JP2002324591A - 色素増感型太陽電池用光活性電極及びその製造方法 - Google Patents

色素増感型太陽電池用光活性電極及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002324591A
JP2002324591A JP2002042813A JP2002042813A JP2002324591A JP 2002324591 A JP2002324591 A JP 2002324591A JP 2002042813 A JP2002042813 A JP 2002042813A JP 2002042813 A JP2002042813 A JP 2002042813A JP 2002324591 A JP2002324591 A JP 2002324591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
electrode
dye
solar cell
sensitized solar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002042813A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4285627B2 (ja
Inventor
Katsumi Murofushi
克己 室伏
Kunio Kondo
邦夫 近藤
Ryusuke Sato
龍介 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2002042813A priority Critical patent/JP4285627B2/ja
Publication of JP2002324591A publication Critical patent/JP2002324591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4285627B2 publication Critical patent/JP4285627B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光活性電極の金属酸化物膜を作製する際に有
機物の燃焼に伴う発生ガスあるいは残留物による金属酸
化物膜の汚染等の問題がなく、配合する光散乱促進材の
濃度を容易に変えられる多層型の金属酸化物膜を作製す
ることのできる色素増感型太陽電池用光活性電極の製造
方法を提供する。 【解決手段】 金属酸化物微粒子と溶媒を必須成分とす
る金属酸化物分散液をシート状電極上に噴霧して塗布
し、乾燥して金属酸化物の多孔質膜を形成することによ
り色素増感型太陽電池用光活性電極を製造する。金属酸
化物分散液をシート状電極上に塗布する工程と、これに
続く乾燥工程とを交互に2回以上繰り返し、金属酸化物
分散液の組成を連続的あるいは不連続的に変化させつつ
シート状電極上に塗布し、金属酸化物分散液をシート状
電極上に塗布しながら、同時に塗膜を乾燥することが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子であ
る色素増感型太陽電池用光活性電極とその製造方法、及
び色素増感型太陽電池に関する
【0002】
【従来の技術】色素増感型太陽電池の原型は、1991年に
ロザーンヌ工科大学のグレッツエル等によって最初に報
告された光電変換素子あるいは太陽電池であり(M. Gra
ezel,Nature, 353. 737 (1991))、一般的には色素増感
型太陽電池、湿式太陽電池、あるいはグレッツエル型太
陽電池と呼ばれる。この光電変換素子の特徴は、アモル
ファスシリコン型太陽電池並の高い光電変換効率を有す
ることとその製造コストをより安くできることである。
【0003】図1は標準的な色素増感型太陽電池の概略
断面図である。この色素増感型太陽電池は、色素電極1
1、電解層5、及び対極12の3つの部分からなる。こ
こで、色素電極11は、基材1とその上に形成された導
電膜2とからなるシート状電極9の上に、多孔質の金属
酸化物膜3を形成した電極(あわせて光活性電極10と
いう。)上に、増感色素4を担持した構造を有する。一
方、対極12は、導電膜7を有する電極基材8からなる
シート状電極12とその上に触媒層6を形成した構造を
有する。ここで、触媒とは電池の作動状態で電解液中の
電解質を還元反応を促進する役割をし、一般的には白金
あるいはカーボンブラックやグラファイトが用いられ
る。電解層5は、一般には電解質を溶解した溶液からな
り、色素電極と対極との間に充填され、両者と電気化学
的に接している。この太陽電池においては、光を色素電
極11側から照射することで、色素電極側の導電膜を通
じて電子を外部回路に取り出すことが可能となる。
【0004】次に、色素増感型太陽電池において、光電
変換が起こる機構を説明する。まず、外部より注入され
た光のエネルギーは色素電極11上に担持された増感色
素4に吸収されることで増感色素上に電子と正孔とを発
生する。発生した電子は金属酸化物膜3を通じて導電膜
2に到達し、これを通じて外部系へと取り出される。一
方、発生した正電荷は、電解液5を通じて対極12へと
運ばれ、導電膜7を通じて供給された電子と再び結合す
る。
【0005】光電変換機構から推測できるように、色素
増感型太陽電池の光電変換効率は、光活性電極の性能に
大きく依存する。中でも特に、金属酸化物膜の構造及び
その組成が重要である。具体的には、色素増感型太陽電
池の光電変換効率を高めるためには金属酸化物膜を多孔
質にすることが有効とされる。この理由は、膜を多孔質
にすることによってその単位体積あたり表面積が増加す
る結果、増感色素の担持量を増すことができるからであ
る。これによって、外部から光電変換素子に注入された
光を有効に光電変化に利用することができる。また、金
属酸化物を多孔質化する別の理由は、電解層が金属酸化
物膜の細部にまで拡散することが可能となり、その結
果、増感色素上で発生した正孔を効率よく輸送できるよ
うにすることである。
【0006】従来の製造方法では光活性電極を製造する
ために、金属酸化物微粒子と加熱によって焼失する有機
物(バインダー)、具体的には、ポリエチレングリコー
ルあるいはポリプロピレングリコールを主鎖にもつ高分
子化合物との混合物からなる金属酸化物分散液をスクリ
ーン印刷法、ドクターブレディング法、あるいはスピン
コート法などによってシート状電極上に塗布し、乾燥さ
せた後に、400℃以上の高温で熱処理する方法が用い
られる。この方法によると、有機物が焼失した空間が金
属酸化物膜中に多数残存することによって金属酸化物膜
が多孔質となる。また、これらの有機物あるいはそれか
ら選ばれる界面活性剤は、金属酸化物膜から溶剤が蒸発
する過程で生じる膜収縮に起因する膜のひび割れ、ある
いは基材からの剥離を防止する効果があり(例えば、Sr
ikanthほか、Solar Energy Materials and Solar Cell
s, 2001, vol.65, 171)、良好な光活性電極を作製する
ために、金属酸化物分散液に添加する必要がある。つま
り、従来の技術では、色素電極の作製工程において、シ
ート状電極上に塗布した金属酸化物膜を有機物が焼失す
る温度で熱処理する工程が不可欠であった。
【0007】他方、光電変換効率向上させる手段とし
て、増感色素の光吸収効率を高める目的で、金属酸化物
