒色の単色インクジェットプリンターだけでなく、フルカラー記録が行なえるフルカラーインクジェットプリンタが数多く市販されている。該フルカラーインクジェットプリンタにおいても普通紙に印刷した際の品質、特に、高画像品質(画像の滲みがないこと)であり、かつ高発色であることが要求されている。
このように、普通紙と塗工紙での高画像品質(画像の滲みがないこと)と高発色の両立とともに擦過性を改善することが要求されている。
即ち、湿潤剤としてグリコールエーテル類の利用(例えば、特許文献1参照)を、水溶性有機溶剤の利用(例えば、特許文献2参照)を、さらに、染料溶解促進剤の利用(例えば、特許文献3参照)を提案したものが知られている。
一般に、乾燥性の高いインクは、紙への浸透性を向上させることに伴ない、着色剤が紙の厚み方向に侵入することにより、画像濃度の低下、裏抜け濃度が増大するという欠点を有している。とりわけ、インクジェットプリンタの発展と環境問題としての紙消費の点から、両面印字が必須になることは明らかであり、高乾燥性の一方で、両面印字を可能とする裏抜けの少ない水性インクが求められている。
このように、現在においても、インクジェットインクとしての諸特性を満足し、着色剤種や紙種に関わらず浸透性、及び乾燥性に優れ、かつ画質ならびに裏抜けが改良され、擦過性も優れた水性インクジェットインクへの希求は依然として存在している。
しかしながら、高速処理に対応するためには、インクがノズル近傍で乾燥して固着することを防止し、粘度の上昇した状態でもノズル面に付着することなく、流動性があり、目詰り、噴射方向曲がりが少なく、クリーニングして復帰させる回数を極力減らすことができるインクの開発が必要である。
このため、気泡発生又は巻き込みを防止する目的として、例えば、JIS K3362に基づく5分後の泡の安定度が0mm(1分後の泡の安定度が5mm未満)であるインクが提案されている(特許文献12参照)。この提案によれば、吐出安定性が確保できるとされているが、炭素数5以下の低級アルキルアルコールを含有することに限定されており、汎用性がなく、またこのインク処方は浸透性が低めであり、高速印字時の画質や擦過性が劣るという問題がある。
しかし、いずれの提案においても、乾燥速度を向上させるためには大量のグリコールエーテル類の添加が必要であり、インクの臭気や安全性の面で劣るという問題がある。また塗工紙での擦過性は悪い。
即ち、本発明は、着色剤や紙種によらず浸透性、乾燥性に優れ、かつ顕著な彩度向上、滲みが少ないなど高品位な画像形成が可能であり、更に塗工紙での擦過性に優れた水性インク並びに該水性インクを用いたインクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
(1):着色剤と、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと水性樹脂を含有することを特徴とする水性インクである。
前記(1)項に記載の水性インクにおいては、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、水性樹脂を含有することにより、着色剤や紙種によらず浸透性、乾燥性に優れ、かつ顕著な彩度向上、滲みが少ないなど高品位な画像形成が可能であり、更に塗工紙での擦過性に優れた水性インクが提供できる。
前記(2)項に記載の水性インクにおいては、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの含有量を0.1質量%以上5質量%以下とすることで、浸透特性が高く、かつ、画質に優れ、相分離を起こさず、安定なインクを提供することができる。
前記(3)項に記載の水性インクにおいては、前記水性樹脂として、スチレン−アクリル酸共重合体を含むことにより、塗工紙での高い擦過性、高発色な画質が提供可能となる。
前記(4)項に記載の水性インクにおいては、水性樹脂の含有量を0.1質量%以上15質量%以下とすることで、塗工紙での高い擦過性、発色が高く、かつ、目詰り、噴射方向曲がりが少なく、クリーニングして復帰させる回数を極力減らすことができる安定なインクを提供することができる。
前記(5)項に記載の水性インクにおいては、インクジェットの高速化に伴い大きな課題となっていた目詰り、噴射方向曲がりについても、インクがノズル近傍で乾燥し固着することを防止し、粘度の上昇した状態でもノズル面に付着することなく、流動性があり、目詰り、噴射方向曲がりのないインクを得ることができ、クリーニングし復帰させる回数を極力減らすことのできる水性インクを提供することができる。
前記(8)項に記載の水性インクにおいては、顔料を用いることで、高い浸透特性でありながら、画像濃度も高く、裏抜けの少ない優れたインクを提供することができる。
前記(9)項に記載の水性インクにおいては、顔料の平均粒径を10〜200nmとすることで、分散安定性に優れ、よって保存安定性やインクジェット記録方法における吐出安定性に優れるとともに、画像の裏抜けが少ない優れたインクが提供できる。
前記(12)項に記載の水性インクにおいては、顔料の表面が改質され親水基が結合された顔料を用いることにより、保存安定性、信頼性の極めて高いインクを提供することができる。
前記(13)項に記載の水性インクにおいては、顔料に結合された親水基がカルボキシル基、スルホン基、カルボニル基又はヒドロキシル基である表面改質された顔料を用いることで、より一層高画像濃度で低裏抜け濃度となるうえに、滲みの少ない極めて高品位な画像を形成するインクを提供することができる。
前記(14)及び(15)項のいずれかに記載の水性インクにおいては、シリコーン系の消泡剤を含むことで、従来のインクジェット水性インク及びインクジェットプリンタで問題となっていた、インクのカートリッジへの充填時、ヘッドへのカートリッジ装着時及び装着後のインク吸引時、あるいは印字中、印字休止時に気泡の巻き込みによる吐出不良を起こしにくく、また吐出不良が起こった際にも簡単な回復機構で信頼性が維持でき、高画質でかつノズル目詰まりのないインクジェットインクが提供できる。更に、自己乳化型もしくはエマルジョン型を用いることで、水系での使用の場合、信頼性を確保する上で更に望ましいインクジェットインクが提供できる。
前記(16)項に記載の水性インクにおいては、所定の水溶性有機溶剤を含有することにより、インクジェット記録装置に用いた場合、ノズル近傍での水分蒸発による目詰まりの発生を未然に防ぎ、また、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールやポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選択される界面活性剤の溶解助剤として働くことで、より一層保存安定性を高め、更にはインクの噴射安定性を更に高めたインクが提供できる。
前記(19)項に記載のインクジェット記録装置においては、このように高浸透特性で、擦過性の優れた、かつ高い信頼性、安全性に優れた画像特性が可能となるインクを収容したインクカートリッジ及びこのカートリッジを具備した記録装置が提供できる。
前記(20)項に記載のインクジェット記録方法においては、相分離せず、凝集や増粘なども起きないインクを用いているので、微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成する記録方法に適している。とりわけ、熱エネルギーを作用させて画像形成する方法においては、熱素子への濡れ性が改良されるため特に適しており、吐出安定性、周波数安定性に優れた記録方法を提供できる。
