JP2002326776A - エレベータの救出運転装置および方法 - Google Patents

エレベータの救出運転装置および方法

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JP2002326776A
JP2002326776A JP2001132287A JP2001132287A JP2002326776A JP 2002326776 A JP2002326776 A JP 2002326776A JP 2001132287 A JP2001132287 A JP 2001132287A JP 2001132287 A JP2001132287 A JP 2001132287A JP 2002326776 A JP2002326776 A JP 2002326776A
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elevator
rescue operation
floor
rescue
cab
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Eigo Takezawa
英剛 竹沢
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Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレベータが制御装置の故障などで階と階と
の間に停止し、乗客が内部に閉じ込められた場合に、速
やかに乗客を救出することができるようにする。 【解決手段】 異常発生時に、エレベータの通常の動き
を制御する制御装置からの切り替えを行うブレーカ18
と、エレベータのブレーキ5を制御することで、エレベ
ータのかご室6を釣合い錘7との重量バランスで上方も
しくは下方に徐々に移動させる救出運転を制御する救出
運転盤15と、かご室6を適当な階の規定位置で停止さ
せるための停止スイッチ16,17とを設け、異常が発
生した場合に、通常使用する制御装置とは別に設けた救
出運転盤15を監視センタ12から遠隔操作することに
より、エレベータを適当な階まで移動させ、専門技術者
や救助者の到着を待つことなく速やかに乗客を救出でき
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエレベータの救出運
転装置および方法に関し、特に、エレベータが故障で階
と階との間に停止したときに、エレベータ内に閉じ込め
られた乗客を救出するための非常運転を行う装置および
方法に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のエレベータの概略構成図
である。図7において、1は制御盤であり、エレベータ
全体の通常の動きを制御する。2は駆動回路であり、制
御盤1の指令によりモータ3を駆動する。4は巻上機で
あり、モータ3の回転によりワイヤを巻き上げたり解き
伸ばすことにより、ワイヤに接続されたエレベータを上
昇あるいは下降させる。
【0003】5は巻上機4に設けられたブレーキであ
り、緊急時にエレベータを停止させる機能、及び通常の
エレベータ停止状態で巻上機4が動かないように保持す
る機能を有している。6はエレベータの乗客が乗るかご
室、7はかご室6に対する釣合い錘、8はかご室6と外
部とをつなぐ通話回路である。9は各種スイッチ群であ
り、エレベータの制御に必要な様々な情報を制御盤1に
供給している。9aは安全スイッチ、9bは停止スイッ
チである。
【0004】10はエレベータ全体の電源の投入及び遮
断を行う主ブレーカであり、投入時には制御盤1に電源
を供給する。11は通報装置であり、エレベータの運行
状態や異常の発生を、電話回線を利用して外部に通報す
る。12は監視センタであり、受発信装置13を備えて
いる。受発信装置13は、通報装置11からの信号を受
信して、常時エレベータの監視を行っている。また、エ
レベータに異常が発生した場合に、かご室6の通話装置
8を通して内部の乗客と会話をすることができる。
【0005】図8は、制御盤1の詳細な構成を示すブロ
ック図である。なお、この図8において、図7に示した
符号と同一の符号を付したブロックは同一の機能を有す
るものである。1aは電源回路であり、主ブレーカ10
の投入により制御盤1に電源が供給されたときに、エレ
ベータの動作に必要な各種電圧の電源を作り、各部に供
給する。
【0006】1bは入出力ポートであり、ブレーキ5、
通話装置8、安全スイッチ9a、停止スイッチ9b、通
報装置11との間で種々のデータの入出力を行う。1c
はCPU、1dはRAM、1eはROMであり、これら
によりエレベータ全体の動きを制御するコンピュータが
構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、制御盤
1のコンピュータにより制御されているエレベータにお
