JP2002323789A - トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents

トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ

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JP2002323789A
JP2002323789A JP2001128779A JP2001128779A JP2002323789A JP 2002323789 A JP2002323789 A JP 2002323789A JP 2001128779 A JP2001128779 A JP 2001128779A JP 2001128779 A JP2001128779 A JP 2001128779A JP 2002323789 A JP2002323789 A JP 2002323789A
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toner
image forming
process cartridge
forming method
photoconductor
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JP2001128779A
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Tsutomu Konuma
努 小沼
Kaori Hiratsuka
香織 平塚
Nobuyuki Okubo
信之 大久保
Hirohide Tanigawa
博英 谷川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー収容部内に残っているトナー量を高い
精度で検出し、トナー残量やプリント可能枚数を逐次で
ユーザーに報知することができ、ユーザーにとって極め
て有益なトナー残量検出手段を有する画像形成方法に用
いられるトナーを提供することにある。 【解決手段】 記録媒体上に画像を形成する画像形成方
法に用いられるトナーにおいて、前記画像形成方法が、
画像形成装置本体に着脱可能で、静電容量の変化により
逐次にトナー残量を検知できるトナー残量逐次検出手段
を備えたプロセスカートリッジを用いる画像形成方法で
あり、前記トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤を含有
しており、前記トナーはメタノール/水混合溶媒に対す
る濡れ性を780nmの波長光の透過率で測定した場
合、透過率が80%の時のメタノール濃度が65〜80
体積%の範囲内であり、また、透過率が10%の時のメ
タノール濃度が65〜80体積%の範囲内であることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷の如き画像形成方法及びトナージェッ
ト法に用いられるトナー、画像形成方法及びプロセスカ
ートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真画像形成装置において
は、電子写真感光体及び前記感光体に作用するプロセス
手段を一体的にカートリッジ化してこのカートリッジを
電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカ
ートリッジ方式が広く採用されている。このようなカー
トリッジ方式の電子写真画像形成装置では、ユーザー自
身がカートリッジを交換することができ、そのため、現
像装置内のトナー残量を検知し、トナー量が少なくなっ
た場合にそれを表示して警告する手段が設けられてお
り、画像濃度低下等が発生する前にユーザーにカートリ
ッジ交換を促すようになっているものがある。
【0003】このようなカートリッジの寿命検出につい
ては、種々の方法が提案されており、EEPROM等の
不揮発性の記憶手段を利用して、カートリッジの使用量
を積算して記憶させる方法が提案されている。例えば特
開昭61−185761号公報では、プロセスカートリ
ッジ内の感光ドラムを、レーザ光または発光ダイオード
などによって露光させる場合、露光時間の情報を加算記
憶することにより、現像剤残量に対応する情報を加算記
憶する手段を備えた電子写真画像形成装置について述べ
られている。
【0004】また、このようなカートリッジには、装置
本体に対して着脱交換される機会が多いため、記憶手段
をカートリッジ自体に内蔵して、一つの装置本体に対し
て複数のカートリッジが使用された場合の検出精度を高
めるという提案もなされている。例えば、特開昭63−
212956号公報では、カートリッジ内にメモリを設
け、装置本体には、メモリの読み出し及び書き込みを行
うための手段と、メモリから読み出した内容と電子写真
動作とに基づいてカートリッジの寿命に関連する情報の
演算を行い、その情報をメモリに書き込ませる電子写真
画像形成装置が提案されている。
【0005】また、他の現像剤の消費量の検出方法とし
て、カートリッジ内のトナーの残量を直接検出する方法
についても提案されている。例えば、特開昭62−62
352号公報では、現像剤担持体である現像スリーブの
近傍に検知用アンテナを配して、現像スリーブにAC電
圧を印加した時に、アンテナに誘起される電流を測定
し、それがスリーブとアンテナ間の現像剤量に応じて変
化することを利用して現像剤の残量を検知する方法につ
いて述べられている。
【0006】また、特開平5−100571号公報に
は、二本の電極棒の代わりに、所定の間隔を持って平行
に同一面上に配置された二つの平行電極を凸凹形状に組
み合わせた現像剤検知電極部材を備え、この現像剤検知
部材を現像剤容器の下面に設置した現像剤検出装置を開
示している。この装置は、平面状態に設置された平行電
極間の静電容量の変化を検知して現像剤残量を検知する
ものである。
【0007】しかしながら、上記いずれの現像剤検出装
置も、現像剤容器内における現像剤の有無を検出するも
の、すなわち現像剤容器内の現像剤を使い切る直前に現
像剤が少ないことを検出できるのみであり、現像剤容器
内にどの程度の現像剤が残っているかを検出することは
できなかった。
【0008】これに対して、現像剤容器内の現像剤量を
逐次検出することができれば、現像剤容器内の現像剤使
用状態をユーザー自身が知ることが可能となり、交換時
期に合わせて新しいプロセスカートリッジを用意するこ
とができ、ユーザーにとって極めて好便である。
【0009】このような逐次残量検知システムとして
は、例えば、特開2000−147891号公報、特開
2000−206774号公報、特開2000−250
380号公報、特開2001−27841号公報及び特
開2001−27842号公報等に記載されているが、
これらのシステムでは未だに誤差が生じることがあり、
精度の高い残量検知について検討の余地を残しているの
が現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トナ
ー収容部内に残っているトナー量を高い精度で検出し、
トナー残量やプリント可能枚数を逐次でユーザーに報知
することができ、ユーザーにとって極めて有益なトナー
残量検出手段を有する新規の画像形成方法、この画像形
成方法に用いられるトナー及びプロセスカートリッジを
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】具体的には、本発明は、
記録媒体上に画像を形成する画像形成方法に用いられる
トナーにおいて、前記画像形成方法が、画像形成装置本
体に着脱可能で、静電容量の変化により逐次にトナー残
量を検知できるトナー残量逐次検出手段を備えたプロセ
スカートリッジを用いる画像形成方法であり、前記トナ
ーは少なくとも結着樹脂、着色剤を含有しており、前記
トナーはメタノール/水混合溶媒に対する濡れ性を78
0nmの波長光の透過率で測定した場合、透過率が80
%の時のメタノール濃度が65〜80体積%の範囲内で
あり、また、透過率が10%の時のメタノール濃度が6
5〜80体積%の範囲内であることを特徴とするトナー
に関する。
【0012】また、本発明は、記録媒体上に画像を形成
する画像形成方法において、前記画像形成方法が、画像
形成装置本体に着脱可能で、静電容量の変化により逐次
にトナー残量を検知できるトナー残量逐次検出手段を備
えたプロセスカートリッジを用いる画像形成方法であ
り、前記トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤を含有し
ており、前記トナーはメタノール/水混合溶媒に対する
濡れ性を780nmの波長光の透過率で測定した場合、
透過率が80%の時のメタノール濃度が65〜80体積
%の範囲内であり、また、透過率が10%の時のメタノ
ール濃度が65〜80体積%の範囲内であることを特徴
とする画像形成方法に関する。
【0013】また、本発明は、画像形成装置本体に着脱
可能で、静電容量の変化により逐次にトナー残量を検知
できるトナー残量逐次検出手段を備えたプロセスカート
リッジにおいて、前記トナーは少なくとも結着樹脂、着
色剤を含有しており、前記トナーはメタノール/水混合
溶媒に対する濡れ性を780nmの波長光の透過率で測
定した場合、透過率が80%の時のメタノール濃度が6
5〜80体積%の範囲内であり、また、透過率が10%
の時のメタノール濃度が65〜80体積%の範囲内であ
ることを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者らは、従来の問題点を解
決すべく鋭意検討を行った結果、トナー残量逐次検出手
段を備えたプロセスカートリッジを用いた画像形成方法
において、トナー残量逐次検出手段を改良し、更に、ト
ナーの特定溶媒に対する濡れ性を制御することにより、
トナー残量検出精度を向上させ得ることを見出した。
【0015】本発明のトナーは、メタノール/水混合溶
媒に対する濡れ性を780nmの波長光の透過率で測定
した場合、透過率が80%のときのメタノール濃度が6
5〜80体積%の範囲内であり、また、透過率が10%
のときのメタノール濃度が65〜80体積%の範囲内で
あることにより、トナー残量を逐次で検出する画像形成
方法において、より精度の高いトナー残量検知をするこ
とが可能となった。
【0016】トナーのメタノール/水混合溶媒に対する
濡れ性は、トナー粒子の表面材料組成及びその存在状態
により大きな影響を受ける。トナーの表面の微細な凹凸
が少なく、平滑性が高いほど、高いメタノール濃度でト
ナーが濡れるようになる。トナー表面の平滑性が高くな
るほどトナーの凝集力が弱まり、結果的に流動性が向上
し、トナーがトナー収容部壁面やトナー残量検知装置に
付着したり、また、トナー収容部内でトナーが偏って存
在することによるトナー残量検知における誤差を減少さ
せることができ、トナー残量を逐次に検出する手段にお
いて、より誤差の少ない、精密な残量検知をすることが
可能となる。
【0017】本発明においては、トナーのメタノール/
水混合溶媒に対する濡れ性を780nmの波長光の透過
率で測定した場合、透過率が80%のときのメタノール
濃度が65〜80体積%、好ましくは65〜77体積
%、より好ましくは65〜75体積%の範囲内であるこ
とにより、トナーの流動性が良好なものとなり、トナー
残量逐次検知手段において残量検知の精度が向上する。
すなわち、トナー収容部内のトナーが増減するのに伴っ
て、収容部内に残っているトナーが収容部内の長手方向
において偏ることなく、言い換えれば収納部内の長手方
向において手前側と奥側でトナー残量に差がなく、均一
にトナー層を形成していき、トナー収容部内でトナーが
不均一に存在することがないので、トナー残量逐次検出
装置が常に正しいトナー残量を検出することができる。
透過率が80%のときのメタノール濃度が65体積%よ
りも低いと、トナーの表面が十分に平滑化されておら
ず、トナーの流動性が不十分となり、トナー収容部内で
のトナーの凝集、もしくはトナーの偏在が生じ、トナー
残量を正確に検出できなくなる。透過率が80%のとき
のメタノール濃度が80体積%を超えると、トナーの流
動性はより良好なものとなるが、流動性が良いが故にト
ナー同士の接触や、トナーとトナー規制弾性ブレード部
材との接触機会が多くなることで、摩擦によりトナーが
過剰に帯電して静電的な付着力が強くなってしまい、ト
ナー収容部やトナー残量検出装置へのトナー付着が生じ
てトナー残量を正確に検出できなくなる。
【0018】また、トナー残量逐次検出装置はその機能
を考えた時に、常にトナーと接触している部位に存在し
ている。その結果、トナー収容部内のトナーは、トナー
残量逐次検出装置との接触で負荷がかかってトナーの劣
化が進んでしまい、結果的にトナーの現像性が低下して
しまう場合がある。しかし本発明のトナーは適度に平滑
な表面性を有しているためにトナー残量逐次検出装置と
の接触においてもトナーが劣化せず、長期にわたって良
好な現像性をもたらすことができる。透過率が80%の
ときのメタノール濃度が65体積%よりも低いと、トナ
ーの表面が十分に平滑化されておらず、トナー残量検出
装置とトナーの接触によってトナーが負荷を受けて劣化
してしまい、長期の使用が進んだ時に現像性が低下す
る。透過率が80%のときのメタノール濃度が80体積
%を超えると、トナーの流動性はより良好なものとなる
が、流動性が良いが故にトナー同士の接触や、トナーと
トナー規制弾性ブレード部材との接触機会が多くなるこ
とで、摩擦によりトナーが過剰に帯電してトナーがチャ
ージアップしてしまい、現像性が低下する。
【0019】また、トナーのメタノール/水混合溶媒に
対する濡れ性を780nmの波長光の透過率で測定した
場合、透過率が10%のときのメタノール濃度が65〜
80体積%、好ましくは65〜77体積%、より好まし
くは65〜75体積%であることにより、トナーの流動
性が良好なものとなり、トナー残量逐次検知手段におい
て残量検知の精度が向上する。すなわち、トナー収容部
内のトナーが増減するのに伴って、収容部内に残ってい
るトナーが収容部内の長手方向において偏ることなく、
言い換えれば収納部内の長手方向において手前側と奥側
でトナー残量に差がなく、均一にトナー層を形成してい
き、トナー収容部内でトナーが不均一に存在することが
ないので、トナー残量逐次検出装置が常に正しいトナー
残量を検出することができる。透過率が10%のときの
メタノール濃度が65体積%よりも低いと、トナーの表
面が十分に平滑化されておらず、トナーの流動性が不十
分となり、トナー収容部内でのトナーの凝集、もしくは
トナーの偏在が生じ、トナー残量を正確に検出できなく
なる。透過率が10%のときのメタノール濃度が80体
積%を超えると、トナーの流動性はより良好なものとな
るが、流動性が良いが故にトナー同士の接触や、トナー
とトナー規制弾性ブレード部材との接触機会が多くなる
ことで、摩擦によりトナーが過剰に帯電して静電的な付
着力が強くなってしまい、トナー収容部やトナー残量検
出装置へのトナー付着が生じてトナー残量を正確に検出
できなくなる。
【0020】また、トナー残量逐次検出装置はその機能
を考えた時に、常にトナーと接触している部位に存在し
ている。その結果、トナー収容部内のトナーは、トナー
残量逐次検出装置との接触で負荷がかかってトナーの劣
化が進んでしまい、結果的にトナーの現像性が低下して
しまう場合がある。しかし本発明のトナーは適度に平滑
な表面性を有しているためにトナー残量逐次検出装置と
の接触においてもトナーが劣化せず、長期にわたって良
好な現像性をもたらすことができる。透過率が10%の
ときのメタノール濃度が65体積%よりも低いと、トナ
ーの表面が十分に平滑化されておらず、トナー残量検出
装置とトナーの接触によってトナーが負荷を受けて劣化
してしまい、長期の使用が進んだ時に現像性が低下す
る。透過率が10%のときのメタノール濃度が80体積
%を超えると、トナーの流動性はより良好なものとなる
が、流動性が良いが故にトナー同士の接触や、トナーと
トナー規制弾性ブレード部材との接触機会が多くなるこ
とで、摩擦によりトナーが過剰に帯電してトナーがチャ
ージアップしてしまい、現像性が低下する。
【0021】本発明においては、トナーの濡れ性、即ち
疎水特性は、メタノール滴下透過率曲線を用いて測定す
る。具体的には、その測定装置として、例えば、(株)
レスカ社製の粉体濡れ性試験機WET−100Pを用
い、下記の条件及び手順で測定したメタノール滴下透過
率曲線を利用する。まず、メタノール60体積%と水4
0体積%とからなる含水メタノール液70mlを容器中
に入れ、この中に検体であるトナーを、目開き150μ
mのメッシュで振るい、メッシュを通ったトナーを0.