前記(21)項に記載のインク記録物においては、本発明のインクの高い浸透性を利用して、非常に高速で、かつ高画質で擦過性の優れた画像で記録する方法及び印字された画像形成物が提供できる。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールは、水を主成分とするインク中でインクの表面(記録媒体との界面)に吸着しやすく、かつ、いわゆる界面活性剤と比べ、分子量が比較的小さいためインクの表面(記録媒体との界面)への吸着速度が著しく高い一方、共存する水性樹脂には好影響を与える。即ち、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールがインクの表面(記録媒体との界面)に吸着することで、界面活性剤のように液体の表面張力を速やかに低下させることができる。これにより、高い浸透性を得ることができる。
また、水性樹脂を含有することで、塗工紙での擦過性を格段に向上させることができる。また、その効果は普通紙でも発揮され、着色剤を表面近傍に多く留まらせることができ、高発色を達成することができる。
そこで、本発明においては、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと水性樹脂とを併用すると、相乗効果により、高い浸透特性が得られる一方、高い発色性を維持し、更に、塗工紙での擦過性に優れたインクを得ることができる。
本発明の水性インクは、着色剤と、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと、水性樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール>
前記2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールは、浸透特性の改善が効果的であり、少量の添加ですむため、安全面、臭気などの点からも好ましい。この理由は定かでないが、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールは分子構造上、分岐構造を有しているため、表面への吸着効率、速度を向上させ、よって浸透性を効率良く改善できると考えられる。
そして、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと水性樹脂との混合が相乗効果を発揮し、それぞれを単独で含有したインクに比べ、高い浸透特性が得られる一方、高い発色性を維持し、彩度が向上し、滲みも少ない高品位な画像が形成でき、塗工紙での擦過性に優れたインクを得ることができる。
また、インクに熱エネルギーを付与して微細孔から液滴としてインクを吐出させて記録を行なういわゆるバブルやサーマル方式等の記録方法において、吐出安定性を得るために従来では2−プロパノールを添加する方法があるが、その代わりに前記2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを添加することによって、熱素子への濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性及び周波数安定性が得られ、2−プロパノールの使用に伴う安全性に関する問題も改善される。
前記2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの前記水性インクにおける含有量は0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。前記含有量が0.1質量%未満であると、浸透性の改善が不充分となることがあり、5質量%を超えると、インク中で安定に溶解せず、インクの保存安定性、インクジェットでの噴射安定性に問題を生じることがある。
前記水性樹脂は、従来公知の水性樹脂は特に制限はなく、水溶性または水分散性樹脂から選ばれる樹脂を挙げることができ、インクの安定性などを損なわない樹脂を、目的に応じてこれらの1種または数種類から適宜選択することができる。中でもスチレン−アクリル酸共重合体が特に好ましい。
水性樹脂がスチレン−アクリル酸共重合体であると、インク中で安定に存在し、塗工紙での擦過性を格段に向上させることができる。また、その効果は普通紙でも発揮され、着色剤を表面近傍に多く留まらせることができ、高発色を達成することができる。
そこで本発明においては、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと水性樹脂とを併用することで、その相乗効果により、高い浸透特性が得られる一方、高い発色性を維持し、更に、塗工紙での擦過性に優れたインクを得ることができる。
前記水性樹脂の前記水性インクにおける含有量は0.1〜15質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましい。前記含有量が0.1質量%未満であると、発色性の改善効果と塗工紙での擦過性の改善が不充分となることがあり、15質量%を超えると、インク中で安定に溶解せず、インクの保存安定性、インクジェットでの噴射安定性に問題を生じることがある。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、これらの中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選択される界面活性剤が好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールは、界面活性剤に比べ親水性・疎水性の差が小さいため、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールのみで高い浸透性を得るためには、用途によっては多量に添加しなければならない。このとき、水性樹脂と2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを多量に添加したインクは、相分離、着色剤への吸着そして凝集、場合によっては臭気、安全性などの問題が発生する恐れがある。
一方、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選択される界面活性剤も表面張力を下げ、浸透性を向上させることが知られている。但し界面活性剤分子の大きさあるいはその形状から、表面への吸着速度は必ずしも高くはないため、これら界面活性剤単体の使用では充分な浸透性を得ることができない。
そこで、本発明においては、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールとともに、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選択される界面活性剤とを併用すると、相乗効果によりごく少量の使用で著しく高い浸透特性が得られる。
これによりインクがノズル近傍で乾燥し固着することを防止し、粘度の上昇した状態でもノズル面に付着することなく、流動性があり、目詰り、噴射方向曲がりのない、且つ、水性樹脂を含有することで、発色性に優れ、塗工紙上での擦過性に優れたインクを得ることができ、クリーニングし復帰させる回数を極力減らすことができる。
また、従来の多価アルコールのエーテル類などを多量に加えて浸透性をあげたインクに比べ、インク中への添加量が少ない状態で効果が得られるため、溶剤臭が少ない、インク自体の安全性も高いなどの利点もある。
Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表わし、第4級アンモニウムが好ましい。
nは、4〜21の整数である。