いて、各種スイッチ群9に異常が発生したり、制御盤1
のコンピュータ自体に異常が発生したりすることによ
り、エレベータが故障してしまうことがある。場合によ
っては、階と階との間でエレベータが停止したままとな
り、乗客がかご室6の中に閉じ込められてしまうことが
ある。
【0008】しかしながら、上記図7及び図8に示した
従来の技術では、エレベータが制御装置の故障で階と階
との間に停止し、乗客が中に閉じ込められた場合、乗客
が通話装置8を用いて外部と連絡をしたり、通報装置1
1が異常発生を外部に通報したりすることができるのみ
であった。したがって、監視センタ12で異常発生の通
報を受けてから制御装置の専門技術者が現場に駆けつけ
て故障を復旧するか、救助員が駆けつけて救出作業を行
うまでは、乗客はエレベータの外に出ることができなか
った。そのため、乗客の閉じ込め状態が長時間にわたる
ことがあった。
【0009】なお、外部からリモートでエレベータの制
御系をリセットして復旧を試みる装置もあるが、うまく
復旧できないことも少なからずあった。その場合にはや
はり、異常発生の通報を受けてから制御装置の専門技術
者が現場に駆けつけて故障を復旧するか、救助員が駆け
つけて救出作業を行うまでは、乗客はエレベータの外に
出ることができなかった。
【0010】本発明は、このような実情に鑑みて成され
たものであり、エレベータが制御装置の故障などで階と
階との間に停止し、乗客がかご室の中に閉じ込められた
場合に、可及的速やかに乗客を救出することができるよ
うにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この請求項1の発明に係
るエレベータの救出運転装置は、異常発生時に、エレベ
ータの通常の動きを制御する制御装置からの切り替えを
行う切替手段と、切替手段による切り替えの後、エレベ
ータのブレーキを制御することで、エレベータのかご室
を釣合い錘との重量バランスで上方もしくは下方に徐々
に移動させる救出運転を制御する救出運転制御手段と、
救出運転によりエレベータのかご室を所定階の規定位置
で停止させるための停止スイッチとを備えたものであ
る。
【0012】また、請求項2の発明は、エレベータのブ
レーキを断続的に開放することによって、エレベータの
かご室を上方もしくは下方に徐々に移動させるようにし
たものである。また、請求項3の発明は、停止スイッチ
を最上階および最下階に備えたものである。また、請求
項4の発明は、停止スイッチを最上階と最下階との間の
中間階に備えたものである。
【0013】また、請求項5の発明は、救出運転を開始
してから所定時間内に停止スイッチによりエレベータが
停止しない場合に、救出運転を停止するようにしたもの
である。また、請求項6の発明は、遠隔のコンピュータ
から通信回線を介して送られてくる指令に従って救出運
転制御手段が動作するようにしたものである。
【0014】請求項7の発明に係るエレベータの救出運
転方法は、異常発生時に、エレベータの通常の動きを制
御する制御装置から救出運転装置に切り替えを行う第1
のステップと、救出運転装置に切り替えた後、救出運転
装置がエレベータのブレーキを制御することで、エレベ
ータのかご室を釣合い錘との重量バランスで上方もしく
は下方に徐々に移動させ、所定階に設けられた停止スイ
ッチによりエレベータのかご室を停止させる救出運転を
行う第2のステップとを有するものである。
【0015】また、請求項8の発明は、エレベータのブ
レーキを断続的に開放することによって、エレベータの
かご室を上方もしくは下方に徐々に移動させるようにし
たものである。また、請求項9の発明は、最上階および
最下階に備えられた停止スイッチにより、エレベータの
かご室を最上階または最下階の何れかに停止させるよう
にしたものである。また、請求項10の発明は、最上階
と最下階との間の中間階に更に備えられた停止スイッチ
により、エレベータのかご室を中間階にも停止させるよ
うにしたものである。
【0016】また、請求項11の発明は、救出運転を開
始してから所定時間内に停止スイッチによりエレベータ
が停止しない場合に、救出運転を停止するようにしたも
のである。
【0017】また、請求項12の発明は、異常発生時
に、エレベータのかご室内にいる乗客の人数をもとに、
乗客を含めたかご室の重量と釣合い錘の重量とのバラン
ス状態を判断し、救出運転が可能かどうかを判定する第
1のステップと、救出運転が可能と判定した場合に、エ
レベータの通常の動きを制御する制御装置から救出運転
装置に切り替えを行う第2のステップと、救出運転装置
に切り替えた後、救出運転装置がエレベータのブレーキ
を制御することで、エレベータのかご室を釣合い錘との
重量バランスで上方もしくは下方に徐々に移動させ、所
定階に設けられた停止スイッチによりエレベータのかご
室を停止させる救出運転を行う第3のステップとを有す
るものである。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明の