1g精秤して添加し、トナーの疎水特性を測定するため
のサンプル液を調製する。次に、この測定用サンプル液
中に、メタノールを1.3ml/minの滴下速度で連
続的に添加しながら波長780nmの光で透過率を測定
し、図1に示したようなメタノール滴下透過率曲線を作
成する。この際に、メタノールを滴定溶媒としたのは、
トナー粒子に含有される染料、顔料、荷電制御剤等の溶
出の影響が少なく、トナーの表面状態がより正確に観察
できるためである。
【0022】上記の濡れ性を達成する製造法としての一
つとして、本発明においては、図2、図3及び図4に示
したような機械式粉砕機を用いることが、粉体原料の粉
砕処理及び表面処理を行うことができるので効率向上が
図られ、好ましい。この粉砕機において、粉砕時の温度
を調整し、且つ機械式粉砕機の回転子及び/又は固定子
に、耐磨耗性を有するめっきでコーティングした部材を
用いることで、トナーの表面状態を制御できる。
【0023】以下、図2、図3及び図4に示した機械式
粉砕機について説明する。図2は、本発明において使用
される機械式粉砕機の一例の概略断面図を示しており、
図3は図2におけるD−D’面での概略的断面図を示し
ており、図4は図2に示す回転子314の斜視図を示し
ている。該装置は、図2に示されているように、ケーシ
ング313、ジャケット316、ディストリビュータ2
20、ケーシング313内にあって中心回転軸312に
取り付けられた回転体からなる高速回転する表面に多数
の溝が設けられている回転子314、回転子314の外
周に一定間隔を保持して配置されている表面に多数の溝
が設けられている固定子310、更に、被処理原料を導
入するための原料投入口311、処理後の粉体を排出す
るための原料排出口302とから構成されている。
【0024】通常、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕する
際には機械式粉砕機の渦巻室212の温度T1や後室3
20の温度T2の温度を制御し、樹脂のTg以下で粉砕
を行い、表面改質を行わない方法を選択している。しか
し、本発明の特徴とする性質のトナーを得るために、3
02排出口の温度をTgから−25〜−5℃に設定し、
実際の粉砕状態ではTgの−20〜±0℃の温度にし
て、粉砕後トナー表面が平滑になるように粉砕を行う。
それにより、トナー表面での原材料の存在分布が均一と
なりやすく、本発明の特徴とする平滑な表面性をトナー
に付与することができる。
【0025】本発明に用いられる機械式粉砕機の回転子
や固定子は、母材にS45Cなどの炭素鋼やSCM材な
どのクロムモリブデン鋼などを用い、これらの表面を耐
摩耗性を有するめっきでコーティングして用いることが
好ましい。
【0026】耐摩耗性を有するめっきでコーティングす
ることにより、表面硬さが大きくなり、粉砕されたトナ
ーの表面を平滑にすることができる。また、めっきによ
り表面を均一かつ滑らかに仕上げ、摩擦係数を小さくし
て耐摩耗性を向上して長寿命の回転子や固定子とするこ
とが可能となる。めっき処理した後、回転子や固定子の
表面粗さを整えるために、バフ研磨の如き研磨処理やシ
ョットブラストの如きブラスト処理を施しても良い。機
械式粉砕機の回転子や固定子が耐磨耗性を有するめっき
でコーティングされていないと、トナーの表面を十分に
平滑にできなかったり、回転子や固定子の磨耗量が大き
くなって粉砕効率が低下する場合がある。
【0027】前記回転子および/または固定子の表面硬
さはHV400乃至1300(ビッカース硬さ400乃
至1300)であることが好ましい。更に好ましい表面
硬さはHV500乃至1250であり、特に好ましくは
HV900〜1230である。本発明における表面硬さ
は、荷重0.4903Nを30秒間保持する条件で測定
した。
【0028】表面硬さがHV400乃至1300の範囲
であることにより、トナー表面の平滑性を高めることが
できるとともに、粉砕面の摩耗量を極力少なくすること
ができ、回転子や固定子の交換頻度を少なくすることが
できる。表面硬さがHV400未満では、トナー表面が
十分に平滑化されなかったり、また、耐摩耗性が低下し
始め、また粉砕能力を向上させることができなくなる場
合がある。表面硬さがHV1300を超える場合には、
表面が硬すぎて脆くなるため剥離・クラックが生じやす
くなり、回転子や固定子の交換頻度が増加し始める場合
がある。
【0029】本発明に用いることができるめっきの種類
としては、トナー粉体原料を粉砕するのに必要な耐摩耗
性を有していれば特に限定されず、例えば、ニッケルめ
っき、無電解ニッケルめっき(めっき液にダイヤモン
ド、シリコンカーバイド、コランダム、タングステンカ
ーバイド等の微粉末を添加したコンポジットめっきでも
良い)、クロムめっき、ロジウムめっき、ルテニウムめ
っき、これらを多層に重ねた多層めっき等を使用するこ
とができるが、耐摩耗性に優れるという点でクロムめっ
き(硬質クロムめっき)が好ましく、特に好ましく用い
られるのは少なくとも炭化クロムを含有するクロム合金
めっきである。クロム合金に存在する、分子間結合力の
強い炭化クロム(Cr236)が母材表面との密着性を
高め、剥離やクラックといった現象の発生頻度を極力少
なくすることでトナーの表面の凹凸を極力少なくするこ
とができ、トナー表面の平滑性をより高めることができ
る。
【0030】本発明に使用される結着樹脂の種類として
は、スチレン系樹脂、スチレン系共重合樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリオール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェ
ノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マ
レイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢
酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
アミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹
脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンイ
ンデン樹脂、石油系樹脂が挙げられる。中でも好ましく
用いられる樹脂として、スチレン系共重合樹脂、ポリエ
ステル樹脂が挙げられる。
【0031】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、ビニルトルエンの如きスチ
レン誘導体、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル;メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチルの如きメタクリ
ル酸エステル;マレイン酸;マレイン酸ブチル、マレイ
ン酸メチル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有す
るジカルボン酸エステル;アクリルアミド、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、ブタジエン;塩化ビニ
ル;酢酸ビニル、安息香酸ビニルの如きビニルエステ
ル;エチレン、プロピレン、ブチレンの如きエチレン系
オレフィン;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ンの如きビニルケトン;ビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニ
ルエーテルが挙げられる。これらのビニル系単量体が単
独もしくは2つ以上用いられる。
【0032】本発明における結着樹脂は、酸価を有して
いてもよい。結着樹脂の酸価を調整するモノマーとして
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルア
クリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、イソク
ロトン酸、アンゲリカ酸などのアクリル酸及びそのα−
或いはβ−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シ
トラコン酸、アルケニルコハク酸、イタコン酸、メサコ
ン酸、ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸などの不
飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導体又は無水
物などがあり、このようなモノマーを単独、或いは混合
して、他のモノマーと共重合させることにより所望の重
合体を作ることができる。この中でも、特に不飽和ジカ
ルボン酸のモノエステル誘導体を用いることが酸価値を
コントロールする上で好ましい。
【0033】より具体的には、例えば、マレイン酸モノ
メチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチ
ル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、
マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル
酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェ
ニルなどのようなα,β−不飽和ジカルボン酸のモノエ
ステル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オク
テニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノ
エチル、n−ドデセニルグルタル酸モノメチル、n−ブ
テニルアジピン酸モノブチルなどのようなアルケニルジ
カルボン酸のモノエステル類などが挙げられる。
【0034】以上のようなカルボキシル基含有モノマー
は、結着樹脂を構成している全モノマー100質量部に
対し0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜15質量
部添加すればよい。
【0035】本発明に係る樹脂組成物は、ガラス転移温
度(Tg)が45〜80℃、好ましくは50〜70℃で
ある。
【0036】本発明の結着樹脂の合成方法として本発明
に用いることのできる重合法として、溶液重合法、乳化
重合法や懸濁重合法が挙げられる。
【0037】このうち、乳化重合法は、水にほとんど不
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。しかし、添加した乳化剤の
ため生成重合体が不純になり易く、重合体を取り出すに
は塩析などの操作が必要で、この不便を避けるためには
懸濁重合が好都合である。
【0038】懸濁重合においては、水系溶媒100質量
部に対して、モノマー100質量部以下(好ましくは1
0〜90質量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、一般に
水系溶媒100質量部に対して0.05〜1質量部で用
いられる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使
用する開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択さ
れる。
【0039】本発明に用いられる結着樹脂は、以下に例
示する様な多官能性重合開始剤単独あるいは単官能性重
合開始剤と併用して生成することが好ましい。
【0040】多官能構造を有する多官能性重合開始剤の
具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス
−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリ
アジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキ
サン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,
4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n
−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハ
イドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼ
レート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペー
ト、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−ブチルパー
オキシオクタン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチル
パーオキシ)バレレート、α,α’−ビス(t−ブチル
パーオキシジイソプロピル)ベンゼン及び各種ポリマー
オキサイド等の1分子内に2つ以上のパーオキサイド基
などの重合開始機能を有する官能基を有する多官能性重
合開始剤、及びジアリルパーオキシジカーボネート、t
−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ
アリルカーボネート及びt−ブチルパーオキシイソプロ
ピルフマレート等の1分子内に、パーオキサイド基など
の重合開始機能を有する官能基と重合性不飽和基の両方
を有する多官能性重合開始剤から選択される。
【0041】これらのうち、より好ましいものは、1,
1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイ
ドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレ
ート及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパー
オキシシクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパー
オキシアリルカーボネートである。
【0042】これらの多官能性重合開始剤は、トナー用
バインダーとして要求される種々の性能を満足するため
には、単官能性重合開始剤と併用されることが好まし
い。特に該多官能性重合開始剤の半減期10時間を得る
ための分解温度よりも低い半減期10時間を有する重合
開始剤と併用することが好ましい。
【0043】具体的には、ベンゾイルパーオキシド、ジ
クミルパーオキシド、t−ブチルパーオキシクメン、ジ
−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼン等のア
ゾおよびジアゾ化合物等が挙げられる。
【0044】これらの単官能性重合開始剤は、前記多官
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、該多官能性重合開始剤の効率を適正に保つ為には、
重合工程において該多官能性重合開始剤の示す半減期を
経過した後に添加するのが好ましい。
【0045】これらの開始剤は、効率の点からモノマー
100質量部に対し0.05〜2質量部で用いるのが好
ましい。
【0046】結着樹脂は架橋性モノマーで架橋されてい
ることも好ましい。
【0047】架橋性モノマーとしては主として2個以上
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いらる。具
体例としては、芳香族ジビニル化合物(例えば、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレン等);アルキル鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類(例えば、エチレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレー
トをメタクリレートに代えたもの);エーテル結合を含
むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例え
ば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ
アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアク
リレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及
び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代え
たもの);芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれ
たジアクリレート化合物類(例えば、ポリオキシエチレ
ン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジア
クリレート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタ
クリレートに代えたもの);更には、ポリエステル型ジ
アクリレート化合物類(例えば、商品名MANDA(日
本化薬))が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペ
ンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールエタ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、テトラメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリ
ゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレ
ートをメタアクリレートに代えたもの;トリアリルシア
ヌレート、トリアリルトリメリテート;等が挙げられ
る。
【0048】これらの架橋剤は、他のモノマー成分10
0質量部に対して、0.00001〜1質量部、好まし
くは0.001〜0.05質量部の範囲で用いることが
好ましい。
【0049】これらの架橋性モノマーのうち好適に用い
られるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニ
ルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
【0050】その他の合成方法としては、塊状重合方