膜中に光散乱材を混在させるという方法が広く用いられ
ている。この場合、金属酸化物膜内に光散乱を促進する
という目的で可視光波長の半分前後、つまり、150〜
500nmの粒径を有する粒子からなる光散乱材分散さ
せた光活性電極を用いる。この光活性電極を用いて作製
した色素電極では、入射光が光散乱材を介して複数回屈
折するために、入射光が金属酸化物内を進む見かけ上の
距離が大きくなる結果、光が増感色素に吸収される割合
が高くなる。ここで光散乱促進に用いられる粒子は、通
常、金属酸化物と同種のものが用いられる。従って、従
来の製造方法によると、前記の金属酸化物分散液に光散
乱材を添加したものを用いて、前述した方法で、シート
状電極上に形成する。しかしながら、この方法で得られ
た色素電極では、入射光の一部が、色素電極のシート状
電極との界面付近で反射するために、増感色素に吸収さ
れずに色素電極の外へと逃げる結果、入射光を完全に吸
収した場合の光電変換効率と比較して、実際に達成でき
る光電変換効率が低いという問題がある。この問題を解
決するためには、色素電極中の光散乱材の金属酸化物に
対する割合を入射光側、つまり、シート状電極に近い部
分では少なくし、ここから対極に近づくにつれて光散乱
材の量を多くした光活性電極を用いる必要がある。この
場合、光活性電極中の光散乱材の割合が、シート状電極
側から対極側にかけて増加するように構成された2層以
上の層からなるいわゆる多層型、あるいは連続的に組成
が変化する傾斜型の光活性電極がより有効と考えられ
る。
【0008】さらに、光活性電極を多層型あるいは傾斜
型にする別の目的として、色素電極内の電解液の拡散を
促進することもある。つまり、シート状電極近傍の金属
酸化物膜は、密にすることで色素担持量を大きくして光
吸収効率を高める一方、光が殆ど届かない対極に近い側
の金属酸化物は、電解質の移動がスムーズに進行するよ
うに疎になるようにすることで、光を有効に吸収しつ
つ、電解質が効率的に色素電極と対極間を行き来するこ
とで、色素増感型太陽電池の効率を高めることができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、光活
性電極上の金属酸化物膜を作製する際に熱処理を必要と
することがら、有機物の燃焼に伴うガスの発生、発生ガ
スあるいは残留物による金属酸化物膜の汚染等の問題点
があった。また、従来の方法によると、金属酸化物膜が
多層型、あるいはデザインを配した色素電極を作製する
場合には、一層ごとに、それぞれ組成の異なる金属酸化
物分散液を用いて前述の方法によって金属酸化物層を塗
り重ねる必要があるため、製造工程が多くなりコストが
高くなるという問題点があった。また、傾斜型の色素電
極を作製することは従来の技術では困難であった。
【0010】さらに、太陽電池は、人目につく場所に設
置される場合も多いため、性能と共にデザイン性も要求
される。色素増感型太陽電池については、例えば、特開
2001-176565に示されるように、複数種類の増感色素を
所定のパターン(文字、記号、図形、イラスト)様に配
置することで、デンザイ性を付与することができる。し
かしながら、この方法では、色素電極が無色透明に近い
必要があるために、性能低下が大きく損なわれ、また所
定のパターン様に配する設備・工程が必要という問題が
あった。本発明は以上の問題点を解決する色素増感型太
陽電池用光活性電極とその製造方法、及びその光活性電
極を用いた色素増感型太陽電池を提供することを課題と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく鋭
意検討した結果、金属酸化物微粒子を溶剤に分散させた
金属酸化物分散液を噴霧装置を用いてシート状電極上に
塗布することにより、加熱により消失する有機物を使用
することなく多孔質な金属酸化物膜を形成できること、
また、噴霧装置に供給する金属酸化物分散液の組成を断
続的あるいは連続的に変化させることによって、断続的
に組成が変化した多層型あるいは連続的に組成が変化し
た傾斜型の金属酸化物膜を有する光活性電極を作製でき
ることを見出し本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は以下の色素増感型太陽
電池用光活性電極とその製造方法、及び色素増感型太陽
電池を提供するものである。 1.金属酸化物微粒子と溶媒を必須成分とする金属酸化
物分散液をシート状電極上に噴霧して塗布し、乾燥して
金属酸化物の多孔質膜を形成することを特徴とする色素
増感型太陽電池用光活性電極の製造方法。 2.エアースプレー装置、インクジェット装置、あるい
は超音波噴霧装置のいずれかの噴霧装置を用いて金属酸
化物分散液を噴霧する前項1記載の色素増感型太陽電池
用光活性電極の製造方法。 3.金属酸化物分散液をシート状電極上に塗布する工程
と、これに続く乾燥工程とを交互に2回以上繰り返す前
項1記載の色素増感型太陽電池用光活性電極の製造方
法。 4.金属酸化物分散液をシート状電極上に塗布しなが
ら、同時に塗膜を乾燥する前項1または3記載の色素増
感型太陽電池用光活性電極の製造方法。 5.金属酸化物分散液の組成を連続的あるいは不連続的
に変化させつつシート状電極上に塗布する前項1記載の
色素増感型太陽電池用光活性電極の製造方法。 6.前記噴霧装置の噴霧口をシート状電極面に対して二
次元に平行に移動させながら金属酸化物を噴霧して、シ
ート状電極上に所定のパターンに象った金属酸化物膜を
形成する前項2記載の色素増感型太陽電池用光活性電極
の製造方法。 7.所定のパターンが、図形、文字、絵あるいは記号で
ある前項6記載の色素増感型太陽電池用光活性電極の製
造方法。 8.シート状電極の面に、所定のパターンにを象った開
口部を有するマスクを重ね合わせた状態で金属酸化物分
散液を塗布して、シート状電極上に所定のパターンを象
った金属酸化物膜を形成する前項1記載の色素増感型太
陽電池用光活性電極の製造方法。 9.所定のパターンが、図形、文字、絵あるいは記号で
ある前項8記載の色素増感型太陽電池用光活性電極の製
造方法。 10.シート状電極として、前項6または8記載の所定
のパターンを象った金属酸化物膜を有する電極を使用す
る前項1乃至5のいずれか記載の色素増感型太陽電池用
光活性電極の製造方法。 11.前項1乃至10のいずれか記載の方法で得られる
色素増感型太陽電池用光活性電極。 12.前項11記載の光活性電極を用いた色素増感型太
陽電池。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
本発明は、金属酸化物分散液をシート状電極上に噴霧し
て塗布し、乾燥して金属酸化物の多孔質膜を形成する色
素増感型太陽電池用光活性電極の製造方法に関する。こ
こで、金属酸化物分散液とは、金属酸化物微粒子を水等
の溶剤に分散させたもの、あるいはこの分散液に光散乱
促進を目的とした微粒子を添加したものである。金属酸
化物微粒子としては、色素増感型太陽電池に使用可能な
もの、例えば、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化スズ、酸
化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化ジル
コニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム
の単体あるいは2種類以上の混合物が挙げられる。粒径
は5〜500ナノメートル(nm)のものが好ましく、
10〜50nmのものがさらに好ましい。金属酸化物微
粒子の使用量は金属酸化物分散液中5〜60質量%が好
ましく、10〜40質量%がより好ましい。
【0014】分散液に使用する溶剤としては、金属酸化
物と親和性のある揮発性液体であれば制限なく使用でき
る。具体的には、水、アルコール類、カルボン酸類、ア
ミン類などが好ましい。光散乱を促進する微粒子とは、
可視光に対して光散乱能を有するものであり、通常光の
波長の1/2前後、具体的には直径が150〜500n
mの粒子であればあれば、制限なく使用できる。具体的
には、前記の金属酸化物微粒子と同種類、つまり、酸化
チタン、酸化ニオブ、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化マグネ
シウム、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、チタン酸
ストロンチウム、チタン酸ストロンチウムの単体あるい
は2種類以上の混合物が好ましい。この添加量は、金属
酸化物微粒子100質量部に対して0.1〜70質量部が
好ましく、10〜40質量部がさらに好ましい。
【0015】金属酸化物を溶剤に分散させる方法は、ペ
イントコンディショナー、ホモジナイザー、超音波撹拌
装置、乳鉢などを用いて行う。金属酸化物分散液には、
その粒径が噴霧装置の作動に支障をきたさない大きさ、
具体的には、1μm以下であれば、金属酸化物以外の化
合物、例えば、界面活性剤、ゲル状樹脂などを添加する
ことが可能である。
【0016】シート状電極の上に形成される金属酸化物
膜の厚さは、0.1〜100μmが好ましく、1〜20μ
mがさらに好ましい。ここでいうシート状電極とは電気
抵抗が2000Ω/□(スクエアー)以下を有するもの、か
つ可視光に対する光透過性が30%以上のものであれば
使用可能である。具体的には、導電体としてインジウム
酸化スズ(ITO)、酸化亜鉛、フッ素ドープ型酸化ス
ズ(FTO)などを表面に有するガラスや樹脂が好まし
い。シート状電極上に金属酸化物膜を形成したものは、
その状態で色素増感型太陽電池の光活性電極として使用
可能であるが、これを400〜500℃で5〜60分熱
処理すると、金属酸化物膜に機械的強度と経時安定性と
が備わるのでより好ましい。
【0017】噴霧装置は、金属酸化物分散液を200μ
m以下の霧状にすることのできる装置であれば制限なく
使用できる。噴霧装置としてはエアースプレー装置、イ
ンクジェット装置、あるいは超音波噴霧装置などが使用
可能である。
【0018】ここでエアースプレー装置とは、圧縮気体
の膨張で生じる気圧差を利用して、液体を一定方向に飛
散させる装置であり、スプレーガン、エアーブラシ等一
般的に用いられているものが使用可能である。装置の性
能は、噴霧する液体の粒径が200μm以下、さらに好
ましくは50μm以下であることが望ましい。また、イ
ンクジェット装置は、噴霧する液体を満たした微細なノ
ズルを体積収縮あるいは昇温させることによって、液体
を微細な粒として放出する装置であり、具体的にはこの
方式の市販のプリンターが利用できる。超音波噴霧装置
とは、液体に超音波を照射することによって、液体を霧
状に飛散させる装置のことである。これらの噴霧装置に
おいて、金属腐食性を有する金属酸化物を使用する場合
には、ノズル及び液体供給部分に防食処理を施すことが
好ましい。
【0019】本発明によれば、金属酸化物分散液をシー
ト状電極上に噴霧、塗布する工程と、続いてこれを乾燥
する工程とを交互に2回以上繰り返すことによって光活
性電極を製造することができる。ここで乾燥とは、シー
ト状電極上に塗布されら金属酸化物分散液から溶剤を蒸
発させる操作をいう。従って、乾燥する工程について
は、塗膜が乾く操作であれば制限なく使用できる。例を
挙げれば、塗膜にドライヤー等で温風を吹き付ける方
法、赤外線を照射する方法、シート状電極を昇温する方
法、塗膜に乾燥空気を吹き付けることが短時間で処理が
行えるために好ましい。
【0020】金属酸化物分散液を塗布しこれを乾燥する
操作回数は、目的とする光活性電極の金属酸化物膜の厚
さを、一回の操作で形成できる金属酸化膜の厚さで割っ
た回数となる。つまり、厚さXミクロンの金属酸化物膜
を有する光活性電極を作製する場合、一回の操作で作製
できる金属酸化物層の厚さがYミクロンである場合、操
作回数はX/Y・回となる。光活性電極の性能はこの操
作回数が多いほど多孔質になるために好ましいが、一
方、操作回数が多くなると作製に要する時間が長くなる
ために生産性が低下する。一回の塗工乾燥操作で形成す
る金属酸化物膜の厚さは、平均0.05〜2μmが好まし
く、平均0.1〜1μmがさらに好ましい。
【0021】一回の塗工乾燥操作で形成する金属酸化物
膜の厚さの調節は、下記(1)〜(3)の経験的方法によって
行うことができる。 (1)噴霧装置の一定時間の噴出量と塗布時間とを制御し
た状態で塗膜を作製し、この一回の操作で作製した金属
酸化物膜の平均厚みを測定する。 (2)次に噴出量と塗布時間と変えて、同様の測定を行
う。 (3)(1)と(2)の操作を繰り返すことによって、目的とす
る膜厚が得られる条件を見付け出す。
【0022】この一連の操作によって金属酸化物膜を多
孔質にすることができる理由は次のように推察できる。
噴霧装置より放出された金属酸化物分散液が半球の状態
でシート状電極上に付着し、この形状を維持したまま溶
剤が蒸発することで、多数の半球状の金属酸化物膜を形
成する。この際、金属酸化物膜の表面には、溶剤の蒸散
に伴う体積収集によって、表面から内部にかけて複数の
ひび割れも生じる。さらに、この上に塗布操作を繰り返
すことによって、半球状金属酸化物膜上に順々に金属酸
化物層が形成される。この場合、各金属酸化物膜層は、
半球状の金属酸化物の集合体を形成するために、空隙が
形成されるとともに、膜に生じた複数のひび割れも保持
される。これによって、金属酸化物膜を微視的に見ると
最密充填されず、全体として見た場合、多孔質構造とな
る。一方、ドクターブレード法のような従来の方法によ
って塗膜を作製した場合、シート状電極上に塗布した直
後の金属酸化物分散液は連続かつ均一なために、この状
態で乾燥させても多孔質にはならない。さらに、塗布し
た金属酸化物分散液は連続かつ均一なことに加えて、膜
厚が大きいために、溶剤蒸発に伴う体積収縮の応力が膜
表面全体に加わる結果、膜は大きなひび割れが数少なく
発生したり、あるいは透明電極から剥離することにな
り、良好な膜が得ることが困難となる。従って、従来法
により塗膜を多孔質で、かつワレや基材からの剥離を発
生させないためには有機物を分散液に溶解し、乾燥後焼
成することが必要となる。
【0023】また、本発明によれば、金属酸化物分散液
をシート状電極上に塗布しながら、同時に塗膜を乾燥す
ることによって色素増感型太陽電池用光活性電極を製造
することもできる。この方法は塗布、乾燥工程を同時に
行うことにより前述した多孔質な金属酸化物膜を作製す
るものである。従って、ここでいう乾燥は、前述と同じ
意味であり、前述した方法が使用できる。また、シート
状電極上に付着した金属酸化物分散液が、次に飛来して
くる金属酸化物分散液に接触する前に乾燥している必要
があることから、塗膜の乾燥を短時間に行うことのでき
る手法が好ましい。具体的には、塗膜にドライヤー等で