実施の形態1に係る救出運転装置を適用したエレベータ
の概略構成を示す図である。図1において、14が本実
施の形態1に係る救出運転装置の全体を示し、その内部
に各機器の構成を示した。なお、図1において、図7に
示した符号と同一の符号を付したブロックは同一の機能
を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略
する。
【0019】また、図1では図7の制御盤1、駆動回路
2、モータ3、各種スイッチ群9、主ブレーカ10の図
示を省略しているが、これらは本実施の形態1でも存在
している。すなわち、図7と同様に、主ブレーカ10に
制御盤1が接続され、その制御盤1に駆動回路2、モー
タ3、各種スイッチ群9、通報装置11が接続されてい
る。
【0020】15は救出運転装置の全体の動きを制御す
る救出運転盤(本発明の救出運転制御手段に相当)であ
る。この救出運転盤15の構成および動作の詳細は、図
2〜図4を用いて後述する。16は最上階停止スイッチ
であり、救出運転時(エレベータが制御盤1の故障など
で階と階との間に停止したときの非常運転時)にエレベ
ータを最上階に停止させる働きをする。
【0021】17は最下階停止スイッチであり、救出運
転時にエレベータを最下階に停止させる働きをする。1
8は救出運転時に電源の投入及び遮断を行うブレーカで
あり、投入時には救出運転盤15に電源を供給する。こ
のブレーカ18と主ブレーカ10により本発明の切替手
段が構成される。
【0022】通報装置11は、救出運転時に、A点にお
いて、通常時に接続されている図7の制御盤1から救出
運転盤15に接続が切り替わる。同様に、救出運転時
に、ブレーキ5はB点において、通話装置8はC点にお
いて、通常時に接続されている図7の制御盤1から救出
運転盤15に接続がそれぞれ切り替わる。
【0023】図2は、救出運転盤15の詳細な構成を示
すブロック図である。なお、この図2において、図1に
示した符号と同一の符号を付したブロックは同一の機能
を有するものである。15aは電源回路であり、ブレー
カ18の投入により救出運転盤15に電源が供給された
ときに、エレベータの救出運転に必要な各種電圧の電源
を作り、各部に供給する。
【0024】15bは入出力ポートであり、ブレーキ
5、通話装置8、通報装置11、最上階停止スイッチ1
6、最下階停止スイッチ17との間で種々のデータの入
出力を行う。15cはCPU、15dはRAM、15e
はROMであり、これらにより救出運転を制御するコン
ピュータが構成される。
【0025】図3は、本実施の形態1に係る救出運転装
置を適用したエレベータ全体の動作を示すフローチャー
ト、図4は、ブレーキ5の動作を示すタイムチャートで
ある。以下に、救出運転動作を図3と図4を参照して説
明する。
【0026】図3において、エレベータの制御盤1など
が故障し、階と階との間で急に停止した場合(ステップ
S1)、通報装置11は、監視センタ12の受発信装置
13に状況を伝える自動通報を行う(ステップS2)。
これに対応して監視センタ12では、自動通報してきた
電話回線を通して、オペレータがかご室6の通話装置8
を用いてエレベータ内の乗客に救出運転を行うことを伝
え(ステップS3)、併せて乗客人数を確認する(ステ
ップS4)。
【0027】さらに、監視センタ12では、ステップS
4で確認した乗客人数をもとに、乗客を含めたかご室6
の重量と釣合い錘7の重量とのバランス状態を判断し、
救出運転が可能かどうかを判定する(ステップS5)。
すなわち、ここでは、かご室6の重量と釣合い錘7の重
量とのアンバランスで、ブレーキ5を断続開放すること
による走行が可能かどうかを判定する。
【0028】ここで、かご室6と釣合い錘7との重量バ
ランスが釣り合っており、救出運転が不可能と判断した
場合は、通常の方法で乗客を救出する(ステップS1
6)。通常の方法とは、従来通りの専門の技術者や救助
者による救出を意味する。一方、救出運転が可能と判断
できた場合には、制御盤1から救出運転盤15に接続を
切り替えて、救出運転装置14により救出運転を開始す
る(ステップS6)。
【0029】救出運転は、監視センタ12から受発信装
置13と通報装置11とを経由して救出運転盤15に指
令する遠隔操作で行う。まず、図7に示したエレベータ
の主ブレーカ10を遮断する(ステップS7)。次に、
救出運転装置14のブレーカ18を投入した後(ステッ
プS8)、乗客人数に応じてあらかじめ計算されたブレ
ーキ開放の断続秒数T1の設定と救出運転の開始とを救
出運転盤15に指令し(ステップS9)、ブレーキ断続
運転を開始する(ステップS10)。
【0030】エレベータのブレーキ5が断続的に開放す
ることで、かご室6は釣合い錘7との重量の比較で重い
方に引かれ、走行と停止とを繰り返しながら少しずつ移
動していく(ステップS11)。やがて、エレベータが
最上階または最下階に達すると、最上階に設けられた最
