JP2002326124A - 雌ねじ研削装置 - Google Patents

雌ねじ研削装置

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JP2002326124A JP2001133145A JP2001133145A JP2002326124A JP 2002326124 A JP2002326124 A JP 2002326124A JP 2001133145 A JP2001133145 A JP 2001133145A JP 2001133145 A JP2001133145 A JP 2001133145A JP 2002326124 A JP2002326124 A JP 2002326124A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石軸の剛性を高め、大径砥石の使用を可能
にし、雌ねじを効率よく研削する。 【解決手段】 砥石台3に砥石ヘッド4を砥石軸5の軸
線を含む垂直面内で旋回可能に支持し、砥石ヘッド4の
旋回角度を円弧状ガイド20より反砥石側の操作軸23
により調整する。基台2に砥石台3を水平面内で旋回可
能に支持し、砥石台3の旋回角度をその反砥石側端部で
操作軸40によって調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砥石によりワーク
の雌ねじを研削する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、以下の雌ねじ研削装置が知られて
いる。 (1) ワークの回転軸線と砥石の回転軸線とを平行に
して研削する装置。 (2) 図7に示すように、雌ねじTのリードに合わせ
て砥石51を傾けて研削する装置。 (3) 雌ねじのリードより小さい角度で砥石軸を傾け
て研削する装置。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来装置に
よると、それぞれ以下のような問題点があった。 (1) 砥石をねじ溝に入るように成型する必要があ
り、砥石径が小さくなり、砥石軸も小径となり、砥石軸
の剛性を確保できなくなる。 (2) 砥石径を比較的大きくとることはできるが、図
8に示すように、ワークWの奥の方のねじ溝Tを研削す
る際に、砥石軸52がワークWの内周と干渉する。 (3) (1)及び(2)の中庸技術であって、上記短
所を併せ持つ。
【0004】そこで、本発明の課題は、砥石軸の剛性を
高めて、大径砥石の使用を可能にし、雌ねじを効率よく
研削できる装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明による雌ねじ研削装置は、砥石ヘ
ッドに砥石軸を支持し、砥石軸の先端に砥石を取り付
け、砥石によりワークの雌ねじを研削する装置におい
て、砥石ヘッドを砥石軸の軸線を含む第1平面内で旋回
可能に支持する砥石台と、第1平面内における砥石ヘッ
ドの旋回角度を調整する第1調整部材と、砥石台を第1
平面と直角な第2平面内で旋回可能に支持する基台と、
第2平面内における砥石台の旋回角度を調整する第2調
整部材とを設けてなることを特徴とする。
【0006】請求項2の発明による雌ねじ研削装置は、
砥石台が砥石ヘッドより砥石側の点を中心とする円弧に
沿って砥石ヘッドを案内するガイドを備えたことを特徴
とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図3に示すように、この実
施形態の雌ねじ研削装置1は基台2と砥石台3と砥石ヘ
ッド4とから構成されている。砥石ヘッド4には砥石軸
5がヘッド4に内蔵したビルトインモータ(図示略)に
より回転駆動可能に支持され、砥石軸5の先端に砥石6
が取り付けられている。
【0008】雌ねじ研削装置1と隣接する位置には主軸
台7が設置され、主軸台7上に、ワークWを把持するチ
ャック8と、チャック8を回転する主軸(図示略)と、
砥石6をドレッシングする砥石修正装置9とが設けられ
ている。そして、砥石軸5及び主軸を回転し、主軸台7
を直交2軸方向に移動し、砥石6によりワークWの雌ね
じTを研削するようになっている。
【0009】砥石台3は水平盤11と垂直盤12とから
側面L字型に形成されている。垂直盤12の前面には昇
降盤13が垂直ガイド14を介し昇降可能に支持され、
調整ネジ15で高さ調整され、ボルト26で調整高さに
保持される。昇降盤13の前面には保持盤16が4本の
クランプボルト17で組み付けられ、保持盤16の前面
に砥石ヘッド4が水平ガイド18を介し調整ネジ19に
より砥石軸5の軸線方向へ微調整可能に保持されてい
る。
【0010】また、昇降盤13にはクランプボルト17
が嵌る左右2条のガイド溝20が砥石6の中央Oを通る
水平線上の点を中心とする円弧状に形成されている。そ
して、砥石台3が砥石ヘッド4を砥石軸5の軸線を含む
垂直な第1平面(以下、垂直面と呼ぶ)内で旋回可能に
支持し、ガイド溝20が砥石ヘッド4をそれより砥石側
の点を中心とする円弧に沿って案内するようになってい
る。なお、本実施形態では、垂直面内における砥石ヘッ
ド4の旋回角度が±10°に設定されている。
【0011】ガイド溝20より反砥石側において、保持
盤16の上端にはブラケット21が後方へ突設され、そ
の突端部に水平軸22が支持されている。水平軸22に
は操作軸23が螺合され、その頭部24は垂直盤12の
天板25に左右動可能に支持されている。そして、第1
調整部材である操作軸23の正逆回転により、保持盤1
6を上下に傾動操作して、垂直面内における砥石ヘッド
4の旋回角度を調整できるようになっている。
【0012】水平盤11は基台2上に4本のボルト27
〜30により組み付けられ、砥石6側における前方の旋
回軸ボルト27は水平盤11の定位置で基台2の案内溝
31に締め付けられている。水平盤11には残り3本の
ボルト28〜30を通す長孔32〜34が旋回軸ボルト
29を中心とする別々の円周上に形成され、基台2が砥