法、溶液重合方法を用いることができる。しかし、塊状
重合法では、高温で重合させて停止反応速度を速めるこ
とで、低分子量の重合体を得ることができるが、反応を
コントロールしにくい問題点がある。その点、溶液重合
法は、溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利用して、
また、開始剤量や反応温度を調整することで、所望の分
子量の重合体を温和な条件で容易に得ることができるの
で好ましい。特に、開始剤使用量を最小限に抑え、開始
剤が残留することによる影響を極力抑えるという点で、
加圧条件下での溶液重合法も好ましい。
【0051】本発明に用いられるポリエステル樹脂の組
成は以下の通りである。
【0052】2価のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また
(A)式で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
【0053】
【化1】 (式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,
yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均
値は0〜10である。)また(B)式で示されるジオー
ル類;
【0054】
【化2】
【0055】2価の酸成分としては、例えばフタル酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベン
ゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエス
テル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸などのアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級
アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデ
シルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアル
キルコハク酸類又はその無水物、低級アルキルエステ
ル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸
などの不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アル
キルエステル;等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙
げられる。
【0056】また架橋成分として働く3価以上のアルコ
ール成分と3価以上の酸成分を併用することが好まし
い。
【0057】3価以上の多価アルコール成分としては、
例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロ
ール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジ
ペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタン
トリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオ
ール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
【0058】また、本発明における三価以上の多価カル
ボン酸成分としては、例えばトリメリット酸、ピロメリ
ット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,
2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,
5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル
−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テト
ラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−
オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及び
これらの無水物、低級アルキルエステル;次式
【0059】
【化3】 (式中、Xは炭素数3以上の側鎖を1個以上有する炭素
数5〜30のアルキレン基又はアルケニレン基)で表わ
されるテトラカルボン酸等、及びこれらの無水物、低級
アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びその誘導体
が挙げられる。
【0060】本発明に用いられるアルコール成分として
は40〜60mol%、好ましくは45〜55mol
%、酸成分としては60〜40mol%、好ましくは5
5〜45mol%であることが好ましい。また三価以上
の多価の成分は、全成分中の5〜60mol%であるこ
とが好ましい。
【0061】該ポリエステル樹脂も通常一般に知られて
いる縮重合によって得られる。
【0062】本発明のトナーは荷電制御剤を含有するこ
とが好ましい。
【0063】トナーを負荷電性に制御するものとして下
記化合物が挙げられる。
【0064】有機金属錯体、キレート化合物が有効であ
り、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳
香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸の
金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカ
ルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属
塩、無水物、エステル類、ビスフェノールのフェノール
誘導体類が挙げられる。
【0065】中でも、下記式(1)で表されるアゾ系金
属錯体が好ましい。
【0066】
【化4】 〔式中、Mは配位中心金属を表し、Sc,Ti,V,C
r,Co,Ni,Mn又はFe等が挙げられる。Arは
アリール基であり、フェニル基、ナフチル基の如きアリ
ール基であり、置換基を有してもよい。この場合の置換
基としては、ニトロ基、ハロゲン基、カルボキシル基、
アニリド基及び炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1
〜18のアルコキシ基がある。X,X’,Y及びY’は
−O−,−CO−,−NH−,−NR−(Rは炭素数1
〜4のアルキル基)である。C+はカウンターイオンを
示し、水素、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、脂
肪族アンモニウム或いはそれらの混合イオンを示す。〕
【0067】特に中心金属としてはFe又はCrが好ま
しく、置換基としてはハロゲン、アルキル基又はアニリ
ド基が好ましく、カウンターイオンとしては水素、アル
カリ金属、アンモニウム又は脂肪族アンモニウムが好ま
しい。カウンターイオンの異なる錯塩の混合物も好まし
く用いられる。
【0068】下記式(2)に示した塩基性有機金属錯体
も負帯電性を与える荷電制御剤として好ましい。
【0069】
【化5】
【0070】トナーを正荷電性に制御するものとして下
記の化合物がある。
【0071】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等によるニグ
ロシン変成物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−
ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチル
アンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモ
ニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の
如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニル
メタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高
級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチ
ルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの
如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレー
ト、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボ
レートの如きジオルガノスズボレート類;グアニジン化
合物;イミダゾール化合物が挙げられる。これらを単独
で或いは2種類以上組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、トリフェニルメタン化合物、カウンタ
ーイオンがハロゲンでない四級アンモニウム塩が好まし
く用いられる。下記式(3)
【0072】
【化6】 〔式中、R1はH又はCH3を示し、R2及びR3は置換ま
たは未置換のアルキル基(好ましくは、C1〜C4)を示
す。〕で表されるモノマーの単重合体;前述したスチレ
ン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの如き
重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤として用
いることができる。この場合、この単重合体及び共重合
体は荷電制御剤としての機能と、結着樹脂(の全部また
は一部)としての機能を有する。
【0073】特に下記式(4)で表される化合物が本発
明のトナー正荷電性制御剤として好ましい。
【0074】
【化7】 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びR6は、各々互い
に同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換もしく
は未置換のアルキル基または、置換もしくは未置換のア
リール基を表す。R7,R8及びR9は、各々互いに同一
でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基を表す。A-は、硫酸イオン、
硝酸イオン、ほう酸イオン、りん酸イオン、水酸イオ
ン、有機硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、有機りん
酸イオン、カルボン酸イオン、有機ほう酸イオン、テト
ラフルオロボレートの如き陰イオンを示す。〕
【0075】電荷制御剤をトナーに含有させる方法とし
ては、トナー粒子内部に添加する方法と外添する方法が
ある。これらの電荷制御剤の使用量としては、結着樹脂
の種類、他の添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製
造方法によって決定されるもので、一義的に限定される
ものではないが、好ましくは結着樹脂100質量部に対
して0.1〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質
量部の範囲で用いられる。
【0076】本発明のトナーはワックスを含有してもよ
い。本発明に用いることができるワックスとしては、低
分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、オレフ
ィンの共重合物、マイクロクリスタリンワックス、パラ
フィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如
き脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワック
スの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物または、そ
れらのブロック共重合物;カルナバワックス、モンタン
酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とす
るワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エス
テル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げら
れる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン
酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキ
ルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン
酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂
肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セ
リルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長
鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類の如
き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコー
ル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン
酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリ
ン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレン
ビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン
酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビス
オレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミ
ド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’
−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミ
ド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’
−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビス
アミド類;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアク
リル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させ
たワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸
と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水
素添加することによって得られるヒドロキシ基を有する
メチルエステル化合物などが挙げられる。
【0077】好ましく用いられるワックスとしては、パ
ラフィンワックス、アルキレンを高圧下でラジカル重合
あるいは低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒又は
その他の触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポ
リマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得
られるアルキレンポリマー;アルキレンポリマーを重合
する際に副生する低分子量アルキレンポリマーを分離精
製したもの;一酸化炭素及び水素からなる合成ガスから
アーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、ある
いは、これらを水素添加して得られる合成炭化水素など
から、特定の成分を抽出分別したワックスが挙げられ
る。これらワックスには酸化防止剤が添加されていても
よい。さらに、直鎖状のアルコール、脂肪酸、酸アミ
ド、エステルあるいは、モンタン系誘導体で形成される
ワックスが挙げられる。また、脂肪酸等の不純物を予め
除去してあるものも好ましい。
【0078】中でも好ましいものは、パラフィンワック
ス、エチレンなどのオレフィンを重合したもの及びこの
時の副生成物、フィッシャートロプシュワックスなどの
炭素数が数千ぐらいまでの炭化水素を母体とするものが
良い。また、炭素数が数百ぐらいまでの末端に水酸基を
もつ長鎖アルキルアルコールも好ましい。更に、アルコ
ールにアルキレンオキサイドを付加したものも好ましく
用いられる。
【0079】そして、これらのワックスから、プレス発
汗法、溶剤法、真空蒸留、超臨界ガス抽出法、分別結晶
化(例えば、融液晶析及び結晶ろ別)等を利用して、ワ
ックスを分子量により分別し、分子量分布をシャープに
したワックスは、必要な融解挙動範囲の成分が占める割
合が多くなるので更に好ましい。
【0080】本発明のワックスは、示差走査熱量計(D
SC)により測定される昇温時のDSC曲線に少なくと
も一つの吸熱ピークを有し、該吸熱ピークが60〜12
0℃、好ましくは60〜110℃、より好ましくは65
〜100℃に存在することが好ましい。吸熱ピークは2
つ以上存在していてもよいが、その場合は60〜120
℃に少なくとも1つの吸熱ピークを有することが好まし
い。ワックスが上記温度領域に吸熱ピークを有すること
で、トナー製造時にワックス成分がトナー表面に適度に
染み出し、トナー表面の平滑性をより高めることができ
る。
【0081】本発明においては、トナーのDSC曲線
は、示差走査熱量計(DSC測定装置)、例えばDSC
−7(パーキンエルマー社製)やDSC2920(TA
インスツルメンツジャパン社製)を用い、ASTM D
3418−82に準じて測定を行う。DSC曲線は、1
回昇温、降温させ前履歴を取った後、昇温速度10℃/
minで昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。
【0082】ワックスの分子量分布はMw/Mnが3.