上階停止スイッチ16または最下階に設けられた最下階
停止スイッチ17によりエレベータは停止する。この状
態でエレベータは、最上階か最下階で床が合って停止し
ている。
【0031】本実施の形態1では、万が一、救出運転中
にエレベータが途中で停止したままになる場合を考え、
救出運転時間にタイムリミットT2を設けている。救出
運転盤15は、タイムリミットT2以内に最上階停止ス
イッチ16または最下階停止スイッチ17によりエレベ
ータが停止したかどうかを判定して(ステップS1
2)、停止しない場合は救出運転を停止し(ステップS
15)、通常の方法で乗客を救出する(ステップS1
6)。
【0032】一方、最上階停止スイッチ16または最下
階停止スイッチ17によりエレベータが停止すると、そ
のことが救出運転盤15から通報装置11を通して監視
センタ12に伝えられる。監視センタ12では、最上階
停止スイッチ16または最下階停止スイッチ17により
エレベータが停止したことを確認したら、救出運転装置
14のブレーカ18を遮断し、救出運転を停止する(ス
テップS13)。その後、監視センタ12から通話装置
8を用いて乗客に連絡し、かご室6の中から扉を手で開
けるか、あるいは外から鍵外しを使って扉を開けること
により、乗客の救出を行う(ステップS14)。
【0033】図4において、救出運転におけるブレーキ
開放の断続秒数T1について説明する。救出運転開始に
よりブレーキ5が開放してエレベータが走行し始め、時
間T11秒後にブレーキ5が作動し、それから数秒後に
エレベータが停止する。時間T11秒は、ブレーキ5が
作動したときの減速停止速度が乗客の安全上許容できる
速度範囲となるよう、乗客数に応じたかご室6の重量と
釣合い錘7の重量とのアンバランス量から予め求めたブ
レーキ開放時間である。T12はブレーキを作動してか
ら再び開放するまでの時間である。エレベータの停止時
間ができるだけ少なくなるよう、これも予め求めた時間
である。
【0034】ここでは、走行と停止とを繰り返しながら
少しずつエレベータを移動させるようにしたが、この発
明はこれに限られるものではない。例えば、ブレーキを
作動してからエレベータが完全に止まる前に再び開放す
ることにより、停止スイッチによって適当な階に停止す
るまではエレベータを常に動かすようにしても良い。こ
のようにすれば、エレベータを停止スイッチにより停止
させるまでの時間をより短くすることができる。
【0035】以上詳しく説明したように、本実施の形態
1によれば、制御系の故障などによって階と階との中間
でエレベータが停止した場合に、ブレーキ5の開放およ
び作動を制御する救出運転装置14を監視センタ12か
ら遠隔操作することにより、エレベータを最上階または
最下階に移動させ、専門技術者や救助者の到着を待つこ
となく、かご室6の中に閉じ込められた乗客の救出を素
早く安全に行うことができる。
【0036】また、救出運転時には、モータ3を駆動し
てエレベータを移動させるのではなく、乗客を含めたか
ご室6の重量と釣合い錘7の重量とのアンバランスを利
用してエレベータを移動させるので、救出運転の際に消
費する電力を少なく抑えることができる。これにより、
停電時にも対応できるように非常運転用の電源を設ける
場合に、それが小さな補助電源でも十分に救出運転を行
うことができる。
【0037】実施の形態2.図5は、本発明の実施の形
態2に係るエレベータの概略構成を示す図である。ま
た、図6は、実施の形態2に係る救出運転盤15の詳細
な構成を示すブロック図である。なお、図5および図6
において、図1および図2に示した符号と同一の符号を
付したブロックは同一の機能を有するものである。
【0038】図5において、19a〜19cは中間階に
設けた中間階停止スイッチであり、エレベータが設置さ
れている建物の中間階にそれぞれ設ける。これらの中間
階停止スイッチ19a〜19cも、最上階停止スイッチ
16および最下階停止スイッチ17と同様に、救出運転
盤15の入出力ポート15bに接続される。エレベータ
がある中間階まで移動すると、その中間階に該当する中
間階停止スイッチ19a〜19cの動作によりエレベー
タが停止する。
【0039】上述した実施の形態1では、停止スイッチ
を最上階と最下階のみに設けていたため、救出運転での
エレベータの走行距離は、最大で最上階と最下階との半
分の距離になる。これに対して、本実施の形態2のよう
に各階毎に停止スイッチを設置することにより、エレベ
ータの最大走行距離は階と階の半分の距離となり、非常
に少ない走行距離で救出運転を完了することができる。
これにより、かご室6の中に閉じ込められた乗客の救出
をより素早く安全に行うことができる。
【0040】なお、以上の各実施の形態では、監視セン
タ12において、単に乗客の人数をもとに救出運転が可
能かどうかを判定しているが、更に詳細に乗客の男女別
/年代別の人数をもとに救出運転の可能性を判定するよ
うにしても良い。また、エレベータのかご室に重量計な