石台3を砥石ヘッド4の旋回面と直角をなす水平な第2
平面(以下、水平面と呼ぶ)内で旋回可能に支持してい
る。
【0013】基台2の右端部上面には軸受35が載置さ
れ、案内溝31に嵌合するスライダ36を介し最寄のボ
ルト30に連結されている。軸受35の上部にはネジ軸
37が螺合され、その右端部はブラケット38に支持さ
れていて、ネジ軸37により軸受35、スライダ36及
びボルト30を介して砥石台3を左右方向に位置調整で
きるようになっている。
【0014】また、軸受35の下部には球面ベアリング
39を介し操作軸40が支持され、その後端は水平盤1
1の反砥石側端部に固定した突出板41に結合されてい
る。そして、第2調整部材である操作軸40の正逆回転
により、水平盤11を前後に傾動操作して、水平面内に
おける砥石台3の旋回角度を調整できるようになってい
る。なお、本実施形態では、水平面内における砥石台3
の旋回角度が±5°に設定されている。
【0015】次に、上記のように構成された雌ねじ研削
装置1の作用について説明する。砥石6をワークWに芯
出しする際には、まず、ネジ軸37を回転し、砥石台3
を左右方向において主軸台7側へ移動し、調整ネジ19
で砥石ヘッド4を同方向に微調整し、砥石6をワークW
の研削点に位置決めする。次いで、調整ネジ15により
昇降盤13を昇降し、砥石ヘッド4の高さを調整して、
砥石6の中心を主軸軸線上に芯出しする。
【0016】研削開始にあたっては、まず、図4に示す
ように、クランプボルト17を緩め、操作軸23を回転
し、保持盤16及び砥石ヘッド4を垂直面内で一体に旋
回し、砥石軸5を雌ネジTのリードに合わせて傾けたの
ち、クランプボルト17を締め付ける。このとき、ガイ
ド溝20が砥石ヘッド4を砥石6の中央Oを通る水平線
上の点を中心とする円弧に沿わせて案内するので、砥石
6の芯出後の高さを一定に保つことができる。また、操
作軸23が砥石ヘッド4より反砥石側に設けられている
ため、砥石軸5の垂直面内における傾角を簡単な操作で
精緻に調整することも可能である。
【0017】続いて、図5に示すように、操作軸40を
回転し、砥石台3及び砥石ヘッド4を水平面内で一体に
旋回し、砥石軸5をその基端がワークWの中心側に位置
するように傾ける。この場合、旋回軸ボルト27が砥石
台3の砥石側端部に設けられ、操作軸40が水平盤11
の反砥石側端部で砥石台3を操作するので、砥石軸5の
水平面内における傾角を簡単な操作で精緻に調整するこ
とができる。
【0018】また、砥石軸5を垂直及び水平面内で傾け
ると、図6に示すように、砥石軸5が雌ネジTの内径と
干渉するおそれがなくなる。従って、雌ネジTのリード
が大きい場合でも、それに一致させて砥石軸5を垂直面
内で大きく傾け、砥石6の側面と雌ねじTの溝面との干
渉を確実に回避することができる。また、垂直面内にお
ける砥石軸5の傾角に余裕がある場合は、従来よりも太
目の砥石軸5を用いてその剛性を高め、大径砥石6の使
用を可能にし、ドレス1回当りの砥石仕事量を増やし、
雌ネジTを効率よく研削することも可能である。
【0019】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を
逸脱しない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更し
て実施することも可能である。 (1) 砥石ヘッド4に砥石軸5を軸線方向に位置調整
自在に設けること。 (2) 砥石ヘッド4及び砥石台3の位置調整系に電動
モータを用いること。 (3) 砥石ヘッド4の垂直及び水平面内での旋回系に
電動モータを用いること。 (4) 砥石軸5が縦向きに配置された立形雌ネジ研削
装置に本発明を適用すること。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、砥石ヘッド及び砥石台を相直角をなす2平面内
で旋回可能に設けたので、砥石軸の剛性を高めて、大径
砥石の使用を可能にし、雌ねじを効率よく研削できると
いう優れた効果を奏する。
【0021】請求項2の発明によれば、砥石ヘッドを砥
石側に湾曲する円弧状のガイドで案内するので、芯出し
に際し第1平面内における砥石の位置変動が小さくな
り、専用の補正軸を不要にできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す雌ねじ研削装置の立
面図である。
【図2】同研削装置の平面図である。
【図3】同研削装置の右側面図である。
【図4】同研削装置の垂直旋回作用を示す立面図であ
る。
【図5】同研削装置の水平旋回作用を示す平面図であ
る。
【図6】同研削装置の研削作用を示す断面図である。
【図7】従来の研削技術を示す断面図である。
【図8】従来技術の問題点を指摘する断面図である。
【符号の説明】
1・・雌ねじ研削装置、2・・基台、3・・砥石台、4
・・砥石ヘッド、5・・砥石軸、6・・砥石、7・・主
軸台、20・・ガイド溝、23・・操作軸、27・・旋
回軸ボルト、40・・操作軸、W・・ワーク、T・・雌
ねじ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石ヘッドに砥石軸を支持し、砥石軸の
    先端に砥石を取り付け、砥石によりワークの雌ねじを研
    削する装置において、砥石ヘッドを砥石軸の軸線を含む
    第1平面内で旋回可能に支持する砥石台と、第1平面内
    における砥石ヘッドの旋回角度を調整する第1調整部材
    と、砥石台を第1平面と直角な第2平面内で旋回可能に
    支持する基台と、第2平面内における砥石台の旋回角度
    を調整する第2調整部材とを設けてなる雌ねじ研削装
    置。
  2. 【請求項2】 砥石台が砥石ヘッドより砥石側の点を中
    心とする円弧に沿って砥石ヘッドを案内するガイドを備
    えた請求項1記載の雌ねじ研削装置。
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