本発明によれば、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと水性樹脂とともに、上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選択される界面活性剤を含むことにより、極めて高い浸透性を有し、かつ液中で分離することなく安定で、安全性の高い水性インクを得ることができる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、顔料、染料などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、記録画像に耐光性や耐水性を付与可能な点で、顔料が好ましい。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
これらの顔料のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。
ここで、前記平均粒径は、インク中のブラウン運動を行なっている粒子にレーザー光を照射し、粒子から戻ってくる光(後方散乱光)の振動数(光の周波数)の変化量から粒子径を求める動的光散乱法(ドップラー散乱光解析)により求められる体積累積パーセントを云う。
前記分散剤の重量平均分子量(Mw)が、3,000未満であると、分散安定性が充分でないことがあり、50,000を超えると、該分散剤自体の増粘で前記水性インクの吐出安定性が悪くなることがある。
前記着色剤と前記分散剤との質量比(着色剤:分散剤)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1:0.06〜1:3が好ましく、1:0.125〜1:3がより好ましい。
前記質量比における前記分散剤の量が、少なすぎると、分散効果が充分でないことがあり、多すぎると、水性インクの粘度が高くなることがある。
この場合、該自己分散型顔料は、表面に前記親水基が存在し表面が改質されているため、分散剤の不存在下でも水中に分散可能であり、前記水性インク中での分散性、分散安定性に優れ、また、該自己分散型顔料を含む前記水性インクは、保存安定性、吐出安定性(例えば、間欠吐出安定性)等に優れ、乾燥後の再分散性に優れるため、長期間印字を休止してヘッドのノズル付近のインクの水分が蒸発しても、目詰まり等が生ずることがなく、簡単なクリーニングを行なうだけで容易に、高品質な印字乃至画像を得ることができ、かつ記録後の記録物の耐水性をより向上させることができる点で有利である。
これらの中でも、分散安定性及び印字後の画像の耐水性等の点で、カルボキシル基、スルホン基、カルボニル基又はヒドロキシル基が好ましい。なかでも、カルボキシル基が結合したタイプは、カルボキシル基が結合している分散剤で分散した顔料と同様の作用により、印字後の記録媒体の耐水性がより向上し、更に充分な乾燥速度が得られ、且つ裏抜けを防止する効果からより好ましい。
前記自己分散型顔料は、相乗効果により、間欠吐出安定性等に優れ、高品質な印字乃至画像を記録可能な点で、その他の界面活性剤、記浸透剤等と併用してもよい。
前記酸性染料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、食用染料として知られているものなどが挙げられ、例えば、C.I.アシッド・イエロー17、23、42、44、79、142;C.I.アシッド・レッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289;C.I.アシッド・ブルー9、29、45、92、249;C.I.アシッド・ブラック1、2、7、24、26、94;C.I.フード・イエロー2、3、4;C.I.フード・レッド7、9、14;C.I.フード・ブラック1、2などが挙げられる。
前記着色剤の前記水性インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.5〜25質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましい。前記含有量が0.5質量%未満であると、画像の濃度が薄く、コントラストのない画像となることがあり、25質量%を超えると、前記着色剤の分散安定性を確保することが難しく、ノズル等の目詰まりが生じ易く、信頼性が悪くなることがある。
前記消泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン消泡剤、ポリエーテル消泡剤、脂肪酸エステル消泡剤などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点でシリコーン消泡剤が好ましい。
前記消泡剤の前記水性インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.001〜3質量%が好ましく、0.005〜0.5質量%がより好ましい。
前記消泡剤が前記水性インク中に含有されていると、特に経時の保存安定性や吐出安定性に優れ、前記含有量が、0.001質量%未満であると、含有効果が充分でないことがあり、3質量%を超えると、目詰まりの原因となり易く、前記水性インクの信頼性が悪くなることがある。
本発明の水性インクには、インクの乾燥による目詰まりの防止、及びのインクの溶解安定性をより向上する目的で湿潤剤を含有することにより、インクジェットヘッドの吐出口で、インク中の水分が蒸発した場合でも目詰まりを起こしにくく正常な印字を行なうことができ、仮に目詰まりを起こしても簡単なクリーニング操作で正常な印字状態に回復できる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、樹脂エマルジョン、糖類、アルギン酸ナトリウム、防腐防黴剤、pH調整剤、防錆剤、キレート試薬、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤などが挙げられる。
前記樹脂エマルジョンは、増粘・凝集する性質を持ち、着色成分の紙深さ方向への浸透を抑制し、更に記録媒体への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録媒体上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有する。
前記樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が次の様な樹脂成分であるエマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としてはアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。
これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって得ることができる。
前記樹脂エマルジョンの含有量は、その樹脂成分がインクの0.1〜40質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましい。
前記糖類の前記インクにおける含有量は、0.1〜40質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましい。
前記pH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト等が挙げられる。
前記表面張力としては、20℃で、25〜55mN/mが好ましい。前記表面張力が、25mN/m未満であると、紙上での滲みが顕著になり、安定した噴射が得られないことがあり、55mN/mを超えると、紙へのインク浸透が充分に起こらず、乾燥時間の長時間化を招くことがある。
前記粘度としては、25℃で、2〜20mPa・sが好ましく、3〜10mPa・sがより好ましい。前記粘度が、2mPa・s未満であると、画像に滲みが生ずることがあり、20mPa・sを超えると、吐出安定性の確保が困難になることがある。