どを設置しておき、これを用いて計測したかご室の重量
をもとに救出運転の可能性を判定するようにしても良
い。このようにすれば、救出運転の可能性をより正確に
判定することができる。
【0041】また、上記各実施の形態では、救出運転盤
15を監視センタ12から電話回線を介して遠隔操作す
る例を示しているが、この発明はこのような形態に限ら
れるものではない。例えば、非常用の操作盤をエレベー
タのかご室6に設けておき、内部の乗客が救出運転の開
始を手動で指示するようにしても良い。この場合、上述
のようにエレベータのかご室6に重量計などを設置して
おき、救出運転の開始の指示があったときに、重量計を
用いて計測したかご室6の重量をもとに救出運転の可能
性を自動的に判定するようにするのが好ましい。
【0042】また、かご室6に設置した重量計により計
測されるかご室6の重量をもとに、異常発生時に救出運
転盤15が救出運転の可能性を自動的に判定し、可能で
あれば自動的にブレーキの断続秒数T1を設定して救出
運転に切り替えるようにしても良い。
【0043】その他、以上に説明した各実施の形態は、
何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示
したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲
が限定的に解釈されてはならないものである。すなわ
ち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱
することなく、様々な形で実施することができる。
【0044】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、エレベータが制御装置の故障などにより
階と階との間に停止し、乗客がかご室の中に閉じ込めら
れた場合に、通常使用する制御装置とは別に設けた本発
明の救出運転装置に切り替えてブレーキを制御すること
で、エレベータを適当な階まで移動させ、速やかに乗客
を救出することができる。
【0045】また、請求項2の発明によれば、エレベー
タのブレーキを断続的に開放することによってエレベー
タのかご室を徐々に移動させるので、かご室の移動速度
が乗客の安全を確保できる許容範囲内となるように抑え
ることができ、かご室の中に閉じ込められた乗客の救出
を安全に行うことができる。
【0046】また、請求項4の発明によれば、最上階と
最下階との間の中間階に備えられた停止スイッチによっ
て中間階にもエレベータのかご室を停止させることがで
き、救出運転でのエレベータの最大走行距離を短くする
ことができる。これにより、非常に少ない走行距離で救
出運転を完了させることができ、かご室の中に閉じ込め
られた乗客の救出をより素早く行うことができる。
【0047】また、請求項5の発明によれば、救出運転
を開始してから所定時間内に停止スイッチによりエレベ
ータが停止しない場合には救出運転を停止するので、万
が一救出運転がうまく行えず、その途中でエレベータが
停止したままになったとしても、素早く通常の方法に切
り替えて乗客を救出することができる。
【0048】また、請求項12の発明によれば、乗客を
含めたかご室の重量と釣合い錘の重量とのバランス状態
を判断し、救出運転が可能と判定した場合にのみ当該救
出運転を行うので、乗客を通常の方法で救出すべきか、
救出運転により救出すべきかを事前に判定することがで
き、救出運転が不可能なときには素早く通常の方法によ
り対応して乗客を救出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る救出運転装置を
適用したエレベータの概略構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1に係る救出運転盤の詳細な構成
を示すブロック図である。
【図3】 実施の形態1に係る救出運転装置を含むエレ
ベータ全体の動作を示すフローチャートである。
【図4】 ブレーキ動作を示すタイムチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態2に係る救出運転装置を
適用したエレベータの概略構成を示す図である。
【図6】 実施の形態2に係る救出運転盤の詳細な構成
を示すブロック図である。
【図7】 従来のエレベータの概略構成を示す図であ
る。
【図8】 従来の制御盤の詳細な構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 制御盤、 2 駆動回路、 3 モータ、
4 巻上機、 5ブレーキ、 6 エレベータのか
ご室、 7 釣合い錘、 8 通話装置、 9
各種スイッチ群、 10 主ブレーカ、 11 通
報装置、12 監視センタ、 13 受発信装置、
14 救出運転装置、 15救出運転盤、 16
最上階停止スイッチ、 17 最下階停止スイッ
チ、 18 ブレーカ、 19a〜19c 中間階
