JP2002322892A - 掘削用ビット及びケーシングカッタ - Google Patents
掘削用ビット及びケーシングカッタInfo
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Abstract
ビット及びケーシングカッタの提供。 【解決手段】 略直方形ブロックを呈する掘削用ビット
本体1の掘削頭部2aには、掘削方向基準で、掘削刃部材
3及びこの掘削部材3に先行するガイド部材4が備えら
れている。前記ガイド部材4は、ガイド片6a, 6bからな
り、傾斜した案内面7によって鉄筋のスプリングバック
を抑え、掘削刃部材3の棒状チップ5によって鉄筋を細
かく切断する。この掘削ビット1, 10, 11は、円筒状を
なすケーシング本体21, 31, 41の環状端面にあるホルダ
22, 34に取付けられることによりケーシングカッタ20,
30,40が構成される。
Description
ケーシングカッタに関し、特に、鉄筋コンクリートなど
の障害地盤の掘削作用に好適するようにしたものであ
る。
ケーシングカッタとしては、例えば特許第3013705号公
報にみられるように、ケーシングカッタの環状端には、
ケーシングビット及び超硬合金粒を金属ろう材で固めた
PCアンカーケーブル切断歯を備えたケーシング掘削機の
掘削先頭管が開示されている。
ように、削孔管の先端部の凹部には、超硬破砕材を溶着
して、切削面を形成し、この切削面が回転方向側に向か
って削孔管側に傾斜するようにした削孔用ビットなどが
開示されている。
公報に開示されたケーシング掘削機の掘削先頭管は、特
別に製作されたPCアンカーケーブル切断歯を別途製作し
なければならないという問題点があった。
溶着する切削面が形成された削孔用ビットは、小さな切
込みを維持するため、小さな傾斜面を設けているが、ス
プリングバックするような状態の鉄筋では、ビット本体
に、切断できない鉄筋をひっかけてしまうという問題点
があった。
切断歯を必要としないで、簡単な手段によって構成され
るようにした掘削用ビット及びこれを組み込んだケーシ
ングカッタを提供することを目的としている。
みなされたもので、ブロック状なすビット本体の掘削頭
部には、掘削刃部材及び超硬合金からなるガイド部材が
それぞれ備えられるように改善した掘削用ビットを提供
するものである。
に構成される掘削面には、複数個の超硬合金からなる棒
状チップが植え込まれ、また前記ガイド部材は、掘削方
向を基準にしたときには、掘削刃部材に先行する関係に
あり、しかも一対のガイド片が、掘削頭部の両側縁部分
に配置されることにより構成され、このガイド片には、
掘削端側から掘削刃部材側に向かって上り傾斜の案内面
が形成されるようにしたものである。この場合、前記棒
状チップは、掘削時には、自生刃作用をなすように構成
され、前記ガイド片は、棒状チップよりも軟質の超硬合
金からなっていることが好ましい。これは、ガイド部材
及び掘削刃部材の摩耗バランスを配慮したものである。
は、掘削方向基準で、掘削刃部材が突出するような段差
量δが構成されていることが好ましい。これは、一定量
以下の切り込みがかかるようにした配慮である。
のガイド部材が配置されるようにしてもよい。これは、
正逆回転による掘削方向に対処するものである。
本体の環状端には、複数個のホルダを固定する取付け溝
が形成され、このホルダを介して前記掘削用ビットが着
脱可能になっているケーシングカッタにも適用できる。
この場合、前記掘削ビットは、取付け構造の観点からす
れば、ビット本体の掘削頭部とは、反対側の端部側から
切欠された中央取付け溝を有し、この中央取付け溝の形
成により二又部分が残存するものが好適する。
施例について、図を参照しながら説明する。図1〜図3
は、本発明掘削用ビット1を概念的に示した説明図であ
り、ブロック状を呈する鋼製のビット本体2には、膨出
する掘削頭部2aが形成され、この掘削頭部2aには、掘削
刃部材3及びガイド部材4が備えられている。
構成される掘削面には、多数個の超硬合金からなる棒状
チップ5が植え込まれ、鉄筋の切断及び通常の掘削など
が行えるようになっている。この場合、棒状チップ5と
しては、φ3〜5mm程度の丸棒状のものが適用される
が、三角形、四角形、五角形など多角形状のものでもよ
い。また、掘削刃部材3は、ビット本体2又は刃部材本
体3aの掘削面に穿設された受入れ穴(図示せず)内に棒
状チップ5を圧入、ろう付けして構成してもよいが、掘
削作用に応じて、刃先部分を再生していく自生刃機能を