前記導電率としては、例えば、0.5S/m以下が好ましく、0.005〜0.4S/mがより好ましい。
前記pHとしては、例えば、7〜11が好ましい。
本発明のインクは、非常に高い浸透特性を示すため、従来では成し得なかったシングルパスでの高画質印字が可能となった。更には、ラインヘッドによる4色以上のカラー印刷でも、印字速度を犠牲にすることなく、高画質印字を達成することができる。また、上記高速記録プロセスでの光沢紙などの擦過性が問題となる記録媒体への記録も可能である。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記水性インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するものなどが好適に挙げられる。
インクカートリッジ(7)は、図2に示すように、カートリッジ本体(41)内に所要の色のインクを吸収させたインク吸収体(42)を収容してなる。カートリッジ本体(41)は、上部に広い開口を有するケース(43)の上部開口に上蓋部材(44)を接着または溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体(42)は、ウレタンフォーム体等の多孔質体からなり、カートリッジ本体(41)内に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。
カートリッジ本体(41)のケース(43)底部には記録ヘッドへインクを供給するためのインク供給口(45)を形成し、このインク供給口(45)内周面にはシールリング(46)を嵌着している。また、上蓋部材(44)には大気開放口(47)を形成している。そして、カートリッジ本体(41)には、装填前の状態で、インク供給口(45)を塞ぐと共に装填時や輸送時などのカートリッジ取扱い時、或いは真空包装時による幅広側壁に係る圧力でケース(43)が圧縮変形されて内部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部材(50)を装着している。
また、大気開放口(47)は、図1に示すように、酸素透過率が100ml/m2以上のフィルム状シール部材(55)を上蓋部材(44)に貼着してシールしている。このように大気開放口(47)を酸素透過率が100ml/m2以上のシール部材(55)でシールすることで、インクカートリッジ(7)を透気性のないアルミラミネートフィルム等の包装部材を用いて減圧状態で包装することにより、インク充填時やインク吸収体(42)とカートリッジ本体(41)との間に生じる空間(A)(図2参照)にある大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、シール部材(55)を介してインク中の空気が真空度の高いカートリッジ本体(41)外の包装部材との間の空間に排出され、インクの脱気度が向上する。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記水性インク(インクセット)を収容し、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いることができ、また、後述する本発明のインクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いるのが特に好ましい。
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段等を有してなる。
本発明のインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、制御工程等を含む。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行なうことができる。また、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行なうことができる。
前記インク飛翔工程は、前記本発明の水性インクに、刺激を印加し、該水性インクを飛翔させて画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、前記本発明の水性インクに、刺激を印加し、該水性インクを飛翔させて画像を形成する手段である。該インク飛翔手段としては、特に制限はなく、例えば、インク吐出用の各種のノズルなどが挙げられる。
なお、前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライトなどが挙げられ、具体的には、例えば、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等が挙げられる。
なお、前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
図3は本発明の水性インクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。
このインクジェット記録装置の機構部は、両側の側板(1)、(2)間に主支持ガイドロッド(3)及び従支持ガイドロッド(4)を略水平な位置関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド(3)及び従支持ガイドロッド(4)でキャリッジユニット(5)を主走査方向に摺動自在に支持している。
キャリッジユニット(5)には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個のヘッド(6)を、その吐出面〔ノズル面〕(6a)を下方に向けて搭載し、またキャリッジユニット(5)のヘッド(6)の上側には4個のヘッド(6)に各々インクを供給するための各色のインク供給体である4個のインクカートリッジ(7y)、(7m)、(7c)、(7k)を交換可能に搭載している。
そして、キャリッジユニット(5)は主走査モータ(8)で回転される駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)(9)と従動プーリ〔アイドラプーリ〕(10)との間に張装したタイミングベルト(11)に連結して、主走査モータ(8)を駆動制御することによってキャリッジユニット(5)、即ち4個のヘッド(6)を主走査方向に移動するようにしている。
また、側板(1)、(2)を繋ぐ底板(12)上にサブフレーム(13)、(14)を立設し、このサブフレーム(13)、(14)間に用紙(16)を主走査方向と直交する副走査方向に送るための搬送ローラー(15)を回転自在に保持している。そして、サブフレーム(14)側方に副走査モータ(17)を配設し、この副走査モータ(17)の回転を搬送ローラー(15)に伝達するために、副走査モータ(17)の回転軸に固定したギヤ(18)と搬送ローラー(15)の軸に固定したギヤ(19)とを備えている。
更に、側板(1)とサブフレーム(13)との間には、ヘッド(6)の信頼性維持回復機構(以下、「サブシステム」という。)(21)を配置している。サブシステム(21)は、各ヘッド(6)の吐出面をキャッピングする4個のキャップ手段(22)をホルダ(23)で保持し、このホルダ(23)をリンク部材(24)で揺動可能に保持して、キャリッジユニット(5)の主走査方向の移動でホルダ(23)に設けた係合部(25)にキャリッジユニット(5)が当接することで、キャリッジユニット(5)の移動に従ってホルダ(23)がリフトアップしてキャップ手段(22)でインクジェットヘッド(6)の吐出面(6a)をキャッピングし、キャリッジユニット(5)が印写領域側へ移動することで、キャリッジユニット(5)の移動に従ってホルダ(23)がリフトダウンしてキャップ手段(22)がインクジェットヘッド(6)の吐出面(6a)から離れるようにしている。