停止スイッチ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異常発生時に、エレベータの通常の動き
    を制御する制御装置からの切り替えを行う切替手段と、 上記切替手段による切り替えの後、上記エレベータのブ
    レーキを制御することで、上記エレベータのかご室を釣
    合い錘との重量バランスで上方もしくは下方に徐々に移
    動させる救出運転を制御する救出運転制御手段と、 上記救出運転により上記エレベータのかご室を所定階の
    規定位置で停止させるための停止スイッチとを備えたこ
    とを特徴とするエレベータの救出運転装置。
  2. 【請求項2】 上記救出運転制御手段は、上記エレベー
    タのブレーキを断続的に開放することによって、上記エ
    レベータのかご室を上方もしくは下方に徐々に移動させ
    ることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの救出
    運転装置。
  3. 【請求項3】 上記停止スイッチは、最上階および最下
    階に備えられることを特徴とする請求項1または2に記
    載のエレベータの救出運転装置。
  4. 【請求項4】 上記停止スイッチは、最上階と最下階と
    の間の中間階に備えられることを特徴とする請求項1〜
    3の何れか1項に記載のエレベータの救出運転装置。
  5. 【請求項5】 上記救出運転制御手段は、上記救出運転
    を開始してから所定時間内に上記停止スイッチにより上
    記エレベータが停止しない場合に、上記救出運転を停止
    するように制御することを特徴とする請求項1〜4の何
    れか1項に記載のエレベータの救出運転装置。
  6. 【請求項6】 上記救出運転制御手段は、上記遠隔のコ
    ンピュータから通信回線を介して送られてくる指令に従
    って動作することを特徴とする請求項1〜5の何れか1
    項に記載のエレベータの救出運転装置。
  7. 【請求項7】 異常発生時に、エレベータの通常の動き
    を制御する制御装置から救出運転装置に切り替えを行う
    第1のステップと、 上記救出運転装置に切り替えた後、上記救出運転装置が
    上記エレベータのブレーキを制御することで、上記エレ
    ベータのかご室を釣合い錘との重量バランスで上方もし
    くは下方に徐々に移動させ、所定階に設けられた停止ス
    イッチにより上記エレベータのかご室を停止させる救出
    運転を行う第2のステップとを有することを特徴とする
    エレベータの救出運転方法。
  8. 【請求項8】 上記第2のステップでは、上記エレベー
    タのブレーキを断続的に開放することによって、上記エ
    レベータのかご室を上方もしくは下方に徐々に移動させ
    ることを特徴とする請求項7に記載のエレベータの救出
    運転方法。
  9. 【請求項9】 上記第2のステップでは、最上階および
    最下階に備えられた上記停止スイッチにより、上記エレ
    ベータのかご室を上記最上階または上記最下階の何れか
    に停止させることを特徴とする請求項7または8に記載
    のエレベータの救出運転方法。
  10. 【請求項10】 上記第2のステップでは、上記最上階
    と上記最下階との間の中間階に更に備えられた上記停止
    スイッチにより、上記エレベータのかご室を上記中間階
    にも停止させることを特徴とする請求項9に記載のエレ
    ベータの救出運転方法。
  11. 【請求項11】 上記第2のステップでは、上記救出運
    転を開始してから所定時間内に上記停止スイッチにより
    上記エレベータが停止しない場合に、上記救出運転を停
    止することを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に
    記載のエレベータの救出運転方法。
  12. 【請求項12】 異常発生時に、エレベータのかご室内
    にいる乗客の人数をもとに、上記乗客を含めた上記かご
    室の重量と釣合い錘の重量とのバランス状態を判断し、
    救出運転が可能かどうかを判定する第1のステップと、 上記救出運転が可能と判定した場合に、上記エレベータ
    の通常の動きを制御する制御装置から救出運転装置に切
    り替えを行う第2のステップと、 上記救出運転装置に切り替えた後、上記救出運転装置が
    上記エレベータのブレーキを制御することで、上記エレ
    ベータのかご室を上記釣合い錘との重量バランスで上方
    もしくは下方に徐々に移動させ、所定階に設けられた停
    止スイッチにより上記エレベータのかご室を停止させる
    上記救出運転を行う第3のステップとを有することを特
    徴とするエレベータの救出運転方法。
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