0以下であることが好ましく、より好ましくは2.5以
下であり、更に好ましくは、2.0以下である。
【0083】本発明に使用されるワックスは、結着樹脂
100質量部に対して0.1〜15質量部、好ましくは
0.5〜12質量部添加されるのが効果的であり、ま
た、複数のワックスを併用することも好ましい。
【0084】本発明のトナーは磁性材料をトナー粒子中
に含有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、
磁性材料は着色剤の役割をかねることもできる。トナー
に使用される磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタ
イト、フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケ
ルのような金属或いはこれらの金属とアルミニウム、コ
バルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモ
ン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、
マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム
のような金属との合金及びその混合物が挙げられる。
【0085】これらの磁性体は個数平均粒径が0.05
〜1.0μmが好ましく、更には0.1〜0.5μmの
ものが好ましい。磁性体はBET比表面積は2〜40m
2/g(より好ましくは、4〜20m2/g)のものが好
ましく用いられる。形状には特に制限はなく、任意の形
状のものが用いられる。磁気特性としては、磁場79
5.8kA/m下で飽和磁化が10〜200Am2/k
g(より好ましくは、70〜100Am2/kg)、残
留磁化が1〜100Am2/kg(より好ましくは、2
〜20Am2/kg)、抗磁力が1〜30kA/m(よ
り好ましくは、2〜15kA/m)であるものが好まし
く用いられる。これらの磁性体は結着樹脂100質量部
に対し、20〜200質量部で用いられる。好ましくは
40〜150質量部で用いられる。
【0086】また、個数平均径は、透過電子顕微鏡等に
より拡大撮影した写真をデジタイザー等で測定すること
により求めることができる。磁性体の磁気特性は、「振
動試料型磁力計VSM−3S−15」(東英工業社製)
を用いて外部磁場795.8kA/mの下で測定するこ
とができる。比表面積は、BET法に従って、比表面積
測定装置オートソープ1(湯浅アイオニクス社製)を用
いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用
いて比表面積を算出することができる。
【0087】本発明のトナーで用いられる着色剤として
は任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。顔料として
カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラ
ック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミ
ンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニ
ンブルー、インダンスレンブルー等が挙げられる。これ
らは定着画像の光学濃度を維持するのに必要充分な量が
用いられ、結着樹脂100質量部に対し0.1〜20質
量部、好ましくは0.2〜10質量部の添加量が良い。
染料としては、アゾ系染料、アントラキノン染料、キサ
ンテン系染料、メチン系染料等が挙げられる。染料は結
着樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部、好ま
しくは0.3〜10質量部の添加量が良い。
【0088】本発明のトナーは、無機微粉体を含有して
もよい。無機微粉体はトナー粒子に外添されていること
が好ましい。無機微粉体は疎水性無機微粉体であること
が好ましい。無機微粉体の例としては、シリカ微粉体、
酸化チタン微粉体、アルミナ微粉体又はそれらの疎水化
物が挙げられる。それらは、単独あるいは併用して用い
ることが好ましい。
【0089】シリカ微粉体としては、ケイ素ハロゲン化
合物の蒸気相酸化により生成された乾式法またはヒュー
ムドシリカと称される乾式シリカ及び水ガラス等から製
造される湿式シリカの両方が挙げられるが、表面及び内
部にあるシラノール基が少なく、製造残渣のない乾式シ
リカの方が好ましい。
【0090】さらにシリカ微粉体は疎水化処理されてい
るものが好ましい。疎水化処理するには、シリカ微粉体
と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的
に処理することによって付与される。好ましい方法とし
ては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成さ
れた乾式シリカ微粉体をシラン化合物で処理した後、あ
るいはシラン化合物で処理すると同時にシリコーンオイ
ルの如き有機ケイ素化合物で処理する方法が挙げられ
る。
【0091】疎水化処理に使用されるシラン化合物とし
ては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ト
リメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジ
メチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリ
ルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラ
ン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメ
チルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラ
ン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチル
ジメチルクロルシラン、トリオルガノシランメルカプタ
ン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリ
ルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジ
メチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジ
フェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサ
ン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,
3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンが挙げられ
る。
【0092】有機ケイ素化合物としては、シリコーンオ
イルが挙げられる。好ましいシリコーンオイルとして
は、25℃における粘度がおよそ30〜1,000mm
2/sのものが用いられる。例えばジメチルシリコーン
オイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチル
スチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコ
ーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが好ましい。
【0093】特に好ましい方法としては、ジメチルシリ
コーンオイルで処理する方法が挙げられる。ジメチルシ
リコーンオイルで疎水化処理されたシリカ微粉体は、適
度な疎水性を有するため、吸湿によってトナーの帯電量
が低下し、現像性が低下することを効果的に防ぐことが
でき、特に本発明の濡れ性を有するトナーと組み合わせ
て用いた時に、より効果的に耐湿効果を発揮し、現像性
の向上を図ることができる。
【0094】シリコーンオイル処理の方法は、シラン化
合物で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとを
ヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合して
も良いし、ベースとなるシリカヘシリコーンオイルを噴
射する方法によっても良い。あるいは適当な溶剤にシリ
コーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、ベースの
シリカ微粉体とを混合し、溶剤を除去して作製しても良
い。
【0095】シリカ微粉体の好ましい疎水化処理とし
て、ジメチルジクロロシランで処理し、次いでヘキサメ
チルジシラザンで処理し、次いでシリコーンオイルで処
理することにより調製する方法が挙げられる。
【0096】上記のようにシリカ微粉体を2個以上のシ
ラン化合物で処理し、後にオイル処理することが疎水化
度を効果的に上げることができ、好ましい。
【0097】上記シリカ微粉体における疎水化処理、更
には、オイル処理を酸化チタン微粉体、アルミナ微粉体
に施したものも、シリカ系同様に好ましい。
【0098】本発明のトナーには、必要に応じてシリカ
微粉体又は酸化チタン微粉体以外の添加剤を外添しても
よい。例えば帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与
剤、ケーキング防止剤、熱ロール定着時の離型剤、滑
剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子であ
る。
【0099】樹脂微粒子としては、その平均粒径が0.
03〜1.0μmのものが好ましい。その樹脂を構成す
る重合性単量体としては、スチレン;o−メチルスチレ
ン,m−メチルスチレン,p−メチルスチレン,p−メ
トキシスチレン,p−エチルスチレン誘導体;アクリル
酸;メタクリル酸;アクリル酸メチル,アクリル酸エチ
ル,アクリル酸n−ブチル,アクリル酸イソブチル,ア
クリル酸n−プロピル,アクリル酸n−オクチル,アク
リル酸ドデシル,アクリル酸2−エチルヘキシル,アク
リル酸ステアリル,アクリル酸2−クロルエチル,アク
リル酸フェニルの如きアクリル酸エステル;メタクリル
酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸n−プロ
ピル,メタクリル酸n−ブチル,メタクリル酸イソブチ
ル,メタクリル酸n−オクチル,メタクリル酸ドデシ
ル,メタクリル酸2−エチルヘキシル,メタクリル酸ス
テアリル,メタクリル酸フェニル,メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル,メタクリル酸ジエチルアミノエチルの
如きメタクリル酸エステル;アクリロニトリル,メタク
リロニトリル,アクリルアミド等の単量体が挙げられ
る。
【0100】重合法としては、懸濁重合、乳化重合、ソ
ープフリー重合が挙げられる。より好ましくは、ソープ
フリー重合によって得られる粒子が良い。
【0101】その他の微粒子としては、弗素樹脂、ステ
アリン酸亜鉛、ポリ弗化ビニリデンの如き滑剤(中でも
ポリ弗化ビニリデンが好ましい);酸化セリウム、炭化
ケイ素、チタン酸ストロンチウムの如き研磨剤(中でも
チタン酸ストロンチウムが好ましい);酸化チタン、酸
化アルミニウムの如き流動性付与剤(中でも特に疎水性
のものが好ましい);ケーキング防止剤;カーボンブラ
ック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズの如き導電
性付与剤が挙げられる。さらに、トナーと逆極性の白色
微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いて
も良い。
【0102】トナーと混合される樹脂微粒子または無機
微粉体または疎水性無機微粉体は、トナー100質量部
に対して0.1〜5質量部(好ましくは、0.1〜3質
量部)使用するのが良い。
【0103】トナーの重量平均粒径及び粒度分布はコー
ルターカウンター法を用いて行うが、例えばコールター
マルチサイザー(コールター社製)を用いることが可能
である。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%Na
Cl水溶液を調製する。例えばISOTON R−II
(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使
用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアル
キルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加え、
更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電
解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前
記測定装置によりアパーチャーとして100μmアパー
チャーを用いて、2.00μm以上のトナー粒子の体
積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出する。
それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準の重
量平均粒径(D4)を算出する。
【0104】チャンネルとしては、2.00〜2.52
μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜
4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.
04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未
満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜1
2.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;
16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.
40μm未満;25.40〜32.00μm未満;3
2.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用い
る。
【0105】本発明のトナーを製造する方法としては、
上述したようなトナー構成材料をボールミルその他の混
合機により十分混合した後、熱ロールニーダー、エクス
トルーダーの如き熱混練機を用いてよく混練し、冷却固
化後、機械的に粉砕し、粉砕粉を分級することによって
トナーを得る方法が好ましい。他には、結着樹脂を構成
すべき単量体に所定の材料を混合して乳化懸濁液とした
後に、重合させてトナーを得る重合法トナー製造法;コ
ア材及びシェル材から成るいわゆるマイクロカプセルト
ナーにおいて、コア材あるいはシェル材、あるいはこれ
らの両方に所定の材料を含有させる方法;結着樹脂溶液
中に構成材料を分散した後、噴霧乾燥することによりト
ナーを得る方法が挙げられる。更に必要に応じ所望の添
加剤とトナー粒子とをヘンシェルミキサーの如き混合機
により十分に混合し、本発明のトナーを製造することが
できる。
【0106】例えば混合機としては、ヘンシェルミキサ
ー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社
製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキ
サー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワ
ミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工
社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げら
れ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社
製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型
押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本
製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本
ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製
作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加
圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バン
バリーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられ、粉砕機
としては、カウンタージェットミル、ミクロンジェッ
ト、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミ
ル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社
製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマ
ックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・
オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎
重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパ
ーローター(日清エンジニアリング社製)が挙げられ、
分級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシフ
ァイアー、スペディッククラッシファイアー(セイシン
企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニ
アリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレック
ス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社
製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパー
ジョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);Y
Mマイクロカット(安川商事社製)が挙げられ、造粒機
としては、ローラーコンパクター(ターボ工業社製)が
挙げられ、粗粒などをふるい分けるために用いられる篩
い装置としては、ウルトラソニック(晃栄産業社製);
レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社製);
バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリ
ーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工
業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動
篩い等が挙げられる。
【0107】次に本発明の画像形成方法及びプロセスカ
ートリッジ(以下、「画像形成方法等」ともいう)につ
いて説明する。本発明の画像形成方法等は、以下の方法
が挙げられる。
【0108】本発明の画像形成方法等は、画像形成装置
本体に着脱可能で、静電容量の変化により、逐次にトナ
ー残量を検知できるトナー残量逐次検出手段を備えた画
像形成方法等である。
【0109】さらに、本発明の画像形成方法は、画像形
成装置本体に着脱可能で、感光体に形成された静電潜像
を現像するためにトナーを収容し、このトナーを前記感
光体へ搬送するための現像剤担持体を備えたトナー収納
部とを有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像
剤担持体と対向し、間隔を置いて設置された上下二本の
電極間(二本の電極のうち、どちらかが現像剤担持体も
しくは現像ブレード板金であってもよい)の静電容量の
変化を逐次に検知することによって、前記トナー収納部
内のトナーの量を逐次に検知できるプロセスカートリッ
ジを用いるものである画像形成方法等である。
【0110】さらに、本発明の画像形成方法等は、画像
形成装置本体に着脱可能で、感光体に形成された静電潜
像を現像するためにトナーを収容し、このトナーを前記
感光体へ搬送するための現像剤担持体を備えたトナー収
納部とを有するプロセスカートリッジにおいて、前記ト
ナー収納部内のトナーの増減に伴い接触面積が変動する
位置に配置された静電容量発生部の静電容量の変化を逐
次に検知することにより、前記トナー収納部内のトナー
の量を逐次に検知できるプロセスカートリッジを用いる
ものである画像形成方法等である。
【0111】本発明に係る画像形成方法及びプロセスカ
ートリッジを図面に則して更に詳しく説明する。なお、
以下の説明ではプロセスカートリッジを装着する電子写
真画像形成装置を用いるが、本発明の画像形成方法は、
トナー収納部のトナー量を静電容量によって検出する機
構を用いる画像形成方法であれば特に限定されず、静電
記録方式やトナージェット方式等の他の画像形成方法に
も適用することができる。
【0112】<プロセスカートリッジ形態1>先ず、図
5を参照して、本発明に従って構成されるプロセスカー
トリッジを装着可能な電子写真画像形成装置の一実施形
態について説明する。本実施形態にて、電子写真画像形
成装置は、電子写真式のレーザービームプリンタAとさ
れ、電子写真画像形成プロセスによって記録媒体、例え
ば、記録紙、OHPシート、布などに画像を形成するも
のである。
【0113】レーザービームプリンタAは、ドラム形状
の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム7を有する。感
光体ドラム7は、帯電手段である帯電ローラ8によって
帯電され、次いで、レーザダイオード1a、ポリゴンミ
ラー1b、レンズlc、反射ミラー1dを有した光学手
段1から画像情報に応じたレーザ光を照射することによ
って、感光体ドラム7に画像情報に応じた潜像が形成さ
れる。この潜像は、現像手段9によって現像され、可視
像、即ち、トナー像とされる。
【0114】図6に示すように、現像手段9は、現像剤
担持体としての現像ローラ9aを備えた現像室9Aを有
しており、現像室9Aに隣接して形成されたトナー収納
部としてのトナー容器11A内の現像剤をトナー送り部
材9bの回転によって、現像室9Aの現像ローラ9aへ
と送り出す。現像室9Aには、現像ローラ9aの近傍に
現像剤撹拌部材9eを備えており、現像室内のトナーを
循環させる。また、現像ローラ9aは、固定磁石9cを
内蔵しており、現像ローラ9aを回転することによって
トナーは搬送され、現像ブレード9dにて摩擦帯電電荷
が付与されると共に所定厚のトナー層とされ、感光体ド
ラム7の現像領域へと供給される。この現像領域へと供
給されたトナーは、前記感光体ドラム7上の潜像へと転
移され、トナー像を形成する。現像ローラ9aは、現像
バイアス回路に接続されており、通常、交流電圧に直流
電圧が重畳された現像バイアス電圧が印加される。
【0115】本発明においては、前記現像剤担持体に当
接して設定される現像剤規制弾性ブレード部材の自由長
が5.0〜15.0mm、好ましくは7.0〜15.0
mm、より好ましくは8.0〜12.0mmであること
が、現像剤担持体へのトナーの均一なコートをもたらす
という点において好ましい。本発明のトナーは流動性が
良好であるが故に現像剤担持体上でトナーが移動しやす
く、現像剤担持体上に均一な厚さのトナー層を形成しに
くい場合があるが、自由長が上記範囲内であることによ
り、本発明のような流動性のよいトナーを用いた場合に
おいても常に均一な厚さのトナー層を安定して現像剤担
持体上に形成することが可能となり、トナー容器内のト
ナー量が少なくなって現像剤担持体近傍に残トナーが集
中した時においても、より精密なトナー残量を検知する
ことができる。
【0116】また、前記現像ブレードのニップ部より自
由端の長さ(ニップエンド)が0.5〜3.0mm、好
ましくは1.0〜2.5mm、より好ましくは1.0〜
2.0mmであることが好ましく、より安定したトナー
層を現像剤担持体上に形成することができる。
【0117】更に、弾性ブレードの現像剤担持体に当接
する当接圧が線圧で0.10〜0.30N(スリーブ長
手方向についての1cmあたりの当接力)であることが
好ましく、現像剤担持体上に形成されたトナー層に適正
な帯電性を付与することができる。
【0118】更に、本発明に従って構成されるプロセス
カートリッジを装着可能な電子写真画像形成装置の一実
施形態について説明する。トナー像の形成と同期して給
紙カセット3aにセットした記録媒体2をピックアップ
ローラ3b、搬送ローラ対3c、3d及びレジストロー
ラ対3eで転写位置へと搬送する。転写位置には、転写
手段としての転写ローラ4が配置されており、電圧を印
加することによって、感光体ドラム7上のトナー像を記
録媒体2に転写する。
【0119】トナー像の転写を受けた記録媒体2は、搬
送ガイド3fで定着手段5へと搬送する。定着手段5
は、駆動ローラ5c及びヒータ5aを内蔵した定着ロー
ラ5bを備え、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加
して、転写されたトナー像を記録媒体2上に定着する。
【0120】記録媒体は、排出ローラ対3g、3h、3
iで搬送し、反転経路3jを経由して排出トレイ6へと
排出される。この排出トレイ6は、レーザービームプリ
ンタAの電子写真画像形成装置本体14の上面に設けら
れている。なお、揺動可能なフラッパ3kを動作させ、
排出ローラ対3mによって反転経路3jを介することな
く記録媒体2を排出することもできる。本実施形態で
は、上記ピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c、
3d、レジストローラ対3e、搬送ガイド3f、排出ロ
ーラ対3g、3h、3i及び排出ローラ対3mによって
搬送手段3を構成している。
【0121】転写ローラ4によってトナー像を記録媒体
2に転写した後の感光体ドラム7は、クリーニング手段
10によって感光体ドラム7上に残留したトナーを除去
した後、次の画像形成プロセスに供される。クリーニン
グ手段10は、感光体ドラム7に当接して設けられた弾
性クリーニングブレード10aによって感光体ドラム7
上の残留現像剤を掻き落として廃トナー溜め10bへと
集める。
【0122】本発明においては、前記感光体表面に付着
した不要なトナーを除去するクリーニング手段を備えて
おり、前期クリーニング手段がゴム弾性ブレードである
ことが好ましい。本発明のような流動性の良いトナーを
用いた場合、感光体表面にトナーが残留して次の画像を
汚すことがあるが、ゴム弾性ブレードを用いたクリーニ
ング手段を用いることによって、感光体上に不要なトナ
ーが残留することを防止することができる。
【0123】また、前記ゴム弾性ブレードの前記感光体
表面接線に対する設定角が15〜25°の範囲に設定さ
れていることが好ましく、感光体表面に付着した不要な
トナーを除去する効果をより高めることができる。
【0124】また、前記ゴム弾性ブレードの先端厚みが
1.0〜2.0mmであることが好ましく、感光体表面
に付着した不要なトナーを除去する効果をより高めるこ
とができるとともに、適度な厚みを有することでゴム弾
性ブレードが欠損することなく、長期の使用に渡って良
好なトナー除去効果を維持することができる。
【0125】次に、本実施形態のプロセスカートリッジ
Bの一例を説明する。図6に示すように、トナーを収納
するトナー容器(トナー収納部)11A及び、トナー撹
拌手段であるトナー撹拌・搬送部材9bを有する枠体1
1と、現像ローラ9a及び現像ブレード9dなどの現像
手段9を保持する現像枠体12とを溶着して一体として
現像装置が形成される。プロセスカートリッジBは、該
現像装置に、感光体ドラム7、クリーニングブレード1
0aなどのクリーニング手段10及び帯電ローラ8を取
り付けたクリーニング枠体13を一体に結合することに
よってカートリッジ化されている。
【0126】本発明によれば、プロセスカートリッジB
は、現像剤容器11A内のトナーの消費に従ってその残
量を逐次検出することのできるトナー量検出手段(以
下、「トナー量検出装置」ともいう)を備えている。
【0127】プロセスカートリッジ形態によれば、トナ
ー量検出装置は、図7に示すように、トナー撹拌・搬送
部材9bによって送られたトナーが入り込めるような、
下方が開放された凹部80を形成する第1及び第2の電
極81、82等の検知手段(以下、トナー量検出手段に
用いる電極を「検知手段」ということもある)を用い
る。
【0128】また、これらの電極81、82は、略対向
し且つ現像ローラ9aとほぼ平行になるように配置され
ている。つまり、現像剤撹拌・搬送部材(撹拌部材)9
bによって移動させられるトナーTの移動方向と交差す
る方向において、第1電極81と第2電極82は異なっ
た位置に配置されている。尚、第1、第2電極81、8
2は現像室9を構成する枠体12に取り付けられてい
る。これら電極81、82のより具体的な構成について
は、後で詳しく説明する。
【0129】そして、トナー量検出装置は、第1及び第
2の電極81、82のいずれかに交流電圧を印加するこ
とにより、これらの電極81、82間の静電容量に応じ
た電気信号を発生させ、それを測定することでトナー量
を検出するものである。
【0130】次に、プロセスカートリッジの出荷前か
ら、電子写真画像形成装置本体14に装着され、使用さ
れる際におけるトナーの動きと減少状態について説明す
る。
【0131】プロセスカートリッジを出荷する際には、
図7において点線で示すように、現像室9Aとトナー容
器11との間に、トナー容器11内のトナーを密封する
ためのシール部材30を貼設し、搬送時の振動などによ
ってトナーが外部に漏れないようにしている。
【0132】ユーザーがプロセスカートリッジを使用す
る際には、シール部材30を取り除いたうえで電子写真
画像形成装置本体14に装着する。尚、近年では、電子
写真画像形成装置本体14に装着した後、自動的にシー
ル部材30を取り除く構成を備えたものもある。
【0133】上記のように、トナー容器11内にはトナ
ー撹拌・搬送部材9bが設けられているが、このトナー
撹拌・搬送部材9bは撹拌軸9b1と、撹拌軸9bに取
り付けられた弾性シート(マイラー)9b2とを備えて
おり、その回転によってトナー容器11内のトナーを現
像室9A側へと搬送する。
【0134】このトナー撹拌・搬送部材9bの作用によ
って、プロセスカートリッジBが初めて使用され、シー
ル部材30が取り除かれた直後であっても、トナーは即
座に現像室9A側に送り込まれるため、スムーズに印字
可能状態となる。同時に、第1、第2電極81、82間
にもトナーが送り込まれるため、静電容量が変化する。