なお、キャップ手段(22)は、それぞれ吸引チューブ(26)を介して吸引ポンプ(27)に接続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポンプ(27)は吸引した廃液を、ドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。
更に、ホルダ(23)の側方には、インクジェットヘッド(6)の吐出面(6a)をワイピングする繊維部材、発泡部材あるいはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード(28)をブレードアーム(29)に取付け、このブレードアーム(29)は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
記録ユニット(30)は、シリアルタイプのものであり、ヘッド(6)と、このヘッド(6)に供給されるインクを収容するインクタンク(33)と、このインクタンク(33)内を密閉する蓋部材(34)とで主要部が構成される。
記録ユニット(30)のヘッド(6)には、インクを吐出するための多数のノズル(32)が形成されている。インクはインクタンク(33)から、図示しないインク供給管を介して、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極(31)より入力される記録装置本体からの電気信号に応じて、ノズル(32)より吐出される。このようなタイプの記録ユニット(30)は、構成上、安価に製造できるタイプのヘッド、いわゆるサーマル方式、バブル方式と呼ばれる、熱エネルギーを駆動の動力源とするヘッドに適した構造である。本発明の水性インクは、バブルやサーマル方式等の記録方法において、優れた浸透性を有するインクを用いるため、熱素子への濡れ性が改良され、吐出安定性及び周波数安定性が得られ、かつ安全性も高く、非常に適している。
なお、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
また、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などに特に好適に適用することができる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録された記録物は、本発明の記録物である。本発明の記録物は、記録媒体上に本発明の前記水性インクを用いて形成された画像を有してなる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記記録物は、高画質で滲みがなく、また擦過性に優れ、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
実施例1
(インクセットの調製)
下記処方のBKインク、Cインク、Mインク、及び、Yインクを組み合わせて、実施例1のインクセットを調製した。
C.I.ダイレクト・ブラック168を4.5質量%、1,3−ブタンジオール5.0質量%、グリセリン7.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.7質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル741(エマルジョン、ジョンソンポリマー社製)2.0質量%(固形分換算)、上記式(2−11)の界面活性剤0.8質量%、シリコーン消泡剤SAG30(エマルジョン型、日本ユニカー株式会社製)0.03質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.0になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、BKインクを作製した。
C.I.ダイレクト・ブルー199を3質量%、チオジグリコール10.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール3.0質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル61J(水溶液、ジョンソンポリマー社製)0.8質量%(固形分換算)、上記式(2−5)の界面活性剤2.5質量%、シリコーン消泡剤KS508(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.03質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.0になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、Cインクを作製した。
C.I.ダイレクト・レッド227を3質量%、エチレングリコール4.0質量%、グリセリン10.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.8質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂PDX−6102B(水溶液、ジョンソンポリマー社製)0.5質量%(固形分換算)シリコーン消泡剤KS537(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.03質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.0になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、Mインクを作製した。
C.I.ダイレクト・イエロー142を3.0質量%、グリセリン16.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.1質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル70(水溶液、ジョンソンポリマー社製)3.0質量%(固形分換算)、上記式(2−2)の界面活性剤0.1質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.0になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、Yインクを作製した。
(インクセットの調製)
下記処方のBKインク、Cインク、Mインク、及び、Yインクを組み合わせて、実施例2のインクセットを調製した。
<BKインク(ブラックインク)の調製>
スルホン酸基結合型カーボンブラック分散液(固形分18質量%、平均粒径106nm)33質量%、ジエチレングリコール10.0質量%、グリセリン14.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.7質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル61J(水溶液、ジョンソンポリマー社製)4.0質量%(固形分換算)、上記式(2−10)の界面活性剤1.4質量%、シリコーン消泡剤KS537(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.005質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.0になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、BKインクを調製した。
・顔料分散液の調製
C.I.ピグメントブルー15:3(平均粒径85nm)15質量%、スチレン−アクリレート−メタクリル酸ジエタノールアミン塩共重合体(分散剤)3質量%、及びイオン交換水 残量をビーズミルを用い、分散して顔料分散液を調製した。