温風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、シート
状電極を昇温する方法、乾燥空気を吹き付ける方法が好
ましい。
【0024】次に、本発明によれば、金属酸化物分散液
をシート状電極上に塗布する工程において、金属酸化物
分散液の組成を連続あるいは不連続に変化させることに
より色素増感型太陽電池用光活性電極を製造することが
できる。この方法を用いることによって、金属酸化物膜
の組成をシート状電極側から電解質側にかけて、連続的
あるいは不連続的(断続的)に変化させることが可能と
なる。ここで、金属酸化物分散液の組成を連続あるいは
不連続に変化させることは、噴霧装置に供給する金属酸
化物分散液の組成を連続あるいは不連続に変化させるこ
とにより行う。具体的には、噴霧装置の塗布液供給口の
手前に噴霧液の切り替えバルブあるいは2個以上の定量
供給装置を設置することで噴霧装置に供給する金属酸化
物の組成を変化させる方法、あるいは供給する金属酸化
物分散液の異なる2台以上の噴霧装置を使用して、個々
のノズルから同時に吹き付けを行い、その際に個々の装
置の噴霧量を連続的あるいは不連続に変化させる方法な
どがある。これらの方法によると、金属酸化物分散液の
組成、特に金属酸化物微粒子及び/または光散乱促進剤
の濃度は任意に変化させることが可能であるが、色素増
感型太陽電池用の光活性電極に用いる場合、深層すなわ
ちシート状電極界面から浅層すなわち金属酸化物膜表面
にかけて、塗布に使用する金属酸化物分散液中の光散乱
促進剤の濃度を連続的あるいは不連続的に増やすことが
好ましい。光散乱促進材を使用する場合、その使用量は
金属酸化物微粒子の10質量%から100質量%(全
量)を置換して使用することが好ましい。
【0025】この方法で作製した色素増感型太陽電池用
光活性電極は金属酸化物膜の組成が膜に平行して連続あ
るいは不連続に変化しているのが特長である。これは、
膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すること
によって確認できる。
【0026】次に、本発明によれは、噴霧装置の噴霧口
をシート状電極面に対して二次元的に平行に移動させな
がら金属酸化物を噴霧するか、あるいは、シート状電極
の面にマスク、すなわち図形、文字、絵、あるいは記号
を象った開口部を有する板状物を重ね合わせた状態で金
属酸化物分散液を噴霧することにより、シート状電極上
に、図形、文字、絵、あるいは記号を象った金属酸化物
膜を形成することができる。噴霧口を二次元的に移動さ
せる方法は、例えば、噴霧口をX−Yステージに取り付
け、パーソナルコンピュータで制御することで可能であ
る。この方法によると、噴霧口の移動と共に、噴霧する
金属酸化物分散液の量を制御することにより濃淡のある
デザインを形成可能である。また、マスクを使用する場
合のマスク基材は、金属酸化物分散液と接触して変形す
るものでなければ特に制限はないが、薄板状であること
が好ましい。具体的には、金属、樹脂、木材、ガラスを
厚さ0.01〜5mmの板状に成形したものが挙げられる。
図形、文字、絵、あるいは記号を象った孔をあけたマス
クを使用することで、その部分に対応する形の金属酸化
物膜がシート状電極に形成される。この様にして得られ
た光活性電極の形は、色素増感型太陽電池に完成させた
状態で、色素増感型太陽電池の受光面上にデザインとし
て認識することができる。さらに、このデザインを象っ
た光活性電極に、さらに別の組成の金属酸化物膜を形成
することができる。この方法によると、例えば、デザイ
ンを象った金属酸化物膜を光散乱材で構成し、この上に
光散乱材を配合しない金属酸化物膜を形成した光活性電
極では、色素増感型太陽電池に完成させた状態で、色素
増感型太陽電池の受光面上に光散乱材からなるデザイン
を認識することができる。この方法では、デザイン形成
から金属酸化物膜形成までを噴霧装置の追加なしに連続
的に仕上げることが可能であり、製造装置の追加を必要
とする従来法より低コストである。
【0027】本発明の噴霧装置により塗布、乾燥された
金属酸化物膜は、金属酸化物が多孔質であるために、従
来法のように多孔質化する目的では、熱処理の必要はな
い。但し、熱処理を行わない場合、金属酸化物の膜の強
度が低下するために、最終的に得られた色素増感型太陽
電池の耐久性が低い場合がある。従って、金属酸化物の
膜の機械的強度が低い場合、これを付与する目的で、高
温で熱処理することが好ましい。この熱処理により金属
酸化物微粒子どうしが焼結し、多孔質の金属酸化物膜の
機械強度が増す。本発明では、多孔質化するための有機
物(バインダー)が不要であるため、その燃焼に伴うガ
スの発生、残留物による汚染を防止することが可能とな
る。熱処理の温度は、金属酸化物が酸化チタンの場合、
400〜500℃が好ましい。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施形態としての色素増感型
太陽電池の実施例を示すが、本発明は以下の例に限定さ
れるものではない。 <光起電力の測定方法>作製した色素増感型太陽電池
に、光源としてキセノンランプ(山下電装製、SEL033、
150Wキセノンランプ使用)を使用し、50mW/c
2(光量はインターナショナルライト社製IL1400Aを用
いて定量した)の光を照射し、この時の最大起電力をポ
テンショスタット(北斗電工製、HAB151)を使用して測
定した。
【0029】実施例1:酸化チタン(昭和電工製、F
6)100gと水300gとを超音波洗浄装置(シャー
プ製、UT-51N)を用いて分散させて金属酸化物分散液
(以下、「金属酸化物分散液−1」と称する。)を得
た。これを、スプレー(文房堂製エアーブラシ、ノズル
径0.2mm、空気圧2kg/cm2)を用いてガラス電極
(日本板硝子製、フッ素ドープ酸化スズ膜付きガラス、
CS-4S230)上に塗布した。この時、塗布しながら同時に
ヘアードライヤーを用いてガラス電極に温風を吹き付け
た。次にオーブン中で熱処理(470℃,1時間,空気
雰囲気)を行い、膜厚6ミクロンの光活性電極を得た。
この電極の断面をSEMで観察し、金属酸化物の多孔質
膜が形成されていることを確認した。このようにして得
られた光活性電極をルテニウム錯体色素(小島化学製、
RuL2(NCS)2)のエタノール溶液に3時間浸して
色素電極を得た。色素電極は、その金属酸化物膜の大き
さが5×5mmとなるように、余分な部分をカッターナ
イフを用いて削り取った。一方、前記透明樹脂電極上に
スパッタリング装置で厚さ0.1ミクロンの白金を担持し
た対極と、前記色素電極とをそれぞれの活性面が内側に
くるように重ね合わせ、ガラス電極の側面をエポキシ樹
脂(コニシ(株)製 ボンドクイック5)で封止した。
電解層の厚さ(約40μm)は2枚の電極の両端にテー
プ状のスペーサーを挟むことで調整した。次にあらかじ
めガラス電極にあけておいた微小孔により2枚の電極の
隙間に電解液(ヨウ化リチウム0.5mol/L、ヨウ素
0.05mol/Lのアセトニトリル溶液)を注入し色素増
感型太陽電池を得た。注入口は側面と同様にエポキシ樹
脂で封止した。この電池の光起電力は4.1mW/cm2
あった。
【0030】実施例2:実施例1に記載の金属酸化物分
散液−1を、予め内部のインクを取り除き洗浄、乾燥し
たインクジェットプリンター用の黒色インクカートリッ
ジに注入した。このカートリッジをインクジェットプリ