有するものが好ましい。
は、自生刃機能を有するものとして、特許第2901202号
公報に開示されている棒状チップ5を内挿した金属製パ
イプの集合体がろう付けによって一体化される場合を適
用した。しかし、この方法に限らず、特開昭53−82601
号公報、特開昭54−14620号公報などで開示されている
ように軟質合金材からなるマトリックス中に棒状チップ
5を埋め込み、これを焼結して刃部材本体3aとする場合
(図10参照)も適用できる。
準にしたときに、掘削刃部材3よりも先行する関係にあ
り、しかも一対のガイド片6a, 6bが、掘削頭部2aの両側
縁部分に配置されることにより構成される。そして、こ
のガイド片6a, 6bには、鉄筋の抑えを有効にするため、
前記掘削刃部材3に向かって上り傾斜の案内面7が形成
されるようになっている。この場合、ガイド片6a, 6bの
案内面7は、一次案内面7a及び二次案内面 7bとして形
成されている。
ガイド部材4間には、掘削方向基準で、掘削刃部材3が
突出するように段差量δが設定される。この段差量δ
は、通常1〜10mm程度であり、この範囲は、鉄筋が含ま
れる掘削状況によって変化する。なお、ガイド部材4を
先行するように配置したのは、掘削刃部材3に一定量以
下の切込みがかかる配慮であり、ガイド部材4のガイド
片6a, 6bに、傾斜する案内面7を形成したのは、掘削刃
部材3の被掘削物に対する食い付き時に、過大な切り込
みが生じない配慮である。
よりも軟質の超硬合金を適用することが好ましい。これ
は、掘削刃部材3の棒状チップ5の摩耗に合わせるた
め、先に摩耗が進行する配慮である。
合、掘削頭部2aの反対側端面には、中央取付け溝8が形
成され、側面側には、取付け穴9が形成されている。こ
の取付穴9は、後述するように、取付けねじ、固定ピン
など利用により、ケーシング本体21に取り付けられるよ
うにしたものである。
ビット10の概念的な説明図であるが、前述した実施例に
対して、同一部分に同一符号を付して示している。
配慮して、中央位置にある掘削刃部材3に対して、その
両脇に一対のガイド部材4,4が設けられるようにした
ものである。
21に組み込んだ本発明ケーシングカッタ20の一実施例に
ついて、図7及び図8を参照しながら説明する。
す概念的な説明図であって、円筒状を呈するケーシング
本体21には、前述した図1〜図3で示された掘削用ビッ
ト1がホルダ22を介して取り付けられている。
うに、円筒状を呈するケーシング本体21の環状端面に設
けられた複数個の取付け溝23内で、例えば溶接により固
定される。そして、このホルダ22の受入れ溝24には、ビ
ット本体2の中央取付け溝8により残存した二股部分が
差し込まれ、最終的には取付け穴9及び固定手段図示の
場合では取付ねじ25を利用して固定する
図7に示されている場合では、掘削用ビット1が、ケー
シング本体21に対して、同一溝幅を構成するような配列
になっている。しかし、ケーシングカッタ20のカッタ径
が大きいときは、この掘削用ビット1を内周刃及び外周
刃として配列する場合、或いは、この掘削用ビット1を
内周刃、中央刃及び外周刃として配列する場合にも当然
適用できる。
を利用してケーシング本体21に取り付けられているが、
適宜の取付け構造を有するホルダを利用してケーシング
本体に取付けられるものであればよい。要するに、ビッ
ト本体2には、傾斜付きの案内面7を有するガイド部材
4及び棒状チップ5を有する掘削刃部材4が備えられ、
しかも掘削刃部材3の棒状チップ5及びガイド部材4間
には、鉄筋の細断に備えて前述した段差量δ量を構成し
ていればよい。
グカッタ30の概念的な説明図であり、円筒状を呈するケ
ーシング本体31の取付け溝32には、受入れ溝33を形成し
た別形式のホルダ34が溶接されるようになっている。
ように、開口端側の溝幅を狭くしたアリ溝が適用されて
いるもので、例えば実開平1−69893号公報などで開示
されている取付け構造を有する。
ト本体12が、全体的には、直方形ブロックを呈し、本体
側面には、傾斜面が13a, 13bが形成されている。この場
合、受入れ溝33内では、最終的に取付けねじ35によって
固定される。
3の刃部材本体3aとして、前述した特開昭53−82601号
公報、特開昭54−14620号公報などで開示されている軟
質合金材からなるマトリックス中に棒状チップ5を埋め
込んだ場合が適用されている。
タ40の概念的な説明図を示したものである。そして、円
筒状を呈するケーシング本体41の取付け溝42内には、図