・インク処方の調製
前記顔料分散液26.7質量%、エチレングリコール4.0質量%、トリエチレングリコール14.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.5質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル63(水溶液、ジョンソンポリマー社製)2.5質量%(固形分換算)、上記式(2−7)の界面活性剤4.0質量%、及びイオン交換水 残量を混合攪拌した後、pHが8になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行なった。以上により、Cインクを調製した。
・顔料分散液の調製
C.I.ピグメントレッド122(平均粒径33nm)15質量%、スチレン−アクリレート−メタクリル酸ジエタノールアミン塩共重合体3質量%、及びイオン交換水 残量をビーズミルを用い、分散して顔料分散液を調製した。
・インク処方の調製
前記顔料分散液23.3質量%、ジエチレングリコール20.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.4質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル62(水溶液、ジョンソンポリマー社製)1.8質量%(固形分換算)、上記式(2−2)の界面活性剤1.0質量%、シリコーン消泡剤SAG30(エマルジョン型、日本ユニカー株式会社製)0.5質量%、及びイオン交換水 残量を混合攪拌した後、pHが8になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行なった。以上により、Mインクを調製した。
・顔料分散液の調製
C.I.ピグメントイエロー74(平均粒径174nm)15質量%、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物3質量%、及びイオン交換水 残量をビーズミルを用い、分散して顔料分散液を調製した。
・インク処方の調製
前記顔料分散液26.7質量%、トリエチレングリコール15.0質量%、グリセリン20.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール1.0質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル450(エマルジョン、ジョンソンポリマー社製)0.1質量%(固形分換算)、シリコーン消泡剤KS531(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.03質量%、及びイオン交換水 残量を混合攪拌した後、pHが8になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行なった。以上により、Yインクを調製した。
(インクセットの調製)
下記処方のBKインク、Cインク、Mインク、及び、Yインクを組み合わせて、実施例3のインクセットを調製した。
<BKインク(ブラックインク)の調製>
カルボキシル基結合型カーボンブラック分散液(固形分16.4質量%、平均粒径124nm)30.5質量%、2−ピロリドン3.0質量%、グリセリン15.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.8質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂HPD−71(水溶液、ジョンソンポリマー社製)3.0質量%(固形分換算)、上記式(2−4)の界面活性剤0.8質量%、シリコーン消泡剤KS531(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.03質量%、イオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.5になるように水酸化ナトリウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、BKインクを調製した。
スルホン酸基結合型シアン顔料(CAB−O−JET−250C、固形分10質量%、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製、平均粒径79nm)30.0質量%、1,3−ブタンジオール24.0質量%、グリセリン3.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.6質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル775(エマルジョン、ジョンソンポリマー社製)15.0質量%(固形分換算)、上記式(2−6)の界面活性剤4.5質量%、シリコーン消泡剤KS508(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.03質量%、イオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.5になるように水酸化ナトリウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、Cインクを調製した。
スルホン酸基結合型マゼンタ顔料(CAB−O−JET−260M、固形分10質量%、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製、平均粒径112nm)45.0質量%、1,3−ブタンジオール12.0質量%、ジエチレングリコール8.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール5.5質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル60(水溶液、ジョンソンポリマー社製)8.0質量%(固形分換算)、上記式(2−5)の界面活性剤1.6質量%、シリコーン消泡剤SAG30(エマルジョン型、日本ユニカー株式会社製)0.03質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.5になるように水酸化ナトリウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、Mインクを調製した。
スルホン酸基結合型イエロー顔料(CAB−O−JET−270Y、固形分10質量%、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク製、平均粒径133nm)35.0質量%、ジエチレングリコール15.0質量%、エチレングリコール2.0質量%、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール0.5質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル62(水溶液、ジョンソンポリマー社製)2.5質量%(固形分換算)、上記式(2−4)の界面活性剤0.7質量%、シリコーン消泡剤KS537(自己乳化型、信越化学工業株式会社)3.0質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.5になるように水酸化ナトリウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、Yインクを調製した。
(インクセットの調製)