ンター(セイコーエプソン製、PM―700C)に取り付け
て、ガラス電極(実施例1と同じ)上にベタ印字を行っ
た。この時、印字はガラス電極の同じ位置に合計40回
行った。また、印字操作の各間にヘアードライヤーを用
いて約3秒間塗膜の乾燥を行った。次にオーブン中で熱
処理(470℃,1時間,空気雰囲気)を行い、膜厚6
ミクロンの光活性電極を得た。この光活性電極を用い
て、実施例1と同様の方法で色素増感型太陽電池を作製
した。この電池の光起電力は4.0mW/cm2であった。
【0031】比較例1:金属酸化物分散液−1をドクタ
ーブレード法(40ミクロンアプリケータを使用)を用
いてガラス電極(実施例1と同じ)上に塗布後、470
℃の空気中に1時間放置して光活性電極を得た。この電
極の断面をSEMで観察したところ、緻密な金属酸化物
膜が形成されていた。この光活性電極を用いて、実施例
1と同様の方法で色素増感型太陽電池を作製した。この
電池の光起電力は2.5mW/cm2であった。
【0032】比較例2:金属酸化物分散液−1にポリエ
チレングリコール(和光純薬製、平均分子量2000)10
gを配合したものを用いて、比較例1と同様の方法で色
素増感型太陽電池を作製した。途中、光活性電極の断面
をSEMで観察したところ、多孔質な金属酸化物膜が形
成されていた。この電池の光起電力は3.9mW/cm2
あった。
【0033】実施例1及び2では、金属酸化物分散液に
有機物(バインダー)を添加することなく光活性電極作
製時にスプレー及びインクジェットプリンターを使用し
て金属酸化物膜を多孔質としたが、これを行わなかった
比較例1と実施例1を比べると実施例1が優れた性能を
示している。実施例1は、有機物を添加した金属酸化物
分散液を用いた従来法で金属酸化物を多孔質にした比較
例2と同等の性能を示していることから、スプレーを使
用して金属酸化物膜を作製することにより、金属酸化物
分散液に有機物を添加することなく金属酸化物の多孔質
膜が作製できることが分かる。
【0034】実施例3:実施例1に記載お金属酸化物分
散液−1と、これに光散乱促進剤として酸化チタン(昭
和電工製、スーパータイタニアG1)を20g配合した
金属酸化物分散液(以下、「金属酸化物分散液−2」と
称する。)を作製した。次に、1mLの金属酸化物分散
液−1を、実施例1と同様のスプレーに注入した。一
方、金属酸化物分散液−2は定量ポンプを使用して、毎
分2mLの割合で、このスプレーに供給されるようにし
た。次に、定量ポンプを作動させると同時に実施例1に
示した方法でガラス電極上への金属酸化物分散液の塗布
を行った。この工程を2分間で終えた後、実施例1と同
様の熱処理を行い、膜厚6ミクロンの光活性電極を得
た。この断面をSEMで測定したところ、ガラス電極か
ら表面にかけて、光散乱促進材が連続的に増えているこ
とを確認した。この光活性電極を用いて実施例1と同様
の方法で色素増感型太陽電池を作製した。この電池の光
起電力は4.9mW/cm2であった。
【0035】実施例4:実施例2で作製した黒色用イン
クカートリッジをインクジェットプリンター(実施例2
と同じ)に取り付けた。また、金属酸化物分散液−2に
ついても、同様の方法で赤色用インクカートリッジに充
填後、インクジェットプリンターに取り付けた。次に、
実施例2と同様の方法でガラス電極(実施例1と同じ)
上に印字を行ったが、この時、1回目の塗布では金属酸
化物分散液−1をベタ印字し、他方金属酸化物分散液−
2は塗布しなかった。2回目以降から金属酸化物分散液
1の噴出量を減らす一方、金属酸化物分散液2の噴出量
を増やしていき、最終的に40回目では金属酸化物分散
液−1は塗布せずに、金属酸化物分散液2をベタ印字す
るように噴出量を調節した。この後、実施例1と同様の
操作により、膜厚6ミクロンの光活性電極を得た。この
断面をSEMで測定したところ、ガラス電極から表面に
かけて、光散乱促進材が連続的に増えていることを確認
した。この光活性電極を用いて、実施例1と同様の方法
で色素増感型太陽電池を作製した。この光起電力は4.6
mW/cm2であった。
【0036】比較例3:金属酸化物分散液−2にポリエ
チレングリコール(和光純薬製、平均分子量2000)10
gを配合したものを用いて、比較例1と同様の方法で色
素増感型太陽電池を作製した。途中、光活性電極の断面
をSEMで観察したところ、光散乱促進材が金属酸化物
膜内に均一に分布していることを確認した。この電池の
光起電力は4.1mW/cm2であった
【0037】光活性電極作製時にスプレー及びインクジ
ェットプリンターからの噴出される金属酸化物の組成を
連続あるいは段階的に変化させた実施例3と4では、増
感色素がより有効に光を吸収した結果、性能が向上し
た。これに対し、比較例3は光散乱促進材を使用したこ
とにより性能は向上しているものの、実施例3及び4よ
りは劣った。この理由は、比較例3では光乱射促進材が
金属酸化物膜内に均一に分布しているためと考えられ
る。従って、金属酸化物膜組成を連続あるいは段階的に
変化させたことによる性能向上が確認できた。
【0038】実施例5:1Lのポリエチレン容器に、酸
化チタン(昭和電工製、F4)100g、水300g、
およびガラスビーズ(粒径3mm)300gを添加した
ものを、振とう機(東京理科機械製、MMS)で24時間
撹拌して金属酸化物分散液(以下、「金属酸化物分散液
−3」と称する。)を得た。金属酸化物分散液−3を、
スプレー(文房堂製エアーブラシ、ノズル径0.3mm、
空気圧3kg/cm2)を用いてガラス電極(旭硝子
製、フッ素ドープ酸化スズ膜付きガラスA110U80)上に
塗布した。この時、ガラス電極上に5×5mmの正方形
の開口部を設けた鉄板(厚さ0.2mm)を重ねた状態で
塗布を行った。また、塗布しながら同時にヘアードライ
ヤーを用いてガラス電極裏面より温風を吹き付けた。次
にオーブン中で熱処理(140℃,10分,空気雰囲
気)を行い、膜厚18ミクロンの光活性電極を得た。こ
の電極の断面をSEMで観察し、金属酸化物の多孔質膜
が形成されていることを確認した。このようにして得ら
れた光活性電極は、その温度が100℃以上の状態でル
テニウム錯体色素(小島化学製、RuL2(NCS)2
のエタノール溶液に浸し、その状態で3時間(60℃)
放置して色素電極を得た。この色素電極は、その金属酸
化物膜の大きさが5×5mmであった。一方、前記透明
樹脂電極上にスパッタリング装置で厚さ0.05ミクロンの
白金を担持した対極と、前記色素電極とをそれぞれの活
性面が内側にくるように重ね合わせ、ガラス電極の側面
を熱可塑性樹脂(太洋電機産業(株)製、ホットスティ
ック)で封止した。電解層の厚さ(約40μm)は2枚
の電極の両端にテープ状のスペーサーを挟むことで調整
した。次に予めガラス電極にあけておいた微小孔により
2枚の電極の隙間に電解液(テトラブチルアンモニウム
0.5mol/L、ヨウ化リチウム0.1mol/L、ヨウ素
0.05mol/L、tert−ブチルピリジン0.3mol/L
のメトキシアセトニトリル溶液)を注入し色素増感型太
陽電池を得た。この電池の光起電力は4.1mW/cm2
あった。
【0039】比較例4:スクリーン印刷法(75ミクロ
ンメッシュ)により金属酸化物分散液−3をガラス電極
上に塗布して厚さ9ミクロンの金属酸化物膜を得た。し
かしながら、得られた金属酸化物膜は、肉眼で確認でき
る大きさのひび割れを生じ、またその大部分がガラス電
極上より剥離したために、これを用いて色素増感型太陽