【0135】第1、第2電極81、82近傍に分布する
トナーの状態を変化する力としては以下の4項目が挙げ
られる。 (1)トナー撹拌・搬送部材9bによって送り込まれる
際の上方向の力。 (2)トナーの自重にて下方に落下する力。 (3)凹部80内のトナーに蓋をし、留めようとする
力。(凹部80の下方にトナーが多量に存在すると、
「自重によって落下しようとするトナー」に蓋をしてし
まう。) (4)トナー自体の流動性が低いために現状位置に留ま
ろうとする力。
【0136】トナー容器11内及び現像室9A内にトナ
ーが十分にある時には、項目(1)の力が極めて大き
く、また、項目(3)の力によって凹部80が蓋する力
によってしっかりと締められているため、第1、第2電
極81、82間にはトナーが詰め込まれた状態が維持さ
れ、この場合、静電容量値として高い値を示し続ける。
【0137】プロセスカートリッジBを使用し続ける
と、現像ローラ9a近傍のトナーは現像のために消費さ
れて減少するが、トナー撹拌・搬送部材9bの作用によ
って現像ローラ9a近傍にはトナー容器11内のトナー
が常に補充される。その結果、プロセスカートリッジB
を使用していくと、トナー容器11内のトナーの量が減
少し、その高さは低くなっていく。
【0138】図8に示すように、図8(a)、(b)、
(c)、(d)の順にトナー容器11内のトナーの高さ
が低くなっていくと、上記項目(1)と(3)の力が小
さくなり、そのため次第に第1、第2電極81、82間
のトナー残量も減少していき、その結果、静電容量も変
化する。
【0139】図8について説明すると、図8(a)には
トナーがトナー容器11内に十分にあって第1、第2電
極81、82がトナー中に埋まっている状態が示されて
いる。図8(b)にはトナー容器11内のトナーが減少
し、トナーの表面が第1電極81の下端と第2電極82
の上端に接する高さになっている状態が示されている。
図8(c)にはトナーが更に減少し、既に凹部80内に
はなく、第1電極81の下端よりも低く、第2電極82
の中程の高さになっている状態が示されている。図8
(d)には第2電極82の下端にようやく接する程度の
高さになっている状態が示されている。
【0140】トナー容器11内のトナー高さ(トナー残
量)と静電容量値の変化の傾向は、使用しているトナー
の流動性やトナー撹拌・搬送部材9bの搬送能力によっ
て左右される。
【0141】例えば、トナーが水のような流動性を有し
ている場合、トナー容器11内のトナー高さと第1、第
2電極81、82間のトナー高さは完全に一致するが、
実際のトナーの流動性は水の流動性に比べてはるかに低
く、トナー撹拌・搬送部材9bによって現像室9A側に
搬送された状態をある程度維持するため、図8(a)乃
至(d)に示したように、トナー容器11内のトナー高
さの変化に若干遅れて第1、第2電極81、82間のト
ナー高さが変化する傾向がある。
【0142】また、トナー撹拌・搬送部材9bの搬送力
が弱すぎても強すぎても、第1、第2電極81、82間
へのトナーの入り込みが変わり、トナー残量の変化と静
電容量値の変化との関係が異なったものとなる。
【0143】従って、トナーの流動性及びトナー搬送能
力に応じて第1、第2電極の位置や形状を適正化する必
要がある。
【0144】上記構成以外に、例えばプロセスカートリ
ッジに記憶手段を備えている場合は印字枚数やプロセス
カートリッジの駆動時間などを記憶させておき、平衡状
態に達すると考えられる時間以上を経過した時に初めて
検出をスタートする方法もある。
【0145】また、トナー量を逐次に検出する際に、検
出精度を向上させるためには、静電容量の変化量を増や
せばよい。これは、具体的には第1、第2電極81、8
2のそれぞれの表面積を増やすこと、あるいは第1、第
2電極81、82間の距離を近づけることなどによって
達成できる。電極の表面積を増やす際には、図9に示す
ように、波打ち形状にしてもよく、あるいは図10に示
すように、絞り形状にしてもよい。
【0146】尚、設計上の都合により、電極のスペース
が確保できない、あるいはコストダウンを図らなければ
ならないというときには、図11及び図12に示すよう
に、第1、第2電極81、82のいずれか一方を丸棒な
どによって構成してもよい。
【0147】画像形成を続けることによって、トナーの
消費が進み、最終的に、現像ローラ9a表面のトナー量
を規制する現像ブレード9dの先端と第2電極82の
間、即ち、現像ローラ9aと第2電極82の間のトナー
が消費されることで画像上に白抜けが発生し、トナーエ
ンド、つまりトナー無しの状態になる。
【0148】このとき更に現像ローラ9aや現像ブレー
ドの板金をコンデンサの電極の一つとして用い(対とな
るのは第2電極82である)、図13に示すように、第
1、第2電極81、82が構成するコンデンサと並列に
接続することによって白抜けの検出精度を大幅に向上さ
せることができる。
【0149】図14のグラフに、現像ローラ9aをコン
デンサーの一つとして用いた場合(図14(b))と、
用いない場合(図14(a))とについての検出精度を
模式的に示す。図14(b)の方が、図14(a)に比
して、白抜け間際の単位トナー変化量(消費量)に対す
る静電容量の変化量が劇的に大きくなっていることが分
かる。
【0150】白抜け間際の単位トナー変化量(消費量)
に対する静電容量の変化量が劇的に大きくなるのは、上
述のように白抜けが現像ローラ9a表面上のトナー量が
減り始めることによって発生するからであり、従って、
現像ローラ9a表面上のトナー量をより正確に測定する
ことが検出精度アップの必須条件となる。
【0151】上記のように、現像ローラ9aをコンデン
サの電極の一つとして用い、対となる第2電極82が現
像ローラ9a表面の近傍にあることによって、現像ロー
ラ9a近傍における「検出感度」を高くすることが可能
となり、図14(a)、(b)における検出精度の差が
生じることとなる。
【0152】更に白抜け近傍の「検出感度」を高めるた
めには、現像ローラ9a表面近傍における「検出感度」
を高める必要がある。
【0153】現像ローラ9a表面上にトナーがほとんど
なくても、図15に示すように、現像ブレード9d近傍
領域にトナーTがあると現像が可能となることから、上
記領域におけるトナーTを感度良く検出することによっ
て白抜け検出精度を向上させることができる。
【0154】尚、上記の電極81、82は導電性部材で
あれば、すべて同等の作用をするが、本発明のプロセス
カートリッジ形態では、トナーの循環に影響を出さない
ように、非磁性SUS材などの非磁性金属材料を用いて
いる。
【0155】また、電極81、82を、現像室9Aを構
成する枠体12に直接、蒸着、印刷などの処理を施した
り、導電性樹脂を2色成形すれば、別部材からなる電極
に比べ、取り付け公差、部品公差がへるため、位置精度
の向上を図ることができる。
【0156】上記説明では、トナーとして磁性トナーを
用いたトナー量検出の構成について説明したが、非磁性
トナーを用いた現像装置構成にも適用できる。
【0157】<プロセスカートリッジ形態2>次に、本
発明の第2のプロセスカートリッジ形態について図16
〜図18により説明する。
【0158】第2のプロセスカートリッジ形態において
も、第1のプロセスカートリッジ形態において説明した
ものと同様の構成及び作用をなす電子写真画像形成装置
を用い、同一部材については同一符号を付す。
【0159】第2のプロセスカートリッジ形態では、図
16に示すように電極84を現像室9Aの底面に配置し
ている。即ち、電極84は、トナー容器11に収納され
ているトナーTが現像ローラ9aへ至る経路に沿って設
けられている。従ってこの電極84は以下、経路電極8
4という。この経路電極84は、図16に示す断面形状
で長手方向全領域について同じ形状をしている。
【0160】現像室9Aの底面近傍の磁性トナーは現像
ローラ9aの中に配置されたマグネット9cの磁力によ
って現像ローラ9aに引き付けられる力が常に働いてい
る。そのためトナー量が少なくなりトナー容器11から
のトナーの供給が減少すると、まず現像室9Aの床面近
傍のトナーから消費されていく傾向がある。
【0161】具体的には、図17に示すように、トナー
容器11内のトナー残量が多いと現像室9A内のトナー
を自重で押し込むため上記のようにトナーが消費されて
もすぐに押し込まれるが(図17(a))、トナー容器
11内のトナー残量が少なくなっていくと、消費された
トナーの分を押し込む力が強く働かずに、現像室9Aの
底面近傍から空洞ができて(図17(b)、(c))、
最終的には現像ブレード9d先端周りにトナーが残るよ
うになる(図17(d))。
【0162】このようにトナーが消費されていくので、
本構成によれば、現像室9Aの底面近傍のトナー量を検
出できるトナー量検出が可能となる。
【0163】図18のグラフに、トナー残量が減少して
いく時の静電容量の変化を模式的に示す。図18に示す
ように、本構成を用いてもトナー量検出が可能であるこ
とが分かる。
【0164】<プロセスカートリッジ形態3>次に、本
発明の第3のプロセスカートリッジ形態について説明す
る。
【0165】第3のプロセスカートリッジ形態において
は、トナー量検出装置は、図19に示すように、トナー
量を検知する第一静電容量発生部としての測定電極部材
20Aを有する。このとき、環境、即ち、雰囲気の温度
・湿度を検知し、基準用信号を出力する比較部材である
第二静電容量発生部としての基準電極部材20Bを有す
ることが好ましい。
【0166】測定電極部材20Aは、図19に示すよう
に、現像手段9のトナー容器11Aの内部側面、又は、
図20に示すように、トナー容器11Aの内部底面など
の、トナーと接触する位置であって、しかも、トナーが
減少するに従って、トナーとの接触面積が変動するよう
な方向に配置される。また、基準電極部材20Bを設置
する場合は、図19に示すように、トナーと接触するこ
とのない装置本体14の任意の場所に設置することも可
能であるが、例えば、図21に示すように、トナー容器
11Aの内部であって、測定電極部材20Aとは反対側
位置に仕切壁21にて区画された、トナーとは接触しな
い箇所に設けることもできる。更に、図22に示すよう
に、測定電極部材20Aと基準電極部材20Bとを対称
配置にて一体的に作製した場合には、基準電極部材20
Bを外方へと折り曲げて、測定電極部材20Aが配置さ
れたと同じ側のトナー容器内であって、仕切壁21にて
区画された、トナーとは接触しない箇所に設けることも
できる。
【0167】測定電極部材20Aは、図23に示すよう
に、基板22の上に所定の間隔をもって平行に形成され
た一対の導電部、即ち、電極23、24を有する。各電
極23、24は、一つの基部と、この基部から分岐した
複数個の分岐部を有することができ、各電極23、24
の分岐部は、一定の間隔で交互に平行に並んで形成する
ことができる。本実施形態では、電極23、24は、所
定間隔Gにて平行に並置された少なくとも一対の電極部
分23a〜23f、24a〜24fを有し、各電極部分
23a〜23f、24a〜24fは、連結電極部分23
g、24gにて互いに連結されており、二つの電極23
及び24は、その分岐部が互いに組み合わさった多数の
凹凸形状とされている。勿論、測定電極部材20の電極
パターンは、これに限定されるものではなく、図24に
示すように一対の電極23、24を互いに所定の間隔に
て平行に配置された渦巻き形状に形成することもでき
る。
【0168】測定電極部材20Aは、一対の平行電極2
3、24間の静電容量を測定することによりトナー容器
11A内のトナー残量を逐次検知することができる。つ
まり、トナーは空気より誘電率が大きいために測定電極
部材20Aの表面にトナーが接触することにより―対の
電極23、24間の静電容量が増加する。
【0169】従って、本発明によれば、上記構成の測定
電極部材20Aを用いることにより、測定電極部材20
Aの表面に接するトナーの面積から所定の較正曲線を適
用することによりトナー容器11Aの断面形状や測定電
極部材20Aの形状によらずトナー容器11A内のトナ
ー量を測定することができる。
【0170】斯かる測定電極部材20Aの電極パターン
23、24は、例えば厚さ0.4〜1.6mmの、例え
ば紙フェノール、ガラスエポキシ等の硬質プリント基板
22、または厚さ0.1mm程度のポリエステル、ポリ
イミド等の可撓性のプリント基板22上にエッチング或
いは印刷にて銅などの導体金属パターン23、24を形
成することによって得ることができ、通常のプリント基
板の配線パターン形成方法と同一の方法で製造すること
ができる。従って、図23及び図24に示すような複雑
な電極パターン形状であっても容易に製造することがで
き、製造コストも簡単なパターンのものと殆ど変わりは
ない。
【0171】また、図23及び図24に示すような複雑
なパターン形状を用いることにより、電極23、24間
の対向長さを長くでき、更にエッチングなどのパターン
形成方法を用いることにより電極23、24間の所定間
隔Gを数十μm程度まで狭くすることも可能であり、大
きな静電容量を得ることが可能となる。また、静電容量
の変化量を大きくすることができ、検知精度を上げるこ
とができる。具体的には、電極23、24は、幅0.1
〜0.5mm、厚さ17.5〜70μmとされ、間隔G
は0.1〜0.5mmとされる。更に、金属パターン形
成面は、例えば12.5〜125μm程度の薄い樹脂フ
ィルムにてラミネートすることも可能である。
【0172】上述のように、本発明のトナー量検出装置
によれば、トナー容器11Aの内部の側面または底面の
現像剤が減少する方向に設置された測定電極部材20A
に対するトナーの接触面積の変化、即ち、測定電極部材
20Aの静電容量の変化を測定し、その値によりトナー
容器全体のトナー量を逐次に検出する。
【0173】つまり、トナーの誘電率は空気より大きい
ため、測定電極部材20Aに現像剤が接触している部分
(トナーが有る部分)は、接触していない部分(トナー
が無い部分)に比べて出力される静電容量が大きい。従
って、その静電容量の変化を測定すればトナー容器11
A内の現像剤量を推定できる。
【0174】図19に示すように、測定電極部材20A
をトナー容器11Aの片側の内側面に配置することによ
り、トナー容器長手方向側部の、図25に示すYZ平面
の断面積に占めるトナーの割合を静電容量の値により推
測することが可能である。
【0175】更に、図26に示すように測定電極部材2
0Aを現像剤容器内側の両側面の二箇所に配置すること
により、図27に示すようにジャム処理などでプロセス
カートリッジBを着脱したときに、または、プロセスカ
ートリッジBを傾けたり、印字パターンの偏りなどによ
って、長手方向に極端にトナーが偏った場合でも、両電
極部材20A、20Aの出力を比較することにより、ト
ナーの偏りを推測することが可能であり、片側に配置し
た場合よりも長手方向のトナーの偏りに対してトナー残
量を正確に推測することが可能になる。但し、本発明の
トナーを用い、更にはトナー容器内に撹拌機構を備えて
いる場合は、二箇所に配置することは必ずしも必要では
ない。
【0176】また、図20に示すように、測定電極20
Aをトナー容器11A内側の底面に配置した場合は、底
面積にトナーの占める割合を推測することが可能なた
め、長手方向のトナーの偏りの影響を小さくできる。更
に、トナー容器11Aは側面の面積より底面の面積の方
が広いため、前述の側面に配置した場合に比べてトナー
量検出部材20Aの設置面積を大きくすることが可能と
なり、静電容量の変化量を大きくでき、出力を大きくと
ることができるため測定誤差を小さくすることができ
る。
【0177】トナー容器11A内側の底面と側面に電極
部材を配置した場合は、トナー容器11A内のトナー量
を三次元的に推測することが可能であるため、より正確