実施例1のインクセットにおいて、BK、C、M、及びYインクにそれぞれ添加されている2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールを除き、更にYインクに添加されている上記式(2−2)の界面活性剤を除き、BKインクから消泡剤を除いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1のインクセットを調製した。
(インクセットの調製)
下記処方のBKインク、Cインク、Mインク、及び、Yインクを組み合わせて、比較例2のインクセットを調製した。
スルホン酸基結合型カーボンブラック分散液(固形分18質量%、平均粒径106nm)33質量%、ジエチレングリコール10.0質量%、グリセリン14.0質量%、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール5質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル61J(水溶液、ジョンソンポリマー社製)4.0質量%(固形分換算)、シリコーン消泡剤KS537(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.005質量%、及びイオン交換水 残量を室温にて充分に攪拌した後、pHが8.0になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて濾過を行なった。以上により、BKインクを調製した。
・顔料分散液の調製
C.I.ピグメントブルー15:3(平均粒径85nm)15質量%、スチレン−アクリレート−メタクリル酸ジエタノールアミン塩共重合体3質量%、及びイオン交換水 残量をビーズミルを用い、分散して顔料分散液を調製した。
・インク処方の調製
前記顔料分散液26.7質量%、エチレングリコール4.0質量%、トリチレングリコール14.0質量%、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール2質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル63(水溶液、ジョンソンポリマー社製)2.5質量%(固形分換算)、上記式(2−7)の界面活性剤4.0質量%、及びイオン交換水 残量を混合攪拌した後、pHが8になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行なった。以上により、Cインクを調製した。
・顔料分散液の調製
C.I.ピグメントレッド122(平均粒径33nm)15質量%、スチレン−アクリレート−メタクリル酸ジエタノールアミン塩共重合体3質量%、及びイオン交換水 残量をビーズミルを用い、分散して顔料分散液を調製した。
・インク処方の調製
前記顔料分散液23.3質量%、ジエチレングリコール20.0質量%、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール2.0質量%、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール3.0質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル62(水溶液、ジョンソンポリマー社製)1.8質量%(固形分換算)、上記式(2−2)の界面活性剤1.0質量%、及びイオン交換水 残量を混合攪拌した後、pHが8になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行なった。以上により、Mインクを調製した。
・顔料分散液の調製
C.I.ピグメントイエロー74(平均粒径174nm)15質量%、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物3質量%、及びイオン交換水 残量をビーズミルを用い、分散して顔料分散液を調製した。
・インク処方の調製
前記顔料分散液26.7質量%、トリエチレングリコール15.0質量%、グリセリン20.0質量%、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂ジョンクリル450(エマルジョン、ジョンソンポリマー社製)0.1質量%(固形分換算)、シリコーン消泡剤KS531(自己乳化型、信越化学工業株式会社製)0.03質量%、及びイオン交換水 残量を混合攪拌した後、pHが8になるように水酸化リチウム5質量%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行なった。以上により、Yインクを調製した。
(インクセットの調製)
実施例3のインクセットにおいて、BK、C、M、及びYインクにそれぞれ添加されているスチレン−アクリル酸共重合体樹脂を除き、更にCインクに添加されている上記式(2−6)の界面活性剤を除き、Mインクに添加されている上記式(2−5)の界面活性剤を除き、BK及びCインクから消泡剤を除いた以外は、実施例3と同様にして、比較例3のインクセットを調製した。
インクジェットプリンターEM−900(セイコーエプソン株式会社製)にて、ヘッドの駆動電圧、周波数、パルス幅を変え、下記(1)〜(3)の各記録媒体に印刷を行なった。印字条件は、Mjが35pl、Vjが20m/sec、周波数が1kHz、記録密度は360dpi、ワンパス印字とした。印刷パターンは、100%dutyでのベタ、及び文字、各インクの2色重ね部境界を含む一般文書画像を印刷した。
印字乾燥後、2色重ね部境界の滲み、画像滲み、色調、画像濃度を目視及び反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて総合的に調べ、下記評価基準にしたがって判定した。
〔記録媒体〕
(1)マイペーパー(株式会社NBSリコー製)
(2)紙源S・再生紙(株式会社NBSリコー製)
(3)Xerox 4024紙(富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)
〔判定基準〕
◎:全紙鮮明な印刷である。
○:一部の用紙(再生紙)に滲みの発生がある。
△:全紙に滲みの発生がある。
×:文字の輪郭や2色重ね部境界がはっきりしないほど滲みが発生している。
上記(1)〜(3)の各記録媒体にベタ画像を印字後、得られた画像に0.1kgf/cm2の圧力で濾紙を押しつけインクが濾紙に転写しなくなるまでの時間を測定し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
○:いずれの紙でも3秒未満で乾燥した。
△:いずれの紙でも3〜20秒で乾燥した。
×:いずれの紙でも20秒超で乾燥した。
記録媒体(Xerox 4024紙、富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)に反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)で測定した各インク色での濃度が1.0となるようにベタ画像を形成した。この画像を裏面から目視観察し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
×:ベタ画像の着色剤が裏面まで抜けており、両面印字に使用できないレベルである。
△:ベタ画像の着色剤が裏面までは抜けていないが、ベタ画像と白地部分の境界がやや不明確で、両面印字に使用しても支障の無いレベルである。
○:ベタ画像と白地部分の境界がほとんど不明確で両面印字に使用しても支障のないレベルである。
◎:ベタ画像と白地部分の境界が完全に不明確で両面印字に使用しても支障のないレベルである。