電池をすることができなかった。
【0040】実施例5では、18ミクロンの金属酸化物
膜を有する光活性電極を作製したが、この方法で得られ
た色素増感型太陽電池は、比較例2に示した従来法に従
って熱処理した多孔質な金属酸化物を用いて作製した電
池に近い性能が得られた。一方、比較例4では、従来法
で厚い金属酸化物膜を有する光活性電極の作製を試みた
が、性能の評価が可能な電極が得られなかった。この理
由は、従来法では、膜厚が大きな金属酸化物の作製時に
は、緻密な金属酸化物膜から溶剤である水が蒸発する際
の体積収縮が、膜厚が薄い場合(例えば、比較例1)よ
り大きくなるために、多数のひび割れおよびガラス電極
上からの剥離が発生したと考えられる。このように、噴
霧装置を使用することで、10ミクロンを超える厚い金
属酸化物膜を、一工程で作製することが可能である。
【0041】実施例6:まず、実施例5の方法で、酸化
チタンをF3(昭和電工製)に代えた金属酸化物分散液
(以下、「金属酸化物分散液−4」と称する。)、およ
び同じく実施例5の方法で、酸化チタンをF1(昭和電
工製)に代えた金属酸化物分散液(以下、「金属酸化物
分散液−5」と称する。)を得た。次に、実施例5の方
法で、金属酸化物分散液−4をシート状電極に塗布し、
続いて、スプレーに供給する金属酸化物分散液を金属酸
化物分散液−5に切り替えた。この操作により、F3か
らなる膜厚8ミクロンの金属酸化物膜に重なるF1から
なる膜厚2ミクロンの光反射層を有する2層型の光活性
電極を作製した。以下実施例5の方法に従って色素増感
型太陽電池を得た。この電池の光起電力は4.0mW/c
2であった。
【0042】比較例5:実施例6で、金属酸化物分散液
−4のみをシート状電極に塗布した光活性電極を作製し
た。酸化チタンF3からなる膜の厚さは10ミクロンで
あった。以下実施例5の方法に従って色素増感型太陽電
池を得た。この電池の光起電力は3.7mW/cm2であっ
た。
【0043】実施例6では、光活性電極に光反射層を設
け比較例5ではこれを行わなかったが、実施例6では、
光反射層を形成したことによって光の利用効率が高まっ
たために性能が向上した。また、実施例6では、一台の
スプレーノズルを使用して、連続して2つの異なる酸化
チタン層を形成することが可能であった。
【0044】実施例7:まず、厚さ0.1mmの真鍮板の
中央にカッターナイフを使用して星形を切り抜くことで
マスクを作製した。次に、これをシート状電極として、
樹脂製導電性フィルム(トービ製、OTEC-110)を使用
し、実施例6の方法で、まず金属酸化物分散液−5を、
次に金属酸化物分散液−3を塗布することにより、2層
からなる光活性電極を作製した。この時、金属酸化物分
散液−5を塗布する工程で、シート状電極上にマスクを
重ねて配置し、金属酸化物分散液−3を塗布する工程で
は、それを取り除いた。以下実施例5と同様の方法によ
り色素増感型太陽電池を得た。この電池は、光照射面側
に酸化チタンF1からなる白色の星形のデザインが確認
できた。この電池の光起電力は3.0mW/cm2であっ
た。
【0045】実施例7にから明らかなように、一台の噴
霧装置を用いて連続的にデザインを配した色素増感型太
陽電池が作製できる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、金属酸化物に有機物を
添加せずにシート状電極上に金属酸化物の多孔質膜を形
成することが可能であり、従って有機物の燃焼に伴うガ
スを発生させずに、ワレや基材からの剥離を生じない色
素増感型太陽電池用光活性電極の作製が可能である。ま
た、多層あるいは連続に組成が変化した金属酸化物膜を
有する、あるいはデザインを配した光活性電極を1工程
で作製することができ、性能の高い光活性電極を安価か
つ省工程で作製することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 標準的な色素増感型太陽電池の構成の概略を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 負電極基材 2 導電膜 3 金属酸化物膜 4 増感色素 5 電解層 6 触媒層 7 導電膜 8 正電極基材 9 シート状電極 10 光活性電極 11 色素電極 12 対極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 龍介 神奈川県綾瀬市吉岡東一丁目5番15−702 号 Fターム(参考) 5F051 AA14 CB13 FA30 5H032 AA06 AS06 AS16 BB05 BB10 EE16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物微粒子と溶媒を必須成分とす
    る金属酸化物分散液をシート状電極上に噴霧して塗布
    し、乾燥して金属酸化物の多孔質膜を形成することを特
    徴とする色素増感型太陽電池用光活性電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 エアースプレー装置、インクジェット装
    置、あるいは超音波噴霧装置のいずれかの噴霧装置を用
    いて金属酸化物分散液を噴霧する請求項1記載の色素増
    感型太陽電池用光活性電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属酸化物分散液をシート状電極上に塗
    布する工程と、これに続く乾燥工程とを交互に2回以上
    繰り返す請求項1記載の色素増感型太陽電池用光活性電
    極の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属酸化物分散液をシート状電極上に塗
    布しながら、同時に塗膜を乾燥する請求項1または3記
    載の色素増感型太陽電池用光活性電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 金属酸化物分散液の組成を連続的あるい
    は不連続的に変化させつつシート状電極上に塗布する請
    求項1記載の色素増感型太陽電池用光活性電極の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記噴霧装置の噴霧口をシート状電極面
    に対して二次元に平行に移動させながら金属酸化物を噴
    霧して、シート状電極上に所定のパターンに象った金属
    酸化物膜を形成する請求項2記載の色素増感型太陽電池
    用光活性電極の製造方法。
  7. 【請求項7】 所定のパターンが、図形、文字、絵ある
    いは記号である請求項6記載色素増感型太陽電池用光活
    性電極の製造方法。
  8. 【請求項8】 シート状電極の面に、所定のパターンに
    を象った開口部を有するマスクを重ね合わせた状態で金
    属酸化物分散液を塗布して、シート状電極上に所定のパ
    ターンに象った金属酸化物膜を形成する請求項1記載の
    色素増感型太陽電池用光活性電極の製造方法。
  9. 【請求項9】 所定のパターンが、図形、文字、絵ある
    いは記号である請求項8記載の色素増感型太陽電池用光
    活性電極の製造方法。
  10. 【請求項10】 シート状電極として、請求項6または
    8記載の所定のパターンを象った金属酸化物膜を有する