にトナー容器内のトナー量を検知することができる。
【0178】本発明によれば、トナー残量検出装置は、
図19に示すように、更に、第二静電容量発生部として
の基準電極部材20Bを有してもよい。
【0179】基準電極部材20Bは、上記測定電極部材
20Aと同様の構成とされ、図23に示すように、基板
22の上に所定の間隔Gをもって平行に形成された一対
の導電部、即ち、電極23(23a〜23f)、24
(24a〜24f)を有し、二つの電極23及び24の
分岐部が互いに組み合わさった多数の凹凸形状とするこ
ともできるし、また、図24に示すように渦巻き形状に
形成することもできる。基準電極部材20Bもまた、通
常のプリント基板の配線パターン形成方法と同一の方法
で製造し得る。
【0180】本発明によれば、基準電極部材20Bは、
上述したように、温度・湿度などの環境条件によって静
電容量が変動し、測定電極部材20Aに対して基準用の
比較部材として機能するため、トナー残量検知の精度を
高めることができる。
【0181】尚、上述したプロセスカートリッジ形態に
おいて、当初、容器内に収納されているトナーの量を1
00%としたときに、トナーの残量を約30%乃至0%
までの全領域にわたって逐次に検出することができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、容器内のトナーの残量が50%乃至0%ま
で、或いは、40%乃至0%までの領域にわたって逐次
に検出するようにしてもよい。ここで、「トナーの残量
が0%」とは、トナーが完全になくなったことのみを意
味するものではない。例えば、トナーの残量が0%と
は、容器内にトナーが残っていたとしても、所定の画像
品質(現像品質)が得られなくなる程度までトナーの残
量が減ったことも含まれる。
【0182】
【実施例】以下、具体的実施例によって本発明を説明す
るが、本発明は何らこれに限定されるものではない。
【0183】 [トナー1の調製] ・スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体(Tg60℃) 100質量部 ・磁性酸化鉄(粒径0.20μm) 100質量部 ・モノアゾ鉄錯体 2質量部 ・パラフィンワックス(DSC吸熱ピーク76℃) 4質量部 上記混合物をヘンシェルミキサーで前混合した後、11
0℃に加熱された2軸エクストルーダで溶融混練し、冷
却した混練物をハンマーミルで粗粉砕してトナー粗粉砕
物を得た。得られた粗粉砕物を、ターボミル(ターボ工
業社製;回転子および固定子の表面に炭化クロムを含有
したクロム合金めっきでコーティング(めっき厚150
μm、表面硬さHV1050))を用いて、表2の条件
表に基づき、エアー温度を調整して機械式粉砕させて微
粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果を利用した多
分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)で
微粉、超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して、重
量平均粒径(D4)6.7μmの負帯電性トナー粒子を
得た。更に、分級において発生した微粉、超微粉及び粗
紛を、ローラーコンパクター(ターボ工業社製)にて造
粒して、前記原材料全体の20質量%を前記原材料に添
加し、前記製造方法と同様の方法によって重量平均粒径
(D4)6.7μmの負荷電性トナー粒子を得た。
【0184】このトナー粒子100質量部と、ジメチル
ジクロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラザン処
理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行った疎
水性シリカ微粉体1.2質量部とを、ヘンシェルミキサ
ーで混合して負帯電性トナー1を調製した。トナー1
の、780nmの波長光の透過率に対するメタノール濃
度のグラフを図1に示す。
【0185】[トナー2〜9の調製]用いるワックス、
シリカ微粉体を表1のように代え、更にターボミルの微
粉砕条件を表2に示すように代えた以外はトナー1と同
様にしてトナー2〜9を得た。トナー6の、780nm
の波長光の透過率に対するメタノール濃度のグラフを図
28に示す。
【0186】[実施例1〜5、比較例1〜4]次に、調製
されたトナーを用いて、以下に示すような方法によって
トナー逐次残量検知の評価評価を行った。評価結果を表
3に示す。
【0187】キヤノン製レーザービームプリンターLB
P−950のプロセスカートリッジを改造して、図13
に示したトナー残量逐次検出手段及び図16に示したト
ナー残量逐次検出手段をともに有するプロセスカートリ
ッジとした。また、現像ブレードとしてはウレタンゴム
を用い、自由長が8.5mm、ニップエンドが1.5m
m、当接圧が0.23N(スリーブ長手方向についての
1cmあたりの当接力)とした。また、クリーニングブ
レードとしてはウレタンゴムを用い、設定角が20°、
先端厚みが1.4mmとした。このプロセスカートリッ
ジにおいて、前記トナー1を1100.0g充填したも
のを用意する。
【0188】キヤノン製レーザービームプリンターLB
P−950を改造して、トナー1を充填した前記プロセ
スカートリッジが装着できるようにして以下の評価を行
った。
【0189】23℃,60%RHの環境下で、2枚/2
0秒のプリント速度、印字比率3%で複写機用普通紙に
画出し試験を行い、トナー残量が25%(計算上のトナ
ー残量が275.0g)、15%(計算上のトナー残量
が165.0g)、5%(計算上のトナー残量が55.
0g)の表示がされた時に、実際にプロセスカートリッ
ジ内に残っているトナー量を実測し、トナー残量の計算
値と実測値の誤差を評価した。また、画出し初期及び2
0000枚目の画像濃度及びカブリの評価を行った。結
果を表3に示す。
【0190】(1)画像濃度 画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を
用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウ
ト画像に対する相対濃度を測定した。
【0191】(2)カブリ リフレクトメーター(東京電色(株)製)により測定し
た転写紙の白色度と、ベタ白をプリント後の転写紙の白
色度との比較からカブリを算出した。
【0192】(3)ページ内画像濃度一様性 トナー残量逐次検出装置にトナーが付着してしまった場
合など、トナー残量があると検知していても実際にはト
ナー量が少なくなっていて、実際の画像上で、現像でき
ずに画像の一部が白く抜けてしまう場合がある。その評
価として、トナー残量が15%の表示がされた時にベタ
黒画像の画出しを行い、画像内での画像濃度の最高値と
最低値の差によるページ内一様性の測定を行った。
【0193】また、トナー容器内でトナーが偏って存在
すると、同様に画像上の端部が白く抜けてしまう場合が
ある。その評価として、20000枚プリントアウト時
にベタ黒画像の画出しを行い、画像内での画像濃度の最
高値と最低値の差によるページ内一様性の測定を行っ
た。
【0194】トナー2〜9についても、トナー1と同様
の評価を行い実施例2〜5、比較例1〜4とした。評価
結果を表3に示す。
【0195】[実施例6〜10、比較例5〜8]トナー残
量逐次検出手段として、図16に示したトナー逐次残量
検出手段及び、図23に示した電極を有する図22に示
したトナー逐次残量検出手段をともに用いた以外は実施
例1と同様にして、トナー1〜9を用いて実施例1と同
様の評価を行い、実施例6〜10、及び比較例5〜8と
した。評価結果を表4に示す。
【0196】
【表1】
【0197】
【表2】
【0198】
【表3】
【0199】
【表4】
【0200】
【発明の効果】本発明によれば、トナー収容部内に残っ
ているトナー量を高い精度で検出し、トナー残量やプリ
ント可能枚数を逐次でユーザーに報知することができる
ため、ユーザーにとって極めて好便である上、高品質の
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のトナー1の、メタノール濃
度に対する透過率を示したグラフである。
【図2】本発明の磁性トナーの粉砕工程において使用さ
れ得る機械式粉砕機の概略断面図である。
【図3】図2におけるD−D’面での概略的断面図であ
る。
【図4】図2に示す回転子の斜視図である。
【図5】本発明に係る電子写真画像形成装置の一実施形
態を示す概略構成図である。
【図6】本発明に係るプロセスカートリッジの一実施形
態における縦断面を示す縦断面図である。
【図7】本発明に従ったトナー量検知装置における第1
及び第2電極の配置及び凹部を示す図である。
【図8】トナーが消費されていく時のトナーの減少状態
と第1及び第2電極の位置関係を示す図である。
【図9】第1及び第2電極の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図10】第1及び第2電極における他の実施例を示す
斜視図である。
【図11】本発明に係るプロセスカートリッジの一実施
例の縦断面図である。
【図12】本発明に係るプロセスカートリッジの一実施
例の縦断面図である。
【図13】第1、 第2の電極及び現像ローラの電気回
路の一実施例を示す図である。
【図14】(a)現像部材をコンデンサとして用いない
場合と、(b)現像部材をコンデンサとして用いた場合
とについて、トナー量と静電容量の推移をそれぞれ示し
た図である。
【図15】現像ブレード近傍のみにトナーがある状態を
示す説明図である。
【図16】トナー量検知装置の他の実施例を示す要部縦
断面図である。
【図17】現像室内のトナー量検知装置が減少していく
ときの底面電極とトナーの状態を示す説明図である。
【図18】図16のトナー量検知装置におけるトナー量
と静電容量との関係を示す図である。
【図19】本発明に用いられるトナー量検出装置の一例
を説明するためのトナー容器の斜視図である。
【図20】本発明に用いられるトナー量検出装置の他の
例を説明するためのトナー容器の斜視図である。
【図21】本発明に用いられるトナー量検出装置の他の
例を説明するためのトナー容器の斜視図である。
【図22】本発明に用いられるトナー量検出装置の他の
例を説明するためのトナー容器の斜視図である。
【図23】測定電極部材及び基準電極部材の一例を示す
正面図である。
【図24】測定電極部材及び基準電極部材の他の例を示
す正面図である。
【図25】トナー容器におけるトナー収容態様の一例を
示す図である。
【図26】本発明に用いられるトナー量検知装置の他の
例を説明するためのトナー容器の斜視図である。
【図27】トナー容器におけるトナー収容態様の他の例
を示す図である。
【図28】本発明の比較例1のトナー6の、メタノール
濃度に対する透過率を示したグラフである。
【符号の説明】
1 光学手段 1a レーザーダイオード 1b ポリゴンミラー 1c レンズ 1d 反射ミラー 2 記録媒体 3、63 搬送手段 3a 給紙カセット 3b ピックアップローラ 3c、3d 搬送ローラ対 3e レジストローラ対 3f 搬送ガイド 3g、3h、3i、3m 排出ローラ対 3j 反転経路 4 転写ローラ 5 定着手段 5a ヒータ 5b 定着ローラ 5c 駆動ローラ 6 排出トレイ 7、51 感光体ドラム(電子写真感光体) 8 帯電ローラ(帯電手段) 9 現像手段 9A 現像室 9a 現像スリーブ 9b トナー送り部材 9c 固定磁石 9d 現像ブレード 9e トナー撹拌部材 9h 電極棒 10 クリーニング手段 10a クリーニングブレード 10b 廃トナー溜め 11 枠体 11A トナー容器(トナー収納部) 12 現像枠体 13 クリーニング枠体 20A 測定電極部材(第一静電容量発生部) 20B 基準電極部材(第二静電容量発生部) 21 仕切壁 22 基板 23、24 電極 23a〜23f、24a〜24f 電極部分 23g、24g 連結電極部分 80 凹部 81 第1電極 82 第2電極 84 経路電極 A レーザービームプリンタ B プロセスカートリッジ G 間隔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 504 G03G 21/00 318 21/10 9/08 101 (72)発明者 大久保 信之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷川 博英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA02 AA08 CA12 CB13 EA07 EA10 2H077 AD06 AD13 AD17 AD23 DA15 DA32 DA36 DA42 DA43 DA59 EA11 FA21 FA26 2H134 GA01 GB02 HD01 HD05 HD07 HD19 KD05 KG07 KH01

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上に画像を形成する画像形成方
    法に用いられるトナーにおいて、 前記画像形成方法が、画像形成装置本体に着脱可能で、
    静電容量の変化により逐次にトナー残量を検知できるト
    ナー残量逐次検出手段を備えたプロセスカートリッジを
    用いる画像形成方法であり、 前記トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤を含有してお
    り、 前記トナーはメタノール/水混合溶媒に対する濡れ性を
    780nmの波長光の透過率で測定した場合、透過率が
    80%の時のメタノール濃度が65〜80体積%の範囲
    内であり、また、透過率が10%の時のメタノール濃度
    が65〜80体積%の範囲内であることを特徴とするト
    ナー。
  2. 【請求項2】 前記画像形成方法が、画像形成装置本体
    に着脱可能で、感光体に形成された静電潜像を現像する
    ためにトナーを収容し、このトナーを前記感光体へ搬送
    するための現像剤担持体を備えたトナー収容部とを有す
    るプロセスカートリッジを用いる画像形成方法であり、 前記現像剤担持体と対向し、間隔をおいて設置された上
    下二本の電極間の静電容量の変化を逐次に検知すること
    によって、前記トナー収納部内のトナーの量を逐次に検
    知できるプロセスカートリッジを用いることを特徴とす
    る請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 前記の二本の電極のうち、どちらかが現
    像剤担持体もしくは現像ブレード板金であることを特徴
    とする請求項2に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 前記画像形成方法が、画像形成装置本体
    に着脱可能で、感光体に形成された静電潜像を現像する
    ためにトナーを収容し、このトナーを前記感光体へ搬送
    するための現像剤担持体を備えたトナー収容部とを有す
    るプロセスカートリッジを用いる画像形成方法であり、 前記トナー収納部内のトナーの増減に伴い接触面積が変
    動する位置に配置された静電容量発生部の静電容量の変
    化を逐次に検知することにより、前記トナー収納部内の
    トナーの量を逐次に検知できるプロセスカートリッジを
    用いるものであることを特徴とする請求項1に記載のト
    ナー。
  5. 【請求項5】 前記現像剤担持体に当接して設定される
    現像剤規制弾性ブレード部材の自由長が5.0〜15.