9で示されたホルダ22が溶接され、このホルダ22の受入
れ溝24内には、前述した図4〜図6における両方向の掘
削用ビット10が組込まれるようになっている。
タ20, 30, 40は、鉄筋を切断しないときには、鉄筋の負
荷がないので、掘削刃部材3の棒状チップ5によって通
常の掘削が行われる。
が鉄筋を切断するときには、掘削刃部材3に先行するガ
イド部材4が、傾斜を伴う案内面7によって鉄筋のスプ
リングバックを抑え、この結果、掘削刃部材3の棒状チ
ップ5は、鉄筋を安定した状態で細かく切断する。
けの切断では、鉄筋の食い付き時に発生する過大な切り
込みによる衝撃があるのに対し、本発明のケーシングカ
ッタ20, 30, 40では、このような食い付き時の過大な衝
撃がかからないため、機械の振動、停止や掘削用ビット
1,10,11の破損などが大幅に減少する。
は、ケーシング本体1の内周側及び外周側に備えられて
いるため、溝幅に関係した掘削では、溝幅の肩崩れが防
止され、これに伴って、棒状チップ5によって正常な掘
削作用が行われる。この場合、棒状チップ5が自生刃作
用をなすように構成しておけば、有効な掘削が常時維持
できる。
40は、ガイド部材4及び掘削刃部材3の棒状チップ5間
に突出量δが構成されているため、初期の掘削時点で
は、棒状チップ5が適切な状態に至るまでは折損した。
しかし、これ以後は、一定の突出量のまま均一に摩耗し
て安定した掘削状態が得られた。この結果、掘削抵抗が
一定し、寿命の向上もみられた。
本体2, 12には、棒状チップ5を植込んだ掘削刃部材3
に先行する案内面7を有するガイド部材3が備えられる
ようにした掘削用ビット1, 10, 11を提供し、またこの
掘削用ビット1, 10, 11を利用することにより構成され
たケーシングカッタ20, 30, 40を提供したものである。
案内面7によって、鉄筋のスプリングバックによる絡み
を抑えることができ、また掘削部材3の棒状チップ5に
よって、鉄筋を細かく切断できることから、機械、被掘
削物がたわみやすい状態でも掘削できるため、鉄筋を含
んだ障害地盤の掘削などに好適するという利点を有す
る。
状チップ5及び前記ガイド部材3間には、段差量δを構
成したから、初期の掘削時点では、棒状チップ5が適切
な状態に至るまでは折損するが、これ以後は、一定の突
出量のまま均一に摩耗するので、掘削抵抗が安定し、寿
命も向上するという利点を有する。
面図である。
平面図である。
す一部平面図である。
示す一部斜視図である。
す一部正面図である。
る。
を示す一部正面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ブロック状なすビット本体の掘削頭部に
は、掘削刃部材及び超硬合金からなるガイド部材がそれ
ぞれ備えられるようにした掘削用ビットであって、 前記掘削刃部材は、刃部材本体に構成される掘削面に
は、複数個の超硬合金からなる棒状チップが植え込ま
れ、 前記ガイド部材は、掘削方向を基準にしたときには、掘
削刃部材に先行する関係にあり、しかも一対のガイド片
が、掘削頭部の両側縁部分に配置されることにより構成
され、このガイド片には、掘削端側から掘削刃部材側に
向かって上り傾斜の案内面が形成されていることを特徴
とする掘削用ビット。 - 【請求項2】 前記棒状チップは、掘削時には、自生刃
作用をなすように構成され、前記ガイド片は、棒状チッ
プよりも軟質の超硬合金からなっている請求項1又は請
求項2記載の掘削用ビット。 - 【請求項3】 前記掘削刃部材及びガイド部材間には、
掘削方向基準で、掘削刃部材が突出するような段差量δ
が構成されている請求項1又は請求項2記載の掘削用ビ
ット。 - 【請求項4】 前記ガイド部材は、正逆回転による掘削
方向に対処できるように、掘削刃部材の両脇に一対のも
のとして配置されている請求項1〜請求項3記載の掘削
用ビット。 - 【請求項5】 円筒状をなすケーシング本体の環状端に
は、複数個のホルダを固定する取付け溝が形成され、こ
のホルダを介して前記掘削用ビットが着脱可能になって
いることを特徴とするケーシングカッタ。 - 【請求項6】 前記掘削ビットは、ビット本体の掘削頭
部とは、反対側の端部側から切欠された中央取付け溝を
有し、この中央取付け溝の形成により残存した二又部分
が利用されることにより前記ホルダに取付けられる請求
項5記載のケーシングカッタ。
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