    電極を使用する請求項1乃至5のいずれか記載の色素増
    感型太陽電池用光活性電極の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか記載の方
    法で得られる色素増感型太陽電池用光活性電極。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の光活性電極を用いた
    色素増感型太陽電池。
JP2002042813A 2001-02-21 2002-02-20 色素増感型太陽電池用光活性電極及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4285627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002042813A JP4285627B2 (ja) 2001-02-21 2002-02-20 色素増感型太陽電池用光活性電極及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001044471 2001-02-21
JP2001-44471 2001-02-21
JP2002042813A JP4285627B2 (ja) 2001-02-21 2002-02-20 色素増感型太陽電池用光活性電極及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002324591A true JP2002324591A (ja) 2002-11-08
JP4285627B2 JP4285627B2 (ja) 2009-06-24

Family

ID=26609781

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002042813A Expired - Fee Related JP4285627B2 (ja) 2001-02-21 2002-02-20 色素増感型太陽電池用光活性電極及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4285627B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004033756A1 (ja) * 2002-10-10 2004-04-22 Kansai Paint Co., Ltd. 半導体膜の形成方法及び半導体膜の用途
WO2004055934A1 (ja) * 2002-12-16 2004-07-01 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 光電気化学太陽電池
JP2005082446A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Japan Energy Corp 反応装置
JP2005158379A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Sony Corp 光電変換素子およびその製造方法ならびに電子装置およびその製造方法
KR100554179B1 (ko) 2004-06-09 2006-02-22 한국전자통신연구원 전도성 금속 기판을 포함하는 구부림이 가능한 염료감응태양전지
JP2006244861A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Toyo Seikan Kaisha Ltd 色素増感型太陽電池における負極の製造方法
JP2007534120A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 ソニー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 基板上での多孔質半導体膜の製造方法
WO2009154233A1 (ja) * 2008-06-19 2009-12-23 ソニー株式会社 色素増感太陽電池およびその製造方法
WO2010050575A1 (ja) 2008-10-29 2010-05-06 富士フイルム株式会社 色素、これを用いた光電変換素子、光電気化学電池、および色素の製造方法
EP2302650A2 (en) 2009-09-28 2011-03-30 Fujifilm Corporation Method of producing photoelectric conversion element, photoelectric conversion element, and photoelectrochemical cell
EP2306479A2 (en) 2009-09-28 2011-04-06 Fujifilm Corporation Method of producing photoelectric conversion element, photoelectric conversion element, and photoelectrochemical cell
JP2011210554A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Sekisui Chem Co Ltd 多孔質層含有積層体の製造方法、多孔質層含有積層体及び色素増感太陽電池
KR101403708B1 (ko) 2012-09-19 2014-06-13 국민대학교산학협력단 염료감응형 태양전지 및 그 제조방법
WO2014129575A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 富士フイルム株式会社 光電変換素子、光電変換素子の製造方法および色素増感太陽電池

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004033756A1 (ja) * 2002-10-10 2006-02-09 関西ペイント株式会社 半導体膜の形成方法及び半導体膜の用途
JP4583306B2 (ja) * 2002-10-10 2010-11-17 関西ペイント株式会社 半導体膜、光触媒及び光電極の製造方法
WO2004033756A1 (ja) * 2002-10-10 2004-04-22 Kansai Paint Co., Ltd. 半導体膜の形成方法及び半導体膜の用途
US7511298B2 (en) 2002-10-10 2009-03-31 Kansai Paint Co., Ltd. Method for forming semiconductor film and use of semiconductor film
JPWO2004055934A1 (ja) * 2002-12-16 2006-04-20 株式会社林原生物化学研究所 光電気化学太陽電池
WO2004055934A1 (ja) * 2002-12-16 2004-07-01 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo 光電気化学太陽電池
JP2005082446A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Japan Energy Corp 反応装置