3類の記録媒体(Xerox 4024紙/富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)、PM写真用紙<光沢>;KA450PSK/セイコーエプソン株式会社製、スーパーファイン紙;KA4250NSF/セイコーエプソン株式会社製)に、それぞれ各インクで形成された画像を印字。30秒後に指、布、消しゴム、及びマーキングペンで擦過し、擦過後の様子を目視にて観察し下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:3種類の記録媒体全てで擦過による画像の変化が発生なし。
○:2種類の記録媒体で擦過による画像の変化が発生なし。
×:2種類以上の記録媒体で擦過による画像の変化が発生した。
記録媒体(Xerox 4024紙、富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)に各インクで形成した乾燥後のベタ画像を観察し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:拡大して観察してもインクで均一に記録媒体が着色している。
○:目視で観察する限りインクで均一に記録媒体が着色している。
×:目視で地肌が見えるような不均一に記録媒体が着色している。
各インクをインクジェットプリンター(IPSiO JET 300、株式会社リコー製)にセットしたまま、60℃にて7日間放置し、その後、従来公知のインクジェットプリンターのクリーニング操作1回で復帰可能ならば○、2回〜5回で復帰可能ならば△、5回でも復帰しなければ×とした。
各インクを脱気してカートリッジに充填し、インクジェットプリンター(IPSiO JET 300、株式会社リコー製)に装填後、初期充填動作を行い、その後、ノズルチェックパターンを印字させ、初期充填性能を下記基準で評価した。
〔評価基準〕
○:ノズル抜けが無くなるまでに行なった初期充填動作が1回で充填できた。
×:ノズル抜けが無くなるまでに行なった初期充填動作が2回以上必要であった。
各インクを充填したインクジェットプリンター(IPSiO JET 300、株式会社リコー製)を用い、各色毎にベタ画像を打たせ、ノズル抜けが生じたら、回復動作を行い、1色につき、20枚のA4サイズの記録媒体((Xerox 4024紙、富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)に印字させた。印字前後のカートリッジの質量を測定し、使用したインクの量(g)を算出した。また、印字中に行なった回復動作の回数を測定した。
2 側板
3 主支持ガイドロッド
4 従支持ガイドロッド
5 キャリッジユニット
6 ヘッド
6a 吐出面(ノズル面)
7 インクカートリッジ
7y インクカートリッジ
7m インクカートリッジ
7c インクカートリッジ
7k インクカートリッジ
8 主走査モータ
9 駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)
10 従動プーリ(アイドラプーリ)
11 タイミングベルト
12 底板
13 サブフレーム
14 サブフレーム
15 搬送ローラー
16 用紙
17 副走査モータ
18 ギヤ
19 ギヤ
21 サブシステム
22 キャップ手段
23 ホルダ
24 リンク部材
25 係合部
26 吸引チューブ
27 吸引ポンプ
28 ワイパブレード
29 ブレードアーム
30 記録ユニット(記録カートリッジ)
31 電極
32 ノズル
33 インクタンク
34 蓋部材
41 カートリッジ本体
42 インク吸収体
43 ケース
44 上蓋部材
45 インク供給口
46 シールリング
47 大気開放口
50 キャップ部材
55 シール部材
A 空間
Claims (21)
- 着色剤と、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールと水性樹脂を含有することを特徴とする水性インク。
- 前記2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールの含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の水性インク。
- 前記水性樹脂が、スチレン−アクリル酸共重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水性インク。
- 前記水性樹脂の前記水性インクにおける含有量が0.1〜15質量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の水性インク。
- 更に界面活性剤を含有し、該界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選択される界面活性剤の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水性インク。
- 前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩から選択される界面活性剤の前記水性インクにおける含有量が0.01〜4質量%であることを特徴とする請求項5又は6に記載の水性インク。
- 前記着色剤が顔料であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の水性インク。
- 前記顔料の平均粒径が10〜200nmであることを特徴とする請求項8に記載の水性インク。
- 前記顔料が、分散剤の存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示すことを特徴とする請求項8又は9に記載の水性インク。
- 前記分散剤がカルボキシル基を有していることを特徴とする請求項10に記載の水性インク。
- 前記顔料が少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示すことを特徴とする請求項8又は9に記載の水性インク。
- 前記親水基が、カルボキシル基、スルホン基、カルボニル基、及びヒドロキシル基から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項12に記載の水性インク。
- 消泡剤を含有し、該消泡剤がシリコーン消泡剤であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の水性インク。
- 前記シリコーン消泡剤が、自己乳化型及びエマルジョン型のいずれかであることを特徴とする請求項14に記載の水性インク。
- 水溶性有機溶剤を含有し、該水溶性有機溶剤が、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール及び2−ピロリドンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の水性インク。
- シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の水性インク。
- 請求項1乃至17のいずれかに記載の水性インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項1乃至17のいずれかに記載の水性インクに刺激を印加し、該水性インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1乃至17のいずれかに記載の水性インクに刺激を印加し、該水性インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 記録媒体上に請求項1乃至17のいずれかに記載の水性インクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
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