    0mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    かに記載のトナー。
  6. 【請求項6】 前記弾性ブレードのニップ部より自由端
    側の長さ(ニップエンド)が、0.5〜3.0mmであ
    ることを特徴とする請求項5に記載のトナー。
  7. 【請求項7】 前記弾性ブレードの現像剤担持体に当接
    する当接圧が線圧で0.10〜0.30Nであることを
    特徴とする請求項5又は6に記載のトナー。
  8. 【請求項8】 前記感光体表面のトナーを除去するクリ
    ーニング手段を備えており、前記クリーニング手段がゴ
    ム弾性ブレードであることを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれかに記載のトナー。
  9. 【請求項9】 前記ブレードの前記感光体表面接線に対
    する設定角が15〜25°の範囲に設定されていること
    を特徴とする請求項8に記載のトナー。
  10. 【請求項10】 前記ゴムブレードの先端厚みが1.0
    〜2.0mmであることを特徴とする請求項8又は9の
    いずれかに記載のトナー。
  11. 【請求項11】 前記トナーが磁性酸化鉄を結着樹脂1
    00質量部に対して20質量部乃至200質量部含有し
    ていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに
    記載のトナー。
  12. 【請求項12】 前記トナーが無機微粉体を含有してお
    り、該無機微粉体がジメチルシリコーンオイルで疎水化
    処理された無機微粉体であることを特徴とする請求項1
    乃至11のいずれかに記載のトナー。
  13. 【請求項13】 記録媒体上に画像を形成する画像形成
    方法において、 前記画像形成方法が、画像形成装置本体に着脱可能で、
    静電容量の変化により逐次にトナー残量を検知できるト
    ナー残量逐次検出手段を備えたプロセスカートリッジを
    用いる画像形成方法であり、 前記トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤を含有してお
    り、 前記トナーはメタノール/水混合溶媒に対する濡れ性を
    780nmの波長光の透過率で測定した場合、透過率が
    80%の時のメタノール濃度が65〜80体積%の範囲
    内であり、また、透過率が10%の時のメタノール濃度
    が65〜80体積%の範囲内であることを特徴とする画
    像形成方法。
  14. 【請求項14】 前記画像形成方法が、画像形成装置本
    体に着脱可能で、感光体に形成された静電潜像を現像す
    るためにトナーを収容し、このトナーを前記感光体へ搬
    送するための現像剤担持体を備えたトナー収容部とを有
    するプロセスカートリッジを用いる画像形成方法であ
    り、 前記現像剤担持体と対向し、間隔をおいて設置された上
    下二本の電極間の静電容量の変化を逐次に検知すること
    によって、前記トナー収納部内のトナーの量を逐次に検
    知できるプロセスカートリッジを用いることを特徴とす
    る請求項13に記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 前記の二本の電極のうち、どちらかが
    現像剤担持体もしくは現像ブレード板金であることを特
    徴とする請求項14に記載の画像形成方法。
  16. 【請求項16】 前記画像形成方法が、画像形成装置本
    体に着脱可能で、感光体に形成された静電潜像を現像す
    るためにトナーを収容し、このトナーを前記感光体へ搬
    送するための現像剤担持体を備えたトナー収容部とを有
    するプロセスカートリッジを用いる画像形成方法であ
    り、 前記トナー収納部内のトナーの増減に伴い接触面積が変
    動する位置に配置された静電容量発生部の静電容量の変
    化を逐次に検知することにより、前記トナー収納部内の
    トナーの量を逐次に検知できるプロセスカートリッジを
    用いるものであることを特徴とする請求項13に記載の
    画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記現像剤担持体に当接して設定され
    る現像剤規制弾性ブレード部材の自由長が5.0〜1
    5.0mmであることを特徴とする請求項13乃至16
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 前記弾性ブレードのニップ部より自由
    端側の長さ(ニップエンド)が、0.5〜3.0mmで
    あることを特徴とする請求項17に記載の画像形成方
    法。
  19. 【請求項19】 前記弾性ブレードの現像剤担持体に当
    接する当接圧が線圧で0.10〜0.30Nであること
    を特徴とする請求項17又は18に記載の画像形成方
    法。
  20. 【請求項20】 前記感光体表面のトナーを除去するク
    リーニング手段を備えており、前記クリーニング手段が
    ゴム弾性ブレードであることを特徴とする請求項13乃
    至19のいずれかに記載の画像形成方法。
  21. 【請求項21】 前記ブレードの前記感光体表面接線に
    対する設定角が15〜25°の範囲に設定されているこ
    とを特徴とする請求項20に記載の画像形成方法。
  22. 【請求項22】 前記ゴムブレードの先端厚みが1.0
    〜2.0mmであることを特徴とする請求項20又は2
    1に記載の画像形成方法。
  23. 【請求項23】 前記トナーが磁性酸化鉄を結着樹脂1
    00質量部に対して20質量部乃至200質量部含有し
    ていることを特徴とする請求項13乃至22のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  24. 【請求項24】 前記トナーが無機微粉体を含有してお
    り、該無機微粉体がジメチルシリコーンオイルで疎水化
    処理された無機微粉体であることを特徴とする請求項1
    3乃至23のいずれかに記載の画像形成方法。
  25. 【請求項25】 画像形成装置本体に着脱可能で、静電
    容量の変化により逐次にトナー残量を検知できるトナー
    残量逐次検出手段を備えたプロセスカートリッジにおい
    て、 前記トナーは少なくとも結着樹脂、着色剤を含有してお
    り、 前記トナーはメタノール/水混合溶媒に対する濡れ性を
    780nmの波長光の透過率で測定した場合、透過率が
    80%の時のメタノール濃度が65〜80体積%の範囲
    内であり、また、透過率が10%の時のメタノール濃度
    が65〜80体積%の範囲内であることを特徴とするプ
    ロセスカートリッジ。
  26. 【請求項26】 前記のプロセスカートリッジが、感光
    体に形成された静電潜像を現像するためにトナーを収容
    し、このトナーを前記感光体へ搬送するための現像剤担
    持体を備えたトナー収容部とを有するプロセスカートリ
    ッジであり、 前記現像剤担持体と対向し、間隔をおいて設置された上
    下二本の電極間の静電容量の変化を逐次に検知すること
    によって、前記トナー収納部内のトナーの量を逐次に検
    知できることを特徴とする請求項25に記載のプロセス
    カートリッジ。
  27. 【請求項27】 前記の二本の電極のうち、どちらかが
    現像剤担持体もしくは現像ブレード板金であることを特
    徴とする請求項26に記載のプロセスカートリッジ。
  28. 【請求項28】 前記プロセスカートリッジが、感光体
    に形成された静電潜像を現像するためにトナーを収容
    し、このトナーを前記感光体へ搬送するための現像剤担
    持体を備えたトナー収容部とを有するプロセスカートリ
    ッジであり、 前記トナー収納部内のトナーの増減に伴い接触面積が変
    動する位置に配置された静電容量発生部の静電容量の変
    化を逐次に検知することにより、前記トナー収納部内の
    トナーの量を逐次に検知できることを特徴とする請求項
    25に記載のプロセスカートリッジ。
  29. 【請求項29】 前記現像剤担持体に当接して設定され
    る現像剤規制弾性ブレード部材の自由長が5.0〜1
    5.0mmであることを特徴とする請求項25乃至28
    のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  30. 【請求項30】 前記弾性ブレードのニップ部より自由
    端側の長さ(ニップエンド)が、0.5〜3.0mmで
    あることを特徴とする請求項29に記載のプロセスカー
    トリッジ。
  31. 【請求項31】 前記弾性ブレードの現像剤担持体に当
    接する当接圧が線圧で0.10〜0.30Nであること
    を特徴とする請求項29又は30に記載のプロセスカー
    トリッジ。
  32. 【請求項32】 前記感光体表面のトナーを除去するク
    リーニング手段を備えており、前記クリーニング手段が
    ゴム弾性ブレードであることを特徴とする請求項25乃
    至31のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  33. 【請求項33】 前記ブレードの前記感光体表面接線に
    対する設定角が15〜25°の範囲に設定されているこ
    とを特徴とする請求項32に記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  34. 【請求項34】 前記ゴムブレードの先端厚みが1.0
    〜2.0mmであることを特徴とする請求項32又は3
    3に記載のプロセスカートリッジ。
  35. 【請求項35】 前記トナーが磁性酸化鉄を結着樹脂1
    00質量部に対して20質量部乃至200質量部含有し
    ていることを特徴とする請求項25乃至34のいずれか
    に記載のプロセスカートリッジ。
  36. 【請求項36】 前記トナーが無機微粉体を含有してお
    り、該無機微粉体がジメチルシリコーンオイルで疎水化
    処理された無機微粉体であることを特徴とする請求項2
    5乃至35のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
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JP2010160365A (ja) * 2009-01-09 2010-07-22 Canon Inc トナー

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