JP2005158379A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Sony Corp 光電変換素子およびその製造方法ならびに電子装置およびその製造方法
JP4909885B2 (ja) * 2004-04-23 2012-04-04 ソニー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 基板上での多孔質半導体膜の製造方法
JP2007534120A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 ソニー ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 基板上での多孔質半導体膜の製造方法
KR101150319B1 (ko) * 2004-04-23 2012-06-08 소니 도이칠란트 게엠베하 기판 위에 다공성 반도체 필름을 제조하는 방법
KR100554179B1 (ko) 2004-06-09 2006-02-22 한국전자통신연구원 전도성 금속 기판을 포함하는 구부림이 가능한 염료감응태양전지
JP2006244861A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Toyo Seikan Kaisha Ltd 色素増感型太陽電池における負極の製造方法
WO2009154233A1 (ja) * 2008-06-19 2009-12-23 ソニー株式会社 色素増感太陽電池およびその製造方法
WO2010050575A1 (ja) 2008-10-29 2010-05-06 富士フイルム株式会社 色素、これを用いた光電変換素子、光電気化学電池、および色素の製造方法
EP2845882A2 (en) 2008-10-29 2015-03-11 Fujifilm Corporation Dye, Photoelectric Conversion Element and Photoelectrochemical Cell
EP2306479A2 (en) 2009-09-28 2011-04-06 Fujifilm Corporation Method of producing photoelectric conversion element, photoelectric conversion element, and photoelectrochemical cell
EP2302650A2 (en) 2009-09-28 2011-03-30 Fujifilm Corporation Method of producing photoelectric conversion element, photoelectric conversion element, and photoelectrochemical cell
JP2011210554A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Sekisui Chem Co Ltd 多孔質層含有積層体の製造方法、多孔質層含有積層体及び色素増感太陽電池
KR101403708B1 (ko) 2012-09-19 2014-06-13 국민대학교산학협력단 염료감응형 태양전지 및 그 제조방법
WO2014129575A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 富士フイルム株式会社 光電変換素子、光電変換素子の製造方法および色素増感太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP4285627B2 (ja) 2009-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2002237520B2 (en) Metal oxide dispersion and photoactive electrode for dye-sensitized solar cell, and dye-sensitized solar cell
JP4285627B2 (ja) 色素増感型太陽電池用光活性電極及びその製造方法
RU2505889C2 (ru) Способ изготовления электродов для солнечных батарей
US7511298B2 (en) Method for forming semiconductor film and use of semiconductor film
US20060045985A1 (en) Method and apparatus for electrostatically coating an ion-exchange membrane or fluid diffusion layer with a catalyst layer
US20020106447A1 (en) Method for manufacturing nanostructured thin film electrodes
KR101150319B1 (ko) 기판 위에 다공성 반도체 필름을 제조하는 방법
JP2007149667A (ja) 電気化学セルの構造及び製造方法
CN1695265A (zh) 催化剂涂膜的制备
JP2001068119A (ja) 高分子電解質型燃料電池およびその電極の製造法
JP2002093476A (ja) 色素増感型太陽電池セルおよびそれを用いた色素増感型太陽電池モジュール、およびそれらの製造方法
CN111378199A (zh) 液体组合物,收容容器,多孔质树脂制造装置及其方法
JP2002093475A (ja) 色素増感型太陽電池セルおよびそれを用いた色素増感型太陽電池モジュール、およびそれらの製造方法
US20050003643A1 (en) Method for manufacturing nanostructured thin film electrodes
JP2011073912A (ja) ナノ構造体形成方法
JP5322017B2 (ja) 製膜方法、製膜体、及び色素増感太陽電池
JP2003297158A (ja) グリッド電極を有する透明導電膜及びその製造方法
JP2009289692A (ja) 燃料電池用電極層の製造方法
JP4279264B2 (ja) 色素増感型太陽電池用金属酸化物分散液、光活性電極及び色素増感型太陽電池
JP2007149666A (ja) 電気化学セル構造および製造方法
JP2004047261A (ja) 光電極、光電極の製造方法および太陽電池
EP2443640B1 (en) Dye sensitised solar cell and method of manufacture
JP2013504842A (ja) メゾスコピック太陽電池の製造方法
Song et al. Polymer Masking Method for a High Speed Roll-to-Roll Process
JPH06349500A (ja) リン酸型燃料電池用電極の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090318

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150403

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees